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はじめに
Jim
Mock
再構成、部分的な改訂:
この章では
&os; に興味を持っていただきありがとうございます!
この章では &os; の歴史、目標、開発モデルなど、
&os; プロジェクトに関するさまざまな事柄を扱います。
この章に書かれている話題は、次のようなものです。
&os; とその他のオペレーティングシステムとの違い
&os; プロジェクトの歴史
&os; プロジェクトの目標
&os; オープンソース開発モデルの基本的な考え方
そして、&os;
という名前の由来について
&os; へようこそ!
4.4BSD-Lite
&os; は、4.4BSD-Lite
から派生したオペレーティングシステムで、
Intel (x86 および &itanium;), AMD64,
Sun &ultrasparc; コンピュータに対応しています。
他のアーキテクチャに対する移植も進行中です。
&os; の歴史や、
現在のリリースについても読むことができます。
プロジェクトへの何らかの貢献 (ソースコード、ハードウェア、
資金の提供など) について興味があれば、
&os;
への貢献をご覧ください。
&os; で何ができるの?
&os; には多くの注目すべき機能があります。
例を挙げれば以下のようになります:
優先度を動的に調節する機能を備えることで
アプリケーションとユーザとの間で円滑かつ公平な
コンピュータ資源共有を実現し、
特に高い負荷にも耐えることができる堅牢さを備えた
プリエンプティブマルチタスキング
プリエンプティブマルチタスキング
。
多くの人々が 1 つの &os;
システムをさまざまな目的で同時に使うことを可能にする
マルチユーザ機能
マルチユーザ機能
。
これは例えば、プリンタやテープデバイスといったシステムの周辺機器が、
そのシステムを利用する全てのユーザだけでなく
ネットワーク経由においても自然な形で共有され、
さらに重要なシステム資源の使い過ぎを防ぐために
個々の資源に対する制限がユーザ単位、
グループ単位で設定できる、というようなことを意味しています。
SCTP や DHCP, NFS, NIS, PPP, SLIP, IPsec, IPv6
といった業界標準規格のサポートを含んだ堅固な
TCP/IP ネットワーキング
TCP/IP ネットワーキング
。これによって、&os;
マシンが商用サーバと同じように相互に運用でき、
NFS (リモートファイルアクセス) や、
電子メールサービスのような極めて重要な機能を提供します。
また、WWW や FTP, ルーティング、ファイアウォール (セキュリティ)
サービスを用いてインターネットと接続できます。
アプリケーション (あるいはユーザ) がお互いに干渉できない
ようにするメモリ保護
メモリ保護
機能。
アプリケーションがクラッシュしても、
どのような場合でも他のアプリケーションには影響を与えません。
業界標準である X Window
システム
X Window System
(X11R7) は、
すべてのコンピュータに対しグラフィカルユーザインタフェース (GUI)
を完全なソースコードと共に提供します。
バイナリ互換性
Linux
バイナリ互換性
SCO
バイナリ互換性
SVR4
バイナリ互換性
BSD/OS
バイナリ互換性
NetBSD
Linux や SCO, SVR4, BSDI, NetBSD
用に作られた多くのプログラムとの
バイナリ互換性。
何千ものすぐに実行可能な
アプリケーションが &os; の ports や
packages コレクションで利用可能です。
ここに用意されているものはネットを探し回る必要がありません
インターネット上で入手可能な、
移植が容易な
何千ものアプリケーションを追加できます。&os;
は最も評判のよい商用の &unix;
システムとソースコードレベルで互換性があります。
このため、ほとんどのアプリケーションは、
もしあったとしてもほんの少しの変更でコンパイルすることができます。
デマンドページング仮想メモリ
仮想メモリ
とそれに 付随の VM/buffer キャッシュ
の設計は、
多くのメモリを要求するアプリケーションに対して
効率よくメモリを与えるようにする一方で、
他のユーザに対しても対話的な応答を維持します。
複数の CPU を搭載したマシンにおける
SMP
対称型マルチプロセッシング (SMP)
のサポート。
コンパイラ
C
コンパイラ
C++
完全な C や C++
の開発ツール。進んだ研究や開発のための多くの他の言語も
ports や packages コレクションで提供されています。
システム全体のソースコード
ソースコード
が提供されているので、
要求に合わせて環境を最大限に適合させることができます。
真のオープンシステムが利用できるのですから、
所有権のある解決方法に締めつけられ、
ベンダのなすがままになる必要はありません。
膨大な量の
オンラインドキュメント。
もう書ききれません!
&os; はカリフォルニア大学バークレイ校の Computer Systems
Research Group (CSRG)
Computer Systems Research Group (CSRG)
による 4.4BSD-Lite
4.4BSD-Lite
リリースを基にしており、
BSD システムの開発の優れた伝統を守り続けています。
CSRG による素晴らしい活動に加えて、
&os; プロジェクトは何千時間もの時間を注ぎ込んで、
実際の使用の場において最大の性能と信頼性を
発揮するためにシステムのチューニングをおこなっています。
&os; は、商用のオペレーティングシステムと同等の性能、信頼性を、
他では実現されていない数多くの最新の機能と共に提供しています。
あなたの思いつく限りのアプリケーションは、何でも &os;
で実行できます。ソフトウェア開発からファクトリオートメーション、
在庫制御から遠く離れた人工衛星のアンテナの方向調整まで;
商用 &unix; 製品でできることは、&os; でも十分にできるのです!
また、&os; は世界中の研究センターや大学によって開発される
文字通り何千もの高品質で、たいていはほとんど無料で利用できる
アプリケーションによる恩恵を得ることができます。
商用のアプリケーションも提供されており、
日々増え続けています。
&os; のソースコードは広く提供されているので、
システムも特別なアプリケーションやプロジェクトに合わせて、
いくらでもカスタマイズすることができます。
これは有名な商業ベンダから出ているほとんどのオペレーティング
システムでは不可能なことです。以下に現在 &os; を
使っている人々のアプリケーションの例をいくつか上げます:
インターネットサービス:
&os; に組み込まれている 頑強な TCP/IP
ネットワーキング機能は次のようなさまざまな
インターネットサービスの理想的なプラットフォームになります:
World Wide Web サーバ
web サーバ
(標準、もしくは安全な [SSL])
IPv4 および IPv6 ルーティング
ファイアウォール
ファイアウォール
と NAT
NAT
(IP マスカレード
) ゲートウェイ
FTP サーバ
FTP サーバ
電子メール
email
電子メールサーバ
さらにいろいろ…
教育:
あなたは、計算機科学または関連分野の工学を専攻する学生さんですか?
オペレーティングシステムやコンピュータアーキテクチャ、
ネットワークについて学習するなら、
実際に &os; のソースコードを読んで、
それがどのように動作するのかを学ぶのが一番よい方法です。
また、無料で利用できる CAD や数学、
グラフィックデザインのパッケージがいくつもあるので、
コンピュータに関わる主要な目的が、
他のことをすることにある方にも、
大いに役立ちます。
研究:
システム全体のソースコードが利用できるため、
&os; はオペレーティングシステムの研究だけでなく、
計算機科学の他の部門においても優れたプラットフォームです。
自由に利用できる &os; の特長は、オープンフォーラムで
議論される特別なライセンスの同意や制限について心配することなく、
離れたグループでもアイディアや開発の共有による共同研究を可能にします。
ネットワーキング:
新しいルータ
ルータ
が必要? ネームサーバ (DNS)
DNS サーバ
は?
内部のネットワークを人々から守るファイアウォールは?
&os; はすみに眠っている使われていない PC を簡単に
洗練されたパケットフィルタリング機能を持つ高級なルータに
変えることができます。
組み込み: &os; は、
組み込みシステムを構築する優れたプラットフォームとなります。
embedded
&arm;, &mips; および &powerpc;
プラットフォームへのサポートとともに、
強固なネットワークスタック、最新の機能および
寛容なBSD ライセンス
により、
&os; は、組み込みルータ、
ファイアウォールおよび他のデバイスを構築する優れた基盤となります。
X Window System
GNOME
KDE
デスクトップ:
&os; は、自由に利用できる X11 サーバを使うことによって、
安価なデスクトップとなります。
&os; では、標準的な GNOME および
KDE
グラフィカルユーザインタフェースを含む、
数多くのオープンソースのデスクトップ環境を選択できます。
&os; は、
中央のサーバからディスクレス
でもブート可能であり、
個々のワークステーションを安価で、
容易に管理することさえ可能にします。
ソフトウェア開発:
基本的な &os; システムには、完全な
C/C++
Compiler
コンパイラやデバッガスーツを含む完全な開発ツールがついてきます。
他の多くの言語へのサポートも ports および package
コレクションから利用できます。
&os; は、無料でダウンロードできます。
また、CD-ROM または DVD でも入手可能です。
詳しくは をご覧ください。
&os; はどこに使われていますか?
ユーザ
&os; を利用している大規模サイト
&os; は、
先進的な機能、高いセキュリティ、および定期的なリリースサイクル、
そして寛容なライセンスにより、
多くの商用およびオープンソースのアプライアンス、
デバイスおよび製品を構築するプラットフォームとして利用されています。
世界最大規模の多くの IT 会社が &os; を使っています。
Apache
Apache
- Apache ソフトウェア財団は、
1.4 百万回を超えるコミットというおそらく世界で最も大規模な
SVN リポジトリを含む、数多くの公式のインフラストラクチャで
&os; を使っています。
Apple
Apple
- OS X は、
&os; から、ネットワークスタック、仮想ファイルシステム、
そして多くのユーザランドコンポーネントを取り入れています。
Apple iOS も &os; から取り入れた要素を含んでいます。
Cisco
Cisco
- IronPort
ネットワークセキュリティおよびアンチスパムアプライアンスは、
改造された &os; カーネルで動いています。
Citrix
Citrix
- NetScaler の一連のセキュリティアプライアンスは、
&os; シェルとともに 4-7 レイヤのロードバランス、
コンテントキャシュ、アプリケーションファイアウォール、
セキュリティ VPN
およびモバイルクライド・ネットワークアクセスを提供します。
Dell
KACE
Dell KACE
- KACE システム管理アプライアンスでは、
&os; が用いられています。信頼性、
スケーラビリティおよび継続的な開発をサポートしているコミュニティなどが評価され採用されています。
Experts
Exchange
Experts Exchange
- 公開されているすべてのウェブサーバで
&os; が動いています。
開発と試験のための独立した環境では、
オーバーヘッドのある仮想化ではなく、
jail が幅広く用いられています。
Isilon
Isilon
- Isilon
社のエンタープライズストレージアプライアンスは、&os; ベースです。
寛大な &os; ライセンスのおかげで、Isilon は、
彼らの知的財産物をカーネルに統合することができるため、
オペレーティングシステムではなく、
製品そのものに焦点を当てた開発が可能となっています。
iXsystems
iXsystems
- 統合ストレージアプライアンスの
TrueNAS シリーズは &os; ベースです。
商用の製品に加え、iXsystems は、オープンソースプロジェクトの
PC-BSD および FreeNAS の開発も運営しています。
Juniper
Juniper
- Juniper のすべてのネットワークギア
(ルータ、スイッチ、セキュリティおよびネットワークアプライアンス)
を動かしている JunOS オペレーティングシステムは、
&os; ベースです。
Juniper は、&os;
プロジェクトと商用製品を提供しているベンダとの間で協力関係が成功している数多くのベンダのひとつです。
将来 &os; の新しい機能を JunOS
へと統合する際の複雑さを減らすため、
Juniper で作成された改良点は、&os; に取り込まれています。
McAfee
McAfee
- Sidewinder などの
McAfee エンタープライズファイアウォール製品のベースである
SecurOS は &os; ベースです。
NetApp
NetApp
- ストレージアプライアンスの
Data ONTAP GX シリーズは、&os; ベースです。
NetApp は、新しい BSD ライセンスのハイパーバイザである
bhyve などの数多くの機能を &os;
プロジェクトに還元しています。
Netflix
Netflix
- Netflix が顧客へのストリームムービーに使用している
OpenConnect アプライアンスは、&os; ベースです。
Netflix は、コードベースに対し多大な貢献を行っており、
&os; のメインラインからの差分がゼロになるように作業を行っています。
Netflix OpenConnect アプライアンスは、
北米の全インターネットトラフィックの 32%
の配送を受け持っています。
Sandvine
Sandvine
- Sandvine は、
ハイパフォーマンスでリアルタイムのネットワークプロセッシングプラットフォームのベースに
&os; を使用しています。このプラットフォームは、
彼らのインテリジェントネットワークポリシーコントロール製品を構成しています。
Sony
Sony
- PlayStation 4 のゲームコンソールは、
&os; の改良版が動いています。
Sophos
Sophos
- Sophos Email
アプライアンス製品は、強化された &os; がベースです。
インバウンドメールに対してスパムやウィルススキャンを行う一方で、
アウトバウンドメールがマルウェアではないか、また、
機密情報がアクシデントで漏洩してしまわないようにモニタします。
Spectra Logic
Spectra Logic
- アーカイブグレードストレージアプライアンスの
nTier シリーズは、&os; および OpenZFS が動いています。
The Weather
Channel
The Weather Channel
-
各ローカルケーブルプロバイダのヘッドエンドにインストールされていて、
ローカルの天気予報をケーブル TV ネットワークプログラムに送る
IntelliStar アプライアンスでは &os; が動いています。
Verisign
Verisign
- Verisign は .com および .net
ルートドメインレジストリおよび関連する DNS
インフラストラクチャの運用に責任を持っています。
彼らのインフラストラクチャに一般的な障害点がないように、&os;
を含むさまざまなネットワークオペレーティングシステムに信頼を寄せています。
Voxer
Voxer
- Voxer
のモバイルボイスメッセージのプラットフォームでは、
ZFS が &os; 上で動いています。
Voxer は、Solaris から派生したオペレーティングシステムから、
&os; へと移行しました。優れた文書、
幅広く活動的なコミュニティ、
そして開発者にとって好意的な環境がその理由です。
ZFS および DTrace といった決定的な機能に加え、
&os; では、
ZFS が TRIM に対応しています。
WhatsApp
WhatsApp
- WhatsApp は、サーバあたり同時に 100 万を超える
TCP 接続を扱うことのできるプラットフォームを必要とした際に、
プラットフォームとして &os; を選択しました。
サーバあたり 250 万の接続を超えるようにスケールしています。
Wheel Systems
Wheel Systems
- FUDO セキュリティアプライアンスは、
エンタープライズおよびシステムの管理者に対し、
モニタ、コントロール、レコードおよび
audit コントラクタを提供します。
ZFS, GELI,
Capsicum, HAST および auditdistd といった &os;
の最良なセキュリティ機能がベースとなっています。
また、&os;
は関連したオープンソースプロジェクトを数多く生み出しています。
BSD
Router
BSD Router
-
広く使われているエンタープライズルータの置き換えとなるような
&os; ベースのルータで、標準的な PC
ハードウェアで動作するように設計されています。
FreeNAS
FreeNAS
-
ネットワークファイルサーバアプライアンスとして使用するように設計された
スタマイズ版の &os; です。
UFS および ZFS ファイルシステムの両方を簡単に管理できるように
python ベースのウェブインタフェースを提供しています。
NFS, SMB/CIFS, AFP, FTP および iSCSI に対応しており、
&os; jail ベースの拡張プラグインシステムも提供しています。
GhostBSD
GhostBSD
- GNOME
デスクトップ環境が搭載されたデスクトップベースの &os;
ディストリビューションです。
mfsBSD
mfsBSD
- メモリから完全に実行可能な &os;
システムのイメージを構築するためのツールキットです。
NAS4Free
NAS4Free
- PHP によるウェブインタフェースを搭載した &os;
ベースのファイルサーバのディストリビューションです。
PC-BSD
PC-BSD
- デスクトップユーザに向けたカスタマイズ版の
&os; です。
すべてのユーザが &os; のパワーを経験できるように、
グラフィカルなユーティリティを持っています。
Windows および OS X
ユーザが楽に移行できるように設計されています。
pfSense
pfSense
- 数多くの機能および拡張 IPv6 サポートを持つ
&os; ベースのファイアウォールディストリビューションです。
m0n0wall
m0n0wall
- ウェブサーバおよび PHP を持つ最小機能の
&os; です。
これは、メモリ使用量が 12 MB
以下の組み込みファイアウォールアプライアンスとして設計されています。
ZRouter
ZRouter
- &os;
ベースの組み込みデバイス用のオープンソースのファームウェアです。
いつでも購入できるようなルータ上のプロプリエタリのファームウェアの置き換えとなるように設計されています。
&os; は、以下のサイトに代表されるような、
インターネット上で最大クラスのサイトでも利用されています。
Yahoo!
Yahoo!
Yandex
Yandex
Rambler
Rambler
Sina
Sina
Pair
Networks
Pair Networks
Sony
Japan
Sony Japan
Netcraft
Netcraft
Netflix
Netflix
NetEase
NetEase
Weathernews
Weathernews
TELEHOUSE
America
TELEHOUSE America
この他にもあります。Wikipedia にも &os;
ベースの製品のリスト がまとめられています。
&os; プロジェクトについて
以下の節では簡単な歴史やプロジェクトの目標、
開発モデルなど、普段は表にでない話題を提供しています。
&os; 小史
386BSD Patchkit
Hubbard, Jordan
Williams, Nate
Grimes, Rod
FreeBSD プロジェクト
history
&os; プロジェクトは 1993 年の始めに Unofficial
386BSD Patchkit の最後の 3 人のまとめ役によって、部分的に
patchkit から派生する形で開始されました。ここでの
3 人のまとめ役というのは、Nate Williams, Rod Grimes と、
Jordan Hubbard です。
386BSD
このプロジェクトのもともとの目標は、patchkit
という仕組みではもう十分に解決できなくなってしまった 386BSD
の数多くの問題を修正するための、386BSD
の暫定的なスナップショットを作成することでした。
こういった経緯を経ているので、
このプロジェクトの初期の頃の名前は 386BSD 0.5 や
386BSD 暫定版 (Interim) でした。
Jolitz, Bill
386BSD は、Bill Jolitz が (訳注: バークレイ Net/2
テープを基に) 作成したオペレーティングシステムです。当時の
386BSD は、ほぼ一年にわたって放っておかれていた (訳注:
作者がバグの報告を受けても何もしなかった)
というひどい状況に苦しんでいました。
作者の代わりに問題を修正し続けていた patchkit
は日を追うごとに不快なまでに膨張してしまっていました。
このような状況に対して、彼らは暫定的な
クリーンアップ
スナップショットを作成することで
Bill を手助けしようと決めました。しかし、
この計画は唐突に終了してしまいました。Bill Jolitz が、
このプロジェクトに対する受け入れ支持を取り下げることを突然決意し、
なおかつこのプロジェクトの代わりに何をするのかを一切言明しなかったのです。
Greenman, David
Walnut Creek CDROM
たとえ Bill が支持してくれないとしても、
彼ら 3 人の目標には依然としてやる価値があると考えていたため、
David Greenman が考案した名称 &os;
をプロジェクトの名前に採用し、新たなスタートを切りました。
この時点でのプロジェクトの初期目標は、すでにこのシステム
(訳注: 386BSD + Patchkit)
を使っていた利用者たちと相談して決められました。
プロジェクトが実現に向けて軌道に乗ってきたことが明確になった時点で、
Jordan は Walnut Creek CDROM
社に連絡してみました。CD-ROM を使って &os;
を配布することによって、
インターネットに容易に接続できない多くの人々が &os;
を簡単に入手できるようになると考えたからです。Walnut Creek
CDROM 社は &os; を CD
で配布するというアイデアを採用してくれたばかりか、
作業するためのマシンと高速なインターネット回線をプロジェクトに提供してくれました。
当時は海のものとも山のものともわからなかったこのプロジェクトに対して、Walnut
Creek CDROM 社が信じられないほどの信頼を寄せてくれたおかげで、
&os; は短期間のうちにここまで大きく成長したのです。
4.3BSD-Lite
Net/2
U.C. Berkeley
386BSD
Free Software
Foundation
CD-ROM による最初の配布 (そしてネットでの、
ベータ版ではない最初の一般向け配布) は &os; 1.0 で、1993 年
12 月に公開されました。これはカリフォルニア大学バークレイ校の
4.3BSD-Lite (Net/2
) を基とし、386BSD や Free
Software Foundation からも多くの部分を取り入れたものです。
これは初めて公開したものとしては十分に成功しました。続けて 1994 年
5 月に &os; 1.1 を公開し、
非常に大きな成功を収めました。
Novell
U.C. Berkeley
Net/2
AT&T
この時期、
あまり予想していなかった嵐が遠くから接近してきていました。
バークレイ Net/2 テープの法的な位置づけについて、Novell
社とカリフォルニア大学バークレイ校との間の長期にわたる
法廷論争において和解が成立したのです。和解の内容は、Net/2
のかなりの部分が 権利つき (encumbered)
コードであり、それは Novell 社の所有物である、
というバークレイ校側が譲歩したものでした。なお、Novell
社はこれらの権利を裁判が始まる少し前に AT&T
社から買収していました。
和解における譲歩の見返りにバークレイ校が得たのは、
4.4BSD-Lite が最終的に発表された時点で、
4.4BSD-Lite は権利つきではないと公式に宣言されること、
そしてすべての既存の Net/2 の利用者が 4.4BSD-Lite
の利用へと移行することが強く奨励されること、という Novell
社からの ありがたき天からの恵み
でした (訳注:
4.4BSD-Lite はその後 Novell
社のチェックを受けてから公開された)。&os; も Net/2
を利用していましたから、1994 年の 7 月の終わりまでに Net/2 ベースの
&os; の出荷を停止するように言われました。ただし、
このときの合意によって、
私たちは締め切りまでに一回だけ最後の公開をすることを許されました。
そしてそれは &os; 1.1.5.1 となりました。
それから &os; プロジェクトは、まっさらでかなり不完全な
4.4BSD-Lite を基に、文字どおり一から再度作り直すという、
難しくて大変な作業の準備を始めました。Lite
バージョンは、部分的には本当に軽くて、中身がなかったのです。
起動し、
動作できるシステムを実際に作り上げるために必要となるプログラムコードのかなりの部分がバークレイ校の
CSRG (訳注: BSDを作っているグループ) によって
(いろいろな法的要求のせいで)
削除されてしまっていたということと、4.4BSD の Intel
アーキテクチャ対応が元々かなり不完全であったということがその理由です。
この移行作業は結局 1994 年の 11 月までかかりました。
そして 12 月に &os; 2.0 として公開されました。これは、
かなり粗削りなところが残っていたにもかかわらず、
かなりの成功を収めました。そしてその後に、より信頼性が高く、
そしてインストールが簡単になった &os; 2.0.5 が 1995 年の
6 月に公開されました。
これ以降、&os; の安定性、速さや機能は改善され、
リリースが行われてきました。
長期的な開発プロジェクトは 10.X-CURRENT 開発ブランチ
(トランク) で続けられ、
10.X のスナップショットリリースは、開発の進行状況に応じて スナップショットサーバ
より継続して入手できます。
&os; プロジェクトの目標
Jordan
Hubbard
寄稿:
FreeBSD プロジェクト
目標
&os; プロジェクトの目的は、いかなる用途にも使用でき、
何ら制限のないソフトウェアを供給することです。
私たちの多くは、
コード (そしてプロジェクト) に対してかなりの投資をしてきており、
これからも多少の無駄はあっても投資を続けて行くつもりです。ただ、
他の人達にも同じような負担をするように主張しているわけではありません。
&os; に興味を持っている一人の残らず全ての人々に、
目的を限定しないでコードを提供すること。これが、
私たちの最初のそして最大の 任務
であると信じています。そうすれば、コードは可能な限り広く使われ、
最大の恩恵をもたらすことができるでしょう。これが、
私たちが熱烈に支持しているフリーソフトウェアの最も基本的な目的であると、
私は信じています。
GNU General Public License (GPL)
GNU Lesser General Public License (LGPL)
BSD Copyright
私たちのソースツリーに含まれるソースのうち、
GNU 一般公有使用許諾 (GPL) または GNU ライブラリ一般公有使用許諾 (LGPL)
に従っているものについては、多少制限が課せられています。ただし、
ソースコードへのアクセスの保証という、
一般の制限とはいわば逆の制限 (訳注1) です。
GPL ソフトウェアの商利用には、そのライセンスにある
複雑な側面が影響してくることがあります。
ですから私たちは、そうすることが合理的であると判断されたときには、
より制限の少ない、BSD
著作権表示を採用しているソフトウェアを選択するようにしています。
(訳注1) GPL では、「ソースコードを実際に受け取るか、
あるいは、希望しさえすればそれを入手することが可能であること」
を求めています。
&os; の開発モデル
浅見
賢
寄稿:
FreeBSD プロジェクト
開発モデル
&os; の開発は非常に開かれた、柔軟性のあるプロセスです。
貢献者リスト
を見ていただければわかるとおり、
&os; は文字通り世界中の何千という人々の努力によって開発されています。
&os; の開発環境は、
この何千という開発者がインターネット経由で共同作業できるようになっているのです。
新しい開発者はいつでも大歓迎ですので、&a.hackers;
にメールを送ってください。
&a.announce; もありますので、他の &os;
ユーザに自分のやっていることを宣伝したい時にはどうぞ使ってください。
あと、&os; プロジェクトとその開発プロセスについて、
どなたにも知っていていただきたいのは以下のようなことです。
SVN リポジトリ
CVS
CVS リポジトリ
Concurrent Versions System
CVS
Subversion
Subversion リポジトリ
SVN
Subversion
長年にわたり &os; のソースツリーは、
ソースコード管理用のフリーソフトウェアである
CVS
(Concurrent Versions System) によってメンテナンスされてきました。
2008 年 6 月、プロジェクトはソースコード管理のシステムを SVN
(Subversion) に移行しました。
ソースツリーの急速な増加や、
これまでに蓄積された膨大な量の履歴によって、
CVS
の持つ技術的な限界が明かになってきたためです。
ドキュメンテーションプロジェクトと
Ports Collection リポジトリも、それぞれ
2012 年 5 月と 7 月に
CVS から
SVN へと移行しました。
&os; src/ リポジトリを取得するための情報は
ソースツリーの同期 の章を、
&os; Ports Collection を取得するための詳細については
Ports Collection の利用
の章をご覧ください。
ソースツリー管理者
コミッター (committers)
コミッター
は Subversion
ツリーへの書き込み権限を持っている人、
&os; のソースに変更を加えることができる人です
(リポジトリに変更を加えるには、ソースをコントロールする
commit というコマンドを使うので、
これらの人々は英語では committers
と呼ばれます)。
もしバグを見つけたのであれば、障害報告データベース
に提出してください。
&os; メーリングリスト、IRC チャネルまたはフォーラムは、
その問題がバグかどうかを確認する助けとなりますので、
障害報告を提出する前に、
これらを使って確認してください。
FreeBSD コアチーム
&os; コアチーム
コアチーム
は
&os; プロジェクトが会社だとすると取締役会にあたるものです。
コアチームとして一番重要な役割は
&os; プロジェクトが全体としてよい方向に向かっていることを確認することです。
責任感あふれる開発者を上記のソースツリー管理者として招くこと、
また仕事上の都合などでコアチームをやめた人たちの後任を見つけることもコアチームの役割です。
現在のコアチームは &os; 開発者 (committer) の中から
2014 年 7 月に選挙によって選出されました。
コアチームを選出するための選挙は、2 年ごとに行なわれています。
忘れてほしくないのは、多くの開発者同様に、
コアチームのほとんどは &os; に対してボランティアの立場であり、
&os; プロジェクトからは何ら金銭的な支援を受けていない、
ということです。ですから、
ここでの責任
は
保証されたサポート
ではありません。
そういう意味で、上記の取締役会
という例えはあまりよくないかもしれません。むしろ、&os;
のために人生を棒に振ってしまった人の集まりといった方が正しいかも…。
その他のコントリビュータ
最後になりますが、
もっとも重要で多数をしめる開発者はフィードバックやバグフィクスをどんどん送ってくれるユーザ自身です。
&os; の開発に関わっていきたいという人は、
議論の場である &a.hackers; に参加するとよいでしょう。
&os; 関連メーリングリストに関する詳細は、
をご覧ください。
&os;
への貢献者リスト
コントリビュータ
は日に日に長くなっています。
あなたも今日、何か送ることからはじめてみませんか?
もちろん &os; に貢献するには、
コードを書くほかにもいろいろな方法があります。
助けが求められている分野については、&os; プロジェクトのウェブサイト
をご覧ください。
ひとことで言うと、&os;
の開発組織はゆるやかな同心円状になっています。
ともすると中央集権的に見えがちなこの組織は、
&os; のユーザがきちんと管理されたコードベースを
容易に追いかけられるようにデザインされているもので、
貢献したいという人を締め出す意図は全くありません!
私たちの目標は安定したオペレーティングシステムと
簡単にインストールして使うことのできる
アプリケーションを提供することです。
この方法は、それを達成するために非常にうまくはたらきます。
これから &os; の開発にたずさわろうという人に、
私たちが望むことはただ一つです。
&os; の成功を継続的なものにするために、
現在の開発者と同じような情熱を持って接してください!
サードパーティ製プログラム
&os; では基本配布セットに加え、
移植されたソフトウェア集として数千の人気の高いプログラムを提供しています。
この文書を書いている時点で &os.numports;
以上の ports (移植ソフトウェア) が存在します。
ports には http サーバから、ゲーム、言語、
エディタまでありとあらゆるものが含まれています。
ports はオリジナルソースに対する
差分
という形で表現されており、
Ports Collection 全体でも &ports.size; 程度にしかなりません。
ports をコンパイルするには、
インストールしたいと思っているプログラムのディレクトリに移動し、
make install とすると、
あとはすべてシステムがやってくれます。
どの ports もオリジナルの配布セットを動的に取ってくるので、
ディスクは構築したいと思っている
ports の分だけを準備しておけば十分です。
ほとんどの ports は、すでにコンパイルされた状態で
package
として提供されており、
ソースコードからコンパイルしたくない場合、これを使うと
(pkg install
というコマンドで) 簡単にインストールできます。
package と ports に関する詳細は、
をご覧ください。
ドキュメント
最近の &os; では、システムの最初のセットアップ時に、
インストーラ (&man.sysinstall.8; または
&man.bsdinstall.8; のどちらでも)
上で、ドキュメントを
/usr/local/share/doc/freebsd
以下にインストールすることを選択できます。
システムのインストール後でも、
に記述されている
package を使うことで、いつでもドキュメントをインストールできます。
これらのローカルにインストールされたドキュメントは、HTML
ブラウザを使って以下の URL から参照できます。
FreeBSD ハンドブック (英文オリジナル)
/usr/local/share/doc/freebsd/handbook/index.html
FreeBSD に関する FAQ (英文オリジナル)
/usr/local/share/doc/freebsd/faq/index.html
また、http://www.FreeBSD.org/
にはマスタ (かなり頻繁に更新されます) がありますので、
こちらも参照してください。
Index: head/ja_JP.eucJP/books/handbook/x11/chapter.xml
===================================================================
--- head/ja_JP.eucJP/books/handbook/x11/chapter.xml (revision 47959)
+++ head/ja_JP.eucJP/books/handbook/x11/chapter.xml (revision 47960)
@@ -1,1561 +1,1536 @@
X Window System
この章では
bsdinstall を用いた &os;
のインストールでは、
グラフィカルユーザインタフェースは自動的にはインストールされません。
この章では、グラフィカル環境で使われるオープンソースの
X Window System を提供する &xorg;
のインストールおよび設定方法について説明します。
その後、
デスクトップ環境およびウィンドウマネージャの探し方およびインストール方法について説明します。
自動的に &xorg; を設定し、
インストール時にウィンドウマネージャを選択できるようなインストール方法を希望するユーザは、
pcbsd.org
ウェブサイトを参照してください。
&xorg;
が対応するビデオハードウェアについてのより多くの情報は、
x.org
のウェブサイトをご覧ください。
この章を読めば以下のことがわかります。
X Window System のさまざまなコンポーネントと、
それらが互いにどのように連携しているか。
&xorg;
のインストールおよび設定方法
さまざまなウィンドウマネージャおよびデスクトップ環境のインストールおよび設定方法
&xorg;
での &truetype; フォントの使い方
GUI ログイン (XDM)
の設定方法
この章を読み始める前に以下のことを理解しておく必要があります。
で説明されているサードパーティ製ソフトウェアのインストール方法
用語の説明
X Window System のさまざまなコンポーネントについての詳細や、
それらがどのようにやり取りするかについてすべて理解する必要はありませんが、
これらのコンポーネントについて基本的なことを知っていると、
強力な武器になるでしょう。
X サーバ
X は最初からネットワークを意識してデザインされており、
クライアント - サーバ
モデルを採用しています。
このモデルでは、X サーバ
はキーボードやモニタ、
マウスが接続されたコンピュータ上で動きます。
このサーバはディスプレイの表示を管理したり、キーボード、
マウスからの入力を処理したり、
タブレットやビデオプロジェクタ等の他の装置からの入出力を処理します。
これは、ある人々を混乱させることがあります。
X での用語は彼らが想定するものとは正反対だからです。
彼らは X サーバ
は地下にある大きなパワフルなマシンであり、
X クライアント
が自分たちのデスク上にあると想像するのです。
X クライアント
XTerm や
Firefox などの各 X アプリケーションは、
クライアント
になります。
クライアントは この座標にウィンドウを描いてください
といったメッセージをサーバへ送り、サーバは
ユーザが OK ボタンを押しました
といったメッセージを送り返します。
家庭や小さなオフィスのような環境では、X サーバと
X クライアントは通常同じコンピュータ上で動いています。
X サーバを非力なコンピュータで動かし、
X アプリケーションをより高性能なマシンで動かすことも可能です。
この場合、
X のクライアントとサーバの通信はネットワーク越しに行なわれます。
ウィンドウマネージャ
X はスクリーン上でウィンドウがどのように見えるべきか、
マウスでそれらをどうやって動かすか、
ウィンドウ間を移動するのにどういうキーストロークを使うべきか、
各ウィンドウのタイトルバーはどのように見えるべきか、
クローズボタンを持つべきかどうか、
といったことは規定しません。そのかわりに、X
ではそういったことを ウィンドウマネージャ
と呼ばれるアプリケーションに任せます。ウィンドウマネージャはたくさん
あります。
これらのウィンドウマネージャの見た目や使い勝手はそれぞれ異なっています。
バーチャルデスクトップをサポートしているものもありますし、
デスクトップを操作するキーストロークをカスタマイズできたり、
スタート
ボタンやそれに類するものを持っているものもあります。
テーマに対応しており、
デスクトップの見た目や使い勝手を完全に変えられるものもあります。
ウィンドウマネージャは Ports Collection の
x11-wm カテゴリに用意されています。
それぞれのウィンドウマネージャは異なる設定機構を備えています。
手で設定ファイルを編集しなければならないものや、
設定作業のほとんどを GUI ツールで行うことができるものもあります。
デスクトップ環境
KDE や
GNOME は、デスクトップ環境です。
これらは、共通のデスクトップのタスクを実行するための完全なアプリケーションスイートを含んでいます。
オフィススイート、ウェブブラウザやゲームを含んでいるものもあります。
フォーカスポリシ
ウィンドウマネージャは、
マウスのフォーカスポリシに責任を持ちます。
このポリシは、どのウィンドウがアクティブにキーストロークを
受け付けるようにするための方法を提供し、
そして、どのウィンドウがアクティブなのかを示します。
よく知られているフォーカスポリシは
click-to-focus
と呼ばれるものです。
このポリシは、
あるウィンドウ内でマウスをクリックすればそのウィンドウがアクティブになる、
というものです。
focus-follows-mouse
ポリシでは、
マウスポインタの下にいるウィンドウがフォーカスされるというものです。
フォーカスを変えるには他のウィンドウにマウスポインタを動かすだけです。
マウスがルートウィンドウに移動した時には、
このウィンドウがフォーカスされます。
sloppy-focus
モデルでは、
マウスがルートウィンドウに移動した時には、
直前に使われていたウィンドウがフォーカスされています。
sloppy-focus では、
ポインタが別のウィンドウに移った時のみフォーカスが変わり、
現在のウィンドウから出ただけでは変わりません。
click-to-focus
ポリシでは、
マウスクリックによりアクティブなウィンドウが選択されます。
ウィンドウは前面に表示され、他のすべてのウィンドウの前にきます。
ポインタが別のウィンドウ上に移動した時でも、
すべてのキーストロークがこのウィンドウに届きます。
それぞれのウィンドウマネージャは、
それぞれのフォーカスポリシに対応しています。
すべてのものは click-to-focus をサポートしていますし、
多くのものは他の方法もサポートしています。
どのフォーカスモデルを利用可能かどうかについては、
ウィンドウマネージャのドキュメントをご覧ください。
ウィジェット
ウィジェットはクリック可能であったり、
他の方法で操作可能なすべてのユーザインタフェース用アイテムを指す用語です。
ボタンやチェックボックス、ラジオボタン、アイコン、リスト、などがそうです。
ウィジェットツールキットはグラフィカルアプリケーションを作成するために使われます。
KDE で使われている Qt や
GNOME プロジェクトで使われている GTK+
といった有名なウィジェットセットがあります。
そのため、アプリケーションのルックアンドフィールは、
アプリケーションを作成するのに使われたウィジェットツールキットに依存し、
異なります。
&xorg; のインストール
&xorg; は、X.Org Foundation
がリリースしているオープンソースの X Window System の実装です。
&os; では、package または port からインストールできます。
X サーバ、クライアント、ライブラリおよびフォントを含む、
完全なディストリビューションのメタ port は、x11/xorg にあります。
個別にインストール可能なドキュメント、
ライブラリおよびアプリケーションを除く、
最小のディストリビューションは、x11/xorg-minimal です。
この節では、完全な
&xorg;
ディストリビューションを例として用います。
Ports Collection から &xorg;
をビルドしインストールするには、以下のように入力します。
&prompt.root; cd /usr/ports/x11/xorg
&prompt.root; make install clean
&xorg; をすべてビルドするには、
少なくとも 4 GB の空きディスク容量が必要です。
package から直接 &xorg;
を以下のようにしてインストールすることもできます。
&prompt.root; pkg install xorg
&xorg; の設定
&xorg;
&xorg;
&xorg; は、
ほとんどの機器を自動で設定します。
古かったり、一般的ではないような機器を使う場合には、設定を始める前に、
以下のハードウェア情報を集めておくと助けになるでしょう。
モニタ同期周波数
ビデオカードのチップセット
ビデオカードのメモリ
水平同期周波数
水平走査レート
水平同期周波数
リフレッシュレート
垂直同期周波数
リフレッシュレート
垂直走査レート
リフレッシュレート
画面の解像度とリフレッシュレートは、
モニタの水平および垂直同期周波数により決定されます。
ほとんどすべてのモニタは、これらの値を自動検出します。
これらの値を自動検出しないモニタもありますが、
こういった仕様は、付属のマニュアルや、
製造元のウェブサイトから取得できます。
ビデオカードのチップセットも自動検出され、
ビデオドライバの選択に使われます。
正常に認識されない時のために、
どのチップセットが使われているかを知っておくとよいでしょう。
ビデオカードのメモリは、
グラフィックアダプタがどの解像度とどの色数で動くことができるかを決めます。
注意
最適な解像度に設定できるかどうかは、
ビデオハードウェアおよびそのドライバの対応に依存します。
現時点における、ドライバの対応は以下の通りです。
NVIDIA: いくつかの NVIDIA ドライバが FreeBSD
Ports Collection の x11 カテゴリから利用できます。NVIDIA
ハードウェアのモデルに対応するドライバをインストールしてください。
Intel: FreeBSD 9.1 では、IronLake, SandyBridge, および
IvyBridge といったほとんどの Intel グラフィックスの
3D acceleration に対応しています。
現在の KMS の実装により、
グラフィカルコンソールと仮想コントロールの間を
Crtl+Alt+F# で切り替えることはできません。
ATI/Radeon: 3D acceleration は ATI または Radeon
カードでは、FreeBSD が TTM への作業が完了するまでは、
動作しないでしょう。
これらのカードは、2D ドライバを設定する必要があります。
もし、動かないのであれば、Vesa ドライバを使ってください。
Optimus: 現在では、Optimus
により提供されている二つのグラフィックスアダプタ間の切り替えには対応していません。
Optimus の実装は変わるので、FreeBSD は、
すべてのハードウェアにおいてグラフィックスドライバの読み込みに成功するかもしれないし、
しないかもしれません。
もし、真黒な画面が表示されるのであれば、BIOS
がグラフィックスアダプタの一つを無効にするオプションを持っていないか、
または discrete
モードの設定方法について調べてください。
&xorg; の設定
&xorg; は、
HAL を用いてキーボードやマウスを自動認識します。
x11/xorg の依存として、
sysutils/hal および
devel/dbus port
が自動的にインストールされますが、以下のようなエントリを
/etc/rc.conf に追加し、
有効にする必要があります。
hald_enable="YES"
dbus_enable="YES"
&xorg; の設定が行われる前に、
これらのサービスを起動してください。
&prompt.root; service hald start
&prompt.root; service dbus start
一度これらのサービスを起動したら、
以下のように入力して &xorg;
の自動設定を確認してください。
&prompt.root; Xorg -configure
これにより、/root/xorg.conf.new
という、検出されたハードウェアに対し、
適切なドライバを読み込むような設定ファイルの雛形が生成されます。
次に、以下を実行して、
自動的に作成された設定ファイルがそのグラフィックハードウェアで動くことを確認してください。
&prompt.root; Xorg -config xorg.conf.new -retro
もし、うまく動かないような場合には、 へと進んでください。
うまく動いた場合には、設定ファイルを
/etc/X11/xorg.conf
へとコピーしてください。
&prompt.root; cp xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf
GNOME,
KDE もしくは
Xfce
のようなデスクトップ環境は、
ビデオ解像度のようなパラメータを設定するグラフィカルなツールを提供しています。
もし、デフォルトのコンフィグレーションがうまく動く場合には、
で説明されているデスクトップ環境のインストール例へと進んでください。
&xorg; でのフォントの使用
Type1 フォント
&xorg;
に付いてくるデフォルトのフォントは、
通常のデスクトップパブリッシングアプリケーションにとっては理想的とは言えない程度のものです。
文字を大きくするとジャギーになりプロフェッショナルとは言えないようなものになりますし、
小さなフォントは頭が悪そうに見えます。
しかし、世の中には質の高い Type1 (&postscript;)
フォントがいくつかあり、
&xorg;
ではそれらを簡単に利用することができます。
例えば、URW フォントコレクション
(x11-fonts/urwfonts)
には高品質の Type1 フォント
(Times Roman,
Helvetica,
Palatino など)
が含まれています。freefont コレクション
(x11-fonts/freefonts)
にはもっとたくさんのフォントが含まれていますが、
それらは Gimp
のようなグラフィックソフトウェアで使用するためのものであり、
スクリーンフォントとしては十分ではありません。
さらに、&xorg;
は簡単に &truetype; フォントを使うように設定することも可能です。
詳しくは、&man.X.7; のマニュアルページか
を参照してください。
上記の Type1 フォントコレクションを Ports Collection
から入れる場合には次のコマンドを実行してください。
&prompt.root; cd /usr/ports/x11-fonts/urwfonts
&prompt.root; make install clean
freefont や他のコレクションでも同じようにします。
X サーバがこれらのフォントを検出できるようにするには
X サーバ設定ファイル (/etc/X11/xorg.conf)
の適切な場所に次のような行を加えます。
FontPath "/usr/local/lib/X11/fonts/URW/"
別の方法としては、
X のセッション中に次のようなコマンドラインを実行します。
&prompt.user; xset fp+ /usr/local/lib/X11/fonts/URW
&prompt.user; xset fp rehash
これは動くのですが、X
のセッションが終了すると消えてしまいます。
消えないようにするには X の起動時に読み込まれるファイル
(通常の startx セッションの場合は
~/.xinitrc, XDM
のようなグラフィカルなログインマネージャを通してログインする時は
~/.xsession) に加えておきます。
三番目の方法は新しい
/usr/local/etc/fonts/local.conf
ファイルを使うことです。
これに関しては をご覧ください。
&truetype; フォント
TrueType フォント
フォント
TrueType
&xorg; には、
&truetype; フォントのレンダリング機能が組み込まれています。
この機能を実現するために 2 つの異なるモジュールがあります。
ここでは、freetype
の方が他のフォントレンダリングバックエンドと整合性が高いので、
このモジュールを使うことにします。
freetype モジュールを使うためには
/etc/X11/xorg.conf ファイルの
"Module"
セクションに以下の行を追加するだけです。
Load "freetype"
さて、まずは &truetype; フォント用のディレクトリ
(例えば /usr/local/lib/X11/fonts/TrueType)
を作り、そこに &truetype; フォントをすべて放り込みましょう。
&macintosh; の &truetype;
フォントは、そのままでは使うことができませんので注意してください。
&xorg; で使うには
&unix;/&ms-dos;/&windows; 用のフォーマットでなければなりません。
ファイルを置いたら ttmkfdir を使って
fonts.dir ファイルを作り、
X のフォントレンダラが新しいファイルがイントールされたことを分かるようにしてください。
ttmkfdir は FreeBSD Ports Collection の
x11-fonts/ttmkfdir
からインストールできます。
&prompt.root; cd /usr/local/lib/X11/fonts/TrueType
&prompt.root; ttmkfdir -o fonts.dir
次に &truetype;
フォントのディレクトリをフォントパスに追加します。
の場合と同じように、
&prompt.user; xset fp+ /usr/local/lib/X11/fonts/TrueType
&prompt.user; xset fp rehash
とするか、もしくは xorg.conf
ファイルに FontPath 行を追加します。
これで終わりです。
Gimp や
Apache OpenOffice
といったすべての X アプリケーションから
&truetype; フォントを使うことができます。
(高解像度なディスプレイで見るウェブページ上のテキストみたいな)
とても小さなフォントや
(&staroffice; にあるような)
非常に大きなフォントもかなり綺麗に見えるようになることでしょう。
フォントのアンチエイリアス
フォントのアンチエイリアス
フォント
アンチエイリアス
/usr/local/lib/X11/fonts/ と
~/.fonts/ にあるすべての
&xorg; のフォントが、Xft
に対応しているアプリケーションで自動的にアンチエイリアス表示できるようになりました。
KDE, GNOME および
Firefox
のような最新のアプリケーションは、Xft に対応しています。
どのフォントがアンチエイリアスされるかを制御するため、
もしくはアンチエイリアスの特性を設定するために、
/usr/local/etc/fonts/local.conf
ファイルを作成 (すでに存在しているのなら編集) します。
多くの Xft フォントシステムの高度な機能をこのファイルを使って調整できます。
この節ではいくつか簡単なところだけを紹介します。
詳しくは、&man.fonts-conf.5; をご覧ください。
XML
このファイルは XML 形式でなければなりません。
大文字小文字の区別に注意を払い、
すべてのタグが正しく閉じられているか確認してください。
ファイルは一般的な XML ヘッダで始まり、DOCTYPE 定義と
<fontconfig>
タグがその後にきます。
<?xml version="1.0"?>
<!DOCTYPE fontconfig SYSTEM "fonts.dtd">
<fontconfig>
すでに説明したように、
/usr/local/lib/X11/fonts/ と
~/.fonts/ にあるすべてのフォントは
Xft 対応のアプリケーションで利用できます。
これら 2 つ以外に別のディレクトリを追加したいのなら、
/usr/local/etc/fonts/local.conf
に以下のような行を追加します。
<dir>/path/to/my/fonts</dir>
新しいフォント、
そして特に新しいフォントディレクトリを追加したら、
以下のコマンドを実行してフォントキャッシュを再構築してください。
&prompt.root; fc-cache -f
アンチエイリアスをかけることによって境界が少しぼやけ、
そのためにとても小さなテキストはさらに読みやすくなり、
大きなフォントでは ギザギザ
が消えるのです。
しかし、普通のテキストにかけた場合には目が疲れてしまうこともあります。
14 ポイント以下のサイズのフォントについて、
アンチエイリアスをかけないようにするには次の行を加えます。
<match target="font">
<test name="size" compare="less">
<double>14</double>
</test>
<edit name="antialias" mode="assign">
<bool>false</bool>
</edit>
</match>
<match target="font">
<test name="pixelsize" compare="less" qual="any">
<double>14</double>
</test>
<edit mode="assign" name="antialias">
<bool>false</bool>
</edit>
</match>
フォント
スペーシング
いくつかの等幅フォントは、
アンチエイリアスをかけるとスペーシングがうまくいかなくなる場合があります。
特に KDE でその傾向があるようです。
解決策の一つとして、そういったフォントのスペーシングを
100 に設定する方法があります。
そうするためには次の行を加えてください。
<match target="pattern" name="family">
<test qual="any" name="family">
<string>fixed</string>
</test>
<edit name="family" mode="assign">
<string>mono</string>
</edit>
</match>
<match target="pattern" name="family">
<test qual="any" name="family">
<string>console</string>
</test>
<edit name="family" mode="assign">
<string>mono</string>
</edit>
</match>
(これは固定サイズのフォントに "mono"
という一般的な別名をつけます) そして以下を追加します。
<match target="pattern" name="family">
<test qual="any" name="family">
<string>mono</string>
</test>
<edit name="spacing" mode="assign">
<int>100</int>
</edit>
</match>
Helvetica の様なある種のフォントは、
アンチエイリアスすると問題が起こるでしょう。
たいてい、フォントが縦に半分に切られて表示されます。
最悪の場合、アプリケーションがクラッシュします。
これを回避するには、以下を local.conf
に追加します。
<match target="pattern" name="family">
<test qual="any" name="family">
<string>Helvetica</string>
</test>
<edit name="family" mode="assign">
<string>sans-serif</string>
</edit>
</match>
local.conf の編集を終えたら、
ファイルの末尾が </fontconfig>
タグで終わるようにしてください。
これを行わなければ、変更は無視されるでしょう。
最後に、ユーザは自分だけの設定を各自の
.fonts.conf ファイルに追加できます。
これを行うためには、それぞれのユーザが単に
~/.fonts.conf を作成するだけです。
このファイルも XML 形式でなければなりません。
LCD スクリーン
フォント
LCD スクリーン
最後に一つ。LCD
スクリーンではサブピクセルサンプリングが必要な場合があります。
これは、基本的には (水平方向に分かれている) 赤、緑、
青の各コンポーネントを別々に扱うことによって水平方向の解像度を良くするというもので、
劇的な結果が得られます。
これを有効にするには local.conf
ファイルに次の行を加えます。
<match target="font">
<test qual="all" name="rgba">
<const>unknown</const>
</test>
<edit name="rgba" mode="assign">
<const>rgb</const>
</edit>
</match>
ディスプレイの種類にもよりますが、
rgb ではなく
bgr や vrgb、もしくは
vbgr の場合もあるので、
試してみて最も良いものを使ってください。
X ディスプレイマネージャ
概要
X ディスプレイマネージャ
X ディスプレイマネージャ (XDM)
は X Window System のオプショナルな一部分であり、
ログインセッションの管理に用います。
最低限の機能を実装した X 端末
やデスクトップ、
大規模なネットワークディスプレイサーバといった場面ではこれが有用です。
X Window System はネットワークとプロトコルから独立しているため、
ネットワークで繋がれた
X のクライアントとサーバを動かすための設定はかなり幅が広くなります。
XDM
はどのディスプレイサーバに接続するかを選択でき、
ログイン名とパスワードの組み合わせなど認証情報を入力できるグラフィカルなインタフェースを提供しています。
XDM がユーザに &man.getty.8;
(詳しくは をご覧ください)
と同じ機能を提供することを考えてみてください。
つまり、ディスプレイ上でシステムへのログインができ、
ユーザの代わりにセッションマネージャ
(通常は X のウィンドウマネージャ) を起動することができるのです。
それから XDM は、
ユーザが作業を終えてディスプレイからログアウトする合図を送ってきてプログラムが終了するのを待ちます。
この時点で、XDM
は次にログインするユーザのためにログイン画面や
chooser 画面を表示できます。
XDM の使用
XDM を使用するには、
x11/xdm
port をインストールしてください
(最近の &xorg; のバージョンでは、
デフォルトでインストールされません)。
XDM のデーモンプログラムは
/usr/local/bin/xdm にあります。
このプログラムは root
になればいつでも起動することができ、
ローカルマシン上のディスプレイの管理を始めます。
マシンをブートする際、いつも XDM
を起動したい場合には、/etc/ttys
にそのためのエントリを加えておくのが簡単です。
このファイルのフォーマットや使用方法についての詳細は
を参照してください。
デフォルトの /etc/ttys
ファイルには仮想端末上で XDM
デーモンを起動するための行:
ttyv8 "/usr/local/bin/xdm -nodaemon" xterm off secure
があります。
このエントリはデフォルトでは無効になっており、有効にするには
5 番目のカラムを off から
on にし、
の指示に従って &man.init.8; を再起動します。
最初のカラムはこのプログラムが管理する端末の名前で、この場合
ttyv8 になります。
つまり、XDM は
9 番目の仮想端末で起動されるということです。
XDM の設定
XDM の設定用ディレクトリは
/usr/local/lib/X11/xdm です。
このディレクトリには XDM
の振る舞いや見た目を変更するために用いられるいくつかのファイルがあります。
だいたいは以下のような感じです。
ファイル
説明
Xaccess
クライアント認証のルールセット
Xresources
デフォルトの X リソース
Xservers
管理すべきリモートやローカルのディスプレイのリスト
Xsession
デフォルトのログイン時のセッションスクリプト
Xsetup_*
ログインインタフェースの前にアプリケーションを起動するためのスクリプト
xdm-config
このマシンで動いているすべてのディスプレイのグローバルな設定
xdm-errors
サーバプログラムによって生成されるエラー
xdm-pid
現在動いている XDM のプロセス ID
このディレクトリにはまた、XDM
の動作中にデスクトップをセットアップするために用いられるスクリプトやプログラムがいくつかあります。
それぞれのファイルの目的を簡単に解説しましょう。
正確な文法や使い方は &man.xdm.1; に記述されています。
デフォルトの設定では、単純な四角のログインウィンドウがあり、
そこにはマシンのホスト名が大きなフォントで表示され、
Login:
と Password:
のプロンプトがその下に表示されています。
XDM
スクリーンの見ためや使い勝手を変えるにはここから始めるのがいいでしょう。
Xaccess
XDM
がコントロールするディスプレイに接続するためのプロトコルは
X Display Manager Connection Protocol (XDMCP) と呼ばれます。
このファイルにはリモートのマシンからの
XDMCP 接続をコントロールするためのルールセットが書かれます。
これは、xdm-config
を変更してリモートからのコネクションを待ち受けるようにしない限り無視されます。
デフォルトでは、どのクライアントからの接続も拒否します。
Xresources
これはディスプレイの chooser とログインスクリーン用の
application-defaults ファイルです。
このファイルでログインプログラムの見た目を変更することができます。
フォーマットは &xorg;
のドキュメントで記述されている
app-defaults ファイルのものと同じです。
Xservers
これは、chooser
が選択肢として提供するリモートのディスプレイの一覧です。
Xsession
XDM
でログインした後に実行されるデフォルトのセッションスクリプトです。
通常、各ユーザは ~/.xsession
というカスタマイズしたセッションスクリプトを持っており、
こちらが優先されます。
Xsetup_*
これらは chooser
やログインインタフェースが表示される前に自動的に実行されます。
それぞれのディスプレイに対して、Xsetup_
に続けてローカルのディスプレイ番号を付けた
(たとえば Xsetup_0)
名前のついたスクリプトがあります。
典型的な使い方は xconsole
のようなバックグラウンドで動かすプログラムを一つか二つ起動することです。
xdm-config
app-defaults の書式で書かれた、
このインストレーションで管理されるすべてのディスプレイに適用される設定を保持しています。
xdm-errors
このファイルには XDM
が起動しようとしている X サーバからの出力が書き出されます。
XDM
が起動しようとしているディスプレイがなんらかの理由でハングした場合、
このファイルのエラーメッセージを見てください。
そういったメッセージは各ユーザの
~/.xsession-errors
にもセッション毎に書き出されます。
ネットワークディスプレイサーバの起動
あるディスプレイサーバに他のクライアントが接続することができるようにするために、
アクセスコントロールのルールを編集し、
コネクションリスナを有効にする必要があります。
デフォルトでは保守的な設定になっています。
XDM
がそういったコネクションを待ち受けるようにするためには
xdm-config
にある次の行をコメントアウトします。
! SECURITY: do not listen for XDMCP or Chooser requests
! Comment out this line if you want to manage X terminals with xdm
DisplayManager.requestPort: 0
そして、XDM を再起動します。
app-defaults ファイルにおけるコメントは !
であっていつものような #
ではないことに注意してください。
アクセス制限はもっと厳しくしてもよいかもしれません。
Xaccess
にある例を参考にしたり、詳細についてオンラインマニュアル
&man.xdm.1; を参照してください。
XDM の代わりになるもの
デフォルトの XDM
に代わるものがいくつかあります。
一つは KDM
(KDE に付属しています)
はその一つであり、この章の後ろで解説します。
KDM ディスプレイマネージャは、
ログイン時にウィンドウマネージャを選ぶことができるのに加え、
見た目もかなり綺麗にしてくれます。
デスクトップ環境
Valentino
Vaschetto
-
+ 寄稿:
+
この節では、良く使われている 3 つのデスクトップ環境を
&os; 上でにインストールする方法について解説します。
デスクトップ環境とは、
単なるウィンドウマネージャから完全なデスクトップアプリケーションスイートまでカバーします。
Ports Collection の x11-wm カテゴリには、
100 を超えるデスクトップ環境が用意されています。
GNOME
GNOME
GNOME
はユーザフレンドリなデスクトップ環境です。
アプリケーションを起動したりステータスを表示するパネル、
デスクトップ、ツールおよびアプリケーション群、
そしてアプリケーションが互いにうまくやり取りできるような仕組みが含まれています。
&os; 上の GNOME
に関するもっと詳しい情報は、http://www.FreeBSD.org/gnome
で見ることができます。
このウェブサイトには、&os; での GNOME
のインストール、設定、
管理に関する多くの情報があります。
このデスクトップ環境は、package
からインストールできます。
&prompt.root; pkg install gnome2
ports から GNOME
を構築するには、以下のコマンドを実行してください。
GNOME は大きなアプリケーションなので、
コンパイルには高速のコンピュータでも時間がかかります。
&prompt.root; cd /usr/ports/x11/gnome2
&prompt.root; make install clean
GNOME を適切に動作させるには、
/proc
ファイルシステムをマウントする必要があります。
以下を /etc/fstab に追加して、
システムの起動中にこのファイルシステムをマウントするように設定してください。
proc /proc procfs rw 0 0
GNOME をインストールできたら、
GNOME を起動するように
&xorg; を設定してください。
最も簡単な方法は、GNOME ディスプレイマネージャ
GDM を使うことです。
GDM は、
GNOME package または port
の一部としてインストールされます。
有効にするには、以下の行を /etc/rc.conf
に追加してください。
gdm_enable="YES"
GNOME のすべてのサービスを、
起動するようにしておくと良いでしょう。
このように設定するには、以下の行を /etc/rc.conf
に追加してください。
gnome_enable="YES"
システムを再起動すると、GDM
が自動的に起動します。
GNOME を起動するもう一つの方法は、
.xinitrc
を適切に設定した後で、コマンドラインから
startx と入力する方法です。
.xinitrc
が既にある場合には、ウィンドウマネージャを起動する行を
/usr/local/bin/gnome-session
を起動するように変更してください。
このファイルが存在しなければ、
次のコマンドで作成してください。
&prompt.user; echo "/usr/local/bin/gnome-session" > ~/.xinitrc
3 つめの方法は、XDM
をディスプレイマネージャとして使う方法です。
この場合は、実行可能な
.xsession
というファイルを作成してください。
&prompt.user; echo "#!/bin/sh" > ~/.xsession
&prompt.user; echo "/usr/local/bin/gnome-session" >> ~/.xsession
&prompt.user; chmod +x ~/.xsession
KDE
KDE
KDE
はもう一つの使いやすいデスクトップ環境です。
このデスクトップは、統一されたルックアンドフィール、
標準化されたメニューおよびツールバー、
キーバインディング、カラースキーム、国際化、
一元化されたダイアログベースのデスクトップ設定とともに、
アプリケーションのスイートを提供します。
KDE の詳細については
http://www.kde.org/
をご覧ください。
KDE に関する
&os; 特有の情報については、http://freebsd.kde.org
をご覧ください。
KDE package
をインストールするには以下のように実行してください。
&prompt.root; pkg install x11/kde4
KDE port
を構築するには、以下のコマンドを使ってください。
port のインストールでは、
インストールするアプリケーションを選択するためのメニューが表示されます。
KDE は大きなアプリケーションなので、
高速のコンピュータでもコンパイルには時間がかかります。
&prompt.root; cd /usr/ports/x11/kde4
&prompt.root; make install clean
KDE
ディスプレイマネージャ
KDE では、
/proc
ファイルシステムをマウントする必要があります。
以下の行を /etc/fstab に追加して、
システム起動時にこのファイルシステムが自動的にマウントされるように設定してください。
proc /proc procfs rw 0 0
KDE をインストールすると、
KDE のディスプレイマネージャ KDM
もインストールされます。
このディスプレイマネージャを有効にするには、
以下の行を /etc/rc.conf
に追加してください。
kdm4_enable="YES"
KDE を起動するもう一つの方法は、
コマンドラインから startx を実行する方法です。
このコマンドを実行するには、~/.xinitrc
に以下の行を追加してください。
exec /usr/local/kde4/bin/startkde
KDE を起動する 3 つめの方法は、
XDM を利用する方法です。
この方法を使うには、以下のようにして実行可能な
~/.xsession を作成してください。
&prompt.user; echo "#!/bin/sh" > ~/.xsession
&prompt.user; echo "/usr/local/kde4/bin/startkde" >> ~/.xsession
&prompt.user; chmod +x ~/.xsession
KDE を起動した後は、
ビルトインヘルプシステムから、
さまざまなメニューおよびアプリケーションの使用方法などのより詳しい情報を参照できます。
Xfce
Xfce は
GNOME で使われている
GTK+ ツールキットをベースにしたデスクトップ環境ですが、
- ずっと軽いので、
- シンプルで効率的でありながら使いやすく設定が簡単なデスクトップ環境を求める人に向いています。
- 見ためは商用 &unix; システムが採用している
- CDE
- にかなり似ています。Xfce
- の機能をいくつか以下に挙げます。
+ より軽量、
+ シンプルでかつ効率的でありながら使いやすいデスクトップ環境です。
-
-
- シンプルで使いやすいデスクトップ
-
-
-
- マウスのドラッグアンドドロップなどですべての設定が可能
-
-
-
- CDE
- に似たメインパネルとメニューやアプレット、
- アプリケーションランチャ
-
-
-
- 統合されたウィンドウマネージャ、ファイルマネージャ、
- サウンドマネージャと GNOME
- 準拠のモジュールなど
-
-
-
- (GTK+ なので) テーマをサポート
-
-
-
- 速くて軽くて効率的: 古いマシンや遅いマシン、
- メモリの限られたマシンに向いています
-
-
-
- Xfce に関する詳しい情報は
- Xfce のウェブサイト
+ すべての設定が可能で、
+ メニュー、アプレットおよびアプリケーションランチャを含むメインパネル、
+ ファイルマネージャ、サウンドマネージャを提供し、
+ テーマに対応しています。
+ 速くて軽く、効率的なため、古いマシンや遅いマシン、
+ メモリの限られたマシンに向いています。
+ Xfce に関する詳しい情報は http://www.xfce.org
で得られます。
- Xfce
+ Xfce package
をインストールするには、次のように実行してください。
&prompt.root; pkg install xfce4
- また、Ports Collection
- を利用してソースからインストールすることも可能です。
+ また、port を構築するには以下のようにしてください。
&prompt.root; cd /usr/ports/x11-wm/xfce4
&prompt.root; make install clean
- インストール後、次回 X を起動した時に
- Xfce が立ち上がるように設定します。
- 次のようにしてください。
+ GNOME や
+ KDE とは異なり、
+ Xfce は、
+ ログインマネージャを提供していません。
+ コマンドラインから startx を実行して
+ Xfce を起動するには、
+ 以下のように Xfce のエントリを
+ ~/.xinitrc
+ に追加してください。
&prompt.user; echo "/usr/local/bin/startxfce4" > ~/.xinitrc
- X を次に起動すると Xfce
- が立ち上がります。
- XDM
- のようなディスプレイマネージャを使っている場合には、
- に書かれているように
- .xsession を作成し、
- /usr/local/bin/startxfce4
- を起動するように追加します。
+ もう一つの方法は XDM
+ を用いる方法です。この方法を使うには、
+ 実行可能な .xsession を作成してください。
+
+ &prompt.user; echo "#!/bin/sh" > ~/.xsession
+&prompt.user; echo "/usr/local/bin/startxfce4" >> ~/.xsession
+&prompt.user; chmod +x ~/.xsession
トラブルシューティング
もしマウスが動作しなければ、
先へ進む前にマウスの設定を行う必要があります。
最近の Xorg では、デバイスの自動認識のため、
xorg.conf の
InputDevice セクションは無視されます。
古い設定の記述を利用するには、
このファイルの ServerLayout もしくは、
ServerFlags
セクションに以下の行を追加してください。
Option "AutoAddDevices" "false"
これで、以前のバージョンのように、入力デバイスを
(キーボードレイアウトの変更のように)
必要なオプションを用いて設定できるようになります。
すでに説明したように、デフォルトで
hald
デーモンがキーボードを自動的に認識します。
キーボードレイアウトやモデルを正しく認識しない場合でも、
GNOME,
KDE もしくは
Xfce
のようなデスクトップ環境が、
キーボードの設定ツールを提供しています。
しかしながら、
&man.setxkbmap.1; ユーティリティや
hald の設定ルールを利用することで、
キーボードのプロパティを直接設定できます。
たとえば、フランス語のレイアウトの PC 102
キーボードを使いたい場合には、
hald のキーボード設定ファイル
x11-input.fdi を作成し、
/usr/local/etc/hal/fdi/policy
ディレクトリに保存してください。
このファイルは以下を含んでいる必要があります。
<?xml version="1.0" encoding="iso-8859-1"?>
<deviceinfo version="0.2">
<device>
<match key="info.capabilities" contains="input.keyboard">
<merge key="input.x11_options.XkbModel" type="string">pc102</merge>
<merge key="input.x11_options.XkbLayout" type="string">fr</merge>
</match>
</device>
</deviceinfo>
このファイルがすでに存在する場合には、
キーボードの設定に関する部分をただ単にコピーし、
ファイルに追加してください。
hald
がこのファイルを読み込むように、
コンピュータを再起動してください。
X 端末やスクリプトから以下のコマンドラインを実行することでも、
同様に設定できます。
&prompt.user; setxkbmap -model pc102 -layout fr
/usr/local/share/X11/xkb/rules/base.lst
ファイルには、利用可能なキーボード、
レイアウトおよびオプションの一覧があります。
&xorg;
のチューニング
xorg.conf.new
設定ファイルを好みに合うように調整できます。
&man.emacs.1; や &man.ee.1;
のようなテキストエディタでファイルを開いてください。
古いモニタや、通常とは異なるモデルで、
同期周波数の自動認識に対応していない場合には、
以下のような設定を xorg.conf.new の
"Monitor"
セクションの下に加えてください。
Section "Monitor"
Identifier "Monitor0"
VendorName "Monitor Vendor"
ModelName "Monitor Model"
HorizSync 30-107
VertRefresh 48-120
EndSection
ほとんどのモニタは同期周波数の自動認識に対応しているので、
これらの値を手動で入力する必要はありません。
自動認識に対応していないモニタでは、
ダメージの可能性を避けるため、
メーカーが提供している値のみを入力してください。
X はモニタが対応していれば DPMS (Energy Star)
機能を使うことができます。
&man.xset.1; プログラムでタイムアウトをコントロールしたり、
強制的にスタンバイ、サスペンドや電源オフにすることができます。
モニタの DPMS 機能を有効にしたい場合は、
"Monitor"
セクションに次の行を加えてください。
Option "DPMS"
xorg.conf
xorg.conf.new
設定ファイルはエディタで開いたままにしておき、
デフォルトの解像度と色数を好みで選んでください。
"Screen"
セクションで定義されます。
Section "Screen"
Identifier "Screen0"
Device "Card0"
Monitor "Monitor0"
DefaultDepth 24
SubSection "Display"
Viewport 0 0
Depth 24
Modes "1024x768"
EndSubSection
EndSection
DefaultDepth というキーワードは
実行時のデフォルトの色数について記述するためのものです。
&man.Xorg.1; のコマンドラインスイッチ
が使用された場合はそちらが優先されます。
Modes というキーワードは、
与えられた色数におけるデフォルトの解像度を記述しておくためのものです。
ターゲットのシステムのグラフィックハードウェアによって定義されている、
VESA スタンダードモードのみがサポートされていることに注意してください。
上の例ではデフォルトの色数はピクセルあたり 24 ビットであり、
この色数での解像度は 1024 ピクセル× 768 ピクセルです。
最後に、設定ファイルを保存し、
上の例にあるようにテストしてみてください。
トラブルシューティングの過程で助けとなるツールのひとつに
&xorg; のログファイルがあります。
これには、&xorg;
サーバが検知したデバイスそれぞれについての情報があります。
&xorg; のログファイル名は
/var/log/Xorg.0.log
という形式です。実際のログファイル名は
Xorg.0.log から
Xorg.8.log のように変わります。
すべてうまくいったなら、設定ファイルを &man.Xorg.1;
が見つけることができる共通の場所に置きます。
これは、通常は /etc/X11/xorg.conf や
/usr/local/etc/X11/xorg.conf です。
&prompt.root; cp xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf
これで &xorg; の設定は完了です。
&man.startx.1; ユーティリティで
&xorg; を起動できます。
&man.xdm.1; を使って &xorg;
サーバを起動することもできます。
&intel; i810
グラフィックチップセットの設定
Intel i810 graphic chipset
&intel; i810 統合チップセットを設定するには、
&xorg; にカードを制御させるために
AGP プログラミングインタフェースである
agpgart が必要になります。
詳しくは、&man.agp.4;
ドライバのマニュアルページをご覧ください。
このドライバを用いることで、
他のグラフィックボードと同様に設定を行うことができるようになります。
カーネルに &man.agp.4; ドライバが組み込まれていないシステムでは、
このモジュールを &man.kldload.8;
を使って読み込もうとしても動作しないことに注意してください。
このドライバは、
起動時にカーネル内に存在するようにカーネル内部に組み込むか、
/boot/loader.conf
を使わなければなりません。
ワイドスクリーンフラットパネルの追加
ワイドスクリーンフラットパネルコンフィグレーション
この節では、設定に関する幾分高度な知識を必要とします。
これまでに述べた標準ツールを使って設定に失敗する場合は、
ログファイルを参照してください。
ログファイルには、
設定のために有用な情報が十分含まれています。
テキストエディタを使用する必要があるでしょう。
現在のワイドスクリーン
(WSXGA, WSXGA+, WUXGA, WXGA, WXGA+ など) は、
16:10 や 10:9 形式、または
(問題を含む可能性のある) 他のアスペクト比に対応しています。
以下は、16:10 アスペクト比のスクリーン解像度の例です。
2560x1600
1920x1200
1680x1050
1440x900
1280x800
これらの解像度のひとつを以下のように
"Screen" セクション の
可能な Mode に追加してください。
Section "Screen"
Identifier "Screen0"
Device "Card0"
Monitor "Monitor0"
DefaultDepth 24
SubSection "Display"
Viewport 0 0
Depth 24
Modes "1680x1050"
EndSubSection
EndSection
&xorg; は、I2C/DDC
情報を通してワイドスクリーンの解像度に関する情報を取得できるので、
モニタの周波数や解像度の範囲を把握しています。
もし、これらの ModeLines
がドライバに存在しないのであれば、
&xorg;
にヒントを与えなけれならないでしょう。
ModeLine
を手動で設定するのに十分な情報を
/var/log/Xorg.0.log
から得ることができます。
以下のような情報を探してください。
(II) MGA(0): Supported additional Video Mode:
(II) MGA(0): clock: 146.2 MHz Image Size: 433 x 271 mm
(II) MGA(0): h_active: 1680 h_sync: 1784 h_sync_end 1960 h_blank_end 2240 h_border: 0
(II) MGA(0): v_active: 1050 v_sync: 1053 v_sync_end 1059 v_blanking: 1089 v_border: 0
(II) MGA(0): Ranges: V min: 48 V max: 85 Hz, H min: 30 H max: 94 kHz, PixClock max 170 MHz
これは EDID と呼ばれる情報です。
この情報を用いて ModeLine
を作成するには、
正しい順番に数字を入力するだけです。
ModeLine <name> <clock> <4 horiz. timings> <4 vert. timings>
この例では Monitor セクション の
ModeLine
は以下のようになります。
Section "Monitor"
Identifier "Monitor1"
VendorName "Bigname"
ModelName "BestModel"
ModeLine "1680x1050" 146.2 1680 1784 1960 2240 1050 1053 1059 1089
Option "DPMS"
EndSection
以上の簡単な編集作業が終わったら、
新しいワイドスクリーンモニタ上で X が動作するでしょう。