diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man1/cvs.1 b/ja_JP.eucJP/man/man1/cvs.1 index 33592562da..449af00c73 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man1/cvs.1 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man1/cvs.1 @@ -1,2156 +1,2156 @@ -.\" %FreeBSD: src/contrib/cvs/man/cvs.1,v 1.15.2.2 2001/09/21 19:05:50 dillon Exp % +.\" %FreeBSD: src/contrib/cvs/man/cvs.1,v 1.15.2.3 2001/10/28 21:32:05 peter Exp % .\" $FreeBSD$ .de Id .ds Rv \\$3 .ds Dt \\$4 .. .TH CVS 1 "\*(Dt" .\" Full space in nroff; half space in troff .de SP .if n .sp .if t .sp .5 .. .\" quoted command .de ` .RB ` "\|\\$1\|" '\\$2 .. .SH "名称" cvs \- コンカレントバージョンシステム .SH "注記" このマニュアルページは .B cvs の機能のまとめですが、より詳細な文書に関しては (このマニュアルページの関連項目の節に記述してあるように) Cederqvist 著のマニュアルを参照して下さい。 .SH "書式" .TP \fBcvs\fP [ \fIcvs_options\fP ] .I cvs_command [ .I command_options ] [ .I command_args ] .SH "解説" .IX "revision control system" "\fLcvs\fR" .IX cvs "" "\fLcvs\fP \- concurrent versions system" .IX "concurrent versions system \- \fLcvs\fP" .IX "release control system" "cvs command" "" "\fLcvs\fP \- concurrent versions system" .IX "source control system" "cvs command" "" "\fLcvs\fP \- concurrent versions system" .IX revisions "cvs command" "" "\fLcvs\fP \- source control" CVS はバージョン制御システムであり、RCS や SCCS のように、 ファイル (通常はソースコード) の古いバージョンの保持と 誰が何時何故変更を施したかなどの記録の保持を可能にします。 同様のシステムとは異なり、 CVS は一時に 1 ファイルや 1 ディレクトリのみを操作対象とするのではなく、 バージョン管理されたファイルを持つディレクトリ集合からなる階層を 操作対象とします。 CVS は、リリース管理を助け、 また複数の作者による並行的なソースファイル編集を助けます。 CVS は、 様々な操作を有効にしたり記録したり制御したりするためにトリガを使用可能であり、 広域ネットワークでうまく動作します。 .SP .B cvs はマスタソースの単一のコピーを保持します。 このコピーはソースの``リポジトリ''と呼ばれます。 これは、以前の ソフトウェアリリースをいつでもシンボリックなリビジョンタグか、 または過去の日付のいずれかに基づいて取り出せるようにするための 全ての情報を含みます。 .SH "不可欠なコマンド" .B cvs はバラエティに富んだコマンドを提供します (書式説明における \fIcvs_command\fP)。 また分散環境での多様なソース管理要求を満たすために、 これらのコマンドの多くにはいくつものオプションが用意されています。 しかしながら、 .BR cvs で便利に仕事をするためにそれぞれの細部に渡ってマスタする 必要はありません。 実際、ソースリポジトリを使う (そしてそれに貢献する) には 5 つの コマンドで充分です。 .TP \fBcvs checkout\fP \fImodules\fP\|.\|.\|. 大部分の \fBcvs\fP での作業のために必要な準備: \fImodules\fP (名前をつけたソースの集合。 ここにはソースリポジトリへの相対パスを 使うこともできます) のソースの私的なコピーを作成します。 他人の作業に邪魔されることなく このコピーで作業することができます。 少なくとも 1 レベルのサブディレクトリが必ず作成されます。 .TP .B cvs update 他の開発者がリポジトリのソースに行った変更を あなたのコピーに 取り込みたいと思ったときに、あなたの私的なソースのディレクトリの \fI中で\fP このコマンドを実行して下さい。 .TP \fBcvs add\fP \fIfile\fP\|.\|.\|. あなたの作業ディレクトリの \fBcvs\fP のレコードに新しいファイルを 載せるには、このコマンドを使います。そのファイルは次にあなたが .` "cvs commit" を実行した時にリポジトリに追加されます。 注意: 新しいソースをソースリポジトリに登録するには .` "cvs import" コマンドを使って下さい。 .` "cvs add" はすでにチェックアウトされているモジュールに新しいファイルを 追加するときにのみ使います。 .TP \fBcvs remove\fP \fIfile\fP\|.\|.\|. (指定するファイルを消した後に) リポジトリからファイルを 消したいことを宣言する場合に、このコマンドを使います。 .` "cvs commit" を実行するまで削除は他へは影響しません。 .TP \fBcvs commit\fP \fIfile\fP\|.\|.\|. あなたの変更をソースリポジトリに取り込むことで、他の開発者へ 変更結果を ``公開'' したいときに、このコマンドを使います。 .SH "オプション" .B cvs のコマンドラインには .IR cvs_options を含めることができ、 これは .B cvs プログラム全体に適用されます。 ひとつの .IR cvs_command がソースリポジトリへの特定の動作を 指定します。 そして .I cvs_command の動作を完全に指定するために .I command_options と .I command_arguments とを含めることができます。 .SP .I 警告: .IR cvs_command とオプションの相対的な位置関係に正確さを 期さなければなりません。 なぜなら同じオプションが .I cvs_options の位置 ( .B cvs コマンドの左側) と .I command_options の位置 ( .B cvs コマンドの右側) のいずれに置かれるかで異なる意味を持つ可能性が あるためです。 .SP .IR cvs_command を省略できる状況が 2 つだけあります: .` "cvs \-H" または .` "cvs --help" は利用可能なコマンドの一覧を引き出します、そして .` "cvs \-v" または .` "cvs --version" は \fBcvs\fP それ自身のバージョン情報を表示します。 .SP .SH "CVS OPTIONS" リリース 1.6 現在、 .B cvs は、短いオプションと共に .SM GNU スタイルの長いオプションもサポートします。 現在はまだ 2, 3 の長いオプションしかサポートされておらず、 それらは同じ意味を持つ短いオプションの後ろにかぎ括弧で囲んで 示されています。 .SP 以下のオプションは .B cvs プログラムの全体的な制御に使います: .TP .B \-H [ --help ] 指定された .I cvs_command の用法を表示します (が、コマンドの実行は行いません)。コマンド名を 指定しないと .` "cvs \-H" は利用可能な全コマンドの要約を表示します。 .TP .B \-Q はコマンドを .I 真に 寡黙にします。コマンドは深刻な問題についてのみ出力を行います。 .TP .B \-q はコマンドをいくぶん静かにします。サブディレクトリを再帰的に 移動する際の報告のような通知的なメッセージが抑制されます。 .TP \fB\-b\fP \fIbindir\fP .SM RCS プログラムが置かれているディレクトリとして .I bindir を使います (CVS 1.9 およびそれ以前)。 環境変数 .SM RCSBIN の設定より優先されます。 これは絶対パス名で指定しなければなりません。 .TP \fB\-d\fP \fICVS_root_directory\fP マスタとなる ソースリポジトリのルートディレクトリへのパス名として .I CVS_root_directory を使います。 環境変数 .SM CVSROOT の設定より優先されます。 これは絶対パスで指定しなければなりません。 .TP \fB\-e\fP \fIeditor\fP ログ情報の入力においてエディタとして .I editor を使います。 環境変数 .SM CVSEDITOR\c , .SM VISUAL\c , .SM EDITOR の設定より優先されます。 .TP .B \-f .B cvs スタートアップファイル (\fI~/.cvsrc\fP) を読み込みません。 .TP .B \-l コマンドヒストリに .I cvs_command のログを取りません (しかし実行はします)。コマンドヒストリに関する 情報については .B history コマンドの説明を参照して下さい。 .TP .B \-n いかなるファイルも変更しません。 .IR cvs_command を実行しようとしますが、 経過報告のみを行います。ファイルへの削除、更新やマージのいずれも 行いませんし、新しいファイルも作成しません。 .TP .B \-t プログラムの実行をトレースします。 .B cvs の動作のステップを示すメッセージを表示します。 不慣れなコマンドの影響の可能性を調べるのに .B \-n との組み合わせで特に有用です。 .TP .B \-r 新しい作業ファイルを読み出し専用にします。 環境変数 .SM CVSREAD がセットされている場合と同じ効果を持ちます。 .TP .B \-R 読み出し専用リポジトリモードをオンにします。 これにより、 anoncvs サーバ上などの読み出し専用リポジトリからのチェックアウトや、 CDROM 上のリポジトリからのチェックアウトが可能になります。 環境変数 .SM CVSREADONLYFS がセットされている場合と同じ効果を持ちます。 また、 .B \-R を使用すると NFS を介したチェックアウトが高速になります。 .TP .B \-v [ --version ] .BR cvs のバージョンと著作権情報を表示します。 .TP .B \-w 新しい作業ファイルを読み書き可能にします (デフォルトです)。 環境変数 .SM CVSREAD がセットされていても無視します。 .TP .B \-g 強制的に、グループ書き込み権限を作業ファイルに付加します。 典型的には、 単一のチェックアウトされたソースツリーを複数ユーザで共有する場合に このオプションを使用し、 各ユーザがより安全な umask でシェルを使用できるようにします。 この機能を使用するためには、 チェックアウトするソースツリーを格納するディレクトリを作成し、 本ディレクトリのグループをプライベートグループに設定し、 本ディレクトリ下のファイルがディレクトリのグループ ID を継承するようにします。 FreeBSD では自動的に、ファイルはディレクトリのグループ ID を継承します。 SysV では、典型的には SGID ビットをディレクトリに設定する必要があります。 チェックアウトしたツリーを共有するユーザは、 このグループに含まれる必要があります。 単一のチェックアウトされたソースツリーを共有するということは、 共通の CVS リポジトリに複数ユーザのアクセスを許すこととまったく異なることに 注意してください。 共通の CVS リポジトリへのアクセスは、 共有グループ書き込み権限によって既に実現されており、 本オプションを必要としません。 本オプションを透過的に使用するためには、 単に 'cvs -g' という行を ~/.cvsrc ファイルに置くだけで良いです。 プライベートグループもしくはプライベートモード 0700 のディレクトリに 全ソースをチェックアウトしたものをファイヤウォールで防御しているのでない限り、 本オプションの使用は勧められません。 .TP .B \-x クライアントとサーバの間の通信を全て暗号化します。 現在では、Kerberos コネクション使用時のみ使用可能です。 .TP \fB\-z\fP \fIcompression\-level\fP ファイルをネットワーク経由でやりとりする際、 圧縮レベル \fIcompression\-level\fP で .B gzip を使い、やりとりするデータの圧縮と伸長を行います。リンクの両端で .SM GNU .B gzip プログラムがその時点でのサーチパス中に存在する必要があります。 .SH "使用法" .` "cvs \-H" で全般のヘルプを要求する場合を除き、 行いたい特定のリリース制御機能を選択するために、 .B cvs に対して一つの .I cvs_command を指定しなければなりません。 各 .B cvs コマンドはそれ自身のオプションと引数の集まりを受け付けます。 しかしながら、多くのオプションが複数のコマンドに渡って利用可能です。 .B \-H オプションをコマンドと共に指定することで、 各コマンドの使用法のまとめを表示することができます。 .SH "CVS のスタートアップファイル" 通常、CVS は起動時にユーザのホームディレクトリから .I .cvsrc というファイルを読み込みます。この起動時の手続きは .B \-f フラグで止めることができます。 .SP .I .cvsrc ファイルには CVS コマンドに引数リストを付けて、1 行に 1 つの コマンドを並べます。例えば \fI.cvsrc\fP に以下のように書くと: .SP diff \-c .SP .` "cvs diff" コマンドには常にコマンドラインで指定されたオプションに加えて \-c オプションが渡されるという意味になります (この場合 .` "cvs diff" を実行すると 全てにおいて context diff 形式が生成されるという 効果を持ちます)。 .SP 大域的なオプションは、\fBcvs\fP キーワードを使用して指定します。 例えば次の .SP cvs \-q .SP は、大域的オプション \-q が指定されたかのように全 .` "cvs" コマンドが動作することを意味します。 .SH "CVS COMMAND のまとめ" 以下は全 .B cvs コマンドの解説を要約したものです: .TP .B add 新しいファイルまたはディレクトリをリポジトリに追加します。 ファイルについては追加を同ファイルに対する .` "cvs commit" が行われるまで待ちます。 以前に .` "cvs checkout" を行うことで作成されたソースの中からのみ実行可能です。 新しいソース階層の全体を .B cvs の制御下に置くには .` "cvs import" を使って下さい。 (リポジトリを直接に変更するものではありません。 作業ディレクトリを変更します。) .TP .B admin ソースリポジトリに対して 制御コマンドを実行します。(リポジトリを直接に変更します。 作業ディレクトリを使用しますが変更は行いません。) .TP .B checkout 編集作業のためのソースファイルの作業ディレクトリを作成します。 (作業ディレクトリを生成または変更します。) .TP .B commit 作業ディレクトリでの変更、追加、削除部分をソースリポジトリに 反映します。(リポジトリを変更します。) .TP .B diff 作業ディレクトリのファイルとソースリポジトリ、または ソースリポジトリ中の 2 つのリビジョン間の差分を表示します。 (リポジトリ、作業ディレクトリのいずれも変更しません。) .TP .B export サイトからの出荷のための一揃いのソースファイルのコピーを用意します。 .` "cvs checkout" と違い .B cvs 管理のためのディレクトリが作られず (そしてそのため .` "cvs export" で作成されたディクトリから .` "cvs commit" を行うことはできません)、 シンボリックタグが指定されなければなりません (リポジトリを変更しません。 作業ディレクトリに似たディレクトリを 作成します)。 .TP .B history ソースリポジトリの特定のファイルまたはディレクトリにあなたや 他の人が実行した .B cvs コマンドを表示します。(リポジトリも作業ディレクトリも変更しません。) ヒストリログは .` "$CVSROOT/CVSROOT/history" ファイルが作成されることで有効になった場合にのみ記録されます。 .BR cvs ( 5 ) を参照して下さい。 .TP .B import 外部で行われた更新内容を ``ベンダブランチ'' としてソースリポジトリに 取り込みます。(リポジトリを変更します。) .TP .B init CVSROOT サブディレクトリとデフォルトの制御ファイルを追加することで、 リポジトリを初期化します。 リポジトリを使用する前に、 本コマンドを使用するか、他の方法でリポジトリを初期化する必要があります。 .TP .B log ログ情報を表示します。 (リポジトリも作業ディレクトリも変更しません。) .TP .B rdiff リポジトリの中の 2 つのリリースの間の差分の集合をパッチファイルとして 用意します。(リポジトリも作業ディレクトリも変更しません。) .TP .B release .` "cvs checkout" をキャンセルし、 全ての変更を捨て去ります。 (作業ディレクトリを削除できます。 リポジトリは変更しません。) .TP .B remove ソースリポジトリからファイルを削除します、そのファイルに .` "cvs commit" が実行されるまで保留されます。(直接リポジトリには影響しません。 作業ディレクトリを変更します。) .TP .B rtag ソースリポジトリの特定のリビジョンのファイルに明示的に シンボリックタグを指定します。 .` "cvs tag" も参照して下さい。 (リポジトリを直接変更します。作業ディレクトリは必要なくまた 変更もしません。) .TP .B status 現在のファイルの状態を表示します: 最新バージョン、作業ディレクトリの ファイルのバージョン、作業バージョンが編集されたかどうか、オプションで .SM RCS ファイル中のシンボリックタグ。(リポジトリ、作業ディレクトリとも 変更しません。) .TP .B tag リポジトリ中のファイルにシンボリックタグを指定します。 デフォルトでは、作業ディレクトリと最後に同期を取ったリビジョンに タグをつけます。 (直接リポジトリを変更します。作業ディレクトリを使いますが 変更はしません。) .TP .B update リポジトリから変更を取り出して作業ディレクトリを最新状態にします。 可能であればマージが自動で行われます。 変更点が衝突しているために手動で解決しなければならない場合は、 警告が表示されます。(作業ディレクトリを変更します。 リポジトリは変更しません。) .SH "共通の COMMAND OPTIONS" この節では 複数の .B cvs コマンドで使用できる .I command_options について説明します。必ずしも全てのコマンドがこれら全てのオプションを サポートしているわけではありません。 コマンドの各オプションは、それが 意味を成すコマンドでのみサポートされます。しかしながら、 コマンドがそれらのオプションのひとつを持つとき、 他のコマンドでもそのオプションが同じ意味を持つと考えて差し支えありません。 (個々のコマンドと共に列挙してある別のオプションは ある .B cvs コマンドと別のコマンドで異なる意味を持つかもしれません。) .I "注意:" .B history コマンドは例外です。 このコマンドは、これら標準のオプションとも衝突するたくさんの オプションをサポートしています。 .TP \fB\-D\fP \fIdate_spec\fP \fIdate_spec\fP 以前のものの中で最も最近のリビジョンを使います (単独の 引数で、日時の表記は過去の日時を指定します)。 多種多様な日時のフォーマットが、 特に ISO ("1972-09-24 20:05") または Internet ("24 Sep 1972 20:05") が サポートされます。 特定のタイムゾーンが指定されていなければ、\fIdate_spec\fP は ローカルタイムゾーンで解釈されます。 ソースファイルの個人的なコピーを作るときに使うと、指定は ``sticky'' と なります。 つまり、\fB\-D\fP を使って作業ファイルを取り出すと、 \fBcvs\fP は指定された日時を記録します。 これは同じディレクトリでのその後の update で同じ日時を使うように するためです (これを明示的に無効にするよう指定していない場合に限ります。 \fBupdate\fP コマンドの説明を参照して下さい)。 .B \-D は .BR checkout ", " diff ", " history ", " export ", " .BR rdiff ", " rtag ", " .B update コマンドで有効です。 有効な日時指定には以下のようなものがあります: .in +1i .ft B .nf 1 month ago 2 hours ago 400000 seconds ago last year last Monday yesterday a fortnight ago 3/31/92 10:00:07 PST January 23, 1987 10:05pm 22:00 GMT .fi .ft P .in -1i .TP .B \-f \fBcvs\fP コマンドに特定の日時かタグを指定した場合、 通常は指定したタグを含まない (または指定した日時に存在しなかった) ファイルを無視します。一致するタグまたは日時が存在しなくても ファイルを取り出したいときは \fB\-f\fP オプションを使います。 (その場合、最も新しいバージョンが使われます。) .B \-f は以下のコマンドで使用できます: .BR checkout ", " export ", " .BR rdiff ", " rtag ", " update .TP \fB\-k\fP \fIkflag\fP デフォルトの キーワード処理を変更します。 \fB\-k\fP オプションは .BR add ", " checkout ", " diff ", " export ", " .BR rdiff ", " update コマンドで使用できます。 ソースファイルの個人的なコピーを作成するときに使うと \fIkflag\fP の指定は ``sticky'' になります。 つまり、このオプションを \fBcheckout\fP か \fBupdate\fP コマンドで指定すると、 \fBcvs\fP は指定した \fIkflag\fP をファイルに関連付け、 他のものを指定するまで、以降の \fBupdate\fP コマンドでそれを使い続けます。 .SP より有用な \fIkflag\fP としては \-ko と \-kb (バイナリファイル用) と \-kv があります。\-kv は .B export の際、どこか別のサイトで後に .B import されてもキーワード情報が残るようにしたい場合に有用です。 .TP .B \-l ローカル; サブディレクトリを再帰的に処理するのではなく、 現ディレクトリでのみ実行します。 以下のコマンドで使用できます: .BR checkout ", " commit ", " diff ", " .BR export ", " remove ", " rdiff ", " rtag ", " .BR status ", " tag ", " update .I 注意: これは .B cvs コマンドの .I 左 に指定することのできる、全体に作用する .` "cvs \-l" オプションとは違います! .TP .B \-n .BR checkout / commit / tag / update のいずれのプログラムも .I 実行しません。 (プログラムはそれぞれの動作中にモジュールデータベースで 実行することを指定される可能性があり、このオプションはこれを バイパスします。) .BR checkout ", " commit ", " export ", " .B rtag コマンドで利用できます。 .I 警告: これは .B cvs コマンドの .I 左側 に指定できる、全体に作用する .` "cvs \-n" オプションと同じではありません。 .TP .B \-P .BR checkout " か " update によって更新されたことで空になった余分なディレクトリを 取り除きます (すなわち削除します)。 通常は、空のディレクトリ (リビジョン管理されたファイルを 含まないもの) は残されます。 .B \-P を指定すると、チェックアウトしたソースからそういったディレクトリを 黙って削除します。 これはリポジトリからはディレクトリを削除しません。あなたが チェックアウトしたコピーから削除するだけです。 このオプションは .B \-r か .B \-D オプションが .BR checkout " と " export で指定された場合に暗黙のうちに 指定されることに注意して下さい。 .TP .B \-T (ローカル) リポジトリからのコピーにより、CVS/Template を作成/更新します。 本オプションは、ローカルの cvs リポジトリを管理し、 リモートのリポジトリへコミットする開発者にとって有用です。 CVS/Template を維持することにより、 リモートコミットにおいても依然として、 適切なテンプレートをコミットエディタセッションに立ち上げ可能となります。 .BR checkout " と " update で利用可能です。 .TP .B \-p リポジトリから取り出されたファイルを、カレントディレクトリに 書き込むのではなく、標準出力へパイプします。 .BR checkout " と " update コマンドで使用できます。 .TP \fB\-r\fP \fItag\fP デフォルトの ``head'' リビジョンの代わりに引数 .I tag で指定されたリビジョンを使います。 \fBtag\fP と \fBrtag\fP コマンドで 付けられた任意のタグと共に、常に 2 つの特別なタグが使用できます: .` "HEAD" はリポジトリ中で最も新しい有効なバージョンを指し、 そして .` "BASE" はカレントの作業ディレクトリに最後にチェックアウトした リビジョンを指します。 .SP このオプションを .` "cvs checkout" か .` "cvs update" でファイルのコピーを作成するときに使うと、 \fItag\fP の指定は ``sticky'' です: \fBcvs\fP は \fItag\fP を記憶して以降の \fBupdate\fP コマンドでも、他のものを 指定するまで、それを使い続けます。 .I tag としては シンボリックまたは番号によるものが使用できます。 .SM RCS ファイルが指定されたタグを含んでいないときに警告メッセージを抑止するため 全体に作用する .B \-q オプションをコマンドオプション .B \-r と一緒に指定すると便利な場合が多くあります。 .B \-r は .BR checkout ", " commit ", " diff ", " .BR history ", " export ", " .BR rdiff ", " rtag ", " update コマンドで使用できます。 .I 警告: これは .B cvs コマンドの .I 左側 に指定し、全体に作用する .` "cvs \-r" オプションと同じではありません。 .SH "CVS COMMANDS" 以下が (最終的な) 全 .B cvs コマンドの詳細とそれぞれが受け付けるオプションです。 各コマンドの最初のサマリ行の説明は 3 種類の事柄をまとめています: .TP 1i \ \ \ \ コマンドのオプションと引数 特別なオプションが以下で説明されます。共通のコマンドオプションは サマリ行にしか現れないかもしれません。 .TP 1i \ \ \ \ 作業ディレクトリかリポジトリか? いくつかの \fBcvs\fP コマンドは実行に作業ディレクトリが必要です。 いくつかはリポジトリが必要です。同様に、いくつかのコマンドは リポジトリを \fI変更し\fP 、いくつかは作業ディレクトリを変更し、 いくつかは何の変更も行いません。 .TP 1i \ \ \ \ 同義語 多くのコマンドには同義語があります。 同義語は正式な名前よりも覚えやすい (あるいはタイプしやすい) と 感じることでしょう。 .PP .TP \fBadd\fP [\fB\-k\fP \fIkflag\fP] [\fB\-m '\fP\fImessage\fP\fB'\fP] \fIfiles.\|.\|.\fP .I 以下が必要: リポジトリ、作業ディレクトリ。 .br .I 以下を変更: 作業ディレクトリ。 .br .I 同義語: .B new .br .B add コマンドを使って ソースリポジトリに新しいファイルまたはディレクトリを作成します。 .B add で指定されるファイルまたはディレクトリは、すでに カレントディレクトリ ( .B checkout コマンドで作成されたディレクトリでなければなりません) に 存在しなければなりません。 新しいディレクトリ階層の全体をソースリポジトリに追加する (例えば、サードパーティのベンダから受け取ったファイル群のような) には、 代わりに .` "cvs import" コマンドを使います。 .SP .` "cvs add" の引数が直下のサブディレクトリを指しているなら、そのディレクトリが ソースリポジトリの現位置に作成され、必要な .B cvs 管理ファイルが作業ディレクトリに作成されます。 ディレクトリがすでにソースリポジトリに存在した場合でも、 .` "cvs add" はあなたのバージョンのディレクトリに管理ファイルを作成します。 これによって、あなたがソースを .B checkout した後に誰か他の人がディレクトリを作っていても .` "cvs add" でそのディレクトリをあなたの私的なソースに作成することが 可能になります。以下のようにすることができます: .SP .in +1i .ft B .nf example% mkdir new_directory example% cvs add new_directory example% cvs update new_directory .fi .ft P .in -1i .SP .` "cvs update" を使った別のアプローチもあります: .SP .in +1i .ft B .nf example% cvs update -d new_directory .fi .ft P .in -1i .SP (新しく \fIできた\fP ディレクトリをあなたの作業ディレクトリに 追加するには、おそらく .` "cvs checkout" か .` "cvs update -d" を使用する方が簡単でしょう。) .SP .` "cvs commit" で変更が恒久的なものとされるまで、追加されたファイルは ソースリポジトリには置かれません。 .` "cvs remove" コマンドで削除されたファイルに対して .` "cvs add" を行うと、間で .` "cvs commit" コマンドが実行されていなければファイルが復活します。 .SP 新しいファイルを .` "cvs commit" で恒久的なものにするときに、いつものように、ログメッセージを指定する 機会があります。もしファイルの .I 作成 と対応するもう一つのログメッセージを指定したいならば (例えば、ファイルの目的を説明するなど)、 .B add コマンドの .` "\-m \fImessage\fP" オプションで指定することができます。 .SP .` "-k kflag" オプションで このファイルがチェックアウトされるときの デフォルトを指定できます。 引数 .` "kflag" は .SM RCS ファイルに記録されて .` "cvs admin" で変更することができます。 展開された キーワードを持たないであろうバイナリをチェックインする場合には .` "-ko" を指定すると便利です。 .TP \fBadmin\fP [\fIrcs-options\fP] \fIfiles.\|.\|.\fP .I 以下が必要: リポジトリ、作業ディレクトリ。 .br .I 以下を変更: リポジトリ。 .br .I 同義語: .B rcs .br これは .BR rcs ( 1 ) に似た管理機構と対応する .B cvs のインタフェースです。 なんのフィルタや変換も行いません。 しかしながら、このコマンドは再帰的に働きます。よって使用には 特別な注意を払わなければいけません。 .TP \fBcheckout\fP [\fBoptions\fP] \fImodules\fP.\|.\|. .I 以下が必要: リポジトリ。 .br .I 以下を変更: 作業ディレクトリ。 .br .I 同義語: .BR co ", " get .br .IR modules で指定されたソースファイルのコピーを持つ 作業ディレクトリを作成します。他の大部分の .B cvs コマンドは作業ディレクトリに作用するものなので、これらを使う前に .` "cvs checkout" を実行しなくてはなりません。 .SP \fImodules\fP はいくつかのソースディレクトリとファイルを 集めたものに対するシンボル名 (それ自体は .` "modules" というモジュールとしてソースリポジトリに定義されています。 .BR cvs ( 5 ) 参照) か、あるいはリポジトリ中でのディレクトリまたはファイルへのパス名です。 .SP 指定した .I modules に応じて、 .B checkout は再帰的にディレクトリを作成して適切なソースファイルで満たします。 その後はいつでも、(他のソフトウェア開発者達がソースの彼らの分のコピーを 編集しているかどうかを気にすることなく) これらのソースファイルを編集したり、 他の人によってソースリポジトリに行われた新しい変更を取り込むために これらを更新 (update) したり、 あなたの作業を恒久的な変更としてリポジトリに 登録 (commit) することができます。 .SP .B checkout はディレクトリの作成に使われることに注意して下さい。 作成されるディレクトリのトップレベルは常に .B checkout が起動されたディレクトリに追加され、そして通常、指定された .IR module と同じ名前を持ちます。 .I module がエイリアスの場合は、作成されたサブディレクトリは違う名前を持つかも しれませんが、それがサブディレクトリであること、そして .B checkout はファイルが私的な作業領域に取り出される際に各ファイルへの 相対パスを表示すること (全体に作用する .B \-Q オプションを指定していなければ) は当てにできます。 .SP すでに以前の .B checkout で作成されているディレクトリで .` "cvs checkout" を実行することも許されています。これは 以下で説明する .B update コマンドに .B \-d オプションを指定するのと同じ効果を持ちます。 .SP .` "cvs checkout" で使える .I options は以下の標準のコマンドオプションです。 .BR \-P ", " \-f ", " .BI \-k " kflag" \&, .BR \-l ", " \-n ", " \-p ", " .BR \-r .IR tag ", " .BI \-D " date"\c .SP これらに加えて、以下の特別のコマンドオプションを .BR checkout で使うことができます: .SP .B \-A オプションで sticky なタグ、日付または .B \-k オプションをリセットできます。(作業ファイルを \fB\-r\fP, \fB\-D\fP, \fB\-k\fP オプションのいずれかを使って取り出すと、 \fBcvs\fP は対応するタグ、日付、\fIkflag\fP を記録して以降の 更新 (update) でそれを使い続けます。 \fB\-A\fP オプションを使って \fBcvs\fP に それらの指定を忘れさせ、ファイルの ``head'' バージョンを取り出します)。 .SP .BI \-j " branch" オプションはベースとなったリビジョンと、そこから変更された結果の リビジョンとの差分をマージします (例えば、もしタグがブランチを 指しているときは、 .B cvs は、そのブランチで行われた全ての変更を作業ファイルにマージします)。 .SP 2 つの \fB-j\fP オプションを指定すると、 .B cvs は 2 つの各々のリビジョン間での変更をマージします。 これは特定の差分を作業ファイルから ``削除'' するために使うことが できます。 .SP 加えて、各 \fB-j\fP オプションをブランチで使う場合に必要であれば 日時指定を加えることができ、選択するリビジョンを指定した日時以内に 制限できます。 日時を加える場合はタグにコロン (:) を付けて指定します。 例としては .` "cvs import" でローカルな変更と衝突する部分のあるソースを import するときに 実行するように指示されるコマンドがあります: .SP .in +1i .ft B .nf example% cvs checkout -jTAG:yesterday -jTAG module .fi .ft P .in -1i .SP .B \-N オプションと .` "\-d \fIdir\fP" を指定することで作業ディレクトリでモジュールのパスが短縮されるのを 防げます。(通常、明示的に対象ディレクトリを指定すると \fBcvs\fP は なるべくパスが短くなるようにします。) .SP .B \-c オプションで、作業ディレクトリのファイルやディレクトリに作成や変更を 行う代わりに、モジュールファイルをソートしたものを標準出力にコピー します。 .SP .BI \-d " dir" オプションで、モジュール名ではなく、 .I dir で指定した名前のディレクトリを作業ファイルのために作成します。 \fB\-N\fP を一緒に指定しない場合は、\fIdir\fP の下に作成されるパスは 可能な限り短くなります。 .SP .B \-s オプションを使って .B \-s オプションでモジュールファイルに格納されたモジュール単位の ステータス情報を表示します。 .TP \fBcommit\fP [\fB\-lnR\fP] [\fB\-m\fP '\fIlog_message\fP' | \fB\-f\fP \fIfile\fP] [\fB\-r\fP \fIrevision\fP] [\fIfiles.\|.\|.\fP] .I 以下が必要: 作業ディレクトリ、リポジトリ。 .br .I 以下を変更: リポジトリ。 .br .I 同義語: .B ci .br 作業ディレクトリでの変更を共有のソースリポジトリに組み込むにときには .` "cvs commit" を使います。 .SP コミットする対象となる \fIfiles\fP を指定しない場合、現在の 作業ディレクトリ中の全ファイルが調べられます。 .B commit はあなたが本当に変更したファイルだけを慎重にリポジトリで変更します。 デフォルトでは (または明示的に .B \-R オプションを指定した場合)、サブディレクトリのファイルも 調べられ、もし変更されていればコミットされます。 .B \-l オプションで現ディレクトリのみ .B コミット するように制限できます。 変更されていなくても強制的にファイルをコミットしたい場合があるかも しれません。 これは .B \-f フラグで可能で、これは同時に再帰も抑止します (もちろん .B \-R で再帰するようにできます)。 .SP .B commit は選択されたファイルがソースリポジトリの現リビジョンに対して 最新であることを確認します。 もし選択されたファイルのいずれかが まず .` "cvs update" で最新にされなければならないなら、そこで通知してコミットせずに終ります。 .B commit は .B update コマンドを呼び出しません。update すべきときであるかどうかの判断は ユーザにゆだねられます。 .SP 全てがうまくいくと、ログメッセージを入力するためにエディタが 呼び出されます。ログメッセージは一つかそれ以上のログを取る プログラムに書き込まれて ソースリポジトリのファイルに置かれます。 代わりにコマンドラインで .B \-m オプションと共にログメッセージを指定し、 エディタの呼び出しを抑制することができます。また .B \-F オプションで引数の \fIfile\fP にログメッセージが含まれていることを 指示することもできます。 .SP .B \-r オプションで特定のシンボリックまたは番号で指定される リビジョンとしてコミットできます。 例えば、全ファイルを リビジョン ``3.0'' に上げる (変更されていないものも含めて) には、以下のようにします: .SP .in +1i .ft B .nf example% cvs commit -r3.0 .fi .ft P .in -1i .SP .B cvs はメインの幹上のリビジョン (ドットが 1 つのリビジョン) へのコミットのみ 許します。 しかしながら、 .B \-r オプションでブランチ上のリビジョン (偶数個のドットをもつリビジョン) へ コミットすることもできます。 ブランチとなるリビジョンを作成するには、通常 .BR rtag " または " tag コマンドの .B \-b オプションを使います。 その後、 .BR checkout " または " update のいずれかでソースのベースを新しく作成したブランチにすることができます。 それ以降、それらの作業ファイルで行われた全ての .B commit される変更点は自動的にブランチのリビジョンに追加され、 それによって主たる開発ラインが混乱させられることはありません。 例をあげると、製品のバージョン 1.2 へのパッチを作成しなければ ならなくなったとすると、バージョン 2.0 がすでに開発中だったとしても、 以下のようにできます: .SP .in +1i .ft B .nf example% cvs rtag -b -rFCS1_2 FCS1_2_Patch product_module example% cvs checkout -rFCS1_2_Patch product_module example% cd product_module [[ hack away ]] example% cvs commit .fi .ft P .in -1i .SP 極めて実験的なソフトウェアを開発しているとして、 前の週にチェックアウトしたなんらかのリビジョンをベースにしていると します。 あなたのグループの別の人がこのソフトウェアであなたと一緒に作業したいが、 主たる開発ラインの邪魔はしたくないと考えたなら、あなたはあなたの 変更点を新しいブランチにコミットすると良いでしょう。 すると別の人はあなたの実験的な変更をチェックアウトして .B cvs の衝突解決機能を最大限に利用することができます。 シナリオは以下のようになります: .SP .in +1i .ft B .nf example% cvs tag -b EXPR1 example% cvs update -rEXPR1 [[ hack away ]] example% cvs commit .fi .ft P .in -1i .SP 別の人は単純に .` "cvs checkout -rEXPR1 whatever_module" とすれば実験的な変更を採り入れてあなたと作業できるようになります。 .TP \fBdiff\fP [\fB\-kl\fP] [\fIrcsdiff_options\fP] [[\fB\-r\fP \fIrev1\fP | \fB\-D\fP \fIdate1\fP | \fB\-j\fP \fIrev1:date1\fP] [\fB\-r\fP \fIrev2\fP | \fB\-D\fP \fIdate2\fP | \fB\-j\fP \fIrev2:date2\fP]] [\fIfiles.\|.\|.\fP] .I 以下が必要: 作業ディレクトリ、リポジトリ。 .br .I 以下を変更: なにも変更しません。 .br 作業ディレクトリのファイルとソースリポジトリのリビジョンを .` "cvs diff" コマンドで比較できます。もし特定のリビジョンを指定しなければ、 ベースにしたリビジョンと比較されます。 標準の .B cvs コマンドのオプション .B \-r で比較の対象となるリビジョンを指定することもできます。 最後に、 .B \-r を 2 回 使うと、リポジトリの 2 つのリビジョン間の差分を取ることができます。 (head ブランチの) 過去のリビジョンとの差分を取るために .B \-D オプションを指定することもできます。 また、過去のブランチタグ間の差分を取るために .B \-j オプションを指定することもできます。 .B \-r と .B \-D と .B \-j オプションは常に指定された中で 2 つまでを組み合わせられます。 .SP 他の使用可能なオプションについては .BR rcsdiff ( 1 ) を参照して下さい。 .SP ファイルを何も指定しないと、 .B diff は現ディレクトリ (そして、標準オプション .BR \-l を指定していなければ そのサブディレクトリ) の全てのファイルについて、 ソースリポジトリの対応するリビジョンと異なっているもの (つまり .I あなたが 変更したファイル) または指定されたリビジョンと 異なっているものについて、その差分を表示します .TP \fBexport\fP [\-\fBf\|lNnQq\fP] \fB\-r\fP \fIrev\fP\||\|\fB\-D\fP \fIdate\fP [\fB\-d\fP \fIdir\fP] [\fB\-k\fP \fIkflag\fP] \fImodule\fP.\|.\|. .I 以下が必要: リポジトリ。 .br .I 以下を変更: 現ディレクトリ。 .br このコマンドは .` "cvs checkout" の一種です。 \fBcvs\fP の管理ディレクトリを持たない \fImodule\fP のソースのコピーが必要なときに使います。 例えば、サイト外にソースを出す準備をするために .` "cvs export" を使うことができます。 このコマンドでは日付またはタグを指定することが \fI必要\fP です。 (\fB\-D\fP または \fB\-r\fP によって)。それによって出荷したソースを 確実に再構成できるようになります。 .SP 標準でないオプションは .` "\-d \fIdir\fP" (ソースをディレクトリ \fIdir\fP に書き込みます) と .` "\-N" (モジュールパスを短縮しません) のみです。 これらは .` "cvs checkout" の同名のオプションと同じ意味を持ちます。 .SP .B export が使われるときは .B \-kv オプションが有用です。 これによって キーワードが、どこか別のサイトで .B import が行われたときにリビジョン情報が失われないような形に展開されるように なります。 他の \fIkflag\fP を .` "cvs export" で使用することもできます。その説明は .BR co ( 1 ) にあります。 .TP \fBhistory\fP [\fB\-\fP\fIreport\fP] [\fB\-\fP\fIflags\fP] [\fB\-\fP\fIoptions args\fP] [\fIfiles\fP.\|.\|.] .I 以下が必要: .` "$CVSROOT/CVSROOT/history" ファイル。 .br .I 以下を変更: 何も変更しません。 .br \fBcvs\fP はヒストリファイルを管理しており、各 \fBcheckout\fP, \fBcommit\fP, \fBrtag\fP, \fBupdate\fP, \fBrelease\fP コマンドの使用を記録します。 .` "cvs history" を使って、この情報を色々なフォーマットで表示することができます。 .SP .I 警告: .` "cvs history" は .` "\-f", .` "\-l", .` "\-n", .` "\-p" を .SM 共通の COMMAND OPTIONS\c \&での説明とは異なる意味に使用します。 .SP いくつかのオプション (上で \fB\-\fP\fIreport\fP となっている部分) は どんな種類のレポートを生成するかを制御します: .TP 1i .B \ \ \ \ \ \ \-c 今までの各 \fBcommit\fP (つまりリポジトリの変更) についてレポートします。 .TP 1i \fB\ \ \ \ \ \ \-m\fP \fImodule\fP 特定の \fImodule\fP についてレポートします。(コマンドラインで複数の \fB\-m\fP を指定できます。) .TP 1i .B \ \ \ \ \ \ \-o チェックアウトされたモジュールについてレポートします。 .TP 1i .B \ \ \ \ \ \ \-T 全てのタグについてレポートします。 .TP 1i \fB\ \ \ \ \ \ \-x\fP \fItype\fP 特定のレコードタイプ \fIX\fP のセットを \fBcvs\fP ヒストリから 取り出します。タイプは 1文字で表され、組み合わせて指定できます。 以下のコマンドは単一のレコードタイプを持ちます: \fBcheckout\fP (タイプ `O')、 \fBrelease\fP (タイプ `F')、\fBrtag\fP (タイプ `T')。 \fBupdate\fP は 4 つのレコードタイプのうちの 1 つになります: `W' は 作業用のファイルのコピーが update で (それがリポジトリから無くなって いたために) 削除された場合です; `U' は作業ファイルがリポジトリから コピーされた場合です; `G' は必要なマージが無事に終った場合です; 'C' は マージが必要だが衝突が検出された場合 (手動でのマージが必要な場合) です。 また、\fBcommit\fP では 3つのレコードタイプのうちの 1つになります: `M' はファイルが変更された場合; `A' はファイルが最初に追加された場合; `R' はファイルが削除された場合です。 .TP 1i .B \ \ \ \ \ \ \-e 全て (全レコードタイプ); 以下を指定するのと等価です。 .` "\-xMACFROGWUT" .TP 1i \fB\ \ \ \ \ \ \-z\fP \fIzone\fP ヒストリレコードを出力する際に .I zone で指定されたタイムゾーンを使います。 .B LT というゾーン名はローカルタイムの意味になります。 数値によるオフセットは時分での UTC との時差を意味します。 例えば、 .B +0530 は 5 時間と 30 分だけ UTC より前 (つまり東側) の意味になります。 .PP .RS .5i \fB\-\fP\fIflags\fP と書かれた部分のオプションは、レポートする範囲を絞ります。 引数の指定はありません。 .RE .TP 1i .B \ \ \ \ \ \ \-a 全てのユーザのデータを表示します (デフォルトでは .` "cvs history" を実行しているユーザのみのデータを表示します)。 .TP 1i .B \ \ \ \ \ \ \-l 最後の変更のみ表示します。 .TP 1i .B \ \ \ \ \ \ \-w .` "cvs history" が実行されているのと同じ作業ディレクトリから行われた変更に関する レコードのみを表示します。 .PP .RS .5i \fB\-\fP\fIoptions args\fP と書かれた部分のオプションは引数に 基づいてレポート範囲を絞ります: .RE .TP 1i \fB\ \ \ \ \ \ \-b\fP \fIstr\fP 文字列 \fIstr\fP をモジュール名、ファイル名、リポジトリパスの いずれかに含むレコードに戻って表示します。 .TP 1i \fB\ \ \ \ \ \ \-D\fP \fIdate\fP \fIdate\fP 以降のデータを表示します。 .TP 1i \fB\ \ \ \ \ \ \-p\fP \fIrepository\fP 特定のソースリポジトリのデータを表示します (複数の \fB\-p\fP オプションを同じコマンド行で指定できます)。 .TP 1i \fB\ \ \ \ \ \ \-r\fP \fIrev\fP 個々の RCS ファイルに現れるリビジョンが \fIrev\fP で指定されたリビジョンまたはタグ以降であるレコードを表示します。 各 .SM RCS ファイルについてリビジョンまたはタグが検索されます。 .TP 1i \fB\ \ \ \ \ \ \-t\fP \fItag\fP \fItag\fP で指定されるタグがヒストリファイルに最後に 追加されてからのレコードを表示します。 このオプションは、 .SM RCS ファイルではなくヒストリファイルのみ参照する点で 上記の \fB-r\fP フラグと異なり、 より高速です。 .TP 1i \fB\ \ \ \ \ \ \-u\fP \fIname\fP \fIname\fP で指定されるユーザのレコードを表示します。 .PP .TP \fBimport\fP [\fB\-\fP\fIoptions\fP] \fIrepository vendortag releasetag\fP.\|.\|. .I 以下が必要: リポジトリ、ソース配布物のディレクトリ。 .br .I 以下を変更: リポジトリ。 .br .` "cvs import" を使うことで外部の供給元 (例えばソースベンダ) からのソース配布物 全体をあなたのソースリポジトリのディレクトリへ取り込めます。 最初のリポジトリの作成と、外部の供給元からのモジュールへの 大規模な更新の両方にこのコマンドを使うことができます。 .SP 引数 \fIrepository\fP で CVS ルートディレクトリ下のリポジトリ用 ディレクトリ名 (またはディレクトリへのパス) を与えます。 もしディレクトリが存在しないなら、\fBimport\fP が作成します。 .SP あなたのソースリポジトリで (前回の \fBimport\fP から) 変更された ソースへの更新に \fBimport\fP を使った場合、開発の 2 本のブランチで 衝突しているファイルについて警告します。 \fBimport\fP が指示するように、 .` "cvs checkout -j" を使って差分を調整できます。 .SP デフォルトでは、ある種のファイル名が .` "cvs import" で無視されます: .SM CVS 管理、または他の一般的なソース管理システムに関連する名前; パッチファイル、オブジェクトファイル、アーカイブファイル、 エディタのバックアップファイルのための一般的な名前; そして雑多なユーティリティの加工品であることを示すその他の名前。 無視されるファイルのリストの最新については、 (このマニュアルページの関連項目の節に記述してあるように) Cederqvist 著のマニュアルを参照して下さい。 .SP 外部からのソースは第一レベルの ブランチ、デフォルトでは .` "1.1.1" に保存されます。 以降の更新は このブランチのリーフになります。 例えば、最初に import したソース集合からのファイルはリビジョン .` "1.1.1.1" になり、 次の import による更新でファイルはリビジョン .` "1.1.1.2" になり、以下同様に続きます。 .SP 最低で 3 つの引数が必要です。ソースの集合を識別するために \fIrepository\fP が必要です。\fIvendortag\fP はブランチ全体を示す タグになります (例えば .` "1.1.1" と対応します)。 .` "cvs import" を実行する度にリーフとしてできるファイルを 識別するために少なくとも一つの \fIreleasetag\fP も指定しなければ なりません。 .SP .B cvs の標準のコマンドオプションのうちの 1 つ \fB\-m\fP が利用可能です: ログメッセージを \fB\-m\fP で指定しないと、(\fBcommit\fP でのように) メッセージを 入力できるようにエディタが起動されます。 .SP さらに 3 つの特別なオプションがあります。 .SP .` "\-d" を使って、各ファイルの最終更新日時がチェックインの日付と時刻として 使われるよう指示できます。 .SP .` "\-b \fIbranch\fP" を使って第一レベルのブランチを .` "1.1.1" 以外に指定できます。 .SP .` "\-I \fIname\fP" を使って \fBimport\fP 中に無視されるべきファイル名を指定できます。 このオプションは繰り返して指定できます。 いかなるファイルも無視されない (デフォルトで無視されるものでも) ようにするには、 .` "\-I !" と指定します。 .TP \fBlog\fP [\fB\-l\fP] \fIrlog-options [files\fP\|.\|.\|.] .I 以下が必要: リポジトリ、作業ディレクトリ。 .br .I 以下を変更: 何も変更しません。 .br .I 同義語: .B rlog .br \fIfiles\fP のログ情報を表示します。 \fBrlog\fP のオプションの中でも有用なものとしては、次のものがあります: ヘッダ (タグの定義を含むが、ログの大部分は省略される) のみ表示する \fB\-h\fP ; 特定のリビジョンまたはリビジョンの範囲でログを選択する \fB\-r\fP; そして特定の日時または時刻の範囲を選択する \fB\-d\fP が あります。完全な説明は .BR rlog ( 1 ) を参照して下さい。 このコマンドは .B \-l オプションが指定されていなければ、デフォルトで再帰的に働きます。 .TP \fBrdiff\fP [\fB\-\fP\fIflags\fP] [\fB\-V\fP \fIvn\fP] [\fB\-r\fP \fIt\fP|\fB\-D\fP \fId\fP [\fB\-r\fP \fIt2\fP|\fB\-D\fP \fId2\fP]] \fImodules\|.\|.\|.\fP .I 以下が必要: リポジトリ。 .br .I 以下を変更: 何も変更しません。 .br .I 同義語: .B patch .br 2 つのリリース間の .BR patch ( 1 ) ファイルを Larry Wall 氏のフォーマットで作成します。それは直接 .B patch プログラムに入力できるもので、古いリリースを新しいリリースに更新する ために使えます。 (これは直接リポジトリを参照するため、これに先立って .BR checkout する必要のない、数少ない \fBcvs\fP コマンドのうちの 1 つです。) 差分出力は標準出力デバイスに送られます。 (標準の \fB\-r\fP と \fB\-D\fP オプションを 使って) 1 つまたは 2 つのリビジョンまたは日時の任意の組み合わせを指定できます。 もしリビジョンまたは日時が 1 つしか指定されないと、 そのリビジョンまたは日時とその時点での .SM RCS ファイルの ``head'' リビジョンの差分がパッチファイルに反映されます。 .SP もしソフトウェアリリースへの影響が複数ディレクトリにわたるなら、 古いソースにパッチを当てる際、 .B patch が他のディレクトリに置かれたファイルを見つけられるように、 .B \-p オプションを .B patch コマンドに指定する必要があるかもしれません。 .SP 標準オプションの \fIflags\fP \fB\-f\fP、\fB\-l\fP が このコマンドで利用可能です。他にもいくつかの 特別なオプションフラグがあります: .SP .B \-s オプションを指定すると、パッチ出力が作られません。 代わりに、2 つのリリース間で変更または追加されたファイルの要約が 標準出力デバイスに送られます。 これは、例えば、2 つの日付またはリビジョンの間で、どのファイルが 変更されたかを調べるのに便利です。 .SP .B \-t オプションを指定すると、新しい方から 2 つのリビジョンの差分が 標準出力デバイスに送られます。これはファイルへの最後の変更が 何であったかを知るのに最適です。 .SP .B \-u オプションを指定すると、パッチ出力として新しい ``unidiff'' フォーマットを使って文脈差分とします。 .SP 希望するなら、 .B \-c を使って明示的に .` "diff \-c" 形式の文脈差分を指定できます (こちらがデフォルトです)。 .TP \fBrelease\fP [\fB\-dQq\fP] \fImodules\fP\|.\|.\|. .I 以下が必要: 作業ディレクトリ。 .br .I 以下を変更: 作業ディレクトリ、ヒストリログ。 .br このコマンドは .` "cvs checkout' の効果を安全にキャンセルすることになっています。 .B cvs はファイルをロックしないので、厳密にはこのコマンドを使用する必要は ありません。 単に作業ディレクトリを削除しても構いません。 しかし忘れているかも知れない変更を失う危険があり、そして .B cvs ヒストリファイルには捨ててしまったチェックアウトの記録は残りません。 .SP .` "cvs release" を使うとこれらの問題を回避できます。 このコマンドは以下の点をチェックします: コミットされていない変更が存在しないこと、 \fBcvs\fP の作業ディレクトリの直上または内部から実行していること、 ファイルが記録されたリポジトリがモジュールデータベースに 定義されたリポジトリと同じであること、です。 .SP これらの条件が全て真なら .` "cvs release" は その実行記録 (意図的にチェックアウトを削除した証拠) を .B cvs のヒストリログに残します。 .SP \fB\-d\fP フラグを使ってソースの作業用コピーを \fBrelease\fP が 成功したら削除するように指示できます。 .TP \fBremove\fP [\fB\-lR\fP] [\fIfiles\|.\|.\|.\fP] .I 以下が必要: 作業ディレクトリ。 .br .I 以下を変更: 作業ディレクトリ。 .br .I 同義語: .BR rm ", " delete .br このコマンドを使って、\fIfiles\fP をソースリポジトリから削除する つもりであることを宣言できます。大部分の .B cvs コマンドがそうであるように、 .` "cvs remove" は作業ディレクトリのファイルに作用し、リポジトリには直接には 作用しません。安全機構として、まず指定するファイルを作業ディレクトリ から削除することも必要になっています。 .SP リポジトリに .BR commit で変更を反映するまで、ファイルは実際には削除されません。 commit した時点で、ソースリポジトリの対応する .SM RCS ファイルが .` "Attic" ディレクトリ (これもソースリポジトリの中です) に .I 移動 されます。 .SP このコマンドはデフォルトで再帰的になっており、 物理的に削除された全てのファイルが次の .BR commit での削除されるようにスケジュールします。 .B \-l オプションを使うか、または実際に削除したいファイルのみを 指定することで、この再帰を抑制できます。 .TP \fBrtag\fP [\fB\-f\|alnRQq\fP] [\fB\-b\fP] [\fB\-d\fP] [\fB\-r\fP \fItag\fP | \fB\-D\fP \fIdate\fP] \fIsymbolic_tag\fP \fImodules\|.\|.\|.\fP .I 以下が必要: リポジトリ。 .br .I 以下を変更: リポジトリ。 .br .I 同義語: .B rfreeze .br このコマンドを使って、リポジトリ中の特定の、明示的に 指定されたソースバージョンにシンボリックタグを割り当てられます。 .` "cvs rtag" はリポジトリの内容に直接に作用します (これに先立って .BR checkout する必要はありません)。 作業ディレクトリの内容に基づいて タグを付けるバージョンを選択するには、代わりに .` "cvs tag" を使います。 .SP 一般に、タグ (しばしばソフトウェア配布物のシンボリックな 名前でもある) は削除されるべきではありません。 しかし完全に廃れてしまったシンボリックな名前を削除する場合 (例えば、 アルファリリースの場合など) の手段として、 .B \-d オプションが用意されています。 .SP .` "cvs rtag" はすでに存在するタグを移動しません。 しかしながら、\fB\-F\fP オプションが指定されると .` "cvs rtag" はそのファイルに既に存在する \fIsymbolic_tag\fP のインスタンスを 新しいリポジトリのバージョンへ移動します。 \fB\-F\fP オプションが無い場合、 .` "cvs rtag" を使ってすでにそのファイルに存在するタグを付けようとすると、 エラーメッセージが出力されます。 .SP \fB-b\fP オプションはタグを ``ブランチ'' タグにし、並行の、 独立した開発を可能にします。 これは以前にリリースしたソフトウェア配布物へのパッチを作成するのに 最も有用です。 .SP 標準の \fB\-r\fP と \fB\-D\fP オプションを使って、すでに特定の タグを含んでいるファイルのみにタグを付けることができます。 この方法はタグの名前を変えるのに使えるでしょう: 古いタグで指定されるファイルにのみタグを付け、 それから古いタグを削除すれば、確実に同じファイルで古いタグを 新しいタグで置き換えることができます。 .SP .B rtag はデフォルトで再帰的に実行し、引数で指定した \fImodules\fP の全てのサブディレクトリにタグをつけます。 この動作を トップレベルのディレクトリに制限するには標準の \fB\-l\fP オプションを 指定します。 また明示的に再帰を指定するには \fB\-R\fP を指定します。 .SP モジュールデータベースではタグが指定されたときに必ず実行される プログラムを指定できます。よくある使い方は、興味を持っている グループに電子メールを送るというものです。もしそのプログラムを バイパスしたい場合は、標準の \fB\-n\fP オプションを使います。 .SP .B \-a オプションを使うと .` "Attic" の中の指定されたタグを含む削除されたファイルを .B rtag の対象にできます。 タグはそれらのファイルから削除され、開発の進展につれての シンボリックタグの再利用に便利になります (そしてファイルは以降の 配布物から削除されます)。 .TP \fBstatus\fP [\fB\-lRqQ\fP] [\fB\-v\fP] [\fIfiles\fP\|.\|.\|.] .I 以下が必要: 作業ディレクトリ、リポジトリ。 .br .I 以下を変更: 何も変更しません。 .br \fIfiles\fP の現在の状態について、``sticky'' なタグ、 日付、\fB\-k\fP オプションを含む、ソースリポジトリに関する 簡潔なレポートを表示します。(``sticky'' オプションはリセットするまで .` "cvs update" がどう働くかを規定します。 .` "cvs update \-A\|.\|.\|." の説明を参照して下さい。) .SP このコマンドを用いて、作業用ソースディレクトリでの .` "cvs update" による潜在的な影響を予測することもできます。 もし \fIfiles\fP を明示的に指定しないと、\fBcvs\fP が 作業ディレクトリに置いた全てのファイルについてレポートが 表示されます。 この検索の範囲を (そのサブディレクトリではなく) カレントディレクトリ だけに制限するには、標準の \fB\-l\fP オプションフラグを使います。 \fB\-R\fP オプションによって、明示的に再帰的なステータスレポートを 指定することもできます。 .SP .B \-v オプションを指定すると .SM RCS ファイルのシンボリックタグも表示されるようになります。 .TP \fBtag\fP [\fB\-lQqR\fP] [\fB\-F\fP] [\fB\-b\fP] [\fB\-d\fP] [\fB\-r\fP \fItag\fP | \fB\-D\fP \fIdate\fP] [\fB\-f\fP] \fIsymbolic_tag\fP [\fIfiles\fP\|.\|.\|.\|] .I 以下が必要: 作業ディレクトリ、リポジトリ。 .br .I 以下を変更: リポジトリ。 .br .I 同義語: .B freeze .br このコマンドは、作業ディレクトリに最も近いリポジトリのバージョンに シンボリックタグをつけるために使います。\fBrtag\fP を 使ったときのように、タグはリポジトリに直接つけられます。 .SP タグの使い方の一つは、プロジェクトのソフトウェア凍結日が やってきたときに開発中のソースの ``snapshot'' を記録するというものです。 凍結した日の後でバグが修正されたら、それらの変更されたリリースの 一部となるソースのみに再度タグをつける必要があります。 .SP シンボリックタグはどのファイルのどのリビジョンがソフトウェア配布物を 作成する際に使われたかを恒久的に記録する意味があります。 .BR checkout , .B export , .B update コマンドは、タグをつけたリリースと全く同じものを、リリースのタグが つけられて以降にファイルが変更、追加、削除されたかどうかを気にする ことなく、将来のいつでも取り出すことを可能にします。 .SP 標準の \fB\-r\fP と \fB\-D\fP オプションを使って、すでに特定の タグを含んでいるファイルのみにタグを付けることができます。 この方法はタグの名前を変えるのに使えます。 すなわち、 古いタグで指定されるファイルにのみタグを付け、 それから古いタグを削除すれば、確実に同じファイルで古いタグを 新しいタグで置き換えることができます。 .SP \fB\-r\fP または \fB\-D\fP フラグに加えて \fB\-f\fP フラグを 指定すると、コマンドラインで指定したファイルで古いタグを 持っていないか指定された日時に存在しなかったものにもタグを 付けます。 .SP デフォルト (\fB\-r\fP または \fB\-D\fP フラグが無い場合) では、 バージョンは明示的に指定されるのではなく、暗黙のうちに作業ファイルの ヒストリの \fBcvs\fP レコードから取られます。 .SP .` "cvs tag \-d \fIsymbolic_tag\fP\|.\|.\|." とすると、指定したシンボリックタグが追加されるのではなく .I 削除 されます。\fI警告\fP: タグを削除する前にその根拠をしっかり確認して下さい。 これは効率的に一部の履歴情報を捨てますが、後になってその情報が重要だったと 判明するかも知れないからです。 .SP .` "cvs tag" はすでに存在するタグを移動しません。 しかしながら、\fB\-F\fP オプションが指定されると .` "cvs tag" はそのファイルに既に存在する \fIsymbolic_tag\fP のインスタンスを 新しいリポジトリのバージョンへ移動します。 \fB\-F\fP オプションが無い場合、 .` "cvs tag" を使って すでにそのファイルに存在するタグを付けようとすると エラーメッセージが出力されます。 .SP \fB-b\fP オプションはタグを ``ブランチ'' タグにし、並行して、 独立した開発を可能にします。 これは以前にリリースしたソフトウェア配布物へのパッチを作成するために 最も有効です。 .SP 通常、 .B tag はサブディレクトリに渡って再帰的に実行します。これは 標準の \fB\-l\fP オプションを使って抑制できます。 明示的に再帰を指定するには \fB\-R\fP を使います。 .TP \fBupdate\fP [\fB\-ACdf\|lPpQqR\fP] [\fB\-d\fP] [\fB\-r\fP \fItag\fP|\fB\-D\fP \fIdate\fP] \fIfiles\|.\|.\|.\fP .I 以下が必要: リポジトリ、作業ディレクトリ。 .br .I 以下を変更: 作業ディレクトリ。 .br あなたが共有のリポジトリから私的なソースのコピーを作成するために .B checkout を実行した後も、別の開発者は共有のソースへの変更を続けるでしょう。 時々、開発過程で都合のいいときに、作業ディレクトリ内から .B update コマンドを使うことで、 最後に .B checkout または .BR update してからソースリポジトリに登録された変更を、あなたの変更と 融合させることができます。 .SP .B update は進行状況をファイルごとに 1 行表示することで知らせ続けます。 各行の先頭には以下の .` "U A R M C ?" のいずれか 1 文字があり、ファイルの状態を示しています: .TP 1i \fBU\fP \fIfile\fP file はリポジトリに関して \fI最新に\fP なりました。 これはリポジトリには存在するがあなたのソースには無いもの、 およびあなたは変更していないけれどもリポジトリの 最新リビジョンでは無いものに関して行われます。 .TP 1i \fBA\fP \fIfile\fP file はソースのあなたの私的なコピーに \fI追加\fP されたもので、 file に対して .` "cvs commit" を実行したときに ソースリポジトリに追加されます。 これは当該ファイルを commit する必要があるという助言です。 .TP 1i \fBR\fP \fIfile\fP これはソースのあなたの私的なコピーから file が \fI削除\fP されており、 file に対して .` "cvs commit" を実行すると ソースリポジトリから削除されることを示します。 これは当該ファイルを commit する必要があるという助言です。 .TP 1i \fBM\fP \fIfile\fP あなたの作業ディレクトリの file は \fI変更\fP されています。 .` "M" は作業中のファイルについて 2 つの状態のうちの 1 つを示します: リポジトリ中の対応するファイルは変更されておらず、あなたのファイルは 最後に見たときのままになっている。 または、あなたのコピー同様 リポジトリのものも変更されているが、それらの変更は 衝突することなく無事にあなたの作業ディレクトリに \fI融合 (merge)\fP されました。 .TP 1i \fBC\fP \fIfile\fP \fIfile\fP へのあなたの変更とソースリポジトリからの変更との 融合を試みる間に \fI衝突 (conflict)\fP が検出されました。 現在 \fIfile\fP (あなたの作業ディレクトリのコピー) は 2 つのバージョンをマージした結果になっています。 変更されていない あなたのファイルのコピーも作業ディレクトリに、 `\fB.#\fP\fIfile\fP\fB.\fP\fIversion\fP' という名前で置かれます。 ここで .I version は あなたの変更したファイルの出発点となった リビジョンです。 (ある種のシステムでは、 \& .` ".#" で始まるファイルは何日かアクセスされないと自動的に削除されるので 注意して下さい。もし元のファイルのコピーを取っておくつもりなら、 名前を変えておくのが良いでしょう。) .TP 1i \fB?\fP \fIfile\fP \fIfile\fP が あなたの作業ディレクトリにありますが、 ソースリポジトリのどれとも対応しておらず、 \fBcvs\fP が無視するファイルのリストにもありません (\fB\-I\fP オプションの説明を参照して下さい)。 .PP .RS .5i .SP .B \-A オプションを用いて sticky なタグ、日付、 .B \-k オプションをリセットできます。(\fB\-r\fP, \fB\-D\fP, \fB\-k\fP オプションの いずれかを使って作業ファイルのコピーを得ると、 \fBcvs\fP は対応するタグ、日付、\fIkflag\fP を記憶し、 以降の update で それを使い続けます。\fB\-A\fP オプションを使って \fBcvs\fP にそれらの指定を忘れさせることで、ファイルの ``head'' バージョンを取り出します)。 .SP \fB\-j\fP\fIbranch\fP オプションは、変更結果のリビジョンと ベースにしたリビジョンの間での変更をマージします (例えば、もしタグがブランチを指しているなら、 .B cvs は、そのブランチで行われた全ての変更をあなたの作業ファイルにマージします)。 .SP 2 つの \fB-j\fP オプションを指定すると、 .B cvs は 2 つの それぞれのリビジョン間での変更をマージします。 これは特定の変更を作業ファイルから ``削除'' するのに使えます。 例えば、ファイル foo.c がリビジョン 1.6 をベースにしていて、 1.3 と 1.5 の間で行われた変更を削除したいなら、次のようにします: .SP .in +1i .ft B .nf example% cvs update -j1.5 -j1.3 foo.c # 順番に注意... .fi .ft P .in -1i .SP 加えて、各 \fB-j\fP オプションにはオプションで、ブランチと使う場合に、 日付指定を含めることが可能で、選択するリビジョンを指定した 日付の範囲内に制限できます。 オプションの日付はコロン (:) をタグに付けることで指定します。 .SP .in +1i .ft B .nf -jSymbolic_Tag:Date_Specifier .fi .ft P .in -1i .SP .B \-d オプションを使うと、もし作業ディレクトリに無いディレクトリが リポジトリにあれば作成します。(通常、update は作業ディレクトリに すでに登録されているディレクトリとファイルのみに働きます。) これは最初の \fBcheckout\fP 以降に作成されたディレクトリを 更新するのに有用です。しかし不幸にも副作用があります。 もし作業ディレクトリを作る際に慎重にリポジトリ中の特定の ディレクトリを除いた (モジュール名を使ったか明示的に必要な ファイルとディレクトリをコマンドラインで指定したかのいずれかで) とすると、 .B \-d で更新するとそれらの不要かも知れないディレクトリができてしまいます。 .SP \fB\-I\fP \fIname\fP を使うと、update の際、名前が \fIname\fP に符合する (作業ディレクトリの) ファイルを無視します。 コマンドラインで \fB\-I\fP を 2 回以上指定することで、 複数の無視するファイルを指定できます。 デフォルトで、\fBupdate\fP はあるパターンに名前がマッチするファイルを 無視します; 無視されるファイル名の最新リストについては、 (このマニュアルページの関連項目の節に記述してあるように) Cederqvist 著のマニュアルを参照して下さい。 .SP いずれのファイルも無視しないようにするには .` "\-I !" を使います。 .SP ローカルで修正したファイルを、 リポジトリ上のクリーンなファイルで上書きするには、 .` "\-C" を使います (修正されたファイルは `\fB.#\fP\fIfile\fP\fB.\fP\fIrevision\fP' に保存されます)。 .SP 標準の \fBcvs\fP コマンドオプション \fB\-f\fP, \fB\-k\fP, \fB\-l\fP, \fB\-P\fP, \fB\-p\fP, \fB\-r\fP も \fBupdate\fP で使用可能です。 .RE .SH "関連ファイル" より詳細な .B cvs サポートファイルの情報については .BR cvs ( 5 ) を参照して下さい。 .LP .I ホームディレクトリのファイル: .TP \&.cvsrc .B cvs の初期化ファイル。このファイルの行は各 .B cvs コマンドのデフォルトのオプションの指定に使えます。例えば .` "diff \-c" と言う行は .` "cvs diff" に対して、コマンドラインで渡されたオプションに、常に .B \-c オプションが加えられて渡されることを指定します。 .TP \&.cvswrappers リポジトリのファイル CVSROOT/cvswrappers で指定されている ものに加えて使用されるラッパを指定します。 .LP .I 作業ディレクトリのファイル: .TP CVS \fBcvs\fP 管理ファイルのディレクトリ。 .I 削除してはいけません。 .TP CVS/Entries 作業ディレクトリのファイルのリストと状態。 .TP CVS/Entries.Backup .` "CVS/Entries" のバックアップ。 .TP CVS/Entries.Static フラグ: .` "cvs update" でそれ以上エントリを追加しません。 .TP CVS/Root チェックアウトしたときのリポジトリ ( .SM CVSROOT ) 位置へのパス名。 .SM CVSROOT 環境変数が設定されていない場合、このファイルが代わりに使用されます。 このファイルの内容と .SM CVSROOT 環境変数が異なっていると警告メッセージが出されます。 .SM CVS_IGNORE_REMOTE_ROOT 環境変数が設定されていると、このファイルは上書きされることがあります。 .TP CVS/Repository ソースリポジトリ中の対応するディレクトリへのパス名。 .TP CVS/Tag ディレクトリ毎の ``sticky'' なタグまたは日付情報を保持しています。 このファイルは .B \-r か .B \-D を .B checkout または .B update コマンドに指定して、ファイルが指定されなかったときに作成/更新されます。 .TP CVS/Checkin.prog .` "cvs commit" 時に実行するプログラム名。 .TP CVS/Update.prog .` "cvs update" 時に実行するプログラム名。 .LP .I ソースリポジトリ中のファイル: .TP $CVSROOT/CVSROOT リポジトリ全体の管理ファイルのディレクトリ。 .TP CVSROOT/commitinfo,v .` "cvs commit" のリクエストを選別するプログラムを登録します。 .TP CVSROOT/cvswrappers,v ファイルをリポジトリにチェックインそしてリポジトリから チェックアウトするときに使用される .B cvs ラッパコマンドを登録します。 ラッパはファイルまたはディレクトリが CVS で入出力される際に 処理を行うことを可能にします。使い道はいろいろありますが、 その一つとして、C のファイルをチェックインする前に再フォーマットして、 リポジトリ中のコードの見た目を揃えるというものがあります。 .TP CVSROOT/editinfo,v .` "cvs commit" のログエントリの編集/確認用プログラムを登録します。 .TP CVSROOT/history \fBcvs\fP 処理のログファイル。 .TP CVSROOT/loginfo,v .` "cvs commit" のログエントリをパイプで渡すプログラムを登録します。 .TP CVSROOT/modules,v このリポジトリ中のモジュールを定義します。 .TP CVSROOT/rcsinfo,v .` "cvs commit" 操作中に使用するテンプレートへのパス名を登録します。 .TP CVSROOT/taginfo,v .` "cvs tag" と .` "cvs rtag" での確認/ログ採集のためのプログラムを登録します。 .TP MODULE/Attic 削除されたソースファイルのためのディレクトリ。 .TP #cvs.lock ソースリポジトリに微妙な変更を行っているときに .B cvs が作成するロックディレクトリ。 .TP #cvs.tfl.\fIpid\fP リポジトリの一時的なロックファイル。 .TP #cvs.rfl.\fIpid\fP 読み出しロック。 .TP #cvs.wfl.\fIpid\fP 書き込みロック。 .SH "環境変数" .TP .SM CVSROOT .B cvs ソースリポジトリのルートへのフルパス名 ( .SM RCS ファイルが保存されている場所) を指定します。 この情報は大部分のコマンドの実行で \fBcvs\fP から参照できなければなりません。 もし .SM CVSROOT が設定されていないか、それを上書き指定したい場合は、 コマンドライン上で与えることができます: .` "cvs \-d \fIcvsroot cvs_command\fP\|.\|.\|." もし \fBcvs\fP バイナリのコンパイル時に正しいパスが指定されているなら .SM CVSROOT を設定しなくて構いません。 .TP .SM CVSREAD これがセットされていると、 .B checkout と .B update は作業ディレクトリのファイルを読み出し専用にするべく努力します。 これがセットされていないときは、デフォルトでは作業ファイルの 変更が許可されます。 .TP .SM CVSREADONLYFS これがセットされていると、 .B \-R オプションが仮定され、 .B cvs の動作が読み出し専用リポジトリモードになります。 .TP .SM RCSBIN .BR co ( 1 ) や .BR ci ( 1 ) といった .SM RCS のプログラムが置かれている場所へのフルパス名を指定します (CVS 1.9 またはそれ以前)。 .TP .SM CVSEDITOR .BR commit 中にログメッセージの記録に使われるプログラムを指定します。 設定されていないと、 .SM VISUAL と .SM EDITOR の環境変数が (この順序で) 試されます。 どちら も設定されていないなら、システム依存のデフォルトエディタ (例えば .BR vi ) が使用されます。 .TP .SM CVS_IGNORE_REMOTE_ROOT この変数がセットされていると .B cvs は CVS/Root ファイル中のリモートのリポジトリへの参照を全て 無視します。 .TP .SM CVS_OPTIONS .B cvs のデフォルトオプションを指定します。 これらのオプションは、 スタートアップファイル (\fI~/.cvsrc\fP) の読み込み前に解釈されます。 また、コマンドラインパラメータにより明示的に上書き可能です。 .TP .SM CVS_RSH .B cvs サーバを開始するときに使用するリモートシェルコマンドの 名前を決定します。 この変数が設定されていない場合は .` "rsh" が使用されます。 .TP .SM CVS_SERVER .B cvs サーバコマンドの名前を指定します。 この変数が設定されていない場合は .` "cvs" が使用されます。 .TP .SM CVSWRAPPERS .` "cvswrappers" スクリプトは、 リポジトリの .SM CVSROOT/cvswrappers とユーザのホームディレクトリの ~/.cvswrappers に 含まれるデフォルトのラッパに加え、 変数 .SM CVSWRAPPERS を参照して、ラッパファイルの名前を決定します。 .SH "作者" .TP Dick Grune .B comp.sources.unix にポストされ、1986 年 12 月のリリース volume6 に収められたオリジナルの .B cvs シェルスクリプト版の作者。 .B cvs の衝突を解決するアルゴリズムの大部分を作成しました。 .TP Brian Berliner .B cvs プログラム自身のコーディングとデザインを 1989 年 4 月に、Dick によるオリジナルをベースにして行いました。 .TP Jeff Polk Brian を助けて .B cvs のモジュールとベンダブランチのサポートをデザインしました。 そして .BR checkin ( 1 ) シェルスクリプト ( .` "cvs import" の祖先) の作者でもあります。 .TP ここに書くには多くの人が他にもいます。 .SH "関連項目" CVS の最も包括的なマニュアルは Per Cederqvist らによる Version Management with CVS です。 システムによっては、 .B info cvs コマンドで閲覧できたり、 cvs.ps (postscript), cvs.texinfo (texinfo のソース), cvs.html が 利用可能かもしれません。 .SP CVS の更新、ドキュメントに関するさらなる情報、 CVS 関連のソフトウェア、CVS の開発等については、下記をご覧ください: .in +1i .B http://www.cyclic.com .B http://www.loria.fr/~molli/cvs-index.html .in -1i .SP .BR ci ( 1 ), .BR co ( 1 ), .BR cvs ( 5 ), .BR cvsbug ( 8 ), .BR diff ( 1 ), .BR grep ( 1 ), .BR patch ( 1 ), .BR rcs ( 1 ), .BR rcsdiff ( 1 ), .BR rcsmerge ( 1 ), .BR rlog ( 1 ). .SH 日本語訳 野首 寛高(h-nokubi@nmit.mt.nec.co.jp): FreeBSD 用に翻訳 .br 酒井 淳嗣(sakai@jp.freebsd.org): FreeBSD 版の校正 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man1/pkg_create.1 b/ja_JP.eucJP/man/man1/pkg_create.1 index fe0098dc25..1af2575946 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man1/pkg_create.1 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man1/pkg_create.1 @@ -1,531 +1,543 @@ .\" .\" FreeBSD install - a package for the installation and maintainance .\" of non-core utilities. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" .\" Jordan K. Hubbard .\" .\" .\" @(#)pkg_create.1 -.\" %FreeBSD: src/usr.sbin/pkg_install/create/pkg_create.1,v 1.35.2.10 2001/08/16 15:56:15 ru Exp % +.\" %FreeBSD: src/usr.sbin/pkg_install/create/pkg_create.1,v 1.35.2.11 2001/10/22 12:22:27 sobomax Exp % .\" .\" hacked up by John Kohl for NetBSD--fixed a few bugs, extended keywords, .\" added dependency tracking, etc. .\" .\" [jkh] Took John's changes back and made some additional extensions for .\" better integration with FreeBSD's new ports collection. .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man1/pkg_create.1,v 1.24 2001/08/18 23:50:22 horikawa Exp $ +.\" $FreeBSD$ .Dd April 21, 1995 .Dt PKG_CREATE 1 .Os .Sh 名称 .Nm pkg_create .Nd ソフトウェア配布 package を作成するプログラム .Sh 書式 .Nm .Op Fl YNOhvy .Op Fl P Ar pkgs .Op Fl p Ar prefix .Op Fl f Ar contents .Op Fl i Ar iscript .Op Fl I Ar piscript .Op Fl k Ar dscript .Op Fl K Ar pdscript .Op Fl r Ar rscript .Op Fl s Ar srcdir .Op Fl t Ar template .Op Fl X Ar excludefile .Op Fl D Ar displayfile .Op Fl m Ar mtreefile .Op Fl o Ar originpath .Fl c Ar comment .Fl d Ar description .Fl f Ar packlist -.Ar pkg-name +.Ar pkg-filename +.Nm +.Op Fl YNhvy +.Fl b Ar pkg-name +.Op Ar pkg-filename .Sh 解説 この .Nm コマンドは、package 展開/情報プログラムに渡される package (訳注: FreeBSD の package system におけるパッケージを指す場合にこう表記します) を作成します。 package 作成のために入力する説明とコマンドライン引数 は本来人間が生成することを意図していませんが、 そうすることも簡単にできます。 自力でどうにかすることも可能ですが、作成にはフロントエンドツールを 用いた方がいいでしょう。 とはいうものの、入力書式の概略はこの文書に含まれています。 .Sh オプション 以下のコマンドラインオプションが提供されています: .Bl -tag -width indent .It Fl f Ar packinglist ファイル .Ar packinglist から、もしくは .Ar packinglist が .Cm - (ダッシュ)であれば .Cm stdin から、package 用の .Dq packing list を取得します。 .It Fl c Xo .Oo Fl Oc Ns Ar desc .Xc ファイル .Ar desc から、もしくは先頭が .Cm - で始まっていれば引数自身から、package の .Dq 一行説明 を取得します。 この文字列は、package が提供するもののバージョンを知る 手がかりとなるべきです。 .It Fl d Xo .Oo Fl Oc Ns Ar desc .Xc ファイル .Ar desc から、もしくは先頭が .Cm - で始まっていれば引数自身から、package の長い説明を取得します。 .It Fl Y 質問に対してのデフォルトの解答を `Yes' とします。 .It Fl N 質問に対してのデフォルトの解答を `No' とします。 .It Fl O `packing list Only' モードに移行します。 これは .Fx .Em "Ports Collection" のための特別な修正であり、port がインストールされる時の `fake pkg_add' を行うために用いられます。 このような場合には、調整された最終的な packing list が どのようなものになるかを知る必要があるのです。 .It Fl v 饒舌な出力に切り替えます。 .It Fl h tar がシンボリックリンクをたどるようにします。 この結果、リンク自身ではなくリンク先のファイルが出力されます。 .It Fl i Ar iscript package のインストール前手続きとして .Ar iscript を用います。 これは実行可能なプログラム (もしくはシェルスクリプト) なら なんでも構いません。 これは package がインストールされる時に自動的に起動されます。 その際、package 名が第 1 引数として渡されます。 .Pp .Sy 注: .Fl I オプションが指定されない場合、 本スクリプトは当該 package の pre-install および post-install の両方のスクリプトとして動作します。 package 名とともにキーワード .Ar PRE-INSTALL および .Ar POST-INSTALL をそれぞれ渡すことにより、機能を切り替えることになります。 .It Fl I Ar piscript package のインストール後手続きとして .Ar piscript を用います。 これは実行可能なプログラム (もしくはシェルスクリプト) なら なんでも構いません。 これは package がインストールされる時に自動的に起動されます。 その際、package 名が第 1 引数として渡されます。 .It Fl P Ar pkgs 初期の package 依存リストとして .Ar pkgs を用います。 これは空白で区切られた package の名前となります。 また、packing list (後述の「PACKING LIST 詳細」セクションを参照) 内の複数の .Cm @pkgdep ディレクティブを指定する手っ取り早い方法でもあります。 .It Fl p Ar prefix package のファイルを選択する際に .Dq 基準 となる初期ディレクトリとして .Ar prefix を用います。 .It Fl k Ar dscript package のアンインストール手続きとして .Ar dscript を用います。 これは実行可能なプログラム (もしくはシェルスクリプト) なら なんでも構いません。 これは package がアンインストールされる時に自動的に起動されます。 その際、package 名が第 1 引数として渡されます。 .Pp .Sy 注: .Fl K オプションが指定されない場合、 本スクリプトは当該 package の de-install および post-deinstall の両方のスクリプトとして動作します。 package 名とともにキーワード .Ar DEINSTALL および .Ar POST-DEINSTALL をそれぞれ渡すことにより、機能を切り替えることになります。 .It Fl K Ar pdscript package のアンインストール後手続きとして .Ar pdscript を用います。 これは実行可能なプログラム (もしくはシェルスクリプト) なら なんでも構いません。 これは package がアンインストールされる時に自動的に起動されます。 その際、package 名が第 1 引数として渡されます。 .It Fl r Ar rscript package の .Dq requirements 手続きとして .Ar rscript を用います。 これは実行可能なプログラム (もしくはシェルスクリプト) なら なんでも構いません。 これはインストール時、アンインストール時に自動的に起動され、 インストール、アンインストールを継続するべきかどうかを決定するのに 用いられます。 インストールとアンインストールを区別するために、キーワード .Ar INSTALL と .Ar DEINSTALL がそれぞれ、package 名と共に渡されます。 .It Fl s Ar srcdir package 作成中に .Ar srcdir は、 .Cm @cwd の値に優先します。 .It Fl t Ar template .Xr mktemp 3 への入力として .Ar template を用います。 これはデフォルトでは .Pa /tmp/instmp.XXXXXX という文字列ですが、 .Pa /tmp ディレクトリの容量が制限されているような状況では 変更する必要があるかもしれません。 .Xr mktemp 3 が一意の ID を用いるために必要な `X' の文字をいくつか残しておく ことを忘れないでください。 .It Fl X Ar excludefile 最終的に package を作成する際に、 .Ar excludefile を .Cm tar に .Fl exclude-from 引数として渡します。 このオプションを使うにあたっての詳しい情報は、 .Cm tar のマニュアルページ (もしくは .Fl -help 引数を付けて .Cm tar を実行) を参照してください。 .It Fl D Ar displayfile package をインストールした後にファイルを (連結して標準出力へ) 表示します。 「ほとんど free なソフトウェア」などにおいて、 法的な通知のようなものなどに便利でしょう。 .It Fl m Ar mtreefile package がインストールされる前に、mtreefile を入力として .Xr mtree 8 を実行します。mtree は .Cm mtree .Fl u .Fl f .Ar mtreefile .Fl d .Fl e .Fl p .Pa prefix として起動されます (ただし .Pa prefix は .Cm @cwd ディレクティブにより名付けられた最初のディレクトリの名前)。 .It Fl o Ar originpath .Ar originpath を、 .Em "FreeBSD Ports Collection" 中で package が作成された場所として記録します。 この書式は、 .Pa MASTERCATEGORY/PORTDIR であるべきです。 .It Fl y package の tarball を圧縮するために、 .Xr bzip2 1 ユーティリティを .Xr gzip 1 の代りに使用します。 最終的なアーカイブの書式が、認識可能なサフィックスによって -.Ar pkg-name +.Ar pkg-filename で明示的に指定されている場合、本オプションは無効であることに注意してください。 現在 .Nm は、次のサフィックスを認識します: .Pa .tgz , .tar , .Pa .tbz2 。 +.It Fl b Ar pkg-name +.Ar pkg-name +という名前でローカルにインストールされた package から、 +package ファイルを作成します。 +.Ar pkg-filename +が指定されない場合、最終的なアーカイブはカレントディレクトリに作成され、 +.Ar pkg-name +に対して伸長用の適切なサフィックスが付いた名前となります。 .El .Sh PACKING LIST 詳細 .Dq packing list の書式 ( .Fl f を参照) は単純で、package に含めるファイル名を一行につきひとつずつ 並べたものにすぎません。 どこにインストールされるかわからない package に対して絶対パスを 用いるのは一般的に悪い方法なので、 どこにインストールされることを想定しているのか、 そしてどんな ownership と mode を伴ってインストールされるべきなのか (こちらはオプション) を指定する方法が用意されています。 これは packing list 内に一連の特殊コマンドを 埋め込むことで実現されています。以下に簡単に示します: .Bl -tag -width indent -compact .It Cm @cwd Ar directory 内部のディレクトリポインタが .Ar directory を指すようにします。以降のファイル名はこのディレクトリへの相対パス であるとみなされます。 注: .Cm @cd はこのコマンドの別名です。 .It Cm @srcdir Ar directory 「作成時のみ」の内部ディレクトリポインタを .Ar directory に設定します。 package 作成時に .Cm @cwd に優先すると言えますが、展開時にはこれはあてはまりません。 .It Cm @exec Ar command 展開処理の一環として .Ar command を実行します。 .Ar command が以下の文字列を含んでいた場合、その場で置換されます。 以下の例では .Cm @cwd が .Pa /usr/local と設定されていて、最後に展開されたファイルが .Pa bin/emacs だったとしています。 .Bl -tag -width indent -compact .It Cm "%F" 最後に展開されたファイル名に置換されます。この例では .Pa bin/emacs となります。 .It Cm "\&%D" .Cm @cwd で設定されたカレントディレクトリプレフィックスに置換されます。 この例では .Pa /usr/local になります。 .It Cm "\&%B" 完全な (フルパスの) ファイル名の .Dq basename へ置換されます。 これはカレントディレクトリプレフィックスに最後の filespec を 加え、末尾のファイル名部分を除いたものです。 この例では、 .Pa /usr/local/bin になります。 .It Cm "%f" 完全な (フルパスを含む) ファイル名の .Dq filename 部分へ置換されます。 .Cm \&%B と対応していて、この例では .Pa emacs となります。 .El .It Cm @unexec Ar command アンインストール処理の一環として .Ar command を実行します。特別な .Cm % 文字列の置換は .Cm @exec と同様です。 このコマンドは .Cm @exec のように package を加える際に実行されるのではなく、package が 削除されるときに実行されます。 これは、package を加えるときに作られたリンクや他の 付随ファイル (package の内容一覧に記されているファイルは自動的に 削除されるので除く) を削除するのに便利です。 アンインストールスクリプトよりも .Cm @unexec を用いる方が有利な点は、どこにインストールされているかわからない ( .Fl p を参照) ファイルの場所を得るのに .Dq 特殊文字列置換 を用いることが 可能なことです。 .It Cm @mode Ar mode この後で展開されるすべてのファイルのデフォルトの許可属性を .Ar mode に設定します。 書式は .Cm chmod コマンドで用いられているものと同じです (というよりも、そのまま 渡されています)。 引数無しで用いると、デフォルトの (展開) 許可属性に戻します。 .It Cm @option Ar option 内部用 package オプションを設定します。 現在二つのオプションのみがサポートされています。 ひとつは .Ar extract-in-place で、これは pkg_add コマンドに package の tarball を staging area に展開せずに、目的の階層に直接展開するよう指示します (これは主に配布物や他の特殊な package などに用いられます)。 もうひとつは .Ar preserve で、存在するファイルを別の所に保存しておくよう pkg_add に指示します (これらは pkg_delete の時に復活しますが、自分の責任で行ってください)。 .It Cm @owner Ar user この後で展開されるすべてのファイルのデフォルトの ownership を .Ar user に設定します。 引数無しで用いると、デフォルトの (展開) ownership に戻します。 .It Cm @group Ar group この後で展開されるすべてのファイルのデフォルトの group ownership を .Ar group に設定します。 引数無しで用いると、デフォルトの (展開) group ownership に戻します。 .It Cm @comment Ar string packing list 内にコメントを埋め込みます。 誰かが後で間違えてしまうかもしれない特に厄介な部分を説明しようとする 場合に便利です。 .It Cm @ignore 特殊な目的に使われるファイルなどのため、展開時に次のファイルを 無視する (どこにもコピーしない) ように、内部で用いられます。 .It Cm @ignore_inst .Cm @ignore と同様ですが、次のファイルを無視するのは一評価サイクルだけ 遅らせられます。 このおかげでこのディレクティブを .Ar packinglist ファイル内で用いることが可能になるので、インストーラが 無視するような、インストールスクリプトなどのための特殊な データファイルを、配布物内に入れることができるようになります。 .It Cm @name Ar name package の名前を設定します。 これは必須項目であり、通常先頭に置かれます。 この名前は package が提供するファイルの名前とは異なる可能性があり、 後でアンインストールする時のために package の記録を残しておくのに使われます。 名前が指定されなかった場合には、 .Nm は package 名から推定し、自動的に設定することに注意してください。 .It Cm @dirrm Ar name ディレクトリ .Pa name がアンインストール時に削除されるよう宣言します。デフォルトでは、 package のインストール時に作成されたディレクトリは アンインストール時には削除されませんが、このディレクティブは明示的な ディレクトリ削除方法を提供します。 このディレクティブは package リストの最後で用いるようにしてください。 一つ以上の .Cm @dirrm ディレクティブが指定された場合、指定された順番に削除されます。 .Pa name は空きディレクトリでなければ削除されません。 .It Cm @mtree Ar name .Pa name を、インストール時に用いられる .Xr mtree 8 への入力ファイルとして宣言します (上述の .Fl m を参照)。最初にひとつだけ .Cm @mtree ディレクティブを指定することが推奨されます。 .It Cm @display Ar name .Pa name を、インストール時に表示されるファイルとして宣言します (上述の .Fl D を参照)。 .It Cm @pkgdep Ar pkgname package .Ar pkgname に依存することを宣言します。 package .Ar pkgname はこの package がインストールされる前にインストールされていなければ ならず、またこの package は package .Ar pkgname がアンインストールされる前にアンインストールされなければなりません。 package が複数の package に依存する場合には、複数の .Cm @pkgdep ディレクティブが用いられます。 .El .Sh 環境変数 環境変数 .Ev PKG_TMPDIR で、 .Nm が作業用ファイルの生成を試みるディレクトリの名前を指定します。 .Ev PKG_TMPDIR が設定されていない場合、 .Ev TMPDIR で指定されたディレクトリが使用されます。 .Ev PKG_TMPDIR 、 .Ev TMPDIR ともに設定されていない場合は、組み込みのデフォルトディレクトリが 使用されます。 .Sh ファイル .Bl -tag -width /usr/tmp -compact .It Pa /var/tmp 環境変数 .Ev PKG_TMPDIR 、 .Ev TMPDIR がともに設定されていない場合の作業用ディレクトリ。 .It Pa /tmp .Pa /var/tmp が存在しない場合の、その次の選択肢。 .It Pa /usr/tmp .Pa /tmp が適切でない場合の、最後の選択肢。 .El .Sh 関連項目 .Xr pkg_add 1 , .Xr pkg_delete 1 , .Xr pkg_info 1 , .Xr pkg_version 1 , .Xr sysconf 3 .Sh 歴史 .Nm コマンドは .Fx で最初に登場しました。 .Sh 作者 .An Jordan Hubbard .Sh 協力者 .An John Kohl Aq jtk@rational.com .Sh バグ package が展開される際にハードリンクを保存しておくために、 配布物のファイル間でのハードリンクは .Cm @cwd ディレクティブで括られていなければなりません。 その上、実行時の引数の長さの制限 (これは .Fn sysconf _SC_ARG_MAX により返される値に依存します) のために、それらのハードリンクは単一の .Cm tar 実行内で行われなければなりません。 .Pp バグは他にもあるはずです。 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man1/pkg_info.1 b/ja_JP.eucJP/man/man1/pkg_info.1 index c924676849..e1e993b10b 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man1/pkg_info.1 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man1/pkg_info.1 @@ -1,223 +1,225 @@ .\" .\" FreeBSD install - a package for the installation and maintenance .\" of non-core utilities. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" .\" Jordan K. Hubbard .\" .\" .\" @(#)pkg_info.1 -.\" %FreeBSD: src/usr.sbin/pkg_install/info/pkg_info.1,v 1.24.2.11 2001/08/16 15:56:15 ru Exp % +.\" %FreeBSD: src/usr.sbin/pkg_install/info/pkg_info.1,v 1.24.2.12 2001/10/24 10:06:56 sobomax Exp % .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man1/pkg_info.1,v 1.20 2001/07/29 05:14:52 horikawa Exp $ +.\" $FreeBSD$ .\" .Dd November 25, 1994 .Dt pkg_info 1 .Os .Sh 名称 .Nm pkg_info .Nd ソフトウェア配布 package の情報を表示するプログラム .Sh 書式 .Nm -.Op Fl cdDfgGiIkLmopqrRsvx +.Op Fl cdDfgGiIkLmopqrRsvVx .Op Fl e Ar package .Op Fl l Ar prefix .Op Fl t Ar template .Op Fl W Ar filename .Op Ar pkg-name ... .Nm .Fl a .Op Ar flags .Sh 解説 .Nm コマンドは、 .Xr pkg_create 1 によりファイルにパックされた package (訳注: FreeBSD の package system におけるパッケージを指す場合にこう表記します) か、 .Xr pkg_add 1 によりすでにシステムにインストールされた package に関し、 情報を表示するために用いられます。 .Sh オプション 以下のコマンドラインオプションが提供されています。 .Bl -tag -width indent .It Ar pkg-name ... 指定された package が表示されます。指定されるのはイントール済みの package の名前か、package 配布ファイルへのパス、FTP 可能な package への URL のいずれかになります。 .It Fl a 現在インストールされているすべての package を表示します。 .It Fl v 饒舌な出力に切り替えます。 .It Fl p 各 package のインストール用 prefix を表示します。 .It Fl q レポートヘッダのような情報を出力する際に余分な出力を .Dq 省略 し、 生の情報のみ出力します (基本的に人が読みやすいものではありません)。 .It Fl c 各 package の (一行) コメントフィールドを表示します。 .It Fl d 各 package の長い説明フィールドを表示します。 .It Fl D 各 package のインストールメッセージファイルを表示します。 .It Fl f 各 package の packing list instructions を表示します。 .It Fl g 記録されたチェックサムに合致しないファイルを表示します。 .It Fl i もしあれば、各 package のインストールスクリプトを表示します。 .It Fl I 各 package のインデックス行を表示します。このオプションは他の package 書式整形オプションの全てに優先します。 .It Fl k もしあれば、各 package のアンインストールスクリプト を表示します。 .It Fl r もしあれば、各 package の requirements スクリプトを表示します。 .It Fl R (指定した) 各 package を必要とする package のうちで、インストールされて いるもののリストを表示します。 .It Fl m もしあれば、各 package の mtree ファイルを表示します。 .It Fl L 各 package に含まれるファイルを表示します。 これは packing list をただ見るのとは異なり、 生成されるすべてのフルパス名が表示されます。 .It Fl s 各 package 中のインストールされたファイルの総容量を表示します。 .It Fl o package 生成時に記録された .Dq 起源 パスを表示します。 このパスは、 生成された package から、 .Fx .Em "Ports Collection" における元の port の場所を与えることを意図しています。 .It Fl G 表示する package 選択時に、 .Ar pkg-name 中のシェルグロブパターン展開しません (デフォルトでは .Nm は、 .Ar pkg-name 中のシェルグロブパターンを展開します)。 .It Fl W 指定した .Ar filename 引数に対して、これが属する package を表示します。 ファイルが現在のディレクトリに無い場合で、絶対パス指定でない場合、 .Xr which 1 を使用して .Ev PATH が検索されます .It Fl x .Ar pkg-name を正規表現として扱い、 名前が正規表現に適合する package の情報のみを表示します。 複数の正規表現を指定可能です。 この場合、リスト少なくともひとつの正規表現に適合する package を .Nm は表示します。 .It Fl e Ar pkg-name .Ar pkg-name で示される package が現在インストールされている場合には 0 を 返し、そうでなければ 1 を返します。 このオプションにより、スクリプトから (おそらく必要不可欠な) 他の package の存在を簡単に確認することが可能になります。 .It Fl l Ar str 各 information category header ( .Fl q を参照) の前に .Ar str を付加します。 これは本来、package に関する多くの information fields を一度に 得たいが、そのごっちゃになった出力で混乱したくない、という フロントエンドプログラムのためにあります。 このオプションで各 field の先頭に特別な文字列を付け加えることが できます。 .It Fl t Ar template .Dq 作業場所 を作成する際に、 .Xr mktemp 3 への入力として .Ar template を用います。 これはデフォルトでは .Pa /tmp/instmp.XXXXXX という文字列ですが、 .Pa /tmp ディレクトリの容量が制限されているような状況では 変更する必要があるかもしれません。 .Xr mktemp 3 が一意の ID を用いるために必要な `X' の文字をいくつか残しておく ことを忘れないでください。 .Bd -ragged -offset indent -compact 注: .Nm は各 package からとても小さな情報しか 抽出しないので、実際にはこのオプションは必要ありません。 溢れさせるには非常に小さな .Pa /tmp でなければならないでしょう。 .Ed +.It Fl V +packing list の書式のバージョン番号を表示します。 .El .Sh 技術詳細 package の情報は、コマンドラインから指定された package のファイル名か、 .Pa /var/db/pkg/ Ns Aq Ar pkg-name にあるすでにインストールされた package の情報から抽出されます。 .Sh 環境変数 .Ev PKG_TMPDIR で、 .Nm が作業用ファイルを生成するディレクトリを指定します。 この変数が設定されていない場合、 .Ev TMPDIR が用いられます。両方とも設定されていない場合、 組み込みのデフォルトディレクトリが用いられます。 .Pp .Ev PKG_DBDIR で、 インストールされた package についての代替的なデータベースの位置を指定します。 .Sh ファイル .Bl -tag -width /var/db/pkg -compact .It Pa /var/tmp 環境変数 .Ev PKG_TMPDIR , .Ev TMPDIR がともに設定されていない場合、もしくはこれらのディレクトリの空き領域が 十分でない場合に用いられます。 .It Pa /tmp .Pa /var/tmp が存在しないか、十分な空き領域を持たない場合に、次の選択肢として 用いられます。 .It Pa /usr/tmp .Pa /tmp が適切でない場合の最後の選択肢です。 .It Pa /var/db/pkg インストールされた package についてのデータベースのデフォルトの 位置です。 .El .Sh 関連項目 .Xr pkg_add 1 , .Xr pkg_create 1 , .Xr pkg_delete 1 , .Xr pkg_version 1 , .Xr mktemp 3 , .Xr mtree 8 .Sh 作者 .An Jordan Hubbard .Sh 協力者 .An John Kohl Aq jtk@rational.com .Sh バグ まだあるはずです。 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man1/systat.1 b/ja_JP.eucJP/man/man1/systat.1 index 981d5a4c0e..3835a56b1f 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man1/systat.1 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man1/systat.1 @@ -1,528 +1,527 @@ .\" Copyright (c) 1985, 1990, 1993 .\" The Regents of the University of California. All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. All advertising materials mentioning features or use of this software .\" must display the following acknowledgement: .\" This product includes software developed by the University of .\" California, Berkeley and its contributors. .\" 4. Neither the name of the University nor the names of its contributors .\" may be used to endorse or promote products derived from this software .\" without specific prior written permission. .\" .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE REGENTS AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND .\" ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE .\" IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE .\" ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE REGENTS OR CONTRIBUTORS BE LIABLE .\" FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL .\" DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS .\" OR SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) .\" HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT .\" LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF .\" SUCH DAMAGE. .\" .\" @(#)systat.1 8.2 (Berkeley) 12/30/93 -.\" %FreeBSD: src/usr.bin/systat/systat.1,v 1.23.2.5 2001/08/16 13:17:05 ru Exp % +.\" %FreeBSD: src/usr.bin/systat/systat.1,v 1.23.2.6 2001/10/09 16:10:19 sobomax Exp % .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man1/systat.1,v 1.16 2001/08/17 06:18:10 horikawa Exp $ +.\" $FreeBSD$ .\" .Dd September 9, 1997 .Dt SYSTAT 1 .Os .Sh 名称 .Nm systat .Nd システムの統計情報を CRT に表示する .Sh 書式 .Nm .Op Fl display .Op Ar refresh-interval .Sh 解説 .Nm はシステムの各種統計情報をスクリーン指向な方法で .Xr ncurses 3 の curses スクリーンディスプレイライブラリを用いて表示します。 .Pp .Nm の走行中はスクリーンが通常 2 つのウィンドウに分割されます (例外は vmstat を表示する場合で この時はスクリーン全体を使います)。 上のウィンドウはその時のシステムのロードアベレージを表示します。 下のウィンドウに表示される情報は、ユーザのコマンドに応じて 変化するかもしれません。スクリーンの最終行はユーザの入力と エラーメッセージのために予約されています。 .Pp デフォルトでは .Nm はプロセッサ使用率が最大のプロセスを下のウィンドウに表示します。 他にはスワップ領域の使用状況、ディスク .Tn I/O の統計情報 ( .Xr iostat 8 式に)、仮想記憶の統計情報 ( .Xr vmstat 8 式に)、ネットワークの ``mbuf'' 利用率、 .Tn TCP/IP 統計情報、 ネットワークコネクション ( .Xr netstat 1 式に) を表示します。 .Pp 入力は 2 つの異なるレベルで解釈されます。 ``グローバル'' なコマンドインタプリタがすべてのキーボード入力を 処理します。もしこのコマンドインタプリタがコマンドを認識できないと、 入力行は表示する種類毎のコマンドインタプリタに渡されます。 これによって各表示内容に応じたコマンドを持つ事が可能になります。 .Pp コマンド行のオプション: .Bl -tag -width "refresh_interval" .It Fl Ns Ar display .Fl に続けて .Ar display として以下のいずれか一つを指定します: .Ic icmp , .Ic iostat , .Ic ip , .Ic mbufs , .Ic netstat , .Ic pigs , .Ic swap , .Ic tcp , .Ic vmstat 。これらの表示内容は対話的にも ( .Dq Fl 無しに) 指定でき、そして詳細は以下の説明にあります。 .It Ar refresh-interval .Ar refresh-value にスクリーンの更新間隔を秒数で指定します。 .El .Pp いくつかの文字は .Nm を即座に反応させます。 そういった文字には以下の物があります .Bl -tag -width Fl .It Ic \&^L スクリーンを更新します。 .It Ic \&^G その時点で下のウィンドウに表示されている ``表示内容'' の名称と 更新間隔を表示します。 .It Ic \&^Z .Nm を停止します。 .It Ic \&: カーソルをコマンドラインに移動して打ち込まれた入力行を コマンドとして解釈します。コマンドの入力中は 現位置文字消去、単語消去、行取消の各編集機能が使えます。 .El .Pp 以下のコマンドは ``グローバル'' なコマンドインタプリタによって 解釈されます。 .Bl -tag -width Fl .It Ic help 指定可能な表示内容をコマンドラインに表示します。 .It Ic load 過去 1、5、15分間のロードアベレージをコマンドラインに表示します。 .It Ic stop スクリーンの更新を止めます。 .It Xo .Op Ic start .Op Ar number .Xc スクリーンの更新を開始 (継続) します。もし数値で秒数指定の 引数が与えられると更新間隔 (の秒数) として解釈されます。 数値のみを与えると更新間隔がその値にセットされます。 .It Ic quit .Nm を終了します。 (これは .Ic q と省略できます。) .El .Pp 指定可能な表示内容には以下があります: .Bl -tag -width Ic .It Ic pigs 下のウィンドウに、主記憶を占めプロセッサ利用率が最大のプロセスを 表示します (デフォルトの表示内容です)。 ユーザプロセスへのプロセッサの割当が 100% 未満の時は、 残りは ``idle'' プロセスに割り当てられているものと扱います。 .It Ic icmp 下のウィンドウに、 Internet Control Message Protocol .Pq Dq Tn ICMP で送受信されたメッセージの統計情報を表示します。 スクリーンの左半分には受信したパケットの情報を表示し、 右半分には送信されたと考えられるパケットの情報を表示します。 .Pp 表示内容が .Ic icmp の場合は 2 つのコマンドが利用できます: .Ic mode と .Ic reset です。 .Ic mode コマンドは与えられた引数に応じて 4 つの表示モードから 1 つを選ぶために使います: .Bl -tag -width absoluteXX -compact .It Ic rate : それぞれの値の変動を秒単位にパケット数で表示します (デフォルトです) .It Ic delta : それぞれの値の変動を更新間隔単位にパケット数で表示します .It Ic since : 表示が最後にリセットされてからのそれぞれの値の変動の総計を表示します .It Ic absolute : 各統計の絶対値を表示します .El .Pp .Ic reset コマンドは .Ic since モードの基点をリセットします。 引数なしの .Ic mode コマンドはその時点のモードをコマンドラインに表示します。 .It Ic ip .Tn IP と .Tn UDP の統計情報を表示するという点を除いて .Ic icmp と同じです。 .It Ic tcp .Ic icmp に似ていますが、 .Tn TCP の統計情報を表示します。 .It Ic iostat 下のウィンドウに、プロセッサ利用率とディスクのスループットの 統計情報を表示します。プロセッサ利用率の統計情報は ユーザモード (``user'')、低いプライオリティで実行された ユーザモードのプロセス (``nice'')、システムモード (``system'')、 割り込みモード (``interrupt'')、アイドル (``idle'') での総実行時間 の棒グラフとして表示されます。 ディスクのスループットの統計情報としては、各ドライブについて、 秒あたりのメガバイト数、秒あたりの平均ディスクトランザクション数、 トランザクションあたりの平均転送キロバイト数が表示されます。 この情報は棒グラフまたは下へスクロールする数値の列で表示されます。 棒グラフでの表示がデフォルトです; .Pp 以下のコマンドは表示内容が .Ic iostat の場合に特有です; 先頭からの一意に識別可能な文字数だけで指定可能です。 .Pp .Bl -tag -width Fl -compact .It Cm numbers ディスク .Tn I/O の統計情報を数値形式で表示します。値は下へスクロールする 数値の列として表示されます。 .It Cm bars ディスク .Tn I/O の統計情報を棒グラフ形式で表示します (デフォルト)。 .It Cm kbpt トランザクションあたりのキロバイト数の表示を切り替えます (デフォルトではトランザクションあたりのキロバイトは表示されません)。 .El .It Ic swap カーネルに組み込まれている全スワップ領域について 利用状況に関する情報を表示します。 最初の列はパーティションのデバイス名です。 次の列はパーティションの総容量です。 .Ar Used の列は それまでに使われた総ブロックを示します; グラフは各パーティションで使用中の部分の割合を示します。 2 つ以上の使用中のスワップパーティションがある場合は、 合計の行も表示されます。 カーネルに組み込まれているものの、使われていない物は 使用不可として表示されます。 .It Ic mbufs 下のウィンドウに、何らかの用途、すなわち、データ、ソケット構造体等々に 確保された mbuf の個数を表示します。 .It Ic vmstat 画面全体を使って、 仮想記憶の利用状況、プロセススケジューリング、 デバイスからの割り込み、システムの名前変換キャッシュ、 ディスク .Tn I/O 等々に関する (やや込み入った) 統計情報の要約を表示します。 .Pp 画面の左上の領域にはログインしているユーザ数と過去 1、5、15分間の ロードアベレージが表示されます。 この行の下はメモリ利用率の統計情報です。 この表の 1 行目はアクティブなプロセス、つまり過去 20 秒以内に 走行状態だったことのあるプロセスのみのメモリ利用率を報告します。 2 番目の行は全プロセスのメモリ利用状況を報告しています。 1 番目の列はプロセスによって要求された物理ページ数を表示します。 2 番目の列は読みだし専用のテキストページに当てられた 物理ページ数を表示します。 3 番目と 4 番目の列は同じ物に関して仮想ページの情報を表示します。 これは全プロセスが全ページを持つとした時に必要となるページ数を表します。 最後に、最終列はフリーリスト上の物理ページ数を示します。 .Pp メモリ情報の下は平均プロセス数のリスト (1 更新期間前からのもの) で、 走行可能 (`r')、ページ待ち中 (`p')、 ページング以外のディスク待ち中 (`d')、 スリープ状態 (`s')、スワップアウトされているが実行されるのを 待っている状態 (`w') です。 この行にはコンテキストスイッチの平均回数 (`Csw')、 トラップ (`Trp'; ページフォルトを含む)、 システムコール (`Sys')、割り込み (`Int')、 ネットワークソフトウェア割り込み (`Sof')、 ページフォルト (`Flt') も表示します。 .Pp このプロセスキューの長さのリストの下は 時間の総計をシステム (`=' で示されます)、割り込み (`+' で示されます)、 ユーザ (`>' で示されます)、ナイス (`-' で示されます)、 アイドル (` ' で示されます) について数値のリストと棒グラフで 表した物です。 .Pp プロセス情報の下はファイル名変換の統計情報です。 これは前の更新期間中に行われたファイル名から iノード番号への変換の 回数、システム全体で共通の変換キャッシュで処理された物の回数と 割合、プロセス毎の変換キャッシュで処理された物の回数と割合を 表示しています。 .Pp 左下はディスクアクセス状況です。 ここでは 1 更新間隔 (デフォルトでは 5 秒) において、 転送あたりのキロバイト数、秒あたりの転送回数、秒あたりの転送メガバイト数、 ディスクがビジーであった時間のパーセンテージを報告します。 システムは、ほぼすべてのストレージデバイスの統計情報を保持します。 一般的には、7 個までのデバイスが表示されます。 表示されるデバイスは、 デフォルトではカーネルのデバイスリストの先頭にあるものです。 devstat システムの詳細については、 .Xr devstat 3 および .Xr devstat 9 を参照してください。 .Pp 右上の日時の下はページングとスワップの稼働状況です。 最初の 2 列は、1 更新間隔の間にページフォルトとページデーモンによって、 読み込まれたページ数と掃き出されたページ数の 1 秒あたりの平均を報告します。 3 番目と 4 番目の列は、1 更新間隔の間にスケジューラによって発行された スワップ要求により 読み込まれたページ数と掃き出されたページ数の 1 秒あたりの平均を報告します。 この情報の 1 行目は 1 更新間隔での秒あたりの平均ディスク転送回数を 示します; この情報の 2 行目は 1 更新間隔での秒あたりの平均転送ページ数を 示します。 .Pp ページングの統計情報の下は仮想記憶システムの以下の項目の平均数を 表示する列です。それぞれ、 書き込み時にコピーが行われたページ数 (`cow')、 要求時 0 クリアが行われたページ数 (`zfod')、 ページング対象から外され、固定されているページ数 (`wire')、 遅い (オンザフライの) ゼロフィルの割合 (`%slo-z')、 最近参照されたページ数 (`act')、 ページングの候補になっているページ数 (`inact')、 バッファキャッシュキューにあるページ数 (`cache')、 フリーページ数 (`free')、 ページデーモンが解放したページ数 (`daefr')、 プロセスが終了した事によって解放されたページ数 (`prcfr')、 フリーリストから再有効化されたページ数 (`react')、 ページデーモンが起こされた回数 (`pdwak')、 ページデーモンが調べたページ数 (`pdpgs')、 読み込み途中でページフォルトがブロックされた回数 (`intrn') の 1 更新間隔での秒あたりの平均値です。 .Pp この列のいちばん下は、以下の用途に使われている メモリの総量をそれぞれについてキロバイト単位で示しています。 バッファキャッシュのために使われている分 (`buf')、 バッファキャッシュ中のダーティバッファ数 (`dirtybuf')、 v ノードキャッシュの望まれる最大サイズ (`desiredvnodes') (ネームキャッシュのサイズまでを除くと、大部分は未使用)、 実際に確保された v ノード数 (`numvnodes')、 確保された v ノードでフリーな物の数 (`freevnodes') .Pp 画面の右下はシステムによって処理された割り込みの詳細です。 リストのトップは更新期間中の秒あたりの総割り込み数です。 列の残りの部分は総割り込み数のデバイス毎の詳細です。 ブートしてから少なくとも 1 回は割り込みを発生したデバイスについてのみ 表示されます。 .Pp 以下のコマンドは表示内容が .Ic vmstat の場合に特有です; 先頭からの一意に識別可能な文字数だけで指定可能です。 .Pp .Bl -tag -width Ar -compact .It Cm boot システムがブートしてからの累積の統計情報を表示します。 .It Cm run このコマンドが与えられてからの走行中のトータルとして統計情報を表示します。 .It Cm time 更新期間の平均で統計情報を表示します (デフォルト)。 .It Cm want_fd fd デバイスのディスク使用状況を表示するか否かを切り替えます。 .It Cm zero 走行中の統計情報を 0 にリセットします。 .El .It Ic netstat 下のウィンドウにネットワーク接続状況を表示します。デフォルトでは、 リクエストを待っているネットワークサーバは表示されません。 各アドレスは ``host.port'' のフォーマットで、可能であれば シンボルで表示されます。アドレスを数字で表示することや、 ポート、ホスト、プロトコルの表示を制限することが可能です。 (先頭からの一意に識別可能な文字数だけで指定可能です): .Pp .Bl -tag -width Ar -compact .It Cm all リクエストを待っているサーバプロセスの表示を切り替えます (これは .Xr netstat 1 の .Fl a フラグと等価です)。 .It Cm numbers ネットワークアドレスを数字で表示します。 .It Cm names ネットワークアドレスをシンボルで表示します。 .It Cm proto Ar protocol .Ar protocol で指定されたプロトコルを使っているネットワークコネクションのみを 表示します (サポートしているプロトコルは ``tcp'',``udp'',``all'')。 .It Cm ignore Op Ar items 指定されたホストまたはポートとの接続に関する情報を表示しません。 ホストとポートは名前 (``vangogh'' や ``ftp'')、または数字で 指定できます。ホストのアドレスはインターネットのドット表記を 使用します (``128.32.0.9'')。空白で区切って 1 つのコマンドに 複数の指定が可能です。 .It Cm display Op Ar items 指定されたホストまたはポートとの接続に関する情報を表示します。 .Ar ignore と同様に、 .Op Ar items は名前または数字が使用可能です。 .It Cm show Op Ar ports\&|hosts コマンドラインに、その時点で選択されているプロトコル、 ホスト、ポートを表示します。無視されるホストとポートには `!' を前置します。もし .Ar ports か .Ar hosts が .Cm show の引数として与えられると、 指定された情報だけが表示されます。 .It Cm reset ポート、ホスト、プロトコルの選択メカニズムをデフォルト (あらゆるプロトコル、ポート、ホスト) の状態にリセットします。 .El .El .Pp 表示内容の切り替えコマンドは先頭からの一意に識別可能な 文字数に短縮できます; 例えば ``iostat'' は ``io'' と省略できます。 画面サイズが表示内容に不十分な時は情報が捨てられる可能性があります。 例えば、10 台のドライブがあるマシンでは .Ic iostat の棒グラフは 24 行の端末では 3 ドライブ分しか表示しません。 棒グラフが割り当てられた画面のスペースに収まらない時は 切り詰められて実際の値は棒の ``先端部分'' に表示されます。 .Pp 以下のコマンドはディスクドライブに関する情報を表示する物に 共通です。これらのコマンドは、あなたのシステムに、通常 画面に表示しきれない数のドライブがある場合に、情報を表示する ドライブのセットを選択するために使うためのものです。 .Pp .Bl -tag -width Ar -compact .It Cm ignore Op Ar drives 指定されたドライブに関する情報を表示しません。複数のドライブを 空白で区切って指定できます。 .It Cm display Op Ar drives 指定されたドライブに関する情報を表示します。複数のドライブを 空白で区切って指定できます。 .It Cm only Op Ar drives 指定されたデバイスのみ表示します。 複数のデバイスを指定可能であり、その場合空白で区切ります。 .It Cm drives 使用可能なデバイスのリストを表示します。 .It Cm match Xo .Ar type , Ns Ar if , Ns Ar pass .Op | Ar ... .Xc 指定したパターンにマッチするデバイスを表示します。 基本マッチング式は、 .Xr iostat 8 で使用するものと同じですが、1 点のみ異なります。 それぞれが OR される複数の .Fl t 引数を指定する代りに、 複数のマッチング式をパイプ .Pq Ql \&| 文字で結合して指定します。 それぞれのマッチング式中でコンマで区切られた引数に関して それぞれ AND がとられてから、 パイプで区切られたマッチング式に関してそれぞれ OR がとられます。 組み合わせ式に対してマッチするデバイスは、 表示する余地があれば表示されます。 例: .Pp .Dl match da,scsi | cd,ide .Pp これは、 全 SCSI ダイレクトアクセスデバイスと、全 IDE CDROM デバイスを表示します。 .Pp .Dl match da | sa | cd,pass .Pp これは、全ダイレクトアクセスデバイス、全シーケンシャルアクセスデバイス、 そして CDROM へのアクセスを提供する全パススルーデバイスを表示します。 .El .Sh 関連項目 .Xr netstat 1 , .Xr kvm 3 , .Xr icmp 4 , .Xr ip 4 , .Xr tcp 4 , .Xr udp 4 , .Xr iostat 8 , .Xr vmstat 8 .Sh 関連ファイル .Bl -tag -width /etc/networks -compact .It Pa /kernel ネームリストを読み出します。 .It Pa /dev/kmem 主記憶の情報を取ります。 .It Pa /etc/hosts ホスト名をひきます。 .It Pa /etc/networks ネットワーク名をひきます。 .It Pa /etc/services ポート名をひきます。 .El .Sh 歴史 .Nm プログラムは .Bx 4.3 に初めて登場しました。 .Ic icmp , .Ic ip , .Ic tcp の表示は .Fx 3.0 に初めて登場しました; .Tn ICMP , .Tn IP , .Tn TCP , .Tn UDP の統計情報のために別の表示モードを用意するという考え方は、 Silicon Graphics の .Tn IRIX システムの .Xr netstat 1 の .Fl C オプションから借用しました。 .Sh バグ -CPU の 2-10 パーセントを消費します。 表示内容によっては 1 行に最低で 80 文字が表示できる事を想定しています。 .Ic vmstat は表示領域が足りないようです。なぜなら (訳注: 原文が切れています) (新規のプログラムとしてではなく独立した表示画面として追加されました)。 .Sh 日本語訳 野首 寛高(hnokubi@yyy.or.jp): FreeBSD 用に翻訳 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man1/tcsh.1 b/ja_JP.eucJP/man/man1/tcsh.1 index 0516db1c0a..93d61c3151 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man1/tcsh.1 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man1/tcsh.1 @@ -1,5817 +1,5852 @@ .\" Copyright (c) 1980, 1990, 1993 .\" The Regents of the University of California. All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. All advertising materials mentioning features or use of this software .\" must display the following acknowledgment: .\" This product includes software developed by the University of .\" California, Berkeley and its contributors. .\" 4. Neither the name of the University nor the names of its contributors .\" may be used to endorse or promote products derived from this software .\" without specific prior written permission. .\" .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE REGENTS AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND .\" ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE .\" IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE .\" ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE REGENTS OR CONTRIBUTORS BE LIABLE .\" FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL .\" DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS .\" OR SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) .\" HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT .\" LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF .\" SUCH DAMAGE. .\" .\" tcsh マニュアルページ: スタイルに関する注意 .\" .\" - リストのタグはボールド体とします。但し、「関連ファイル (FILES)」 .\" セクション中でイタリック体になっている部分は除きます。 .\" .\" - セクション名、環境変数、シェル変数に対する参照はボールド体としま .\" す。コマンド (外部コマンド、組み込みコマンド、エイリアス、エディ .\" タコマンド) とコマンド引数に対する参照はイタリック体とします。 .\" .\" - .B, .I マクロに注意してください。扱うことができる単語数には限界が .\" あります。この制限を回避するには、\fB, \fI を用います。ただ、 .\" この利用は絶対に必要な場合に限るようにしてください。 .\" これは、tcsh.man2html が名前アンカーを見つける際に .\" .B/.I を使うからです。 .\" .\" - 4 の倍数でインデントしてください。普通は 8 でインデントしてください。 .\" .\" - `' を使ってください。シェル構文の例の中を除いて '' や "" は使わない .\" ようにしてください。行先頭で '' を使うと消えてしまいます。 .\" .\" - \- を使ってください。- は使わないようにしてください。 .\" .\" - ドットファイルの名前を表す際にはチルダも含めるようにしてください。 .\" つまり、`~/.login' と書きますが、`.login' とは書きません。 .\" .\" - 外部コマンドを参照する際は、マニュアルページ形式で参照してください。 .\" 例: `csh(1)'。ただし、tcsh は `tcsh' とし、`tcsh(1)' としません。 .\" というのは、このページが tcsh のマニュアルページだからです。 .\" .\" - tcsh と csh とを区別して表す場合を除き、「このシェル」といい、 .\" 「tcsh」と言わないようにしてください。 .\" .\" - ただ「変数」と言わずに、「シェル変数」、「環境変数」と言うように .\" してください。また、ただ、「ビルトイン」、「コマンド」と言わずに、 .\" 「組み込みコマンド」、「編集コマンド」と言うようにしてください。 .\" ただ、文脈上区別が明らかな場合は別ですが。 .\" .\" - 現在時制を使ってください。`The shell will use' ではなく、`The .\" shell uses' です (この項は日本語訳部分には適用しません)。 .\" .\" - 重要: できるだけ相互参照するようにしてください。「参照 (REFERENCE)」 .\" セクション中にあるコマンド、変数などは、適切な解説セクションの中 .\" で触れるようにしてください。少なくとも、(解説セクションかどこか .\" で触れられている)他のコマンドの「参照」セクションでの記述で触れ .\" るようにしてください。OS 固有事項に関する注意は、「OS 固有機能の .\" サポート(OS variant support)」のセクションに記述するようにして下 .\" さい。新規機能は「新規機能 (NEW FEATURES)」セクションに、外部コマ .\" ンドを参照した場合は、「関連項目 (SEE ALSO)」セクションにそれぞれ .\" 記述するようにしてください。 .\" .\" - tcsh.man2html は、それが作成された時点でマニュアルページで使用さ .\" れていた nroff コマンドにかなり依存しています。可能ならば、ここ .\" で用いているスタイルに厳密に従ってください。特に、これまで使用さ .\" れたことのない nroff コマンドを使用しないようにしてください。 .\" .\" WORD: command-line editor コマンド行編集 .\" WORD: editor command 編集コマンド .\" WORD: autologout mechanism 自動ログアウト機構 .\" WORD: directory stack entries ディレクトリスタックエントリ .\" WORD: word 単語 .\" WORD: positional completion 位置指定補完 .\" WORD: next-word completion 逐次補完 .\" WORD: programmed completion 補完指定 .\" WORD: tilde substitution チルダ置換 .\" WORD: hard limit hard limit .\" WORD: current limit current limit .\" WORD: register a misspelling ミススペルを記録する .\" WORD: switches スイッチ .\" WORD: glob-pattern グロブパターン .\" WORD: Toggles 切り替える .\" WORD: pager ページャー .\" WORD: prefix 接頭辞 .\" WORD: return リターンキー (enter キー) .\" WORD: builtin command 組み込みコマンド .\" WORD: spelling スペル .\" WORD: quote クォートする .\" .\" .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man1/tcsh.1,v 1.8 2001/05/14 01:07:29 horikawa Exp $ -.TH TCSH 1 "19 November 2000" "Astron 6.10.00" +.\" $FreeBSD$ +.TH TCSH 1 "2 September 2001" "Astron 6.11.00" .\" INTERIM1(jpman) .SH 名称 tcsh - ファイル名補完とコマンド行編集を追加した C シェル .SH 書式 .B tcsh \fR[\fB\-bcdefFimnqstvVxX\fR] [\fB\-Dname\fR[\fB=value\fR]] [arg ...] .br .B tcsh \-l .SH 解説 \fItcsh\fR は、バークレイ版 UNIX の C シェル \fIcsh\fR(1) と完全に 互換性があり、さらに機能強化したシェルです。 対話的なログインシェル、またシェルスクリプトのコマンドプロセッサの 両方の用途で使われるコマンドインタプリタです。 \fItcsh\fR には、コマンド行編集 (\fBコマンド行編集\fRの項を参照)、 プログラム可能な単語の補完 (\fB補完と一覧\fRの項を参照)、 スペル訂正 (\fBスペル訂正\fRの項を参照)、 履歴 (\fBヒストリ置換\fRの項を参照)、 ジョブ制御 (\fBジョブ\fRの項を参照)、 C 言語風の文法があります。 \fB新機能\fRの章では、\fIcsh\fR(1) には存在しない、\fItcsh\fR の 主な追加機能について説明しています。 このマニュアルを通じ、\fItcsh\fR の機能のうち、 \fIcsh\fR(1) のほとんどの実装 (特に 4.4BSD の \fIcsh\fR) に ない機能について、ラベル (+) をつけてあります。 そして、\fIcsh\fR(1) にあったけれども文書化されていなかった機能に ラベル (u) をつけてあります。 .SS "引数リスト処理" シェルへの 1 番目の引数 (引数 0 番) が `\-' の場合、シェルは ログインシェルになります。 シェルを \fB\-l\fR フラグを指定して起動することでも ログインシェルにできます。 .PP 残りのフラグは以下のように解釈されます。 .TP 4 .B \-b このフラグは、オプションの処理を強制的に中断させる場合に使用します。 このフラグ以降の引数はすべて、オプションではないものとして 処理されます。これにより、混乱を避け、小細工をしなくても、 シェルスクリプトにオプションを渡すことが可能になります。 set-user ID スクリプトは本オプションなしでは実行できません。 .TP 4 .B \-c コマンドを、本フラグの次にくる引数 (この引数は省略できません。 また、1 つだけである必要があります) から読み込み、実行します。 この引数は、あとで参照できるように、シェル変数 \fBcommand\fR に 格納されます。残りの引数は、シェル変数 \fBargv\fR に代入されます。 .TP 4 .B \-d ログインシェルであるかどうかにかかわらず、 \fBスタートアップとシャットダウン\fRの項で解説されているように \fI~/.cshdirs\fR から、ディレクトリスタックを読み込みます。(+) .TP 4 .B \-D\fIname\fR[=\fIvalue\fR] 環境変数 \fIname\fR に値 \fIvalue\fR を設定します。(Domain/OS のみ) (+) .TP 4 .B \-e 起動したコマンドが異常終了したり、0 でない終了ステータスを返したときに、 ただちにシェルを終了します。 .TP 4 .B \-f \fI~/.tcshrc \fRを読み込まずに無視するので、 起動が高速になります。 .TP 4 .B \-F プロセスを生成する際に \fIvfork\fR(2) の代わりに \fIfork\fR(2) を使います。(Convex/OS のみ) (+) .TP 4 .B \-i たとえ端末上で実行されていなくても、対話的に動作し最上位レベルの 入力の際にプロンプトを表示します。入力と出力がともに端末である場合、 本オプションなしでもシェルは対話的に動作します。 .TP 4 .B \-l ログインシェルとなります (\fB-l\fR が、指定された唯一のフラグである 場合にのみ有効です)。 .TP 4 .B \-m 実効ユーザに属していなくても \fI~/.tcshrc\fR をロードします。 新しいバージョンの \fIsu\fR(1) は \fB-m\fR をシェルに渡すことが できます。(+) .TP 4 .B \-n コマンドの解析は行いますが、実行はしません。 シェルスクリプトのデバッグに役立ちます。 .TP 4 .B \-q SIGQUIT (\fBシグナル処理\fRの項を参照) を受け付けるようにし、 デバッガのもとで使われても作動するようになります。 ジョブ制御は無効になります。(u) .TP 4 .B \-s 標準入力からコマンドを読み込みます。 .TP 4 .B \-t 入力から 1 行だけ読み込み、それを実行します。入力行の改行の直前に `\\' を置くことで、次の行への継続を行うことができます。 .TP 4 .B \-v シェル変数 \fBverbose\fR を設定します。 これにより、ヒストリ置換された状態のコマンド行を表示するようになります。 .TP 4 .B \-x シェル変数 \fBecho\fR を設定します。これにより、実行直前に、 実行するコマンドを表示するようになります。 .TP 4 .B \-V \fI~/.tcshrc\fR を実行する前に、シェル変数 \fBverbose\fR を設定します。 .TP 4 .B \-X \fI~/.tcshrc\fR を実行する前に、シェル変数 \fBecho\fR を設定します。 .TP 4 .B \-X に対する \fB-x\fR の関係は、\fB-V\fR に対する \fB-v\fR の関係に 相当します。 .PP フラグ引数の処理のあと、もし引数が残っていて、かつ、 \fB-c\fR, \fB-i\fR, \fB-s\fR, \fB-t\fR のいずれのフラグも 指定されていなければ、残っている引数のうち最初のものは コマンドファイル、つまり「スクリプト」の名前とみなされます。 シェルはこのファイルをオープンし、`$0' による置換に備えて ファイル名を保存します。 多くのシステムは、スクリプトが本シェルと互換性のない version 6 または version 7 の標準のシェルを使っているため、 スクリプトの先頭の文字が `#' でない場合、 つまりスクリプトがコメントから始まらない場合、本シェルは それらの「標準」のシェルを起動して実行します。 .PP 残りの引数はシェル変数 \fBargv\fR に設定されます。 .SS "スタートアップとシャットダウン" ログインシェルの場合は、実行開始に際し、まずシステムファイル \fI/etc/csh.cshrc\fR と \fI/etc/csh.login\fR を読み込んで実行します。 そしてシェルを起動したユーザの\fBホーム\fRディレクトリの中から、 まずはじめに \fI~/.tcshrc\fR (+) を読み込んで実行します。 もし、\fI~/.tcshrc\fR が見つからない場合は、\fI~/.cshrc\fR を 読み込んで実行します。 次に、\fI~/.history\fR (もしくは、シェル変数 \fBhistfile\fR の値) を、 その次に \fI~/.login\fR を、最後に、\fI~/.cshdirs\fR (もしくは、 シェル変数 \fBdirsfile\fR の値) (+) を読み込んで実行します。 コンパイルの仕方によっては、シェルは、\fI/etc/csh.cshrc\fR の後から 読み込まずに、先に \fI/etc/csh.login\fR を読み込み、 \fI~/.tcshrc\fR (または \fI~/.cshrc\fR) と \fI~/.history\fR の後から 読み込む代わりに、先に \fI~/.login\fR を読み込む場合があるので、 そのような場合は、シェル変数 \fBversion\fR を参照してください。(+) .PP ログインシェルでない場合は、\fI/etc/csh.cshrc\fR と、 \fI~/.tcshrc\fR (または \fI~/.cshrc\fR) のみを起動時に読み込みます。 .PP +スタートアップファイルの例は、 +\fIhttp://tcshrc.sourceforge.net\fR +を見てください。 +.PP \fIstty\fR(1) や \fItset\fR(1) のようなコマンドは、ログインする ごとに 1 度だけ実行される必要がありますが、これらのコマンドは、 普通は \fI~/.login\fR ファイルに入れます。 \fIcsh\fR(1) と \fItcsh\fR の両方で同じファイルのセットを使う 必要があるユーザは、\fI~/.cshrc\fR だけを使い、その中で シェル変数 \fBtcsh\fR (値は任意) があるかどうかチェックして から、\fItcsh\fR 特有のコマンドを使うようにします。または、 \fI~/.cshrc\fR と \fI~/.tcshrc\fR の両方を使うが、\fI~/.tcshrc\fR で、 \fIsource\fR コマンド (組み込みコマンドの項を参照) を使い \fI~/.cshrc\fR を読み込むようにします。 以下、このマニュアルの残りの部分で `\fI~/.tcshrc\fR' と表現したときは、 「\fI~/.tcshrc\fR、または \fI~/.tcshrc\fR が見つからない 場合は \fI~/.cshrc\fR」という意味で使います。 .PP 通常、シェルはプロンプト `> ' を表示し、端末からコマンドの読み込みを 開始します (引数処理と、コマンドスクリプトを含むファイルの処理のための シェルの使用については、後で説明します)。 シェルは、入力されたコマンド行の読み込み、読み込んだコマンド行を単語に 分解、およびコマンド履歴への格納、コマンド行の解析、 コマンド行の中のコマンドそれぞれの実行を繰り返します。 .PP ログアウトするには、空の行で `^D' とタイプするか、`logout' するか、 `login' するか、シェルの自動ログアウト機構 (シェル変数 \fBautologout\fR を参照) を使います。 ログインシェルが実行終了する際には、ログアウトの状況に応じて シェル変数 \fBlogout\fR を `normal' か `automatic' に設定し、 \fI/etc/csh.logout\fR ファイルと \fI~/.logout\fR ファイルにある コマンドを実行します。 コンパイルの仕方によっては、シェルは、ログアウト時に DTR を落とす ことがあります。これについてはシェル変数 \fBversion\fR を参照してください。 .PP システムのログインファイル名、ログアウトファイル名は、 異なる \fIcsh\fR(1) 間での互換性を保つために、 システムごとにファイルが違います。これについては、 \fB関連ファイル\fRを参照してください。 .SS 編集 はじめに、\fBコマンド行エディタ\fRについて説明します。 \fB補完と一覧\fRと、\fBスペル訂正\fRの 2 つの機能は、 編集コマンドとして実装されていますが、 特に分けて説明する必要があるため、項を改めて説明します。 最後に、\fB編集コマンド\fRの項で、シェルに特有の編集コマンドについて、 一覧をあげ、デフォルトのバインドとともに説明します。 .SS "コマンド行編集 (+)" コマンド行の入力データは、GNU Emacs や \fIvi\fR(1) で使われているものと、 よく似たキーシーケンスを使って編集できます。 シェル変数 \fBedit\fR がセットされているときのみ、編集できるように なっています。対話的なシェルでは、この値はデフォルトで 設定されています。 組み込みコマンド \fIbindkey\fR で、キーバインドを変更したり、 表示したりできます。 デフォルトでは、Emacs 形式のキーバインドが使われています (違う方法でコンパイルしなければそうなります。 シェル変数 \fBversion\fR を参照)。 しかし、コマンド \fIbindkey\fR で、キーバインドを \fIvi\fR 形式に 一括して変更できます。 .PP シェルは、つねに矢印キー (環境変数 \fBTERMCAP\fR で定義されたものです) を、次のように割り付けています。 .PP .PD 0 .RS +4 .TP 8 下矢印 \fIdown-history\fR .TP 8 上矢印 \fIup-history\fR .TP 8 左矢印 \fIbackward-char\fR .TP 8 右矢印 \fIforward-char\fR .PD .RE .PP 他の 1 文字バインドによって、変わっていなければこのようになります。 このようなバインドにしたくない場合、\fIsettc\fR を使って、矢印キーの エスケープシーケンスを空の文字列にセットすることができます。 ANSI/VT100 の矢印キーシーケンスは、つねにバインドされています。 .PP その他のキーバインドは、そのほとんどは、Emacs、\fIvi\fR(1) ユーザが 予想できるものです。また、簡単に \fIbindkey\fR コマンドで表示させる こともできるので、ここで、それらのバインドを並べあげる必要は ないでしょう。 同じく、\fIbindkey\fR コマンドは、それぞれの編集コマンドを 簡単な説明付きで、表示させることができます。 .PP 注意: 「単語」という概念に関して、編集コマンドは、シェルと同じ概念を 持たないことに注意してください。 エディタは、シェル変数 \fBwordchars\fR の中にはない非英数文字 (英文字、数字のどちらでもない文字) によって単語の区切りを決めます。 一方、シェルは、ホワイトスペース (空白、タブ、改行) と、 \fB字句構造\fRの項で列挙する特殊な意味を持つ文字のいくつかを 識別します。 .SS "補完と一覧 (+)" シェルは、一意に決まる短縮形を与えられると、しばしば単語の補完を 行うことができます。 単語の一部 (たとえば `ls /usr/lost') をタイプして、タブキーを押すと、 編集コマンド \fIcomplete-word\fR が実行します。シェルは、 ファイル名 `/usr/lost' を補完して `/usr/lost+found/' にします。 このとき、入力バッファの中で、不完全な単語を完全な単語で置き換えます。 (注意: 末端の `/' について: 補完では、ディレクトリ名を補完すると 最後に `/' を付け加えます。 そして、ディレクトリ名以外の単語を補完すると、末尾に空白文字を 付け加えます。こうすることで、タイプ入力が速くなり、また、 補完が成功したことが一目で分かります。 シェル変数 \fBaddsuffix\fR のセットをはずせば、 これらを付け加えなくすることもできます。) 合致するものが見当たらない場合 (おそらく `/usr/lost+found' が 存在しない場合でしょう)、端末のベルが鳴ります。 単語がすでに補完されている場合 (システムに `/usr/lost' が 存在する場合か、あるいは、ユーザがはるか先まで考えて、すべてを 入力してしまっていた場合でしょう)、`/' または空白文字が末尾に まだなければ、付け加えられます。 .PP 補完は、行の一番最後でなくても、途中どこででも機能します。 そして、テキストの補完によって、その分、行の残りは右方向へ押されます。 単語の中間で補完された場合、しばしばカーソルの右側に文字が残り、 それを消すはめになることもあります。 .PP コマンドと変数は、ほとんど同じ方法で補完できます。 たとえば、`em[tab]' とタイプした時、使用しているシステムで `em' から始まるコマンドが唯一 \fIemacs\fR だけならば、 `em' は `emacs' と補完されます。 補完は、\fBpath\fR 中のディレクトリにあるコマンドか、 フルパスが与えられれば、そこにあるコマンドを見つけ出すことができます。 `echo $ar[tab]' とタイプした時、他に `ar' から始まる変数がなければ、 `$ar' は `$argv' と補完されます。 .PP シェルは、入力バッファを解析して、補完したい単語を、ファイル名としてか、 コマンドとしてか、変数としてか、どのように補完すべきかを決めます。 バッファの中の最初の単語と、`;', `|', `|&', `&&', `||' の すぐ次にくる単語は、コマンドとみなします。 `$' で始まる単語は、変数とみなします。 その他のものは、ファイル名とみなします。 空の行は、ファイル名として `補完されて' います。 .PP いつでも、`^D' とタイプすることで、編集コマンド \fIdelete-char-or-list-or-eof\fR を実行させて、 補完可能な単語の候補を並べ挙げることができます。 シェルは、組み込みコマンド \fIls-F\fR (q.v.) を使って、 補完可能な候補を並べ挙げます。 そして、プロンプトと未完成のコマンドラインを再表示します。 次に例を示します。 .IP "" 4 > ls /usr/l[^D] .br lbin/ lib/ local/ lost+found/ .br > ls /usr/l .PP シェル変数 \fBautolist\fR をセットしていれば、シェルは、 補完に失敗したときはいつでも残りの選択肢を表示します。 .IP "" 4 > set autolist .br > nm /usr/lib/libt[tab] .br libtermcap.a@ libtermlib.a@ .br > nm /usr/lib/libterm .PP シェル変数 \fBautolist\fR を `ambiguous (あいまいな)' に セットした場合は、補完に失敗して補完される単語へ新しい文字を それ以上追加できなくなったときに限り、選択肢を表示します。 .PP 補完するファイル名には、変数、自分もしくは他人のホームディレクトリ (`~' で短縮したもの。\fBファイル名置換\fRの項を参照)、 ディレクトリスタックエントリ (`=' で短縮したもの。 \fBディレクトリスタック置換\fRの項を参照) を含めることができます。 たとえば、次のようになります。 .IP "" 4 > ls ~k[^D] .br kahn kas kellogg .br > ls ~ke[tab] .br > ls ~kellogg/ .PP あるいは、 .IP "" 4 > set local = /usr/local .br > ls $lo[tab] .br > ls $local/[^D] .br bin/ etc/ lib/ man/ src/ .br > ls $local/ .PP 変数については、編集コマンド \fIexpand-variables\fR を指定して使っても 展開できることに注意してください。 .PP コマンド \fIdelete-char-or-list-or-eof\fR は、行の最後でのみ リストを表示します。 行の中間の場合、カーソル位置の文字を消去します。 空行の場合、ログアウトします。ただし、\fBignoreeof\fR がセットされて いれば、何もしません。 `M-^D' は、編集コマンド \fIlist-choices\fR にバインドされていますが、 これは行中のどこでも、補完の候補のリストを表示します。 \fIlist-choices\fR (または、\fIdelete-char-or-list-or-eof\fR のところで 列挙するコマンドで、消去するコマンド、しないコマンド、 リスト表示するコマンド、ログアウトするコマンドのどれでも) は、そうしたい場合、組み込みコマンド \fIbindkey\fR で `^D' にバインドすることもできます。 .PP 編集コマンド \fIcomplete-word-fwd\fR と \fIcomplete-word-back\fR (デフォルトでは、どのキーにも割り付けられていません) を使うことで、 補完候補のリストを上または下に順に巡り、リスト上の現在の単語を、 次の単語または 1 つ前の単語に置き換えることができます。 .PP シェル変数 \fBfignore\fR に、補完の際に無視するファイルの サフィックスのリストをセットできます。 次の例を考えてみます。 .IP "" 4 > ls .br Makefile condiments.h~ main.o side.c .br README main.c meal side.o .br condiments.h main.c~ .br > set fignore = (.o \\~) .br > emacs ma[^D] .br main.c main.c~ main.o .br > emacs ma[tab] .br > emacs main.c .PP `main.c~' と `main.o' は、\fBfignore\fR にサフィックスが 登録されているために、補完では無視されます (しかしリスト上には表示されます)。 \fBファイル名置換\fRの項で解説しているように、\fBhome\fR に 拡張されないようにするために、`~' の前に `\\' が必要なことに 注意してください。補完の候補が1 つしかない場合は、 \fBfignore\fR の設定は無視されます。 .PP シェル変数 \fBcomplete\fR が `enhance(拡張)' にセットされていた場合、補完は 1) 大文字小文字の区別を無視し、 2) ピリオド、ハイフン、アンダスコア (`.', `\-', `_')を、 単語を分ける記号であるとみなし、ハイフンとアンダスコアは 同等なものとみなします。 次のようなファイルがある場合、 .IP "" 4 comp.lang.c comp.lang.perl comp.std.c++ .br comp.lang.c++ comp.std.c .PP `mail \-f c.l.c[tab]' とタイプすれば、`mail \-f comp.lang.c' のように補完され、^D の場合には、`comp.lang.c' と `comp.lang.c++' が リストとして表示されます。 `mail \-f c..c++[^D]' とタイプした場合は、`comp.lang.c++' と `comp.std.c++' が表示されます。 次のファイルがあるディレクトリで、`rm a\-\-file[^D]' とタイプした 場合、 .IP "" 4 A_silly_file a-hyphenated-file another_silly_file .PP の 3 つのファイルすべてが一覧表示されます。 なぜならば、大文字小文字の区別は無視されて、 ハイフンとアンダスコアは同等と解釈されるからです。しかしながら、 ピリオドは、ハイフンやアンダスコアと同等ではありません。 .PP 補完と一覧は、他にもいくつかのシェル変数の影響を受けます。 そのひとつ、\fBrecexact\fR をセットすると、続けてタイプすれば より長い単語に合致するような場合でさえも、 最短で一意に一致する単語に合致するようになります。たとえば、 .IP "" 4 > ls .br fodder foo food foonly .br > set recexact .br > rm fo[tab] .PP この場合はベルが鳴るだけです。 なぜなら、`fo' は、`fod' または `foo' に展開できるからです。 しかし、さらに `o' とタイプすると、 .IP "" 4 > rm foo[tab] .br > rm foo .PP `food' や `foonly' も合致するにもかかわらず、 補完は `foo' で完了します。 \fBautoexpand\fR をセットすると、補完を試みる前に、毎回、 編集コマンド \fIexpand-history\fR を実行するようになります。 \fBautocorrect\fR をセットすると、補完を試みる前に、毎回、 その単語のスペル訂正をするようになります (\fBスペル訂正\fRの項を参照)。 \fBcorrect\fR をセットすると、`return (enter)' キーを押したあと、 自動的にコマンドを補完するようになります。 \fBmatchbeep\fR をセットすると、補完に際して、状況の変化に応じて、 ベルを鳴らしたり、鳴らないようにできます。 \fBnobeep\fR をセットすると、まったくベルを鳴らさないようにできます。 \fBnostat\fR には、ディレクトリのリストやディレクトリに 合致するパターンをセットでき、これらのディレクトリで補完機構が \fIstat\fR(2) を実行しないようにすることができます。 \fBlistmax\fR や \fBlistmaxrows\fR にセットすることで、 まず問い合わせずに一覧表示する項目の数や、列の数を、それぞれ 制限することができます。 \fBrecognize_only_executables\fR をセットすると、 シェルがコマンド一覧を表示する際に、実行可能ファイルだけを 一覧表示するようにさせることができます。ただし、動作はきわめて 遅くなります。 .PP 最後に、組み込みコマンド \fIcomplete\fR を使って、ファイル名、 コマンド、変数以外の単語を補完する方法をシェルに教えることができます。 補完と一覧は、グロブパターン (\fBファイル名置換\fRの項を参照) 上では機能しませんが、編集コマンド \fIlist-glob\fR と \fIexpand-glob\fR はグロブパターンに対し同等の機能として実行されます。 .SS "スペル訂正 (+)" シェルは、補完したり一覧表示するのと同様に、ファイル名、コマンド、 変数名のスペルを訂正することができることがあります。 .PP 個々の単語は、編集コマンド \fIspell-word\fR (普通は M-s と M-S に バインドされています) でスペル訂正できます。入力バッファ全体は \fIspell-line\fR (普通は M-$ に割り付けられています) で スペル訂正できます。 シェル変数 \fBcorrect\fR に `cmd' を設定されておけば、コマンド名が スペル訂正されます。`all' を設定しておけば、リターンがタイプされる たびに行全体がスペル訂正されます。 \fBautocorrect\fR がセットされていれば、単語に補完を試みる前に その単語をスペル訂正します。 .PP スペル訂正が、ここで説明した方法のいずれかにより呼び出され、 コマンド行のどこかにスペル誤りがあると判断すると、 シェルは、次のように訂正済みのコマンド行を表示し入力を待ちます。 .IP "" 4 > set correct = cmd .br > lz /usr/bin .br CORRECT>ls /usr/bin (y|n|e|a)? .PP これに対し、`y' または空白文字で答えると、訂正済み行を実行し、 `e' で答えると、入力バッファに訂正前のコマンドを残し、 `a' で答えると、`^C' が押された場合と同様にコマンドを中止し、 それ以外の場合は、元のままの行を変えないで実行します。 .PP スペル訂正は、ユーザ定義の補完を識別します (組み込みコマンド \fIcomplete\fR を参照)。 もし、補完が実行される位置で、入力された単語が補完リストの中の単語に 似ていたとき、スペル訂正は、ミススペル記録して、見つかった単語を 訂正候補として提案します。しかし、入力された単語がその位置で、 どの補完候補にも合致しなかった時、スペル訂正は、 ミススペルを示しません。 .PP 補完と同様、スペル訂正は行のどこでも機能します。行の残りを右に 押し出したり、残りの余分な文字をカーソルの右に残したりします。 .PP 注意: スペル訂正は、意図どおりに動作する保証はありません。 そして、ほとんど実験的な機能として提供されています。 提案、改善する点があれば歓迎します。 .SS "編集コマンド (+)" `bindkey' はキーバインド一覧を表示し、 `bindkey \-l' は編集コマンドの一覧と短い解説を表示します。 ここでは、新しい編集コマンド、または、特に興味深い編集コマンドに ついてのみ解説します。 エディタのキーバインド割り付けの記述については、 \fIemacs\fR(1) と \fIvi\fR(1) を参照してください。 .PP デフォルトでそれぞれのコマンドにバインドられた文字 (あるいは複数文字) は、括弧の中に示しました。 `^\fIcharacter\fR' は制御文字を意味します。 `M-\fIcharacter\fR'はメタ文字です。 メタキーがない端末の場合は、escape-\fIcharacter\fR とタイプします。 大文字小文字の区別はありますが、 デフォルトで英文字に割り付けられるコマンドは、便宜上、 大文字、小文字の両方にキーバインドされています。 .TP 8 .B complete-word \fR(tab) \fB補完と一覧\fRの項で解説しているとおり、単語を補完します。 .TP 8 .B complete-word-back \fR(not bound) \fIcomplete-word-fwd\fR と同様ですが、単語リストの終わりから、 上へあがって行きます。 .TP 8 .B complete-word-fwd \fR(not bound) 現在の単語を、補完可能単語リスト上の始めの単語で置き換えます。 本コマンドを繰り返すことで、単語リスト上を下へ降りていくことができます。 単語リストの最後までいくと、ベルが鳴り、未補完の単語へ戻ります。 .TP 8 .B complete-word-raw \fR(^X-tab) \fIcomplete-word\fR と同様ですが、ユーザ定義した補完は無視されます。 .TP 8 .B copy-prev-word \fR(M-^_) 現在の行で、1 つ前の単語を入力バッファへコピーします。 \fIinsert-last-word\fR も参照してください。 .TP 8 .B dabbrev-expand \fR(M-/) 以前入力した単語の中で、現在の単語が先頭部分文字列であり、しかも 最近のものを見つけて、それで展開します。 必要ならば、ヒストリリストを一周回って元に戻って探します。 \fIdabbrev-expand\fR を中断せず繰り返すことで、 その次の単語に変わります。 \fIhistory-search-backward\fR と同様に、同一のマッチングは スキップします。 .TP 8 .B delete-char \fR(割り付けなし) カーソル下の文字を削除します。 \fIdelete-char-or-list-or-eof\fR も参照してください。 .TP 8 .B delete-char-or-eof \fR(割り付けなし) カーソル下に文字があれば \fIdelete-char\fR を実行し、 空行では \fIend-of-file\fR を実行します。 \fIdelete-char-or-list-or-eof\fR も参照してください。 .TP 8 .B delete-char-or-list \fR(割り付けなし) カーソル下に文字があれば \fIdelete-char\fR を実行し、 行の末尾では \fIlist-choices\fR を実行します。 \fIdelete-char-or-list-or-eof\fR も参照してください。 .TP 8 .B delete-char-or-list-or-eof \fR(^D) カーソル下に文字があれば \fIdelete-char\fR を実行し、 行の末尾では \fIlist-choices\fR を実行し、 空行では \fIend-of-file\fR を実行します。 これらの 3 つのコマンドも参照してください。 これらのコマンドは、それぞれ 1 つの動作を実行するだけです。 \fIdelete-char-or-eof\fR, \fIdelete-char-or-list\fR, \fIlist-or-eof\fR は、 それぞれ 3 つのうちの異なる 2 つを実行します。 .TP 8 .B down-history \fR(下矢印, ^N) \fIup-history\fR と同様ですが、1 つずつ下に移動し、もとの入力行で止まります。 .TP 8 .B end-of-file \fR(割り付けなし) ファイルの終端であることをシェルに通知します。 シェル変数 \fBignoreeof\fR (そちらも参照) がセットされて いない場合、その結果として、シェルは実行を終了します。 \fIdelete-char-or-list-or-eof\fR も参照してください。 .TP 8 .B expand-history \fR(M-space) 現在の単語のヒストリ置換を展開します。 \fBヒストリ置換\fRを参照してください。 \fImagic-space\fR, \fItoggle-literal-history\fR と、シェル変数 \fBautoexpand\fR も参照してください。 .TP 8 .B expand-glob \fR(^X-*) カーソルの左にグロブパターンを展開します。 \fBファイル名置換\fRを参照してください。 .TP 8 .B expand-line \fR(割り付けなし) \fIexpand-history\fR と同様ですが、入力バッファのそれぞれの単語の ヒストリ置換を展開します。 .TP 8 .B expand-variables \fR(^X-$) カーソルの左に変数を展開します。 \fB変数置換\fRを参照してください。 .TP 8 .B history-search-backward \fR(M-p, M-P) ヒストリリストを後方へ向かって、入力バッファの現在の中身 (カーソル位置まで) で始まるコマンドを検索し、 それを入力バッファへコピーします。 検索文字列は、`*', `?', `[]', `{}' を含んだグロブパターン (\fBファイル名置換\fRを参照) であってもかまいません。 \fIup-history\fR と \fIdown-history\fR は、ヒストリリストの該当する 地点から始める事ができます。 Emacs モードのみです。 \fIhistory-search-forward\fR と \fIi-search-back\fR も参照してください。 .TP 8 .B history-search-forward \fR(M-n, M-N) \fIhistory-search-backward\fR と同様ですが、前方へ検索します。 .TP 8 .B i-search-back \fR(割り付けなし) 後方へ、\fIhistory-search-backward\fR のように検索して、 最初に合致したものを入力バッファへコピーし、 カーソルをパターンの最後に位置させます。 そして、`bck: 'プロンプトと最初に合致したものを表示します。 追加の文字をタイプして、その検索を延長することができます。 \fIi-search-back\fR をタイプして、同じパターンで検索を延長する こともできます。必要があれば、ヒストリリストを一周回って 元に戻って検索を続けます。 (これを行うためには、\fIi-search-back\fR は、1 文字に バインドされていなければなりません。) あるいは、以下の特殊文字をタイプすることもできます。 .PP .RS +8 .RS +4 .PD 0 .TP 8 ^W カーソル下の単語の残りを検索パターンに加えます。 .TP 8 delete (あるいは \fIbackward-delete-char\fR にバインドされた文字) 最後にタイプされた文字の効果をとりけし、 適当なら検索パターンから文字を削除します。 .TP 8 ^G 前の検索が成功していたなら、検索全体を中止します。 そうでないなら、一番最後に成功した検索まで戻ります。 .TP 8 escape 検索を終え、入力バッファの現在の行をそのまま残します。 .RE .PD .PP この他の文字で、\fIself-insert-command\fR にバインドされている 以外のものをタイプすると、検索が終了します。入力バッファの現在の行は そのままになり、タイプした文字は通常の入力として解釈されます。 特に、キャリッジリターンの場合は、現在の行を実行に移します。 Emacs モードのみです。 \fIi-search-fwd\fR と \fIhistory-search-backward\fR も参照してください。 .RE .TP 8 .B i-search-fwd \fR(割り付けなし) \fIi-search-back\fR と同様ですが、前方へ検索します。 .TP 8 .B insert-last-word \fR(M-_) 1 つ前の入力行 (`!$') の最後の単語を入力バッファに挿入します。 \fIcopy-prev-word\fR も参照してください。 .TP 8 .B list-choices \fR(M-^D) \fB補完と一覧\fRで解説しているように、補完の可能性を一覧表示します。 \fIdelete-char-or-list-or-eof\fR と \fIlist-choices-raw\fR も 参照してください。 .TP 8 .B list-choices-raw \fR(^X-^D) \fIlist-choices\fR と同様ですが、ユーザ定義された補完を無視します。 .TP 8 .B list-glob \fR(^X-g, ^X-G) カーソルの左側のグロブパターン (\fBファイル名置換\fRを参照) に 合致したものを (組み込みコマンド \fIls\-F\fR を用いて) 一覧表示します。 .TP 8 .B list-or-eof \fR(割り付けなし) \fIlist-choices\fR を実行するか、または、空行の場合 \fIend-of-file\fR を 実行します。\fIdelete-char-or-list-or-eof\fR も参照してください。 .TP 8 .B magic-space \fR(割り付けなし) まず \fIexpand-history\fR と同様に、現在の行のヒストリ置換を展開して、 その後で空白を 1 つ付け加えます。 \fImagic-space\fR はスペースキーにバインドするように 設計されていますが、デフォルトではバインドされていません。 .TP 8 .B normalize-command \fR(^X-?) パスの中の現在の単語を検索します。そして、見つかった場合、 実行可能ファイルを指すフルパスで置き換えます。 特殊文字はクォートされます。エイリアスは展開されて、クォートされますが、 エイリアス中のコマンドは展開 / クォートされません。 このコマンドは、たとえば、`dbx' や `sh \-x' などのように、 コマンドが引数を取得する場合に役立ちます。 .TP 8 .B normalize-path \fR(^X-n, ^X-N) シェル変数 \fBsymlinks\fR の設定 `expand' の項で説明されているように、 現在の単語を展開します。 .TP 8 .B overwrite-mode \fR(割り付けられていません) 入力モードと上書きモードの間で切り替えます。 .TP 8 .B run-fg-editor \fR(M-^Z) 現在の入力行を保存します。そして、環境変数 \fBEDITOR\fR または \fBVISUAL\fR のファイル名部分の最後の構成要素 (または、どちらもセットされていなければ、`ed' か `vi') と等しい名前を持ち、ストップしているジョブを探します。 そのようなジョブが見つかれば、`fg %\fIjob\fR' とタイプしたのと 同じように、実行再開されます。 これは、エディタとシェルの間を抜けて交互に切り替えるのを容易にする ために使われます。 このコマンドを `^Z' にバインドし、もっと簡単に交互の切り替えが できるようにする人もいます。 .TP .B run-help \fR(M-h, M-H) 補完ルーチンの `現在のコマンド' と同じ概念による 現在のコマンドのドキュメントを検索し、表示します。 ページャを使う方法はありません。\fIrun-help\fR は短いヘルプファイルと のために設計されているためです。 特別なエイリアス \fBhelpcommand\fR が定義されていた場合、 コマンド名を唯一の引数としてその値が実行されます。 ほかに、ドキュメントのファイル名は、\fIコマンド名\fR.help, \fIコマンド名\fR.1, \fIコマンド名\fR.6, \fIコマンド名\fR.8, \fIコマンド名\fRのいずれかでなければなりません。 また、そのファイルは、環境変数 \fBHPATH\fR の中で、 一覧にあがっているディレクトリのうちの 1 つに入っていなければなりません。 もし、1 つ以上のヘルプファイルがある場合は、最初の 1 つのみが プリントされます。 .TP 8 .B self-insert-command \fR(テキスト文字) 挿入モード (デフォルト) では、タイプした文字を、 カーソル下の文字の後に挿入します。 上書きモードでは、タイプした文字で、カーソル下の文字を置き換えます。 入力モードは、通常、各行の間で維持されていますが、 シェル変数 \fBinputmode\fR を `insert(挿入)' あるいは、 `overwrite(上書き)' にセットしておくと、 エディタを、各行の始まりで、そのモードにすることができます。 \fIoverwrite-mode\fR も参照してください。 .TP 8 .B sequence-lead-in \fR(矢印接頭辞、メタ接頭辞、^X) 次に続く文字がマルチキーシーケンス (複数文字の連続) であることを 表します。マルチキーシーケンスをコマンドにバインドする場合、 実際には、次の 2 つのバインドを作ります。 まず、最初の文字を \fIsequence-lead-in\fR とします。そして、 シーケンス全体をそのコマンドにバインドします。 \fIsequence-lead-in\fR にバインドされた文字で始まる すべてのシーケンスは、他のコマンドにバインドされていなければ、 実質的には \fIundefined-key\fR にバインドされたのと同じことに なります。 .TP 8 .B spell-line \fR(M-$) \fIspell-word\fR と同様に、入力バッファ中の各単語のスペル訂正を 試みます。しかし、単語の最初の文字が、 `\-', `!', `^', `%' のうちのどれかの場合と、 単語中に `\\', `*', `?' のいずれかを含んでいる場合は、 スイッチや、置換などの問題を避けるために、これらの単語を無視します。 \fBスペル訂正\fRを参照してください。 .TP 8 .B spell-word \fR(M-s, M-S) \fBスペル訂正\fRの項で説明されているのと同じやり方で、現在の単語の スペルの訂正を試みます。 パス名として現れる単語の部分をそれぞれにチェックします。 .TP 8 .B toggle-literal-history \fR(M-r, M-R) 入力バッファのヒストリ置換を展開したり、`しなかったり' します。 \fIexpand-history\fR と、シェル変数 \fBautoexpand\fR も参照してください。 .TP 8 .B undefined-key \fR(割り付けのコマンドが無いキー) ベルを鳴らします。 .TP 8 .B up-history \fR(上矢印, ^P) ヒストリリストの中から 1 つ前のエントリを入力バッファにコピーします。 \fBhistlit\fR がセットされている場合、その記入された文字どおりの 形式を使います。 ヒストリリストを上の方へ 1 つずつ移動を繰り返した場合、 一番上で止まります。 .TP 8 .B vi-search-back \fR(?) 検索文字列 (\fIhistory-search-backward\fR と同様、グロブパターンでも 構いません) の入力のために `?' をプロンプト表示します。 その文字列を検索して、同じ文字列を入力バッファへコピーします。 合致するものが見つからなければ、ベルが鳴ります。 リターンキー (enter キー) を押すと、検索を終了して、入力バッファ中に 最後に合致した単語を残します。 escape キーを押すと、検索を終了して、合致したものを実行します。 \fIvi\fR モードのみです。 .TP 8 .B vi-search-fwd \fR(/) \fIvi-search-back\fR と同様ですが、前方へ検索します。 .TP 8 .B which-command \fR(M-?) 入力バッファの最初の単語に対して、\fIwhich\fR (組み込みコマンド の解説を参照) を実行します。 .SS "字句構造" シェルは入力された行をタブや空白で単語に分割します。 特殊文字 `&', `|', `;', `<', `>', `(', `)', 2 文字繰り返しの `&&', `||', `<<' , `>>' は、空白で囲まれているか どうかにかかわらず、常に単語の区切りになります。 .PP シェルの入力が端末からではないとき、文字 `#' は、コメントの始まりと して扱われます。`#' とその後ろの入力行の残りはコメントと解釈され、 文法解析されずに捨てられます。 .PP 特殊文字 (空白、タブ含む) は、その文字の直前にバックスラッシュ `\\' を置くことで、または、単一引用符 `''、二重引用符 `"'、 逆引用符 ``' で囲むことで、特殊な意味合いを持たないようにしたり、 場合によっては、他の単語の一部分にすることもできます。 他に引用がなされない限り、`\\' の直後に改行文字を置くと、改行文字は 空白扱いになります。しかし、引用中では、この文字の並びは改行文字に なります。 .PP さらに、\fBヒストリ置換\fRを除く、すべての\fB置換\fR (次項を参照) は、置換を含む文字列 (あるいは文字列の一部) を 単一引用符で囲むことで防ぐことができます。 あるいは、重大な文字 (たとえば、\fB変数置換\fR ならば `$' や、\fBコマンド置換\fRならば ``') を `\\' で クォートすることで 防ぐことができます。(\fBエイリアス置換\fRも例外ではありません。 一度定義された \fIalias\fR に対して、何らかの方法でその単語の どれかの文字をクォートすることで、そのエイリアスの置換を防ぐことが できます。エイリアスをクォートする普通の方法は、そのエイリアスの前に バックスラッシュを置くことです。) \fBヒストリ置換\fRは、バックスラッシュを用いることで防ぐことが できますが、単一引用符では防ぐことができません。。 二重引用符、逆引用符でクォートされた文字列は、 \fB変数置換\fRと\fBコマンド置換\fRは受けますが、 その他の置換は受けません。 .PP 単一引用符、二重引用符で囲まれたテキストは 1 つの単語 (または その一部) となります。 それらの文字列中のメタ文字 (空白、タブを含む) は、単語を分割しません。 ひとつだけ特殊な場合 (次の\fBコマンド置換\fRを参照) として、 二重引用符で囲まれた文字列を 1 つ以上の単語に分けることができます。 これは、単一引用符で囲まれた文字列では決してできません。 逆引用符は特殊で、\fBコマンド置換\fR (そちらも参照) に、 影響を与え、その結果が 1 つ以上の単語になることもあります。 .PP 複雑な文字列をクォートする場合、特に、文字列自身にクォート文字が 含まれている場合は、わかりにくいかもしれません。 人間が書いたものの中では、引用符を引用のために使う必要はないことを 忘れないように! 文字列全体をクォートするのではなく、もし適当ならば異なるタイプの 引用符を用い、クォートする必要のある文字列の一部分のみをクォートする ことの方が、簡単かもしれません。 .PP シェル変数 \fBbackslash_quote\fR (そちらも参照) を セットすると、 バックスラッシュが常に `\\', `'', `"' をクォートするようにできます。(+) これによって、複雑な引用をする仕事が簡単になるかもしれません。 しかし \fIcsh\fR(1) のスクリプトでは、構文エラーの原因になります。 .SS 置換 ここで、シェルが入力に対して行うさまざまな変換を、 処理が行われる順に記述します。同時に、処理に関わるデータ構造と、 データ構造に影響を与えるコマンドと変数とにも触れておきます。 \fB字句構造\fRのところで説明する引用により、置換を抑制できることを 覚えておいてください。 .SS ヒストリ置換 端末から入力したコマンドひとつひとつ (イベント) は、ヒストリリストに 保存されます。直前のコマンドは常に保存されます。さらに、保存する コマンド数を、シェル変数 \fBhistory\fR に設定することができます。 重複するイベントを保存するかどうか、同じイベントの連続をそのまま 保存するかどうかを、シェル変数 \fBhistdup\fR に設定することが できます。 .PP 保存されたコマンドには、1 から始まる連続した番号が振られ、 タイムスタンプが打たれます。普通イベント番号を用いる必要はありませんが、 シェル変数 \fBprompt\fR の中に `!' を置くことで、現在のイベント番号を プロンプトの一部にすることができます。 .PP 実際のところ、シェルは、ヒストリを展開形式と 文字どおり (未展開) の形式とで保存しています。 シェル変数 \fBhistlit\fR を設定しておくと、 ヒストリを表示する / ヒストリに保存するコマンドで 文字どおりの形式を用いるようになります。 .PP 組み込みコマンド \fIhistory\fR により、ヒストリリストの表示、 ファイルに保存、ファイルからの読み込み、クリアをいつでも行えます。 シェル変数 \fBsavehist\fR と \fBhistfile\fR により、 ヒストリリストのログアウト時の自動保存と、ログイン時の自動読み込みを 設定することができます。 .PP ヒストリ置換により、ヒストリリストから単語の列を入力ストリームに 持ち込みます。これにより、前のコマンドの繰り返し、前のコマンドで使った 引数の繰り返し、前のコマンドで間違えたスペルの修正を わずかなキー入力で、かなり確実に 容易に行うことができるようになります。 .PP ヒストリ置換は、文字 `!' で始まります。ヒストリ置換は、 入力ストリームのどこから開始してもかまいませんが、入れ子には できません。 文字 `!' の前に `\\' を置くことで、`!' の特殊な意味を打ち消すことが できます。文字 `!' が、空白文字、タブ文字、改行文字、`='、`(' の 前にある場合は、そうした方が便利なので、無変更のまま渡されます。 入力行が `^' で始まる場合にも、ヒストリ置換が生じます。 この省略表現については後で説明します。 ヒストリ置換を示すための文字 (`!' と `^') は、 シェル変数 \fBhistchars\fR を設定することにより変更することが できます。入力行がヒストリ置換を含む場合、実行前に置換結果が 常に表示されます。 .PP ヒストリ置換には「イベント指定」、「単語指定子 (word designator)」、 「修飾子 (modifier)」を含めることができます。イベント指定は、 どのイベントから単語の列を取り出すかを指定します。単語指定子は、 選択したイベントからどの単語を選ぶかを指定します。修飾子は、 選択した単語をどう操作するかを指定します。 .PP イベント指定には、次のものがあります。 .PP .PD 0 .RS +4 .TP 8 .I n 番号: これはある特定のイベントを指定します。 .TP 8 \-\fIn\fR オフセット: これは現在のイベントの前 \fIn\fR 個目のイベントを 指定します。 .TP 8 # 現在のイベントを指定します。これは \fIcsh\fR(1) の中では注意して 扱わねばなりません。\fIcsh\fR(1) では、再帰呼び出しのチェックを していないからです。\fItcsh\fR では、再帰呼び出しは 10 レベルまで 許されています。(+) .TP 8 ! 1 つ前のイベントを指定します (`\-1' と等価)。 .TP 8 .I s 先頭の単語が \fIs\fR で始まるイベントのうち、最も新しいものを 指定します。 .TP 8 ?\fIs\fR? 文字列 \fIs\fR を含むイベントのうち、最も新しいものを指定します。 直後が改行文字の場合は、2 番目の `?' は省略可能です。 .RE .PD .PP たとえば、次のようなヒストリリストがあるとします。 .IP "" 4 \ 9 8:30 nroff \-man wumpus.man .br 10 8:31 cp wumpus.man wumpus.man.old .br 11 8:36 vi wumpus.man .br 12 8:37 diff wumpus.man.old wumpus.man .PP コマンドが、イベント番号とタイムスタンプ付きで表示されています。 現在のイベントは、まだ入力していませんが、イベント 13 です。 `!11' と `!-2' は、イベント 11 を指します。`!!' は、直前の イベントであるイベント 12 を指します。`!!' は、後ろに `:' が 付いている場合、`!' と省略することができます (`:' は後で説明します)。`!n' は、`n' から始まっている、 イベント 9 を指します。`!?old?' は、`old' を含んでいる イベント 12 を指します。単語指示子も単語修飾子もどちらも含まない場合、 ヒストリ参照はそのイベント全体を展開するだけです。ですから、 コピーコマンドを再実行したいときは `!cp' と入力しますし、`diff' の 出力が画面上端からスクロールして消えてしまう場合、`!!|more' と 入力します。 .PP 必要に応じ、中括弧で囲むことで、ヒストリ置換を前後のテキストから 分離することができます。たとえば、`!vdoc' とすると、`vdoc' で始まる コマンドを探しますが、この例で見つからないにしても、`!{v}doc' では、 あいまいさもなく `vi wumpus.mandoc' に展開されます。 中括弧の中でも、ヒストリ置換は入れ子になりません。 .PP (+) \fIcsh\fR(1) では、たとえば `!3d' は、イベント 3 の後ろに 英文字 `d' を付加して展開しますが、\fItcsh\fR では、これを `3d' で 始まるイベントのうち最新のものに展開します。つまり、完全な数値引数 だけをイベント番号と見なします。これにより、数字から始まるイベントを 呼び出すことが可能となります。`!3d' を \fIcsh\fR(1) のように 展開させるには、`!\\3d' と指定してください。 .PP イベントから単語を選択する場合、`:' と選択する単語を表す指示子を使い、 イベント指定を行うことができます。入力行の単語には、0 から始まる 番号が振られています。最初の単語 (普通、コマンドです) は 0 で、 2 番目の単語 (第 1 引数) は 1 といった具合です。基本的な単語指示子は 次のようになります。 .PP .PD 0 .RS +4 .TP 8 0 最初の単語 (コマンド) .TP 8 .I n \fIn\fR 番目の引数 .TP 8 ^ 最初の引数、`1' と等価 .TP 8 $ 最後の引数 .TP 8 % ?\fIs\fR? 検索で一致した単語 .TP 8 x\-y ある範囲の単語 .TP 8 .I \-y \fI`0\-y'\fR と等価 .TP 8 * `^\-$' と等価。但し、イベントが 1 単語しか含まない場合は何も返さない。 .TP 8 .I x* \fI`x\-$'\fR と等価 .TP 8 .I x\- \fI`x*'\fR と等価。但し、最後の単語 (`$') は除く。 .PD .RE .PP 選択した単語は、空白文字 1 つで区切られてコマンド行に挿入されます。 たとえば、`diff !!:1.old !!:1' と打ち込むことで、先の例の `diff' コマンドを入力することもできます (`:1' で、直前のイベントから 最初の引数を選択しています)。また、`diff !\-2:2 !\-2:1' と 打ち込むことで `cp' コマンドの引数を選択し、入れ換えることができます。 `diff' コマンドの引数の順番を気にしなければ、`diff !\-2:1\-2' と 打ち込んでも構いませんし、単に `diff !\-2:*' でも構いません。 `cp' コマンドは、現在のイベントを指す `#' を使い、 `cp wumpus.man !#:1.old' と書くことができます。`!n:\- hurkle.man' は、 `nroff' コマンドから最初の 2 単語を再利用し、 `nroff \-man hurkle.man' とすることになります。 .PP 文字 `:' は単語指定からイベント指定を分離しますが、引数選択子が `^', `$', `*', `%', `\-' で始まるとき、この文字 `:' は省略可能 です。たとえば、先ほどの `diff' コマンドは `diff !!^.old !!^' もしくは `diff !!$.old !!$' でも構わなかったのです。 しかし、`!!' が `!' に省略可能である場合、`\-' で始まる引数選択子は イベント指定として解釈されます。 .PP ヒストリ参照に、イベント指定のない単語指示子があっても構いません。 その場合、直前のコマンドを参照します。 .ig \" Not true, but we thought it was for a long time ... , unless a previous history reference occurred on the same line in which case this form repeats the previous reference. Thus `!?foo?^ !$' gives the first and last arguments from the command matching `?foo?'. 実際には正しくありませんが、我々は長い間そう信じていました。 ただし、これは同じ行に前のヒストリ参照が現れない場合に限ります。 この場合、この形式は直前の参照を繰り返します。よって、`!?foo?^ !$' は、`?foo?' に一致するコマンドから最初と最後の引数を与えます。 .. `diff' の例を続けるなら、単純に `diff !^.old !^' と入力することが できます。もしくは、逆順の引数を得るだけならば、単に `diff !*' で いいです。 .PP ヒストリ参照の中の単語は編集可能です。つまり、単語の後ろに 1 つまたは 複数の修飾子 (修飾子それぞれは `:' で始まります) を付けることで 「修飾」可能です。 .PP .PD 0 .RS +4 .TP 8 h 先頭のもの 1 つを残し、パス名の構成要素の後ろの部分を削除します。 .TP 8 t 末尾のもの 1 つを残し、パス名の構成要素の先頭の部分を削除します。 .TP 8 r ファイル名拡張子 `.xxx' を削除し、名前の基本部分だけを残します。 .TP 8 e 拡張子だけを残し、他をすべて削除します。 .TP 8 u 最初の英小文字を大文字に変換します。 .TP 8 l 最初の英大文字を小文字に変換します。 .TP 8 s\fI/l/r/\fR \fIl\fR を \fIr\fR で置換します。 \fIl\fR は \fIr\fR と同様に、単なる文字列です。名付け親である \fIed\fR(1) コマンドのような正規表現ではありません。 `/' の代わりに任意の文字を区切り文字として使うことができます。 `\\' を使い、\fIl\fR や \fIr\fR の中で区切り文字をクォートすることが できます。 \fIr\fR 中の文字 `&' は、\fIl\fR で置き換えられます。`\\' で `&' も クォートできます。\fIl\fR が空 (``'') の場合、以前の置換の \fIl\fR 、 または以前のイベント指定 `?\fIs\fR?' の \fIs\fR を使用します。 最後の区切り文字の直後が改行文字の場合、その区切り文字を省略できます。 .TP 8 & 以前の置換を繰り返します。 .TP 8 g 後ろの修飾子を単語それぞれに適用します。 .TP 8 a (+) 後ろの修飾子を、ある単語だけにできるだけ多くの回数、適用します。 `a' と `g' をいっしょに用いて、修飾子をグローバルに適用することが できます。現在の実装では、修飾子 `a' と修飾子 `s' を同時に使用すると、 無限ループに陥る可能性があります。たとえば、`:as/f/ff/' は決して 終わりません。この動作は今後変更されるかもしれません。 .TP 8 p 新しいコマンド行を表示しますが、実行はしません。 .TP 8 q 置換された単語をクォートし、それ以上の置換が起きないようにします。 .TP 8 x q と同じです。ただし、単語を空白 / タブ / 改行文字のところで分割します。 .PD .RE .PP 修飾子は最初に見つかった修飾可能な単語だけに適用されます (`g' を 使用しない限り)。修飾可能な単語がない場合はエラーになります。 .PP たとえば、先の例の `diff' コマンドは、`diff wumpus.man.old !#^:r' とも 書くことができます。これは、`r' を用いて、同じ行 (`!#^') の最初の 引数から `.old' を削除しています。`echo hello out there' と 言っておいてから、`echo !*:u' を使い `hello' を大文字にできます。 `echo !*:au' を使い大声で言うようにできます。`echo !*:agu' を使い 絶叫させることもできます。`mail \-s "I forgot my password" rot' の後で `!:s/rot/root' を続けることで、`root' のスペル間違いを直すこと ができます (スペル間違いの訂正については、\fBスペル訂正\fRの項に 別のやり方があります)。 .PP 置換には特別な省略記法があります。`^' が入力行の先頭にある場合、 `!:s^' と等価です。よって、先の例でスペルを訂正するには、 ^rot^root と言うこともできたわけです。これは明示的に `!' で 始まらないヒストリ置換としては唯一のものです。 .PP (+) \fIcsh\fR では、ヒストリ展開または変数展開に適用される修飾子は 1 つだけです。\fItcsh\fR では、1 つ以上の修飾子が使用される可能性が あります。たとえば、次のような場合を考えます。 .IP "" 4 % mv wumpus.man /usr/man/man1/wumpus.1 .br % man !$:t:r .br man wumpus .PP \fIcsh\fR では、この結果は `wumpus.1:r' となります。コロンが後ろに続く 置換は、中括弧を用いてコロンと区切る必要があります。 .IP "" 4 > mv a.out /usr/games/wumpus .br > setenv PATH !$:h:$PATH .br Bad ! modifier: $. .br > setenv PATH !{\-2$:h}:$PATH .br setenv PATH /usr/games:/bin:/usr/bin:. .PP 最初の試みは \fIcsh\fR では成功しますが、\fItcsh\fR では失敗します。 この理由は、\fItcsh\fR は 2 番目のコロンの後ろに、`$' ではなく 修飾子があると思っているからです。 .PP 最後に、ヒストリはここで説明してきた置換だけでなく、エディタでも 利用することができます。編集コマンド \fIup-history\fR, \fIdown-history\fR, \fIhistory-search-backward\fR, \fIhistory-search-forward\fR, \fIi-search-back\fR, \fIi-search-fwd\fR, \fIvi-search-back\fR, \fIvi-search-fwd\fR, \fIcopy-prev-word\fR, \fIinsert-last-word\fR は ヒストリリスト中のイベントを検索し、入力バッファにイベントを コピーします。編集コマンド \fItoggle-literal-history\fR は、 入力バッファでヒストリ行を展開するか文字どおりに扱うかを切り替えます。 \fIexpand-history\fR, \fIexpand-line\fR はそれぞれ、現在の単語、 または、入力バッファ全体でヒストリ置換を展開します。 .SS エイリアス置換 シェルは、エイリアスのリストを保持しています。このリストは、 \fIalias\fR, \fIunalias\fR コマンドを使って設定、削除、表示する ことができます。コマンド行を解釈し単純コマンド (\fBコマンド\fRを参照) に分割したあと、複数のコマンドを左から右へ、それぞれの最初の単語が エイリアスを持っているかをチェックします。エイリアスを持っている 場合、最初の単語をエイリアスで置き換えます。置き換えたエイリアスが ヒストリ参照を含む場合、元のコマンドを直前の入力行とみなして、 \fBヒストリ置換\fR (そちらも参照) が適用されます。 エイリアスがヒストリ置換を含まない場合、引数リストは変更されず そのままです。 .PP そのため、たとえば `ls' のエイリアスが `ls \-l' だった場合、コマンド `ls /usr' は `ls \-l /usr' になります。ここで、引数リストは 影響を受けません。`lookup' のエイリアスが `grep !^ /etc/passwd' だとすると、コマンド `lookup bill' は `grep bill /etc/passwd' に なります。エイリアスを使い、パーザのメタ記法を利用できます。 たとえば、`alias print 'pr \e!* | lpr'' は、引数を ラインプリンタに \fIpr\fR(1) する ``コマンド''(`print') を 定義します。 .PP コマンドの最初の単語がエイリアスを持たなくなるまで、エイリアス置換は 繰り返されます。(先の例のように) エイリアス置換が最初の単語を 変更しない場合、そのエイリアスに印を付けてループが生じない ようにします。それ以外のループは検出され、エラー扱いになります。 .PP シェルが参照するエイリアスがいくつかあります。\fB特殊エイリアス\fR を参照してください。 .SS 変数置換 シェルは変数のリストを管理しており、それらは 0 個またはそれ以上の 個数の単語のリストを値として持ちます。シェル変数の値は、コマンド \fIset\fR, \fIunset\fR により表示、変更することができます。システムは、 自分自身の ``環境'' 変数のリストを保持しています。環境変数は コマンド \fIprintenv\fR, \fIsetenv\fR, \fIunsetenv\fR により表示、 変更することができます。 .PP (+) `set \-r' (参照) により変数を読み出し専用にすることが できます。読み出し専用変数は、変更や unset ができません。これを 試みるとエラーになります。一度読み出し専用にした変数は、 書き込み可能に戻すことはできません。ですから、`set \-r' は 注意して使用する必要があります。環境変数は読み出し専用に することはできません。 .PP シェルが設定、参照する変数がいくつかあります。たとえば、変数 \fBargv\fR は、シェルの引数リストの複製で、この変数の値である単語は特別な方法で 参照されます。シェルが参照する変数の中には、トグルスイッチがあります。 シェルは、これらの変数が何の値を持っているかではなく、値が設定されて いるかどうかにだけ影響を受けます。たとえば、変数 \fBverbose\fR は、 コマンド入力をエコーするかどうかを制御するトグルスイッチです。 コマンド行オプション \fB\-v\fR がこの変数に値を設定します。 シェルが参照する変数すべてのリストは、\fB特別なシェル変数\fRにあります。 .PP 変数を数値として扱う操作もあります。コマンド `@' により、 数値計算を実行し、結果を変数に代入することが可能となります。 しかしながら、変数の値は常に (0 個以上の) 文字列として表現されて います。数値として扱うために、空文字列は 0 と見なされます。 複数の単語からなる値の、2 番目以後の単語は無視されます。 .PP 入力行のエイリアス処理を終え、字句解析を終えた後で、そして、 各コマンドを実行する前に、`$' 文字をキーとして変数置換が行われます。 この展開は `$' の前に `\e' を置くことで抑止できます。ただし、`"' の 中は別で、ここでは\fI常に\fR変数置換が行われます。また、`'' の中も 別で、ここでは\fI決して\fR変数置換が行われません。``' で クォートした文字列は後で解釈されますから、 (後の\fBコマンド置換\fRを参照) そこでの `$' 置換は後になるまで行われません。`$' の後ろが空白、 タブ、改行文字の場合は、`$' 置換は発生しません。 .PP 入出力リダイレクトは、変数展開の前に識別され、別々に変数展開されます。 それ以外では、コマンド名と引数リスト全体が一緒に展開されます。ですから、 (この時点での) 最初の単語 (コマンド) から 2 つ以上の単語が生成される 可能性があります。展開後の複数の単語のうち最初のものがコマンド名となり、 残りの単語は引数になります。 .PP `"' で囲まれているか、修飾子 `:q' が指定されている場合を除き、 最終的には、変数置換の結果に対し、コマンド置換とファイル名置換が 適用されます。`"' で囲まれている場合、値が複数の単語で構成される変数は、 1 つの単語 (の一部) に展開されます。 この単語には、その変数の値である単語が空白で区切られたものを 含みます。置換の際に修飾子 `:q' が適用される場合、変数は複数の単語に 展開されます。それぞれの単語は空白で区切られ、以後、コマンド置換と ファイル名置換が適用されないようにクォートされます。 .PP シェルへの入力に変数の値を持ち込むための方法として、以下の構文が あります。特に注がない限り、設定されていない値の参照はエラーになります。 .PP .PD 0 $\fIname\fR .TP 8 ${\fIname\fR} 変数 \fIname\fR の値である単語に置換します。この単語は、 それぞれが空白で区切られたものです。 中括弧は \fIname\fR とそれ以後の文字列とを分離し、以後の文字列も含めて 1 つの変数名として解釈されないようにします。シェル変数の名前は上限が 20 文字であり、先頭は英文字で、2 文字目以後は英文字か数字で 構成されます。アンダスコアは英文字と見なします。\fIname\fR が シェル変数ではないが、環境に設定されている場合、環境の値を返します (ただし、修飾子 `:' と次で示す他の形式は利用可能です)。 .PP $\fIname\fR[\fIselector\fR] .TP 8 ${\fIname\fR[\fIselector\fR]} \fIname\fR の値のうち選択した単語のみで置換します。\fIselector\fR は `$' 置換が適用され、1 つの数値または `\-' で区切った 2 つの数値で 構成することができます。変数の値の先頭の単語は 1 番目として数えます。 範囲の最初の値を省略した場合、デフォルトの値 1 になります。範囲の 最後の数値を省略した場合、デフォルトの値 `$#\fIname\fR になります。 \fIselector\fR `*' はすべての単語を選択します。2 番目の引数が 省略されるか、あるいは範囲に収まっている場合、範囲が空になっても エラーになりません。 .TP 8 $0 コマンド入力を読み込んでいるファイル名で置換します。ファイル名が 不明の場合エラーになります。 .PP $\fInumber\fR .TP 8 ${\fInumber\fR} `$argv[\fInumber\fR]' と等価です。 .TP 8 $* `$argv' と等価です。これは `$argv[*]' と等価です。 .PD .PP \fBヒストリ置換\fRのところで説明した `:' 修飾子 (`:p' を除く) が、 上記の置換に対して適用できます。2 つ以上の修飾子も適用できます。 (+) \fBヒストリ置換\fR (そちらも参照) と同様に、 変数置換とリテラルのコロンとを分離するために、中括弧が必要なことが あります。修飾子は中括弧の中に置かねばなりません。 .PP 以下の置換は `:' 修飾子で修飾することはできません。 .PP .PD 0 $?\fIname\fR .TP 8 ${?\fIname\fR} \fIname\fR が設定されているときは、文字列 `1' で置き換えられます。 設定されていないときは、文字列 `0' で置き換えられます。 .TP 8 $?0 現在の入力ファイル名がわかっているときは、`1' で置き換えられます。 わかっていないときは、`0' で置き換えられます。 対話型のシェルでは、常に `0' です。 .PP $#\fIname\fR .TP 8 ${#\fIname\fR} \fIname\fR 中の単語の数で置き換えられます。 .TP 8 $# `$#argv' と等価です。(+) .PP $%\fIname\fR .TP 8 ${%\fIname\fR} \fIname\fR の文字数で置き換えられます。(+) .PP $%\fInumber\fR .TP 8 ${%\fInumber\fR} $argv[\fInumber\fR] の文字数で置き換えられます。(+) .TP 8 $? `$status' と等価です。(+) .TP 8 $$ (親) シェルの (10 進数の) プロセス番号で置き換えられます。 .TP 8 $! 本シェルが開始したバックグラウンドプロセスのうち最新のものの (10 進数の) プロセス番号で置き換えられます。(+) .TP 8 $_ 最後に実行したコマンドのコマンド行で置き換えます。(+) .TP 8 $< 標準入力から読み込んだ 1 行を、一切解釈をせずにこの変数と置き換えます。 シェルスクリプト中で、キーボードから読み込む際に用います。(+) \fIcsh\fR は、`$<:q' と等価であるかのように、$< をクォートしますが、 \fItcsh\fR はそうしません。それだけでなく、\fItcsh\fR がユーザの 入力行を待つとき、ユーザは割り込みを入力して、置換されるべき行が 入る列を中断することができます。しかし \fIcsh\fR ではそうすることが できません。 .PD .PP 編集コマンド \fIexpand-variables\fR は、 通常は `^X-$' にバインドされていますが、 これを使って、個々の変数を対話的に展開することができます。 .SS "コマンド置換、ファイル名置換、ディレクトリスタック置換" 組み込みコマンドの引数に対し、残りの置換が選択的に適用されます。 選択的とは、行の中で評価されなかった部分は、これらの展開の対象に ならないという意味です。シェルの内部コマンドでないコマンドに対しては、 コマンド名は引数リストとは別個に置換されます。この置換は最後の方、 入出力リダイレクトを実行したあと、メインシェルの子供の中で生じます。 .SS コマンド置換 ``' で囲まれたコマンドは、コマンド置換を示します。囲まれたコマンドの 出力を、空白、タブ、改行文字のところで別々の単語に分割します。 この出力に変数置換、コマンド置換を実行し、 元の文字列があった場所に置きます。 .PP ニ重引用符 (`"') の内側のコマンド置換は、空白、タブを保存します。 改行文字だけは新しく単語分けを行います。 ただし、どのような場合でも最後の改行文字だけは新しい単語になりません。 ですから、1 行まるまる出力するようなコマンドでも、コマンド置換を 用いると単語の一部だけを生成することができます。 .SS ファイル名置換 単語が `*', `?', `[', `{' のいずれかの文字を含む場合、または先頭が `~' で始まる場合、その単語はファイル名置換 (あるいはグロブ (globbing) と 呼ばれます) の候補になります。このような単語をパターン (グロブパターン) と見なし、そのパターンにマッチするファイル名の リストをアルファベット順で整列したもので置き換えます。 .PP ファイル名マッチの際に、ファイル名の先頭、または `/' の直後の 文字 `.' は、`/' と同様に、明示的にマッチさせなければなりません。 文字 `*' は、空文字列を含むどのような文字列にもマッチします。 文字 `?' は、どのような 1 文字にもマッチします。列 `[...]' は、 括弧の中で指定した文字のいずれかにマッチします。`[...]' 内では、 文字の対を `\-' でつなぐことで、(文字順序で) その 2 文字の範囲にある 文字のいずれかにマッチします。 .PP (+) グロブパターンの中には反転を指定できるものがあります。 列 `[^...]' は、括弧内の文字 / 範囲で指定して\fIいない\fR文字 ちょうど 1 つにマッチします。 .PP `^' により、グロブパターン全体を反転させることもできます。 .IP "" 4 > echo * .br bang crash crunch ouch .br > echo ^cr* .br bang ouch .PP `?', `*', `[]' のいずれも使わないグロブパターンや、 `{}', `~' (あとで説明します) を使うグロブパターンは、 反転しても正しい結果を得られません。 .PP メタ記法 `a{b,c,d}e' は、`abe ace ade' の省略記法です。左から右への 出現順序は保存されます。`/usr/source/s1/{oldls,ls}.c' は、 `/usr/source/s1/oldls.c /usr/source/s1/ls.c' に展開します。 マッチングの結果は下位のレベルで個別に整列され、出現順序は保存 されます。 `../{memo,*box}' は、`../memo ../box ../mbox' などに 展開されるでしょう (ここで、`memo' が `*box' のマッチング結果とともに 整列されていないことに注意してください)。この指定が展開された結果 ファイルが存在しなくてもエラーになりませんが、展開結果を渡した先の コマンドでエラーになる可能性はあります。この指定は入れ子にすることが できます。特殊な場合として、単語 `{', `}', `{}' は変更されずに そのまま渡されます。 .PP ファイル名先頭の文字 `~' は、ホームディレクトリを指します。単独で 用いられた場合、つまり `~' だけの場合、シェル変数 \fBhome\fR の値に 反映されているように、呼び出したユーザの ホームディレクトリに展開されます。`~' の直後に英文字、 数字、または文字 `\-' で構成される名前が続く場合、シェルはその 名前を持つユーザを検索し、そのユーザのホームディレクトリに展開します。 ですから、`~ken' はたとえば `/usr/ken' に展開されます。 また、`~ken/chmach'は、たとえば `/usr/ken/chmach' に展開されます。 文字 `~' の後ろに英文字でもなく `/' でもない文字が続いた場合、 もしくは、文字 `~' が単語の先頭以外に現れた場合、変更されずに そのまま渡されます。ですから、 `setenv MANPATH /usr/man:/usr/local/man:~/lib/man' のようなコマンド では、期待通りのホームディレクトリ置換が起こりません。 .PP `*', `?', `[', `~' のどれかを含むグロブパターン (`^' は付いていてもいなくとも同じ) は、マッチするファイルが ひとつもないとエラーになります。 しかし、グロブパターンのリストのうちのひとつでも マッチすれば (他のものはマッチするものがなくても) エラーになりません (したがって、たとえば `rm *.a *.c *.o' は、カレントディレクトリに `.a', `.c', `.o' で終わるファイルがひとつもないときに限って エラーになります)。 また、シェル変数 \fBnonomatch\fR が設定されている場合、 どれにもマッチしないパターン (あるいはパターンの列) は エラーにならずに無変換のまま残されます。 .PP ファイル名置換を止めるために、シェル変数 \fBnoglob\fR を設定することが できます。編集コマンド \fIexpand-glob\fR は、通常は `^X-*' に結合されて いますが、これを使い、個々のファイル名置換の展開を対話的に 行うことができます。 .SS "ディレクトリスタック置換 (+)" ディレクトリスタックはディレクトリの列であり、0 から番号付けられ、 組み込みコマンド \fIpushd\fR, \fIpopd\fR, \fIdirs\fR (そちらも参照) が使用します。 \fIdirs\fR コマンドを使用すると、ディレクトリスタックを いつでも表示でき、ファイルに書き込むことができ、 ファイルから読み込むことができ、そしてクリアすることが できます。シェル変数 \fBsavedirs\fR, \fBdirsfile\fR に 値を設定することで、ログアウト時のディレクトリスタックの書き込みと、 ログイン時の読み込みを自動的に行うことができます。シェル変数 \fBdirstack\fR を使い、ディレクトリスタックの中を調べることができ、 ディレクトリスタックに任意のディレクトリを設定することができます。 .PP 文字 `=' の後ろに 1 桁以上の数字が続くと、それは ディレクトリスタック中のエントリに展開されます。特殊な場合として、 `=\-' はスタックの最新のディレクトリに展開します。たとえば、 次のようにです。 .IP "" 4 > dirs \-v .br 0 /usr/bin .br 1 /usr/spool/uucp .br 2 /usr/accts/sys .br > echo =1 .br /usr/spool/uucp .br echo =0/calendar .br /usr/bin/calendar .br > echo =\- .br /usr/accts/sys .PP シェル変数 \fBnoglob\fR, \fBnonomatch\fR と編集コマンド \fIexpand-glob\fR はファイル名置換と同様に ディレクトリスタックにも適用されます。 .SS "その他の置換 (+)" ファイル名を含む変換が他にいくつかあります。厳密には先に説明した ものと関係があるわけではありませんが、完全を期するために ここで説明しておきます。変数 \fBsymlinks\fR (そちらも参照) が `expand' に設定されている場合、\fIどのような\fRファイル名も フルパスに展開される可能性があります。クォートすることで この展開を止めることができ、編集コマンド \fInormalize-path\fR を 使用すると要求に応じて展開を止めることができます。また、編集コマンド \fInormalize-command\fR は、PATH にあるコマンドを、 要求に応じてフルパスに展開します。 最後に、\fIcd\fR と \fIpushd\fR は `\-' を以前の作業ディレクトリ (シェル変数 \fBowd\fR と等価) と解釈します。これは置換でもなんでも なく、このコマンドだけで認識される省略記法です。それでも、この表記も クォートすることでこの解釈を止めることができます。 .SS コマンド 次の 3 つのセクションでは、シェルがどのようにコマンドを実行し、 それらの入出力をどのように扱うかを説明します。 .SS 単純コマンド、パイプライン、コマンド列 単純コマンドは、単語の列であり、 その最初の単語が実行されるコマンドです。 `|' 文字によって区切られた一連の単純コマンドは パイプラインを形成します。 パイプライン内のそれぞれのコマンドの出力は次のコマンドの 入力に接続されます。 .PP 単純コマンドとパイプラインは `;' 文字を使って コマンド列に組み入れることができ、並んでいる順に実行されます。 コマンドとパイプラインは `||' や `&&' でコマンド列に 組み込むこともでき、C 言語で扱われるのと同様に、 最初のコマンドが失敗した時にだけ (`||'の場合)、 あるいは成功した時にだけ (`&&'の場合)、次のコマンドが実行されます。 .PP 単純コマンド、パイプライン、またはコマンド列は、 括弧 `()' を使って単純コマンドを形成することができ、 パイプラインやコマンド列の一部として使用できます。 コマンド、パイプライン、またはコマンド列の後に `&' を 置いて実行すると、そのコマンドの終了を待たずに 次のコマンドを実行できます。 .SS "組み込みコマンド、非組み込みコマンドの実行" 組み込みコマンドは、シェルの中で実行されます。 パイプラインの構成要素の最後以外が組み込みコマンドのとき、 パイプラインは、サブシェル内で実行されます。 .PP 括弧で括られたコマンドは、常にサブシェル内で実行されます。 .IP "" 4 (cd; pwd); pwd .PP これは、現在のディレクトリを移動することなくく\fBホーム\fR ディレクトリを表示 (その後に現在のディレクトリを表示) し、 その一方、 .IP "" 4 cd; pwd .PP この場合は\fBホーム\fRディレクトリに移動します。 括弧で括られたコマンドは、たいてい \fIcd\fR が現在のシェルに 影響するのを防ぐために使用します。 .PP 実行するコマンドが組み込みコマンドでないことが判明すると、 シェルはそのコマンドを \fIexecve\fR(2) を通じて実行しようとします。 環境変数 \fBpath\fR 内の各語は、シェルがコマンドを検索する ディレクトリを指定します。 \fB\-c\fR, \fB\-t\fR オプションのいずれも指定されていない場合、 これらのディレクトリ内の名前を内部テーブルでハッシュし、 そのコマンドが存在する可能性のあるディレクトリだけで \fIexecve\fR(2) の実行を試みます。 このことは、検索パス内のディレクトリの数が多い場合に、 コマンドの位置確定を大いに高速化します。 この機構が (\fIunhash\fR によって) オフにされ、 シェルに \fB\-c\fR または \fB\-t\fR のオプションが与えられるか、 それぞれの \fBpath\fR のディレクトリ構成要素のいずれかが `/' で始まっていない場合、シェルは現在の作業ディレクトリと 与えられたコマンド名を結合して実行するファイルのパス名を形成します。 .PP ファイルに実行許可であってシステムが実行可能ではない場合、 (例 : 実行可能バイナリ、インタプリンタを指定したスクリプト ではないとき)、それをシェルコマンドを含むファイルであるとみなし、 新しいシェルを起動してそのファイルを読み込みます。 \fIシェル\fRの特殊なエイリアスで、シェル自体ではなくインタプリタを 指定するように設定することもできます。 .PP 慣習的な‘#!' スクリプトインタプリタを理解しないシステム上では、 シェルはそれをエミュレートするようにコンパイルされます ; シェル変数 \fBversion\fR を参照してください。 その場合、シェルがファイルの最初の行をチェックし、それが `#!\fIinterpreter\fR \fIarg\fR ...' の形式であるかどうかを 確認します。 この形式であれば、シェルは与えられた\fI引数\fRとともに \fIインタプリタ\fRを起動して、そのファイルを標準入力に供給します。 .SS 入出力 コマンドの標準入力と標準出力は以下の文法に従って リダイレクトすることができます: .PP .PD 0 .TP 8 < \fIname ファイル \fIname\fR (変数、コマンド、ファイル名展開を受けます) をオープンし、コマンドの標準入力とします。 .TP 8 << \fIword \fIword\fR と同一の行が出現するまで、シェルの入力を読み込みます。 \fIword\fR は変数、ファイル名、コマンド置換を受けません。 シェル入力の行は読み込まれるとすぐ、置換を行う前に \fIword\fR と比較されます。\fIword\fR に `\e', `"', `'', ``' のクォートが出現しなければ、行の中でコマンド置換が実行されます。 この置換を抑制するために、`\e' によって `$', `\e', ``' をクォートすることができます。コマンド置換において、 すべての空白、タブ、改行は保存されますが、最後の改行は削除されます。 読み込んだ行はすべてテンポラリファイルに保存され、 コマンドの標準入力として用いられます。 .PP > \fIname .br >! \fIname .br >& \fIname .TP 8 >&! \fIname ファイル \fIname\fR を標準出力として用います。 ファイルが存在しなければ作成されます。すでにファイルが存在すれば その内容は切り捨てられ、以前の内容は失われます。 .RS +8 .PD .PP シェル変数 \fBnoclobber\fR がセットされている場合、 ファイルが存在しないか文字型特殊ファイル (端末や `/dev/null' のような) でなければ エラーになります。これは、すでに存在するファイルを間違えて 削除してしまうことを防止します。`!' を用いた形式を使うと、 この検査を抑制することができます。 .PP `&' を用いた形式では、標準出力とともに診断メッセージ 出力もファイルへリダイレクトされます。 \fIname\fR は、`<' の 入力ファイル名の場合と同様の展開を受けます。 .PD 0 .RE .PP >> \fIname .br >>& \fIname .br >>! \fIname .TP 8 >>&! \fIname `>' と同様に、ファイル \fIname\fR を標準出力として用います。 ただし、コマンドの出力はファイルへ追加されます。 変数 \fBnoclobber\fR がセットされている場合、ファイルが \fI存在しなければ\fRエラーとなります。 `!' を用いることで、この検査を抑制することができます。 .PD .PP コマンドは、シェルが起動されたときの環境を引き継ぎます。 ただしこの環境は入出力のパラメータによって変更されますし、 コマンドがパイプラインの中にあった場合も変更されます。 したがって、以前のいくつかのシェルとは異なり、シェルの コマンドファイルから起動されたコマンドは、デフォルトでは そのコマンドのテキストへアクセスできません。かわりに それらのコマンドは、シェルのもともとの標準入力をそのまま 受け継ぎます。 シェルスクリプトの内部で、コマンドにあらかじめ決まった (inline) データを渡す場合には、標準入出力の形式ではなく、 `<<' の機構を使うことができます。 このように制限することにより、シェルコマンドスクリプトを パイプラインの一部として用いることができます。 バックグラウンドで実行されているコマンドの標準入力も \fI/dev/null\fR 等にリダイレクトされること\fIなく\fR、 シェルの標準入力をそのまま受け継いでいます。 もし標準入力が端末で、コマンドが端末から読み込もうとした場合、 そのプロセスはブロックされ、シェルはユーザにそのことを通知します (\fBジョブ\fRの項を参照)。 .PP 診断メッセージ出力もパイプにリダイレクトすることが できます。単に `|' のかわりに `|&' を使います。 .PP シェルは、標準出力のリダイレクトなしで、診断メッセージ出力を リダイレクトできなくなります。 そのため、`(\fIコマンド\fR > \fI出力ファイル\fR) >& \fIエラーファイル\fR' は、無難な予備手段としてされてます。 \fI出力ファイル\fR、\fIエラーファイル\fRのどちらかが、 端末に出力を送るための `/dev/tty' です。 .SS 特徴 ここではシェルがどのようにコマンドラインを受け入れ、 解釈し、実行するかを説明しました。 次は、便利な特徴について説明します。 .SS "制御フロー" このシェルには、 コマンドファイル (シェルスクリプト) や (制約はあるものの便利な) 端末からの入力 処理の流れを制御するために使用できる 多くのコマンドを備えています。 これらのコマンドは、 入力の再読み込みや読み飛ばしを行うため シェルを強制的に操作します。 これらの実装のために、幾つかのコマンドには制限があります。 .PP \fIforeach\fR、\fIswitch\fR、\fIwhile\fR 文は、 \fIif\fR 文の \fIif-then-else\fR 形式と同様に、 後で示すように入力行の単独の単純コマンド中に 主要なキーワードが現れることを要求します。 .PP シェルの入力がシーク可能でない場合は、 ループが読み込まれると常に入力をバッファし、 この内部バッファをシークすることでループによる 再読み込みを可能にします。 (これを許可した結果、 後方へ向かう \fIgoto\fR がシーク可能でない入力についても 成功することになります。) .SS 式 組み込みコマンドの \fIif\fR, \fIwhile\fR, \fIexit\fR は 共通した文法を持った式を使います。 式には、次の 3 つのセクションの中で説明される 任意の演算子を含めることができます。 \fI@\fR 組み込みコマンド (そちらも参照) 自体は、 文法を区切るので注意してください。 .SS "論理演算子, 算術演算子, 比較演算子" これらの演算子は C の演算子と 同じ優先順位となっています。 演算子には、次のものがあります。 .IP "" 4 || && | ^ & == != =~ !~ <= >= .br < > << >> + \- * / % ! ~ ( ) .PP ここに挙げた演算子は右側のものほど優先順位が高くなっています。 ただし、`==' `!=' `=~' `!~' の 4 つ、`<=' `>=' `<' `>' の 4 つ、 `<<' `>>' の 2 つ、`+' `-' の 2 つ、`*' `/' `%' の 3 つは それぞれ同一のグループに所属しており、同じグループに所属している 演算子の優先順位は同じレベルとなっています。 演算子 `==' `!=' `=~' `!~' は引数を文字列として比較します。 他の演算子はすべて数値で比較します。 演算子 `=~' `!~' は `!=' `==' と似ていますが、 左側のオペランドにマッチするグロブパターン (\fBファイル名置換\fRを参照) を右側に置くことが異なります。 必要なものに対してだけパターンマッチを行うので、 シェルスクリプト中における \fIswitch\fR 組み込みコマンドの使用の必要を減らします。 .PP `0' で始まる文字列は 8 進数とみなされます。 空の文字列や引数がぬけているものは `0' とみなされます。 すべての式の結果は 10 進数で表される文字列になります。 特に、式の構成要素が同一の単語中に複数個現れることはないと いうことに注意してください。 例外として、パーサに文法的に特別な意味を持つ式の構成要素 (`&' `|' `<' `>' `(' `)') が隣りにくることは構いません。 ただし、これらは空白で区切られるべきです。 .SS "コマンド終了ステータス" 式の中でコマンドを実行することができ、 式を中括弧 (`{}') で囲むと 終了ステータスが返されます。 中括弧は、コマンドの単語から空白で区切ることを 忘れないでください。 コマンドの実行が成功した場合は、 真 (たとえば `1') を返します。 コマンドが 0 のステータスで終了した場合、 または実行に失敗した場合は、偽 (たとえば `0') を返します。 もっと詳しいステータスの情報が必要な場合は、 コマンドを式の外部で実行し、 シェル変数 \fBstatus\fR を調べてください。 .SS "ファイル問い合わせ演算子" これらの演算子のうち幾つかは ファイルと関連するオブジェクトについて 真/偽の判定を行います。 これらは \fB\-\fIop file\fR の形式です。 \fIop\fR は次のうちのどれか 1 つです。 .PP .PD 0 .RS +4 .TP 4 .B r 読み取りアクセス .TP 4 .B w 書き込みアクセス .TP 4 .B x 実行アクセス .TP 4 .B X パス中にある実行可能ファイルやシェル組み込みコマンド。 たとえば `\-X ls' と `\-X ls\-F' は一般に真であり、 `\-X /bin/ls' はそうではない (+) .TP 4 .B e 存在 .TP 4 .B o 所有者 .TP 4 .B z サイズ 0 .TP 4 .B s サイズが 0 でない (+) .TP 4 .B f 通常ファイル .TP 4 .B d ディレクトリ .TP 4 .B l シンボリックリンク (+) * .TP 4 .B b ブロック型特殊ファイル (+) .TP 4 .B c キャラクタ型特殊ファイル (+) .TP 4 .B p 名前付きパイプ (fifo) (+) * .TP 4 .B S ソケット型特殊ファイル (+) * .TP 4 .B u set-user-ID ビットがセットされている (+) .TP 4 .B g set-group-ID ビットがセットされている (+) .TP 4 .B k スティッキービットがセットされている (+) .TP 4 .B t \fIfile\fR (これは数字でなければならない) は 端末デバイスに対してオープンしている ファイル記述子である (+) .TP 4 .B R migrate されている (convex システムのみ有効) (+) .TP 4 .B L 多重演算子の中でこの演算子の後にくる演算子は、 シンボリックリンクが指されているファイルではなく、 シンボリックリンクそのものに適用される (+) * .RE .PD .PP \fIfile\fR はコマンドと展開されたファイル名で、 指定された実ユーザに対する関係があるかどうか テストします。 \fIfile\fR が存在していない場合、 もしくはアクセスできない場合、 `*' で示した演算子については、 指定のファイルタイプが現在のシステムに 存在していなければ すべての問い合わせは偽 (たとえば `0') を返します。 .PP s true これらの演算子は、簡潔にするために連結することができます。 `\-\fIxy file\fR' は `\-\fIx file\fR && \-\fIy file\fR' と等価です。(+) たとえば `\-fx' は 通常の実行可能ファイルに対しては真 (`1' を返す) ですが、 ディレクトリに対してはそうではありません。 .PP s \fBL\fR は多重演算子の中で使用できます。 この演算子の後にくる演算子は、 シンボリックリンクが指されているファイルではなく、 シンボリックリンクそのものに適用されます。 たとえば `\-lLo' は 呼び出しユーザが所有しているリンクに対しては真です。 \fBLr\fR, \fBLw\fR, \fBLx\fR は リンクに対しては常に真で、 リンクでないものに対しては偽です。 \fBL\fR は 多重演算子の中で最後の演算子になった場合、 異なった意味を持ちます。 以下を参照してください。 .PP s \fIfile\fR に渡すべき演算子と、そうでない演算子 (たとえば \fBX\fR と \fBt\fR) を連結することは可能ですが、 実用的ではなく、しばしば間違いの元になります。 特に、ファイルでない演算子に \fBL\fR をつけると、 妙な結果になります。 .PP 他の演算子は他の情報、つまり単なる `0' や `1' だけ ではない情報を返します。(+) これらは前に示したのと同じ書式になります。 \fIop\fR は次のうちのどれか 1 つです。 .PP .PD 0 .RS +4 .TP 8 .B A エポックからの秒数で表した、最後にファイルにアクセスした時間 .TP 8 .B A: \fBA\fR と同じで、タイムスタンプの書式。 例: `Fri May 14 16:36:10 1993' .TP 8 .B M 最後にファイルを変更した時間 .TP 8 .B M: \fBM\fR と同じで、タイムスタンプの書式 .TP 8 .B C 最後に inode を変更した時間 .TP 8 .B C: \fBC\fR と同じで、タイムスタンプの書式 .TP 8 .B D デバイス番号 .TP 8 .B I inode 番号 .TP 8 .B F \fIdevice\fR:\fIinode\fR の形式で表した 複合 \fBf\fRile 識別子 .TP 8 .B L シンボリックリンクが指しているファイルの名前 .TP 8 .B N (ハード) リンクの数 .TP 8 .B P 先頭に 0 がついていない 8 進数で表したパーミッション .TP 8 .B P: \fBP\fR と同じで、先頭に 0 がつく .TP 8 .B P\fImode `\-P \fIfile\fR & \fImode\fR' と等価。 たとえば、`\-P22 \fIfile\fR' は \fIfile\fR のグループと他者が書き込み可であれば `22' を、 グループのみであれば `20' を、何もなければ `0' を返す。 .TP 8 .B P\fImode\fB: \fBP\fImode\fB:\fR と同じで、先頭に 0 がつく .TP 8 .B U 数値で表したユーザ ID .TP 8 .B U: ユーザ名、ユーザ名が見つからなかった場合は数値で表したユーザ ID .TP 8 .B G 数値で表したグループ ID .TP 8 .B G: グループ名、グループ名が見つからなかった場合は数値で表したグループ ID .TP 8 .B Z バイト数で表したサイズ .RE .PD .PP これらの演算子のうち 1 つだけ多重演算子の中に 現れることを許されていますが、必ず最後につける必要があります。 ただし、\fBL\fR は多重演算子の中の 最後とそれ以外の箇所では違った意味になるので注意してください。 なぜなら、`0' はこれらの演算子の多くにとって正当な返り値のためです。 これらが失敗した場合、`0' を返しません。 たいていの場合、`\-1' を返し、\fBF\fR は `:' を返します。 .PP このシェルが POSIX を定義してコンパイルされている (シェル変数 \fBversion\fR を参照) 場合、ファイル問い合わせの結果は、 \fIaccess\fR(2) システムコールの結果に基づいたものではなく、 ファイルの許可ビットに基づいたものになります。 たとえば、 通常は書き込み可であるが 読み取り専用でマウントされたファイルシステム上にある ファイルを \fB\-w\fR で検査した場合、 POSIX シェルでは成功し、 非 POSIX シェルでは失敗することになります。 .PP ファイル問い合わせ演算子は \fIfiletest\fR 組み込みコマンド (そちらも参照) と等価になり得ます。(+) .SS ジョブ シェルはパイプラインの各々に対し\fIジョブ\fRを 1 つずつ関連付けます。 シェルは、現在実行中のジョブの一覧表を保持しており、 これは、\fIjobs\fR コマンドによって表示することができます。 ジョブには整数の番号が割り当てられます。 ジョブが `&' を用いて非同期に起動された場合、 シェルは以下のような出力を行います: .IP "" 4 [1] 1234 .PP これは、非同期に起動したジョブがジョブ番号 1 であり、 プロセス ID が 1234 である (トップレベルの) プロセスを 1 つ持っていることを示します。 .PP もし、あるジョブを実行中に他のことをしたくなった場合、サスペンドキー (通常 ^Z) を押すことにより実行中のジョブに STOP シグナルを送信することができます。 通常、シェルはそのジョブが一時停止した (Suspended) ことを出力し、 プロンプトを表示します。 シェル変数の \fBlistjobs\fR が設定されていると、 組み込みコマンドの \fIjobs\fR のようにすべてのジョブがリストされます。 もしそれが `long' と設定されているとリストは `jobs \-l' のような 長い形式になります。 ここで、一時停止したジョブの状態を操作することができます。 つまり、\fIbg\fR コマンドにより停止したプロセスを ``バックグラウンド'' で走行させたり、他のコマンドを実行してから、 停止していたジョブを \fIfg\fR コマンドにより ``フォアグラウンド'' で再実行させることなどができます。 (編集コマンドの \fIrun-fg-editor\fR も参照してください。) `^Z' は即座に効力を発揮し、割り込みと同様に、それまで待たされていた 出力とまだ読み込まれていない入力は捨てられます。 組み込みコマンドの \fIwait\fR はすべてのバックグラウンドのジョブが 終了するまでシェルを待機状態にさせます。 .PP `^]' キーは遅延サスペンドシグナルを現在のジョブに送信します。 この場合はプログラムが \fIread\fR(2) によって読み込もうとした時点で STOP シグナルが送信されます。 これは、実行中のジョブに対していくつかの入力を先に入力しておき、 先行入力を読み終えた時点でジョブを停止させたいときに便利です。 \fIcsh\fR(1) ではこの機能は `^Y' キーに割り当てられていました。 \fItcsh\fR では `^Y' は編集コマンドです。(+) .PP バックグラウンドで実行しているジョブが端末からの入力を試みた場合、 そのジョブは停止します。通常、バックグラウンドジョブが端末に 出力することは可能ですが、これはコマンド `stty tostop' により 禁止することができます。もしこの tty オプションを指定したなら、 バックグラウンドで実行しているジョブは、端末から入力を試みたときと 同様に、端末に出力を試みたときに停止します。 .PP シェルでジョブを参照するにはいくつかの方法があります。文字 `%' は ジョブ名を表すのに用いられます。番号 1 のジョブを参照する場合は `%1' とします。単にジョブ名を入力した場合、そのジョブは フォアグラウンドに移動されます。すなわち `%1' は `fg %1' と等価で、 ジョブ 1 をフォアグラウンドに移行します。同様に `%1 &' は、 ちょうど `bg %1' と同じようにのジョブ 1 をバックグラウンドで 再開させます。ジョブはそのジョブを起動したときにタイプされた文字列の 先頭部分によって参照することもできます。ただしこの先頭部分は あいまいでない必要があります。すなわち `%ex' は、`ex' という文字列で 始まる名前のサスペンドされたジョブが 1 つしかない場合に限り、 サスペンドされた \fIex\fR(1) のジョブを再開します。 文字列 \fIstring\fR を含むジョブが 1 つしかない場合、`%?\fIstring\fR' と 入力することでそれを指定することもできます。 .PP シェルは現在のジョブと直前のジョブを覚えています。 ジョブに関係する出力で、`+' 記号が付加されているのが現在のジョブ、 `\-' 記号が付加されているのが直前のジョブです。 `%+', `%' と (\fIヒストリ\fR機構の文法との類似から) `%%' は すべて現在のジョブ、`%\-' は直前のジョブを参照するための省略形です。 .PP ある種のシステムではジョブ制御機構を利用するために \fIstty\fR(1) の オプション `new' を設定しておく必要があります。 ジョブ制御機構は `新型の' 端末ドライバの実装の上に構築されているからで、 新型の端末ドライバによりジョブを停止させるための割り込み文字を キーボードから入力できるようになるからです。 新型の端末ドライバのオプション設定については \fIstty\fR(1) と 組み込みコマンドの \fIsetty\fR を参照してください。 .SS "状態通知" シェルは、プロセスが状態の変化を起こすとすぐにそれを検知します。 通常はプロンプトが表示される直前にのみ、あるジョブが停止して それ以上処理が進まなくなったことを通知します。これはユーザの仕事を 邪魔しないようにするためです。しかしながら、シェル変数 \fBnotify\fR を 設定することにより、シェルにバックグラウンドジョブの状態が 変化したことをただちに通知させることができます。また、 シェルコマンド \fInotify\fR により、特定のジョブの状態の変化をただちに 通知させるようにマークすることもできます。引数なしの \fInotify\fR は 現在のプロセスに対してマークをつけます。バックグラウンドジョブの 開始直後に単に `notify' と打つとそのジョブをマークします。 .PP 停止したジョブが存在する状態でシェルを終了しようとすると `You have stopped jobs.' という警告を受けます。このとき \fIjobs\fR コマンドによりどのジョブが停止中であるのかを 確認することができます。警告を受けた直後に \fIjobs\fR コマンドで 確認した場合と、警告を受けた直後に再度シェルを終了させようとした 場合には、シェルは 2 度目の警告を行わずに停止中のジョブを 終了させてからシェルを終了します。 .SS "自動イベント、定期イベント、時刻指定イベント (+)" シェルの ``ライフサイクル'' において、いろいろな時間に自動的に コマンドの実行と他のアクションを行うさまざまな方法が用意されています。 それらをここに要約し、詳しくは \fB組み込みコマンド\fR、\fB特別なシェル変数\fR、\fB特別なエイリアス\fRの 適切な場所で説明します。 .PP 組み込みコマンドの \fIsched\fR はコマンドをイベントの予定表に置き、 指定された時刻にシェルによって実行されるようにします。 .PP \fB特別なエイリアス\fRとして \fIbeepcmd\fR, \fIcwdcmd\fR, -\fIperiodic\fR, \fIprecmd\fR, \fIpostcmd\fR があり、それぞれ +\fIperiodic\fR, \fIprecmd\fR, \fIpostcmd\fR, \fIjobcmd\fR があり、それぞれ シェルがベルを鳴らす時、作業ディレクトリが変わる時、 -\fBtperiod\fR 分毎、各プロンプトの前、各コマンドの実行前に +\fBtperiod\fR 分毎、各プロンプトの前、各コマンドの実行前、 +各コマンドの実行後、ジョブの起動時またはフォアグラウンド移行時に 実行させたいコマンドを設定できます。 .PP シェル変数の \fBautologout\fR を使って、指定した分数の休止後に ログアウトまたはシェルをロックするように設定できます。 .PP シェル変数の \fBmail\fR を使って、定期的に新しいメールを チェックするように設定できます。 .PP シェル変数の \fBprintexitvalue\fR を使って、0 以外のステータスで 終了したコマンドの終了ステータスを表示するように指定できます。 .PP シェル変数の \fBrmstar\fR を使って、`rm *' が入力されたときに ユーザに間違いないかどうか確認を求めるように指定できます。 .PP シェル変数の \fBtime\fR を使って、指定した秒数より多く CPU 時間を 使ったプロセスの終了後に組み込みコマンドの \fItime\fR を実行するように 設定できます。 .PP シェル変数の \fBwatch\fR と \fBwho\fR を使って、指定したユーザが ログインまたはログアウトした時にレポートするように設定できます。 また組み込みコマンドの \fIlog\fR でいつでもそれらのユーザに ついてのレポートを得られます。 .SS "固有言語システムのサポート (+)" シェルは 8 ビットクリーンなので (そのようにコンパイルされていれば。シェル変数の \fBversion\fR を 参照)、それを必要とする文字セットをサポートします。 NLS サポートはシェルがシステムの NLS を使うようにコンパイルされているか どうかによって異なります (再び、\fBversion\fR を参照)。 どちらの場合でも 7 ビット ASCII がデフォルトの文字分類 (たとえばそれらの文字は表示可能) であり、そして順序づけです。 環境変数の \fBLANG\fR または \fBLC_CTYPE\fR を変更すると、 これらの点について変化の有無がチェックされます。 .PP システムの NLS を使う場合には、文字の適切な分類と順序づけを決定するために \fIsetlocale\fR(3) 関数が呼び出されます。この関数は典型的には 環境変数の \fBLANG\fR と \fBLC_CTYPE\fR を調べます。 より詳細についてはシステムのドキュメントを参照してください。 システムの NLS を使わない場合には、シェルは ISO 8859-1 文字セットが 使われていると仮定することでシミュレートします。 変数 \fBLANG\fR と \fBLC_CTYPE\fR のいずれかが設定されていても、 それらの値を無視します。 シミュレートされた NLS では順序づけに影響しません。 .PP 加えて、本物とシミュレートされた NLS の両方で、\e200\-\e377 の範囲、 つまり M-\fIchar\fR でバインドされているすべての表示可能文字は、 自動的に \fIself-insert-command\fR に再バインドされます。 対応する escape-\fIchar\fR へのバインドは、もしあればそのまま残ります。 これらの文字は環境変数の \fBNOREBIND\fR が設定されていれば 再バインドされません。この機能はシミュレートされた NLS や すべてが ISO 8859-1 であると仮定した原始的な本物の NLS で有効でしょう。 そうでなければ、\e240\-\e377 の範囲の M-\fIchar\fR へのバインドは 事実上解除されます。この場合でも、もちろん \fIbindkey\fR で明示的に 関連するキーに再バインドする事は可能です。 .PP 未知の文字 (つまり表示可能でも制御文字でもないような文字) は \ennn のような形式で表示されます。tty が 8 ビットモードになっていない 場合は、ASCII に変換して強調表示モードを使うことで別の 8 ビット文字が 表示されます。シェルは tty の 7/8 ビットモードを変更することはなく、 ユーザによる 7/8 ビットモードの変更に従います。NLS 利用者 (または メタキーを利用したい利用者) は、たとえば \fI~/.login\fR ファイルで 適切に \fIstty\fR(1) コマンドを呼び出すことで、 明示的に tty を 8 ビットモードに設定する必要があるかもしれません。 .SS "OS 固有機能のサポート (+)" 個々のオペレーティングシステムで提供されている機能をサポートするために、 多くの新しい組み込みコマンドが提供されています。すべて \fB組み込みコマンド\fRセクションで詳細に説明されています。 .PP TCF をサポートするシステム (aix-ibm370, aix-ps2) では、 \fIgetspath\fR と \fIsetspath\fR でシステム実行パスを取得、設定し、 \fIgetxvers\fR と \fIsetxvers\fR で試験バージョンプリフィックスを取得、 設定して、\fImigrate\fR でプロセスをサイト間で移動させます。 組み込みコマンドの \fIjobs\fR は各ジョブが実行されているサイトを表示します。 .PP Domain/OS では、\fIinlib\fR で共有ライブラリを現環境に追加し、 \fIrootnode\fR で rootnode を変更し、\fIver\fR で systype を変更します。 .PP Mach では、\fIsetpath\fR が Mach の \fIsetpath\fR(1) と等価です。 .PP Masscomp/RTU と Harris CX/UX では、\fIuniverse\fR で universe を設定します。 .PP Harris CX/UX では、\fIucb\fR か \fIatt\fR によって指定した universe で コマンドを走らせます。 .PP Convex/OS では、\fIwarp\fR で universe を表示または設定します。 .PP 環境変数の \fBVENDOR\fR, \fBOSTYPE\fR, \fBMACHTYPE\fR は、 シェルが自身が実行されていると考えているシステムの、それぞれ ベンダー、オペレーティングシステム、マシンタイプ (マイクロプロセッサのクラスまたはマシンのモデル) を表示します。 これはいろいろなタイプのマシン間でホームディレクトリを共有する場合に 特に便利です。利用者はたとえば各自の \fI~/.login\fR 中で .IP "" 4 set path = (~/bin.$MACHTYPE /usr/ucb /bin /usr/bin .) .PP とし、各マシン用にコンパイルされた実行形式を適切なディレクトリに 置くことができます。 .PP シェル変数の \fBversion\fR は、どのオプションを選択して シェルがコンパイルされたかを表示します。 .PP 組み込みの \fInewgrp\fR、シェル変数の \fBafsuser\fR と \fBecho_style\fR、そしてシステムに依存するシェルの入力ファイル (\fBファイル\fRを参照) の位置にも注意してください。 .SS "シグナル処理" ログインシェルは \fI~/.logout\fR ファイルを読んでいる間は 割り込みを無視します。 シェルは起動時に \fB\-q\fR の指定が無ければ QUIT シグナルを無視します。 ログインシェルは TERM シグナルを捕捉しますが、非ログインシェルは TERM シグナルへの挙動を親から継承します。 他のシグナルについては親からシェルに継承された値を持っています。 .PP シェルスクリプトでは、シェルの INT と TERM シグナルの扱いを \fIonintr\fR で制御できます。そして HUP の扱いを \fIhup\fR と \fInohup\fR で制御できます。 .PP シェルは HUP で終了します (シェル変数の \fBlogout\fR も参照)。 デフォルトでは、シェルの子供たちもそうしますが、シェルは終了時に HUP を子供たちに送りません。\fIhup\fR はシェルが終了時に 子供に HUP を送るようにし、\fInohup\fR は子供が HUP を無視するように 設定します。 .SS "端末管理 (+)" シェルは 3 つの異なる端末 (``tty'') モードの設定を使います。それらは 編集時に使う `edit'、文字リテラルをクォートする場合に使う `quote'、 コマンド実行時に使う `execute' です。 シェルは各モードでいくつかの設定を一定に保つので、 tty を混乱状態にして終了するコマンドがシェルに干渉することはありません。 シェルは tty のスピードとパディングの変更にも対応します。 一定に保たれる tty モードのリストは組み込みの \fIsetty\fR で 取得、設定できます。エディタは CBREAK モード (または同等のモード) を 使いますが、先行入力された文字はいつでも受け付けられます。 .PP \fIechotc\fR, \fIsettc\fR, \fItelltc\fR コマンドを使って、 コマンドラインから端末のケーパビリティを操作、デバッグすることができます。 .PP SIGWINCH か SIGWINDOW をサポートするシステムでは、シェルは ウィンドウのリサイズに自動的に適応して、環境変数の \fBLINES\fR と \fBCOLUMNS\fR が設定されていれば値を補正します。 環境変数の \fBTERMCAP\fR が li# と co# のフィールドを含んでいると、 シェルは新しいウィンドウサイズを反映するようにそれらを補正します。 .SH 参照 このマニュアルの以下のセクションでは使用可能なすべての \fB組み込みコマンド\fR、\fB特別なエイリアス\fR、 \fB特別なシェル変数\fRについて説明します。 .SS "組み込みコマンド" .TP 8 .B %\fIjob 組み込みコマンド \fIfg\fR と同義です。 .TP 8 .B %\fIjob \fB& 組み込みコマンド \fIbg\fR と同義です。 .TP 8 .B : 何もしません。常に成功します。 .PP .B @ .br .B @ \fIname\fB = \fIexpr .br .B @ \fIname\fR[\fIindex\fR]\fB = \fIexpr .br .B @ \fIname\fB++\fR|\fB-- .PD 0 .TP 8 .B @ \fIname\fR[\fIindex\fR]\fB++\fR|\fB-- 最初の形式は、すべてのシェル変数の値を表示します。 .PD .RS +8 .PP 2 番目の書式は、\fIname\fR に値 \fIexpr\fR を設定します。 3 番目の書式は、値 \fIexpr\fR を \fIname\fR の \fIindex\fR 番目の要素に 定義します。 \fIname\fR とその \fIindex\fR 番目の要素の両方が既に存在していなければ なりません。 .PP \fIexpr\fR は C と同様に、`*', `+'のような演算子を含むことがあります。 もし \fIexpr\fR が `<', `>', `&', `' を含むのであれば、少なくとも \fIexpr\fR のその部分は `()' の中に書かれる必要があります。 \fIexpr\fR の書式は、以下の \fBExpressions\fR で説明されるものとは 一切関係がないことに注意してください。 .PP 4 番目、5 番目の書式は \fIname\fR またはその \fIindex\fR 番目の要素を インクリメント (`++') またはデクリメント (`\-\-') します。 .PP `@' と \fIname\fR の間の空白は必須です。\fIname\fR と `=' の間、また `=' と \fIexpr\fR の間の空白はオプションです。\fIexpr\fR の要素は空白によって 区切られていなければなりません。 .RE .PD .TP 8 .B alias \fR[\fIname \fR[\fIwordlist\fR]] 引数がなければ、すべてのエイリアスを表示します。 \fIname\fR を与えると、そのエイリアスの内容を表示します。 \fIname\fR と \fIwordlist\fR を与えると、 \fIwordlist\fR を \fIname\fR のエイリアスとして定義します。 \fIwordlist\fR は、エイリアスされるコマンドとファイル名です。 \fIname\fR は `alias' または `unalias' であってはなりません。 組み込みコマンド \fIunalias\fR についても参照してください。 .ig \" Obsolete tcsh command .TP 8 .B aliases \fR[\fIfile\fR] (+) 引数がなければ、すべてのエイリアスを表示します。 \fIfile\fR を与えると、エイリアスのリストを \fIfile\fR から 1 行に ひとつずつ読み込みます。 後方互換性のためだけに残されています。 .. .TP 8 .B alloc 動的に取得しているメモリのうちの使用量と空き容量を表示します。 何らかの引数を与えるとブロックサイズごとの使用中 / 空きブロックの数を 表示します。このコマンドの出力はシステムによって大きく異なります。 VAX 以外のシステムでは、異なるメモリ管理を行っているかもしれない からです。 .TP 8 .B bg \fR[\fB%\fIjob\fR ...] 指定したジョブ (引数がなければ現在のジョブ) をバックグラウンドに 移動します。もしそれらが停止していれば再開されます。\fIjob\fR は 以下の \fBJobs\fR で説明するように番号、 文字列、`', `%', `+', `\-' で構成されます。 .ig \" Obsolete tcsh command .TP 8 .B bind \fR[\fBdefaults\fR|\fBemacs\fR|\fBvi\fR|\fIkey\fR|\fIkey command\fR] (+) An older version of \fIbindkey\fR, retained for only downward compatibility. Without arguments, lists all bound keys and the editor command to which each is bound. `bind defaults', `bind emacs' and `bind vi' are equivalent to `bindkey \-d', `bindkey \-e' and `bindkey \-v'. With \fIkey\fR, lists the editor command to which \fIkey\fR is bound. With \fIkey\fR and \fIcommand\fR, binds the editor command \fIcommand\fR to \fIkey\fR. .IP "" 8 \fIkey\fR may be a literal character, a control character written ^\fIcharacter\fR (e.g., `^A'), a meta character written M-\fIcharacter\fR (e.g., `M-A') or a function key written F-\fIstring\fR (e.g., `F-foo'). For the function key form to work, the function key prefix must be bound to \fIsequence-lead-in\fR and \fIstring\fR must not contain that prefix. \fIbindkey\fR の古いバージョンで、後方互換性のためだけに 残されています。引数がなければ、バインドされているキーと、 その編集コマンドの一覧を表示します。 `bind defaults', `bind emacs', `bind vi' は `bindkey \-d', `bindkey \-e', `bindkey \-v' と同じ意味を持ちます。 引数に \fIkey\fR を与えると、\fIkey\fR にバインドされている 編集コマンドの一覧を表示します。 引数に \fIkey\fR と \fIcommand\fR を与えると、編集コマンド \fIcommand\fR を \fIkey\fR にバインドします。 .IP "" 8 \fIkey\fR は通常の文字、 ^\fIcharacter\fR (たとえば `^A')のように表記される コントロールキャラクタ、M-\fIcharacter\fR (たとえば `M-A') の ように表記されるメタキャラクタ、F-\fIstring\fR (たとえば `F-foo') のように表記されるファンクションキャラクタのいずれかです。 ファンクションキーを動作するようにするには、 ファンクションキープリフィックスが \fIsequence-lead-in\fR にバインドされていて、 \fIstring\fR がそのプリフィックスを含んでいないことが必要です。 .. .PP .B bindkey \fR[\fB\-l\fR|\fB\-d\fR|\fB\-e\fR|\fB\-v\fR|\fB\-u\fR] (+) .br \fBbindkey \fR[\fB\-a\fR] [\fB\-b\fR] [\fB\-k\fR] [\fB\-r\fR] [\fB\-\-\fR] \fIkey \fR(+) .PD 0 .TP 8 \fBbindkey \fR[\fB\-a\fR] [\fB\-b\fR] [\fB\-k\fR] [\fB\-c\fR|\fB\-s\fR] [\fB\-\-\fR] \fIkey command \fR(+) .\" .B macro can't take too many words, so I used \fB in the previous tags .\" .B マクロは多くの単語を扱えないので、ここまでの部分で \fB を .\" 使っています。 オプション無しでは、第 1 の形式ではバインドされているすべてのキーと 編集コマンドを表示し、第 2 の形式では \fIkey\fR にバインドされている 編集コマンドを表示し、第 3 の形式では 編集コマンド \fIcommand\fR を \fIkey\fR にバインドします。 オプションは以下のものを含みます。 .PD .PP .PD 0 .RS +8 .TP 4 .B \-l すべての編集コマンドの一覧と、それぞれの簡単な解説を表示します。 .TP 4 .B \-d デフォルトのエディタの標準キーバインドをすべてのキーに適用します。 .TP 4 .B \-e GNU Emacs に似たキーバインドをすべてのキーに適用します。 .TP 4 .B \-v 標準の \fIvi\fR(1) に似たキーバインドをすべてのキーに適用します。 .TP 4 .B \-a 代替キーマップを表示またはそのキーバインドを変更します。 代替キーマップは \fIvi\fR コマンドモードのものです。 .TP 4 .B \-b \fIkey\fR を次のように解釈します。 ^\fIcharacter\fR (たとえば `^A')、C-\fIcharacter\fR (たとえば `C-A') のようなものはコントロールキャラクタ、 M-\fIcharacter\fR (たとえば `M-A')のようなものはメタキャラクタ、 F-\fIstring\fR (たとえば `F-string')のようなものは ファンクションキー、X-\fIcharacter\fR (たとえば `X-A') のような ものは拡張プリフィックスキーです。 .TP 4 .B \-k \fIkey\fR は矢印キーの名前、`down', `up', `left', `right' の いずれかとして解釈されます。 .TP 4 .B \-r \fIkey\fR のバインドを解除します。 `bindkey \-r' は \fIkey\fR を \fIself-insert-command\fR にバインドする のでは\fIなく\fR、そのキーのバインドを完全に解除してしまうことに 注意してください。 .TP 4 .B \-c \fIcommand\fR は編集コマンドでなく、組み込みコマンドか 外部コマンドの名前として解釈されます。 .TP 4 .B \-s \fIcommand\fR は通常の文字列として解釈され、\fIkey\fR がタイプされた 時に端末から入力されたように扱われます。\fIcommand\fR で バインドされたキー自体も再び解釈が行われ、10 レベルまで繰り返し 解釈が行われます。 .TP 4 .B \-\- オプション処理の中断を行います。したがって、次の単語が '\-' で 始まっていたとしても、\fIkey\fR として解釈されます。 .TP 4 .B \-u \fR (または何らかの無効なオプション) 使い方を表示します。 .PD .PP \fIkey\fR は 1 文字であっても、文字列であっても構いません。 もしコマンドが文字列にバインドされているならば、文字列の最初の 文字は \fIsequence-lead-in\fR にバインドされ、文字列全体が コマンドにバインドされます。 .PP \fIkey\fR に含まれるコントロール文字はコントロール文字そのもの (通常 `^V' にバインドされているエディタの \fIquoted-insert\fR コマンドで入力できるもの) であっても、`^A' のような キャレット-文字形式であっても構いません。削除文字は `^?' (キャレット-疑問符) のように表します。\fIkey\fR と \fIcommand\fR は下に示す、バックスラッシュで始まる エスケープシーケンスを含むことができます (System V の \fIecho\fR(1) で用いられる形式です)。 .RS +4 .TP 8 .PD 0 .B \ea ベル .TP 8 .B \eb バックスペース .TP 8 .B \ee エスケープ .TP 8 .B \ef 改ページ (フォームフィード) .TP 8 .B \en 改行 .TP 8 .B \er キャリッジリターン .TP 8 .B \et 水平タブ .TP 8 .B \ev 垂直タブ .TP 8 .B \e\fInnn 8 進数 \fInnn\fR で表されるアスキー文字 .PD .RE .PP `\e' は後に続く文字に特別な意味があればそれを無効にします。 特に `\\' や `^' の場合です。 .RE .TP 8 .B break 実行を一番近い \fIforeach\fR または \fIwhile\fR と \fIend\fR の 組の、\fIend\fR の後から再開します。現在の行の残りのコマンドは 実行されます。したがって、複数のレベルのブレークは、1 行にそれらを 並べることで可能になります。 .TP 8 .B breaksw \fIswitch\fR からのブレークで、\fIendsw\fR の後から 実行が開始されます。 .TP 8 .B builtins \fR(+) すべての組み込みコマンドの名前を表示します。 .TP 8 .B bye \fR(+) 組み込みコマンド \fIlogout\fR の別名です。 これが使えるようにコンパイルされている場合にのみ有効です。 シェル変数 \fBversion\fR を参照してください。 .TP 8 .B case \fIlabel\fB: 下で説明する \fIswitch\fR 文で用いられるラベルです。 .TP 8 .B cd \fR[\fB\-p\fR] [\fB\-l\fR] [\fB\-n\fR|\fB\-v\fR] [\fIname\fR] もしディレクトリ名 \fIname\fR が与えられれば、シェルの 作業ディレクトリを \fIname\fR に変更します。与えられなければ \fBhome\fR に変更します。もし \fIname\fR が `\-' であれば、 ひとつ前の作業ディレクトリとして解釈されます (\fBOther substitutions\fR を参照)。\fIname\fR が 現在のディレクトリのサブディレクトリでなく、 `/', `./' , `../' のいずれかで始まるものでもない場合、 変数 \fBcdpath\fR の要素がひとつひとつチェックされ、 サブディレクトリ \fIname\fR が探されます。最後に、そのどれもが 失敗した場合に \fIname\fR が `/' ではじまる値をもつシェル変数で あれば、その変数が指すディレクトリが探されます。 .RS +8 .PP \fB\-p\fR を付けると、\fIdirs\fR と同じように最終的な ディレクトリスタックの内容を表示します。\fIcd\fR の \fB\-l\fR, \fB\-n\fR, \fB\-v\fR フラグは \fIdirs\fR のそれと同じ意味を持ち、 \fB\-p\fR の動作を含んでいます (+)。 .PP シェル変数 \fBimplicitcd\fR についても参照してください。 .RE .TP 8 .B chdir 組み込みコマンド \fIcd\fR の別名です。 .TP 8 .B complete \fR[\fIcommand\fR [\fIword\fB/\fIpattern\fB/\fIlist\fR[\fB:\fIselect\fR]\fB/\fR[[\fIsuffix\fR] \fB/\fR] ...]] (+) 引数なしの場合は、すべての補完の候補を表示します。 \fIcommand\fR をつけると、\fIcommand\fR の補完候補を表示します。 \fIcommand\fR と \fIword\fR などをつけると、補完を定義します。 .RS +8 .PP \fIcommand\fR はコマンドのフルネームでも、何らかのパターンでも 構いません (\fBファイル名置換\fRを参照)。 補完候補がひとつでないことを示すために、`-' ではじめることができます。 .PP \fIword\fR は現在の語の補完にどの単語が関係するのかを指定する もので、以下のうちどれか 1 つです。 .PP .PD 0 .RS +4 .TP 4 .B c 現在の語の補完。 \fIpattern\fR は、コマンドライン上の現在の語にマッチするパターンで なければなりません。 \fIpattern\fR は現在の語の補完が完了すると無視されます。 .TP 4 .B C \fBc\fR に似ていますが、現在の語の補完後に \fIpattern\fR を含みます。 .TP 4 .B n 次の語の補完。 \fIpattern\fR はコマンドライン上のひとつ前の語にマッチする パターンでなければなりません。 .TP 4 .B N \fBn\fR に似ていますが、現在の語のふたつ前の語に マッチするパターンでなければなりません。 .TP 4 .B p 位置に依存した補完。 \fIpattern\fR は数値の範囲を指定するものであり、シェル変数の インデックスと同じ文法が用いられます。 現在の語を含むものでなければなりません。 .PD .RE .ig \" No longer true in 6.05.04 .PP When \fIpattern\fR is a glob-pattern (for \fBc\fR, \fBC\fR, \fBn\fR and \fBN\fR-type completion), a \fIpattern\fR of `*' does not match an empty word. 6.05.04 ではもう有効ではありません。 \fIpattern\fR がグローバルなパターンである場合 (\fBc\fR, \fBC\fR, \fBn\fR, \fBN\fR 型の補完の場合)、\fIpattern\fR の `*' は空の語には マッチしません。 .. .PP \fIlist\fR は以下のリストの中から可能な補完のリストを示します。 .PP .PD 0 .RS +4 .TP 8 .B a エイリアス .TP 8 .B b バインディング (編集コマンド) .TP 8 .B c コマンド (組み込みコマンドも外部コマンドも含みます) .TP 8 .B C 指定されたパスではじまる外部コマンド .TP 8 .B d ディレクトリ .TP 8 .B D 指定されたパスではじまるディレクトリ .TP 8 .B e 環境変数 .TP 8 .B f ファイル名 .TP 8 .B F 指定されたパスではじまるファイル名 .TP 8 .B g グループ名 .TP 8 .B j ジョブ .TP 8 .B l 制限値 .TP 8 .B n 何にも補完しません .TP 8 .B s シェル変数 .TP 8 .B S シグナル .TP 8 .B t プレイン (``テキスト'') ファイル .TP 8 .B T プレイン (``テキスト'') ファイルで、指定されたパスではじまるもの .TP 8 .B v すべての変数 .TP 8 .B u ユーザ名 .TP 8 .B x \fBn\fR に似ていますが、\fIlist-choices\fR が使われている時には \fIselect\fR を表示します。 .TP 8 .B X 補完 .TP 8 $\fIvar\fR 変数 \fIvar\fR に格納されている語 .TP 8 (...) リスト中の語 .TP 8 `...` コマンドの出力に含まれる語 .PD .RE .PP \fIselect\fR は glob パターンです (省略可能)。 これを指定すると、\fIlist\fR にある単語のうち \fIselect\fR にマッチするものだけが対象となり、 シェル変数 \fBfignore\fR は無視されます。 最後の 3 つの補完形式には \fIselect\fR パターンを与えることはできません。 また \fBx\fR は \fIlist-choices\fR 編集コマンドが用いられた時には \fIselect\fR を説明メッセージとして扱います。 .PP \fIsuffix\fR は単一の文字で、補完が成功するとそのあとに追加されます。 空の場合は何も追加されません。省略されると (この場合 4 番目のデリミタも省略できます) ディレクトリにはスラッシュ文字が、 その他の文字にはスペース文字が追加されます。 .PP ではいくつか例を示します。 コマンドによっては、ディレクトリのみを引数として取るものがあります。 (そのようなコマンドに対して) 通常ファイルを補完することは、的外れです。 .IP "" 4 > complete cd 'p/1/d/' .PP `cd' に続く最初の単語のみ (`p/1') をディレクトリで補完します。 コマンド補完を絞りこむために \fBp\fR-形式の補完を用いることもできます。 `cd' に続く最初の単語のみ (`p/1') をディレクトリで補完します。 .IP "" 4 > co[^D] .br complete compress .br > complete \-co* 'p/0/(compress)/' .br > co[^D] .br > compress .PP これは `co' で始まる (すなわち `co*' にマッチする) コマンド (位置 0 にある単語 `p/0') を補完して、 `compress' (リストにある唯一の単語) を与えたものです。 先頭にある `\-' は、 この補完がコマンドを確定できない場合にのみ用いられることを意味します。 .IP "" 4 > complete find 'n/\-user/u/' .PP これは \fBn\fR-形式の補完の例です。 `find' の後で、かつ `\-user' の直後にある単語を、 ユーザーのリストで補完します。 .IP "" 4 > complete cc 'c/\-I/d/' .PP \fBc\fR-形式の補完の例です。`cc' の後にあり、 かつ `\-I' ではじまる単語をディレクトリで補完します。 ここでは小文字の \fBc\fR を用いているので、 `\-I' はディレクトリの一部とはみなされません。 .PP コマンドに応じて、便利な \fIlist\fR も異なります。 .IP "" 4 > complete alias 'p/1/a/' .br > complete man 'p/*/c/' .br > complete set 'p/1/s/' .br > complete true 'p/1/x:Truth has no options./' .PP これらでは、 `alias' に続く単語をエイリアスで、 `man' に続く単語をコマンドで、 `set' に続く単語をシェル変数で置き換えています。 `true' はオプションを取らないので、 補完が試みられたときに何も行わず、 補完リストの選択画面には `Truth has no options.' を表示する \fBx\fR を指定しています。 .PP .ig \" Changed in 6.05.04 The \fIman\fR example, and several other examples below, use \fBp\fR-type completion, rather than \fBC\fR- or \fBn\fR-type, so that `*' will match an empty word. .. \fIman\fR の例や、以下に示すいくつかの例では、 `p/*' の代わりに `c/*' や `n/*' を用いることもできます。 .PP 単語の補完を変数で行うこともできます。これらの変数は補完の際に評価されます。 .IP "" 4 > complete ftp 'p/1/$hostnames/' .br > set hostnames = (rtfm.mit.edu tesla.ee.cornell.edu) .br > ftp [^D] .br rtfm.mit.edu tesla.ee.cornell.edu .br > ftp [^C] .br > set hostnames = (rtfm.mit.edu tesla.ee.cornell.edu uunet.uu.net) .br > ftp [^D] .br rtfm.mit.edu tesla.ee.cornell.edu uunet.uu.net .PP また補完の際にコマンドを実行し、そこから補完を行うこともできます。 .IP "" 4 > complete kill 'p/*/`ps | awk \\{print\\ \\$1\\}`/' .br > kill \-9 [^D] .br 23113 23377 23380 23406 23429 23529 23530 PID .PP \fIcomplete\fR コマンド自身は、その引数をクォートしません。 したがって `{print $1}' にある括弧、スペース、`$' は 明示的にクォートしなければなりません。 .PP 1 つのコマンドに複数の補完を指定することもできます。 .IP "" 4 > complete dbx 'p/2/(core)/' 'p/*/c/' .PP これは `dbx' の第 2 引数を `core' という単語で補完し、 他のすべての引数をコマンドで補完します。 位置指定タイプの補完は、逐次補完より前に指定することに注意してください。 補完は左から右に評価されるので、 (常にマッチする) 逐次補完が先に指定されていると、 位置指定補完は決して行われなくなってしまいます。 これは補完定義の際によくやるミスなので注意してください。 .PP \fIselect\fR パターンは、 コマンドが特定の形式を持ったファイルだけを引数にとるような場合に便利です。 以下に例を示します。 .IP "" 4 > complete cc 'p/*/f:*.[cao]/' .PP これは `cc' の引数を、`.c', `.a', `.o' で終わるファイルだけから補完します。 以下の\fBファイル名置換\fRで述べるようなやり方で グロブパターンの否定を指定すれば、 \fIselect\fR で特定のファイルを排除することもできます。 .IP "" 4 > complete rm 'p/*/f:^*.{c,h,cc,C,tex,1,man,l,y}/' .PP これは大事なソースコードを `rm' の補完に現れないようにします。 もちろんこの排除された名前を手で打ったり、 \fIcomplete-word-raw\fR や \fIlist-choices-raw\fR などの編集コマンドを用いて補完の仕組みを変更することもできます (それぞれ該当の部分を参照)。 .PP `C', `D', `F', `T' 各\fIリスト\fRは、 それぞれ `c', `d', `f', `t' と似ていますが、 \fIselect\fR の引数の解釈の仕方が異なり、 補完対象のファイルを前置パス名が特定のものに限ります。 たとえば、メールプログラム Elm は `=' を ユーザのメールディレクトリの省略名として用います。 この場合 `elm \-f =' を `elm \-f ~/Mail/' であるかのように補完するには .IP "" 4 > complete elm c@=@F:$HOME/Mail/@ .PP とすべきです。ここでは `/' の代わりに `@' を用い、 \fIselect\fR 引数を見やすくしています。 またホームディレクトリの置換は単語の先頭でのみ動作するので、 `~' の代わりに `$HOME' を用いています。 .PP \fIsuffix\fR は標準では用意されていないサフィックス (スペースやディレクトリに対する `/' 以外) を単語補完用に追加するために用います。 .IP "" 4 > complete finger 'c/*@/$hostnames/' 'p/1/u/@' .PP これは `finger' の引数を、まずユーザのリストから補完し、 それに `@' を追加し、さらに `@' の後を変数 `hostnames' のリストから 補完します。ここでも補完指定の順序に注意してください。 .PP 最後に、示唆に富む複雑な例を示しましょう。 .IP "" 4 > complete find \\ .br \'n/\-name/f/' 'n/\-newer/f/' 'n/\-{,n}cpio/f/' \e .br \'n/\-exec/c/' 'n/\-ok/c/' 'n/\-user/u/' \e .br \'n/\-group/g/' 'n/\-fstype/(nfs 4.2)/' \e .br \'n/\-type/(b c d f l p s)/' \e .br \'c/\-/(name newer cpio ncpio exec ok user \e .br group fstype type atime ctime depth inum \e .br ls mtime nogroup nouser perm print prune \e .br size xdev)/' \e .br \'p/*/d/' .PP これは `\-name', `\-newer', `\-cpio', `ncpio' に続く単語を ファイルで補完し (最後の両者にマッチするパターンに注意)、 `\-exec', `\-ok' に続く単語をコマンドで補完し、 `user' の後をユーザ名で、`group' の後をグループ名で補完し、 `\-fstype' と `\-type' の後をそれぞれに与えたリストのメンバーで補完します。 また find に与えるスイッチ達も与えたリストから補完し (\fBc\fR-型の補完を用いていることに注意)、 それ以外のものすべてをディレクトリで補完します。ふぅ。 .PP 補完指定は、対象となる単語がチルダ置換 (`~' ではじまる) や 変数 (`$' ではじまる) の場合は無視されることに留意してください。 \fIcomplete\fR は実験的な機能であり、 文法はこのシェルの将来のバージョンでは変更されるかもしれません。 組み込みコマンド \fIuncomplete\fR の説明も見てください。 .RE .TP 8 .B continue もっとも近い \fIwhile\fR または \fIforeach\fR ループの実行を継続します。 現在の行にある残りのコマンドは実行されます。 .TP 8 .B default: \fIswitch\fR 文のデフォルトの場合のラベルです。 これはすべての \fIcase\fR ラベルの後に置くべきです。 .PP .B dirs \fR[\fB\-l\fR] [\fB\-n\fR|\fB\-v\fR] .br .B dirs \-S\fR|\fB\-L \fR[\fIfilename\fR] (+) .PD 0 .TP 8 .B dirs \-c \fR(+) 最初の形式はディレクトリスタックを表示します。 スタックの上が左に来て、 スタック先頭のディレクトリは現在のディレクトリになります。 \fB\-l\fR を指定すると、出力の `~' や `~\fIname\fP' は、 \fBhome\fR や、ユーザ \fIname\fP のホームディレクトリのパス名に 明示的に展開されます。 (+) \fB\-n\fR を指定すると、エントリはスクリーンの終端に達する前に 桁折りされます。 (+) \fB\-v\fR を指定すると、各エントリが 1 行に 1 つずつ表示され、 スタック内部での位置がエントリの前に表示されます。 (+) \fB\-n\fR や \fB\-v\fR がひとつ以上指定されると \fB\-v\fR が優先されます。 .PD .RS +8 .PP \fB\-S\fR を指定した 2 番目の形式では、 ディレクトリスタックを \fIcd\fR と \fIpushd\fR からなるコマンド列として \fIfilename\fR に保存します。 \fB\-L\fR を指定すると、このシェルは \fIfilename\fR を source します。 このファイルは、以前に \fB\-S\fR オプションや \fBsavedirs\fR 機構で保存されたディレクトリスタックです。 いずれの場合でも、 \fIfilename\fR が与えられなければ \fBdirsfile\fR を用います。 \fBdirsfile\fR も指定されていなければ \fI~/.cshdirs\fR を用います。 .PP ログインシェルは `dirs \-L' と同様のことを起動時に行っており、 また \fBsavedirs\fR が設定されていれば終了前に `dirs \-S' と同様のことを行います。 通常 \fI~/.tcshrc\fR だけが \fI~/.cshdirs\fR の前に source されるので、 \fBdirsfile\fR は \fI~/.login\fR ではなく \fI~/.tcshrc\fR で設定すべきです。 .PP 最後の形式はディレクトリスタックをクリアします。 .RE .TP 8 .B echo \fR[\fB\-n\fR] \fIword\fR ... 各 \fIword\fR をスペースで区切り、改行で終端させて シェルの標準出力に書き出します。 シェル変数 \fBecho_style\fR を指定すると、 BSD や System V の \fIecho\fR のフラグやエスケープシーケンスを エミュレートする (しない) ようにできます。 詳細は \fIecho\fR(1) を見てください。 .TP 8 .B echotc \fR[\fB\-sv\fR] \fIarg\fR ... (+) \fIarg\fR で与えられた端末の機能 (\fItermcap\fR(5) を参照) を実行します。 たとえば `echotc home' はカーソルをホームポジションに移動し、 `echotc cm 3 10' はカーソルを 3 列 10 行に移動し、 `echotc ts 0; echo "This is a test."; echotc fs' は "This is a test." をステータス行に表示します。 .RS +8 .PP \fIarg\fR が `baud', `cols', `lines', `meta', `tabs' の いずれかであった場合は、その機能の値を表示します ("yes" または "no" は、端末がその機能を持っているかいないかを示します)。 遅い端末でシェルスクリプトの出力をより寡黙にしたり、 コマンドの出力をスクリーンの行数に制限したりするような場合には、 以下のコマンドを使うと良いでしょう。 .IP "" 4 > set history=`echotc lines` .br > @ history\-\- .PP termcap 文字列はワイルドカードを含むことができますが、 これは正しく echo されません。 シェル変数に端末機能文字列を設定するときには、 以下の例のようにダブルクォートを用いてください。 この例では日付をステータス行に表示しています。 .IP "" 4 > set tosl="`echotc ts 0`" .br > set frsl="`echotc fs`" .br > echo \-n "$tosl";date; echo \-n "$frsl" .PP \fB\-s\fR を指定すると、存在しない機能を指定したとき、 エラーをおこさずに空文字列を返します。 \fB\-v\fR を指定するとメッセージが冗長になります。 .RE .PP .B else .br .B end .br .B endif .PD 0 .TP 8 .B endsw 以下の \fIforeach\fR, \fIif\fR, \fIswitch\fR, \fIwhile\fI 文の説明を見てください。 .PD .TP 8 .B eval \fIarg\fR ... 引数をシェルへの入力として扱い、 残りのコマンドを現在のシェルのコンテキストで実行します。 これは通常、コマンド置換や変数置換の結果として生成されたコマンド列を 実行する場合に用いられます。 これはそれらの置換に先立って文法解析が行われてしまうためです。 \fIeval\fR の利用例は \fItset\fR(1) を見てください。 .TP 8 .B exec \fIcommand\fR 指定したコマンドを現在のシェルの代わりに実行します。 .TP 8 .B exit \fR[\fIexpr\fR] 指定した \fIexpr\fR (\fB式\fRで解説した式) の値で (\fIexpr\fR が指定されていなければ \fBstatus\fR 変数の値で) シェルを終了します。 .TP 8 .B fg \fR[\fB%\fIjob\fR ...] 指定したジョブ (あるいは引数がなければ現在のジョブ) をフォアグラウンドに移動します。停止状態にあるものは再開します。 \fIjob\fR には\fBジョブ\fRで解説されているように、 数値、文字列、`', `%', `+', `\-' のどれかを指定できます。 \fIrun-fg-editor\fI 編集コマンドも見てください。 .TP 8 .B filetest \-\fIop file\fR ... (+) (\fBファイル問合わせ演算子\fRで解説されている) ファイル問合わせ演算子 \fIop\fR を各 \fIfile\fR に適用し、 結果をスペース区切りのリストで返します。 .PP .B foreach \fIname \fB(\fIwordlist\fB) .br \&... .PD 0 .TP 8 .B end \fIwordlist\fR のメンバーを \fIname\fR に順々に代入し、 これと対応する \fIend\fR に挟まれた範囲の コマンドシーケンスを実行します。 (\fIforeach\fR と \fIend\fR は 1 行に単独で現れなければなりません。) 組み込みコマンド \fIcontinue\fR を用いると ループを途中で継続することができ、 組み込みコマンド \fIbreak\fR を用いると ループを途中で終了させることができます。 このコマンドが端末から読み込まれると、 一度ループを `foreach?' プロンプト (あるいは \fBprompt2\fR) で読み込み、全体を読み終えてからループの各文を実行します。 端末からの入力時にループの途中でタイプミスをした場合は 修正できます。 .PD .TP 8 .B getspath \fR(+) システムの実行パスを表示します。 (TCF のみ) .TP 8 .B getxvers \fR(+) 実験的バージョンのプレフィックスを表示します。 (TCF のみ) .TP 8 .B glob \fIwordlist \fIecho\fR と似ていますが、`\\' でのエスケープを認識せず、 また出力での単語区切りをヌル文字にします。 単語リストをファイル名に展開するために プログラムからシェルを利用したいような場合に便利です。 .TP 8 .B goto \fIword \fIword\fR はファイル名と `label' 形式の文字列を出力するコマンド置換です。 シェルは入力を可能なかぎりさかのぼり、 `label:' 形式の行 (空白やタブが前置されていても良い) を検索し、 その行の次から実行を継続します。 .TP 8 .B hashstat 内部のハッシュテーブルが、 これまでのコマンド探索にどの程度効率的であったか (そして \fIexec\fR 類を使わずに済んだか) を示す統計行を表示します。 \fBpath\fR の各成分のうち、 ハッシュ関数がヒットの可能性があるとしたものや、 `/' で始まらないものに対して \fIexec\fR が試みられます。 .IP \fIvfork\fR(2) のないマシンでは、 単にハッシュバケツのサイズを表示します。 .PP .B history \fR[\fB\-hTr\fR] [\fIn\fR] .br .B history \-S\fR|\fB\-L|\fB\-M \fR[\fIfilename\fR] (+) .PD 0 .TP 8 .B history \-c \fR(+) 最初の形式はイベントリストの履歴を表示します。 \fIn\fR を与えると、新しい方最大 \fIn\fR 個のイベントを 表示または保存します。 \fB\-h\fR を指定すると、行頭の数字抜きでリストを表示します。 \fB\-T\fR を指定すると、タイムスタンプもコメントのかたちで表示されます。 (これを用いると、 `history \-L' や `source \-h' でのロードに適したファイルが作成できます。) \fB\-r\fR を指定すると、 表示の順番がデフォルトの古い順ではなく新しい順になります。 .PD .RS +8 .PP 2 番目の形式で \fB\-S\fR を指定すると、履歴リストを \fIfilename\fR に保存します。シェル変数 \fBsavehist\fR の最初の単語が 数値に設定されていると、最大でその数値までの行数が保存されます。 \fBsavehist\fR の 2 番目の単語が `merge' だった場合には、 履歴リストが現存の履歴ファイルにマージされ、タイムスタンプ順にソートされます (デフォルトでは現存のファイルを置き換えます)。 (+) マージは X Window System のように、 複数のシェルを同時に用いるような場合向けのものです。 現在は、シェルが行儀良く順々に終了するような場合でないと、 マージは成功しません。 .PP \fB\-L\fR を指定すると、シェルは \fIfilename\fR を 履歴リストに追加します。\fIfilename\fR は以前に \fB\-S\fR オプションや \fBsavehist\fR 機構で保存された履歴リストファイルです。 \fB\-M\fR は \fB\-L\fR と似ていますが、 \fIfilename\fR の内容は履歴リストにマージされ、 タイムスタンプの順にソートされます。 いずれの場合でも、\fIfilename\fR が与えられなければ \fBhistfile\fR を用い、 \fBhistfile\fR も設定されていなければ \fI~/.history\fR を用います。 `history \-L' はほとんど `source \-h' と同じですが、 前者ではファイル名を省略できます。 .PP ログインシェルは `history \-L' と同様のことを起動時に行っており、 また \fBsavehist\fR が設定されていれば終了前に `history \-S' と同様のことを行います。 通常 \fI~/.tcshrc\fR だけが \fI~/.history\fR の前に source されるので、 \fBhistfile\fR は \fI~/.login\fR ではなく \fI~/.tcshrc\fR で設定すべきです。 .PP \fBhistlit\fR が設定されていると、 最初の形式と 2 番目の形式は履歴リストを 文字通りの (展開されない) かたちで表示、保存します。 .PP 最後の形式は履歴リストをクリアします。 .RE .TP 8 .B hup \fR[\fIcommand\fR] \fR(+) \fIcommand\fR を指定すると、 hangup シグナルが送られたときに終了するようにして \fIcommand\fR を実行し、 シェルが終了するときにそのコマンドに hangup シグナルを送るようにします。 コマンドによっては hangup に対するそれぞれ独自の反応を設定することがあり、 これは \fIhup\fR より優先されるかもしれません。 引数を設定しないと (シェルスクリプト内部のみで許されます)、 そのシェルは残りのスクリプトの途中で hangup シグナルを受け取ると終了するようになります。 \fBシグナル処理\fRと組み込みコマンド \fInohup\fR の部分も見てください。 .TP 8 .B if (\fIexpr\fB) \fIcommand \fIexpr\fR (\fB式\fRで解説した式) の評価結果が真なら、 \fIcommand\fR が実行されます。 \fIcommand\fR に対する変数置換は、実行に先だって \fIif\fR コマンドの残りの部分と同時に行われます。 \fIcommand\fR は単純なコマンドでなければならず、 エイリアス、パイプライン、(括弧で括られた / ていない) コマンドリストは指定できません。ただし引数は指定できます。 \fIexpr\fR が偽で、 \fIcommand\fR が\fI実行されない\fR場合でも 入出力リダイレクションは行われてしまいます。 これはバグです。 .PP .B if (\fIexpr\fB) then .br \&... .br .B else if (\fIexpr2\fB) then .br \&... .br .B else .br \&... .PD 0 .TP 8 .B endif 指定した \fIexpr\fR が真の場合、 最初の \fIelse\fI までのコマンド群が実行されます。 \fIexpr\fR が偽で \fIexpr2\fR が真の場合は、 2 番目の \fIelse\fR までのコマンド群が実行されます。以下同じです。 \fIelse-if\fR のペアはいくつでも指定できますが、 \fIendif\fR はひとつしかいりません。 また \fIelse\fR 部は省略可能です。 (\fIelse\fR と \fIendif\fR の各単語は入力行の先頭にしか置けません。 \fIif\fR は入力行の先頭に単独で置くか、 \fIelse\fR の後に置くかしなければなりません。) .PD .TP 8 .B inlib \fIshared-library\fR ... (+) 各 \fIshared-library\fR を現在の環境に追加します。 共有ライブラリを削除する方法はありません。 (Domain/OS のみ) .TP 8 .B jobs \fR[\fB\-l\fR] アクティブなジョブをリストします。 \fB\-l\fR を指定すると、 通常の情報に加えてプロセス ID もリストします。 TCF システムでは、各ジョブが実行されているサイトも表示します。 .PP .PD 0 .TP 8 +.B kill \fR[\fB\-s \fIsignal\fR] \fB%\fIjob\fR|\fIpid\fR ... +.PD 0 +.TP 8 .B kill \-l -最初の形式は \fIsignal\fR を +1 番目または 2 番目の形式は \fIsignal\fR を (何も指定されなければ TERM (terminate) シグナルを) 指定したジョブやプロセスに送ります。 \fIjob\fR には\fBジョブ\fRで解説されているように、 数値、文字列、`', `%', `+', `\-' のどれかを指定できます。 シグナルは数値または名前 (\fI/usr/include/signal.h\fR にあるものから前の `SIG' を取り除いたもの) のいずれかで与えます。 デフォルトの \fIjob\fR はありません。 単に `kill' としても、現在のジョブへはシグナルを送りません。 TERM (terminate) または HUP (hangup) シグナルを送った場合は、 そのジョブやプロセスには CONT (continue) シグナルも送信されます。 -2 番目の形式はシグナルの名前をリストします。 +3 番目の形式はシグナルの名前をリストします。 .PD .ig \" Obsolete tcsh command .TP 8 .B linedit \fR(+) A synonym for the \fIecho\fR builtin command. .. .TP 8 .B limit \fR[\fB\-h\fR] [\fIresource\fR [\fImaximum-use\fR]] 現在のプロセスと、 現在のプロセスが生成するプロセスが消費する資源が、 指定した \fIresource\fR に対してプロセスひとつにつき \fImaximum-use\fR を越えないようにします。 \fImaximum-use\fR を指定しないと、current limit が表示されます。 \fIresource\fI を指定しないと、すべての制限値を表示します。 \fB\-h\fR フラグを指定すると、 current limit の代わりに hard limit を用います。 hard limit は current limit の限度を与えます。 hard limit はスーパーユーザーしか増やすことができませんが、 current limit は一般ユーザも可能な範囲内で増減できます。 .RS +8 .PP 現在制御できる資源は、 \fIcputime\fR (プロセスひとつにつき利用できる cpu 秒)、 \fIfilesize\fR (作成できる単一ファイルの最大サイズ)、 \fIdatasize\fR (プログラムテキストの終端を越えて sbrk(2) で増やせる データ領域+スタック領域の最大サイズ)、 \fIstacksize\fR (自動的に拡張されるスタック領域の最大サイズ)、 \fIcoredumpsize\fR (生成されるコアダンプの最大サイズ)、 \fImemoryuse\fR (プロセスひとつにいちどきに割り当てることのできる物理メモリの最大サイズ)、 です。 .PP \fImaximum-use\fR は浮動小数点値または整数値に、 単位をつけて指定します。 \fIcputime\fR 以外の制限値は、`k' または `kilobytes' (1024 バイト) をデフォルトの単位としています。 単位として `m' または `megabytes' を用いることもできます。 \fIcputime\fR のデフォルトの単位は `seconds' です。 分を表す `m', 時間を表す `h', 分 + 秒を表す `mm:ss' の形式などを用いることもできます。 .PP \fIresource\fR も単位も、他と区別がつく範囲で後半部を省略可能です。 .RE .TP 8 .B log \fR(+) シェル変数 \fBwatch\fR を表示し、そこにリストアップされている ユーザがログインしていればログインした時刻に関わらず報告します。 \fIwatchlog\fR についても参照してください。 .TP 8 .B login ログインシェルを終了して、\fI/bin/login\fR (訳注: FreeBSD では /usr/bin/login です) のインスタンスで置き換えます。これはログオフする 方法のひとつであり、\fIsh\fR(1) との互換性を保つ意味もあります。 .TP 8 .B logout ログインシェルを終了します。\fBignoreeof\fR がセットされている場合に 特に役立つでしょう。 .TP 8 .B ls\-F \fR[\-\fIswitch\fR ...] [\fIfile\fR ...] (+) `ls \-F' と同じようにファイルのリストを表示しますが、ずっと高速です。 各種の特別なファイル形式は特殊文字を用いて以下のように示されます。 .PP .RS +8 .PD 0 .TP 4 / ディレクトリ .TP 4 * 実行可能 .TP 4 # ブロック型デバイス .TP 4 % キャラクタ型デバイス .TP 4 | 名前付きパイプ (名前付きパイプのあるシステムでのみ) .TP 4 = ソケット (ソケットのあるシステムでのみ) .TP 4 @ シンボリックリンク (シンボリックリンクのあるシステムでのみ) .TP 4 + 隠しディレクトリ (AIX のみ) またはコンテキスト依存 (HP/UX のみ) .TP 4 : ネットワーク特殊型 (HP/UX のみ) .PD .PP シェル変数 \fBlistlinks\fR がセットされている場合は、 シンボリックリンクに関してより詳しく表示されます (もちろん、シンボリックリンクを持つシステムでだけです)。 .PP .PD 0 .TP 4 @ ディレクトリでないものへのシンボリックリンク .TP 4 > ディレクトリへのシンボリックリンク .TP 4 & どこへのリンクでもないシンボリックリンク .PD .PP \fBlistlinks\fR はシンボリックリンクの指し示すファイルが 存在するパーティションのマウントを引き起こすため、\fIls\-F\fR を 遅くしてしまいます。 .PP もしシェル変数 \fBlistfrags\fR が `x', `a', `A' のいずれかに セットされているか、それらの組合せ (たとえば `xA') に セットされている場合は、これが `ls \-xF' や `ls \-Fa'、 もしくは組み合わせて `ls \-FxA' のように \fIls\-F\fR の フラグとして使われます。`ls \-C' がデフォルトでないマシンでは \fBlistflags\fR が `x' を含む場合には \fIls \-xF' のように、 そうでなければ \fIls \-F\fR は `ls \-CF' のように振舞います。 \fIls \-F\fR は、何らかのスイッチが与えられた場合には \fIls\fR(1) に引数を渡すので、`alias ls ls\-F' は通常、正しく動作します。 .PP 組み込みの \fBls\-F\fR はファイルタイプや拡張子によってファイル名を 色分けすることができます。シェル変数 \fBcolor\fR \fItcsh\fR と 環境変数 \fBLS_COLORS\fR を参照してください。 .RE .PP .B migrate \fR[\fB\-\fIsite\fR] \fIpid\fR|\fB%\fIjobid\fR ... (+) .PD 0 .TP 8 .B migrate \-\fIsite\fR (+) 最初の形式では指定したプロセスまたはジョブを、指定した場所もしくは システムパスによって決定されるデフォルトの場所に移動します。 2 番目の形式は `migrate \-\fIsite\fR $$' と同じ意味を持ちます。 これは現在のプロセスを指定した場所に移動します。シェルは その tty を失わないことになっているので、シェル自身を移動することは 予期しない動作の原因となります。(TCF のみ) .PD .TP 8 .B newgrp \fR[\fB\-\fR] \fIgroup\fR (+) `exec newgrp' と同じ意味をもちます。\fInewgrp\fR(1) を 参照してください。 シェルがこれを使うことができるようにコンパイルされている場合に のみ使用可能です。シェル変数 \fBversion\fR を参照してください。 .TP 8 .B nice \fR[\fB+\fInumber\fR] [\fIcommand\fR] シェルのスケジューリング優先度を \fInumber\fR に設定するか、 \fInumber\fR が指定されていない場合は 4 に設定します。\fIcommand\fR をつけると、コマンド \fIcommand\fR を適切な優先度で実行します。 \fInumber\fR が大きいほど、そのプロセスが獲得する CPU 時間は短くなります。 スーパーユーザは `nice \-number ...' とすることにより負の値を 設定することができます。コマンドは常にサブシェルから実行され、 コマンドには単純な \fIif\fR 文の場合と同じ制限が課されます。 .TP 8 .B nohup \fR[\fIcommand\fR] \fIcommand\fR をつけると、コマンド \fIcommand\fR を ハングアップシグナルを無視して実行するようにします。 これらのコマンドが \fInohup\fR をオーバーライドして ハングアップシグナルに対して自分自身で応答するようにすることが あることに注意してください。引数のない場合 (シェルスクリプト中で のみ許されます)、スクリプトのそれ以降の部分でシェルは ハングアップシグナルを無視するようになります。 \fBシグナル処理\fRと、組み込みコマンド \fIhup\fR についても 参照してください。 .TP 8 .B notify \fR[\fB%\fIjob\fR ...] ユーザに非同期的に指定したジョブ (%\fIjob\fR が省略された場合は カレントジョブ) の状態に何らかの変化があった場合に非同期的に、 通知するようにします。この場合は通常と異なり、次のプロンプトが 出力されるまで待ちません。 \fIjob\fR は \fBJobs\fR に記述されているように番号、文字列、`', `%', `+', `\-' のどれでも許されます。 シェル変数 \fBnotify\fR も参照してください。 .TP 8 .B onintr \fR[\fB\-\fR|\fIlabel\fR] 割り込み時のシェルの動作を制御します。 引数がなければ、シェルのデフォルトの割り込み時の動作に設定されます。 この場合は、シェルスクリプトは割り込みで中断され、 コマンド実行時はコマンドの実行を中断してコマンド入力待ちに戻ります。 `-' が指定された場合はすべての割り込みが無視されます。 \fIlabel\fR を指定すると、割り込みが発生したり子プロセスが 割り込みで中断したりした場合に `goto \fIlabel\fR' を実行します。 .IP "" 8 \fIonintr\fR は、システムのスタートアップファイル (\fBFILES\fR を参照) で割り込みが禁止されている場合には無視されます。 .TP 8 .B popd \fR[\fB\-p\fR] [\fB\-l\fR] [\fB\-n\fR|\fB\-v\fR] \fR[\fB+\fIn\fR] 引数がなければ、ディレクトリスタックからひとつ値を取り出して、 そこに移動します。`+\fIn\fR' のように数値を与えると、 ディレクトリスタックの \fIn\fR' 番目のエントリを破棄します。 .IP "" 8 また、すべての形式の \fIpopd\fR は \fIdirs\fR のように ディレクトリスタックの最後のエントリを表示します。 シェル変数 \fBpushdsilent\fR はこれを抑制し、 \fB-p\fR フラグによって \fBpushdsilent\fR の動作を オーバーライドすることができます。 \fB\-l\fR, \fB\-n\fR, \fB\-v\fR フラグは \fIpopd\fR でも、\fIdirs\fR と同じ意味をもちます。 .TP 8 .B printenv \fR[\fIname\fR] (+) すべての環境変数の名前と値を表示するか、\fIname\fR を与えた場合には 環境変数 \fIname\fR の値を表示します。 .TP 8 .B pushd \fR[\fB\-p\fR] [\fB\-l\fR] [\fB\-n\fR|\fB\-v\fR] [\fIname\fR|\fB+\fIn\fR] 引数がなければ、ディレクトリスタックの一番上にあるふたつの エントリを入れ換えます。もし \fBpushdtohome\fR がセットされていれば、 引数なしの \fIpushd\fR は \fIcd\fR のように `pushd ~' を行います。 (+) \fIname\fR をつけると、現在の作業ディレクトリを ディレクトリスタックに積んで \fIname\fR に移動します。 もし \fIname\fR が `\-' であれば、ひとつ前の作業ディレクトリとして 解釈されます (\fBファイル名置換\fRを参照)。 (+) \fBdunique\fR がセットされていれば、\fIpushd\fR は、スタックに \fIname\fR を積む前にすべてのそれと同じものを指すエントリを スタックから除去します。(+) `+\fIn\fR' として番号をつけると、ディレクトリスタックの \fIn\fR 番目のエントリがトップにくるようにスタックを回転します。 \fBdextract\fR がセットされている場合、`pushd +\fIn\fR' を行うと \fIn\fR 番目のディレクトリが展開されて、 スタックのトップに移動されます。(+) .IP "" 8 また、すべての形式の \fIpushd\fR は \fIdirs\fR と同じように ディレクトリスタックの最終的な内容を表示します。シェル変数 \fBpushdsilent\fR をセットすることでこれをやめることができ、 またさらにこれは \fB-p\fR フラグによってオーバーライドすることが 可能です。\fIpushd\fR に対する \fB\-l\fR, \fB\-n\fR, \fB\-v\fR フラグの意味は \fIdirs\fR のものと同様です。(+) .TP 8 .B rehash \fBpath\fR 変数の示すディレクトリの内容を保持する 内部ハッシュテーブルを再構成します。これはログインしている間に 新しいコマンドが \fBpath\fR の示すディレクトリに追加された場合に 必要です。これはあなたが自分の個人的なディレクトリにコマンドを 追加した場合か、システム管理者がシステムディレクトリの内容を変更した 場合にのみ行われるべきです。このコマンドはまた、チルダ記号を 用いたホームディレクトリ記述のキャッシュもフラッシュします。 .TP 8 .B repeat \fIcount command\fR 指定されたコマンド \fIcommand\fR を \fIcount\fR 回 繰り返し実行します。\fIcommand\fR に指定するものは 一行 \fIif\fR 文で指定する \fIcommand\fR と同様の制限を受けます。 入出力リダイレクションは \fIcount\fR が 0 であっても、 必ず一回だけ処理されます。 .TP 8 .B rootnode //\fInodename \fR(+) ルートノードを //\fInodename\fR に変更します。結果として `/' は `//\fInodename\fR' として解釈されます。 (Domain/OS のみ) .PP .B sched \fR(+) .br .B sched \fR[\fB+\fR]\fIhh:mm command\fR \fR(+) .PD 0 .TP 8 .B sched \-\fIn\fR (+) 最初の形式は、予定されているイベントのリストを表示します。 シェル変数 \fBsched\fR は予定されているイベントのリストを 表示する形式を設定するためにセットされます。 3 番目の形式は \fIcommand\fR を予定されているイベントのリストに 追加します。たとえば、 .PD .RS +8 .IP "" 4 > sched 11:00 echo It\\'s eleven o\\'clock. .PP は、午前 11 時に `It's eleven o'clock.' を表示させます。 時間は 12 時間制の AM/PM を指定する書式でも構いません。 .IP "" 4 > sched 5pm set prompt='[%h] It\\'s after 5; go home: >' .PP また、現在時刻からの相対的な時間でも構いません。 .IP "" 4 > sched +2:15 /usr/lib/uucp/uucico \-r1 \-sother .PP 相対的な指定では AM/PM を使うべきではありません。 3 番目の書式では \fIn\fR 番のイベントをリストから削除します。 .IP "" 4 > sched .br 1 Wed Apr 4 15:42 /usr/lib/uucp/uucico \-r1 \-sother .br 2 Wed Apr 4 17:00 set prompt=[%h] It's after 5; go home: > .br > sched \-2 .br > sched .br 1 Wed Apr 4 15:42 /usr/lib/uucp/uucico \-r1 \-sother .PP 予定イベントのリストにあるコマンドは、コマンドがリストに 入れられてから最初のプロンプトが出たあとで実行されます。 実行の正確な時間を過ぎてしまうことはありますが、 次のプロンプトでは遅れたコマンドが実行されます。 シェルがユーザのコマンド入力を待っている間に実行予定時間が来た コマンドは直ちに実行されます。しかし、既に実行されているコマンドの 実行に割り込むことはできませんし、 予定されていたコマンドの実行についても同様です。 .PP この仕組みはいくつかの Unix システムに実装されている \fIat\fR(1) に 似ていますが同じではありません。 指定した時刻通りにコマンドが実行できないことがあるのは非常に大きな 短所です。しかしこの仕組みの長所は、\fIsched\fR はシェルから 直接実行でき、シェル変数やその他の資源へのアクセスが できるということです。これは時刻によってユーザの作業環境を 変化させることを可能にします。 .RE .PP .B set .br .B set \fIname\fR ... .br .B set \fIname\fR\fB=\fIword\fR ... .br .B set [\-r] [\-f|\-l] \fIname\fR\fB=(\fIwordlist\fB)\fR ... (+) .br .B set \fIname[index]\fR\fB=\fIword\fR ... .br .B set \-r \fR(+) .br .B set \-r \fIname\fR ... (+) .PD 0 .TP 8 .B set \-r \fIname\fR\fB=\fIword\fR ... (+) 1 番目の形式ではすべてのシェル変数の値を表示します。 複数の単語からなる値を持つ変数は括弧で囲まれた値のリストとして表示します。 2 番目の形式では \fIname\fR に空文字列をセットします。 3 番目の形式では \fIname\fR に単一の単語 \fIword\fR をセットします。 4 番目の形式では \fIname\fR に \fIwordlist\fR で示した単語の リストをセットします。すべての場合においてコマンド置換や ファイル名置換が値に対して行われます。\-r が指定された場合には、 値は読み取り専用でセットされます。\-f または \-l が 指定された場合には、単語リストの中での順番を保ちながら 重複した単語が取り除かれます。 \-f は最初に出てきたものをリストに残し、\-l は最後に出てきたものを リストに残します。 5 番目の書式では変数 name の \fIindex\fR 番目の要素に \fIword\fR を セットします。この場合この要素は既に存在していなければなりません。 6 番目の書式は読み取り専用にセットされているシェル変数の 名前の一覧を表示します。 7 番目の書式は \fIname\fR を、値の有無に関わらず読み取り専用に セットします。 8 番目の書式は 3 番目の書式と同じですが、同時に \fIname\fR を 読み取り専用にセットします。 .PD .IP "" 8 複数の変数をセットしたり、読み取り専用にセットするために ひとつの set コマンドへの引数を繰り返すことができます。 しかし、変数への代入処理を開始する前に変数展開処理が一度に 行われることに注意してください。また、`=' は \fIname\fR と \fIword\fRの両方と接しているか、空白で区切られているかの どちらかであり、片方だけと接してはいけないことに注意してください。 組み込みコマンド \fIunset\fR についても参照してください。 .TP 8 .B setenv \fR[\fIname \fR[\fIvalue\fR]] 引数がなければ、すべての環境変数の名前と値を表示します。 \fIname\fR を与えられた場合は、環境変数 \fIname\fR の値を \fIvalue\fR に セットするか、\fIvalue\fR がなければ空文字列にセットします。 .TP 8 .B setpath \fIpath \fR(+) \fIsetpath\fR(1) と同様です。(Mach のみ) .TP 8 .B setspath\fR LOCAL|\fIsite\fR|\fIcpu\fR ... (+) システム実行パスを設定します。(TCF のみ) .TP 8 .B settc \fIcap value \fR(+) シェルに端末ケーパビリティ \fIcap\fR (\fItermcap\fR(5) で定義されたもの) は 値 \fIvalue\fR を持つことを教えます。 妥当性のチェックは行われません。 Concept 端末のユーザは、一番右の桁で適切な折り返しを行うために `settc xn no' を行う必要があるかもしれません。 .TP 8 .B setty \fR[\fB\-d\fR|\fB\-q\fR|\fB\-x\fR] [\fB\-a\fR] [[\fB+\fR|\fB\-\fR]\fImode\fR] (+) シェルが変更してはならない tty モード (\fB端末管理\fRを参照) を制御します。 \fB\-d\fR, \fB\-q\fR, \fB\-x\fR は \fIsetty\fR に、 それぞれ `edit', `quote', `execute' 時の tty モードをセットします。 \fB\-d\fR, \fB\-q\fR, \fB\-x\fR が指定されない場合、 `execute' が使用されます。 .IP "" 8 他の引数がなければ、\fIsetty\fR はオン (`+mode') または オフ (`-mode') に固定されているモードを一覧表示します。 使用可能なモードはシステムごとに異なるため、表示も異なります。 \fB\-a\fR をつけると、固定されているかどうかにかかわらず すべての tty モードを一覧表示します。 \fB+\fImode\fR, \fB\-\fImode\fR, \fImode\fR は、それぞれモード \fImode\fR をオンに固定、オフに固定、非固定にします。 たとえば、`setty +echok echoe' は `echok' をオンに固定し、 シェルがコマンドを実行する際に `echoe' モードを オンにしたりオフにしたりできるようにします。 .TP 8 .B setxvers\fR [\fIstring\fR] (+) \fIstring\fR に試験的なバージョンプリフィックスをセットし、 \fIstring\fR が省略された場合にはそれを削除します。(TCF のみ) .TP 8 .B shift \fR[\fIvariable\fR] 引数がなければ、\fBargv\fR[1] を破棄してメンバを左にずらします。 \fBargv\fR がセットされていなかったり、 値が 1 つもなかった場合にはエラーになります。 変数名 \fIvariable\fR を指定すると、 変数 \fIvariable\fR に対して同じ動作を行います。 .TP 8 .B source \fR[\fB\-h\fR] \fIname\fR [\fIargs\fR ...] \fIname\fR からコマンドを読み取って実行します。 コマンドはヒストリリストには残されません。 もし引数 \fIargs\fR が与えられればそれは \fBargv\fR に 入れられます。(+) \fIsource\fR コマンドは入れ子にすることができます。 もし入れ子のレベルがあまりに深くなり過ぎると、 シェルはファイル記述子の不足を起こすでしょう。 \fIsource\fR でのエラーはすべての入れ子になっている \fIsource\fR の 実行を停止します。 \fB\-h\fR を付けると、コマンドを実行するかわりに `history \-L' の ようにヒストリリストに入力されます。 .TP 8 .B stop \fB%\fIjob\fR|\fIpid\fR ... 指定したバックグラウンドで実行されているジョブまたはプロセスを 停止します。\fIjob\fR は番号か、文字列か、あるいは\fBジョブ\fRに 示されている `', `%', `+', `\-' のいずれかを指定します。 デフォルトの \fIjob\fR は存在しないので、 ただ `stop' を実行するだけではカレントジョブを 停止することにはなりません。 .TP 8 .B suspend \fB^Z\fR で送られるような stop シグナルが送られたかのように、 その場でシェルを停止させます。 これは多くの場合 \fIsu\fR(1) で起動したシェルを停止するのに用いられます。 .PP .B switch (\fIstring\fB) .br .B case \fIstr1\fB: .PD 0 .IP "" 4 \&... .br .B breaksw .PP \&... .PP .B default: .IP "" 4 \&... .br .B breaksw .TP 8 .B endsw 指定された文字列 \fIstring\fR に対して、各 case ラベルを連続的に マッチさせます。\fIstring\fR にはそれに先だってコマンド置換と ファイル名置換が行われます。case ラベルには変数置換が行われ、 ファイル名メタキャラクタの `*', `?', `[...]' を用いることができます。 `default' ラベルが出てくるまでにどの case ラベルとも マッチしなかった場合、default ラベルの後から実行が開始されます。 各 case ラベルと default ラベルは行の最初になければなりません。 \fIbreaksw\fR コマンドは実行を中断して \fIendsw\fR の後から 再開させます。 \fIbreaksw\fR を使用しない場合は C 言語と同様に case ラベルや default ラベルを通過して実行が続けられます。 もしマッチするラベルも default ラベルも存在しない場合は、 実行は \fIendsw\fR の後から再開されます。 .PD .TP 8 .B telltc \fR(+) 端末ケーパビリティのすべての値を一覧表示します (\fItermcap\fR(5) を参照)。 .TP 8 .B time \fR[\fIcommand\fR] コマンド \fIcommand\fR (エイリアスやパイプライン、コマンドリストや 括弧でくくったコマンドリストでない単純なものでなければなりません) を実行し、変数 \fBtime\fR の項で説明する形式で、実行所用時間に 関する要約を表示します。必要ならば、コマンド終了時に時間を 表示するための追加のシェルが生成されます。\fIcommand\fR を 指定しなかった場合は、現在のシェルとその子プロセスが使用した時間に 関する要約が表示されます。 .TP 8 .B umask \fR[\fIvalue\fR] 8 進数で指定されたファイル作成マスクを \fIvalue\fR に設定します。 一般的なマスクの値としては、グループにすべての権限を与え、 その他には読み取りと実行のみを許可する 002 や、グループとその他に 読み取りと実行を許可する 022 があります。 \fIvalue\fR を省略すると、現在のファイル作成マスクを表示します。 .TP 8 .B unalias \fIpattern .br パターン \fIpattern\fR にマッチするすべてのエイリアスを削除します。 したがって `unalias *' とすることですべてのエイリアスを 削除できます。 \fIunalias\fR するものがなかった場合もエラーにはなりません。 .TP 8 .B uncomplete \fIpattern\fR (+) パターン \fIpattern\fR にマッチするすべての補完対象を削除します。 したがって `uncomplete *' とすることですべての補完対象を 削除します。 \fIuncomplete\fR するものがなかった場合もエラーにはなりません。 .TP 8 .B unhash 実行プログラムの検索を高速化する内部ハッシュテーブルの使用を 禁止します。 .TP 8 .B universe \fIuniverse\fR (+) universe を \fIuniverse\fR に設定します。(Masscomp/RTU のみ) .TP 8 .B unlimit \fR[\fB\-h\fR] [\fIresource\fR] リソース \fIresource\fR の制限を解除します。\fIresource\fR が 指定されない場合は、すべてのリソースに関する制限が解除されます。 \fB\-h\fR が指定されると、対応するハードリミットが解除されます。 これはスーパーユーザのみが行うことができます。 .TP 8 .B unset \fIpattern パターン \fIpattern\fR にマッチするすべての変数を、読み取り専用の 場合も含めて削除します。したがって `unset *' とすることによって 読み取り専用のものも含めてすべての変数が削除されますが、 これは良いことではありません。 \fIunset\fR するものがなかった場合もエラーにはなりません。 .TP 8 .B unsetenv \fIpattern パターン \fIpattern\fR にマッチするすべての環境変数を削除します。 したがって `unsetenv *' とすることによってすべての環境変数を 削除することができますが、これは良いことではありません。 \fIunsetenv\fR する環境変数がなかった場合もエラーにはなりません。 .TP 8 .B ver \fR[\fIsystype\fR [\fIcommand\fR]] (+) 引数が与えられなかった場合は \fBSYSTYPE\fR を表示します。 \fIsystype\fR を指定した場合は、\fBSYSTYPE\fR を \fIsystype\fR に設定します。\fIsystype\fR とコマンド \fIcommand\fR を指定した場合は、\fIsystype\fR で \fIcommand\fR を 実行します。\fIsystype\fR は `bsd4.3' か `sys5.3' のいずれかです。 (Domain/OS のみ) .TP 8 .B wait すべてのバックグラウンドジョブの終了を待ちます。対話的にシェルが 実行されている場合、割り込みにより wait を停止することが できます。この際シェルはまだ終了していないすべてのジョブの名前と その番号を表示します。 .TP 8 .B warp \fIuniverse\fR (+) universe を \fIuniverse\fR に設定します。(Convex/OS のみ) .TP 8 .B watchlog \fR(+) 組み込みコマンド \fIlog\fR の別名です (そちらも参照)。 コンパイル時に使用できるように設定されている場合にのみ使用可能です。 シェル変数 \fBversion\fR を参照してください。 .TP 8 .B where \fIcommand\fR (+) コマンド \fIcommand\fR について、エイリアスや組み込みコマンド、 \fBpath\fR にある実行可能ファイルを含めてシェルの知っている すべての実体を一覧表示します。 .TP 8 .B which\fR \fIcommand\fR (+) コマンド \fIcommand\fR が、\fBpath\fR の検索などの処理のあとで、 実際に実行されるコマンドを表示します。組み込みのものは \fIwhich\fR(1) とほとんど同じですが、 \fItcsh\fR のエイリアスや組み込みコマンドついても正しく報告し、 また 10 から 100 倍高速です。 編集コマンド \fIwhich-command\fR についても参照してください。 .PP .B while (\fIexpr\fB)\fR .br \&... .PD 0 .TP 8 .B end 指定された式 \fIexpr\fR (\fB式\fRで述べられている式) の評価結果が 0 でない限り、\fIwhile\fR とそれに対応する \fIend\fR の間のコマンド を繰り返し実行します。 \fIwhile\fR と \fIend\fR はその行に単独で書かれなければなりません。 \fIbreak\fR と \fIcontinue\fR は、ループを途中で中断したり再開する 場合に使用します。 入力が端末の場合は、\fIforeach\fR の場合と同じように、 ループの内容を一通り入力するまでユーザにプロンプトが出力されます。 .PD .SS "特別なエイリアス (+)" これらのエイリアスは、設定されている場合それぞれ指示された時刻に 自動的に実行されます。これらのエイリアスは、初期状態ではすべて 未定義です。 .TP 8 .B beepcmd シェルが端末ベルを鳴らしたいときに実行されます。 .TP 8 .B cwdcmd 作業ディレクトリが変更されるたびに実行されます。たとえば、 ユーザが X Window System 上で作業していて、 \fIxterm\fR(1) および \fItwm\fR(1) のように、 タイトルバーをサポートしている リペアレントウインドウマネージャを使用していて、 .RS +8 .IP "" 4 > alias cwdcmd 'echo \-n "^[]2;${HOST}:$cwd ^G"' .PP を実行すると、シェルは、動作中の \fIxterm\fR(1) のタイトルを ホスト名、コロン、そしてカレント作業ディレクトリのフルパスに 変更します。 これをもっと面白く実行するには、次のようにします。 .IP "" 4 > alias cwdcmd 'echo \-n "^[]2;${HOST}:$cwd^G^[]1;${HOST}^G"' .PP こうすると、ホスト名および作業ディレクトリはタイトルバーに 変更されますが、アイコンマネージャのメニューにはホスト名しか 表示されなくなります。 .PP \fIcwdcmd\fR 中に \fIcd\fR, \fIpushd\fR あるいは \fIpopd\fR を置くと、 無限ループを引き起こす可能性があることに注意してください。 そういうことをする人は、そうしてしまった代償は受けるものだというのが 作者の見解です。 .RE .TP 8 +.B jobcmd +各コマンドが実行される前またはコマンドが状態を変える前に実行します。 +\fIpostcmd\fR と似ていますが、組み込みコマンドでは表示しません。 +.RS +8 +.IP "" 4 +> alias jobcmd 'echo \-n "^[]2\e;\e!#^G"' +.PP +として \fIvi foo.c\fR を実行すると、 +コマンド文字列が xterm タイトルバーに表示されます。 +.RE +.TP 8 .B helpcommand \fBrun-help\fR 編集コマンドが実行します。ヘルプが探すコマンド名は、 単一の引数として渡されます。 たとえば、 .RS +8 .IP "" 4 > alias helpcommand '\e!:1 --help' .PP とすると、GNU のヘルプ呼び出し方法を使った、 コマンドそのもののヘルプ表示が実行されます。 現在のところ、たくさんのコマンドを書いたテーブルを使う以外には、 いろいろな呼び出し方法 (たとえば、Unix の `-h' オプション)を 使い分ける簡単な方法はありません。 .RE .TP 8 .B periodic \fBtperiod\fR 分おきに実行されます。このエイリアスは、 たとえば新しいメールが届いたというような、 日常的ではあってもそれほど頻繁には起こらない変更点を チェックするのに便利な手段を提供します。 たとえば、 .RS +8 .IP "" 4 > set tperiod = 30 .br > alias periodic checknews .PP とすると、30 分おきに \fIchecknews\fR(1) プログラムが起動します。 \fIperiodic\fR が設定されているが、\fBtperiod\fR が設定されていないか あるいは 0 に設定されている場合、\fIperiodic\fR は \fIprecmd\fR のように振る舞います。 .RE .TP 8 .B precmd プロンプトが表示される直前に実行されます。たとえば、 .RS +8 .IP "" 4 > alias precmd date .PP とすると、各コマンド用にシェルプロンプトが表示される直前に \fIdate\fR(1) が起動します。 \fIprecmd\fR に何を設定できるかには制限はありませんが、 慎重に選んでください。 .RE .TP 8 .B postcmd 各コマンドが実行される前に実行されます。 .RS +8 .IP "" 4 > alias postcmd 'echo \-n "^[]2\e;\e!#^G"' .PP とすると、\fIvi foo.c\fR を実行すると xterm のタイトルバーに このコマンド文字列が書かれます。 .RE .TP 8 .B shell スクリプト中でインタプリタを指定していない実行可能スクリプト用の インタプリタを指定します。 最初の単語は、使用したいインタプリタへのフルパスでなくてはなりません (たとえば、`/bin/csh' や `/usr/local/bin/tcsh')。 .SS "特別なシェル変数" このセクションで述べる変数は、シェルにとっては特別な意味のあるものです。 .PP シェルは、起動時に次の変数を設定します。\fBaddsuffix\fR, \fBargv\fR, \fBautologout\fR, \fBcommand\fR, \fBecho_style\fR, \fBedit\fR, \fBgid\fR, \fBgroup\fR, \fBhome\fR, \fBloginsh\fR, \fBoid\fR, \fBpath\fR, \fBprompt\fR, \fBprompt2\fR, \fBprompt3\fR, \fBshell\fR, \fBshlvl\fR, \fBtcsh\fR, \fBterm\fR, \fBtty\fR, \fBuid\fR, \fBuser\fR そして \fBversion\fR です。 これらの変数は、起動後はユーザが変更しない限り変更されません。 シェルは、必要があれば、\fBcwd\fR, \fBdirstack\fR, \fBowd\fR および \fBstatus\fR を更新し、ログアウト時に \fBlogout\fR を設定します。 .PP シェルは、シェル変数 \fBafsuser\fR, \fBgroup\fR, \fBhome\fR, \fBpath\fR, \fBshlvl\fR, \fBterm\fR および \fBuser\fR と同名の 環境変数との同期を取ります。 つまり、環境変数が変更されると、シェルは対応するシェル変数を合致するように 変更するのです (シェル変数が読み込み専用でない場合です)。また、その逆も 行います。ここで、\fBcwd\fR と \fBPWD\fR は同じ意味を持ちますが、 この方法では同期は行われないということに注意してください。 また、シェルは、自動的に \fBpath\fR と \fBPATH\fR の違った形式を 相互変換するということにも注意してください。 .TP 8 .B addsuffix \fR(+) これが設定されている場合、ファイル名が補完の際に完全に一致するときに、 一致したものがディレクトリの場合には末尾に `/' を付け加え、 通常のファイルの場合には末尾にスペースを加えます。 デフォルトで設定されています。 .TP 8 .B afsuser \fR(+) これが設定されている場合、\fBautologout\fR の autolock 機能は、 ローカルのユーザ名の代わりにこの値を kerberos 認証用に使います。 .TP 8 .B ampm \fR(+) これが設定されている場合、時刻が 12 時間単位の AM/PM フォーマットで すべて表示されます。 .TP 8 .B argv シェルへの引数です。位置パラメータは \fBargv\fR から取られます。 すなわち、`$1' は `$argv[1]' に置き換えられるといった具合です。 デフォルトで設定されていますが、通常対話型シェルでは空です。 .TP 8 .B autocorrect \fR(+) これが設定されている場合は、補完を試みる前に 自動的に \fIspell-word\fR 編集コマンドが実行されます。 .TP 8 .B autoexpand \fR(+) これが設定されている場合は、補完を試みる前に自動的に \fIexpand-history\fR 編集コマンドが実行されます。 .TP 8 .B autolist \fR(+) これが設定されている場合は、あいまいな補完を行った後、 可能性のあるものをリストします。 `ambiguous' が設定されている場合、可能性のあるものを リストするのは、補完によって何の文字も 追加されなかった場合に限られます。 .TP 8 .B autologout \fR(+) 1 番目の単語は、時間を分単位で表しており、 この時間以上の間、何の処理もしていなければ 自動的にログアウトされます。2 番目の単語はオプションであり、 ここで指定された時間以上の間、何の処理もしていなければ 自動ロックがかかります。 シェルが自動的にログアウトする際には、 シェルは `auto-logout' と出力し、logout 変数を `automatic' に 設定し、そして終了します。 シェルが自動的にロックされたユーザは、作業を続けたいなら 自分のパスワードを入力することが必要になります。5 回入力に 失敗すると、自動的にログアウトします。 ログインシェルおよびスーパユーザのシェルでは、デフォルトで `60'(60 分後自動的にログアウトし、ロックはかけない) に 設定されています。しかし、シェルがウインドウシステムの もとで動いていると認識した場合 (すなわち、\fBDISPLAY\fR 環境変数が設定されている) や、 tty が疑似 tty(pty) である場合、あるいは、シェルがそのようには コンパイルされていない場合 (\fBversion\fR シェル変数を参照) には設定されません。 \fBafsuser\fR および \fBlogout\fR シェル変数も 参照してください。 .TP 8 .B backslash_quote \fR(+) これが設定されている場合、バックスラッシュ (`\\') は 常に `\\', `'', および `"' でクォートされます。これによって、 複雑なクォートをする手間が緩和されますが、 \fIcsh\fR(1) スクリプト中で文法エラーをひき起こす 可能性が出てきます。 .TP 8 .B catalog メッセージカタログのファイル名です。 これが設定されている場合、 デフォルトの `tcsh' の代りに `tcsh.${catalog}' を、 メッセージカタログとして tcsh は使用します。 .TP 8 .B cdpath カレントディレクトリ中にサブディレクトリが見つからなかった場合に、 \fIcd\fR が探索すべきディレクトリのリストです。 .TP 8 .B color これが設定されている場合、組み込みコマンド \fBls\-F\fR 用の カラー表示を有効にし、\fB\-\-color=auto\fR を \fBls\fR に渡します。あるいは、ただ 1 つのコマンドに 対してカラー表示を有効にするため、\fBls\-F\fR または \fBls\fR のみに設定することができます。 何に対しても設定しない場合は、\fB(ls\-F ls)\fR に対して 設定したのと等価です。 .TP 8 .B colorcat これが設定されている場合は、NLS メッセージファイルに対して カラー用エスケープシーケンスを有効にします。これによって、 色のついた NLS メッセージが表示されます。 .TP 8 .B command \fR(+) これが設定されている場合、シェルに渡されたコマンドは、 \fB-c\fR フラグ (そちらも参照) をつけたものに なります。 .TP 8 .B complete \fR(+) これが `enhance' に設定されている場合、補完は、 1) 大文字小文字を無視し、2) ピリオド、ハイフン、および アンダスコア (`.', `-', `_') を単語の区切り文字と みなし、ハイフンとアンダスコアを等価なものとみなします。 .TP 8 .B continue \fR(+) コマンドリストに対してこれが設定されている場合、シェルは リストされているコマンドを継続実行し、新たにコマンドを 開始しません。 .TP 8 .B continue_args \fR(+) continue と同じですが、シェルは次のコマンドを実行します: .RS +8 .IP "" 4 echo `pwd` $argv > ~/._pause; % .RE .TP 8 .B correct \fR(+) `cmd' に設定されている場合、コマンドは自動的にスペル訂正されます。 `complete' に設定されている場合、コマンドは自動的に補完されます。 `all' に設定されている場合、コマンドライン全体が訂正されます。 .TP 8 .B cwd カレントディレクトリのフルパス名です。 シェル変数 \fBdirstack\fR および \fBowd\fR も参照してください。 .TP 8 .B dextract \fR(+) これが設定されている場合、`pushd +\fIn\fR' はディレクトリを先頭に 持っていくのではなく、ディレクトリスタックから \fIn\fR 番目の ディレクトリを取り出します。 .TP 8 .B dirsfile \fR(+) `dirs \-S' および `dirs \-L' がヒストリファイルを探すデフォルトの 場所です。設定していない場合は、\fI~/.cshdirs\fR が使われます。 通常、\fI~/.tcshrc\fR の方が \fI~/.cshdirs\fR よりも先に ソースとして使われるため、\fBdirsfile\fR は、\fI~/.login\fR ではなく \fI~/.tcshrc\fR 中で設定すべきです。 .TP 8 .B dirstack \fR(+) ディレクトリスタック上の全ディレクトリの配列です。 `$dirstack[1]' はカレントディレクトリであり、`$dirstack[2]' は スタック上の最初のディレクトリといった具合です。 カレントディレクトリは `$dirstack[1]' ですが、 ディレクトリスタックの置換では `=0' であるなどということに 注意してください。\fBdirstack\fR を設定することでスタックを 任意に変更することができますが、最初の要素 (カレント ディレクトリ) は常に正しいものになります。 シェル変数 \fBcwd\fR および \fBowd\fR も参照してください。 .TP 8 .B dspmbyte \fR(+) `euc' に設定されている場合、EUC-kanji(Japanese) コードで 表示および編集ができるようになります。 `sjis' に設定されている場合、Shift-JIS(Japanese) コードで 表示および編集ができるようになります。 +`big5' に設定されている場合、Big5(Chinese) コードで +表示および編集ができるようになります。 次のようなフォーマットに設定されている場合、 独自のマルチバイトコードフォーマットで 表示および編集ができるようになります: .RS +8 .IP "" 4 > set dspmbyte = 0000....(256 bytes)....0000 .PP テーブルには\fBちょうど\fR 256 バイト必要です。 256 文字それぞれは、ASCII コード 0x00, 0x01, ... 0xff に (左から右に向かって) 対応しています。 各キャラクタは、 .\" (position in this table?) 数値 0, 1, 2, 3 に設定されます。各数字には次のような意味があります: .br 0 ... マルチバイト文字に対しては使われません。 .br 1 ... マルチバイト文字の最初の 1 バイトに対して使われます。 .br 2 ... マルチバイト文字の 2 バイト目に対して使われます。 .br 3 ... マルチバイト文字の 1, 2 バイト両方に対して使われます。 .\" SHK: I tried my best to get the following to be grammatically correct. .\" However, I still don't understand what's going on here. In the .\" following example, there are three bytes, but the text seems to refer to .\" each nybble as a character. What's going on here? It this 3-byte code .\" in the table? The text above seems to imply that there are 256 .\" characters/bytes in the table. If I get some more info on this (perhaps .\" a complete example), I could fix the text to be grammatically correct. .\" (steve.kelem@xilinx.com 1999/09/13) .\" SHK: 私は、次の例が文法的に正しいものになるように全力を尽くしました。 .\" しかし、いまだに何が起こっているのか理解できていません。次の例では .\" 3 バイトありますが、テキストは各ニブル (半バイト) を 1 文字とみなして .\" いるようです。ここでは何が起こっているのでしょう?テーブル中にあるのは、 .\" この 3 バイトのコードなのですか?上のテキストでは、テーブル中には .\" 256 文字/バイトあるのだと暗に言っているように思えるのです。 .\" この件についてもっと情報が得られたら (おそらくそれは完全な .\" 使用例でしょう)、このテキストを文法的に正しいものにできるでしょう。 .PP 使用例: .br `001322' に設定した場合、最初の文字 (すなわち、ASCII コードで 0x00) と 2 番目の文字 (すなわち、ASCII コードで 0x01) は `0' に設定されます。 つまり、マルチバイト文字に対してはこれらの文字は使用しません。 3 番目の文字 (0x02) は `2' に設定されます。これは、マルチバイト文字の 最初の 1 バイトにこの文字が使用されることを表しています。 4 番目の文字 (0x03) は `3' に設定されます。この文字は、 マルチバイト文字の 1 バイト目にも 2 バイト目にも使用されます。 5 番目および 6 番目の文字 (0x04, 0x05) は `2' に設定されます。 これは、これらの文字がマルチバイト文字の 2 バイト目に使用されることを 表しています。 .PP GNU fileutils バージョンの ls では、-N ( --literal ) オプションが ついていないとマルチバイト文字のファイル名を表示できません。 もし、fileutils バージョンを使っている場合は、dspmbyte の 2 番目の文字を "ls" に設定してください。そうしないと、 たとえば "ls-F -l" でマルチバイト文字のファイル名が表示できません。 .RE .TP 8 .B dunique \fR(+) これが設定されている場合、\fIpushd\fR は、ディレクトリ名を スタックに置く前に \fIname\fR である任意の要素をスタックから削除します。 .TP 8 .B echo これが設定されている場合、各コマンドは、実行される直前に 引数と一緒にエコーされます。組み込みコマンド以外のコマンドについては、 展開がすべて行われた後にエコーされます。組み込みコマンドについては、 コマンドおよびファイル名の置換が行われるよりも前にエコーされます。 これは、置換がユーザの選択によって行われるものだからです。 このシェル変数は、コマンドラインオプション \fB-x\fR で設定されます。 .TP 8 .B echo_style \fR(+) echo 組み込みコマンドのスタイルです。次のように設定できます。 .PP .RS +8 .PD 0 .TP 8 bsd 第 1 引数が `-n' である場合、改行をエコーしません。 .TP 8 sysv echo 中の文字列のバックスラッシュで始まるエスケープシーケンスを 認識します。 .TP 8 both `-n' フラグとバックスラッシュで始まるエスケープシーケンスの 両方ともを認識します。これがデフォルトです。 .TP 8 none どちらも認識しません。 .PD .PP デフォルトでは、ローカルシステムのデフォルトに設定されます。 BSD ならびに System V オプションは、適当なシステムの \fIecho\fR(1) マニュアルページに解説があります。 .RE .TP 8 .B edit \fR(+) これが設定されている場合、コマンドラインエディタが使われます。 対話型シェルではデフォルトで設定されています。 .TP 8 .B ellipsis \fR(+) これが設定されている場合、`%c'/`%.' および `%C' プロンプトシーケンス (\fBprompt\fR シェル変数を参照) は、`/' の代わりに 省略記号 (`...') つきのスキップディレクトリを示すようになります。 .TP 8 .B fignore \fR(+) 補完する際に無視されるファイル名のサフィックスリストです。 .TP 8 .B filec \fItcsh\fR では補完は常に行われますので、この変数は無視されます。 \fIcsh\fR で設定されている場合は、ファイル名の補完が使われる ようになります。 .TP 8 .B gid \fR(+) ユーザの実グループ ID です。 .TP 8 .B group \fR(+) ユーザのグループ名です。 .TP 8 .B histchars \fBヒストリ置換\fR (そちらも参照) で使われる文字を 決定する文字列です。この値の最初の文字は、デフォルトの `!' の 代わりにヒストリ置換文字として使われます。2 番目の文字は、 クイック置換の際の文字 `^' の代わりをします。 .TP 8 .B histdup \fR(+) ヒストリリスト中の重複エントリの扱いを制御します。 この値が `all' に設定されている場合、単一のヒストリイベントが ヒストリリストに入力されます。`prev' に設定されている場合、 最後のヒストリイベントは現在のコマンドと同じとなり、そのため、 現在のコマンドはヒストリには入力されません。`erase' に設定されて いる場合、ヒストリリスト中に同じイベントが見つかったときには、 古い方のイベントは消去され、現在のものが挿入されます。 `prev' および `all' オプションはヒストリイベントの番号づけを やり直しますので、すき間はあかないのだということに注意してください。 .TP 8 .B histfile \fR(+) `history \-S' および `history \-L' が探すヒストリファイルの デフォルトの場所です。これが設定されていない場合、\fI~/.history\fR が 使われます。別々のマシン間で同じホームディレクトリを共有していたり、 端末ごとにヒストリを分けて保存していたりする場合、\fBhistfile\fR は 便利なものです。通常、\fI~/.history\fR ファイルよりも前に読み込まれる のは \fI~/.tcshrc\fR だけなので、\fBhistfile\fR は\fI~/.login\fR ではなく、\fI~/.tcshrc\fR で設定してください。 .TP 8 .B histlit \fR(+) これが設定されている場合、組み込みコマンド、編集コマンド および \fBsavehist\fR 機構はヒストリリスト中のコマンド行を 文字通りの (展開しない) 形式で使用します。\fItoggle-literal-history\fR 編集コマンドも参照してください。 .TP 8 .B history 最初の単語は、記録しておくべきヒストリイベント数を表します。 オプションである 2 番目の単語 (+) は、ヒストリが どういう形式で表示されるかを示しています。 これが与えられていなければ、 `%h\\t%T\\t%R\\n' が使われます。 フォーマットシーケンスは、\fBprompt\fR 下に記述されており、 そこでは、`%R' の意味が変わることの注意がされています。 デフォルトでは `100' です。 .TP 8 .B home 起動したユーザのホームディレクトリに初期化されます。 ファイル名での `\fI~\fR の展開には、この変数が参照されています。 .TP 8 .B ignoreeof これが空文字列あるいは `0' に設定されており、 入力デバイスが端末である場合には、 \fIend-of-file\fR コマンド (通常は、ユーザが空行に `~D' を打つことで 生成されます) を入力すると、シェルは終了してしまう代わりに `Use "exit" to leave tcsh.' と表示します。 これによって、シェルがうっかり kill されてしまうのを防ぐことができます。 番号 \fIn\fR を設定している場合には、 シェルは \fIn\fR - 1 回連続した \fIend-of-file\fR を無視し、 \fIn\fR 回目の \fIend-of-file\fR があればそのときに終了します。(+) これが設定されていない場合には、`1' が使われます。 つまり、シェルは `^D' 1 回で終了します。 .TP 8 .B implicitcd \fR(+) これが設定されている場合、シェルは、コマンドとして入力された ディレクトリ名を、あたかもそのディレクトリへ移動する要求であるものと 解釈します。\fIverbose\fR に設定されている場合、ディレクトリの移動が 行われることが標準出力にエコーされるようになります。 この振る舞いは、非対話的なシェルスクリプト、あるいは 2 語以上あるコマンド行では禁止されています。 ディレクトリを移動するのは、ディレクトリ名のような名前を持ったコマンドを 実行するよりも優先されますが、エイリアスの置換よりは後になります。 チルダおよび変数の展開も動作します。 .TP 8 .B inputmode \fR(+) `insert' あるいは `overwrite' に設定されている場合、 各行の先頭でエディタが入力モードに入るようになります。 .TP 8 +.B killdup \fR(+) +キルリング中の重複エントリの扱いを制御します。 +`all' にセットすると、一意なエントリのみがキルリングに登録されます。 +`prev' にセットすると、 +最後にキルされた文字列が現在のキル文字列にマッチする場合、 +現在の文字列はリングに登録されません。 +`erase' にセットすると、同じ文字列がキルリング中に見付かった場合、 +古い文字列が削除されて現在の文字列が挿入されます。 +.TP 8 +.B killring \fR(+) +何個のキルされた字列をメモリ中に保持するかを示します。 +デフォルトで `30' にセットされます。 +セットしないか、`2' より小さい値を設定すると、 +最近キルした文字列のみをシェルは保持します。 +.TP 8 .B listflags \fR(+) `x', `a', `A' あるいはこれらの組合せ (たとえば、`xA') に設定されている場合、 これらの値は、\fIls\-F\fR へのフラグとして使われ、`ls \-xF', `ls \-Fa', `ls \-FA' あるいはこれらの組合せ (たとえば、`ls \-FxA') のように振る舞うようになります。 `a' はすべてのファイルを表示します (たとえ、`.' で始まるファイルで あっても)。`A' は `.' および `..' 以外のファイルすべてを表示し、 `x' は上から下に向かってではなく、左から右に向かってソートします。 \fBlistflags\fR に 2 番目の単語が設定されていれば、 それは `ls(1)' へのパスとして使われます。 .TP 8 .B listjobs \fR(+) これが設定されていれば、ジョブが一時停止したときにすべての ジョブがリストされます。`long' に設定されていれば、 リストは長い形式のものになります。 .TP 8 .B listlinks \fR(+) これが設定されていれば、組み込みコマンド \fIls\-F\fR は 各シンボリックリンクが指しているファイルの種類を表示します。 .TP 8 .B listmax \fR(+) \fIlist-choices\fR 編集コマンドがユーザに最初に尋ねてこないで リストする最大要素数です。 .TP 8 .B listmaxrows \fR(+) \fIlist-choices\fR 編集コマンドがユーザに最初に尋ねてこないで リストする要素の最大行数です。 .TP 8 .B loginsh \fR(+) シェルがログインシェルである場合に設定されます。 シェル中でこの変数を設定したり設定を解除したりしても 何の効力もありません。\fBshlvl\fR も参照してください。 .TP 8 .B logout \fR(+) 通常のログアウトの前には、シェルによって `normal' が、 自動ログアウトの前には `automatic' が、そして、 シェルがハングアップシグナルによって終了させられた場合 (\fBシグナルの扱い\fRを参照) には `hangup' が設定されます。 \fBautologout\fR シェル変数も参照してください。 .TP 8 .B mail 届けられるメールをチェックするためのファイルあるいは ディレクトリ名です。これは、スペースで区切られ、 オプションで数字を前につけます。 プロンプトを出す前に、最後にメールチェックをしてから 10 分経っていた場合、シェルは各ファイルをチェックし、 もしファイルサイズが 0 より大きいか、あるいはアクセス時刻よりも 変更時刻の方が大きかった場合には `You have new mail.' (あるいは、\fBmail\fR に複数のファイルが含まれていた場合、 `You have new mail in \fIname\fR.') と表示します。 .PP .RS +8 .PD .PP ログインシェルにいる場合には、シェルの起動時刻後にファイルが 変更されない限り、どのメールファイルも報告されません。 これは、余計に通知しないようにするためです。 大部分の login プログラムでは、ログイン時にメールが届いているかどうかを 教えてくれるものです。 .PP \fBmail\fR で指定されたファイルがディレクトリである場合、 シェルは、ディレクトリ中の各ファイルを別々のメッセージとして計算し、 `You have \fIn\fR mails.' とか `You have \fIn\fR mails in \fIname\fR.' とかと適切に報告します。この機能は、主に Andrew Mail System のように、 メールをこの方式で保存するシステム用に提供されたものです。 .PP \fBmail\fR の最初の単語が数値である場合、それはメールチェックの 間隔を変えるものとして受け取られます。秒単位です。 .PP とても稀な状況下ですが、シェルが `You have new mail.' ではなく `You have mail.' と報告することがあります。 .RE .TP 8 .B matchbeep \fR(+) これが `never' に設定されている場合、補完が行われてもビープ音は 鳴りません。 `nomatch' に設定されている場合、マッチするものがないときにのみ ビープ音が鳴ります。 `ambiguous' に設定されている場合、マッチするものが複数あるときに ビープ音が鳴ります。 `notunique' に設定されている場合、完全にマッチするものが 1 つあり、 また、それとは別にもっと長くマッチするものがあったときにビープ音が 鳴ります。 これが設定されていない場合、`ambiguous' が使われます。 .TP 8 .B nobeep \fR(+) これが設定されている場合、ビープ音は完全に無効になります。 \fBvisiblebell\fR も参照してください。 .TP 8 .B noclobber これが設定されている場合、出力リダイレクションに制限がおかれるようになり、 \fB入出力\fRセクションで述べているように、 ファイルをうっかり壊さないように、また、`>>' リダイレクションが存在する ファイルを指すように保証できます。 .TP 8 .B noding \fBprompt\fR の時刻指定子において、時間の変わり目に `DING!' と 表示するのを無効にします。 .TP 8 .B noglob これが設定されている場合、\fBファイル名置換\fRおよび、 \fBディレクトリスタック置換\fR (そちらも参照) が 禁止されます。この機能は、ファイル名を扱わないシェルスクリプトや、 ファイル名のリストを取得した後、さらに展開をされたくない スクリプトには最も有効なものです。 .TP 8 .B nokanji \fR(+) これが設定されており、シェルが漢字をサポートしている場合 (シェル変数 \fBversion\fR を参照)、漢字のサポートを無効にし、 メタキーが使えるようにします。 .TP 8 .B nonomatch これが設定されている場合、\fBファイル名置換\fRおよび \fBディレクトリスタック置換\fR (そちらも参照) の際に、 存在するファイルにマッチしなかったときに、エラーを出さずに そのまま放置するようになります。置換が機能しないときには 相変わらずエラーになります。 たとえば、`echo [' は相変わらずエラーとなります。 .TP 8 .B nostat \fR(+) 補完処理が行われている間に \fIstat\fR(2) をかけるべきではない ディレクトリのリスト (あるいは、ディレクトリにマッチする グロブパターンです。\fBファイル名置換\fRを参照) です。 この機能は、\fIstat\fR(2) を実行するととてつもない時間が かかってしまうようなディレクトリ、 たとえば \fI/afs\fR などを除外するのに通常使われます。 .TP 8 .B notify これが設定されている場合、シェルはジョブが完了したことを非同期に 通知します。デフォルトは、プロンプトが表示される直前に ジョブの完了を提示します。 .TP 8 .B oid \fR(+) ユーザの実組織 ID です (Domain/OS のみです)。 .TP 8 .B owd \fR(+) 前の作業ディレクトリで、\fIcd\fR が使う `\-' および \fIpushd\fR と等価です。 \fBcwd\fR および \fBdirstack\fR シェル変数も参照してください。 .TP 8 .B path 実行可能なコマンドを探すディレクトリのリストです。 null 文字はカレントディレクトリを示します。 \fBpath\fR 変数がない場合、フルパス名での指定のみ実行されます。 \fBpath\fR は、起動時にシェルが環境変数 \fBPATH\fR から設定するか、 あるいは \fBPATH\fR が存在しなかった場合には、システム依存の デフォルト、たとえば `(/usr/local/bin /usr/bsd /bin /usr/bin .)' のようなものに 設定します。 シェルは、`.' を \fBpath\fR の先頭あるいは末尾に置くことができ、 また、コンパイルの仕方に依存しますが、 `.' を完全に省いてしまうことも できます。\fB\-c\fR, \fB\-t\fR オプションのどちらも与えられていない シェルは、\fI~/.tcshrc\fR を読み込んだ後および \fBpath\fR が リセットされるたびにディレクトリの中身をハッシュに格納します。 シェルがアクティブである間に、ユーザが \fBpath\fR 中の ディレクトリに新しいコマンドを追加した場合、 シェルがそのコマンドを見つけられるように \fIrehash\fR を実行する必要があるかもしれません。 .TP 8 .B printexitvalue \fR(+) これが設定されており、対話型のプログラムが 0 以外のステータスで 終了した場合、シェルは `Exit \fBstatus\fR' と表示します。 .TP 8 .B prompt 端末からコマンドを読み込む前に表示される文字列です。 \fBprompt\fR には、次のフォーマット列 (+) のどれを含んでも構いません。 このフォーマット列は、与えられた情報で書き換えられます。 .PP .RS +8 .PD 0 .TP 4 %/ カレント作業ディレクトリです。 .TP 4 %~ カレント作業ディレクトリですが、`~' で表現される ユーザのホームディレクトリおよび `~user' で表現される 他のユーザのホームディレクトリを \fBファイル名置換\fRします。 `~user' の置換は、現在のセッションにおいて、 シェルがパス名に `~\fIuser\fR' を使っている場合にのみ起こります。 .TP 4 %c[[0]\fIn\fR], %.[[0]\fIn\fR] 現在の作業ディレクトリの、末尾の要素です。 数字 \fIn\fR が指定されている場合、末尾の \fIn\fR 個の要素です。 \fIn\fR が `0' で開始する場合、スキップされた要素数が 末尾要素の前に付き、次の書式となります `/<\fIスキップされた数\fR>末尾要素'。 シェル変数 \fBellipsis\fR が設定されている場合、 スキップされた要素は省略記号で置換されますので、 全体的には `...末尾要素' となります。 `~' 置換は、前述の `%~' と同様に行われますが、 `~' 要素は、末尾要素数を数える対象からは除外されます。 .TP 4 %C %c に似ていますが、`~' の置換を行いません。 .TP 4 %h, %!, ! 現在のヒストリイベント番号です。 .TP 4 %M 完全なホスト名です。 .TP 4 %m 最初の `.' までのホスト名です。 .TP 4 %S (%s) 強調表示モードを開始 (終了) します。 .TP 4 %B (%b) ボールド体表示モードを開始 (終了) します。 .TP 4 %U (%u) アンダラインモードを開始 (終了) します。 .TP 4 %t, %@ AM/PM の 12 時間表記での時刻です。 .TP 4 %T `%t' に似ていますが、こちらは 24 時間表記です (ただし、シェル変数 \fBampm\fR も参照)。 .TP 4 %p 秒まで含めた、AM/PM の 12 時間表記での `正確な' 時刻です。 .TP 4 %P `%p' に似ていますが、こちらは 24 時間表記です (ただし、シェル変数 \fBampm\fR も参照)。 .TP 4 \e\fIc\fR \fIc\fR は \fIbindkey\fR 中にあるものとしてパースされます。 .TP 4 ^\fIc\fR \fIc\fR は \fIbindkey\fR 中にあるものとしてパースされます。 .TP 4 %% `%' 1 つです。 .TP 4 %n ユーザ名です。 .TP 4 %d `Day' 形式の曜日。 .TP 4 %D `dd' 形式の日にち。 .TP 4 %w `Mon' 形式の月。 .TP 4 %W `mm' 形式の月。 .TP 4 %y `yy' 形式の年。 .TP 4 %Y `yyyy' 形式の年。 .TP 4 %l シェルの tty。 .TP 4 %L プロンプトの終わりから、 ディスプレイの終わりまたは行末までクリアします。 .TP 4 %$ `$' の直後のシェル変数または環境変数を展開します。 .TP 4 %# 普通のユーザは `>' (または \fBpromptchars\fR シェル変数の最初の文字)、 スーパーユーザは `#' (または \fBpromptchars\fR の 2 番目の文字)。 .TP 4 %{\fIstring\fR%} \fIstring\fR を文字通りのエスケープシーケンスとして取り込みます。 これは端末属性を変更するためにのみ使うべきで、 カーソル位置の移動をこれで行ってはいけません。 これは \fBprompt\fR の最後のシーケンスであってはいけません。 .TP 4 %? プロンプトの直前で実行されたコマンドの戻り値。 .TP 4 %R \fBprompt2\fR の中ではパーザの状態。 \fBprompt3\fR の中では修正された文字列。 \fBhistory\fR の中では履歴文字列。 .PD .PP `%B', `%S', `%U', `%{\fIstring\fR%}' は、 8bit クリーンなシェルでのみ利用できます。 \fBversion\fR シェル変数を参照してください。 .PP ボールド、スタンドアウト、下線といったシーケンスは、 スーパーユーザのシェルを区別するために使われることが多いです。 たとえば、 .IP "" 4 > set prompt = "%m [%h] %B[%@]%b [%/] you rang? " .br tut [37] \fB[2:54pm]\fR [/usr/accts/sys] you rang? _ .PP `%t', `%@', `%T', `%p', `%P' のどれかが使われていて、 かつ \fBnoding\fR が設定されていなければ、 毎正時 (`:00' 分) には実際の時刻の代わりに `DING!' を表示します。 .PP 対話的シェルでのデフォルトは `%# ' です。 .RE .TP 8 .B prompt2 \fR(+) \fIwhile\fR ループや \fIforeach\fR ループの中で、 また `\\' で終った行の次の行で、 プロンプトとして用いられる文字列。 \fBprompt\fR (そちらも参照) と同じ フォーマットシーケンスが使えます。 `%R' の意味が変わることに注意してください。 対話的シェルでのデフォルトは `%R?' です。 .TP 8 .B prompt3 \fR(+) 自動スペル訂正の確定時のプロンプト文字列。 \fBprompt\fR (そちらも参照) と同じ フォーマットシーケンスが使えます。 `%R' の意味が変わることに注意してください。 対話的シェルでのデフォルトは `CORRECT>%R (y|n|e|a)?' です。 .TP 8 .B promptchars \fR(+) (2 文字の文字列に) 設定すると、\fBprompt\fR シェル変数中の `%#' フォーマットシーケンスが、普通のユーザでは最初の文字で、 スーパーユーザでは 2 番目の文字で置き換えられます。 .TP 8 .B pushdtohome \fR(+) 設定すると、引数をとらない \fIpushd\fR は、 \fIcd\fR のように `pushd ~' を実行します。 .TP 8 .B pushdsilent \fR(+) 設定すると、\fIpushd\fR と \fIpopd\fR の際に ディレクトリスタックが表示されなくなります。 .TP 8 .B recexact \fR(+) 設定すると、補完の際に正確なマッチがあれば、 より長いマッチが可能な場合でも、正確なほうに補完します。 .TP 8 .B recognize_only_executables \fR(+) 設定すると、コマンドリストは パス中にある実行可能なファイルのみを表示します。遅いです。 .TP 8 .B rmstar \fR(+) 設定すると、ユーザは `rm *' を実行する前に確認を受けます。 .TP 8 .B rprompt \fR(+) (コマンド入力後) prompt が左に表示される際に、 スクリーンの右側 (コマンド入力の後ろ側) に表示される文字列。 prompt と同じフォーマット文字列が使えます。 この文字列は、コマンド入力を邪魔しないように自動的に隠れたり、 また再度現れたりします。 (左側の) プロンプト、コマンド入力、この文字列が 最初の 1 行に収まる場合に限り、この文字列は表示されます。 \fBedit\fR が設定されていなければ、 \fBrprompt\fR はプロンプトの後、コマンド入力の前に表示されます。 .TP 8 .B savedirs \fR(+) 設定すると、シェルは終了する前に `dirs \-S' を行います。 最初の単語を数字に設定すると、 その個数までディレクトリスタックのエントリを保存します。 .TP 8 .B savehist 設定すると、シェルは終了する前に `history \-S' を行います。 最初の単語を数字に設定すると、その個数までの行が保存されます。 (個数は \fBhistory\fR 以下でなければなりません。) 2 番目の単語を `merge' にすると、 履歴ファイルが存在する場合に、置換ではなく追加を行います。 そしてタイムスタンプによってソートを行い、 最近のイベントを残します。(+) .TP 8 .B sched \fR(+) \fIsched\fR 組み込みコマンドがスケジュールイベントを表示する書式。 特に指定しなければ `%h\\t%T\\t%R\\n' が使われます。 フォーマットシーケンスは上記の \fBprompt\fR 以下に書いてあります。 `%R' の意味が変わることに注意してください。 .TP 8 .B shell シェルのファイル。これはシェルをフォークして、 実行ビットが設定されているがシステムによる実行が不可能なファイルを 実行するために用いられます (\fB組み込みコマンド、非組み込みコマンドの実行\fRを参照)。 初期値は、(システム依存の) シェルの置き場所です。 .TP 8 .B shlvl \fR(+) 入れ子になったシェルの数。ログインシェルでは 1 にリセットされます。 \fBloginsh\fR も参照してください。 .TP 8 .B status 最後のコマンドによって返された状態。 コマンドが異常終了した場合には 0200 が加えられます。 組み込みコマンドは、失敗すると終了状態 `1' を返します。 その他の場合は、すべての組み込みコマンドは状態 `0' を返します。 .TP 8 .B symlinks \fR(+) いくつか異なった値に設定でき、 シンボリックリンク (`symlink') の解決を制御できます。 .RS +8 .PP `chase' に設定すると、 カレントディレクトリがシンボリックリンクを含むディレクトリになったら、 リンクをそれが指しているディレクトリの実名に展開します。 この機能はユーザのホームディレクトリでは働きません。これはバグです。 .PP `ignore' にすると、 このシェルはリンクを通ってカレントディレクトリを移動する場合、 移動先のディレクトリを現在のディレクトリに対する 相対位置として構築しようとします。 これはすなわち、シンボリックリンクを通して cd を行い、 続いて `cd ..' を行うと、 元のディレクトリに戻る、ということを意味します。 これは組み込みコマンドとファイル名補完にのみ影響します。 .PP `expand' に設定すると、シェルはパス名のように見える引き数を 実際に展開して、シンボリックリンクを元に戻そうとします。 これは組み込みコマンドのみならず、すべてのコマンドに影響します。 残念ながら、これは認識しにくいファイル名 (たとえばコマンドオプションに埋めこまれたものなど) には動作しません。 クォートすれば展開は行われません。 たいていの場合はこの設定が便利ですが、 展開すべき引き数を認識できないと、誤解や混乱の元になるかもしれません。 妥協案として、 `ignore' にしておいて、 必要な場合には編集コマンド \fInormalize-path\fR (デフォルトでは ^X-n にバインドされています) を使うのがいいかもしれません。 .PP 順にいくつか例を示します。 まずは遊び場となるディレクトリを準備しましょう。 .IP "" 4 > cd /tmp .br > mkdir from from/src to .br -> ln \-s from/src to/dist +> ln \-s from/src to/dst .PP \fBsymlinks\fR が設定されていない場合の動作: .IP "" 4 -> cd /tmp/to/dist; echo $cwd +> cd /tmp/to/dst; echo $cwd .br -/tmp/to/dist +/tmp/to/dst .br > cd ..; echo $cwd .br /tmp/from .PP \fBsymlinks\fR が `chase' に設定されている場合の動作: .IP "" 4 > cd /tmp/to/dst; echo $cwd .br /tmp/from/src .br > cd ..; echo $cwd .br /tmp/from .PP \fBsymlinks\fR が `ignore' に設定されている場合の動作: .IP "" 4 -> cd /tmp/to/dist; echo $cwd +> cd /tmp/to/dst; echo $cwd .br /tmp/to/dst .br > cd ..; echo $cwd .br /tmp/to .PP \fBsymlinks\fR が `expand' に設定されている場合の動作: .IP "" 4 -> cd /tmp/to/dist; echo $cwd +> cd /tmp/to/dst; echo $cwd .br /tmp/to/dst .br > cd ..; echo $cwd .br /tmp/to .br -> cd /tmp/to/dist; echo $cwd +> cd /tmp/to/dst; echo $cwd .br /tmp/to/dst .br > cd ".."; echo $cwd .br /tmp/from .br > /bin/echo .. .br /tmp/to .br > /bin/echo ".." .br \&.. .PP いくつか注意しますと、`expand' による展開は、 1) \fIcd\fR のような組み込みコマンドに対しては `ignore' のように働きます。 2) クォートすれば行われません。 3) 非組み込みコマンドの場合は、ファイル名を渡す前に行われます。 .RE .TP 8 .B tcsh \fR(+) `R.VV.PP' 形式のシェルのバージョン番号です。 `R' はメジャーリリース番号、 `VV' はカレントバージョン、 `PP' はパッチレベルです。 .TP 8 .B term 端末の種類。 \fBスタートアップとシャットダウン\fR で述べているように、通常は \fI~/.login\fR で設定されます。 .TP 8 .B time 数値を設定すると、それ以上の CPU 時間 (秒) を消費したコマンドの実行後に、 自動的に組み込みコマンド \fItime\fR (そちらも参照) を実行します。2 番目の単語があれば、 \fItime\fR 組み込みコマンドの出力フォーマット文字列として 使われます。 (u) 以下のシーケンスがフォーマット文字列で使えます。 .PP .RS +8 .PD 0 .TP 4 %U プロセスがユーザモードで消費した CPU 時間 (秒)。 .TP 4 %S プロセスがカーネルモードで消費した CPU 時間 (秒)。 .TP 4 %E (壁時計での) 経過時間 (秒)。 .TP 4 %P (%U + %S) / %E として計算される CPU 使用率。 .TP 4 %W プロセスがスワップされた回数。 .TP 4 %X (共有) テキスト空間の平均使用量。 Kbyte 単位。 .TP 4 %D (非共有) データ/スタック空間の平均使用量。 Kbyte 単位。 .TP 4 %K (%X + %D) の総使用量。 Kbyte 単位。 .TP 4 %M プロセスが使用したメモリの瞬間最大値。 Kbyte 単位。 .TP 4 %F メジャーページフォールトの回数 (ディスクから取って来る必要があったページ数)。 .TP 4 %R マイナーページフォールトの回数。 .TP 4 %I 入力操作の回数。 .TP 4 %O 出力操作の回数。 .TP 4 %r ソケットメッセージを受け取った回数。 .TP 4 %s ソケットメッセージを送った回数。 .TP 4 %k シグナルを受け取った回数。 .TP 4 %w 自発的なコンテキストスイッチの回数 (wait の回数)。 .TP 4 %c 非自発的なコンテキストスイッチの回数。 .PD .PP BSD 資源制限機能の無いシステムでは、 最初の 4 つのシーケンスだけがサポートされています。 デフォルトの時間フォーマットは、 資源使用報告をサポートしているシステムでは `%Uu %Ss %E %P %X+%Dk %I+%Oio %Fpf+%Ww' で、 そうでないシステムでは `%Uu %Ss %E %P' です。 .PP Sequent の DYNIX/ptx では、 %X, %D, %K, %r, %s が使えませんが、 以下の追加シーケンスが利用できます。 .PP .PD 0 .TP 4 %Y システムコールが実行された回数。 .TP 4 %Z 要求に応じてゼロで埋められたページ数。 .TP 4 %i プロセスの常駐サイズがカーネルによって増加させられた回数。 .TP 4 %d プロセスの常駐サイズがカーネルによって減少させられた回数。 .TP 4 %l read システムコールが実行された回数。 .TP 4 %m write システムコールが実行された回数。 .TP 4 %p raw ディスク装置から読み込んだ回数。 .TP 4 %q raw ディスク装置へ書き込んだ回数。 .PD .PP デフォルトの時間フォーマットは `%Uu %Ss $E %P %I+%Oio %Fpf+%Ww' です。 マルチプロセッサでは CPU 使用率が 100% より高くなることがあります。 .RE .TP 8 .B tperiod \fR(+) 特別なエイリアス \fIperiodic\fR の実行される周期 (分単位)。 .TP 8 .B tty \fR(+) tty の名前。端末にアタッチされていない場合は空。 .TP 8 .B uid \fR(+) ユーザの実ユーザ ID。 .TP 8 .B user ユーザのログイン名。 .TP 8 .B verbose 設定すると、ヒストリ置換後に、 各コマンドの単語を (あれば) 表示します。 コマンドラインオプション \fB\-v\fR によって設定されます。 .TP 8 .B version \fR(+) バージョン ID スタンプ。 シェルのバージョン番号 (\fBtcsh\fR を参照) 、 配布元、リリース日、ベンダー、オペレーティングシステム、 マシン (\fBVENDOR\fR, \fBOSTYPE\fR, \fBMACHTYPE\fR を参照)、 コンパイル時に設定されたオプションをカンマで区切ったリストからなります。 ディストリビューションのデフォルトとして セットされたオプションが記録されています。 .PP .RS +8 .PD 0 .TP 4 8b シェルは 8bit クリーン。デフォルト。 .TP 4 7b シェルは 8bit クリーンでない。 .TP 4 nls システムの NLS を使う。 NLS のあるシステムではデフォルト。 .TP 4 lf ログインシェルは \fI/etc/csh.cshrc\fR の後ではなく先に \fI/etc/csh.login\fR を実行し、 \fI~/.tcshrc\fR と \fI~/.history\fR の後ではなく先に \fI~/.login\fR を実行する。 .TP 4 dl セキュリティ上の理由から `.' を \fBpath\fR の最後に置く。デフォルト。 .TP 4 nd セキュリティ上の理由から `.' を \fBpath\fR に含めない。 .TP 4 vi \fIemacs\fR-形式ではなく \fIvi\fR-形式の編集をデフォルトにする。 .TP 4 dtr ログインシェルは終了時に DTR を落とす。 .TP 4 bye \fIbye\fR を \fIlogout\fR の同義語とし、 \fIlog\fR を \fIwatchlog\fR の別名として扱う。 .TP 4 al \fBautologout\fR を有効にする。デフォルト。 .TP 4 kan \fBnokanji\fR シェル変数が設定されない限り、 ロケール設定が適切であれば、漢字を使う。 .TP 4 sm システムの \fImalloc\fR(3) を使う。 .TP 4 hb シェルスクリプトの実行時に `#! ' 方式をエミュレートする。 .TP 4 ng \fInewgrp\fR 組み込みコマンドが利用可能。 .TP 4 rh シェルは \fBREMOTEHOST\fR 環境変数を設定しようとする。 .TP 4 afs シェルはもしローカルな認証が失敗したら、 kerberos サーバにパスワードを確認する。 \fBafsuser\fR シェル変数か \fBAFSUSER\fR 環境変数が 設定されていたら、その内容でローカルユーザ名を上書きする。 .PD .PP システム管理者は、文字列を追加して ローカルバージョンでの違いを示すようにできます。 .RE .TP 8 .B visiblebell \fR(+) 設定すると、音声ベルの代わりに画面をフラッシュします。 \fBnobeep\fR も参照してください。 .TP 8 .B watch \fR(+) ログイン / ログアウトの監視対象とする、「ユーザ / 端末」ペアのリスト。 ユーザに対する端末が `any' なら、指定したユーザをすべての端末で監視します。 逆にユーザが `any' なら、指定した端末ですべてのユーザを監視します。 \fBwatch\fR を `(any any)' に設定すると、 すべてのユーザと端末を監視します。 たとえば、 .RS +8 .IP "" 4 set watch = (george ttyd1 any console $user any) .PP は、ユーザ `george' の ttyd1 での行動を、 そしてあらゆるユーザのコンソールでの行動を、 そして自分自身 (または不法侵入者) のすべての端末での行動を報告します。 .PP デフォルトでは、ログインとログアウトは 10 分毎に調べられますが、 \fBwatch\fR の最初の単語に、調べる間隔を分単位で書くこともできます。 たとえば、 .IP "" 4 set watch = (1 any any) .PP は 1 分おきにあらゆるログイン / ログアウトを報告します。 我慢の効かない人は、\fIlog\fR 組み込みコマンドを用いれば、 いつでも \fBwatch\fR のレポートを見ることができます。 \fBwatch\fR が最初に設定された時には、 現在ログインしているユーザリストが (\fIlog\fR 組み込みコマンドによって) 報告されます。 .PP \fBwatch\fR の報告形式は \fBwho\fR シェル変数で制御します。 .RE .TP 8 .B who \fR(+) \fBwatch\fR メッセージのフォーマット文字列。 以下のシーケンスが得られた情報で置換されます。 .PP .RS +8 .PD 0 .TP 4 %n ログイン / ログアウトしたユーザの名前。 .TP 4 %a 観察された行動: `logged on', `logged off', `replaced \fIolduser\fR on' のいずれか。 .TP 4 %l ユーザがログイン / ログアウトした端末 (tty)。 .TP 4 %M リモートホストの完全なホスト名。 ローカルホストでのログイン / ログアウトの場合は `local'。 .TP 4 %m リモートホストの、最初の `.' までのホスト名。 IP アドレスや X Window System ディスプレイの場合は名前全体。 .PD .PP %M と %m は \fI/etc/utmp\fR にリモートホスト名を 格納するシステムでのみ利用できます。 設定しなければ `%n has %a %l from %m.' が用いられます。 ただしリモートホスト名を格納しないシステムでは `%n has %a %l.' が用いられます。 .RE .TP 8 .B wordchars \fR(+) \fIforward-word\fR, \fIbackward-word\fR 等の編集コマンドで、 単語の一部とみなされる非英数文字のリスト。 設定されなければ `*?_\-.[]~=' が使われます。 .SH 環境変数 .TP 8 .B AFSUSER \fR(+) \fBafsuser\fR シェル変数と同じです。 .TP 8 .B COLUMNS 端末の桁数です (\fB端末管理\fR を参照)。 .TP 8 .B DISPLAY X Window System によって使われます (\fIX\fR(1) を参照)。 設定されると、このシェルは \fBautologout\fR (そちらも参照) を設定しません。 .TP 8 .B EDITOR デフォルトのエディタのパス名です。 \fBVISUAL\fR 環境変数と \fIrun-fg-editor\fR 編集コマンドも参照してください。 .TP 8 .B GROUP \fR(+) \fBgroup\fR シェル変数と同じです。 .TP 8 .B HOME \fBhome\fR シェル変数と同じです。 .TP 8 .B HOST \fR(+) シェルが実行されているマシンの名前で初期化されます。 これは \fIgethostname\fR(2) システムコールで決定されます。 .TP 8 .B HOSTTYPE \fR(+) シェルが実行されているマシンのタイプで初期化されます。 これはコンパイル時に決定されます。 この変数は廃止される予定であり、将来のバージョンで削除されるでしょう。 .TP 8 .B HPATH \fR(+) \fIrun-help\fR 編集コマンドがコマンドの解説文書を探す ディレクトリのリストです。区切り文字はコロンです。 .TP 8 .B LANG 優先的に使用される文字環境を与えます。 \fB固有言語システムのサポート\fRを参照してください。 .TP 8 .B LC_CTYPE 設定されていると、ctype キャラクタの扱いだけが変更されます。 \fB固有言語システムのサポート\fRを参照してください。 .TP 8 .B LINES 端末の行数です。 \fB端末管理\fRを参照してください。 .TP 8 .B LS_COLORS この変数のフォーマットは \fBtermcap\fR(5) ファイルのフォーマットと 似ています。"\fIxx=string\fR" の形をした式をコロンで区切って並べた リストです。"\fIxx\fR" は 2 文字の変数名です。 変数とそれらのデフォルト値は以下の通りです。 .PP .RS +8 .RS +4 .PD 0 .TP 12 no 0 Normal (non-filename) text: ファイル名を除く通常のテキスト .TP 12 fi 0 Regular file: 通常のファイル .TP 12 di 01;34 Directory: ディレクトリ .TP 12 ln 01;36 Symbolic link: シンボリックリンク .TP 12 pi 33 Named pipe (FIFO): 名前付きパイプ .TP 12 so 01;35 Socket: ソケット .TP 12 bd 01;33 Block device: ブロック型デバイス .TP 12 cd 01;32 Character device: キャラクタ型デバイス .TP 12 ex 01;32 Executable file: 実行可能ファイル .TP 12 mi (none) Missing file (defaults to fi): 行方不明のファイル .TP 12 or (none) Orphaned symbolic link (defaults to ln): リンク先のないシンボリックリンク .TP 12 lc ^[[ Left code: 色指定シーケンス開始コード .TP 12 rc m Right code: 色指定シーケンス終了コード .TP 12 ec (none) End code (replaces lc+no+rc): 色出力を終えるシーケンス .PD .RE .PP デフォルトから変更したい変数だけを指定すれば OK です。 .PP ファイルの名前を、ファイル名の拡張子をもとに色づけすることもできます。 これの指定は、\fBLS_COLORS\fR 変数に \fB"*ext=string"\fR のシンタックスを用いて行います。 たとえば、ISO 6429 のコードを使いすべての C 言語のソースファイルを ブルーに色づけするには \fB"*.c=34"\fR と指定すればよいでしょう。 これは \fB.c\fR で終わるすべてのファイルをブルー (34) に色づけします。 .PP コントロールキャラクタは C スタイルのエスケープ表記か stty のような ^\- 表記のどちらかで書くことができます。C スタイルの表記では エスケープコードの記述に \fB^[\fR, スペースコードの記述に \fB\_\fR, デリートコードの記述に \fB?\fR を追加します。 さらに、\fB^[\fR エスケープキャラクタを用いると、 \fB^[\fR, \fB^\fR, \fB:\fR, \fB=\fR のデフォルトの解釈を 変更することができます。 .PP それぞれのファイルは \fB\fR \fB\fR \fB\fR \fB\fR \fB\fR のように書かれます。 \fB\fR が未定義ならば、\fB\fR \fB \fB\fR のシーケンスが代わりに使われます。 こちらの方が通常便利に使えますが、あまり一般的ではありません。 left, right, end のコードを用意した理由は、 同じシーケンスを繰り返し入力しなくてもいいように、また、 妙な端末に対応できるようにするためです。 通常は、ISO 6429 カラーシーケンスと異なるシステムを使っていない 限り、これらを変更する必要はほとんどありません。 .PP 端末が ISO 6429 color コードを使っていれば、(\fBlc\fR, \fBrc\fR, \fBec\fR コードを全く使わずに) セミコロンで区切られた数字のコマンドで タイプコードを構成することができます。 良く用いられるコマンドは以下の通りです。 .PP .RS +8 .PD 0 .TP 4 0 デフォルトの色に戻します。 .TP 4 1 高輝度色 .TP 4 4 アンダライン付きテキスト .TP 4 5 点滅テキスト .TP 4 30 前景色黒 .TP 4 31 前景色赤 .TP 4 32 前景色グリーン .TP 4 33 前景色黄 (ブラウン) .TP 4 34 前景色ブルー .TP 4 35 前景色紫 .TP 4 36 前景色シアン .TP 4 37 前景色白 (グレー) .TP 4 40 背景色黒 .TP 4 41 背景色赤 .TP 4 42 背景色グリーン .TP 4 43 背景色黄 (ブラウン) .TP 4 44 背景色ブルー .TP 4 45 背景色紫 .TP 4 46 背景色シアン .TP 4 47 背景色白 (グレー) .PD .RE .PP すべてのコマンドがすべてのシステムや表示装置で 動作するわけではありません。 .PP 少なからぬ端末プログラムではデフォルトの終了コードを正しく 認識しません。ディレクトリのリストをした後ですべてのテキストに 色を付けるためには、\fBno\fR コードと \fBfi\fR コードを、 それぞれ 0 から前景色、背景色の数値コードへ変更してみてください。 .RE .TP 8 .B MACHTYPE \fR(+) コンパイル時に決定されたマシンタイプ (マイクロプロセッサまたは、 マシンモデル) です。 .TP 8 .B NOREBIND \fR(+) 設定されていると、印刷可能文字は \fIself-insert-command\fR を 繰り返し実行されません。 \fB固有言語システムのサポート\fRを参照してください。 .TP 8 .B OSTYPE \fR(+) コンパイル時に決定されたオペレーションシステムです。 .TP 8 .B PATH 実行可能ファイルを探すディレクトリの、コロン区切り形式のリスト。 シェル変数 \fBpath\fR によく似ていますがフォーマットに違いがあります。 .TP 8 .B PWD \fR(+) シェル変数 \fBcwd\fR に似ていますが、シェル変数とは同期していません。 実際のディレクトリ変更が行われたあとでだけアップデートされます。 .TP 8 .B REMOTEHOST \fR(+) ユーザがどのホストからログインしているかを示します (リモートからのログインで、 かつこのシェルがこれらの情報を決定できる場合)。 シェルがそのようにコンパイルされている場合だけに設定されます。 \fBversion\fR シェル変数を参照してください。 .TP 8 .B SHLVL \fR(+) \fBshlvl\fR と同じです。 .TP 8 .B SYSTYPE \fR(+) 現在のシステムタイプです。 (Domain/OS のみ) .TP 8 .B TERM \fBterm\fR シェル変数と同じです。 -Equivalent to the \fBterm\fR shell variable. .TP 8 .B TERMCAP 端末のケーパビリティ文字列です。 \fB端末管理\fRを参照してください。 .TP 8 .B USER \fBuser\fR シェル変数と同じです。 .TP 8 .B VENDOR \fR(+) コンパイル時に決定されたベンダ名です。 .TP 8 .B VISUAL デフォルトのフルスクリーンエディタへのパス名です。 \fBEDITOR\fR 環境変数と \fIrun-fg-editor\fR 編集コマンドも参照してください。 .SH 関連ファイル .PD 0 .TP 16 .I /etc/csh.cshrc すべてのシェルで最初に読み込まれます。 ConvexOS, Stellix, Intel では \fI/etc/cshrc\fR を使います。 NeXTs では \fI/etc/cshrc.std\fR を使います。 A/UX, AMIX, Cray, IRIX の \fIcsh\fR(1) はこのファイルを読みませんが、 いずれにせよ \fItcsh\fR ではこのファイルが読み込まれます。 Solaris 2.x もこのファイルを持ちませんが、\fItcsh\fR は \fI/etc/.cshrc\fR を読み込みます。(+) .TP 16 .I /etc/csh.login \fI/etc/csh.cshrc\fR の後にログインシェルによって読み込まれます。 ConvexOS, Stellix, Intel では \fI/etc/login\fR を使います。 NeXTs では \fI/etc/login.std\fR を使用します。 Solaris 2.x では \fI/etc/.login\fR を使います。 A/UX, AMIX, Cray, IRIX では \fI/etc/cshrc\fR を使います。 .TP 16 .I ~/.tcshrc \fR(+) \fI/etc/csh.cshrc\fR かそれに相当するファイルの後に、 すべてのシェルで読み込まれます。 .TP 16 .I ~/.cshrc \fI~/.tcshrc\fR が存在しなければ、 \fI/etc/csh.cshrc\fR かそれに相当するファイルの後に、 すべてのシェルで読み込まれます。 このマニュアルでは `\fI~/.tcshrc\fR' を 「`\fI~/.tcshrc\fR' か `\fI~/.tcshrc\fR' が見つからなかった場合の \fI~/.cshrc\fR'」 の意味で使用します。 .TP 16 .I ~/.history \fBsavehist\fR が設定されている場合は \fI~/.tcshrc\fR の後にログインシェルによって読み込まれます。 ただし \fBhistfile\fR の部分も参照してください。 .TP 16 .I ~/.login \fI~/.tcshrc\fR または \fI~/.history\fR の後にログインシェルによって 読み込まれます。シェルは\fI~/.login\fR を \fI~/.tcshrc\fR と \fI~/.history\fR の後にではなく、前に読み込むように コンパイルされているかもしれません。 \fBversion\fR シェル変数を参照してください。 .TP 16 .I ~/.cshdirs \fR(+) \fBsavedirs\fR が設定されている場合には、 \fI~/.login\fR の後にログインシェルによって読み込まれます。 ただし \fBdirsfile\fR も参照してください。 .TP 16 .I /etc/csh.logout ログアウト時にログインシェルによって読み込まれます。 ConvexOS, Stellix, Intel では、 \fI/etc/logout\fR を使います。 A/UX, AMIX, Cray, IRIX では、 \fIcsh\fR(1) はこれに対応するファイルを持ちませんが、 いずれにしても \fItcsh\fR はこのファイルを読みます。 Solaris 2.x も \fI/etc/logout\fR を持っていませんが、 \fItcsh\fR は \fI/etc/.logout\fR を読み込みます。 (+) .TP 16 .I ~/.logout \fI/etc/csh.logout\fR またはその相当ファイルが実行された後に、 ログインシェルによって読み込まれます。 .TP 16 .I /bin/sh `#' で始まらないシェルスクリプトを解釈実行するために使われます。 .TP 16 .I /tmp/sh* `<<' 用の一時ファイルです。 .TP 16 .I /etc/passwd ホームディレクトリ `~name' を代入するための情報源です。 .PD .PP スタートアップファイルの読み込みの順番は、 シェルのコンパイル時に変更されているかもしれません。 \fBスタートアップとシャットダウン\fRと \fBversion\fR を参照してください。 .SH "新規機能 (+)" このマニュアルでは、\fItcsh\fR をひとつの対象として記述してきました。 しかし \fIcsh\fR(1) の経験者は、 \fItcsh\fR の新しい機能に特に興味があるでしょう。 .PP コマンド行編集: GNU Emacs スタイルや \fIvi\fR(1)-スタイルの キーバインディングをサポートしています。 \fBコマンド行エディタ\fRと\fB編集コマンド\fRを参照してください。 .PP プログラマブルで対話的な単語補完と一覧表示。 \fB補完と一覧\fRと、組み込みコマンド \fIcomplete\fR, \fIuncomplete\fR の記述を見てください。 .PP ファイル名、コマンド、変数名の\fBスペル訂正\fR (そちらも参照)。 .PP \fBエディタ編集コマンド\fR (そちらも参照) で、 コマンドのタイプ中に他の便利な機能を実行できます。 ヘルプファイルの参照してください (\fIrun-help\fR)、 手軽にエディタの再起動 (\fIrun-fg-editor\fR)、 コマンド解決 (\fIwhich-command\fR) などができます。 .PP 高性能化されたヒストリ機能。 ヒストリリストのイベントにタイムスタンプをつけられます。 \fIhistory\fR コマンドおよびそれに関連するシェル変数、 \fBヒストリ置換\fRに記述されている、 以前には文書化されていなかった `#' イベント記述子と新しい修正子、 \fI*-history\fR, \fIhistory-search-*\fR, \fIi-search-*\fR, \fIvi-search-*\fR, \fItoggle-literal-history\fR 各編集コマンド、 シェル変数 \fBhistlit\fR なども参照してください。 .PP 高性能化されたディレクトリ解釈 (parsing) とディレクトリスタック操作。 \fIcd\fR, \fIpushd\fR, \fIpopd\fR and \fIdirs\fR コマンドとそれらに 関連するシェル変数、\fBディレクトリスタック置換\fRでの説明、 \fBdirstack\fR, \fBowd\fR, \fBsymlinks\fR シェル変数、 \fInormalize-command\fR, \fInormalize-path\fR 編集コマンドなどを参照してください。 .PP グロブパターンの否定。 \fBファイル名置換\fRを見てください。 .PP 新しいファイル問い合わせ演算子 (そちらも参照) とそれらを用いる組み込みコマンド \fIfiletest\fR。 .PP スケージューリングされたイベント、特別なエイリアス、自動ログアウト、 端末のロック、コマンド待ち、ログインとログアウトの監視などなどを含む、 各種の\fB自動イベント、定期イベント、時刻指定イベント\fR (それぞれの項目を参照)。 .PP 固有言語システムのサポート (\fB固有言語システムのサポート\fRを見てください)、 OS 固有の各種機能のサポート (\fBOS 固有機能のサポート\fRと \fBecho_style\fR シェル変数を参照)、 システム依存のファイル配置 (\fB関連ファイル\fRを参照) .PP 拡張された端末管理能力 (\fB端末管理\fRを参照)。 .PP \fIbuiltins\fR, \fIhup\fR, \fIls\-F\fR, \fInewgrp\fR, \fIprintenv\fR, \fIwhich\fR, \fIwhere\fR などの新しい 組み込みコマンド (それぞれの項目を参照)。 .PP 新しい変数。シェルから便利な情報を簡単に入手できます。 \fBgid\fR, \fBloginsh\fR, \fBoid\fR, \fBshlvl\fR, \fBtcsh\fR, \fBtty\fR, \fBuid\fR, \fBversion\fR シェル変数と、 \fBHOST\fR, \fBREMOTEHOST\fR, \fBVENDOR\fR, \fBOSTYPE\fR, \fBMACHTYPE\fR 環境変数。 それぞれの説明を見てください。 .PP 有用な情報をプロンプト文字列に埋めこむための新しいシンタックス (\fBprompt\fR を参照)。 ループとスペル訂正用の特別なプロンプト (\fBprompt2\fR と \fBprompt3\fR を参照)。 .PP 読み取り専用の変数 (\fB変数置換\fRを参照)。 .SH バグ サスペンドされたコマンドが再開されたときに、 カレントディレクトリが起動されたときと違っている場合には、 起動時のディレクトリを表示します。 ジョブが内部でディレクトリを変更することもあり得るので、 これは間違った情報を与えてしまうかもしれません。 .PP シェルの組み込み機能は停止、再開できません。 `a ; b ; c' のような形のコマンド列を停止させるときの処理も あまり上品なものではありません。 `b' コマンドをサスペンドさせると、 シェルは即座に `c' コマンドを実行してしまいます。 \fIalias\fR での展開結果を実行しているときには、 特にこの点に注意が必要です。 コマンド列を () の中に入れて、 サブシェルに押し込めてしまうのがいいでしょう。 つまり `( a ; b ; c )' のようにするのです。 .PP プロセス開始後の端末出力の制御が原始的です。 誰かが仮想端末の良いインタフェースを作ってくれるといいのですが。 仮想端末インターフェースの分野では、 出力制御に関して面白いことがたくさん行えるはずです。 .PP エイリアス置換がシェル手続きのシミュレートに大変良く用いられますが、 これはあまり気のきいたものではありません。 エイリアスよりもシェル手続きを提供すべきです。 .PP ループの中のコマンドは、ヒストリリストに追加されません。 制御構造は、組み込みコマンドとしては認識されず、単に解釈されます。 したがって制御コマンドはどこにでも置くことができ、 パイプ `|' といっしょにも、 `&' と `;' のようなメタシンタックスといっしょにも使えます。 .PP \fIforeach\fR は \fIend\fR を探しているとき ヒアドキュメントを無視しません。 .PP `:' 修飾子は、 コマンド置換の出力に使えるべきです。 .PP ダム端末のように、端末がカーソルを上に移動できない場合には、 スクリーン幅より長い行の更新が大変貧弱です。 .PP \fBHPATH\fR と \fBNOREBIND\fR は環境変数である必要はありません。 .PP `?' や `*' や `[]' を使わないグロブパターンや、 `{}' や `~' を使うグロブパターンは、否定が正しく扱われません。 .PP \fIif\fR の単一コマンド形式では、たとえ式が偽で、 コマンドが実行されなかったとしても、リダイレクト出力をしてしまいます。 .PP \fIls\-F\fR はファイル名をソートするとき、 ファイル識別キャラクタを勘定に入れてしまいます。 またファイル名の中の制御文字を正しく扱うことができません。 中断させることもできません。 .PP バグレポートは tcsh-bugs@mx.gw.com まで送ってください。 修正もいっしょに送っていただけるとありがたいです。 もし tcsh のメンテナンスとテストを手伝って下さる場合には、 本文に "subscribe tcsh " と一行書いたメールを listserv@mx.gw.com に送ってください。 "subscribe tcsh-bugs " を講読すれば すべてのバグレポートが取得できます。 "subscribe tcsh-diffs " を講読すれば 開発 ML に参加でき、各パッチレベルでの diff を入手できます。 .SH tcsh の T の由来 1964 年 DEC は PDP-6 を開発しました。 のちに PDP-10 が再実装されました。 1970 年前後に DEC がそのセカンドモデル KI10 を発表したとき、 これには DECsystem-10 という新しい名前がつけられました。 .PP TENEX は 1972 年に Bolt, Beranek & Newman (Massachusetts 州 Cambridge のシンクタンク) において、 実験的なデマンドページ型仮想記憶 OS として作られました。 彼らは DEC PDP-10 用の新しいページャを構築し、 それを使った OS を作りました。 これは学術分野で非常に大きな成功を収めました。 .PP 1975 年 DEC は PDP-10 の新しいモデル KL10 を発表しました。 DEC は BBN から TENEX のライセンスを受け、 KL10 は TENEX 版のみにするつもりでした。 DEC はそれらのバージョンを TOPS-20 と呼んでいました (大文字化は商標です)。 多くの TOPS-10 ("The OPerating System for PDP-10" の頭文字です) ユーザが これに反対しました。 こうして DEC は同じハードウエアにふたつの互換性のないシステムを サポートしなければならないことになりました。 --でもそのとき PDP-11 には 6 つの OS があったのですが! .PP TENEX の TOPS-20 はバージョン 3 までに、 ULTCMD と呼ばれるユーザコードレベルのコマンド補完機能サブルーチンを 備えていました。バージョン 3 で DEC は、 これらの機能すべてと、さらにそれ以上とをモニタ (Unix でいうところのカーネル) に追加し、 COMND& JSYS (`Jump to SYStem' 命令; スーパーバイザーを呼び出す機能 [私が IBM 上がりだってバレちゃった?]) でアクセスできるようにしました .PP tcsh の作者たちは TENEX と TOPS-20 における これらの機能に影響を受け、これを模倣した版の csh を作成したのです。 .SH 制限 単語は 1024 文字より長くできません。 .PP システムは引数並びを 10240 文字までに制限しています。 .PP コマンドに与える引き数の数 (ファイル名展開を含む) は、 引き数リストに許された文字数の 1/6 までに制限されています。 .PP コマンド置換では、 引数リストに許された文字数より多くの文字数に置換できません。 .PP シェルはループを検出するために、 \fIalias\fR 置換の回数を 1 行当たり 20 に制限しています。 .SH 関連項目 csh(1), emacs(1), ls(1), newgrp(1), sh(1), setpath(1), stty(1), su(1), tset(1), vi(1), x(1), access(2), execve(2), fork(2), killpg(2), pipe(2), setrlimit(2), sigvec(2), stat(2), umask(2), vfork(2), wait(2), malloc(3), setlocale(3), tty(4), a.out(5), termcap(5), environ(7), termio(7), Introduction to the C Shell .SH バージョン -このマニュアルは tcsh 6.10.00 (Astron) 2000-11-19 +このマニュアルは tcsh 6.11.00 (Astron) 2001-09-02 に関するドキュメントです。 .SH 作者 .PD 0 .TP 2 William Joy \fIcsh\fR(1) のオリジナル作者 .TP 2 J.E. Kulp, IIASA, Laxenburg, Austria ジョブコントロールとディレクトリスタック機能 .TP 2 Ken Greer, HP Labs, 1981 ファイル名補完 .TP 2 Mike Ellis, Fairchild, 1983 コマンド名認識 / 補完 .TP 2 Paul Placeway, Ohio State CIS Dept., 1983-1993 コマンドラインエディタ、プロンプトルーチン、新しいグロブの文法、 たくさんの修正とスピードアップ .TP 2 Karl Kleinpaste, CCI 1983-4 特別なエイリアス、ディレクトリスタックの取出し機能、 ログイン / ログアウト監視、スケジュールイベント、 新しいプロンプト書式のアイデア .TP 2 Rayan Zachariassen, University of Toronto, 1984 \fIls\-F\fR と \fIwhich\fR の組み込み、たくさんのバクフィックス、 修正とスピードアップ .TP 2 Chris Kingsley, Caltech 高速ストレージアロケータルーチン .TP 2 Chris Grevstad, TRW, 1987 4.3BSD \fIcsh\fR の \fItcsh\fR へのマージ .TP 2 Christos S. Zoulas, Cornell U. EE Dept., 1987-94 HPUX, SVR2, SVR3 に移植、SysV 版 getwd.c, SHORT_STRINGS をサポート、 sh.glob.c の新バージョン .TP 2 James J Dempsey, BBN, and Paul Placeway, OSU, 1988 A/UX に移植 .TP 2 Daniel Long, NNSC, 1988 \fBwordchars\fR .TP 2 Patrick Wolfe, Kuck and Associates, Inc., 1988 \fIvi\fR モードのクリーンアップ .TP 2 David C Lawrence, Rensselaer Polytechnic Institute, 1989 \fBautolist\fR と、あいまい補完の一覧 .TP 2 Alec Wolman, DEC, 1989 プロンプト中の改行 .TP 2 Matt Landau, BBN, 1989 ファイル \fI~/.tcshrc\fR .TP 2 Ray Moody, Purdue Physics, 1989 スペースバーの魔法によるヒストリ展開 .TP 2 Mordechai ????, Intel, 1989 printprompt() の修正と追加 .TP 2 Kazuhiro Honda, Dept. of Computer Science, Keio University, 1989 自動スペル訂正と \fBprompt3\fR .TP 2 Per Hedeland, Ellemtel, Sweden, 1990- さまざまなバグフィックス、改良とマニュアルのアップデート .TP 2 Hans J. Albertsson (Sun Sweden) \fBampm\fR, \fIsettc\fR, \fItelltc\fR .TP 2 Michael Bloom 割り込みハンドリングの修正 .TP 2 Michael Fine, Digital Equipment Corp 拡張キーのサポート .TP 2 Eric Schnoebelen, Convex, 1990 Convex サポート、\fIcsh\fR の多数のバグフィックス、 ディレクトリスタックの保存と復帰 .TP 2 Ron Flax, Apple, 1990 A/UX 2.0 への (再) 移植 .TP 2 Dan Oscarsson, LTH Sweden, 1990 NLS サポートと非 NLS サイト用の NLS シミュレート機能、修正 .TP 2 Johan Widen, SICS Sweden, 1990 \fBshlvl\fR, Mach サポート、\fIcorrect-line\fR, 8 ビット表示 .TP 2 Matt Day, Sanyo Icon, 1990 POSIX termio サポート、SysV limit 修正 .TP 2 Jaap Vermeulen, Sequent, 1990-91 vi モード修正、expand-line, ウインドウ変更の修正、Symmetry 移植 .TP 2 Martin Boyer, Institut de recherche d'Hydro-Quebec, 1991 \fBautolist\fR beeping オプション、 行の先頭からカーソルまでのすべてを対象とするヒストリ検索の修正 .TP 2 Scott Krotz, Motorola, 1991 Minix に移植 .TP 2 David Dawes, Sydney U. Australia, Physics Dept., 1991 SVR4 ジョブコントロールの修正 .TP 2 Jose Sousa, Interactive Systems Corp., 1991 拡張 \fIvi\fR の修正、\fIvi\fR デリートコマンド .TP 2 Marc Horowitz, MIT, 1991 ANSIfication の修正、新しい exec ハッシュコード、 imake の修正、\fIwhere\fR .TP 2 Bruce Sterling Woodcock, sterling@netcom.com, 1991-1995 ETA と Pyramid への移植、 Makefile と lint の修正、\fBignoreeof\fR=n 追加、 その他のさまざまな移植性向上のための変更、およびバグ修正 .TP 2 Jeff Fink, 1992 \fIcomplete-word-fwd\fR と \fIcomplete-word-back\fR .TP 2 Harry C. Pulley, 1992 Coherent に移植 .TP 2 Andy Phillips, Mullard Space Science Lab U.K., 1992 VMS-POSIX に移植 .TP 2 Beto Appleton, IBM Corp., 1992 移動プロセスグループの修正、\fIcsh\fR バグ修正、 POSIX file tests, POSIX SIGHUP .TP 2 Scott Bolte, Cray Computer Corp., 1992 CSOS に移植 .TP 2 Kaveh R. Ghazi, Rutgers University, 1992 Tek, m88k, Titan と Masscomp への移植と修正、 autoconf サポートの追加 .TP 2 Mark Linderman, Cornell University, 1992 OS/2 に移植 .TP 2 Mika Liljeberg, liljeber@kruuna.Helsinki.FI, 1992 Linux に移植 .TP 2 Tim P. Starrin, NASA Langley Research Center Operations, 1993 読み取り専用変数 .TP 2 Dave Schweisguth, Yale University, 1993-4 新しいマニュアルページと tcsh.man2html .TP 2 Larry Schwimmer, Stanford University, 1993 AFS と HESIOD パッチ .TP 2 Luke Mewburn, RMIT University, 1994-6 プロンプトの中でのディレクトリ表示の拡張、 \fBellipsis\fR と \fBrprompt\fR .TP 2 Edward Hutchins, Silicon Graphics Inc., 1996 暗黙的な cd の追加。 .TP 2 Martin Kraemer, 1997 Siemens Nixdorf EBCDIC machine に移植 .TP 2 Amol Deshpande, Microsoft, 1997 WIN32 (Windows/95 and Windows/NT) に移植、 足りないライブラリすべてと、 メッセージカタログコードのすべてを作成し、 Windows と通信できるようにした .TP 2 Taga Nayuta, 1998 色つき ls の追加 .PD .PP .SH 謝辞 以下のみなさんに感謝します。 .br Bryan Dunlap, Clayton Elwell, Karl Kleinpaste, Bob Manson, Steve Romig, Diana Smetters, Bob Sutterfield, Mark Verber, Elizabeth Zwicky そして提案と応援をしてくれたオハイオ州のすべてのみなさん。 .PP あらゆるバージョンに耐え、バグレポートを送ってくれ、 提案と新規追加をしてくれたネット上のすべてのみなさん。 .PP "tcsh の T の由来" の章を執筆してくれた Richard M. Alderson III。 .SH 翻訳 t_ogawa .br おさな .br ゆ〜こ .br 森浩二 .br NOKUBI Hirotaka .br 中野武雄 (JM プロジェクト) .br 蔭山 .br 中村和志@神戸 .br 大澤千敏@岐阜 .br 熊谷典大 .br (順不同) .PP 翻訳にあたり、JM プロジェクトの方々の御協力を頂きました。 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man1/whois.1 b/ja_JP.eucJP/man/man1/whois.1 index 614db478bb..9bfb0134ed 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man1/whois.1 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man1/whois.1 @@ -1,206 +1,211 @@ .\" Copyright (c) 1985, 1990, 1993 .\" The Regents of the University of California. All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. All advertising materials mentioning features or use of this software .\" must display the following acknowledgement: .\" This product includes software developed by the University of .\" California, Berkeley and its contributors. .\" 4. Neither the name of the University nor the names of its contributors .\" may be used to endorse or promote products derived from this software .\" without specific prior written permission. .\" .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE REGENTS AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND .\" ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE .\" IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE .\" ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE REGENTS OR CONTRIBUTORS BE LIABLE .\" FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL .\" DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS .\" OR SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) .\" HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT .\" LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF .\" SUCH DAMAGE. .\" .\" From: @(#)whois.1 8.1 (Berkeley) 6/6/93 -.\" %FreeBSD: src/usr.bin/whois/whois.1,v 1.15.2.4 2001/08/02 02:21:24 obrien Exp % +.\" %FreeBSD: src/usr.bin/whois/whois.1,v 1.15.2.5 2001/10/17 17:17:35 mike Exp % .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man1/whois.1,v 1.12 2001/07/12 00:16:01 horikawa Exp $ -.Dd November 17, 1999 +.\" $FreeBSD$ +.Dd September 4, 2001 .Dt WHOIS 1 .Os .Sh 名称 .Nm whois .Nd インターネットのドメイン名とネットワーク番号のディレクトリサービス .Sh 書式 .Nm .Op Fl adgimpQrR6 -.Op Fl h Ar host +.Op Fl c Ar country-code | Fl h Ar host .Ar name ... .Sh 解説 .Nm はネットワークインフォメーションセンタ .Pq Tn NIC のデータベースのレコード検索を行ないます。 .Pp オプションとしては以下のものがあります。 .Bl -tag -width indent .It Fl a American Registry for Internet Numbers .Pq Tn ARIN データベースを使用します。 ここには、 .Tn APNIC および .Tn RIPE 以外がカバーする全世界の IP 番号があります。 連絡先 (ハンドル) 情報は、NIC ハンドルの後に .Qq Li -ARIN を付けて検索します: .Pp .Dl "$ whois -a foo3-ARIN" .Pp +.It Fl c Ar country-code +.Fl h +オプションを +.Qq Ar country-code Ns Li .whois-servers.net +という引数と共に使用するのと同等です。 .It Fl d US Department of Defense データベースを使用します。 .Tn .MIL のサブドメインの連絡先があります。 .It Fl g US の軍以外の連邦政府データベースを使用します。 .Tn .GOV のサブドメインの連絡先があります。 .It Fl h Ar host デフォルトのバリアントに代えて、指定したホスト用います。 ホスト名もしくは IP 番号を指定可能です。 .Pp デフォルトでは、提供された (単一の) 引数のトップレベルドメイン .Pq Tn TLD に .Qq Li .whois-servers.net を追加することにより、 .Nm が使用する whois サーバ名を構築します。 この効果的な方法により、多くの TLD が適切な whois サーバを自動選択できます。 .Pp IP アドレスが指定された場合、whois サーバはデフォルトの American Registry for Internet Numbers .Pq Tn ARIN になります。 .Tn ARIN への問い合わせが .Tn APNIC または .Tn RIPE を参照する場合、 .Fl Q オプションが指定されていなければ、そのサーバに対しても問い合わせを行います。 .Pp 問い合わせがドメイン名でも IP アドレスでもない場合、見付からない場合には、 .Nm は .Pa whois.crsnic.net を使用します。 .It Fl i Network Solutions Registry for Internet Numbers .Pq Pa whois.networksolutions.com データベースを使用します。 ここにはほとんどの .Pa .COM , .NET , .ORG , .EDU ドメインのネットワーク番号とドメインの連絡先情報があります。 .Sy 注意! 現在これらのドメインの登録は、多くの独立した競合する登録会社が行っています。 本データベースには、Network Solutions, Inc. 以外の登録会社が登録した ドメインの情報はまったく含まれません。 また、 .Tn InterNIC データベース .Pq Tn whois.internic.net は既に Network Solutions, Inc. の取り扱いでないことに注意してください。 詳細は .Pa http://www.internic.net/ を参照してください。 .Pp 連絡先 (ハンドル) 情報は、NIC ハンドルの前に .Qq Li "handle " を付けて検索します: .Pp .Dl "$ whois -i 'handle foo3'" .Pp .It Fl m Route Arbiter Database .Pq Tn RADB データベースを使用します。 ここには、多くのオペレータのネットワークのポリシ仕様があります。 .It Fl p Asia/Pacific Network Information Center .Pq Tn APNIC データベースを使用します。 ここには、東アジア、オーストラリア、ニュージーランド、太平洋諸島の IP 番号があります。 .It Fl Q 高速検索しません。 .Nm が、権威のある whois サーバ (が列挙されていた場合、これ) に名前を問いあわせようとせず、 検索が失敗しても InterNic に問い合わせようとしないことを意味します。 本フラグは、他のフラグと組み合わせると効果がありません。 .It Fl r R\(aaeseaux IP Europ\(aaeens .Pq Tn RIPE データベースを使用します。 ここには、ヨーロッパのネットワーク番号とドメインの連絡先情報があります。 .It Fl R Russia Network Information Center .Pq Tn RIPN データベースを使用します。 ここには、 .Tn .RU のネットワーク番号とドメインの連絡先情報があります。 IPv6 Resource Center .Pq Tn 6bone データベースを使用します。 ここには、IPv6 のネットワーク名とアドレスがあります。 .El .Pp .Nm コマンドに指定されたオペランドは空白をはさんで結合され、 指定された .Nm サーバに渡されます。 .Pp 特に .Ar name で指定されなければ、デフォルトでは データベース中のすべてのレコードのほとんどの フィールド (名前、通称 (nicknames)、ホスト名、ネットアドレス、その他) に ついて .Ar name に一致するものを探すという、広範囲な検索を実行します。 .Ar name オペランドの持つ特別な意味や 検索の進め方に関してさらに情報を得るには、 特別な名前 .Dq Li help を .Ar name に指定して下さい。 .Sh 関連項目 .Rs .%A Ken Harrenstien .%A Vic White .%T NICNAME/WHOIS .%D 1 March 1982 .%O RFC 812 .Re .Sh 歴史 .Nm コマンドは .Bx 4.3 から登場しました。 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man2/bind.2 b/ja_JP.eucJP/man/man2/bind.2 index 1a47d65d02..c65e3b2dc6 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man2/bind.2 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man2/bind.2 @@ -1,146 +1,151 @@ .\" Copyright (c) 1983, 1993 .\" The Regents of the University of California. All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. All advertising materials mentioning features or use of this software .\" must display the following acknowledgement: .\" This product includes software developed by the University of .\" California, Berkeley and its contributors. .\" 4. Neither the name of the University nor the names of its contributors .\" may be used to endorse or promote products derived from this software .\" without specific prior written permission. .\" .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE REGENTS AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND .\" ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE .\" IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE .\" ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE REGENTS OR CONTRIBUTORS BE LIABLE .\" FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL .\" DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS .\" OR SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) .\" HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT .\" LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF .\" SUCH DAMAGE. .\" .\" @(#)bind.2 8.1 (Berkeley) 6/4/93 -.\" %FreeBSD: src/lib/libc/sys/bind.2,v 1.11.2.6 2001/08/17 15:42:44 ru Exp % +.\" %FreeBSD: src/lib/libc/sys/bind.2,v 1.11.2.7 2001/10/13 17:22:54 dillon Exp % .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man2/bind.2,v 1.6 2001/08/19 07:14:26 horikawa Exp $ +.\" $FreeBSD$ .Dd June 4, 1993 .Dt BIND 2 .Os .Sh 名称 .Nm bind .Nd assign a local protocol address to a socket .Sh ライブラリ .Lb libc .Sh 書式 .Fd #include .Fd #include .Ft int .Fn bind "int s" "const struct sockaddr *addr" "socklen_t addrlen" .Sh 解説 .Fn bind は、ローカルプロトコルアドレスをソケットに割り当てます。ソケットは、 .Xr socket 2 で作成される時にアドレスファミリ空間に存在しますが、 プロトコルアドレスは割り当てられていません。 .Fn bind はソケットに .Fa addr を割り当てることを要求します。 .Sh 注 UNIX ドメイン内でのアドレスのバインドによってファイルシステム内に ソケットが作成されます。 これは、必要なくなったときに呼び出し側が .Pf ( Xr unlink 2 を使用して) 削除する必要があります。 .Pp アドレスのバインドで使用される規則は通信ドメイン間で異なります。 詳細については、 セクション 4 のマニュアルエントリを参照してください。 +.Pp +移植性を最大にするためには、ソケット構造体は、使用前 +つまりこれを +.Fn bind +に渡す前に、0 で埋めるべきです。 .Sh 実装に関する注 非スレッドライブラリでは、 .Fn bind は .Va bind システムコールとして実装されています。 .Pp スレッドライブラリでは、 .Va bind システムコールは .Fn _thread_sys_bind にアセンブルされ、 .Fn bind は読取りと書込み用に .Fa s をロックしてから、 .Fn _thread_sys_bind を呼び出す 関数として実装されています。戻る前に、 .Fn bind は .Fa s をアンロックします。 .Sh 戻り値 .Rv -std bind .Sh エラー .Fn bind 呼び出しは次の場合に失敗します。 .Bl -tag -width Er .It Bq Er EAGAIN 要求を満たすためのカーネルリソースが一時的に利用できません。 .It Bq Er EBADF .Fa s が有効な記述子ではありません。 .It Bq Er ENOTSOCK .Fa s がソケットではありません。 .It Bq Er EADDRNOTAVAIL 指定のアドレスがローカルマシンから利用できません。 .It Bq Er EADDRINUSE 指定のアドレスは既に使用中です。 .It Bq Er EACCES 要求されたアドレスは保護されており、現在のユーザが持っているパーミッションは それにアクセスするのには不適切です。 .It Bq Er EFAULT .Fa addr パラメータが有効なユーザアドレス空間ではありません。 .El .Pp 次のエラーは UNIX ドメイン内のバインドアドレスに固有のものです。 .Bl -tag -width EADDRNOTAVA .It Bq Er ENOTDIR パスの構成要素中にディレクトリ以外のものが含まれています。 .It Bq Er ENAMETOOLONG パス名の構成要素が 255 文字を越えているか、 またはパス名全体が 1023 文字を越えています。 .It Bq Er ENOENT パス名の接頭辞構成要素が存在しません。 .It Bq Er ELOOP パス名を変換するときに検出されたシンボリックリンクが多すぎます。 .It Bq Er EIO ディレクトリエントリを作成している間、または i ノードを割り振りしている間に 入出力エラーが発生しました。 .It Bq Er EROFS 指定されたファイルは読取り専用ファイルシステム上にあります。 .It Bq Er EISDIR 空のパス名が指定されました。 .El .Sh 関連項目 .Xr connect 2 , .Xr getsockname 2 , .Xr listen 2 , .Xr socket 2 .Sh 歴史 .Fn bind 関数は .Bx 4.2 で登場しました。 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man5/login.conf.5 b/ja_JP.eucJP/man/man5/login.conf.5 index 61e8ac1fb1..aa05c0e464 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man5/login.conf.5 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man5/login.conf.5 @@ -1,373 +1,371 @@ .\" Copyright (c) 1996 David Nugent .\" All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, is permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice immediately at the beginning of the file, without modification, .\" this list of conditions, and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. This work was done expressly for inclusion into FreeBSD. Other use .\" is permitted provided this notation is included. .\" 4. Absolutely no warranty of function or purpose is made by the author .\" David Nugent. .\" 5. Modifications may be freely made to this file providing the above .\" conditions are met. .\" -.\" %FreeBSD: src/lib/libutil/login.conf.5,v 1.22.2.12 2001/09/17 02:26:49 rwatson Exp % +.\" %FreeBSD: src/lib/libutil/login.conf.5,v 1.22.2.13 2001/10/21 19:42:12 ache Exp % .\" .\" $FreeBSD$ .Dd November 22, 1996 .Dt LOGIN.CONF 5 .Os .Sh 名称 .Nm login.conf .Nd ログインクラス ケーパビリティ データベース .Sh 書式 .Pa /etc/login.conf , .Pa ~/.login_conf .Sh 解説 .Nm には、ログインクラスについてのさまざまな属性やケーパビリティが 含まれています。 ログインクラス (ユーザアカウントデータベースである .Pa /etc/master.passwd のそれぞれの行について自由に設定できる注釈) は、セッションの アカウンティングやリソース制限、ユーザ環境設定などを決定します。 ログインクラスはシステム内のさまざまなプログラムから利用され、 ユーザのログイン環境を設定するほか、 ポリシー、アカウンティング及び管理上の制限を設定します。 ログインクラスはまた、 システムや利用可能な種々の認証機構に対するユーザ認証手段を提供します。 .Pp システムのユーザクラスケーパビリティデータベースである .Pa /etc/login.conf の中の "default" という特別なレコードは、 .Pa /etc/master.passwd 内に有効なログインクラスを持たない root 以外のすべてのユーザに よって自動的に使われます。有効なログインクラスを持たない uid が 0 の ユーザは、"root" レコードが存在する場合はそのレコードが、 存在しない場合は "default" レコードがログインクラスとして使われます。 .Pp .Fx においては、個々のユーザは .Pa .login_conf というファイルをホームディレクトリに作成することができます。 このファイルは (/etc/login.conf と) 同じフォーマットで、 レコード id が "me" である 1 エントリのみで構成されます。 もし .login.conf が存在するならば、このファイルは .Xr login 1 によって使用され、システムのログインケーパビリティデータベースによって 指定されたユーザ環境設定を上書き設定します。 その際、ログインケーパビリティのサブセット、 典型的には承認やリソース制限そしてアカウンティングを含まないもの のみが上書きされます。 -注: 潜在的なセキュリティリスクのため、この機能はコンパイル時にデフォルトで -無効化されています。 .Pp クラスケーパビリティデータベースのレコードは、コロンで区切られた いくつかのフィールドから構成されています。 各レコードの最初のフィールドは、レコードを特定するための 1 つまたは複数の名前で、それらは '|' 文字で区切られます。 その最初の名前が、最も一般化された短縮名称です。 最後の名前は、ログインケーパビリティエントリをより分かりやすく説明した 長い名前であるべきで、他の名前はその同義語です。 すべての名前は小文字かつ空白を含まないようにすべきですが、 最後の名前は可読性を考慮して、大文字やブランクを含んでいてもよいでしょう。 .Pp ケーパビリティデータベースのフォーマットについての詳細な説明は .Xr getcap 3 を参照してください。 .Sh ケーパビリティ データベース内のそれぞれの行に含まれるフィールドは、 .Xr getcap 3 の慣習に従い、ブール型、文字列型 .Ql \&= 数値型 .Ql \&# があります。 しかしながら数値データのところは、数値型が拒否され文字列型が 受け入れられることがあったり、両方の書式が受け入れられることもあります。 値は次のカテゴリに分類されます。 .Bl -tag -width "program" .It file データファイルへのパス名 .It program 実行可能ファイルへのパス名 .It list コンマや空白で区切られた値のリスト (または値の組) .It path 普通の csh の慣習に従った、空白やコンマで区切られたパス名のリスト (先頭のユーザ名を伴う/伴わないチルダはホームディレクトリに展開される等) .It number 10 進数 (デフォルト)、16 進数 (0x で始まる)、または 8 進数 (0 で始まる) の 数値型の値。数値型の場合、設定できる値は 1 つだけです。 数値型は文字列型のフォーマットでも指定できる場合があります (ケーパビリティタグ '#' の代わりに '=' で値が区切られているなど)。 どの方法が使われた場合でも、データベース中のすべての行は修正したい行の値を 正確に上書きするために、同じ方法を用いなければなりません。 .It size サイズを表す文字。単位のデフォルトの解釈はバイトで、サフィックスに よって別の単位を指定できます。 .Bl -tag -offset indent -compact -width xxxx .It b 512 バイトブロックの明示的な指定 .It k キロバイトの指定 (1024 バイト) .It m 1 メガバイトの乗数の指定 (1048576 バイト) .It g ギガバイト単位の指定。そして .It t テラバイトの記述。 .El サイズの値は数値であり、サフィックスの大文字小文字は重要ではありません。 連続した値は足し込まれます。 .It time 時間の期間。デフォルトの単位は秒。 プレフィックスによって別の単位を指定できます。 .Bl -tag -offset indent -compact -width xxxx .It y 1 年を 365 日で数えた年数の指定 .It w 週の数の指定 .It d 日数 .It h 時間数 .It m 分数 .It s 秒数 .El 連続した値は足し込まれます。 たとえば 2 時間 40 分は 9600s、160m または 2h40m と 表現することができます。 .El .Pp 特別な .Em tc=value 表記を使用することにより、通常の約束事であるケーパビリティエントリの 補間が可能です。 .Sh リソース制限 .Bl -column coredumpsize indent indent .It Sy "名称 型 注 解説 .It "coredumpsize size コアダンプサイズの最大値制限 .It "cputime time CPU 使用制限 .It "datasize size データサイズの最大値制限 .It "filesize size ファイルサイズの最大値制限 .It "maxproc number プロセス数の最大値制限 .It "memorylocked size コアメモリロック可能量の最大値制限 .It "memoryuse size コアメモリ使用量の最大値制限 .It "openfiles number プロセスごとにオープンできるファイル数の最大値制限 .It "sbsize size 最大のソケットバッファサイズ .It "stacksize size スタックサイズの最大値制限 .El .Pp これらのリソース制限エントリは、実際には最大値と現在の 制限値の両方を指定します ( .Xr getrlimit 2 を参照してください)。 普通は現在の制限値 (ソフトリミット) が使われますが、 ユーザは現在の制限値を最大制限値 (ハードリミット) まで増やすことが 許されています。 最大制限値と現在の制限値はケーパビリティ名に各々 -max 及び -cur を 追加することによって指定できます。 .Sh 環境 .Bl -column ignorenologin indent xbinxxusrxbin .It Sy "名称 型 注 解説 .It "charset string $MM_CHARSET 環境変数の明示的な設定値 .It "hushlogin bool false ~/.hushlogin ファイルがある場合と同じ .It "ignorenologin bool false nologin によってログインを禁止されません .It "lang string $LANG 環境変数を指定した値に設定します .It "manpath path マニュアルページのデフォルト検索パス .It "nologin file このファイルが存在する場合、ファイルの内容が画面に表示され、そのログインセッションは終了されます .It "path path /bin /usr/bin デフォルトコマンド検索パス .It "priority number 優先度 (nice) レベルの初期値 .It "requirehome bool false ログインのために有効なホームディレクトリが必要 .It "setenv list コンマで区切られた環境変数とその設定値のリスト .It "shell prog パスワードファイルで指定されているシェルより優先して実行されるセッションシェル。SHELL 環境変数の値は、パスワードファイルで指定されているものになります。 .It "term string 他の手段によって決定できない場合のデフォルトの端末タイプ .It "timezone string $TZ 環境変数のデフォルト値 .It "umask number 022 umask の初期値。続く数字が 8 進数と解釈されるように、常に 0 から始めます .It "welcome file /etc/motd ウェルカムメッセージが入っているファイル .El .Sh 認証 .Bl -column minpasswordlen indent indent .It Sy "名称 型 注 解説 .\" .It "approve program Program to approve login. .It "copyright file 追加のコピーライト情報を含んだファイル .It "host.allow list クラス内のユーザがアクセス可能なリモートホストワイルドカードのリスト .It "host.deny list クラス内のユーザがアクセス不可なリモートホストワイルドカードのリスト .It "login_prompt string .Xr login 1 が与えるログインプロンプト .It "minpasswordlen number 6 ローカルパスワード文字列長の最小値 .It "mixpasswordcase bool true すべて小文字のパスワードが入力された場合、 .Xr passwd 1 がユーザに警告します .It "passwd_format string md5 新規パスワードが使用する 暗号フォーマット。 有効な値は "md5", "des", "blf" です。 NIS クライアントが、 .Fx ではない NIS サーバを使用する場合、 おそらく "des" を使用すべきでしょう。 .It "passwd_prompt string .Xr login 1 が表示するパスワードプロンプト .It "times.allow list ログインが許されている時間帯のリスト .It "times.deny list ログインが許されない時間帯のリスト .It "ttys.allow list クラス内のユーザがアクセスに使用できる端末と端末グループのリスト .It "ttys.deny list クラス内のユーザがアクセスに使用不可な端末と端末グループのリスト .\".It "widepasswords bool false Use the wide password format. The wide password .\" format allows up to 128 significant characters in the password. .El .Pp これらのフィールドは、ログイン認証システムの中で .Xr passwd 1 や、その他のプログラムから使用される予定です。 .Pp 環境変数を設定するケーパビリティは、その中の文字 .Ql \&~ と .Ql \&$ の両方がスキャンされ、これらはそれぞれ ユーザのホームディレクトリ及びユーザ名に置換されます。 環境変数中にこれらの文字をそのまま含める場合には、 その前にバックスラッシュ '\\' をつけてエスケープします。 .Pp .Em host.allow と .Em host.deny エントリはコンマで区切られたリストで、システムへのリモートアクセスの チェックに使われます。 これらはホスト名か IP アドレスまたはその両方を含むリストからなり、 それらに対してリモートログインのチェックが行われます。 このリストの各項目は、ワイルドカード一致用にシェルプログラムが使用しているのと 同じ書式のワイルドカードを含むことができます (実装の詳細は .Xr fnmatch 3 を参照してください)。 ホストのチェックは、リモートシステムのインターネットアドレス と (もし有効なら) ホスト名の両方をつきあわせて行われます。 両方のリストが空かもしくは指定されていない場合、あらゆるリモートホスト からのログインは許可されます。 host.allow が 1 つかそれ以上のホストを含む場合、リスト中の 各項目のどれかにマッチしたリモートシステムのみがログインを許されます。 host.deny が 1 つかそれ以上のホストを含む場合、そのリストのどれかに マッチしたホストからのログインが禁止されます。 .Pp .Em times.allow と .Em times.deny エントリはコンマで区切られた期間のリストであり、この期間はクラス内の ユーザがログインを許されます。 これらは 1 つ以上の日のコード指定と、これに続けて 24 時間表記の開始時刻と 終了時刻をハイフンまたはダッシュで区切ったものとして表現されます。 たとえば MoThSa0200-1300 は、月、木、土の 午前 2 時から午後 1 時と解釈されます。 これらの時間指定リストの両方が空だった場合、クラス内のユーザはいつでもアクセス 可能になります。 .Em times.allow が指定されている場合、ログインは指定された期間のみ許可されます。 もし .Em times.deny が指定されている場合、 .Em times.allow の中で期間が指定されているかどうかに関わらず、指定された期間は ログインできなくなります。 .Pp .Xr login 1 が強制することは、これらのエントリにより許可された期間内に実際の ログインが行なわれることのみである点に注意して下さい。 セッションの生存期間に関して更なる規制をかけるには、別のデーモンを用意し、 許可されている期間から許可されていない期間への 遷移を監視する必要があります。 .Pp .Em ttys.allow と .Em ttys.deny エントリは、クラス内のユーザがシステムにアクセスするために使う コンマで区切られた (/dev/ プレフィックスを除く) 端末デバイスと、 端末グループ (ttygroup) のリストです (ttygroup の詳細は .Xr getttyent 3 と .Xr ttys 5 を参照して下さい)。 どちらのエントリも存在しない場合、ユーザが使用するログインデバイスの選択には 制限はありません。 .Em ttys.allow のみ指定されている場合、ユーザの使えるデバイスは指定されたグループ またはデバイスリストのみに制限されます。 .Em ttys.deny のみ指定されている場合、ユーザは指定されたデバイスやデバイス グループを使用できません。 両方が与えられていてかつどちらも空でない場合、ユーザは ttys.allow で指定されていて、ttys.deny では指定されていないデバイス群のみ 使用できます。 .Sh アカウント制限 .Bl -column host.accounted indent indent .It Sy "名称 型 注 解説 .It "accounted bool false このクラス内の全ユーザの セッション時間アカウウンティングを有効化 .It "autodelete time アカウント失効後自動で削除されるまでの時間 .It "bootfull bool false セッション終了時の「ttygroup が一杯の場合にのみブート」戦略を 有効にする .It "daytime time 1 日あたりのログイン最大時間 .It "expireperiod time 期限切れまでの割り当て時間 .It "graceexpire time 失効したアカウントの猶予日数 .It "gracetime time 追加された、猶予ログイン許可時間 .It "host.accounted list ログインセッションがアカウントされる リモートホストワイルドカードのリスト .It "host.exempt list ログインセッションのアカウンティング を免除されたリモートホストワイルドカードのリスト .It "idletime time ログアウトまでの最大アイドル時間 .It "monthtime time 月毎の最大ログイン時間 .It "passwordtime time 次回パスワード無効日を指定するために .Xr passwd 1 が使用 .It "refreshtime time アカウントのリフレッシュ許可時間 .It "refreshperiod str リフレッシュが行なわれる頻度 .It "sessiontime time セッション毎の最大ログイン時間 .It "sessionlimit number すべてのグループに対する tty 上の 同時最大ログイン数 .It "ttys.accounted list ログインアカウントが有効な tty と ttygroup のリスト .It "ttys.exempt list ログインアカウントが無効な tty と ttygroup のリスト .It "warnexpire time 失効しそうなアカウントに対する事前の注意を 行なう時間 .It "warnpassword time 失効しそうなパスワードに対する事前の 注意を行なう時間 .It "warntime time 時間切れになりそうな場合に対する事前の注意を 行なう時間 .It "weektime time 1 週間毎の最大ログイン時間 .El .Pp これらのフィールドは、ユーザのログインアクセスを規制、コントロール、記録する タイムアカウンティングシステムによって使われます。 .Pp .Em ttys.accounted と .Em ttys.exempt フィールドは、先に述べた .Em ttys.allow と .Em ttys.deny と同じような方法で状態を操作します。 .Em host.accounted と .Em host.exempt のリストも同様です。 .Sh 関連項目 .Xr cap_mkdb 1 , .Xr login 1 , .Xr getcap 3 , .Xr getttyent 3 , .Xr login_cap 3 , .Xr login_class 3 , .Xr passwd 5 , .Xr ttys 5 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man5/utmp.5 b/ja_JP.eucJP/man/man5/utmp.5 index 47df19a7f7..cb822fb2b9 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man5/utmp.5 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man5/utmp.5 @@ -1,219 +1,219 @@ .\" Copyright (c) 1980, 1991, 1993 .\" The Regents of the University of California. All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. All advertising materials mentioning features or use of this software .\" must display the following acknowledgement: .\" This product includes software developed by the University of .\" California, Berkeley and its contributors. .\" 4. Neither the name of the University nor the names of its contributors .\" may be used to endorse or promote products derived from this software .\" without specific prior written permission. .\" .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE REGENTS AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND .\" ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE .\" IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE .\" ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE REGENTS OR CONTRIBUTORS BE LIABLE .\" FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL .\" DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS .\" OR SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) .\" HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT .\" LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF .\" SUCH DAMAGE. .\" .\" @(#)utmp.5 8.2 (Berkeley) 3/17/94 -.\" %FreeBSD: src/share/man/man5/utmp.5,v 1.9.2.5 2001/08/17 13:08:47 ru Exp % +.\" %FreeBSD: src/share/man/man5/utmp.5,v 1.9.2.6 2001/11/01 17:17:06 yar Exp % .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man5/utmp.5,v 1.10 2001/07/23 02:26:59 horikawa Exp $ +.\" $FreeBSD$ .Dd March 17, 1994 .Dt UTMP 5 .Os .Sh 名称 .Nm utmp , .Nm wtmp , .Nm lastlog .Nd ログイン記録 .Sh 書式 .Fd #include .Fd #include .Sh 解説 .Aq Pa utmp.h ファイルは、 .Nm ファイルでの現在のユーザについての情報や .Nm wtmp ファイル中でのログインやログアウトの情報、 .Nm lastlog ファイル中での最終ログイン情報の記録のために使われる構造体を 宣言しています。 時刻の変更やシャットダウンおよびリブートのタイムスタンプは、同じように .Nm wtmp ファイルに記録されます。 .Pp これらのファイルは、忙しいシステムでは急速に大きくなりますので、 毎日もしくは毎週ローテションすることを推奨します。 もし、これらのファイルのどれかが存在しない場合、そのファイルは作成されません。 これらのファイルは、手動で作成されなければならず、 .Xr newsyslog 8 によって管理されます。 .Bd -literal -offset indent #define _PATH_UTMP "/var/run/utmp" #define _PATH_WTMP "/var/log/wtmp" #define _PATH_LASTLOG "/var/log/lastlog" #define UT_NAMESIZE 16 #define UT_LINESIZE 8 #define UT_HOSTSIZE 16 struct lastlog { time_t ll_time; char ll_line[UT_LINESIZE]; char ll_host[UT_HOSTSIZE]; }; struct utmp { char ut_line[UT_LINESIZE]; char ut_name[UT_NAMESIZE]; char ut_host[UT_HOSTSIZE]; time_t ut_time; }; .Ed .Pp ユーザがログインするたびに、 .Xr login 1 プログラムは .Nm lastlog ファイル中のユーザの .Tn UID を検索します。 もし見つかった場合、ユーザが最後にログインした時刻のタイムスタンプ、 端末線、ホスト名が標準出力に書き出されます ( ログインが .Em メッセージを表示しない ように設定されていない場合。 .Xr login 1 を参照 )。 .Nm login プログラムは、その後 .Nm lastlog ファイルに新しいログイン時刻を記録します。 .Pp 新しい .Fa lastlog への記録が書き出された後で、 .\" the .\" .Xr libutil 3 .\" routine .Nm ファイルがオープンされ、ユーザに対する .Fa utmp 記録が挿入されます。 この記録は、ユーザがログアウトして削除される時まで保持されます。 .Nm ファイルは、 .Xr rwho 1 , .Xr users 1 , .Xr w 1 , .Xr who 1 プログラムで使われます。 .Pp 次に、 -.Xr login +.Xr login 1 プログラムは .Nm wtmp ファイルをオープンし、ユーザの .Fa utmp 記録を追加します。 同じ .Fa utmp 記録が更新されたタイムスタンプ付きで、ユーザがログアウトした時に、 ファイルに追加されます ( .Xr init 8 参照)。 .Nm wtmp ファイルは、 .Xr last 1 と .Xr ac 8 プログラムで使われます。 .Pp 時刻変更やシャットダウン・リブートの際には、 以下の項目が .Nm wtmp ファイルに記録されます。 .Pp .Bl -tag -width shutdownxx -compact .It Li reboot .It Li shutdown システムのリブートやシャットダウンが開始された。 .Fa ut_line フィールドに .Ql \&~ と言う文字が、 .Fa ut_name フィールド中に .Li reboot もしくは .Li shutdown が記録されます ( .Xr shutdown 8 と .Xr reboot 8 参照)。 .Pp .It Li date システム時刻が手動もしくは自動で更新された ( .Xr date 1 参照)。 コマンド名 .Xr date がフィールド .Fa ut_name に記録されます。 .Fa ut_line フィールド中の .Ql \&| 文字は、変更前の時刻を示し、 .Ql \&{ 文字は新しい時刻を示しています。 .El .Sh 関連ファイル .Bl -tag -width /var/log/lastlog -compact .It Pa /var/run/utmp .Nm ファイル。 .It Pa /var/log/wtmp .Nm wtmp ファイル。 .It Pa /var/log/lastlog .Nm lastlog ファイル。 .El .Sh 関連項目 .Xr last 1 , .Xr login 1 , .Xr w 1 , .Xr who 1 , .Xr ac 8 , .Xr init 8 .Sh 歴史 A .Nm と .Nm wtmp ファイル書式は .At v6 から登場しました。 .Nm lastlog ファイル書式は .Bx 3.0 から登場しました。 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man5/uuencode.format.5 b/ja_JP.eucJP/man/man5/uuencode.format.5 index 7e1e3ed122..f917b00da9 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man5/uuencode.format.5 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man5/uuencode.format.5 @@ -1,100 +1,100 @@ .\" Copyright (c) 1989, 1991, 1993 .\" The Regents of the University of California. All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. All advertising materials mentioning features or use of this software .\" must display the following acknowledgement: .\" This product includes software developed by the University of .\" California, Berkeley and its contributors. .\" 4. Neither the name of the University nor the names of its contributors .\" may be used to endorse or promote products derived from this software .\" without specific prior written permission. .\" .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE REGENTS AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND .\" ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE .\" IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE .\" ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE REGENTS OR CONTRIBUTORS BE LIABLE .\" FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL .\" DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS .\" OR SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) .\" HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT .\" LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF .\" SUCH DAMAGE. .\" .\" @(#)uuencode.format.5 8.2 (Berkeley) 1/12/94 -.\" %FreeBSD: src/usr.bin/uuencode/uuencode.format.5,v 1.8.2.3 2001/08/16 13:17:13 ru Exp % -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man5/uuencode.format.5,v 1.8 2001/07/29 05:15:22 horikawa Exp $ +.\" %FreeBSD: src/usr.bin/uuencode/uuencode.format.5,v 1.8.2.4 2001/10/18 10:27:01 ru Exp % +.\" $FreeBSD$ .\" .\" WORD: trailer トレーラ .\" .Dd January 12, 1994 .Dt UUENCODE 5 .Os .Sh 名称 .Nm uuencode .Nd uuencode ファイルのフォーマット .Sh 解説 .Xr uuencode 1 によって出力されるファイルは、ヘッダ行、それに続く本体の行、 およびトレーラ行から構成されています。 .Xr uudecode 1 コマンドはヘッダ行の前やトレーラ行の後ろにある行を無視します。 ヘッダの前にある行は、当然ヘッダのようには見えてはいけません。 .Pp ヘッダ行は行の先頭にある 6 文字 .Dq begin\ \& (最後の空白に注意) によって識別されます。 .Em begin の後ろには (8 進数の) モード、そしてリモートファイルの名前を指定する 文字列が続きます。 空白がヘッダ行中の 3 つの要素を分けています。 .Pp 本体は、それぞれが最大 62 文字 (行末の改行を含みます) の行から 構成されています。これらは文字カウント、それに続く符号化された文字、 それに続く改行からなります。 文字カウントは印刷可能な 1 文字で、その行の残りのバイト数を整数で表して います。 その整数は常に 1 から 45 または 64 の範囲にあり、その文字から空白文字 (8 進数で 40) を引く事によって決定可能です。文字 64 は 0 のカウントを 表しています。 .Pp 3 バイトのグループが 4 文字に (訳注: 3 バイト (24 ビット) を 1 グループとしこれを 4 つに分けて 4 文字に) .\" 上記訳注は、原文の理解を助けるために追加しました。 .\" 2.2.6-RELEASE 対象 .\" By kumano@jp.freebsd.org (Jun 27 1998) 、つまり 6 ビットが 1 文字に蓄えられます。 すべての文字はいつも 1 から 64 の範囲にあり印刷可能な文字にするために 空白文字 (8 進数で 40) でかさあげされます。 文字 64 は 0 のカウントを表します。 最後の行は通常の 45 バイトより短くてもかまいません。 もしサイズが 3 の倍数でない場合、 そのことは最終行のカウントの値を見ればわかります。 -文字カウントを 4 の倍数にするために、余分なゴミが含まれる事があります。 +文字カウントを 4 の倍数にするために、余分なヌル文字が含まれる事があります。 本体は、0 のカウントを持つ行で終了します。 この行は .Tn ASCII バッククォート (8 進数で 140) の 1 文字からなります。 .Pp トレーラ行は .Dq end だけの行からなります。 .Sh 関連項目 .Xr mail 1 , .Xr uucp 1 , .Xr uudecode 1 , .Xr uuencode 1 .Sh 歴史 .Nm ファイルフォーマットは .Bx 4.0 から登場しました。 .\" It was named uuencode.5 prior to 4.3 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man7/hier.7 b/ja_JP.eucJP/man/man7/hier.7 index 089a6153c2..c10f12a4fc 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man7/hier.7 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man7/hier.7 @@ -1,754 +1,764 @@ .\" Copyright (c) 1990, 1993 .\" The Regents of the University of California. All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. All advertising materials mentioning features or use of this software .\" must display the following acknowledgement: .\" This product includes software developed by the University of .\" California, Berkeley and its contributors. .\" 4. Neither the name of the University nor the names of its contributors .\" may be used to endorse or promote products derived from this software .\" without specific prior written permission. .\" .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE REGENTS AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND .\" ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE .\" IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE .\" ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE REGENTS OR CONTRIBUTORS BE LIABLE .\" FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL .\" DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS .\" OR SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) .\" HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT .\" LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF .\" SUCH DAMAGE. .\" .\" @(#)hier.7 8.1 (Berkeley) 6/5/93 -.\" %FreeBSD: src/share/man/man7/hier.7,v 1.29.2.9 2001/08/17 13:08:49 ru Exp % +.\" %FreeBSD: src/share/man/man7/hier.7,v 1.29.2.11 2001/10/31 23:16:42 assar Exp % .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man7/hier.7,v 1.16 2001/07/23 02:27:00 horikawa Exp $ +.\" $FreeBSD$ .Dd June 5, 1993 .Dt HIER 7 .Os .Sh 名称 .Nm hier .Nd ファイルシステムのレイアウト .Sh 解説 ファイルシステムの階層構成についての概略です。 .Bl -tag -width "/stand/" .It Pa / ファイルシステムのルートディレクトリ。 .It Pa /bin/ ユーザ用ユーティリティの基本的なもの。 シングルユーザ環境、マルチユーザ環境どちらでも使用する。 .It Pa /boot/ オペレーティングシステムのブートストラップ中に使用される プログラムと設定ファイル。 .Pp .Bl -tag -width defaults/ -compact .It Pa defaults/ デフォルトのブートストラップ用設定ファイル。 .Xr loader.conf 5 参照。 .El .It Pa /dev/ ブロックデバイスおよびキャラクタデバイスファイル。 .Pp .Bl -tag -width MAKEDEV -compact .It Pa MAKEDEV デバイスファイル作成用スクリプト。 .Xr MAKEDEV 8 参照。 .It Pa fd/ ファイル記述子ファイル。 .Xr \&fd 4 参照。 .El .It Pa /etc/ システムの設定ファイル、およびスクリプト。 .Pp .Bl -tag -width "disklabels/" -compact .It Pa defaults/ デフォルトのシステム設定ファイル。 .Xr rc 8 参照。 .It Pa gnats/ gnats 設定ファイル。 .Xr send-pr 1 参照。 .It Pa isdn/ isdn4bsd の設定ファイル。 .Xr isdnd 8 参照。 .It Pa kerberosIV/ kerberos バージョン IV の設定ファイル。 .Xr kerberos 1 参照。 .It Pa localtime ローカルタイムゾーン情報。 .Xr ctime 3 参照。 .It Pa mail/ sendmail の制御情報。 .It Pa mtree/ mtree 設定ファイル。 .Xr mtree 8 参照。 .It Pa namedb/ named 設定ファイル。 .Xr named 8 参照。 .It Pa periodic/ .Xr cron 8 により、毎日/毎週/毎月実行されるスクリプト。 .Xr periodic 8 参照。 .It Pa ppp/ .Xr ppp 8 ppp 設定ファイル。 .Xr ppp 8 参照。 .It Pa ssl/ OpenSSL 設定ファイル。 .It Pa uucp/ uucp 設定ファイル。 .Xr uucp 1 参照。 .El .It Pa /kernel カーネルの pure な実行可能ファイル (ブート時にメモリに読み込まれる オペレーティングシステム)。 .It Pa /modules/ ロード可能なカーネルモジュール。 .Xr kldstat 8 参照。 .It Pa /mnt/ 通常、システム管理者が一時的なマウントポイントとして使用する 空のディレクトリ。 .It Pa /proc/ プロセスファイルシステム。 .Xr procfs 5 , .Xr mount_procfs 8 参照。 .It Pa /root/ root のホームディレクトリ。 .It Pa /sbin/ システムプログラム、および基本的な管理者用ユーティリティ。 シングルユーザ環境、マルチユーザ環境どちらでも使用する。 .It Pa /stand/ スタンドアロン環境で使用されるプログラム。 .It Pa /tmp/ -テンポラリファイル。 +システムリブートをまたがった永続性が保証されない、一時ファイル。 .It Pa /usr/ ユーザ用ユーティリティ、およびアプリケーションの大部分を含む。 .Pp .Bl -tag -width "libdata/" -compact .It Pa bin/ 一般的なユーティリティ、プログラミングツール、アプリケーション。 .It Pa games/ 有用でちょっとふざけたプログラム。 +.It Pa heimdal/ +Kerberos サーバデータベース。 +kdc(8) +参照。 .It Pa include/ 標準 C 言語インクルードファイル。 .Pp .Bl -tag -width "kerberosIV/" -compact .It Pa arpa/ インターネットサービスプロトコルのための C 言語インクルードファイル。 .It Pa cam/ Common Access Methods Layer 用 C インクルードファイル。 .Bl -tag -width "kerberosIV/" -compact .It scsi/ CAM 上の SCSI デバイス。 .El .It Pa dev/ 様々な .Fx デバイスのプログラミング用の C インクルードファイル。 .Bl -tag -width "kerberosIV/" -compact .It Pa ppbus/ パラレルポートバス。 .Xr ppbus 4 参照。 .It usb/ USB サブシステム。 .El .It Pa fs/ .Bl -tag -width "kerberosIV/" -compact .It Pa smbfs/ SMB/CIFS ファイルシステム。 .El .It Pa g++/ GNU C++ 言語インクルードファイル。 .Bl -tag -width "kerberosIV/" -compact .It Pa std/ GNU C++ 言語 libstdc++ インクルードファイル。 .El .It Pa isc/ ISC ユーティリティライブラリ libisc インクルードファイル。 .It Pa isofs/ .Bl -tag -width "kerberosIV/" -compact .It Pa cd9660/ iso9660 形式ファイルシステム。 .El .It Pa kerberosIV/ kerberos 認証パッケージ用 C 言語インクルードファイル。 .Xr kerberos 1 参照。 .It Pa machine/ マシン固有機能の C 言語インクルードファイル。 .It Pa msdosfs/ MS-DOS ファイルシステム。 .It Pa net/ その他のネットワーク機能用 C 言語インクルードファイル。 .It Pa netatalk/ Appletalk プロトコル。 .It Pa netatm/ ATM のインクルードファイル。 .Xr atm 8 参照。 .It Pa netinet/ インターネット標準プロトコル用 C 言語インクルードファイル。 .Xr inet 4 参照。 .It Pa netinet6/ インターネットプロトコルバージョン 6 用の C インクルードファイル。 .Xr inet6 4 参照。 .It Pa netipx/ IPX/SPX プロトコルスタック。 .It Pa netkey/ カーネルの鍵管理サービス。 .It Pa netns/ Xerox 社の NS プロトコル。 .It Pa netsmb/ SMB/CIFS リクエスタ。 .It Pa netnatm/ NATM インクルードファイル。 .Xr natm 4 参照。 .It Pa nfs/ NFS (Network File System) 用 C 言語インクルードファイル。 .It Pa objc/ Objective C のインクルードファイル。 .It Pa posix4/ POSIX リアルタイム拡張のインクルードファイル。 .Xr p1003_1b 9 参照。 .It Pa openssl/ OpenSSL (Cryptography/SSL ツールキットの) ヘッダ。 .It Pa pccard/ PC-CARD コントローラ。 .It Pa protocols/ Berkeley サービスプロトコル用 C 言語インクルードファイル。 .It Pa readline/ ユーザからの一行入力機能 (編集機能付き)。 .Xr readline 3 参照。 .It Pa rpc/ リモート手続き呼び出し。 .Xr rpc 3 参照。 .It Pa rpcsvc/ RPC サービス構造の定義。 .Xr rpc 3 参照。 .It Pa security/ PAM。 .Xr pam 8 参照。 .It Pa ss/ MIT SIPB .Sq サブシステム ライブラリ。Kerberos IV の一部。 .It Pa sys/ システム用 C 言語インクルードファイル (カーネルデータ構造)。 .\" .It Pa tcl/ .\" Tcl 言語。 .\" .Xr Tcl n .\" 参照。 .\" .Bl -tag -width "kerberosIV/" -compact .\" .It Pa generic/ .\" ??? .\" .It Pa unix/ .\" ??? .\" .El .It Pa ufs/ UFS (U-word File System) 用 C 言語インクルードファイル。 .Bl -tag -width "kerberosIV/" -compact .It Pa ffs/ Fast filesystem。 .It Pa mfs/ メモリファイルシステム。 .Xr mount_mfs 8 参照。 .It Pa ufs/ UFS ファイルシステム。 .El .It Pa vm/ 仮想記憶。 .Xr vmstat 8 参照。 .El .Pp .It Pa lib/ アーカイブライブラリ。 .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa aout/ a.out アーカイブライブラリ。 .It Pa compat/ 互換性維持用の共有ライブラリ。 .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa aout/ a.out 後方互換ライブラリ。 .El .El .Pp .It Pa libdata/ その他のユーティリティデータファイル。 .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa doscmd/ doscmd が使用するファイル (ドライバ、フォント等)。 .Xr doscmd 1 参照。 .Bl -tag -width 6n -compact .It Pa fonts/ doscmd が使用するフォント。 .El .It Pa gcc/ ??? .It Pa ldscripts/ リンカスクリプト。 .Xr ld 1 参照。 .It Pa lint/ さまざまな lint 用ライブラリ (事前に構築されている)。 .Xr lint 1 参照。 .It Pa msdosfs/ 文字集合変換表。 .It Pa perl/ .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa 5.00503/ Perl バージョン 5.00503 のための Perl モジュール。 .Xr perl 1 参照。 .El .It Pa stallion/ ダウンロードファームウェアのイメージが保持されている。 .El .Pp .It Pa libexec/ システムデーモンおよびシステムユーティリティ。 (他のプログラムから実行されるもの)。 .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa aout/ a.out 実行形式を操作するユーティリティ。 .It Pa elf/ ELF 実行形式を操作するユーティリティ。 .It Pa lpr/ LP プリントシステムのユーティリティとフィルタ。 .Xr lpr 1 参照。 .It Pa sm.bin/ sendmail 用制限付きシェル。 .Xr smrsh 8 参照。 .It Pa uucp/ uucp ユーティリティ。 .Xr uucp 1 参照。 .El .Pp .It Pa local/ ローカルの実行可能ファイル、ライブラリなど。 .Fx ports フレームワークのデフォルトのインストール先としても使用されます。 local/以下では、 .Xr hier 7 で /usr に関して 記述された一般的な配置が使用されます。 例外は、man ディレクトリ (local/share/ の下ではなく local/ の直下に存在)、 ports のドキュメント (share/doc// に置かれます)、 /usr/local/etc (/etc の模倣) です。 .It Pa obj/ アーキテクチャ依存のターゲットツリー。 /usr/src ツリーを構築することで作成される。 .It Pa ports/ .Fx ports コレクション (オプション扱い)。 .It Pa sbin/ (ユーザによって実行される) システムデーモン、およびシステムユーティリティ。 .It Pa share/ アーキテクチャに依存しないファイル。 .Pp .Bl -tag -width "calendar/" -compact .It Pa calendar/ 事前に組み立てられた calendar ファイルいろいろ。 .Xr calendar 1 参照。 .It Pa dict/ 単語リスト。 .Xr look 1 参照。 .Pp .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa words 一般の単語 .It Pa web2 Webster's 2nd International からの単語 .It Pa papers/ リファレンスデータベース。 .Xr refer 1 参照。 .It Pa special/ 特殊な語のリスト。 .Xr spell 1 参照。 .El .Pp .It Pa doc/ その他の文書。 ( .Tn USENIX association から入手できる) .Bx マニュアルのほとんどのソース。 .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa FAQ/ しばしば行なわれる質問とその答え (Frequently Asked Questions)。 .It Pa IPv6/ IPv6 の実装に関する注。 .It Pa bind/ BIND (Berkeley Internet Name Domain) に属する文書。 .It Pa es/ /usr/share/doc 中の文書のスペイン語への翻訳。 .It Pa handbook/ .Fx ハンドブック .It Pa ja/ /usr/share/doc 中の文書の日本語への翻訳。 .It Pa ncurses/ ncurses に属する HTML 文書。 .Xr ncurses 3X 参照 .It Pa ntp/ Network Time Protocol に属する HTML 文書。 .It Pa papers/ UNIX 関連の論文 .It Pa psd/ UNIX プログラマ用補助文書 .It Pa ru/ /usr/share/doc 中の文書のロシア語への翻訳。 .It Pa smm/ UNIX システム管理者用マニュアル .It Pa tutorials/ .Fx チュートリアル。 .It Pa usd/ UNIX ユーザ用補助文書 .It Pa zh/ /usr/share/doc 中の文書の中国語への翻訳。 .El .Pp .It Pa examples/ 一般ユーザやプログラマ向けのさまざまな用例。 .It Pa games/ 各種のゲームで使用される ASCII テキストファイル。 .It Pa groff_font/ デバイス名ごとに用意されたデバイス記述ファイル。 .It Pa info/ GNU Info ハイパーテキストシステム。 .It Pa isdn/ ISDN。 .It Pa libg++/ libg++ genclass のプロトタイプ/テンプレートクラスファイル。 .It Pa locale/ ローカル化関係のファイル。 .Xr setlocale 3 参照。 .It Pa man/ マニュアルページ。 .It Pa me/ me マクロパッケージで使用するマクロ。 .Xr me 7 参照。 .It Pa misc/ その他システム全体の ASCII テキストファイル。 .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa fonts/ ??? .It Pa pcvtfonts/ pcvt フォント。 .Xr pcvt 4 参照。 .It Pa termcap 端末の特性を記述するデータベース。 .Xr termcap 5 参照。 .El .It Pa mk/ make 用テンプレート。 .Xr make 1 参照。 .It Pa nls/ 各国語サポート (National Lanuguage Support) ファイル。 .Xr mklocale 1 参照。 .It Pa pcvt/ pcvt の文書とその他の例。 .Xr pcvt 4 参照。 .It Pa perl/ perl ライブラリファイル。 .Xr perl 1 参照。 .It Pa sendmail/ sendmail の設定ファイル。 .Xr sendmail 8 参照。 .It Pa skel/ 新しいアカウントのための . (ドット) ファイルの例。 .It Pa syscons/ syscons が使用するファイル。 .Xr syscons 4 参照。 .Bl -tag -width "scrnmaps/xx" -compact .It Pa fonts/ コンソールフォント。 .Xr vidcontrol 1 と .Xr vidfont 1 参照。 .It Pa keymaps/ コンソールキーボードマップ。 .Xr kbdcontrol 1 と .Xr kbdmap 1 参照。 .It Pa scrnmaps/ コンソールスクリーンマップ。 .El .It Pa tabset/ 各種端末用タブ記述ファイル。termcap ファイルの中で使用される。 .Xr termcap 5 参照。 .It Pa tmac/ テキスト処理マクロ。 .Xr nroff 1 および .Xr troff 1 参照。 .It Pa vi/ .Xr vi 1 のローカライズサポートとユーティリティ。 .It Pa zoneinfo/ タイムゾーン設定情報。 .Xr tzfile 5 参照。 .El .It Pa src/ .Bx とサードバーティとローカルのソースファイル。 .Pp .Bl -tag -width "kerberosIV/" -compact .It Pa bin/ /bin 内のファイルのソース。 .It Pa contrib/ 寄贈されたソフトウェアのソース。 .It Pa crypto/ 寄贈された暗号化ソフトウェアのソース。 .It Pa etc/ /etc 内のファイルのソース。 .It Pa games/ /usr/games 内のファイルのソース。 .It Pa gnu/ GNU Public Licence で保護されたユーティリティ。 .It Pa include/ /usr/include 内のファイルのソース。 .It Pa kerberosIV/ Kerberos version IV のソース。 .It Pa lib/ /usr/lib 内のファイルのソース。 .It Pa libexec/ /usr/libexec 内のファイルのソース。 .It Pa release/ .Fx のリリースを生成するために必要なファイル。 .It Pa sbin/ /sbin 内のファイルのソース。 .It Pa secure/ /usr/src/crypto 中のファイル用のビルドディレクトリ。 .It Pa share/ /usr/share 内のファイルのソース。 .It Pa sys/ カーネルのソースファイル。 .It Pa tools/ .Fx のメンテナンスとテストに使用するツール。 .It Pa usr.bin/ /usr/bin 内のファイルのソース。 .It Pa usr.sbin/ /usr/sbin 内のファイルのソース。 .El .Pp .It Pa X11R6/ X11R6 配布パッケージの実行可能形式ファイル、ライブラリなど (オプション扱い)。 .Bl -tag -width "include/" -compact .It Pa bin/ X11R6 のバイナリ (サーバ、ユーティリティ、ローカルな packages/ports)。 .It Pa etc/ X11R6 の設定ファイルとスクリプト。 .It Pa include/ X11R6 のインクルードファイル。 .It Pa lib/ X11R6 のライブラリ。 .It Pa man/ X11R6 のマニュアルファイル。 .It Pa share/ アーキテクチャ独立なファイル。 .El .El .It Pa /var/ さまざまな用途のログファイル、一時ファイル、遷移的ファイル、 スプールファイル。 .Pp .Bl -tag -width "preserve/" -compact .It Pa account/ システムアカウンティングファイル。 .Pp .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa acct 実行アカウントファイル。 .Xr acct 5 参照。 .El .Pp .It Pa at/ 指定した時間に動くコマンドのスケジュールファイル。 .Xr \&at 1 参照。 .Bl -tag -width "preserve/" -compact .It Pa jobs/ ジョブファイルを含むディレクトリ。 .It Pa spool/ 出力スプールファイルを含むディレクトリ。 .El .Pp .It Pa backups/ さまざまなバックアップファイル。 .It Pa crash/ カーネルクラッシュダンプを保存するデフォルトのディレクトリ。 .Xr crash 8 と .Xr savecore 8 参照。 .It Pa cron/ cron が使用するファイル。 .Xr cron 8 参照。 .Bl -tag -width "preserve/" -compact .It Pa tabs/ crontab ファイル。 .Xr crontab 5 参照。 .El .Pp .It Pa db/ システム固有のさまざまなデータベースファイル。自動生成される。 .It Pa games/ さまざまなゲームのステータスおよびスコアファイル。 .It Pa log/ さまざまなシステムログファイル。 .Pp .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa wtmp login/logout ログ。 .Xr wtmp 5 参照。 .El .Pp .It Pa mail/ ユーザのメールボックスファイル。 .It Pa preserve/ エディタの不慮の死の際に保存されるファイルを一時的に安置するディレクトリ。 .Xr \&ex 1 参照。 .It Pa msgs/ システムメッセージのデータベース。 .Xr msgs 1 参照。 .It Pa quotas/ ファイルシステムのクォータ情報のファイル。 .It Pa run/ ブートされてからのシステムについての各種情報を記述した システム情報ファイル。 .Pp .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa utmp 現在のユーザについてのデータベース。 .Xr utmp 5 参照。 .El .Pp .It Pa rwho/ rwho データファイル。 .Xr rwhod 8 , .Xr rwho 1 , .Xr ruptime 1 参照。 .It Pa spool/ さまざまなプリンタ、メールシステムのスプールディレクトリ。 .Pp .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa ftp/ 一般に ~ftp となる部分。anonymous ftp のルートディレクトリ。 .It Pa mqueue/ 配送されていないメールのキュー。 .Xr sendmail 8 参照。 .It Pa output/ ラインプリンタ用スプールディレクトリ。 .It Pa secretmail/ 機密メール用スプールディレクトリ。 .Xr xget 1 参照。 .It Pa uucp/ uucp スプールディレクトリ。 .It Pa uucppublic/ -一般に ~uucp となる部分。共用 uucp テンポラリディレクトリ。 +一般に ~uucp となる部分。共用 uucp 一時ディレクトリ。 .El .Pp .It Pa tmp/ -システムがリブートするまでの間保持されるテンポラリファイル。 +システムがリブートするまでの間保持される一時ファイル。 .Bl -tag -width Fl -compact .It Pa vi.recover/ vi のリカバリファイルを格納しておくディレクトリ。 .El .It Pa yp NIS マップ。 .El .El +.Sh 注 +このマニュアルページはデフォルトの FreeBSD ファイルシステムレイアウトを +記述しており、 +各システムの実際の階層構造はシステム管理者の裁量に委ねられています。 +よく維持管理されたインストールにおいては、 +カスタマイズされた本ドキュメントが付属するでしょう。 .Sh 関連項目 .Xr apropos 1 , .Xr find 1 , .Xr finger 1 , .Xr grep 1 , .Xr ls 1 , .Xr whatis 1 , .Xr whereis 1 , .Xr which 1 , .Xr fsck 8 .Sh 歴史 .Nm マニュアルページは .At v7 で登場しました。 .\"ZZZ: 3.0-RELEASE compliant by N. Kumagai 98-12-26 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man7/tuning.7 b/ja_JP.eucJP/man/man7/tuning.7 index 661a103477..a56a4a6a0f 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man7/tuning.7 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man7/tuning.7 @@ -1,617 +1,625 @@ .\" Copyright (c) 2001, Matthew Dillon. Terms and conditions are those of .\" the BSD Copyright as specified in the file "/usr/src/COPYRIGHT" in .\" the source tree. .\" -.\" %FreeBSD: src/share/man/man7/tuning.7,v 1.1.2.7 2001/08/17 13:08:49 ru Exp % +.\" %FreeBSD: src/share/man/man7/tuning.7,v 1.1.2.9 2001/11/02 08:01:39 silby Exp % .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man7/tuning.7,v 1.2 2001/08/15 03:30:59 horikawa Exp $ +.\" $FreeBSD$ .Dd May 25, 2001 .Dt TUNING 7 .Os .Sh 名称 .Nm tuning .Nd FreeBSD における性能チューニング .Sh システム設定 - disklabel, newfs, tunefs, スワップ .Xr disklabel 8 を使ってハードディスク上にファイルシステムをレイアウトする場合、 ディスクの内周トラックよりも外周トラックのほうがずっと速くデータを 転送できることを意識することが重要です。この利点を生かすには、 小さいファイルシステムやスワップを外周トラックに近いほうから 詰めていくべきです。より大きいファイルシステムは内周へ近いほうへ詰めていき、 最も大きいファイルシステムを最後にします。 後でマシンを増強した時にシステム標準のファイルシステムの大きさを 変更しなくて済むような大きさに決めることが重要です。 私は大抵、順番にルートパーティションに 128M、スワップに 1G、 /var に 128M、/var/tmp に 128M、/usr に 3G、 そして残りを /home に割り当てます。 .Pp 典型的にはメインメモリの約 2 倍のスワップスペースを用意すべきです。 RAM がそれほど多くない場合は、一般にもっとスワップが必要でしょう。 256M より小さいスワップを設定するのは奨められません。スワップ パーティションの大きさを決めるときは将来のメモリ増設のことを 考えておくべきです。 カーネルの VM ページングアルゴリズムは、スワップの大きさが メインメモリの少なくとも 2 倍ある場合に最高の 性能が出るようにチューンされています。スワップを小さくしすぎると、 VM ページ走査コードが効率的に動かなくなります。 メモリをさらに追加した時も同様です。 最後に、複数の SCSI ディスク (あるいは異なるコントローラ上にある 複数の IDE ディスク) を備えた大規模なシステムにおいては、 それぞれのドライブ (最大 4 ドライブ) にスワップを置くことを強く推奨します。 各ドライブ上のスワップパーティションがほぼ同じ大きさになる ようにしてください。 カーネルは任意の大きさを扱うことができますが、内部のデータ構造は 最大のスワップパーティションのものの 4 倍の大きさになってしまいます。 スワップパーティションをだいたい同じ大きさにすることで、 カーネルは最適な方法でスワップ空間を N 台のディスクに対し ストライピングします。 少々のやりすぎを気にする必要はありません。スワップ空間は .Ux が優雅に動作するためのものです。 普段それほどスワップを使っていなくても、 プログラムの暴走で強制的にリブートしてしまう前に、 回復作業をするための時間稼ぎになります。 .Pp .Em /var パーティションをどれだけの大きさにするかは、そのマシンを 何に使うかということに大きく依存します。 このパーティションは主にメールボックスやプリントスプール、 ログファイルの保存場所に使われます。 .Em /var/log を別のパーティションにする人もいます (しかし、パーティション ID を 消費しないほうがよい極端な場合は例外です)。 メールサーバやプリントサーバ、あるいは 訪問数が非常に多い Web サーバとしてマシンが動作するなら、 極めて大きいパーティション―おそらく 1 ギガバイト以上―を 作成することを考えるべきでしょう。 ログファイルの保存に必要な大きさは、小さく見積もられがちです。 .Pp .Em /var/tmp の大きさは、テンポラリファイルの類が どれだけ使われる必要があるかで決まります。 最低でも 128M にすることを推奨します。 sysinstall は /tmp ディレクトリを作成しますが、 .Em /tmp は後で .Em /var/tmp へのソフトリンクにしておくのは大抵よい考えです。 テンポラリファイル領域専用に一つのパーティションを 割り当てることは重要で、2 つの理由があります: クラッシュ時のファイルシステムの破壊の可能性を 減らすのと、[/var]/tmp を一杯にしてしまう ような暴走プロセスが、さらに重要なサブシステム (メールやログ等) に影響を与える可能性を減らすためです。 [/var]/tmp が一杯になってしまうのはよくある問題です。 .Pp かつては /tmp と /var/tmp の間には違いがありましたが、 /var (と /var/tmp) の導入によってプログラマは大変混乱し、 今日では両方がでたらめに使われています。つまり この二つは実際には区別することができません。 したがって、一つのテンポラリディレクトリだけにしてしまうことは 意味があります。 どのように /tmp を扱ったとしても、 それがルートパーティションにあるのは好ましくないですしょう。 一杯になったり、クラッシュやリブートにより破壊される 可能性があるからです。 .Pp .Em /usr パーティションはシステムをサポートするために 必要なファイルの大部分を持っており、そのサブディレクトリ .Em /usr/local は .Xr ports 7 階層からインストールされるファイルの大部分が置かれます。 ports をあまり使わず、システムのソース (/usr/src) を 保持するつもりがなければ /usr は 1 ギガバイトで十分でしょう。 しかし、大量の ports (特にウィンドウマネージャや Linux エミュレーションされるバイナリ) をインストールする場合は、 少なくとも 2 ギガバイトを推奨します。さらに、システムのソースを 保持するつもりであれば、3 ギガバイトを推奨します。 このパーティションに対して必要な領域の大きさを過小評価 しないでください。これは緩やかに成長し、驚かされることになります ! .Pp .Em /home パーティションはユーザ固有のデータを保持するのに使われます。 私は大抵ディスクの残りを使います。 .Pp 何故 パーティションを切るのでしょう ? 一つの大きな .Em / パーティションを作るだけでいいのではないでしょうか ? そうすれば小さすぎないかどうか気にする必要はないのに ! はい、その考えがよくないのは、いくつか理由があります。 一つめは、それぞれのパーティションは運用上の性格が 異なるのですが、それらを分離することでファイルシステムに対し その性格に適したチューンをすることが可能になるからです。 例えばルートパーティションや /usr パーティションはほとんど 読み込みであり、ほとんど書き込みがありません。一方で /var や /var/tmp に対しては大量の読み込みや書き込みがあるでしょう。 システムをうまく分割することで、書き込みが多いパーティションの破壊に よる被害が、ほとんど読み込みのみのパーティションに及ばないようします。 加えて、書き込みが多いパーティションをディスクの端 (すなわちパーティションテーブルにおいて、 本当に大きなパーティションの後ろではなく、前の方) の方に置くことで、そのパーティションについて性能が向上します。 より大きなパーティションについても入出力性能が必要なのも確かですが、 /var をディスクの端に置くと大きな改善が可能であるのに対し、 巨大なパーティションをディスクの端に置いてもそれほど性能の 改善にはつながりません。 最後は安全性に関わることです。小さく、簡潔な、本質的に読み取りのみの ルートパーティションとすることで、クラッシュを生き延びるチャンスを 大きくすることができます。 .Pp システムを正しく分割することで、 .Xr newfs 8 や .Xr tunefs 8 に与えるパラメータをチューンすることも可能になります。 .Fn newfs のチューニングにはさらに経験が必要ですが、かなりの性能改善につながります。 比較的安全にチューンできる 3 つのパラメータがあります: .Em blocksize , .Em bytes/inode , .Em cylinders/group です。 .Pp .Fx は 8K または 16K のファイルシステムブロックサイズを使用した時に 最高の性能が得られます。 デフォルトは 8K です。大きなパーティションでは、 16K ブロックサイズにするのも大抵よい考えです。 これにはより大きいフラグメントサイズを指定する必要もあります。 常にブロックサイズの 1/8 のフラグメントサイズにすることを推奨します (他のフラグメントサイズの割合ではあまりテストされていません)。 この場合の .Fn newfs オプションは .Em newfs -f 2048 -b 16384 ... となるでしょう。 さらに大きなブロックサイズはバッファキャッシュの断片化の原因 となり、性能の低下につながります。 .Pp 大きなパーティションに、データベースファイルのような 少数の大きなファイルを置くのであれば、 .Em bytes/inode の比率を増やすことができます。これは、そのパーティションの i ノードの数 (ファイルやディレクトリの最大の数) を減らします。 i ノードの数を減らすことで、クラッシュ後の .Xr fsck 8 による修復時間を大幅に減らすことができます。 本当にこのパーティションに大きなファイルを置くのでない限り、 このオプションを使わないでください。 空き領域が大量にあるのにファイルを収容できなくなるかもしれません。 bytes/inode は、32768 か 65536 か 262144 とすることが推奨されます。 もっと大きな値にすることができますが、fsck による修復時間を増やすだけでしょう。 例えば、 .Em newfs -i 32768 ... のようにして値を与えます。 .Pp 最後に、 .Em cylinders/group の比率を増やすことは、i ノード同士を近くに寄せる効果があります。 これはディレクトリの性能を上げ、fsck にかかる時間を減らします。 もしこのオプションを使うのであれば、最大にすることを推奨します。 .Em newfs -c 999 とすれば newfs はエラーとなり最大値を教えてくれるので、その値を 使ってください。 .Pp .Xr tunefs 8 はファイルシステムをさらにチューンするのに使えます。 このコマンドは、シングルユーザモードで実行することができ、 ファイルシステムの再フォーマットは不要です。 しかし、おそらく最も誤って使用されているプログラムでしょう。 多くの人はファイルシステムの利用可能な空き領域を増やそうとして、 min-free 比率を 0 に設定します。 これはファイルシステムの猛烈な断片化につながるので、推奨されません。 ここで、唯一本当に価値がある tunefs のオプションは、 .Em tunefs -n enable /filesystem として .Em softupdates を有効にすることです (注意: 5.x では newfs に -U オプションを与えることで softupdates を有効に することができます)。 softupdates はメタデータの性能、 主にファイルの作成と削除の性能を劇的に改善します。 全てのファイルシステムで softupdates を有効にすることを推奨します。 softupdates に関して、2 つの欠点を意識すべきです。 1 つめは、softupdates はクラッシュ時における ファイルシステムの一貫性は保証しますが、 物理ディスクの更新が何秒か (1 分になることもあります!) 遅れる可能性が高いことです。 クラッシュした場合、より多くの成果が消えてしまうかもしれません。 2 つめは、softupdates はファイルシステムブロックを解放するのを遅らせる ということです。 あるファイルシステム (例えばルートファイルシステム) が満杯近くの時に それに対する大規模な更新、たとえば .Em make installworld をすると、空き領域を使い果たして更新が失敗してしまうことがあります。 .Pp マウント実行時のいくつかのオプションはファイルシステムを チューンするのに役立ちます。 最も明らかで、しかも最も危険なのは .Em async です。これは決して使わないでください。大変危険です。 比較的危険度が低く、より役に立つマウントオプションは .Em noatime です。 通常 UNIX ファイルシステムは、ファイルやディレクトリにアクセスが あった場合は常に、その最終アクセス時刻を更新します。 FreeBSD では、この動作は遅延書き込みで行なわれ、 通常は大した負荷にはなりません。 しかし、大量のファイルが連続してアクセスされた場合、 バッファキャッシュがアクセス時刻の更新で汚染され 大きな負荷となります。 例えば、高負荷の web サイトや大量の読者を抱えるニューズサーバ では、このマウントオプションで大きなパーティションにおける アクセス時刻の更新を停止することが考えられます。 根拠もなく、すべての場所でアクセス時刻の更新を停止しないでください。 例えば / や /usr のようなほとんど読み込みのみの パーティションはオンにしたままにすることができるでしょう (特に / についてはいくつかのシステムユーティリティが アクセス時刻フィールドをリポートのために利用します)。 .Sh ディスクのストライピング 大きなシステムでは、いくつかのドライブのパーティションを互いに ストライピングして、全体として巨大なパーティションを作ることもあります。 ストライピングは、入出力操作を複数のディスクに振り分けることで ファイルシステムの性能を向上させることができます。 .Xr vinum 8 および .Xr ccd 4 ユーティリティは、シンプルなストライピングされたファイルシステムを 作るのに使われます。 一般に、ルートや /var/tmp のような小さなパーティション、 あるいは /usr のような本質的に読み込みのみのパーティションを ストライピングしても時間の無駄にしかなりません。 本当に入出力性能を必要とするパーティションのみをストライピングする べきです。典型的には /var や /home あるいはデータベースや Web ページを 保持するカスタムパーティションです。 適切なストライプサイズを選ぶことも重要です。 ファイルシステムはメタデータを 2 の累乗の境界で格納する傾向にあり、 大抵はシークを増やすのではなく減らしたいでしょう。 これは、1152 セクタといったような、 シーケンシャルな I/O が両方のディスクをシークしないように、 かつメタデータが単一のディスクに集中するのではなく両方に分散するような、 中心を外れた (off-centered) 大きな ストライプサイズにしたい、ということを意味します。 本当に性能が必要なら、 .Fx がサポートする本物のハードウェア RAID コントローラを 使うことを勧めます。 .Sh sysctl によるチューニング システムには数百の .Xr sysctl 8 変数が存在します。 そのなかには、チューニングの候補のように見えますが本当は そうでないものも多く含まれます。この文書では システムに最も大きな影響を与えるものだけを扱います。 .Pp .Em kern.ipc.shm_use_phys は、デフォルトが 0 (オフ) であり、 0 (オフ) または 1 (オン) にセットすることができます。 このパラメータを 1 にセットすると、全ての SysV 共有メモリセグメントが ページング不可の物理メモリにマップされます。 これは、(A) 大量 (数百) のプロセス間で少量の共有メモリを マッピングしているか、(B) 任意個のプロセス間で大量の共有メモリを マッピングしている、のいずれかの場合に効果があります。 この機能は、共有メモリをスワップ不可にすることで、 共有メモリをコアに結び付ける時に生じる、 カーネルにおける内部のメモリ管理によるページ追跡 オーバヘッドをかなり減らします。 .Pp .Em vfs.vmiodirenable は、デフォルトは 0 (オフ) であり (しかし近いうちにデフォルトが 1 に なるでしょう)、0 (オフ) または 1 (オン) にセットすることができます。 このパラメータは、ディレクトリがシステムによってどのように キャッシュされるかを制御します。 ほとんどのディレクトリは小さく、 ファイルシステムにおいては単一フラグメント (典型的には 1K) であり、バッファキャッシュではさらに小さくなっています (典型的には 512 バイト)。 しかし、デフォルトモードで動作している時は、 大量のメモリを搭載していても バッファキャッシュは固定数のディレクトリしかキャッシュしません。 この sysctl をオンにすると、バッファキャッシュが VM ページキャッシュを、ディレクトリをキャッシュするために使うことを可能に します。 これによる利点は、全てのメモリがディレクトリを キャッシュするのに使えるようになるということです。 欠点は、キャッシュに使われる最小のメモリの大きさが 512 バイトではなく 物理ページサイズ (大抵は 4K) になることです。 多数のファイルを操作するサービスを稼動しているなら、 常にこのオプションをオンにすることを推奨します。 そのようなサービスには、web キャッシュや、大規模なメールシステム、 ニューズシステムなどが含まれます。このオプションは一般に メモリを消費しますが、性能を削減することはありません。 ただし実験して調べてみるべきでしょう。 .Pp バッファキャッシュと VM ページキャッシュに関連した、様々な sysctl が 存在します。これらを闇雲に変更するのは推奨されません。 .Fx 4.3 について言えば、VM システムは自分自身のチューニングに関して大変よい 仕事をしています。 .Pp .Em net.inet.tcp.sendspace と .Em net.inet.tcp.recvspace は、ネットワークに関連するアプリケーションを 稼動している場合は特に重要です。これは、TCP コネクションの 送信および受信バッファ領域の大きさを調節します。 デフォルトは 16K です。このデフォルトを増やすことで 各コネクションについてカーネルメモリがさらに消費されますが、 帯域幅の利用率が改善することがあります。 同時に数百とか数千のコネクションを扱っている場合、 このデフォルトを増やすことは推奨されません。 失速してしまったコネクションが蓄積することで、 システムがメモリをすぐに使い果たしてしまうからです。 しかし、少ない数のコネクションについて広い帯域幅が必要ならば、 特にギガビットイーサネットの場合、このデフォルトを大幅に増やす ことができます。 入力データと出力データのバッファを個別に調整することができます。 たとえば、主に web サービスをしているマシンならば recvspace を 減らすことで、それほど大量にカーネルメモリを消費せずに sendspace を増やすことができます。 経路表 ( .Xr route 8 を参照 ) に対しては、経路に特化した送受信バッファを導入することが できるということに注意してください。 付加的な管理ツールとして、ファイアウォールルールにおいて パイプ (pipe) を使うことで ( .Xr ipfw 8 を参照)、特定の IP ブロックやポートへ行く、あるいはそこから 来る帯域幅を制限することができます。 例えば T1 回線を持っている場合、 web トラフィックは回線の 70% に制限し、残りをメールと インタラクティブな用途に使いたいと思うでしょう。 通常高い負荷の web サーバは、ネットワーク回線が 使い切られていても、他のサービスに大きな遅延を与えることは ありませんが、制限をかけることは物事を円滑にし長期的な安定につながります。 また、多くの人が、帯域超過による課金をされないように 意図的な帯域制限をかけています。 .Pp -TCP の送信あるいは受信バッファサイズを 65535 を超えて指定しても -ほとんど性能の改善はありません。これは TCP プロトコル自身の制限です。 -この制限により、ある種のネットワーク回線 (特にギガビット WAN 回線や -高遅延の衛星回線) で最高レベルの性能に達しないことがあります。 -そのような場合で、その性能が受け入れられるようなものなら、 -単純に TCP バッファサイズを 65535 にセットし固定することを推奨します。 -極端な場合は、 .Em net.inet.tcp.rfc1323 -をオンにしてバッファサイズを 65535 より増やすことができます。 -このオプションは TCP プロトコルのウィンドウサイズ拡張を有効にします。 -どうしてもこれを使わなければならない場合以外は、使わないことを -推奨します。インターネット上の多くのホストがこの拡張を扱うことができず、 -コネクションが停止してしまう原因になることもあります。 +sysctl で制御可能な TCP プロトコルのウィンドウスケーリング拡張を +両方のホストがサポートしない限り、 +TCP の送信あるいは受信バッファサイズを 65535 を超えて指定しても +ほとんど性能の改善はありません。 +ある種のネットワークリンクから良い性能を引き出すために、 +これらの拡張を有効にし、 +TCP バッファサイズを 65536 より大きく設定すべきです。 +特に、ギガビット WAN リンクや、高レイテンシの衛星リンクが対象となります。 .Pp .Em net.inet.tcp.always_keepalive はオン (1 にセット) にしてそのままにしておいてください。 デフォルトは大抵オフです。少量のネットワーク帯域を消費しますが、 偶然死んでしまった TCP コネクションを認識し除去することを保証します。 死んでしまった TCP コネクションは、特にダイアルアップのユーザによりアクセス されるシステムで発生する問題です。 ユーザは、しばしば正しくアクティブコネクションを閉じずにモデムを切断 するからです。 .Pp .Em kern.ipc.somaxconn は、新しい TCP コネクションを受け付けるための listen キューの サイズを制限します。高負荷の web サーバ環境では、 デフォルト値の 128 は新しいコネクションを余裕をもって扱うには低すぎます。 そのような環境では、この値を 1024 以上に増やすことが推奨されます。 サービスデーモン (例えば sendmail や apache) は自分自身の listen キューのサイズを制限しているかもしれませんが、設定ファイルで キューのサイズを増やすディレクティブを持つようになるでしょう。 listen キューを大きくすることは、サービス拒否攻撃を防ぐのにも役立ちます。 .Pp .Em kern.maxfiles は、システムがどれだけの数のファイルをオープンできるかを 決めます。デフォルトは典型的には数千ですが、データベースや記述子を 大量に使うデーモンを稼働している場合は 10000 や 20000 に引き上げる必要 があるかもしれません。 .Pp .Em vm.swap_idle_enabled は、多数のユーザがシステムに出入りして大量のアイドルプロセスが ある大きなマルチユーザシステムで便利です。 そのようなシステムでは、フリーメモリの予約に対し、 継続して重大な負担をかける傾向にあります。これをオンにして .Em vm.swap_idle_threshold1 と .Em vm.swap_idle_threshold2 でスワップアウトヒステリシス (アイドルの秒数) を調整することで アイドルプロセスに与えられているページの優先度を通常のページアウト アルゴリズムよりも速やかに下げることができます。 これはページアウトデーモンを手助けします。必要がないかぎり、 このオプションはオンにしないでください。 これによって起こるトレードオフは、本質的に、 スワップとディスク帯域幅をより多く消費してメモリのプリページングを より早いうちに行うことだからです。 小さなシステムではこのオプションは有害となるでしょうが、 すでにある程度ページングが発生している大きなシステムでは、 このオプションによって、全体のプロセスがより容易にメモリへ入ったり 出たりするようにできるでしょう。 -.Sh カーネル構成におけるチューニング -大規模なシステムでは、いくつかのカーネルオプションを操作しなければ -ならないかもしれません。これらのオプションを変更する場合、あなたは -ソースから新しいカーネルをコンパイルできなければなりません。 -.Xr config 8 -マニュアルページやハンドブックがよい入門となるでしょう。 -あなただけのカスタムカーネルを作るときに一般に最初にすることは、 -使用しないドライバやサービスをすべて削ることです。 -.Em INET6 -や使わないドライバを削除することで、カーネルのサイズを時に -1 メガバイト以上減らすことができ、アプリケーションにさらに -メモリを与えることができます。 +.Sh ブート時の SYSCTL チューニング +sysctl によっては、 +そのためのメモリ割り当てをブート処理の初期に行う必要があるために、 +実行時にチューニング不可のものがあります。 +これらの sysctl を変更するには、これらの値を +.Xr loader.conf 5 +に設定し、システムをリブートする必要があります。 .Pp -.Em maxusers -カーネルオプションのデフォルトは驚くほど小さな値です。 +.Em kern.maxusers +sysctl のデフォルトは驚くほど小さな値です。 最近のマシンでは、おそらく 64 か 128 あるいは 256 に 増やしたいと思うでしょう。莫大な数のファイル記述子が必要でない限り、 256 を超えるのは推奨されません。 ネットワークバッファにも影響を与えますが、別のカーネルオプションで 制御できます。ネットワーク mbuf をさらに得るためだけに maxusers を 増やさないでください。 +FreeBSD 4.4 より古いシステムでは、この sysctl がありませんので、 +代りにカーネル設定オプションの maxusers を設定する必要があります。 .Pp .Em NMBCLUSTERS を調整することで、システムが割り当てようとしている ネットワーク mbuf の数を増やすことができます。 それぞれのクラスタは約 2K のメモリに相当するので、 1024 は 2M のカーネルメモリをネットワークバッファに 予約することを示します。 簡単な計算でどれだけ必要なのかがわかります。 web サーバが同時に最大 1000 本のコネクションを扱い、 各コネクションが 16K の受信バッファと 16K の送信バッファを消費する場合、 約 32MB に相当するネットワークバッファを扱う必要があります。 経験から得た方法によると、2 倍するとよいとされています。 つまり 32MBx2 = 64MB/2K = 32768 です。 -したがって、この場合は NMBCLUSTERS を32768 に設定します。 +したがって、この場合は nmbclusters を32768 に設定します。 中くらいの量のメモリが搭載されたマシンでは 1024 から 4096、 さらに大量のメモリが搭載されているなら 4096 から 32768 の値を 推奨します。 決して大きい値を指定すべきではありません。 ブート時にクラッシュを引き起こす可能性があります。 .Xr netstat 1 に -m オプションを与えることで、ネットワーククラスタの使用状況が分かります。 +古い FreeBSD ではこの sysctl を持ちませんので、 +代りにカーネル設定オプションの NMBCLUSTERS を設定する必要があります。 .Pp ますます多くのプログラムが .Fn sendfile システムコールを使ってネットワークを通じてファイルを 転送しています。 -.Em NSFBUFS -カーネルパラメータは +.Em kern.ipc.nsfbufs +sysctl は .Fn sendfile の実行時にファイルシステムバッファをどれだけの数だけ 使えるかを制御します。通常このパラメータは .Em maxusers に比例しているので、極端な場合を除いては このパラメータに手を出す必要はありません。 .Pp +.Sh カーネル構成におけるチューニング +大規模なシステムでは、いくつかのカーネルオプションを操作しなければ +ならないかもしれません。これらのオプションを変更する場合、あなたは +ソースから新しいカーネルをコンパイルできなければなりません。 +.Xr config 8 +マニュアルページやハンドブックがよい入門となるでしょう。 +あなただけのカスタムカーネルを作るときに一般に最初にすることは、 +使用しないドライバやサービスをすべて削ることです。 +.Em INET6 +や使わないドライバを削除することで、カーネルのサイズを時に +1 メガバイト以上減らすことができ、アプリケーションにさらに +メモリを与えることができます。 +.Pp .Em SCSI_DELAY と .Em IDE_DELAY は、システムの起動時間を減らすために使うことができます。 このデフォルト値はかなり大きく、ブート処理の中で 15 秒以上を占めるでしょう。 SCSI_DELAY を 5 秒に減らしても大抵はうまく動きます (特に最近のドライブでは)。 IDE_DELAY を減らしてもうまくいきますが、少々慎重になる必要があります。 .Pp .Em XXX_CPU オプションの多くはコメントアウトできます。 そのカーネルを Pentium クラスの CPU だけで動かすなら、 .Em I386_CPU と .Em I486_CPU は削除することができます。ただし、 .Em I586_CPU は、CPU が Pentium II 以上として認識されることを確認してから 削除してください。Pentium や 486 としてさえ認識されるクローンが存在し、 その場合はこれらのオプションがないと起動することができません。 もし動いたらすごいことです ! オペレーティングシステムは、MMU や タスク切り替え、タイムベース、デバイス操作に至る、より高度な機能を より利用することができるようになります。 加えてより高度な CPU は、カーネルがカーネル自身をメモリにマップする 4MB の MMU ページをサポートします。これは高いシステムコール負荷の 下での効率を上げます。 .Sh IDE ライトキャッシュ .Fx 4.3 では IDE のライトキャッシュがオフになりました。これは IDE ディスクへの書き込み帯域幅を減らしてしまうことになりますが、 ハードドライブベンダに起因するデータの一貫性に関する重大な問題のために、 必要なことだと考えられました。 基本的には、書き込み完了時期について IDE ドライブが嘘をつくという問題です。 IDE ライトキャッシュがオンであると、 IDE ハードドライブはデータを順番に書きこまないばかりか、 ディスクの負荷が高い時にはいくつかのブロックの書き込みを 無期限に延期してしまいます。 クラッシュや電源故障の場合、ファイルシステムの重大な破壊を もたらします。したがって私たちはデフォルトを安全側に変更しました。 残念ながら、これは大変な性能の低下をもたらし、私たちはあきらめて このリリース後にオンに戻しました。 .Em hw.ata.wc sysctl 変数を見て、デフォルトをチェックしてみるべきです。 もし IDE ライトキャッシュがオフになっていたら、 .Em hw.ata.wc カーネル変数を 1 に戻すことでオンに戻すことができます。 これはブート時にブートローダから行わなければなりません。 カーネルがブートした後に行っても効果はありません。 .Xr ata 4 と .Xr loader 8 を参照してください。 .Pp IDE ハードドライブの実験的な新機能として、 hw.ata.tags と呼ばれるものがあり (これもブートローダで設定します)、 ライトキャッシュを安全にオンにすることができます。 これは SCSI のタギング機能を IDE ドライブに持ち込んだものです。 これを書いている時点では、IBM DPLA と DTLA ドライブだけがこの機能を サポートしています。警告! これらのドライブは品質管理に問題 があるようなので、私は現時点ではこれらの製品を買うことはおすすめしません。 性能が必要なら SCSI を使いましょう。 .Sh CPU、メモリ、ディスク、ネットワーク 負荷が上がるとシステムのどの部分がボトルネックになりはじめているかによって、 チューニングの種類が違ってきます。 CPU を使い果たしている (アイドル時間が常に 0%) ならば、CPU を アップグレードしたり SMP マザーボード (CPU を複数にする) に移行 したり、あるいは負荷の原因となっているプログラムを見直して最適化する ことを考える必要があるでしょう。スワップに対して大量のページングがあるなら メモリをもっと増やす必要があるでしょう。 ディスク性能が飽和している場合、CPU アイドル時間は高く、全般的に ディスクが飽和状態になっています。 .Xr systat 1 でこれらをモニタすることができます。 ディスク性能の飽和を解決するにはいろいろな方法があります: キャッシュのためのメモリを増やす、ディスクをミラーリングする、 複数のマシンに操作を分散させる等です。 ディスク性能が問題で、IDE ドライブを使っている場合、 SCSI に切り替えることでずいぶんよくなります。 生のシーケンシャルな帯域幅については、最近の IDE ドライブは SCSI のものに 匹敵していますが、調べると大抵 SCSI ドライブが勝っています。 .Pp 最後に、ネットワーク性能を使い果たしているかもしれません。 ネットワーク性能を改善するために最初に確認すべきことは、 ハブではなくスイッチを使っているか、ということです。 特に最近はスイッチは安くなっています。 ハブが高負荷になると、コリジョンバックオフのために深刻な問題が発生します。 また、一台のホストに問題があると、LAN 全体の性能を大幅に低下させます。 次に、できるだけネットワーク経路を最適化することです。 例えば .Xr firewall 7 で説明した内部ホストを守るファイアウォールでは、 外部から見えるホストはファイアウォールを通さないトポロジです。 必要に応じて 10BaseT ではなく 100Base-T を、あるいは 100BaseT ではなく 1000BaseT を使いましょう。 最大のボトルネックは WAN 回線です (モデム、T1、DSL 等)。 回線を増強できないのであれば、ipfw の .Sy DUMMYNET 機能を使ってピーク削減やその他のトラフィックシェイピングを 行い過負荷のサービス (web サービス等) が他のサービス (電子メール等) に影響を与えるのを防いでください。逆もまた同様です。 これは、家庭環境において、外部に公開しているサービス (web サービスや電子メール) よりも インタラクティブなトラフィック (ブラウザや ssh ログイン) を 優先するために使うことができるでしょう。 .Sh 関連項目 .Xr netstat 1 , .Xr systat 1 , .Xr ata 4 , .Xr ccd 4 , .Xr login.conf 5 , .Xr firewall 7 , .Xr hier 7 , .Xr ports 7 , .Xr boot 8 , .Xr config 8 , .Xr disklabel 8 , .Xr fsck 8 , .Xr ifconfig 8 , .Xr ipfw 8 , .Xr loader 8 , .Xr newfs 8 , .Xr route 8 , .Xr sysctl 8 , .Xr tunefs 8 , .Xr vinum 8 .Sh 歴史 .Nm マニュアルページは、もともと .An Matthew Dillon によって書かれました。最初に現れたのは .Fx 4.3 で、2001 年 5 月のことです。 \ No newline at end of file diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man8/config.8 b/ja_JP.eucJP/man/man8/config.8 index f97e04e01a..a4551c3f47 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man8/config.8 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man8/config.8 @@ -1,243 +1,246 @@ .\" Copyright (c) 1980, 1991, 1993 .\" The Regents of the University of California. All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. All advertising materials mentioning features or use of this software .\" must display the following acknowledgement: .\" This product includes software developed by the University of .\" California, Berkeley and its contributors. .\" 4. Neither the name of the University nor the names of its contributors .\" may be used to endorse or promote products derived from this software .\" without specific prior written permission. .\" .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE REGENTS AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND .\" ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE .\" IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE .\" ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE REGENTS OR CONTRIBUTORS BE LIABLE .\" FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL .\" DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS .\" OR SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) .\" HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT .\" LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF .\" SUCH DAMAGE. .\" .\" @(#)config.8 8.2 (Berkeley) 4/19/94 -.\" %FreeBSD: src/usr.sbin/config/config.8,v 1.21.2.4 2001/08/16 15:55:46 ru Exp % +.\" %FreeBSD: src/usr.sbin/config/config.8,v 1.21.2.5 2001/10/26 11:18:03 ru Exp % .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man8/config.8,v 1.8 2001/07/29 05:15:27 horikawa Exp $ +.\" $FreeBSD$ .\" .Dd April 19, 1994 .Dt CONFIG 8 .Os .Sh 名称 .Nm config .Nd システムを構築するために必要なファイルの作成 .Sh 書式 .Nm .Op Fl gpr .Op Fl d Ar destdir .Ar SYSTEM_NAME .Sh 解説 これは古いバージョンの .Nm プログラムです。 このプログラムは、古いオートコンフィギュレーションスキームを理解します。 このスキームは HP300, i386, DECstation やその派生プラットフォームにて 使用されます。 -新しいバージョンの config は SPARC プラットフォームで使用されます。 +新しいバージョンの +.Nm +は SPARC プラットフォームで使用されます。 あなたが使用しているアーキテクチャに適合したバージョンの .Nm のみがあなたのマシンにインストールされているでしょう。 .Pp .Nm は、システムの構成を記述した設定ファイル .Ar SYSTEM_NAME にもとづいてシステムを構築するために必要なファイルを作成します。 別のファイルが、 .Nm に対し、 システム生成に必要なファイルと、 構成依存ファイルセットにより追加されるファイルとを指示します。 構成依存ファイルセットは、固有マシン用代替ファイルを指定します (以降に示す .Sx 関連ファイル を参照)。 .Pp オプションとオペランドしては以下のものがあります: -.Bl -tag -width SYSTEM_NAME +.Bl -tag -width ".Ar SYSTEM_NAME" .It Fl d Ar destdir デフォルトの出力ディレクトリの代わりに、 .Ar destdir -に出力します。config は与えられたディレクトリに +に出力します。 +.Nm +は与えられたディレクトリに .Ar SYSTEM_NAME を追加しないことに注意してください。 .It Fl g システムのデバッグのための設定をします。 .It Fl p プロファイリングを行うシステムを構築します。プロファイルを行うものは例えば .Xr kgmon 8 や .Xr gprof 1 などです。 .Fl p オプションを 2 度以上指定すると、 .Nm より詳細なプロファイリングを行うシステムを構築します。 .It Fl r 以前のコンパイル用ディレクトリを削除します (以降参照)。 .It Ar SYSTEM_NAME .Ar SYSTEM_NAME はシステム設定ファイルの名前であり、システム設定ファイル にはデバイスの仕様、構築するシステムのオプション、 その他のシステムパラメータの記述をします。 .El .Pp .Nm はシステムソースの .Pa conf サブディレクトリで起動します (通常 -.Pa /sys/ARCH/conf -), -ただし -.Pa ARCH +.Pa /sys/ Ns Va ARCH Ns Pa /conf ) +。ただし +.Va ARCH には FreeBSD がサポートしているアーキテクチャの一つが入ります。 .Nm は必要により -.Pa ../../compile/SYSTEM_NAME +.Pa ../../compile/ Ns Ar SYSTEM_NAME か、または .Fl d オプションで指定されたディレクトリ を作成し、そこにすべての出力ファイルを置きます。 出力ディレクトリが既に存在し、 .Fl r オプションが指定されている場合、 ディレクトリがまず削除されます。 .Nm の出力は多くのファイルです; .Tn i386 の場合は次のようなファイルになります: .Pa ioconf.c はシステムに接続された I/O デバイスの記述です; .Pa Makefile は .Xr make 1 がシステム構築に使用するファイルです; ヘッダファイルはシステムに組み込まれる多くのデバイスに関する定義です。 .Pp .Nm の実行後は、 .Dq Li make depend を Makefile が作成されたディレクトリで実行する必要があります。 .Nm は正常終了すると、これを促すメッセージ表示を行います。 .Pp .Nm が、これとは異なるエラーメッセージ表示を行った場合には、 設定ファイルの記述の誤りを修正し、再度 .Nm を実行する必要があります。 コンフィギュレーションでエラーとなったシステムをコンパイルしようとしても、 おそらく失敗するでしょう。 .Pp 設定ファイル中に -オプション "INCLUDE_CONFIG_FILE" を指定した場合、 +.Cd "options INCLUDE_CONFIG_FILE" +を指定した場合、 該ファイル全体が作成されるカーネルに埋め込まれます。 これは、 .Xr strings 1 によって該ファイルをカーネルから引き出す事が出来ることを意味します: 構成情報を抽出するには以下のコマンドを使用してください: -.Bd -literal -strings kernel | grep ___ -.Ed +.Pp +.Dl "strings kernel | grep ___" .Sh デバッグカーネル .Dq デバッグ カーネルをコンパイルすることはシステムにひどく負荷を掛けるため、 伝統的な .Bx カーネルはシンボルを除いてコンパイルされてきました。 デバッグカーネルは全てのソースファイルの完全なシンボルを持っているため、 経験を積んだカーネルプログラマが問題の原因を解析できるようになります。 .Bx 4.4 Lite 以前からあったデバッガは通常のカーネルからはあまり情報を 見つけられませんでした; .Xr gdb 1 は通常のカーネルからはほとんど情報を得ることはできず、 意義のある解析を行なうには、デバッグカーネルが必要です。 .Pp 歴史と時間、スペースの問題で、 .Fx はデフォルトではデバッグカーネルを 構築しません。デバッグカーネルは構築に 30% 近く長く掛かり、 デバッグ用でないカーネルでは約 6 MB で済むところを、 構築用ディレクトリに約 30 MB のディスク容量を必要とします。 デバッグカーネルはデバッグ用でないカーネルが約 2MB であるのに対して、 約 11 MB のサイズになります。このスペースはルートファイルシステムと 動作時のメモリの両方に効いてきます。 デバッグカーネルを作るには .Fl g オプションを使います。このオプションを用いると、 .Nm はカーネル構築ディレクトリに 2 つのファイルを構築します: .Bl -bullet .It -.Nm kernel.debug +.Pa kernel.debug が完全なデバッグカーネルです。 .It -.Nm kernel +.Pa kernel はカーネルのデバッグシンボルを削除したコピーです。 このカーネルは通常のデバッグ用でないカーネルと同じ物です。 .El .Pp 現在はデバッグカーネルをインストールしてブートする意義はあまりありません。 なぜならシンボルを利用できるツールはオンラインでは動かないためです。 それゆえ、デバッグカーネルをインストールするには 2 つのオプションがあります。 .Bl -bullet .It -.Nm make -.Ar install -.Nm kernel +.Dq Li "make install" +.Pa kernel をルートファイルシステムにインストールします。 .It -.Nm make -.Ar install.debug -.Nm kernel.debug +.Dq Li "make install.debug" +.Pa kernel.debug をルートファイルシステムにインストールします。 .El .Sh 関連ファイル -.Bl -tag -width /sys/i386/conf/Makefile.i386 -compact +.Bl -tag -width ".Pa /sys/ Ns Va ARCH Ns Pa /conf/files. Ns Ar SYSTEM_NAME" -compact .It Pa /sys/conf/files システム生成に必要な共通のファイルのリスト -.It Pa /sys/i386/conf/Makefile.i386 -.Tn i386 +.It Pa /sys/conf/Makefile. Ns Va ARCH +.Va ARCH 用の一般的な makefile -.It Pa /sys/i386/conf/files.i386 -.Tn i386 +.It Pa /sys/conf/files. Ns Va ARCH +.Va ARCH +特有のファイルのリスト +.It Pa /sys/ Ns Va ARCH Ns Pa /conf/files. Ns Ar SYSTEM_NAME +.Va ARCH +上の +.Ar SYSTEM_NAME 特有のファイルのリスト -.It Pa /sys/i386/conf/files. Ns Em ERNIE -.Em ERNIE -システム特有のファイルのリスト -.It Pa /sys/compile/SYSTEM_NAME -.Pa SYSTEM_NAME -システム用のデフォルトカーネル構築ディレクトリ +.It Pa /sys/compile/ Ns Ar SYSTEM_NAME +.Ar SYSTEM_NAME +システム固有のデフォルトカーネル構築ディレクトリ .El .Sh 関連項目 セクション 4 にある、デバイスのマニュアルの .Sx 書式 の部分。 .Rs .%T "Building 4.3 BSD UNIX System with Config" .Re .Sh バグ エラーメッセージにおいて報告される行番号は1行ずれます。 .Sh 歴史 .Nm コマンドは .Bx 4.1 から登場しました。 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man8/cvsbug.8 b/ja_JP.eucJP/man/man8/cvsbug.8 index a165a27f8f..67b76693f0 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man8/cvsbug.8 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man8/cvsbug.8 @@ -1,246 +1,246 @@ .\" -*- nroff -*- .\" --------------------------------------------------------------------------- .\" man page for send-pr (by Heinz G. Seidl, hgs@cygnus.com) .\" updated Feb 1993 for GNATS 3.00 by Jeffrey Osier, jeffrey@cygnus.com .\" .\" This file is part of the Problem Report Management System (GNATS) .\" Copyright 1992 Cygnus Support .\" .\" This program is free software; you can redistribute it and/or .\" modify it under the terms of the GNU General Public .\" License as published by the Free Software Foundation; either .\" version 2 of the License, or (at your option) any later version. .\" .\" This program is distributed in the hope that it will be useful, .\" but WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of .\" MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. See the GNU .\" General Public License for more details. .\" .\" --------------------------------------------------------------------------- -.\" %FreeBSD: src/contrib/cvs/man/cvsbug.8,v 1.2.6.1 2000/10/31 09:37:50 obrien Exp % -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man8/cvsbug.8,v 1.6 2001/05/14 01:09:47 horikawa Exp $ +.\" %FreeBSD: src/contrib/cvs/man/cvsbug.8,v 1.2.6.2 2001/10/28 21:32:05 peter Exp % +.\" $FreeBSD$ .nh .TH CVSBUG 8 xVERSIONx "February 1993" .SH 名称 cvsbug \- CVS に関する Problem Report (PR) をサポートサイトに送る .SH 書式 .B cvsbug [ .I site ] [ .B \-f .I problem-report ] [ .B \-t .I mail-address ] .br .in +0.8i [ .B \-P ] [ .B \-L ] [ .B \-\-request-id ] [ .B \-v ] .SH 解説 .\" .\" 以下の日本語訳は、同じく FreeBSD jpman にて既に訳されていた .\" send-pr.1 から かなりの部分を流用している。sakai@jp.freebsd.org 1997.6.16 .\" .B cvsbug は、サポートサイトに対して .I problem reports .\" SITE ADMINISTRATORS - change this if you use a local default (PR) を送るために使うツールです。大抵の場合は正しい .I site がデフォルトとなっているはずです。この引数は、問題を引き起こした事象 のカテゴリに対して責任をもつサポートサイトを指し示します。いくつかの サイトはデフォルトとしてローカルアドレスを使っていることでしょう。 .I site は、 .BR aliases (5) を使って定義されます。 .LP .B cvsbug を実行すると、エディタが起動されて用意されているテンプレートを (いくつ かのフィールドにもっともらしいデフォルトの値をあてはめてから) 読み込ま れます。エディタを終了すると、 .B cvsbug はサポートサイトの .I Problem Report Management System (\fBGNATS\fR) に完了した形式のレポートをメールで送ります。サポートサイトで は、PR は問題のカテゴリと \fIsubmitter-id\fR とに従って唯一の番号が 割り当てられ、\fBGNATS\fR データベースに保存されています。 \fBGNATS\fR はメールを受け取ったことを知らせるために、 問題のカテゴリの引用と PR 番号とを自動的に返送します。 .LP PR が速やかに処理されるようにするためには、 あなた(独自)の \fIsubmitter-id\fR と、 問題分野を識別する有効なカテゴリを記入する必要があります。(カテゴリは .B `cvsbug -L' で見ることができます。) .LP あなたのサイトにある .B cvsbug テンプレートは、あらかじめ submitter-id をカスタマイズしておく 必要があります (そのために `\|\fBinstall-sid\fP \fIsubmitter-id\fP\|' を 実行することは .B cvsbug のインストール手順の一部になっています )。 もしこれがまだ設定されていなければ、 あなたのシステム管理者に submitter-id 設定をお願いするか、次のコマンド .B `cvsbug \-\-request\-id' を実行してあなたのサポートサイトに submitter-id を要求して下さい。 あなたのサイトがユーザサイト間で区別できない、あるいは あなたがサポートサイトと結び付きを持っていない場合は、このフィールドに .B `net' と指定して下さい。 .LP より正確な問題の記述やより完全な情報があればあるほど、 サポートチームは問題をより早く解決することができます。 .SH オプション .TP .BI \-f " problem-report" すでに記入した PR ファイルを \fIproblem-report\fR に指定できます。 .B cvsbug はエディタを起動せずにファイルを送ります。 .I problem-report が .BR `\|\-\|' のときは .B cvsbug は、標準入力から読み込みます。 .TP .BI \-t " mail-address" PR を送るサイトのメールアドレスを変更します。 デフォルトのメールアドレスは、 デフォルトサイトのものが使われます。特殊な状況を除き、このオプションではなく、 .I site を使って下さい。 .TP .B \-P 環境変数 .B PR_FORM で指定されたテンプレートを標準出力に出力します。 .B PR_FORM が定義されていないときは、標準のブランク PR テンプレートが使われます。 メールは送られません。 .TP .B -L 使用できるカテゴリが表示されます。メールは送られません。 .TP .B \-\-request\-id デフォルトサイトか、 .I site が指定されればそのサイトに .IR submitter-id を要求します。もしユーザがそのサイトと関係なければ、 .I submitter-id として .BR net を使って下さい。 .TP .B \-v .B cvsbug のバージョンを表示します。 .LP 注: PR を提出するためには、PR を直接メールするのではなく、 .B cvsbug を使いましょう。テンプレートと .B cvsbug の両方を使うことによって、すべての必要な情報がサポートサイトに確実に届きます。 .SH 環境変数 .B EDITOR テンプレートに対して起動するエディタ .br デフォルト: .B vi .sp もし .B PR_FORM が設定されていれば、編集する PR のテンプレートのファイル名として 使われます。 部分的に完成したテンプレートから始めるために これを使うことができます (たとえば、すでに identification フィールドを 埋めてあるテンプレートなどです)。 .SH PR の記入方法 PR が形式に従っていれば、 プログラムは簡単に PR を扱うことができます。 以下のガイドラインを覚えておきましょう: .IP \(bu 3m それぞれの PR には .B 一つの問題 だけを記述しましょう。 .IP \(bu 3m フォローアップメールには、 自動返送されて来るメールと同じサブジェクトを使いましょう。サブジェクトは、 カテゴリ、PR 番号、元の概要の行から構成されています。 これによってサポートサイト は、特定の PR を複数のメールメッセージと結びつけ、またそれらを自動的に 記録することができます。 .IP \(bu 3m サブジェクトや、概要の行はできるだけ正確するようにしましょう。 .IP \(bu 3m サブジェクトや概要の行は機密扱いではありません。 公開されるバグリストはサブジェクトと概要の行から編集するので、 機密情報はここに書かないでください。 .LP 詳しくは、GNU .B Info ファイルの .B cvsbug.info か、RP について詳しく書かれている \fIReporting Problems With cvsbug\fR\ のドキュメントなどを参照してください。 .SH テストケース、コード、その他の記入方法 小さなサンプルコードを送りましょう。 大きなテストケースや問題となっているソースコードを送りたい場合にには、 サポートサイトに連絡を取り、指示を受けて下さい。 .SH 関連ファイル .ta \w'/tmp/pbad$$ 'u /tmp/p$$ 編集しているときに使う PR のコピー .br /tmp/pf$$ テスト目的で使う、空の PR テンプレートコピー .br /tmp/pbad$$ 捨てられた PR のファイル .SH インストールとコンフィギュレーション .B INSTALL インストールガイドを参照してください。 .SH 関連項目 .BR gnats (l), .BR query-pr (1), .BR edit-pr (1), .BR gnats (8), .BR queue-pr (8), .BR at-pr (8), .BR mkcat (8), .BR mkdist (8). .SH 作者 Jeffrey Osier, Brendan Kehoe, Jason Merrill, Heinz G. Seidl (Cygnus Support) .SH COPYING Copyright (c) 1992, 1993 Free Software Foundation, Inc. .PP Permission is granted to make and distribute verbatim copies of this manual provided the copyright notice and this permission notice are preserved on all copies. .PP Permission is granted to copy and distribute modified versions of this manual under the conditions for verbatim copying, provided that the entire resulting derived work is distributed under the terms of a permission notice identical to this one. .PP Permission is granted to copy and distribute translations of this manual into another language, under the above conditions for modified versions, except that this permission notice may be included in translations approved by the Free Software Foundation instead of in the original English. diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man8/ftpd.8 b/ja_JP.eucJP/man/man8/ftpd.8 index 5e610fff20..957799b467 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man8/ftpd.8 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man8/ftpd.8 @@ -1,478 +1,481 @@ .\" Copyright (c) 1985, 1988, 1991, 1993 .\" The Regents of the University of California. All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. All advertising materials mentioning features or use of this software .\" must display the following acknowledgement: .\" This product includes software developed by the University of .\" California, Berkeley and its contributors. .\" 4. Neither the name of the University nor the names of its contributors .\" may be used to endorse or promote products derived from this software .\" without specific prior written permission. .\" .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE REGENTS AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND .\" ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE .\" IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE .\" ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE REGENTS OR CONTRIBUTORS BE LIABLE .\" FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL .\" DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS .\" OR SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) .\" HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT .\" LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF .\" SUCH DAMAGE. .\" .\" @(#)ftpd.8 8.2 (Berkeley) 4/19/94 -.\" %FreeBSD: src/libexec/ftpd/ftpd.8,v 1.31.2.6 2001/08/16 10:44:15 ru Exp % +.\" %FreeBSD: src/libexec/ftpd/ftpd.8,v 1.31.2.7 2001/10/15 19:37:23 mikeh Exp % .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man8/ftpd.8,v 1.21 2001/07/29 05:15:28 horikawa Exp $ +.\" $FreeBSD$ .Dd January 27, 2000 .Dt FTPD 8 .Os .Sh 名称 .Nm ftpd .Nd インターネットファイル転送プロトコルサーバ .Sh 書式 .Nm .Op Fl 4 .Op Fl 6 .Op Fl d .Op Fl l Op Fl l .Op Fl A .Op Fl D .Op Fl R .Op Fl S .Op Fl U .Op Fl r .Op Fl E .Op Fl T Ar maxtimeout .Op Fl t Ar timeout .Op Fl a Ar address .Op Fl p Ar file .Sh 解説 .Nm は、インターネットファイル転送プロトコルサーバプロセスです。 このサーバは .Tn TCP プロトコルを用いて、 .Dq ftp サービスに割り当てられたポートを listen() します。 .Dq ftp サービスについては、 .Xr services 5 を参照して下さい。 .Pp 利用可能なオプションは以下の通りです: .Bl -tag -width indent .It Fl d syslog の LOG_FTP のファシリティ (facility) を用いてデバッグ情報を出力します。 .It Fl l .Xr ftp 1 セッションそれぞれの結果を、成功も失敗もともども syslog の LOG_FTP のファシリティを用いて ログに残します。このオプションが 2 回指定されると、 retrieve (get), store (put), append, delete, make directory, remove directory, rename の各操作およびそれらの引数で指定された ファイル名も記録されます。 注意: LOG_FTP メッセージはデフォルトでは .Xr syslogd 8 によって表示されません。場合によっては .Xr syslogd 8 の設定ファイルでそれを有効にしなければなりません。 .It Fl D このオプションがセットされると、 .Nm は制御端末を切り離してデーモンとなり、 FTP ポートへの接続要求を待ち、 子プロセスを生成して接続要求に対応します。 この方式は .Nm を .Xr inetd 8 から起動するよりオーバヘッドが少ないため、 処理量の多いサーバで負荷を低減するのに役立ちます。 .It Fl R このオプションがセットされると、 .Nm は、ユーザ操作のセキュリティチェックや PORT 要求の制限に関して 古き良き時代の振る舞いに戻ります。 現在では、 .Nm はリモートユーザのホストの非特権ポートに向けられた PORT コマンド だけを用います (これは FTP プロトコルの仕様に違反していますが、 いくつかのセキュリティホールを閉じることができます)。 .It Fl S このオプションがセットされると、 .Nm は匿名 (anonymous) によるファイルダウンロードの全てについてのログを、ファイル .Pa /var/log/ftpd が存在する場合に限り、このファイルに残します。 .It Fl U 以前のバージョンの .Nm では、パッシブモードのクライアントがサーバにデータ接続を要求すると、 サーバは 1024 〜 4999 の範囲のデータポートを使用していました。 現在のバージョンでは、サーバはデフォルトでは 49152 〜 65535 の範囲の データポートを使用しますが、 このオプションを指定することにより、以前の振る舞いに戻ります。 .It Fl T クライアントは異なったタイムアウト秒数を要求することもできます。 .Fl T オプションにより、 .Ar タイムアウト までの最大待ち時間を設定できます。 デフォルトは 2 時間です。 .It Fl t 何も操作しないで放置した場合のタイムアウト時間を .Ar timeout 秒に設定します (デフォルトは 15 分)。 .It Fl a .Fl D オプションが指定されている場合、 .Ar address で指定されたアドレスに対する接続のみを許可します。 .It Fl p .Fl D オプションが指定されている場合、 デーモンのプロセス ID を .Ar file に書き出します。 .It Fl 6 .Fl D が指定されている場合、AF_INET6 ソケット経由の接続を受け付けます。 .It Fl 4 .Fl D が指定されている場合、IPv4 接続を受け付けます。 .Fl 6 もまた指定されている場合、IPv4 接続を AF_INET6 ソケット経由で受け付けます。 .Fl 6 が指定されていない場合、IPv4 接続を AF_INET ソケット経由で受け付けます。 .It Fl A 匿名 ftp アクセスのみ許可します。 .It Fl r サーバを、読み取り専用モードにします。 ローカルファイルを修正し得る全コマンドは、無効化されます。 .It Fl E EPSV コマンドを無効化します。 古いファイアウォールの後ろにサーバがある場合に有用です。 .El .Pp ファイル .Pa /var/run/nologin は、ftp アクセスを拒否するのに使うことができます。 このファイルが存在する場合、 .Nm はそのファイルの内容を表示して終了します。 .Pa /etc/ftpwelcome ファイルが存在する場合、 .Nm は .Dq ready メッセージを表示する前にその内容を表示します。 もし .Pa /etc/ftpmotd ファイルが存在する場合、 ログイン成功後に .Nm はその内容を出力します。 使用される motd ファイルはログイン環境に対して相対であることに 注意してください。 つまり、匿名ユーザの場合には、 .Pa ~ftp/etc に存在することを意味じます。 .Pp この ftp サーバは、現在、以下の ftp リクエストをサポートしています。 リクエストの文字の大文字小文字の区別は無視されます。 印 [RW] が付いているリクエストは、 .Fl r が指定されると無効化されます。 .Bl -column "Request" -offset indent .It Sy リクエスト Ta Sy "説明" .It ABOR Ta "abort previous command" .It ACCT Ta "specify account (ignored)" .It ALLO Ta "allocate storage (vacuously)" .It APPE Ta "append to a file [RW]" .It CDUP Ta "change to parent of current working directory" .It CWD Ta "change working directory" .It DELE Ta "delete a file [RW]" .It EPRT Ta "specify data connection port, multiprotocol" .It EPSV Ta "prepare for server-to-server transfer, multiprotocol" .It HELP Ta "give help information" .It LIST Ta "give list files in a directory" Pq Dq Li "ls -lgA" .It LPRT Ta "specify data connection port, multiprotocol" .It LPSV Ta "prepare for server-to-server transfer, multiprotocol" .It MDTM Ta "show last modification time of file" .It MKD Ta "make a directory" .It MODE Ta "specify data transfer" Em mode .It NLST Ta "give name list of files in directory" .It NOOP Ta "do nothing" .It PASS Ta "specify password" .It PASV Ta "prepare for server-to-server transfer" .It PORT Ta "specify data connection port" .It PWD Ta "print the current working directory" .It QUIT Ta "terminate session" .It REST Ta "restart incomplete transfer" .It RETR Ta "retrieve a file" .It RMD Ta "remove a directory [RW]" .It RNFR Ta "specify rename-from file name [RW]" .It RNTO Ta "specify rename-to file name [RW]" .It SITE Ta "non-standard commands (see next section)" .It SIZE Ta "return size of file" .It STAT Ta "return status of server" .It STOR Ta "store a file [RW]" .It STOU Ta "store a file with a unique name [RW]" .It STRU Ta "specify data transfer" Em structure .It SYST Ta "show operating system type of server system" .It TYPE Ta "specify data transfer" Em type .It USER Ta "specify user name" .It XCUP Ta "change to parent of current working directory (deprecated)" .It XCWD Ta "change working directory (deprecated)" .It XMKD Ta "make a directory (deprecated) [RW]" .It XPWD Ta "print the current working directory (deprecated)" .It XRMD Ta "remove a directory (deprecated) [RW]" .El .Pp 以下に示した非標準コマンドあるいは .Tn UNIX に特有のコマンドが、SITE リクエストでサポートされています。 .Pp .Bl -column Request -offset indent .It Sy リクエスト Ta Sy 説明 .It UMASK Ta change umask, e.g. ``SITE UMASK 002'' .It IDLE Ta set idle-timer, e.g. ``SITE IDLE 60'' .It CHMOD Ta "change mode of a file [RW], e.g. ``SITE CHMOD 755 filename''" .It HELP Ta give help information. .El .Pp Internet RFC 959 で規定されている ftp リクエストのうちの、これ以外のものは 解釈はされますがインプリメントされていません。 MDTM および SIZE は RFC 959 では規定されていませんが、次に改訂される FTP RFC には登場するでしょう。 .Pp ftp サーバがアクティブなファイル転送を中断するのは、ABOR コマンドの前に、 Telnet "Interrupt Process" (IP) シグナルと Telnet "Synch" シグナルが Telnet ストリーム内にある場合だけです。 これは Internet RFC 959 に記述されています。 もし、データの転送中に STAT コマンドを受けとり、その前に Telnet IP と Synch があった場合、転送ステータスが返されます。 .Pp .Nm は、 .Xr csh 1 で使われているファイル名展開を解釈します。これにより、 ユーザはメタキャラクタ .Dq Li \&*?[]{}~ を利用できます。 .Pp .Nm は、6 つのルールに従ってユーザの認証を行います。 .Pp .Bl -enum -offset indent .It ログイン名はパスワードデータベース になければならず、空のパスワードであってはいけません。 この場合、あらゆるファイルの操作に先だって、クライアント側からパスワードが 提供されていなければなりません。ユーザが S/Key のキーを持っている場合は、 USER コマンドが成功した際の応答には S/Key チャレンジを含めて送られます。 クライアントは、それに対して PASS コマンドを使って応答する際に、 通常のパスワードか S/Key のワンタイムパスワードのどちらをつけて応答 するかを選択できます。サーバはどちらのパスワードを受け取ったかを自動的に 判定し、それに応じて認証を試みます。S/Key の認証に関する詳細は .Xr key 1 を参照して下さい。S/Key は Bellcore 社の商標です。 .It ログイン名はファイル .Pa /etc/ftpusers に載っていてはいけません。 .It ログイン名はファイル .Pa /etc/ftpusers で指定されているグループのメンバであってはいけません。 このファイルでグループ名として解釈されるエントリの先頭には アットマーク .Ql \&@ が付きます。 .It ユーザは .Xr getusershell 3 が返す標準のシェルを持っていなければなりません。 .It ユーザ名がファイル .Pa /etc/ftpchroot に載っているか、そのファイルにあるグループエントリ (つまり .Ql \&@ で始まるエントリ) のメンバである場合、アカウント .Dq anonymous や .Dq ftp と同様、 .Xr chroot 2 によって、 そのセッションのルートディレクトリが ユーザのログインディレクトリに変ります (次の項目を参照して下さい)。 この機能は、 .Xr login.conf 5 でブール型フラグ "ftp-chroot" をオンにしても有効になります。 しかし、ユーザは依然、パスワードを与える必要があります。 この特徴は、完全に匿名 (anonymous) なアカウントと 完全な特権のあるアカウントの間での妥協的な利用のためのものです。 このアカウントは匿名アカウントで設定するのと同様に設定されていなければ なりません。 .It もしユーザ名が .Dq anonymous または .Dq ftp の場合は、匿名の ftp アカウントがパスワードファイル (ユーザ .Dq ftp ) で提供されていなければなりません。 この場合、ユーザはどのようなパスワードでもログインを許可されます (慣習としては ユーザの email アドレスをパスワードとして用いることになっています)。 .Fl S オプションがセットされていると、全ての転送操作も記録されます。 .El .Pp 最後のケースの場合、 .Nm は特別な手段でクライアントのアクセス権を制限します。 サーバは .Dq ftp ユーザのホームディレクトリへ .Xr chroot 2 します。 システムのセキュリティが侵害されないために、 .Dq ftp サブツリーは、以下の規則に従って慎重に構築することを推奨します。 .Bl -tag -width "~ftp/pub" -offset indent .It Pa ~ftp ホームディレクトリは .Dq root の所有とし、誰も書き込みできないようにします。 .It Pa ~ftp/etc このディレクトリは .Dq root の所有とし、誰も書き込みできないようにします (モード 555)。 .Xr ls が所有者を数字でなく名前で表示できるようにするために、 ファイル pwd.db ( .Xr passwd 5 参照) 及び .Xr group 5 が必要です。 ファイル .Xr passwd 中のパスワードは使用されませんので、本当のパスワードを入れてはいけません。 ファイル .Pa ftpmotd が存在すると、ログイン成功後、その内容が表示されます。 このファイルのモードは 444 とすべきです。 .It Pa ~ftp/pub -このディレクトリのモードは 777、所有者は +本ディレクトリおよびそれ以下のサブディレクトリは、 +ここにファイルを置くことに対して責任のあるユーザおよびグループにより +所有されるべきであり、彼等によってのみ書き込み可能であるべきです +(モード 755 または 775)。 .Dq ftp -とします。 -ゲストユーザは、このディレクトリ中にあって匿名アカウントで -アクセス可能なファイルをアクセスします。 +またはそのグループが所有したり書き込み可能であるべきではありません。 +そのようにしてしまうと、 +ゲストユーザが、望まないファイルでディスクを一杯にできてしまいます。 .El .Pp システムに複数の IP アドレスがある場合、 .Nm は仮想ホストの概念をサポートします。 仮想ホストは、複数の匿名 ftp 領域それぞれを別々のインターネットアドレス に割り当てる機能を提供します。 ファイル .Pa /etc/ftphosts は各仮想ホストに関連した情報を保持します。 各ホストはそれぞれの行で定義され、 各行は空白で区切ったいくつかのフィールドからなります: .Bl -tag -offset indent -width hostname .It hostname 仮想ホストのホスト名あるいは IP アドレス。 .It user システムのパスワードファイル中のユーザレコードを含みます。 普通の匿名 ftp と同様に、このユーザのアクセス UID, GID および グループによって匿名 ftp 領域のファイルアクセス権が決まります。 匿名 ftp 領域 (ログイン時にユーザが chroot するディレクトリ) は、 そのアカウントに対するホームディレクトリとして決定されます。 他の ftp アカウントのユーザ ID およびグループも、 標準 ftp ユーザと同じであって構いません。 .It statfile 全てのファイル転送のログが記録されるファイル。デフォルトでは .Pa /var/log/ftpd です。 .It welcome サーバがプロンプトを出す前に表示される welcome メッセージ。デフォルトでは .Pa /etc/ftpwelcome です。 .It motd このファイル内容はユーザがログインした後に表示されます。デフォルトでは .Pa /etc/ftpmotd です。 .El .Pp 文字 '#' で開始する行は無視されますので、コメントを含むことが可能です。 .Pp プライマリ IP アドレスあるいはホスト名に対する仮想ホストを定義すると、 そのアドレスへの ftp ログインのデフォルト値が変更されます。 \&'user', 'statfile', 'welcome', 'motd' の各フィールドは デフォルト値を用いる場合、ブランクのままもしくはハイフン一つ \&'-' と しても構いません。 .Pp いかなる匿名ログインの設定についても言えることですが、 設定と保守には十分に注意を払い、セキュリティ上の問題をきたさないよう 防御しなければなりません。 .Pp .Nm は、リモートからのファイル一覧表示要求に対応するための内部サポートを持ち、 chroot された環境でもそれ以外でも .Pa /bin/ls を実行しなくなります。 .Pa ~/bin/ls の実行形式ファイルは chroot されたディレクトリになくてよく、 .Pa ~/bin ディレクトリも存在する必要はありません。 .Sh 関連ファイル .Bl -tag -width /etc/ftpwelcome -compact .It Pa /etc/ftpusers 歓迎されない/制限を受けるユーザのリスト。 .It Pa /etc/ftpchroot chroot される一般ユーザのリスト。 .It Pa /etc/ftphosts 仮想ホストのための設定ファイル .It Pa /etc/ftpwelcome welcome メッセージ。 .It Pa /etc/ftpmotd login 後の welcome メッセージ。 .It Pa /var/run/nologin 内容を表示し、アクセスを拒否します。 .It Pa /var/log/ftpd 匿名による転送のログファイル。 .El .Sh 関連項目 .Xr ftp 1 , .Xr key 1 , .Xr getusershell 3 , .Xr login.conf 5 , .Xr inetd 8 , .Xr syslogd 8 .Sh バグ 特権ポート番号を用いてソケットを作成するために、 ftpd はスーパユーザの権限で実行させて下さい。 サーバはログインユーザの実効ユーザ ID を保持しておき、 アドレスをソケットにバインドする場合にのみスーパユーザの権限を使います。 考えられるセキュリティホールについてはかなり詳細にわたって調べ込みをおこないましたが、 それでも不完全かもしれません。 .Sh 歴史 .Nm コマンドは .Bx 4.2 から登場しました。 IPv6 サポートは WIDE Hydrangea IPv6 スタックキットで追加されました。 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man8/ipfw.8 b/ja_JP.eucJP/man/man8/ipfw.8 index 5765ed4fb3..b3305aa025 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man8/ipfw.8 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man8/ipfw.8 @@ -1,1295 +1,1324 @@ .\" -.\" %FreeBSD: src/sbin/ipfw/ipfw.8,v 1.63.2.15 2001/08/16 11:35:45 ru Exp % +.\" %FreeBSD: src/sbin/ipfw/ipfw.8,v 1.63.2.17 2001/11/03 00:36:10 luigi Exp % .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man8/ipfw.8,v 1.33 2001/08/17 06:18:17 horikawa Exp $ +.\" $FreeBSD$ .\" .Dd February 16, 2000 .Dt IPFW 8 .Os .Sh 名称 .Nm ipfw .Nd IP ファイアウォールとトラフィックシェイパの制御プログラム .Sh 書式 .Nm .Op Fl q .Oo .Fl p Ar preproc .Oo Fl D .Ar macro Ns Op = Ns Ar value .Oc .Op Fl U Ar macro .Oc .Ar pathname .Nm .Op Fl f | q .Cm flush .Nm .Op Fl q .Es \&{ \&} .En Cm zero | resetlog | delete .Op Ar number ... .Nm .Op Fl s Op Ar field -.Op Fl aftN +.Op Fl adeftN .Es \&{ \&} .En Cm list | show .Op Ar number ... .Nm .Op Fl q .Cm add .Op Ar number .Ar rule-body .Nm .Cm pipe .Ar number .Cm config .Ar pipe-config-options .Nm .Cm pipe .Es \&{ \&} .En Cm delete | list | show .Op Ar number ... .Nm .Cm queue .Ar number .Cm config .Ar queue-config-options .Nm .Cm queue .Es \&{ \&} .En Cm delete | list | show .Op Ar number ... .Sh 解説 .Nm は、 .Fx の .Xr ipfirewall 4 と .Xr dummynet 4 トラフィックシェイパを制御するユーザインタフェースです。 .Pp 各入出力パケットは .Nm ルールを通されます。 -ホストがゲートウェイとして動作している場合、 -ゲートウェイが転送するパケットは +パケットが .Nm -が 2 度処理します。 -ホストがブリッジとして動作している場合、 -ブリッジが転送するパケットは +に処理される回数は様々です。 +基本的には、カーネル関数 +.Em ip_input() , ip_output() , bdg_forward() +が起動される度に .Nm -が 1 度処理します。 +が起動されます。 +つまり、 +終点の 1 個がローカルホストにある接続では、パケットは 1 回処理されます。 +終点の 2 個両方がローカルホストにある接続または +このホストがルーティングするパケットに対しては、2 回処理されます +(ゲートウェイとしての動作)。 +このホストがブリッジするパケットに対しては、1 回処理されます +(ブリッジとしての動作)。 .Pp ファイアウォール設定は、番号付けされたルールのリストからなります。 あるルールにマッチしそれに関連する動作が実行されるまで、 各パケットはルールのリストに対し照合されます。 動作とシステムの設定によっては、マッチしたルールの直後で、 パケットがファイアウォールに再注入され、 更に処理が継続することもあります。 全てのルールが全てのインタフェースに適用されますので、 チェックの回数が最小となるようなルール集合を書くのは システム管理者の責任です。 .Pp どの設定も常に、 .Em DEFAULT -ルール (番号 65535) を含みます。このルールはプログラマが変更できず、 -常にパケットにマッチします。 +ルール (番号 65535) を含みます。このルールは変更できず、 +全パケットにマッチします。 デフォルトルールに関連付けるルールは .Cm deny か .Cm allow のどちらかになりますが、 これはどのようにカーネルを設定したかに依存します。 .Pp ルール集合が .Cm keep-state -オプション付きのルールを含む場合、 +または +.Cm limit +のオプション付きのルールを含む場合、 .Nm は .Em ステートフル (状態依存型) で動作します。すなわち、あるマッチの結果、 マッチしたパケットのパラメータにちょうど一致するルールが 動的に生成されます。 .Pp これらの動的ルールの寿命は有限で、 .Cm check-state または .Cm keep-state ルールが最初に生じた場所でチェックされます。 動的ルールは、合法的なトラフィックをオンデマンドで ファイアウォールを通過させるために用いることが普通です。 .Nm のステートフルな動作について更に情報が必要ならば、 以下の .Sx ルール書式 または .Sx 使用例 セクションを参照して下さい。 .Pp 動的ルールも含めすべてのルールは、 それに関連するカウンタをいくつか持っています。 それは、パケットカウント、バイトカウント、ログカウント、 最後にマッチした時刻を示すタイムスタンプです。 カウンタは、 .Nm コマンドによって、表示およびリセット可能です。 .Pp ルールの追加は .Cm add コマンドにて可能です。 個々のルールの削除は .Cm delete コマンドにて可能であり、すべてのルールの削除は .Cm flush コマンドにて可能です。 ルールの表示は、 .Cm show コマンドおよび .Ar list コマンドにて可能です。 これらにより、オプションでカウンタ内容も含めて表示させることができます。 最後に、カウンタのリセットは .Cm zero コマンドおよび .Cm resetlog コマンドにて可能です。 .Pp 次のオプションが利用可能です: .Bl -tag -width indent .It Fl a リスト中にカウンタ値を示します。 .Cm show コマンドもあわせて見てください。 +.It Fl d +リスト中に、静的ルールに加えて動的ルールも表示します。 +.It Fl e +.Fl d +オプションも指定された場合、 +リスト中に、期限切れの動的ルールも表示します。 .It Fl f 誤って使用すると問題を起す可能性のあるコマンド、 .No すなわち Cm flush に対して、実行の確認を行いません。 .Em 注 : プロセスに関連付けられた tty が無い場合、このオプションが 暗黙のうちに指定されたとして処理されます。 .It Fl q .Cm add , .Cm zero , .Cm resetlog , .Cm flush 実行中、動作について報告しません (暗黙のうちに .Fl f が指定されます)。 スクリプト (例えば .Sq sh /etc/rc.firewall ) の中で複数の .Nm コマンドを実行してルールを変更する場合や、 リモートログインセッション経由で多数の .Nm ルールを含むファイルを処理することによりルールを変更する場合に 有用です。 通常 (冗長) モードで (デフォルトカーネル設定で) flush を行った場合、 メッセージを表示します。 すべてのルールが捨てられますので、 メッセージはログインセッションへ渡せません。 つまり、リモートログインセッション経由の場合、セッションはクローズされ、 残りのルールセットは処理されません。 この状態から回復するためにはコンソールへのアクセスが必要になります。 .It Fl t リスト作成時に、最後にマッチしたタイムスタンプを表示します。 .It Fl N 出力中のアドレスとサービス名を解決しようとします。 .It Fl s Op Ar field パイプ経由でリスト出力している際に、4つのカウンタの1つについて 整列させます (現在のパケット数)。 .El .Pp 設定を簡単にするために、ルールをファイルに記述して、 これを .Nm の最初の書式行を使って処理します。 .Ar pathname には絶対パス名を使用する必要があります。 このファイルからは 1 行ずつ読み込まれ、 .Nm ユーティリティへの引数となります。 .Pp .Fl p Ar preproc を使用して、 .Ar pathname がパイプされるプリプロセッサを指定することもできます。 有用なプリプロセッサには、 .Xr cpp 1 と .Xr m4 1 があります。 .Ar preproc の最初の文字がスラッシュ .Pq Ql / から始まらない場合、 .Ev PATH を使用した通常の名前検索が行われます。 .Nm が実行されるときまでに全ファイルシステムが (まだ) マウントされないような環境 (例えば NFS 経由でマウントされる場合) では、このことに注意してください。 ひとたび .Fl p が指定されると、オプションとして .Fl D と .Fl U の指定を続けることが可能となり、これらがプリプロセッサに渡されます。 これにより、(ローカルホスト名により条件付けするなど) 柔軟性のある設定ファイルを作成可能となり、IP アドレスのように 頻繁に必要となる引数を集中管理するためのマクロを使用可能となります。 .Pp 後述の .Sx トラフィックシェイパ設定 の節で示すように、 .Nm .Cm pipe コマンドを使用して、トラフィックシェイパを構築可能です。 .Sh ルール書式 .Nm ルールフォーマットは次の通りです。 .Bd -ragged .Op Cm prob Ar match_probability .Ar action .Op Cm log Op Cm logamount Ar number .Ar proto .Cm from Ar src .Cm to Ar dst .Op Ar interface-spec .Op Ar options .Ed .Pp 各パケットをフィルタする際には、以下の情報に基づくことができます。 .Pp .Bl -tag -width "送信元および宛先 IP アドレス" -offset indent -compact .It 送受信インタフェース (名前またはアドレス) .It 方向 (入力または出力) .It 送信元および宛先 IP アドレス (マスク使用可) .It プロトコル (TCP, UDP, ICMP 等) .It 送信元および宛先ポート (リスト、範囲、マスクのいずれか) .It TCP フラグ .It IP フラグメントフラグ .It IP オプション .It ICMP タイプ .It パケットに関連付けられたソケットのユーザ ID とグループ ID .El .Pp 送信元 IP アドレスや宛先 TCP/UDP ポートによるフィルタは 危険があることに注意してください。 なぜなら、これらの詐称は簡単だからです。 .Bl -tag -width indent .It Cm prob Ar match_probability 指定した確率 (0 から 1 までの浮動小数点数です) でのみマッチが宣言されます。 ランダムにパケットを落とす応用として用いる場合や、( .Xr dummynet 4 と共に使用して) パケット到達順序の乱れを引き起こす複数経路の効果をシミュレートする際に 有用です。 .It Ar action : .Bl -tag -width indent .It Cm allow マッチするパケットを通過させ、マッチングを終了します。 .Cm pass , .Cm permit , .Cm accept はこれの別名です。 .It Cm deny マッチするパケットを破棄し、マッチングを終了します。 .Cm drop は .Cm deny の別名です。 .It Cm reject (この使用は推奨されません) マッチするパケットを破棄し、 ICMP の host unreachable を送信し、 マッチングを終了します。 .It Cm unreach Ar code マッチするパケットを破棄し、 ICMP の unreachable に .Ar code を付けて送信します。ここで、 .Ar code は、0 から 256 までの数字、もしくは、以下に列挙する別名のいずれかです: .Cm net , host , protocol , port , .Cm needfrag , srcfail , net-unknown , host-unknown , .Cm isolated , net-prohib , host-prohib , tosnet , .Cm toshost , filter-prohib , host-precedence , .Cm precedence-cutoff 。マッチングは終了します。 .It Cm reset TCP パケットのみ対象。 パケットを破棄し、TCP の reset (RST) を送信し、 マッチングを終了します。 .It Cm count ルールにマッチするパケットすべてのカウンタを更新し、 引続きマッチングを行ないます。 .It Cm check-state 動的ルール集合に対してパケットのチェックを行ないます。 マッチした場合、マッチングは終了します。 マッチしなかった場合、次のルールに移ります。 .Cm check-state ルールが見つからないときは、動的ルール集合は最初の .Cm keep-state ルールの場所でチェックされます。 .It Cm divert Ar port マッチするパケットを .Ar port で指定されたポートにバインドされている .Xr divert 4 ソケットに送り、マッチングを終了します。 .It Cm tee Ar port マッチするパケットのコピーを .Ar port で指定されたポートにバインドされている .Xr divert 4 ソケットに送ります。 検索を終了し、元のパケットは受理されます (ただし後述の .Sx バグ を参照してください)。 .It Cm fwd Ar ipaddr Ns Xo .Op , Ns Ar port .Xc マッチしたパケットの次のホップを .Ar ipaddr に変更します。これはドット付き 4 つ組の IP アドレスでもホスト名でもよいです。 .Ar ipaddr が直接到達可能なアドレスではない場合、その IP に対して ローカルルーティングテーブルでみつかった経路を使用します。 .Ar ipaddr がローカルアドレスの場合、 リモートホストからこのシステムにパケットが到着すると、 そのパケットをローカルマシンの .Ar port に転換します。 その際、 ソケットのローカルアドレスは、 パケットの元々の宛先の IP アドレスのままとします。 これは透過的プロキシサーバのためにあります。 IP が ローカルアドレスではない場合、ポート番号は (指定されていても) 無視され、 ルールはシステムから出て行くパケットに対してのみ適用されます。 パケットがローカルに生成されたときには、アドレスをローカルポートに マップします。 検索はこのルールがマッチしたときに終了します。 ポート番号が与えられなかった場合、 外部マシンのポート Y へのパケットは ローカルポート Y へ転送されるように、 パケット中のポート番号が使用されます。 カーネルは、 オプション IPFIREWALL_FORWARD 付きでコンパイルされている必要があります。 .It Cm pipe Ar pipe_nr パケットを .Xr dummynet 4 .Dq パイプ へ渡します (バンド幅制限、遅延等のため)。 更なる情報については .Sx トラフィックシェイパ設定 の節を参照してください。 検索は終了します。 しかし、パイプから抜けたときに .Xr sysctl 8 変数 .Em net.inet.ip.fw.one_pass がセットされていない場合、 パケットはファイアウォールコードへ再度渡されて次のルールから開始します。 .It Cm queue Ar queue_nr パケットを .Xr dummynet 4 .Dq queue へ渡します (WF2Q を使ったバンド幅制限用)。 .It Cm skipto Ar number .Ar number より小さな番号のルールを飛び越して、 .Ar number 以上の番号のルールで最初に存在するものから、マッチングを継続します。 .El .It Cm log Op Cm logamount Ar number カーネルが .Dv IPFIREWALL_VERBOSE オプション付きでコンパイルされている場合に、 .Cm log キーワードが指定されているルールとマッチした時、 メッセージを .Dv LOG_SECURITY ファシリティで .Xr syslogd 8 でログします。 .Em 注 : デフォルトでは、ログは .Pa /var/log/security ファイルに追加されます ( .Xr syslog.conf 5 を参照してください)。 カーネルが、 .Dv IPFIREWALL_VERBOSE_LIMIT オプション付きでコンパイルされている場合、 デフォルトでは、 一連のルールに対し指定されたパケット 数を受信した後、メッセージの表示を中止し、 .Em net.inet.ip.fw.verbose_limit がその数に設定されます。 しかし .Cm logamount Ar number が使用された場合、 .Em net.inet.ip.fw.verbose_limit の代りにこの .Ar number がデフォルトのログ制限になり、値 .Dq 0 を指定すると、ロギングの制限は取り除かれます。 このエントリに対するロギングカウンタまたはパケットカウンタを クリアすれば、ロギングは再び有効になります。 .Pp コンソールログとデフォルトログ制限数は、 .Xr sysctl 8 を通じて MIB ベース .Dv net.inet.ip.fw にて動的に設定できます。 .It Ar proto 名前または数値で指定する IP プロトコル (詳細は .Pa /etc/protocols のリストを参照のこと)。 .Cm ip または .Cm all のキーワードを使用すると、すべてのプロトコルがマッチします。 .It Ar src No と Ar dst : .Cm any | me | Op Cm not .Aq Ar address Ns / Ns Ar mask .Op Ar ports .Pp .Cm any を指定すると、ルールはすべての IP 番号とマッチします。 .Pp .Cm me を指定すると、ルールはシステム上で構成されたすべての IP 番号とマッチします。 これは、計算量的にかなり高価なチェックですので、注意して使用してください。 .Pp .Aq Ar address Ns / Ns Ar mask は以下のように指定できます。 .Bl -tag -width "ipno/bits" .It Ar ipno IP 番号を 1.2.3.4 の形式で指定します。 この IP 番号にのみマッチします。 .It Ar ipno Ns / Ns Ar bits IP 番号とネットマスクの幅を 1.2.3.4/24 の形式で指定します。 この例の場合は 1.2.3.0 から 1.2.3.255 のアドレスがマッチします。 .It Ar ipno Ns : Ns Ar mask IP 番号とネットマスクを 1.2.3.4:255.255.240.0 の形式で指定します。 この場合は 1.2.0.0 から 1.2.15.255 のアドレスがマッチします。 .El .Pp アドレスの前に .Cm not を付けることによって、マッチの意味を反転させる ことができます (指定されたアドレス以外のすべてのアドレスがマッチします)。 これはポート番号の選択には影響しません。 .Pp TCP と UDP ではさらに、 .Em ports を以下のように指定できます。 .Bd -ragged -offset indent .Sm off .Eo \&{ .Ar port | .Ar port No \&- Ar port | .Ar port : mask .Ec \&} Op , Ar port Op , Ar ... .Sm on .Ed .Pp 記号 .Ql \&- による表現は、ポート範囲 (両端含む) を指定します。 .Pp 記号 .Ql \&: による表現は、ポートとマスクを指定します。 マッチが宣言されるのは、 パケット中のポート番号がルール中のポート番号にマッチするときですが、 マッチ対象のビットはマスク中で指定されたものに限定されます。 .Pp ポート番号の代わりに (ファイル .Pa /etc/services から取った) サービス名を使用できます。 ポート範囲指定の書式は、最初の値としてのみ指定できます。 列挙出来るポート数は .Pa /usr/src/sys/netinet/ip_fw.h で .Dv IP_FW_MAX_PORTS として定義されています。 バックスラッシュ .Pq Ql \e を使用することにより、サービス名中の .Pq Ql - 文字をエスケープ可能です: .Pp .Dl ipfw add count tcp from any ftp\e\e-data-ftp to any .Pp 断片化されたパケットでオフセットが非 0 のもの (すなわち、最初の断片ではないもの) は、 1 つ以上のポート指定を持つルールにはマッチしません。 断片化されたパケットへのマッチングに関する詳細は .Cm frag オプションを参照してください。 .It Ar interface-spec 次の指定子の組み合わせを使用可能です: .Bl -tag -width "via ipno" .It Cm in 入力パケットにのみマッチします。 .It Cm out 出力パケットにのみマッチします。 .It Cm via Ar ifX パケットはインタフェース .Ar ifX を通過せねばなりません。 .It Cm via Ar if Ns Cm * パケットはインタフェース .Ar ifX を通過せねばなりません。この .Ar X はどんなユニット番号でもかまいません。 .It Cm via any パケットは .Em いずれか のインタフェースを通過せねばなりません。 .It Cm via Ar ipno パケットは、 IP アドレス .Ar ipno を持つインタフェースを通過せねばなりません。 .El .Pp .Cm via を用いると、常時指定されたインタフェースがチェックされます。 .Cm recv や .Cm xmit を、 .Cm via の代わりに指定すると、 受信、もしくは送信インタフェースのみが (おのおの) チェックされます。 両方を指定すれば、 受信インタフェースと送信インタフェースの両方に基づきパケットを マッチさせることが可能になります。 例 : .Pp .Dl "ipfw add 100 deny ip from any to any out recv ed0 xmit ed1" .Pp .Cm recv で指定したインタフェースでは、受信と送信、両方のパケットをチェックできます。 それに対し、 .Cm xmit で指定したインタフェースでは、送信パケットのみとなります。 それゆえに、 .Cm xmit を指定すると .Cm out が、必須です ( .Cm in は不可)。 .Cm via と共に .Cm xmit もしくは、 .Cm recv を指定する事はできません。 .Pp パケットは、受信用ないし送信用インタフェースを持たない場合があります。 ローカルホストで発生したパケットには受信用のインタフェースはありませんし、 ローカルホスト内宛のパケットには送信用インタフェースはありません。 .It Ar options : .Bl -tag -width indent .It Cm keep-state Op Ar method マッチの際に、ファイアウォールが動的ルールを生成します。このルールの デフォルトの動作は、同一プロトコルを用いる発信元と宛先の IP/port 間で双方向に通過するパケットへのマッチです。 このルールの生存期間は有限です ( .Xr sysctl 8 変数の集合により制御されます)。この生存期間は、パケットのマッチが 生じるたびに更新されます。 .Pp -実際の動作は、異なる -.Ar method -を指定することにより変更が可能です。 +.It Cm limit {src-addr src-port dst-addr dst-port} N +ファイアウォールは、 +ルールで指定されるパラメータにおいては、N 個の接続だけを許可します。 +始点および終点のアドレスやポートは、1 個以上指定可能です。 .It Cm bridged ブリッジされるパケットにのみマッチします。 これはマルチキャストやブロードキャストのパケットを扱う際に有用です。 これ以外の方法では、パケットは、ブリッジの際に一度、 ローカルスタックに渡される際にもう一度と、 ファイアウォールを 2 度通過してしまいます。 .Pp パフォーマンス上のわずかな損失はともかく、 .Em pipe を用いる際にも問題になります。これは、バンド幅、キュー占有度などの カウンタに関して、同じパケットが 2 度カウントされてしまうためです。 .It Cm frag パケットが断片 (フラグメント) 化されたデータグラムの一部で、 かつデータグラムの先頭の断片でない場合にマッチします。 .Cm frag を、 .Cm tcpflags や TCP/UDP ポート指定と共に使用することはできません。 .It Cm ipoptions Ar spec IP ヘッダが、 .Ar spec に指定されたコンマで区切られたオプションのリストを含む場合にのみマッチします。 サポートされている IP オプションは .Pp .Cm ssrr (strict source route), .Cm lsrr (loose source route), .Cm rr (record packet route), .Cm ts (timestamp) です。 .Ql \&! によって、特定のオプションを含まない指定が記述できます。 .It Cm tcpoptions Ar spec TCP ヘッダが、 .Ar spec に指定されたコンマで区切られたオプションのリストを含む場合にのみマッチします。 サポートされている TCP オプションは .Pp .Cm mss (maximum segment size), .Cm window (tcp window advertisement), .Cm sack (selective ack), .Cm ts (rfc1323 timestamp), .Cm cc (rfc1644 t/tcp connection count) です。 .Ql \&! によって、特定のオプションを含まない指定が記述できます。 .It Cm established TCP パケットのみに適用されます。 RST または ACK ビットがセットされているパケットのみマッチします。 .It Cm setup TCP パケットのみに適用されます。 SYN ビットがセットされ ACK がセットされていないパケットのみマッチします。 .It Cm tcpflags Ar spec TCP パケットのみに適用されます。 TCP ヘッダが .Ar spec に指定されたコンマで区切られたフラグのリストを含む場合にのみマッチします。 サポートされているフラグは、 .Pp .Cm fin , .Cm syn , .Cm rst , .Cm psh , .Cm ack , .Cm urg です。 .Ql \&! によって、特定のフラグを含まない指定を記述できます。 .Cm tcpflags 指定を含むルールは、非 0 のオフセットを持つ断片化されたパケットに マッチすることはありません。 断片化されたパケットに関するマッチについての詳細は .Cm frag オプションを参照してください。 .It Cm icmptypes Ar types ICMP パケットのみに適用されます。 ICMP タイプが .Ar types で指定されたリスト中に存在する場合にのみマッチします。 リストは範囲指定でも、タイプおのおのをコンマで区切ったものでも どちらの組み合わせでもかまいません。 サポートされている ICMP タイプは次の通りです: .Pp エコー返答 .Pq Cm 0 , 終点不到達 .Pq Cm 3 , 発信抑制 .Pq Cm 4 , リダイレクト .Pq Cm 5 , エコー要求 .Pq Cm 8 , ルータ広告 .Pq Cm 9 , ルータ要請 .Pq Cm 10 , 時間超過 .Pq Cm 11 , IP ヘッダ異常 .Pq Cm 12 , タイムスタンプ要求 .Pq Cm 13 , タイムスタンプ応答 .Pq Cm 14 , 情報要求 .Pq Cm 15 , 情報返答 .Pq Cm 16 , アドレスマスク要求 .Pq Cm 17 , アドレスマスク応答 .Pq Cm 18 .It Cm uid Ar user .Ar user が送信したまたは受信する、 すべての TCP パケットと UDP パケットにマッチします。 .Ar user は、名前でも ID 番号でもマッチします。 .It Cm gid Ar group .Ar group が送信したまたは受信する、 すべての TCP パケットと UDP パケットにマッチします。 .Ar group は、名前でも ID 番号でもマッチします。 .El .El .Sh トラフィックシェイパ設定 .Nm ユーティリティは、 .Xr dummynet 4 トラフィックシェイパへのユーザインタフェースも提供します。 シェイパは、ユーザが指定したマスクを IP ヘッダの異なったフィールドに 適用することにより、パケットを .Em フロー (flow) に分割します。 同じフローに属するパケットは 2 つの異なったオブジェクトへ渡されます。 それは .Em パイプ (pipe) または .Em キュー (queue) と呼ばれるものです。 .Em パイプ は、与えられたバンド幅、遅延時間、キューの長さ、パケット喪失率を もつリンクをエミュレートします。 このパラメータに従い、パケットはパイプ中を遷移します。 .Pp .Em キュー は、WF2Q+ ポリシを実装するために使用する抽象化です。 キューは、各フローに対し、重みと参照パイプを関連付けます。 それから、同じパイプに結び付けられたすべてのフローは、 WF2Q+ ポリシに従い、 パイプによって固定されたレートでスケジュールされます。 .Pp .Nm パイプ設定書式は次の通りです。 .Bd -ragged .Cm pipe Ar number Cm config .Op Cm bw Ar bandwidth | device .Op Cm delay Ar ms-delay .Oo .Cm queue .Es \&{ \&} .En Ar slots | size .Oc .Op Cm plr Ar loss-probability .Op Cm mask Ar mask-specifier .Op Cm buckets Ar hash-table-size .Oo .Cm red | gred .Sm off .Ar w_q No / Xo .Ar min_th No / .Ar max_th No / .Ar max_p .Xc .Sm on .Oc .Ed .Pp .Nm キュー設定書式は次の通りです。 .Bd -ragged .Cm queue Ar number Cm config .Op Cm pipe Ar pipe_nr .Op Cm weight Ar weight .Oo .Cm queue .Es \&{ \&} .En Ar slots | size .Oc .Op Cm plr Ar loss-probability .Op Cm mask Ar mask-specifier .Op Cm buckets Ar hash-table-size .Oo .Cm red | gred .Sm off .Ar w_q No / Xo .Ar min_th No / .Ar max_th No / .Ar max_p .Xc .Sm on .Oc .Pp 次のパラメータをパイプに対して設定可能です: .Bl -tag -width indent .It Cm bw Ar bandwidth | device バンド幅であり、単位は .Sm off .Oo .Cm K | M .Oc Eo \&{ .Cm bit/s | Byte/s .Ec \&} .Sm on で測定します。 .Pp 値 0 (デフォルト) は無限のバンド幅を意味します。 単位は数値の直後に続けて書く必要があり、次のようにします。 .Pp .Dl "ipfw pipe 1 config bw 300Kbit/s queue 50KBytes" .Pp 数値の代りにデバイス名が指定された場合、 送信クロックは指定したデバイスから与えられます。 現在のところ、 .Xr tun 4 デバイスのみが .Xr ppp 8 と組み合わせて使用するために、この機能を提供しています。 .It Cm delay Ar ms-delay 遅延時間であり、ミリ秒単位で指定します。 値は、クロックティックの倍数 (典型的には 10ms ですが、 カーネルを "options HZ=1000" で動作させて精度を 1ms 以下にすると良い ことが経験的に知られています) に丸められます。 デフォルト値は 0 であり、遅延無しを意味します。 .It Cm queue Xo .Es \&{ \&} .En Ar slots | size Ns Cm Kbytes .Xc キューの大きさであり、スロット数か KBytes です。 デフォルト値は 50 スロットであり、 イーサネットデバイスの典型的なキューの大きさです。 低速リンクではキューの大きさを短くすべきことに注意してください。 さもないと、トラフィックは甚大なキュー遅延による影響を受けてしまいます。 例えば、 50 個の最大イーサネットパケット (1500 バイト) は 600Kbit であり、 30Kbit/s のパイプでは 20 秒のキューを意味します。 より大きな MTU のインタフェースからパケットを受け取るときには、 より悪い結果となります。 例えば、ループバックインタフェースにおいて 16KB パケットを受け取るときです。 .It Cm plr Ar packet-loss-rate パケット喪失率です。 引数 .Ar packet-loss-rate は 0 と 1 の間の浮動小数点数であり、 0 は喪失無しを意味し、1 は 100% の喪失を意味します。 喪失率は内部的には 31 ビットで表現されます。 .It Cm mask Ar mask-specifier .Xr dummynet 4 では、フローごとのキューを生成可能です。 フロー識別子は、パイプ設定において指定される IP アドレス、ポート、プロトコルタイプでマスクすることで構築されます。 マスク後に同じ識別子を持つパケットは、同じキューに落ちます。 使用可能なマスク指定子は、次を組み合わせたものです: .Cm dst-ip Ar mask , .Cm src-ip Ar mask , .Cm dst-port Ar mask , .Cm src-port Ar mask , .Cm proto Ar mask , .Cm all 。 最後の指定子は、 すべてのフィールドのすべてのビットが重要であることを意味しています。 .Ar pipe 設定中で使用される場合、 各フローにはパイプのレートに等しいレートが割り当てられます。 .Ar queue 設定中で使用される場合、 各フローにはキューの重みに等しい重みが割り当てられ、 同じパイプを構成するキューは重みに比例してバンド幅を共有します。 .It Cm buckets Ar hash-table-size 様々なキューを格納するために使用するハッシュ表の大きさを指定します。 デフォルト値は 64 であり、 .Xr sysctl 8 変数 .Em net.inet.ip.dummynet.hash_size で制御され、使用可能な範囲は 16 から 1024 です。 .It Cm pipe Ar pipe_nr キューを指定したパイプに接続します。 複数のキュー (通常は異なった重み) を同一のパイプに接続可能です。 この場合、このキュー集合に対する集約レートを、このパイプが指定します。 .It Cm weight Ar weight このキューに適合するフローに使用する重みを指定します。 重みは 1..100 の範囲であることが必要であり、デフォルトは 1 です。 .It Cm red | gred Xo .Sm off .Ar w_q No / .Ar min_th No / .Ar max_th No / .Ar max_p .Sm on .Xc RED キュー管理アルゴリズムを使用します。 .Ar w_q と .Ar max_p は 0 から 1 (0 を含みません) の範囲の浮動小数点数であり、 .Ar min_th と .Ar max_th はキュー管理用の閾値を指定する整数です (キューがバイト数で指定された場合は閾値はバイトで計算され、 そうでない場合はスロット数で計算されます)。 .Xr dummynet 4 は、gentle RED という変型 (gred) もサポートします。 RED の動作を制御するために、3 個の .Xr sysctl 8 変数を使用可能です: .Bl -tag -width indent .It Em net.inet.ip.dummynet.red_lookup_depth リンクがアイドルの時の、平均キューの計算精度を指定します (デフォルトは 256 であり、0 より大きい必要があります) .It Em net.inet.ip.dummynet.red_avg_pkt_size パケットサイズの平均の期待値を指定します (デフォルトは 512 であり、0 より大きい必要があります) .It Em net.inet.ip.dummynet.red_max_pkt_size パケットサイズの最大値の期待値を指定します。 キューの閾値がバイトの場合のみ使用されます (デフォルトは 1500 であり、0 より大きい必要があります) .El .El .Sh チェックリスト ルールを構成する際に考慮すべき重要な点を述べます。 .Bl -bullet .It かならず送信パケットと受信パケットの両方のパケットをフィルタリングします。 ほとんどのネットワークコネクションではパケットが双方向に流れることが必要です。 .It テストは細心の注意を払って行ないます。テストの際にはコンソールの近くにいる のがよいでしょう。 コンソールに近寄れない場合、 .Pa /usr/share/examples/ipfw/change_rules.sh にあるような自動回復スクリプトを使用してください。 .It ループバックインタフェースのことを忘れてはなりません。 .El .Sh 細かい事柄 .Bl -bullet .It ファイアウォールが常に破棄するパケットが 1 種類あります。 フラグメントオフセットが 1 の TCP パケットフラグメントです。 これはパケットとしては有効なものですが、利用目的はファイアウォールを かいくぐることしかありません。 ログが有効な場合、 これらのパケットはルール -1 により破棄されたと報告されます。 .It ネットワーク越しにログインしている場合、 .Xr kld 4 バージョンの .Nm をロードすることはそれほど単純なことではありません。 以下のコマンドを奨めます。 .Bd -literal -offset indent kldload /modules/ipfw.ko && \e ipfw add 32000 allow ip from any to any .Ed .Pp これに引続き、同じような状況で .Bd -literal -offset indent ipfw flush .Ed .Pp とするのは良くありません。 .It システムセキュリティレベルが 3 以上に設定されている場合、 IP フィルタリストを変更できません (システムセキュリティレベルについては .Xr init 8 を参照してください)。 .El .Sh パケットの行き先変更 指定されたポートにバインドされた .Xr divert 4 ソケットは、 そのポートへ行き先変更されたパケットを、 全部受けとります。 宛先ポートにバインドされたソケットがない場合や、 カーネルがパケットの行き先変更ソケットをサポートするようには コンパイルされていない場合、 パケットは破棄されます。 .Sh SYSCTL 変数 ファイアウォールの動作を制御する .Xr sysctl 8 -変数の集合があります。これらを、デフォルトの値と意味とともに -以下に示します。 +変数の集合があります。 +デフォルト値 (どの値が実際に使用されるかは +.Nm sysctl +で確認してください) と意味と共に、これらを以下に列挙します。 .Bl -tag -width indent .It Em net.inet.ip.fw.debug : No 1 .Nm が生成するデバッグメッセージを制御します。 .It Em net.inet.ip.fw.one_pass : No 1 セットされると、 .Xr dummynet 4 パイプから出て来たパケットは、ふたたびファイアウォールを通さないようにします。 セットされない場合、pipe 処理のあと、 パケットは再びファイアウォールに挿入され、次のルールから再開されます。 .It Em net.inet.ip.fw.verbose : No 1 冗長なメッセージを出力するようにします。 .It Em net.inet.ip.fw.enable : No 1 ファイアウォールを動作可能にします。 この変数を 0 に設定すると、ファイアウォールをコンパイルして 仕込んでいてもファイアウォールなしで動作します。 .It Em net.inet.ip.fw.verbose_limit : No 0 冗長なファイアウォールが生成するメッセージの数を制限します。 .It Em net.inet.ip.fw.dyn_buckets : No 256 .It Em net.inet.ip.fw.curr_dyn_buckets : No 256 動的ルールを保持するために使用するハッシュ表の設定サイズと 現在のサイズです。この値は 2 のべき乗にする必要があります。 ハッシュ表のサイズの変更は、表が空の場合のみ行なわれます。 したがって、実行中に表のサイズを変更するためには、 .Cm flush してルール集合を再ロードする必要があるでしょう。 .It Em net.inet.ip.fw.dyn_count : No 3 現在の動的ルールの数です (読み込み専用)。 .It Em net.inet.ip.fw.dyn_max : No 1000 動的ルールの最大値です。この限界にいきつくと、 古いルールが無効になるまでは、それ以上、動的ルールを 組み込むことはできません。 .It Em net.inet.ip.fw.dyn_ack_lifetime : No 300 .It Em net.inet.ip.fw.dyn_syn_lifetime : No 20 -.It Em net.inet.ip.fw.dyn_fin_lifetime : No 20 -.It Em net.inet.ip.fw.dyn_rst_lifetime : No 5 +.It Em net.inet.ip.fw.dyn_fin_lifetime : No 1 +.It Em net.inet.ip.fw.dyn_rst_lifetime : No 1 +.It Em net.inet.ip.fw.dyn_udp_lifetime : No 5 .It Em net.inet.ip.fw.dyn_short_lifetime : No 30 これらの値は、動的ルールの生存期間を秒単位でコントロールします。 最初の SYN 交換の際に、生存期間が short になり、 SYN を両方とも見た後に増やされ、最後の FIN 交換の間、 または RST が生じる際に再び減らされます。 .El .Sh 使用例 次のコマンドは .Em cracker.evil.org から .Em wolf.tambov.su の telnet ポートへ送られるすべての TCP パケットを拒否するルールを追加します。 .Pp .Dl "ipfw add deny tcp from cracker.evil.org to wolf.tambov.su telnet" .Pp 次のコマンドはクラッカーのネットワーク全体からホスト my への すべてのコネクションを拒否します。 .Pp .Dl "ipfw add deny ip from 123.45.67.0/24 to my.host.org" .Pp 最初に効率良く (動的ルールを用いずに) アクセスを制限する方法は、 次のルールを用いることです。 .Pp .Dl "ipfw add allow tcp from any to any established" .Dl "ipfw add allow tcp from net1 portlist1 to net2 portlist2 setup" .Dl "ipfw add allow tcp from net3 portlist3 to net3 portlist3 setup" .Dl "..." .Dl "ipfw add deny tcp from any to any" .Pp 最初のルールは通常の TCP パケットにすぐにマッチしますが、 最初の SYN パケットにはマッチしません。 指定した発信元/宛先の組の SYN パケットのみ、次の .Cm setup ルールにマッチします。これら以外の SYN パケットは、最後の .Cm deny ルールにより却下されます。 .Pp にせの TCP パケットを含む怒涛の攻撃 (flood attack) から サイトを保護するためには、次の動的ルールを用いた方が安全です。 .Pp .Dl "ipfw add check-state" .Dl "ipfw add deny tcp from any to any established" .Dl "ipfw add allow tcp from my-net to any setup keep-state" .Pp これらのルールにより、ファイアウォールは、自分たちのネットワークの 内側から到着する通常の SYN パケットで始まるコネクションに対して のみ動的ルールを組み込みます。動的ルールは、最初の .Cm check-state ルール、または、 .Cm keep-state ルールに遭遇した時点でチェックされます。 ルール集合のスキャン量を最小にするために、 .Cm check-state ルールは、ルール集合の最初のほうに置くことになるのが普通です。 実際の燃費は変動します。 .Pp +ユーザが開ける接続数を制限するには、次のタイプのルールを使用可能です: +.Pp +.Dl "ipfw add allow tcp from my-net/24 to any setup limit src-addr 10" +.Dl "ipfw add allow tcp from any to me setup limit src-addr 4" +.Pp +前者 (ゲートウェイ上で動作することを仮定) は、/24 ネット上の各ホストが +最大 10 個の TCP 接続を開くことを許します。 +後者は、サーバ上に設定可能であり、 +単一のクライアントが同時に 4 個を越える接続を使用できないようにします。 +.Pp .Em 注意 : ステートフルなルールは、怒涛の SYN 攻撃により極めて大量の動的ルールを 作ってしまい、サービス不能攻撃を受けることになる可能性があります。 ファイアウォールの動作をコントロールする .Xr sysctl 8 変数に従いファイアウォールが動作することによって、 このような攻撃の影響を部分的にでも制限することはできます。 .Pp 次はカウントされている情報とタイムスタンプ情報を見る .Cm list コマンドのよい例です。 .Pp .Dl ipfw -at l .Pp これはタイムスタンプを省略して次のように指定できます。 .Pp .Dl ipfw -a l .Pp 次のルールは 192.168.2.0/24 からのすべての受信パケットを、5000 番のポートに 行き先変更するものです。 .Pp .Dl ipfw divert 5000 ip from 192.168.2.0/24 to any in .Pp 次のルールは、 .Nm と .Xr dummynet 4 をシミュレーションなどで使う際の使用方法を示しています。 .Pp このルールは 5% の確率でランダムにパケットを落します。 .Pp .Dl "ipfw add prob 0.05 deny ip from any to any in" .Pp 同様の効果は dummynet パイプで実現可能です: .Pp .Dl "ipfw add pipe 10 ip from any to any" .Dl "ipfw pipe 10 config plr 0.05" .Pp 人工的にバンド幅を制限するためにパイプを使用可能です。 例えばルータとして動作するマシン上で、 192.168.2.0/24 上のローカルクライアントからのトラフィックを制限したい場合、 次のようにします: .Pp .Dl "ipfw add pipe 1 ip from 192.168.2.0/24 to any out" .Dl "ipfw pipe 1 config bw 300Kbit/s queue 50KBytes" .Pp .Cm out 指示子を使用しているので、ルールが 2 度使われないことに注意してください。 .Nm ルールは、実際には、 入力パケットと出力パケットの両方に適用されることを覚えておいてください。 .Pp バンド幅に制限がある双方向リンクをシミュレートする場合、 正しい方法は次の通りです: .Pp .Dl "ipfw add pipe 1 ip from any to any out" .Dl "ipfw add pipe 2 ip from any to any in" .Dl "ipfw pipe 1 config bw 64Kbit/s queue 10Kbytes" .Dl "ipfw pipe 2 config bw 64Kbit/s queue 10Kbytes" .Pp 上述の方法は非常に有用な場合があり、 例えばあなたの装飾的なウェブページが 低速リンクのみで接続されている在宅ユーザにどう見えているか 知りたい場合に有用です。 半二重メディア (例えば appletalk, Ethernet, IRDA) をシミュレートしたい 場合を除き、単一のパイプを両方の方向に使用すべきではありません。 両方のパイプが同じ設定である必要はないので、 非対称リンクをシミュレート可能です。 .Pp RED キュー管理アルゴリズムを使用してネットワーク性能を検証するには、 次のようにします: .Pp .Dl "ipfw add pipe 1 ip from any to any" .Dl "ipfw pipe 1 config bw 500Kbit/s queue 100 red 0.002/30/80/0.1" .Pp トラフィックシェイパの他の典型的な応用は、 いくばくかの通信遅延を導入することです。 これは、遠隔手続き呼び出しを多用するアプリケーションで、 バンド幅よりも接続のラウンドトリップ時間がしばしば制約条件となる アプリケーションに、大きな影響を与えます: .Pp .Dl "ipfw add pipe 1 ip from any to any out" .Dl "ipfw add pipe 2 ip from any to any in" .Dl "ipfw pipe 1 config delay 250ms bw 1Mbit/s" .Dl "ipfw pipe 2 config delay 250ms bw 1Mbit/s" .Pp フローごとのキューはさまざまな用途に有用です。 非常に単純な用途は、トラフィックの計数です: .Pp .Dl "ipfw add pipe 1 tcp from any to any" .Dl "ipfw add pipe 1 udp from any to any" .Dl "ipfw add pipe 1 ip from any to any" .Dl "ipfw pipe 1 config mask all" .Pp 上述のルールセットは、 すべてのトラフィックに対するキューを生成 (して統計情報を収集) します。 パイプには制限をつけていないので、統計情報を集める効果しかありません。 最後のルールだけでなく 3 個のルールが必要なことに注意してください。 .Nm が IP パケットのマッチを試みるときにポートを考慮しないため、 別々のポート上の接続は我々には同じものに見えます。 .Pp より洗練された例は、 ネットワークの出力トラフィックを、 ネットワーク毎に制約するのではなく、ホスト毎に制約するものです: .Pp .Dl "ipfw add pipe 1 ip from 192.168.2.0/24 to any out" .Dl "ipfw add pipe 2 ip from any to 192.168.2.0/24 in" .Dl "ipfw pipe 1 config mask src-ip 0x000000ff bw 200Kbit/s queue 20Kbytes" .Dl "ipfw pipe 2 config mask dst-ip 0x000000ff bw 200Kbit/s queue 20Kbytes" .Sh 関連項目 .Xr cpp 1 , .Xr m4 1 , .Xr bridge 4 , .Xr divert 4 , .Xr dummynet 4 , .Xr ip 4 , .Xr ipfirewall 4 , .Xr protocols 5 , .Xr services 5 , .Xr init 8 , .Xr kldload 8 , .Xr reboot 8 , .Xr sysctl 8 , .Xr syslogd 8 .Sh バグ この数年で文法が大きくなってしまい、 非常にすっきりしているとは言い難いです。 .Pp .Em WARNING!!WARNING!!WARNING!!WARNING!!WARNING!!WARNING!!WARNING!! .Pp このプログラムはコンピュータをかなり使いにくい状態にしてしまう 可能性があります。 はじめて使用する時はコンソール上で実行し、理解していない操作は .Em 絶対に実行しない ようにして下さい。 .Pp 連続したエントリの操作もしくは追加に際し、 サービス名やプロトコル名は使用できません。 .Pp 入ってきたパケットの断片 (フラグメント) が .Cm divert によって行き先を変更されるか .Cm tee されると、ソケットに配送される前にパケットは再構成されます。 .Pp .Cm tee ルールにマッチするパケットは、 即時に受理されるべきではなく、ルールリストを更に通るべきです。 これは、以降のバージョンで修正されるかもしれません。 .Sh 作者 .An Ugen J. S. Antsilevich , .An Poul-Henning Kamp , .An Alex Nash , .An Archie Cobbs , .An Luigi Rizzo . .Pp .An -nosplit API は .An Daniel Boulet が BSDI 用に記述したコードに基づいています。 .Pp .Xr dummynet 4 トラフィックシェイパは Akamba Corp がサポートしました。 .Sh 歴史 .Nm は、 .Fx 2.0 で最初に現れました。 .Xr dummynet 4 は .Fx 2.2.8 から導入されました。 ステートフル拡張は、 .Fx 4.0 から導入されました。 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man8/jail.8 b/ja_JP.eucJP/man/man8/jail.8 index 4786463b9d..71c34e44d8 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man8/jail.8 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man8/jail.8 @@ -1,393 +1,389 @@ .\" .\"Copyright (c) 2000 Robert N. M. Watson .\"All rights reserved. .\" .\"Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\"modification, are permitted provided that the following conditions .\"are met: .\"1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\"2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" .\"THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE AUTHOR AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND .\"ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE .\"IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE .\"ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE AUTHOR OR CONTRIBUTORS BE LIABLE .\"FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL .\"DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS .\"OR SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) .\"HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT .\"LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY .\"OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF .\"SUCH DAMAGE. .\" .\" .\"---------------------------------------------------------------------------- .\""THE BEER-WARE LICENSE" (Revision 42): .\" wrote this file. As long as you retain this notice you .\"can do whatever you want with this stuff. If we meet some day, and you think .\"this stuff is worth it, you can buy me a beer in return. Poul-Henning Kamp .\"---------------------------------------------------------------------------- .\" -.\"%FreeBSD: src/usr.sbin/jail/jail.8,v 1.13.2.10 2001/09/30 12:40:05 dd Exp % +.\"%FreeBSD: src/usr.sbin/jail/jail.8,v 1.13.2.11 2001/10/18 15:25:05 dd Exp % .\" .\" $FreeBSD$ .Dd April 28, 1999 .Dt JAIL 8 .Os .Sh 名称 .Nm jail .Nd プロセスとその子孫を閉じ込める .Sh 書式 .Nm jail .Ar path .Ar hostname .Ar ip-number .Ar command .Ar ... .Sh 解説 .Nm コマンドはプロセスとその将来の子孫を閉じ込めます。 .Pp 詳細は .Xr jail 2 のマニュアルページを参照してください。 .Sh 使用例 .Ss jail 用ディレクトリツリー設定 この例は jail 用ディレクトリツリーをどのように構築するかを示しています: .Bd -literal D=/here/is/the/jail cd /usr/src make world DESTDIR=$D cd etc make distribution DESTDIR=$D NO_MAKEDEV=yes cd $D/dev sh MAKEDEV jail cd $D ln -sf dev/null kernel .Ed .Ss jail の設定 jail 用ディレクトリツリーの構築のためには、 .Sx jail 用ディレクトリツリー設定 に記述されている手順を実行してください。 この例では、jail された IP アドレス用に .Pa /data/jail/192.168.11.100 に構築するものと仮定します。 以降、 あなたが必要とするディレクトリ、IP アドレス、ホスト名で置き換えてください。 .Pp まず、実システムの環境を .Dq jail に適した環境 にします。 一貫性のために、親となる実マシンを .Dq ホスト環境 と呼び、jail される仮想マシンを .Dq jail 環境 と呼びます。 jail は IP エイリアスを使用して実装されていますので、 最初にすべきことのひとつは、 ホストシステムの IP サービスで、 全ローカル IP アドレスに対してサービスを listen しているものを、 無効化することです。 これは、 .Xr inetd 8 を修正して、適切な IP アドレスのみ listen させるといった ことを意味します。 次の設定を、ホスト環境の .Pa /etc/rc.conf に追加します: .Bd -literal -offset indent sendmail_enable="NO" inetd_flags="-wW -a 192.168.11.23" portmap_enable="NO" -syslogd_flags="-ss" .Ed .Pp この例では、 .Li 192.169.11.23 はホストシステムの元々の IP アドレスです。 .Xr inetd 8 から実行されるデーモンは、指定されたホスト IP アドレスを使用するよう、 簡単に設定可能です。 他のデーモンは手動での設定が必要です -- いくつかに対しては、 .Xr rc.conf 5 フラグエントリにて可能ですが、他のものに対してはアプリケーション毎の 設定ファイルをいじるか、再コンパイルが必要です。 実行に使用する IP アドレスを指定不可能なアプリケーションに対しては、 可能であればこれらを無効にする方が良いです。 .Pp ベースシステムに付属する多くのデーモンは、 jail 中枢環境内で jail から実行されると、問題を持ち得ます。 これには -.Xr syslogd 8 , .Xr sendmail 8 , .Xr named 8 , .Xr portmap 8 が含まれます。 sendmail と named は、自身の設定ファイルを使用して、 特定の IP のみ listen するよう設定可能ですが、 ほとんどの場合、 デーモンを単に jail 内でのみ実行して、ホスト環境では実行しない方が簡単です。 -syslogd は単一 IP のみに bind するよう設定できませんが、 -ネットワークポートに bind しないようにするために、``-ss'' 引数を使用可能です。 ホスト環境からの NFS にサービスしようとすると、 混乱が生じるかもしれませんし、 特定の IP だけを使用するようには簡単には再設定できません。 これは、NFS のサービスには、直接カーネルが実行するものがあるからです。 ホスト環境内で動作している すべてのサードパーティネットワークソフトウェアもまた確認および設定して、 すべての IP アドレスに bind しないようにすべきです。 結果として、これらのサービスもまた、 jail 環境から提供されているように見えるでしょう。 .Pp ひとたびこれらのデーモンが無効化またはホスト環境内に固定化されたなら、 後の混乱 (jail へメールを送るときに、jail の sendmail がダウンしていて、 メールがホストへ配送されてしまうなど) の可能性を減らすために、 リブートして全デーモンが既知の状態となるようにするのが最良です。 .Pp 最初に jail を起動するときには、 ネットワークインタフェースを設定しないでください。 これは、ネットワークインタフェースを少し整理したり、 アカウントを設定するためです。 どんなマシンでも (仮想であってもそうでなくても)、 root のパスワードやタイムゾーンといった情報を設定する必要があるでしょう。 始める前に、 .Xr sysinstall 8 を jail のツリーにコピーすることにより、簡単に設定できます。 次のように行います: .Bd -literal -offset indent # mkdir /data/jail/192.168.11.100/stand # cp /stand/sysinstall /data/jail/192.168.11.100/stand .Ed .Pp それから、jail を開始します: .Bd -literal -offset indent # jail /data/jail/192.168.11.100 testhostname 192.168.11.100 /bin/sh .Ed .Pp 最後に、エラー無しで、jail 内の、シェルプロンプトで終るでしょう。 ここで、 .Pa /stand/sysinstall を実行し、インストール後の設定で様々な設定オプションを設定できます。 また、同様のことを実現するために、rc.conf 等を手動で編集できます。 .Pp .Bl -bullet -offset indent -compact .It 空の /etc/fstab を作成し、空の fstab に関する起動警告を解消します。 .It ポートマッパを無効化します (rc.conf: portmap_enable="NO")。 .It .Xr newaliases 1 を実行し、sendmail の警告を解消します。 .It インタフェース設定を無効化し、ifconfig 関連の起動警告を解消します (network_interfaces="")。 .It /etc/resolv.conf を設定し、jail 内の名前解決が正しく動作するようにします。 .It root のパスワードを設定します。 実ホストシステムとは異なっても良いです。 .It タイムゾーンを設定します。 .It jail 環境内のユーザにユーザアカウントを追加します。 .It jail 環境に必要なパッケージを追加します。 .El .Pp パッケージ固有の設定 (ウェブサーバや SSH サーバ等) や、 好みのログを取るための /etc/syslog.conf の修正等を行ってください。 .Pp シェルから抜ければ、jail はシャットダウンします。 .Ss jail の開始 jail を再開し、 全デーモンと他のプログラムと共に環境を立ち上げる準備ができました。 これを実行するには、まず仮想ホストのインタフェースを立ち上げ、 それから jail の .Pa /etc/rc スクリプトを jail 内から実行します。 .Pp 注: 信頼できないユーザに jail 内で root アクセスを許す予定なら、 jail.set_hostname_allowed を 0 に設定することを検討すると良いでしょう。 管理上の理由を参照して、何故これが良い考えなのかを見てください。 この変数を設定することにしたならば、 すべての jail の起動前にこれを設定することが必要であり、 またブートの度に 1 度必要です。 .Bd -literal -offset indent # ifconfig ed0 inet alias 192.168.11.100 netmask 255.255.255.255 # mount -t procfs proc /data/jail/192.168.11.100/proc # jail /data/jail/192.168.11.100 testhostname 192.168.11.100 \\ /bin/sh /etc/rc .Ed .Pp ほとんどの .Xr sysctl 8 設定変数は jail 内から設定不可であるため、若干の警告が表示されます。 なぜなら、 これらの設定変数は、すべての jail 環境とホスト環境に渡って大域的だからです。 しかしながら、すべて正しく動作することでしょう。 .Xr inetd 8 , .Xr syslogd 8 および他のプロセスが jail 内で動作していることは、 .Xr ps 1 を使用することにより、jail されたプロセスの横に .Dq J フラグが付いていることにより確認可能です。 jail された環境へは、ホスト名または IP アドレスで telnet 可能であり、 前述の手順で作成したアカウントを使用してログイン可能です。 .Ss jail の管理 通常のマシンのシャットダウンコマンド、例えば .Xr halt 8 , .Xr reboot 8 , .Xr shutdown 8 は jail 内ではうまく使えません。 jail 内の全プロセスを殺すためには、jail に root でログインし、 やりたいことに依存して次のいずれかのコマンドを使用します: .Pp .Bl -bullet -offset indent -compact .It .Li kill -TERM -1 .It .Li kill -KILL -1 .El .Pp これにより、 .Dq TERM または .Dq KILL のシグナルを、jail 内から jail 内の全プロセスに通知します。 jail の用途に依存して、jail 内で .Pa /etc/rc.shutdown を実行したいかもしれません。 現在のところ、jail 内に新規プロセスを挿入する手段はありませんので、 これらの動作を行う前にまず jail へログインする必要があります。 .Pp jail 外からプロセスを殺すためには、 殺すプロセスの個々の PID を判別することが必要です。 .Pa /proc/ Ns Va pid Ns Pa /status ファイルの最後のフィールドには、 プロセスが動作している jail のホスト名か、 このプロセスが jail 内で動作していないことを示すために .Dq - を含みます。 .Xr ps 1 コマンドもまた、jail 内のプロセスに対して .Dq J フラグを示します。 しかし、jail 用のホスト名はデフォルトでは jail 内から書き換え可能であるため、 デフォルトでは .Pa /proc の status エントリは信頼できません。 jail 内からのホスト名設定を禁ずるには、ホスト環境の sysctl 変数 .Dq Va jail.set_hostname_allowed を 0 に設定します。 これはすべての jail に影響します。 .Xr sysctl.conf 5 を使うことにより、ブートのたびにこの sysctl 設定を行えます。 次の行を sysctl.conf に追加するだけです: .Bd -literal -offset indent jail.set_hostname_allowed=0 .Ed .Pp 将来のバージョンの .Fx では、jail を管理するための機構は、 より良くなっているでしょう。 .Ss Sysctl MIB エントリ jail 封鎖環境の特定の側面は、ホスト環境から、 .Xr sysctl 8 MIB 変数を使用して変更可能です。 現在のところ、これらの変数はシステム上のすべての jail 環境に影響しますが、 将来的にこの機能はより細粒度となる予定です。 .Bl -tag -width XXX .It jail.set_hostname_allowed 本 MIB エントリは、jail 内のプロセスが .Xr hostname 1 または .Xr sethostname 3 を使用して、ホスト名を変更可能か否かを指定します。 現在の jail 実装では、 jail 内からホスト名を設定できてしまうと、 .Pa /proc 内の jail 情報が正確であることに依存している管理ツールへ影響します。 このため、 信頼できない団体に jail への特権アクセスを許している環境においては、 本機能は無効化するべきです。 .It jail.socket_unixiproute_only jail 機能は、単一の IPv4 アドレスを各 jail へ bind し、 IPv4 空間における他のネットワークアドレスへのアクセスを制限します。 これらは、ホスト環境ではアクセス可能であるかもしれません。 しかしながら jail は現在のところ、 jail 機能を持たない他のネットワークプロトコルスタックへの アクセスを制限できません。 このためデフォルトでは、jail 内のプロセスは .Dv PF_LOCAL , .Dv PF_INET , .Dv PF_ROUTE ドメインのプロトコルにのみアクセス可能ですので、 UNIX ドメインソケット、IPv4 アドレス、ルーティングソケットにアクセス可能です。 他のドメインへアクセスを有効にするには、 本 MIB エントリを 0 に設定します。 .It jail.sysvipc_allowed 本 MIB エントリは、jail 内のプロセスが System V IPC プリミティブへの アクセスを持つか否かを指定します。 現在の jail 実装では、System V プリミティブは、 ホスト環境と jail 環境に跨がる単一の名前空間を共有します。 これは、jail 内のプロセスが jail 外のプロセスや他の jail 内のプロセスと 通信可能である (また潜在的に妨害も可能である) ことを意味します。 このため、この機能はデフォルトで無効ですが、 本 MIB エントリを 1 に設定することで有効にできます。 .El .Sh 関連項目 .Xr chroot 2 , .Xr jail 2 , .Xr procfs 5 , .Xr rc.conf 5 , .Xr sysctl.conf 5 , .Xr halt 8 , .Xr inetd 8 , .Xr named 8 , .Xr portmap 8 , .Xr reboot 8 , .Xr sendmail 8 , .Xr shutdown 8 , .Xr sysctl 8 , .Xr syslogd 8 .Sh 歴史 .Nm コマンドは .Fx 4.0 ではじめて登場しました。 .Sh 作者 jail の機能は .An Poul-Henning Kamp によって R&D Associates .Dq Li http://www.rndassociates.com/ のために書かれ、 .Fx に寄贈されました。 .Pp Robert Watson が追加の文書を書き、少々バグを見つけ、 新規機能を少々追加し、ユーザランドの jail 環境を綺麗にしました。 .Sh バグ jail は現在のところ、強力な管理機構を持ちません。 これには例えば、jail 内の全プロセスにシグナルを送る、 .Xr procfs 5 に対して特定の jail 情報を .Xr ps 1 経由でアクセスできるようにすることが含まれます。 また、アドレスエイリアスフラグを追加して、 全 IP (INADDR_ANY) 上で listen するようなデーモンが このフラグを持つアドレスには bind しないようにすると良いかもしれません。 これにより、jail 内から提供されるサービスに対して ホストデーモンが負担をかけない、安全なホスト環境を構築可能とします。 現在のところ、 最も単純な答えはホスト上で提供するサービスを最小化することであり、 おそらく簡単に設定可能な .Xr inetd 8 から提供されるものに限定することでしょう。 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man8/mount_ntfs.8 b/ja_JP.eucJP/man/man8/mount_ntfs.8 index 10a6cd1a2f..a7b7a91726 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man8/mount_ntfs.8 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man8/mount_ntfs.8 @@ -1,141 +1,147 @@ .\" .\" Copyright (c) 1993,1994 Christopher G. Demetriou .\" Copyright (c) 1999 Semen Ustimenko .\" All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. All advertising materials mentioning features or use of this software .\" must display the following acknowledgment: .\" This product includes software developed by Christopher G. Demetriou. .\" 3. The name of the author may not be used to endorse or promote products .\" derived from this software without specific prior written permission .\" .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE AUTHOR ``AS IS'' AND ANY EXPRESS OR .\" IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE IMPLIED WARRANTIES .\" OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE ARE DISCLAIMED. .\" IN NO EVENT SHALL THE AUTHOR BE LIABLE FOR ANY DIRECT, INDIRECT, .\" INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL DAMAGES (INCLUDING, BUT .\" NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS OR SERVICES; LOSS OF USE, .\" DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) HOWEVER CAUSED AND ON ANY .\" THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT LIABILITY, OR TORT .\" (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY OUT OF THE USE OF .\" THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF SUCH DAMAGE. .\" -.\" %FreeBSD: src/sbin/mount_ntfs/mount_ntfs.8,v 1.6.2.5 2001/08/01 08:32:31 obrien Exp % +.\" %FreeBSD: src/sbin/mount_ntfs/mount_ntfs.8,v 1.6.2.6 2001/10/12 22:08:43 semenu Exp % .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man8/mount_ntfs.8,v 1.7 2001/07/29 05:15:28 horikawa Exp $ +.\" $FreeBSD$ .\" revision 1.2.2.2 に追従済 .Dd January 3, 1999 .Dt MOUNT_NTFS 8 .Os FreeBSD .Sh 名称 .Nm mount_ntfs .Nd NTFS ファイルシステムをマウントする .Sh 書式 .Nm .Op Fl a .Op Fl i .Op Fl u Ar uid .Op Fl g Ar gid .Op Fl m Ar mask +.Op Fl W Ar u2wtable .Pa special .Pa node .Sh 解説 .Nm コマンドは、デバイス .Pa special 中の NTFS ファイルシステムを、グローバルファイルシステム名前空間の .Pa node で示される位置へ接続します。 通常、このコマンドはブート時に .Xr mount 8 により実行されます。 任意のユーザが、 自己が所有するディレクトリ上に NTFS ファイルシステムをマウントするために使用することも可能です (もちろん、 ファイルシステムを含むデバイスへの適切なアクセス権限が必要です)。 .Pp オプションは次の通りです: .Bl -tag -width Ds .It Fl a .Fn readdir においても、MS-DOS 8.3 形式の名前を返す振舞いを強制します。 .It Fl i POSIX 名以外のすべての名前に対し、 名前検索で大文字小文字を区別しないようにします。 .It Fl u Ar uid ファイルシステム中のファイルの所有者を .Ar uid に設定します。 デフォルトの所有者は、 ファイルシステムがマウントされたディレクトリの所有者です。 .It Fl g Ar gid ファイルシステム中のファイルのグループを .Ar gid に設定します。 デフォルトのグループは、 ファイルシステムがマウントされたディレクトリのグループです。 .It Fl m Ar mask ファイルシステム中のファイルの、最大のパーミッションを指定します。 +.It Fl W Ar u2wtable +unix から unicode への変換表を指定します。 +本オプションは、完全に +.Xr mount_msdos 8 +から取って来たものなので、このマニュアルページを参照してください。 .El .Sh 特徴 NTFS のファイル属性は、次のようにアクセスされます: .Bd -literal -offset indent foo[[:ATTRTYPE]:ATTRNAME] .Ed .Pp .Sq ATTRTYPE は、ボリュームの $AttrDef ファイルに列挙されている識別子のうちのひとつです。 デフォルトは $DATA です。 .Sq ATTRNAME は属性の名前です。デフォルトは none です。 .Sh 使用例 .Pa /dev/ad1s1 の ntfs ボリュームをマウントするには、次のようにします: .Bd -literal -offset indent # mount_ntfs /dev/ad1s1 /mnt .Ed .Pp ボリューム名を (Unicode で) 取得するには、次のようにします: .Bd -literal -offset indent # cat /mnt/\\$Volume:\\$VOLUME_NAME .Ed .Pp ディレクトリの生のデータを読み込むには、次のようにします: .Bd -literal -offset indent # cat /mnt/foodir:\\$INDEX_ROOT:\\$I30 .Ed .Sh 書き込み 書き込み能力には制限があります。 制限: ファイルは非常駐である必要があり、 疎であっては (未初期化領域を持っていては) なりません 圧縮ファイルもまたサポートしていません。 .Sh 関連項目 .Xr mount 2 , .Xr unmount 2 , .Xr fstab 5 , .Xr mount 8 .Sh 警告 このユーティリティが提供する NTFS ボリュームへのアクセスは、 ほぼ読み込み専用アクセスだけです。 .Sx 書き込み の節を参照してください。 .Sh 歴史 .Nm が最初に登場したのは .Fx 3.0 です。 .Sh 作者 NTFS のカーネル実装と、 .Nm と、マニュアルを、 .An Semen Ustimenko Aq semenu@FreeBSD.org が記述しました。 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man8/newfs.8 b/ja_JP.eucJP/man/man8/newfs.8 index 9280dafeb2..7e393882d7 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man8/newfs.8 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man8/newfs.8 @@ -1,395 +1,393 @@ .\" Copyright (c) 1983, 1987, 1991, 1993, 1994 .\" The Regents of the University of California. All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. All advertising materials mentioning features or use of this software .\" must display the following acknowledgement: .\" This product includes software developed by the University of .\" California, Berkeley and its contributors. .\" 4. Neither the name of the University nor the names of its contributors .\" may be used to endorse or promote products derived from this software .\" without specific prior written permission. .\" .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE REGENTS AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND .\" ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE .\" IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE .\" ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE REGENTS OR CONTRIBUTORS BE LIABLE .\" FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL .\" DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS .\" OR SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) .\" HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT .\" LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF .\" SUCH DAMAGE. .\" .\" @(#)newfs.8 8.6 (Berkeley) 5/3/95 -.\" %FreeBSD: src/sbin/newfs/newfs.8,v 1.26.2.8 2001/09/21 19:15:21 dillon Exp % +.\" %FreeBSD: src/sbin/newfs/newfs.8,v 1.26.2.9 2001/10/11 08:51:55 roberto Exp % .\" .\" $FreeBSD$ .Dd December 19, 2000 .Dt NEWFS 8 .Os BSD 4.2 .Sh 名称 .Nm newfs , .Nm mount_mfs .Nd 新しいファイルシステムを作成する .Sh 書式 .Nm .Op Fl NOU .Op Fl S Ar sector-size .Op Fl T Ar disktype .Op Fl a Ar maxcontig .Op Fl b Ar block-size .Op Fl c Ar cylinders .Op Fl d Ar rotdelay .Op Fl e Ar maxbpg .Op Fl f Ar frag-size .Op Fl g Ar avgfilesize .Op Fl h Ar avfpdir .Op Fl i Ar bytes .Op Fl k Ar skew .Op Fl l Ar interleave .Op Fl m Ar free space .Op Fl n Ar rotational positions .Op Fl o Ar optimization .Op Fl p Ar sectors .Op Fl r Ar revolutions .Op Fl s Ar size .Op Fl t Ar tracks .Op Fl u Ar sectors .Op Fl v .Op Fl x Ar sectors .Ar special .Nm mount_mfs .Op Fl NU .Op Fl F Ar file .Op Fl T Ar disktype .Op Fl a Ar maxcontig .Op Fl b Ar block-size .Op Fl c Ar cylinders .Op Fl d Ar rotdelay .Op Fl e Ar maxbpg .Op Fl f Ar frag-size .Op Fl i Ar bytes .Op Fl m Ar free space .Op Fl n Ar rotational positions .Op Fl o Ar options .Op Fl s Ar size .Ar special node .Sh 解説 .Nm は、わかりにくい .Xr mkfs 8 の代わりとなるものです。 .Nm や .Nm mount_mfs を走らせる前に、 .Xr disklabel 8 を使ってディスクラベルが書き込んでいなければなりません。 .Nm は、指定した特殊ファイルにファイルシステムを作成します。 (しばしば .Dq 特殊ファイル を .Dq ディスク として扱いますが、特殊ファイルは物理ディスクである必要はありません。 事実、特殊ファイルである必要もありません。) デフォルト値はたいてい妥当な値となりますが、 .Nm にはこの値を変更するための数多くのオプションがあります。 .Pp .Nm mount_mfs は、仮想メモリ上にファイルシステムを構築し、指定したノード にそのファイルシステムをマウントするために使います。 ファイルシステムがアンマウントされると、 .Nm mount_mfs は終了し、このファイルシステムの内容は失われます。 .Nm mount_mfs にシグナルが送られると、 ファイルシステムをアンマウントしようとします。たとえば、 シャットダウンする場合がこれにあたります。 .Nm mount_mfs に指定するパラメータは .Nm のものと同じです。 .Fl T フラグが指定されると (下記参照)、特殊ファイルを使用しません。 そうでない場合、特殊ファイルはディスクラベルを読むためにのみ使われ、 それによってメモリベースファイルシステムへのコンフィギュレーション パラメータが得られます。 この特殊ファイルは通常、第一スワップ領域を指定します。という のは、フリーメモリが少なくなって、ファイルシステムをサポートす るメモリ領域がページングされるとき、ファイルシステムがそこに バックアップされるからです。 .Pp 以下のオプションにて一般的な配置方針を定義します。 .Bl -tag -width indent .It Fl T Ar disktype 過去のものとの互換性のためと .Nm mount_mfs のための物です。 .It Fl F Ar file .Nm mount_mfs は、ファイルシステムのイメージとしてこのファイルを使用します。 .Nm mount_mfs が終了した時、このファイルは残されます。 .It Fl N 実際にはファイルシステムを構築せずに、ファイルシステム パラメータの表示のみを行います。 .It Fl O .Bx 4.3 フォーマットのファイルシステムを作成します。この オプションは、古いブート ROM が理解できるルートファイル システムを使う必要がある場合に使います。 .It Fl T 指定したディスクのための情報を .Pa /etc/disktab から得て、disklabel を使用しません。 .It Fl U ソフトアップデートを新規ファイルシステム上で有効にします。 .It Fl a Ar maxconting 回転遅延 (rotational delay) を強制する前に 配置される連続ブロックの最大数を指定します ( .Fl d オプションを参照)。 デフォルトは 1 です。このオプションをどのように設定す るかについて、詳しくは .Xr tunefs 8 を参照してください。 .It Fl b Ar block-size ファイルシステムのブロックサイズをバイト単位で指定します。 2 のべき乗である必要があります。 デフォルトサイズは 8192 バイトであり、 可能な最小サイズは 4096 バイトです。 .It Fl c Ar #cylinders/group ファイルシステムのシリンダグループごとのシリンダ数を指定します。 -デフォルトは 16 です。 +デフォルトは、可能な限り多くのシリンダをシリンダグループに詰め込む値です。 最大値は、他の多くのパラメータ、特にブロックサイズに依存します。 -特定のファイルシステムに対する最大値を知るための最良の方法は、 -とても大きな値を指定しようとすることです: .Nm は最大値を表示します。 .It Fl d Ar rotdelay かつては、 同じシリンダに対して他のディスク転送を開始するために要する最小時間を ミリ秒で指定しました。 この値は、 ファイル中の各ブロックを、回転に対して最適に配置するために使用しました。 読み込み/書き込みを背後で行う近年のディスクでは、 この機能を無効にした方が性能が高いです。 よって、この値はデフォルト値の 0 ミリ秒に設定すべきです。 .Xr tunefs 8 を参照してください。 .It Fl e Ar maxbpg 単一のファイルが他のシリンダグループへまたがることを強制される前に、 1 つのシリンダグループから割り当てることのできる最大のブロック数を指定し ます。デフォルト値は、シリンダグループのブロック数の約 1/4 です。この オプションの詳細については、 .Xr tunefs 8 を参照してください。 .It Fl f Ar frag-size ファイルシステムのフラグメントサイズをバイト単位で指定します。 .Ar blocksize Ns /8 から .Ar blocksize までの範囲の、2 のべき乗である必要があります。 .It Fl g Ar avgfilesize ファイルシステム中の、ファイルサイズの平均の期待値。 .It Fl h Ar avgfpdir ファイルシステム中の、ディレクトリあたりのファイル数の平均の期待値。 .It Fl i Ar number of bytes per inode ファイルシステム中の i ノードの密度を設定します。デフォルト は、 .Pq 4 * フラグメントサイズ バイトのデータ領域ごとに 1 つの i ノードを作ります。 i ノード数を少なくしたい場合は大きな値を指定し、 i ノード数を多くしたい場合は小さな値を指定します。 各ファイルに対して i ノードが 1 個必要ですので、 ファイルシステム上の平均ファイルサイズを、 この値は効果的に指定します。 .It Fl m Ar free space \&% 通常のユーザからは保護されている領域のパーセンテージを 指定します。 これは最低限の空き領域のしきい値となります。 デフォルト値は .Aq Pa ufs/ffs/fs.h にて .Dv MINFREE と定義され、現在 8% です。 このオプションの詳細については、 .Xr tunefs 8 を参照してください。 .It Fl n Ar number of distinguished rotational positions UFS には、 異なった回転位置にある利用可能なブロックを管理する能力があります。 これにより、最小の回転遅延でデータを拾えるように、 データをレイアウト可能です。 このパラメータは、区別すべき回転位置数のデフォルトを指定します。 .Pp 今日では、この値は 1 に設定すべきです (回転位置テーブルを無効にします)。 先読みと後書きがある近年のドライブでは、 回転位置テーブル無しの方が性能がよいからです。 .It Fl o Ar optimization\ preference .Pq Ar space No か Ar time ブロック確保に費す時間を最小にするか、 ディスク上のフラグメント領域を最小にするかを、 ファイルシステムに指示します。 デフォルトで minfree (前述) が 8% を下回る場合は、 .Ar space (空間) の最小化が行われ、8% 以上ならば .Ar time (時間) の最小化が行われます。 このオプションの詳細については、 .Xr tunefs 8 を参照してださい。 .It Fl s Ar size ファイルシステムサイズをセクタ単位で指定します。 デフォルト値は、 .Ar special で指定される raw パーティションのサイズです (言い換えると、 .Nm はパーティション全体をファイルシステムに使用します)。 .It Fl v ディスクにはパーティションが含まれておらず、 .Nm はディスク全体の上にファイルシステムを構築すべきであることを指定します。 本オプションは .Nm vinum のような統合ディスクを扱うのに便利です。 .El .Pp 次のオプションは、ディスクジオメトリの標準設定を変更します。 デフォルトの値はディスクラベルから得られます。 これらの値を変更するのは、 最初にファイルシステムを構築したときとは異なるタイプのディスク上で ロウイメージを使用してファイルシステムを構築するようなときだけです (たとえば、ライトワンスディスク上など)。 これらの値をデフォルトの 値から変更すると、標準のスーパブロックが壊れたときに、 .Xr fsck 8 が代替のスーパブロックを見つけることができなくなるので注意して ください。 .Bl -tag -width indent .It Fl S Ar sector-size セクタサイズ (バイト単位) です (通常 512 以外は使用しません)。 .It Fl k Ar sector \&0 skew , per track 遅いコントローラを補うためにメディアのフォーマット時の補正を指定します。 トラックスキューは同じシリンダ上のトラック N のセクタ 0 とトラック N-1 のセクタ 0 のオフセットです。 このオプションは、歴史的には重要でした。 近年のコントローラは十分高速であり、 操作を続けざまに (back-to-back で) 行います。 .It Fl l Ar hardware sector interleave 遅いコントローラを補うためにメディアのフォーマット時の補正を指定します。 インタリーブはトラック毎の物理セクタのインタリーブで、次の比の分母で 定義されます: .Dl 読まれるセクタ/通過するセクタ つまりインタリーブの 1/1 は連続的に配置されていることを、 1/2 は論理 セクタ 0 と論理セクタ 1 との間に 1 セクタあることを示します。 このオプションは、歴史的には重要でした。 近年のディスクの物理レイアウトは、外部からは見えません。 .It Fl p Ar spare sectors per track 予備セクタ (不良セクタと置き換えるセクタ) は、 各トラックの最後の物理セクタを使用します。 これらには、ファイルシステムとしてデータを割り当てることができないため、 セクタ/トラック .Pq Fl u に含まれません。 このオプションは、歴史的には重要でした。 近年のディスクは、ディスク固有の不良セクタ割り当てを行います。 .It Fl r Ar revolutions/minute 1 分間あたりのディスク回転速度を指定します。 この値はもはや価値がありません。 この値に依存するすべてのパラメータは、通常は無効になっているからです。 .It Fl t Ar #tracks/cylinder ファイルシステムによってデータを割り当てることができるシリンダあたりの トラック数です。デフォルトは 1 です。0 が設定された場合にはディスクラベル に指定されている値が使われます。 .It Fl u Ar sectors/track ファイルシステムによってデータを割り当てることができるトラックあたりの セクタ数です。デフォルトは 4096 です。 0 が設定された場合にはディスクラベルに 指定されている値が使われます。この値には、各トラックの最後に確保 される不良ブロックの置き換えのための予備セクタは含まれません ( .Fl p オプションを参照)。 .It Fl x Ar spare sectors per cylinder 予備セクタ (不良セクタと置き換えるセクタ) は、シリンダの最後のトラック の物理セクタを使用します。これらには、ファイルシステムとしてデータを 割り当てることができないため、セクタ/トラック .Pq Fl u には含まれません。 このオプションは、歴史的には重要でした。 近年のディスクは、ディスク固有の不良セクタ割り当てを行います。 .El .Pp .Nm mount_mfs コマンドのオプションは、 .Fl o オプションを除いて .Nm コマンドと同じものです。 .Pp .Fl o オプションは以下のとおりです: .Bl -tag -width indent .It Fl o .Fl o フラグに続いて指定されるオプションは、コンマで区切られた文字列です。 指定できるオプションとその意味は .Xr mount 8 を参照してください。 .El .Sh 使用例 .Dl mount_mfs -s 131072 -o nosuid,nodev,nosymfollow /dev/da0s1b /tmp .Pp .Xr mount 8 の .Ar nosuid , .Ar nodev , .Ar nosymfollow のオプションを指定し、 64 MB の大きさのメモリファイルシステムを .Pa /tmp にマウントします。 .Sh バグ .Fx のブートコードは、カーネルが置かれているファイルシステムのブロックサイズ が 8 キロバイトでフラグメント 1 キロバイトであることを仮定しています。 他のサイズを使用しているファイルシステムからブートすることはできません。 .Sh 関連項目 .Xr fdformat 1 , .Xr disktab 5 , .Xr fs 5 , .Xr camcontrol 8 , .Xr disklabel 8 , .Xr diskpart 8 , .Xr dumpfs 8 , .Xr fsck 8 , .Xr mount 8 , .Xr tunefs 8 .Rs .%A M. McKusick .%A W. Joy .%A S. Leffler .%A R. Fabry .%T A Fast File System for UNIX .%J ACM Transactions on Computer Systems 2 .%V 3 .%P pp 181-197 .%D August 1984 .%O (reprinted in the BSD System Manager's Manual) .Re .Sh 歴史 .Nm コマンドは、 .Bx 4.2 から登場しています。 diff --git a/ja_JP.eucJP/man/man8/syslogd.8 b/ja_JP.eucJP/man/man8/syslogd.8 index d15c048220..7bd29f9d8c 100644 --- a/ja_JP.eucJP/man/man8/syslogd.8 +++ b/ja_JP.eucJP/man/man8/syslogd.8 @@ -1,314 +1,320 @@ .\" Copyright (c) 1983, 1986, 1991, 1993 .\" The Regents of the University of California. All rights reserved. .\" .\" Redistribution and use in source and binary forms, with or without .\" modification, are permitted provided that the following conditions .\" are met: .\" 1. Redistributions of source code must retain the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer. .\" 2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the .\" documentation and/or other materials provided with the distribution. .\" 3. All advertising materials mentioning features or use of this software .\" must display the following acknowledgement: .\" This product includes software developed by the University of .\" California, Berkeley and its contributors. .\" 4. Neither the name of the University nor the names of its contributors .\" may be used to endorse or promote products derived from this software .\" without specific prior written permission. .\" .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE REGENTS AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND .\" ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE .\" IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE .\" ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE REGENTS OR CONTRIBUTORS BE LIABLE .\" FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL .\" DAMAGES (INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS .\" OR SERVICES; LOSS OF USE, DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) .\" HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT .\" LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF .\" SUCH DAMAGE. .\" .\" @(#)syslogd.8 8.1 (Berkeley) 6/6/93 -.\" %FreeBSD: src/usr.sbin/syslogd/syslogd.8,v 1.22.2.12 2001/08/16 15:56:35 ru Exp % +.\" %FreeBSD: src/usr.sbin/syslogd/syslogd.8,v 1.22.2.13 2001/10/18 08:12:50 des Exp % .\" -.\" $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/man/man8/syslogd.8,v 1.26 2001/08/05 02:45:49 horikawa Exp $ +.\" $FreeBSD$ .\" .Dd October 12, 1995 .Dt SYSLOGD 8 .Os .Sh 名称 .Nm syslogd .Nd システムメッセージの記録をとる .Sh 書式 .Nm .Op Fl 46Adknsuv .Op Fl a Ar allowed_peer +.Op Fl b Ar bind_address .Op Fl f Ar config_file .Op Fl m Ar mark_interval .Op Fl p Ar log_socket .Op Fl P Ar pid_file .Op Fl l Ar path .Sh 解説 .Nm デーモンは設定ファイルに指定された通りに、システムコンソール、 ログファイル、他のマシンやユーザへのメッセージを読み込み、記録します。 .Pp オプションには以下のものがあります。 .Bl -tag -width indent .It Fl 4 .Nm が IPv4 アドレスのみを使用するよう、強制します。 .It Fl 6 .Nm が IPv6 アドレスのみを使用するよう、強制します。 .It Fl A ホストが複数の A または AAAA レコードを持っている場合でも、 +通常 .Nm はメッセージを単一のアドレスにのみ送信しようとします。 本オプションが指定されると、 .Nm はメッセージをすべてのアドレスに送信しようとします。 .It Fl a Ar allowed_peer .Ar allowed_peer がこの .Nm に UDP データグラムを使用してログすることを許します。複数の .Fl a オプションを指定可能です。 .Pp .Ar allowed_peer は以下のいずれかです: .Bl -tag -width "ipaddr/masklen[:service]XX" .It Xo .Sm off .Ar ipaddr .No / Ar masklen .Op : Ar service .Sm on .Xc .Ar ipaddr (通常のドット表記の 4 つ組) からのデータグラムを受け付けます。 アドレス比較の際、 .Ar masklen ビットを考慮します。 アドレスを .Ql \&[ と .Ql \&] で括ることで、 .Ar ipaddr に IPv6 アドレスを指定可能です。 .Ar service が指定された場合、パケット送出元が属すべき UDP service の名前もしくは番号となります ( .Xr services 5 参照)。 .Ar service に .Ql \&* を指定すると、全ての UDP ポートから送信されたパケットを受け付けます。 デフォルトの .Ar service は .Ql syslog です。 .Ar ipaddr が IPv4 アドレスの場合で .Ar masklen を指定しないと、 .Ar ipaddr がクラス A もしくは B のアドレス範囲に属す場合にはそれぞれ 歴史的なクラス A もしくは B のネットマスクが使用され、 そうでない場合には 24 が使用されます。 .Ar ipaddr が IPv6 アドレスの場合で .Ar masklen を指定しないと、 .Ar masklen は 128 が用いられます。 .It Xo .Sm off .Ar domainname Op : Ar service .Sm on .Xc 送信アドレスのアドレス逆引きにおいて .Ar domainname が得られたデータグラムを受け付けます。 .Ar service の意味は前述の通りです。 .It Xo .Sm off .No * Ar domainname Op : Ar service .Sm on .Xc 上述の通りですが、送信ホスト名が .Ar domainname で .Em 終る 全てのホストから受け付けます。 .El .Pp .Fl s が指定された場合には、 .Fl a オプションは無視されます。 +.It Fl b Ar bind_address +バインド対象となる IP アドレスまたはホスト名を、1 個指定します。 +ホスト名が指定された場合、これに対応する +IPv4 または IPv6 のアドレスが使用されます。 .It Fl d .Nm をデバッグモードで実行します。これは恐らく、 .Nm の開発者にのみ役立ちます。 .It Fl f 代りの設定ファイルのパス名を指定します。 デフォルトは .Pa /etc/syslog.conf です。 .It Fl k ファシリティ .Dq kern で受信したメッセージをファシリティ .Dq user へ変換することを、止めます。 通常は、 .Dq kern ファシリティは、直接 .Pa /dev/klog から読み込むメッセージ用に予約されています。 .It Fl m .Dq mark されたメッセージの間隔を分単位で指定します。 デフォルトは 20 分です。 .It Fl n すべての要求に対し、DNS への問い合わせを抑止します。 .It Fl p 代りに使用するログ用ソケットのパス名を指定します。 デフォルトは .Pa /var/run/log です。 .It Fl P プロセス ID を格納するための別のファイルを指定します。 デフォルトは .Pa /var/run/syslog.pid です。 .It Fl l .Nm が追加のログ用ソケットを置く場所を指定します。 19 個まで追加のログ用ソケットを指定可能です。 主な用法は、 様々に chroot したファイル空間において追加のログ用ソケットを .Pa /var/run/log に置くというものです。 .It Fl s セキュアモードで操作します。リモートマシンからのログメッセージをログしません。 2 度指定すると、ネットワークソケットを全くオープンせず、 またリモートマシンへのログ動作も無効にします。 .It Fl u ただ 1 つの優先度のログのみ行います。 指定した優先度のメッセージのみログします。 このオプションを指定しないと、指定した優先度以上のメッセージがログされます。 このオプションにより、デフォルトの比較を .Dq => から .Dq = に変更します。 .It Fl v 冗長なログを行います。1 度指定すると、ローカルに書き込まれたメッセージと共に、 ファシリティと優先度が数値でログされます。 複数回指定すると、ローカルに書き込まれたメッセージと共に、 ファシリティと優先度が名前でログされます。 .El .Pp .Nm デーモンは 起動時と hangup シグナルを受けとった時はいつでも設定ファイルを 読み込みます。 設定ファイルのフォーマットに関する情報は、 .Xr syslog.conf 5 参照して下さい。 .Pp .Nm デーモンは .Tn UNIX ドメインソケット .Pa /var/run/log、 .Pa /etc/services で指定されるインターネットドメインソケット および特殊デバイス .Pa /dev/klog (カーネルメッセージを読むため) からメッセージを読み込みます。 .Pp .Nm デーモンはプロセス ID ファイル、デフォルトでは .Pa /var/run/syslog.pid を作成し、ここにプロセス ID を記録します。 これは .Nm を kill や、設定ファイルを読み込ませるために使えます。 .Pp .Nm に送られるメッセージは単一の行で構成されます。このメッセージは先頭に 優先順位コードを含んでいます。このコードは .Sq Aq 5 のように括弧でくくられた 10 進数から構成されており、インクルードファイル .Aq Pa sys/syslog.h で定義されている優先順位に対応します。 .Pp セキュリティ上の理由から、 .Nm は存在しないログファイルへ追加書き込みしません。 .Nm の起動前に手動で作成する必要があります。 .Sh 関連ファイル .Bl -tag -width /var/run/syslog.pid -compact .It Pa /etc/syslog.conf コンフィギュレーションファイル .It Pa /var/run/syslog.pid デフォルトのプロセス ID ファイル .It Pa /var/run/log .Tn UNIX ドメインデータグラムのログ用ソケットの名前 .It Pa /dev/klog カーネルログ用のデバイス .El .Sh 関連項目 .Xr logger 1 , .Xr syslog 3 , .Xr services 5 , .Xr syslog.conf 5 .Sh 歴史 .Nm コマンドは .Bx 4.3 から登場しました。 .Pp .Fl a , .Fl s , .Fl u , .Fl v のオプションは .Fx 2.2 における拡張です。 .Sh バグ UDP パケットで受けとったメッセージを記録する能力は認証されていない ディスクを溢れさせるリモートサービスと等価であり、恐らくデフォルトで無効に されるべきです。ある種の .Nm 間の認証メカニズムが用意されるべきでしょう。 最悪の無駄遣いを避けるために、 .Fl a オプションの使用を強く勧めます。 .Pp .Fl a のマッチングアルゴリズムは非常に効率的には見えません; ドメイン名比較より、数値による IP アドレスを使用する方が高速です。 許可されたピアのリストの検索は線型に行なわれるため、 多くのメッセージを受け付けると予測されるピアグループは .Fl a リストの最初の方に置くべきです。 .Pp ログ用ソケットは読み込み専用のルートファイルシステムの扱いを容易にする ために .Pa /dev から移されました。このことは古いバイナリを混乱させるかもしれないので、 過渡期の間はシンボリックリンクが役に立つでしょう。