diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/introduction/chapter.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/introduction/chapter.sgml
index ef74d7df94..043d50d04b 100644
--- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/introduction/chapter.sgml
+++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/introduction/chapter.sgml
@@ -1,1099 +1,1099 @@
Jim
Mock
改訂:
はじめに
この章では
&os; に興味を持っていただきありがとうございます!
この章では &os; の歴史、目標、開発モデルなど、
&os; プロジェクトに関するさまざまな事柄を扱います。
この章に書かれている話題は、次のようなものです。
&os; とその他のオペレーティングシステムとの違い
&os; プロジェクトの歴史
&os; プロジェクトの目標
&os; オープンソース開発モデルの基本的な考え方
そして、&os;
という名前の由来について
&os; へようこそ!
4.4BSD-Lite
&os; は、4.4BSD-Lite
から派生したオペレーティングシステムで、
- Intel (x86 および &itanium;), AMD64, Alpha,
+ Intel (x86 および &itanium;), AMD64,
Sun &ultrasparc; コンピュータに対応しています。
他のアーキテクチャに対する移植も進行中です。
&os; の歴史や、
現在のリリースについても読むことができます。
プロジェクトへの何らかの貢献 (ソースコード、ハードウェア、
資金の提供など) について興味があれば、
&os;
への貢献をご覧ください。
&os; で何ができるの?
&os; には多くの注目すべき機能があります。
例を挙げれば以下のようになります:
プリエンプティブマルチタスキング
優先度を動的に調節する機能を備えることで
アプリケーションとユーザとの間で円滑かつ公平な
コンピュータ資源共有を実現し、
特に高い負荷にも耐えることができる堅牢さを備えた
プリエンプティブマルチタスキング。
マルチユーザ機能
多くの人々が 1 つの &os;
システムをさまざまな目的で同時に使うことを可能にする
マルチユーザ機能。
これは例えば、プリンタやテープデバイスといったシステムの周辺機器が、
そのシステムを利用する全てのユーザだけでなく
ネットワーク経由においても自然な形で共有され、
さらに重要なシステム資源の使い過ぎを防ぐために
個々の資源に対する制限がユーザ単位、
グループ単位で設定できる、というようなことを意味しています。
TCP/IP ネットワーキング
SCTP や DHCP, NFS, NIS, PPP, SLIP, IPsec, IPv6
といった業界標準規格のサポートを含んだ堅固な
TCP/IP ネットワーキング。
これによって、&os;
マシンが商用サーバと同じように相互に運用でき、
NFS (リモートファイルアクセス) や、
電子メールサービスのような極めて重要な機能を提供します。
また、WWW や FTP, ルーティング、ファイアウォール (セキュリティ)
サービスを用いてインターネットと接続できます。
メモリ保護
アプリケーション (あるいはユーザ) がお互いに干渉できない
ようにするメモリ保護機能。
アプリケーションがクラッシュしても、
どのような場合でも他のアプリケーションには影響を与えません。
&os; は 32ビット
のオペレーティングシステム
- (Alpha 版、&itanium; 版、AMD64 版および &ultrasparc; 版は
+ (&itanium; 版、AMD64 版および &ultrasparc; 版は
64 ビット) であり、
最初からそのようにこつこつと設計されました。
X Window System
- XFree86
業界標準である X Window システム
(X11R7) は、普通の
VGA カードやモニタでグラフィカルユーザインタフェース (GUI)
を提供し、すべてのソースコードも一緒に提供されます。
バイナリ互換性
Linux
バイナリ互換性
SCO
バイナリ互換性
SVR4
バイナリ互換性
BSD/OS
バイナリ互換性
NetBSD
Linux や SCO, SVR4, BSDI, NetBSD
用に作られた多くのプログラムとの
バイナリ互換性。
何千ものすぐに実行可能な
アプリケーションが &os; の ports や
packages コレクションで利用可能です。
ここに用意されているものはネットを探し回る必要がありません
インターネット上で入手可能な、
移植が容易な
何千ものアプリケーションを追加できます。&os;
は最も評判のよい商用の &unix;
システムとソースコードレベルで互換性があります。
このため、ほとんどのアプリケーションは、
もしあったとしてもほんの少しの変更でコンパイルすることができます。
仮想メモリ
デマンドページング仮想メモリ
とそれに 付随の VM/buffer キャッシュ
の設計は、
多くのメモリを要求するアプリケーションに対して
効率よくメモリを与えるようにする一方で、
他のユーザに対しても対話的な応答を維持します。
対称型マルチプロセッシング (SMP)
複数の CPU を搭載したマシンにおける
SMP 機能のサポート。
コンパイラ
C
コンパイラ
C++
コンパイラ
FORTRAN
完全な C や
C++, Fortran
の開発ツール。進んだ研究や開発のための多くの他の言語も
ports や packages コレクションで提供されています。
ソースコード
システム全体のソースコード
が提供されているので、
要求に合わせて環境を最大限に適合させることができます。
真のオープンシステムが利用できるのですから、
所有権のある解決方法に締めつけられ、
ベンダのなすがままになる必要はありません。
膨大な量の
オンラインドキュメント。
もう書ききれません!
4.4BSD-Lite
Computer Systems Research Group (CSRG)
U.C. Berkeley
&os; はカリフォルニア大学バークレイ校の Computer Systems
Research Group (CSRG) による 4.4BSD-Lite リリースを基にしており、
BSD システムの開発の優れた伝統を守り続けています。
CSRG による素晴らしい活動に加えて、
&os; プロジェクトは何千時間もの時間を注ぎ込んで、
実際の使用の場において最大の性能と信頼性を
発揮するためにシステムのチューニングをおこなっています。
多くの大企業が PC オペレーティングシステムの分野で
実現しようと奮闘しているそのような機能や性能、信頼性を
&os; は今すぐ提供できます!
あなたの思いつく限りのアプリケーションは、何でも &os;
で実行できます。ソフトウェア開発からファクトリオートメーション、
在庫制御から遠く離れた人工衛星のアンテナの方向調整まで;
商用 &unix; 製品でできることは、&os; でも十分にできるのです!
また、&os; は世界中の研究センターや大学によって開発される
文字通り何千もの高品質で、たいていはほとんど無料で利用できる
アプリケーションによる恩恵を得ることができます。
商用のアプリケーションも提供されており、
日々増え続けています。
&os; のソースコードは広く提供されているので、
システムも特別なアプリケーションやプロジェクトに合わせて、
いくらでもカスタマイズすることができます。
これは有名な商業ベンダから出ているほとんどのオペレーティング
システムでは不可能なことです。以下に現在 &os; を
使っている人々のアプリケーションの例をいくつか上げます:
インターネットサービス:
&os; に組み込まれている 頑強な TCP/IP
ネットワーキング機能は次のようなさまざまな
インターネットサービスの理想的なプラットフォームになります:
FTP サーバ
FTP サーバ
web サーバ
World Wide Web サーバ (標準、もしくは安全な [SSL])
IPv4 および IPv6 ルーティング
ファイアウォール
NAT
ファイアウォールと NAT
(IP マスカレード
) ゲートウェイ
電子メール
email
電子メールサーバ
USENET
USENET ニュースおよび電子掲示板システム
さらにいろいろ…
&os; を利用すれば、小規模で安価な 386 クラスの
PC でも気軽に導入することができますし、
事業の成長に合わせてアップグレードした
4 つの Xeon プロセッサと
RAID ストレージデバイスを備えたシステムでも、
全くそのまま使うことができるのです。
教育:
あなたは、計算機科学または関連分野の工学を専攻する学生さんですか?
オペレーティングシステムやコンピュータアーキテクチャ、
ネットワークについて学習するなら、
実際に &os; のソースコードを読んで、
それがどのように動作するのかを学ぶのが一番よい方法です。
また、無料で利用できる CAD や数学、
グラフィックデザインのパッケージがいくつもあるので、
コンピュータに関わる主要な目的が、
他のことをすることにある方にも、
大いに役立ちます。
研究:
システム全体のソースコードが利用できるため、
&os; はオペレーティングシステムの研究だけでなく、
計算機科学の他の部門においても優れたプラットフォームです。
自由に利用できる &os; の特長は、オープンフォーラムで
議論される特別なライセンスの同意や制限について心配することなく、
離れたグループでもアイディアや開発の共有による共同研究を可能にします。
ルータ
DNS サーバ
ネットワーキング:
新しいルータが必要? ネームサーバ (DNS) は?
内部のネットワークを人々から守るファイアウォールは?
&os; はすみに眠っている使われていない 386 や 486 の PC を簡単に
洗練されたパケットフィルタリング機能を持つ高級なルータに
変えることができます。
X Window System
- XFree86
X Window System
Accelerated-X
X Window ワークステーション:
自由に利用できる X11 サーバを使うことによって、
安価な X 端末として &os; を使うこともできます。
X 端末とは違って &os;
は多くのアプリケーションをローカルに走らせることもでき、
中心のサーバの負荷を軽減することも可能です。
&os; はディスクレス
でもブート可能であり、
個々のワークステーションを安価で、
容易に管理することさえ可能にします。
GNU Compiler Collection
ソフトウェア開発:
基本的な &os; システムには、有名な GNU の C/C++
コンパイラやデバッガを含んだ完全な開発ツールがついてきます。
&os; は、ソースとバイナリの両方とも、CD-ROM または
anonymous FTP で入手可能です。
詳しくは をご覧ください。
&os; はどこに使われていますか?
ユーザ
&os; を利用している大規模サイト
&os; は、以下に代表されるような世界最大クラスの
IT 会社のデバイスおよび製品のプラットフォームとして利用されています。
Apple
Apple
Cisco
Cisco
Juniper
Juniper
NetApp
NetApp
&os; は、以下のサイトに代表されるような、
インターネット上で最大クラスのサイトでも利用されています。
Yahoo!
Yahoo!
Yandex
Yandex
Apache
Apache
Rambler
Rambler
Sina
Sina
Pair Networks
Pair Networks
Sony Japan
Sony Japan
Netcraft
Netcraft
NetEase
NetEase
Weathernews
Weathernews
TELEHOUSE America
TELEHOUSE
America
Experts Exchange
Experts
Exchange
また、この他にもあります。
&os; プロジェクトについて
以下の節では簡単な歴史やプロジェクトの目標、
開発モデルなど、普段は表にでない話題を提供しています。
Jordan
Hubbard
寄稿:
&os; 小史
386BSD Patchkit
Hubbard, Jordan
Williams, Nate
Grimes, Rod
FreeBSD プロジェクト
history
&os; プロジェクトは 1993 年の始めに Unofficial
386BSD Patchkit
の最後の 3 人のまとめ役によって、部分的に
patchkit から派生する形で開始されました。ここでの
3 人のまとめ役というのは、Nate Williams と、Rod Grimes と、私
(Jordan K. Hubbard) です。
386BSD
私たちのもともとの目標は、patchkit
という仕組みではもう十分に解決できなくなってしまった 386BSD
の数多くの問題を修正するための、386BSD
の暫定的なスナップショットを作成することでした。
こういった経緯を経ているので、
このプロジェクトの初期の頃の名前が 386BSD 0.5
や
386BSD 暫定版 (Interim)
であったということを覚えている人もいるでしょう。
Jolitz, Bill
386BSD は、Bill Jolitz が (訳注: バークレイ Net/2
テープを基に) 作成したオペレーティングシステムです。当時の
386BSD は、ほぼ一年にわたって放っておかれていた (訳注:
作者がバグの報告を受けても何もしなかった)
というひどい状況に苦しんでいました。
作者の代わりに問題を修正し続けていた patchkit
は日を追うごとに不快なまでに膨張してしまっていました。
このような状況に対して、このままではいけない、
何か行動を起こさなければ、
ということで異議を唱えるものは私たちのなかにはいませんでした。
そして私たちは挑戦することを決断し、
暫定的な クリーンアップ
スナップショットを作成することで
Bill を手助けしようと決めたのです。しかし、
この計画は唐突に終了してしまいました。Bill Jolitz が、
このプロジェクトに対する受け入れ支持を取り下げることを突然決意し、
なおかつこのプロジェクトの代わりに何をするのかを一切言明しなかったのです。
Greenman, David
Walnut Creek CDROM
たとえ Bill が支持してくれないとしても、
われわれの目標には依然として
やる価値があると決心するのにさしたる時間はかかりませんでした。
そこで David Greenman が考案した名称 &os;
を私たちのプロジェクトの名前に採用し、
新たなスタートを切りました。
この時点でのプロジェクトの初期目標は、すでにこのシステム
(訳注: 386BSD + Patchkit)
を使っていた利用者たちと相談して決められました。
プロジェクトが実現に向けて軌道に乗ってきたことが明確になった時点で、
私は Walnut Creek CDROM
社に連絡してみました。CD-ROM を使って &os;
を配布することによって、
インターネットに容易に接続できない多くの人々が &os;
を簡単に入手できるようになると考えたからです。Walnut Creek
CDROM 社は &os; を CD
で配布するというアイデアを採用してくれたばかりか、
作業するためのマシンと高速なインターネット回線を私たちのプロジェクトに提供してくれました。
当時は海のものとも山のものともわからなかった私たちのプロジェクトに対して、Walnut
Creek CDROM 社が信じられないほどの信頼を寄せてくれたおかげで、
&os; は短期間のうちにここまで大きく成長したのです。
4.3BSD-Lite
Net/2
U.C. Berkeley
386BSD
Free Software Foundation
CD-ROM による最初の配布 (そしてネットでの、
ベータ版ではない最初の一般向け配布) は &os; 1.0 で、1993 年
12 月に公開されました。これはカリフォルニア大学バークレイ校の
4.3BSD-Lite (Net/2
) を基とし、386BSD や Free
Software Foundation からも多くの部分を取り入れたものです。
これは初めて公開したものとしては十分に成功しました。続けて 1994 年
5 月に &os; 1.1 を公開し、
非常に大きな成功を収めました。
Novell
U.C. Berkeley
Net/2
AT&T
この時期、
あまり予想していなかった嵐が遠くから接近してきていました。
バークレイ Net/2 テープの法的な位置づけについて、Novell
社とカリフォルニア大学バークレイ校との間の長期にわたる
法廷論争において和解が成立したのです。和解の内容は、Net/2
のかなりの部分が 権利つき (encumbered)
コードであり、それは Novell 社の所有物である、
というバークレイ校側が譲歩したものでした。なお、Novell
社はこれらの権利を裁判が始まる少し前に AT&T
社から買収していました。
和解における譲歩の見返りにバークレイ校が得たのは、
4.4BSD-Lite が最終的に発表された時点で、
4.4BSD-Lite は権利つきではないと公式に宣言されること、
そしてすべての既存の Net/2 の利用者が 4.4BSD-Lite
の利用へと移行することが強く奨励されること、という Novell
社からの ありがたき天からの恵み
でした (訳注:
4.4BSD-Lite はその後 Novell
社のチェックを受けてから公開された)。&os; も Net/2
を利用していましたから、1994 年の 7 月の終わりまでに Net/2 ベースの
&os; の出荷を停止するように言われました。ただし、
このときの合意によって、
私たちは締め切りまでに一回だけ最後の公開をすることを許されました。
そしてそれは &os; 1.1.5.1 となりました。
それから &os; プロジェクトは、まっさらでかなり不完全な
4.4BSD-Lite を基に、文字どおり一から再度作り直すという、
難しくて大変な作業の準備を始めました。Lite
バージョンは、部分的には本当に軽くて、中身がなかったのです。
起動し、
動作できるシステムを実際に作り上げるために必要となるプログラムコードのかなりの部分がバークレイ校の
CSRG (訳注: BSDを作っているグループ) によって
(いろいろな法的要求のせいで)
削除されてしまっていたということと、4.4BSD の Intel
アーキテクチャ対応が元々かなり不完全であったということがその理由です。
この移行作業は結局 1994 年の 11 月までかかりました。
そしてその時点で &os; 2.0 をネットと
CD-ROM (12 月末ごろ) を通じて公開しました。これは、
かなり粗削りなところが残っていたにもかかわらず、
かなりの成功を収めました。そしてその後に、より信頼性が高く、
そしてインストールが簡単になった &os; 2.0.5 が 1995 年の
6 月に公開されました。
私たちは 1996 年の 8 月に &os; 2.1.5 を公開しました。
この出来が非常に良く、特に業務で運用しているサイトや ISP
での人気が高かったので、私たちは 2.1-STABLE
開発分流から更に公開をおこなうことにメリットがあると考えました。
それが &os; 2.1.7.1 で、2.1-STABLE
開発分流の最後を締めくくるものとして、
1997 年の 2月に公開されました。2.1-STABLE
開発分流 (RELENG_2_1_0) は現在、
保守のみをおこなう状態になっており、今後は、
セキュリティの改善や他の何か重要なバグフィックスのみがおこなわれるでしょう。
&os; 2.2 の開発は、RELENG_2_2 開発ブランチとして、
開発の本流 (-CURRENT
) から
1996 年 11 月に分岐し、そして 1997 年 4 月に最初のリリース
(2.2.1) が行なわれました。2.2 開発ブランチからは、さらに
97 年の夏と秋にリリースが行なわれ、
98 年 11 月に 2.2 開発ブランチの最終リリース (2.2.8)
が行なわれています。1998 年 10 月に &os; 3.0
最初の公式リリースが行なわれ、
2.2 開発ブランチは開発の終了を迎えることになりました。
1999 年 1 月 20 日には、&os; の開発ツリーが
4.0-CURRENT と 3.X-STABLE の各ブランチに再び分岐しました。
3.X-STABLE からは 3.1 が 1999 年 2 月 15 日に、
3.2 が 1999 年 5 月 15 日に、
3.3 が 1999 年 9 月 16 日に、
3.4 が 1999 年 12 月 20 日に、
そして 3.5 が 2000 年 6 月 24 日にリリースされました。
3.5 はリリースの数日後、Kerberos
に対するセキュリティ上の修正を組み込むために小規模な更新がなされ、
3.5.1 になりました。3.5.1 は、この
3.X ブランチにおける最終リリースになる予定です。
2000 年 3 月 13 日に 4.X-STABLE ブランチが作成されました。
このブランチからはこれまでいくつものリリースが公開されています。
2000 年 3 月に初めて 4.0-RELEASE が公開され、
最終版の 4.11-RELEASE は 2005 年 1 月 に公開されました。
長い間延期されていた 5.0-RELEASE は、2003 年 1 月 19
日にアナウンスされました。これは 3 年近くにわたる作業の集大成であり、
このリリースより、&os;
は先進的なマルチプロセッサとアプリケーションスレッドに対応し、
また、&ultrasparc; と ia64
プラットフォームへの対応も始まりました。
これに続いて 5.1 が 2003 年 6 月に公開されています。
-CURRENT ブランチからの最後の 5.X リリースは 5.2.1-RELEASE で、
2004 年 2 月に公開されました。
2004 年 8 月に RELENG_5 ブランチが作成され、続いて
5.3-RELEASE が 5-STABLE ブランチからのリリースの始まりを飾りました。
最新の 5.5-RELEASE は 2006 年 5 月に公開されました。
今後 RELENG_5 ブランチからのリリースは行われません。
2005 年 7 月に RELENG_6 ブランチが作成され、
6.X ブランチの最初のリリースである 6.0-RELEASE は
2005 年 11 月に公開されました。
最新の 6.4-RELEASE は 2008 年 11 月に公開されました。
- 今後 RELENG_6 ブランチからのリリースは行われません。
+ 今後 RELENG_6 ブランチからのリリースは行われません。
+ このブランチは、
+ Alpha アーキテクチャに対応する最後のブランチです。
2007 年 10 月に RELENG_7 ブランチが作成され、
このブランチの最初のリリースである 7.0-RELEASE は
2008 年 2 月に公開されました。
このブランチからの最新の &rel2.current;-RELEASE は
&rel2.current.date; に公開されました。
RELENG_7 ブランチからのリリースは、引き続き行われる予定です。
2009 年 8 月に RELENG_8 ブランチが作成され、
8.X ブランチの最初のリリースである 8.0-RELEASE は
2009 年 11 月に公開されました。
このブランチからの最新の &rel.current;-RELEASE は
&rel.current.date; に公開されました。
RELENG_8 ブランチからのリリースは、引き続き行われる予定です。
長期的な開発プロジェクトは 9.X-CURRENT 開発ブランチ
(トランク) で続けられ、
9.X のスナップショットリリースが収録された CD-ROM
(もちろん、ネットワーク上でも) は、開発の進行状況に応じて
スナップショットサーバ
より継続して入手できます。
Jordan
Hubbard
寄稿:
&os; プロジェクトの目標
FreeBSD プロジェクト
目標
&os; プロジェクトの目的は、いかなる用途にも使用でき、
何ら制限のないソフトウェアを供給することです。
私たちの多くは、
コード (そしてプロジェクト) に対してかなりの投資をしてきており、
これからも多少の無駄はあっても投資を続けて行くつもりです。ただ、
他の人達にも同じような負担をするように主張しているわけではありません。
&os; に興味を持っている一人の残らず全ての人々に、
目的を限定しないでコードを提供すること。これが、
私たちの最初のそして最大の 任務
であると信じています。そうすれば、コードは可能な限り広く使われ、
最大の恩恵をもたらすことができるでしょう。これが、
私たちが熱烈に支持しているフリーソフトウェアの最も基本的な目的であると、
私は信じています。
GNU General Public License (GPL)
GNU Lesser General Public License (LGPL)
BSD Copyright
私たちのソースツリーに含まれるソースのうち、
GNU 一般公有使用許諾 (GPL) または GNU ライブラリ一般公有使用許諾 (LGPL)
に従っているものについては、多少制限が課せられています。ただし、
ソースコードへのアクセスの保証という、
一般の制限とはいわば逆の制限 (訳注1) です。
GPL ソフトウェアの商利用には、そのライセンスにある
複雑な側面が影響してくることがあります。
ですから私たちは、そうすることが合理的であると判断されたときには、
より制限の少ない、BSD
著作権表示を採用しているソフトウェアを選択するようにしています。
(訳注1) GPL では、「ソースコードを実際に受け取るか、
あるいは、希望しさえすればそれを入手することが可能であること」
を求めています。
浅見
賢
寄稿:
&os; の開発モデル
FreeBSD プロジェクト
開発モデル
&os; の開発は非常に開かれた、柔軟性のあるプロセスです。
貢献者リスト
を見ていただければわかるとおり、
&os; は文字通り世界中の何百という人々の努力によって開発されています。
&os; の開発環境は、
この何百という開発者がインターネット経由で共同作業できるようになっているのです。
新しい開発者はいつでも大歓迎ですので、&a.hackers;
にメールを送ってください。
&a.announce; もありますので、他の &os;
ユーザに自分のやっていることを宣伝したい時にはどうぞ使ってください。
あと、&os; プロジェクトとその開発プロセスについて、
どなたにも知っていていただきたいのは以下のようなことです。
SVN と CVS リポジトリ
CVS
リポジトリ
Concurrent Version System
CVS
SVN
repository
Subversion
SVN
長年にわたり &os; のソースツリーは
CVS
(Concurrent Versions System) によってメンテナンスされてきました。
CVS はソースコード管理用のフリーソフトウェアで、
&os; のリリースにも含まれています。
2008 年 6 月、プロジェクトはソースコード管理のシステムを SVN (Subversion)
に移行しました。
ソースツリーの急速な増加や、
これまでに蓄積された膨大な量の履歴によって、
CVS
の持つ技術的な限界が明かになってきたためです。
メインリポジトリは SVN
によって管理されますが、
SVN リポジトリにおける変更点は
CVS に反映されるので、
CVSup や
csup
といった CVS
のクライアントツールはこれまで通り正常に動きます。
現在はベースシステムのみが
SVN を採用し、
ドキュメント、World Wide Web および Ports リポジトリは、
これまでと同じく CVS
によって管理されています。
&os; の
メインリポジトリは米国カリフォルニア州のサンタクララ市に存在し、
そこから世界中のたくさんのミラーサイトにコピーされています。
-CURRENT と
-STABLE
が含まれている SVN ツリーそのものは、
あなたのマシンにも簡単に取ってくることができます。
これについては
ソースツリーの同期の章をご覧ください。
ソースツリー管理者
コミッター
コミッター (committers) は
CVS ツリーへの書き込み権限を持っている人、
&os; のソースに変更を加えることができる人です
(CVS でリポジトリに変更を加えるには &man.cvs.1;
commit というコマンドを使うので、
これらの人々は英語では committers
と呼ばれます)。
開発者にコードを送って見てもらうのに一番いい方法は
&man.send-pr.1; コマンドを使うことです。
もし、何か問題があって send-pr
が使えないなら &a.committers;
にメールを送っていただいても構いません。
FreeBSD コアチーム
コアチーム
&os; コアチームは
&os; プロジェクトが会社だとすると取締役会にあたるものです。
コアチームとして一番重要な役割は
&os; プロジェクトが全体としてよい方向に向かっていることを確認することです。
責任感あふれる開発者を上記のソースツリー管理者として招くこと、
また仕事上の都合などでコアチームをやめた人たちの後任を見つけることもコアチームの役割です。
現在のコアチームは &os; 開発者 (committer) の中から
2008 年 7 月に選挙によって選出されました。
コアチームを選出するための選挙は、2 年ごとに行なわれています。
コアチームのうち何人かは特定の担当分野を持っており、
システムのうち一部に特に重点をおいて面倒を見ています。
&os; 開発者と担当分野の完全なリストは
コントリビュータのリストをご覧ください。
忘れてほしくないのは、
コアチームのほとんどは &os; に対してボランティアの立場であり、
&os; プロジェクトからは何ら金銭的な支援を受けていない、
ということです。ですから、
ここでの責任
は
保証されたサポート
ではありません。
そういう意味で、上記の取締役会
という例えはあまりよくないかもしれません。むしろ、&os;
のために人生を棒に振ってしまった人の集まりといった方が正しいかも…。
その他のコントリビュータ
コントリビュータ
最後になりますが、
もっとも重要で多数をしめる開発者はフィードバックやバグフィクスをどんどん送ってくれるユーザ自身です。
&os; の開発に関わっていきたいという人は、
議論の場である &a.hackers; に参加するとよいでしょう。
&os; 関連メーリングリストに関する詳細は、
をご覧ください。
&os; への貢献者リスト
は日に日に長くなっています。
あなたも今日、何か送ることからはじめてみませんか?
もちろん &os; に貢献するには、
コードを書くほかにもいろいろな方法があります。
助けが求められている分野については、
&os; プロジェクトのウェブサイトをご覧ください。
ひとことで言うと、&os;
の開発組織はゆるやかな同心円状になっています。
ともすると中央集権的に見えがちなこの組織は、
&os; のユーザがきちんと管理されたコードベースを
容易に追いかけられるようにデザインされているもので、
貢献したいという人を締め出す意図は全くありません!
私たちの目標は安定したオペレーティングシステムと
簡単にインストールして使うことのできる
アプリケーションを提供することです。
この方法は、それを達成するために非常にうまくはたらきます。
これから &os; の開発にたずさわろうという人に、
私たちが望むことはただ一つです。
&os; の成功を継続的なものにするために、
現在の開発者と同じような情熱を持って接してください!
現在のリリースについて
NetBSD
OpenBSD
386BSD
Free Software Foundation
U.C. Berkeley
Computer Systems Research Group (CSRG)
&os; は自由に利用でき、
Intel &i386;, &i486;, &pentium;,
&pentium; Pro,
&celeron;,
&pentium; II,
&pentium; III,
&pentium; 4 (とその互換品),
- &xeon;, DEC Alpha
+ &xeon;,
Sun &ultrasparc;
ベースのコンピュータで動作する、
4.4BSD-Lite ベースの全ソースつきのリリースです。
これはもともとカリフォルニア大学バークレイ校
CSRG グループのソフトウェアがベースとなっており、NetBSD, OpenBSD,
386BSD, そして Free Software Foundation の
ソフトウェアなどにより拡張されています。
1994 年末の &os; 2.0 のリリースからみると、&os; は性能、
機能、安定性の面で劇的に改善されました。
もっとも大きな変化は仮想メモリシステムに おける改良で、
統合化された VM/file
バッファキャッシュを用いることで性能を向上させながらも &os;
のメモリの使用量を減らすことができたことです。そのおかげで、最低
5 MB メモリという制約上でも動作するようになりました。
その他の拡張としては、NIS のクライアントとサーバの完全なサポート、
トランザクション TCP のサポート、ダイヤルオンデマンド PPP,
統合された DHCP のサポート、改良された SCSI サブシステム、
ISDN, ATM, FDDI, Fast Ethernet や Gigabit Ethernet
(1000 Mbit) アダプタへの対応、最新の Adaptec
コントローラ対応の改良や、
数百件におよぶバグの修正などがあります。
&os; では基本配布セットに加え、
移植されたソフトウェア集として数千の人気の高いプログラムを提供しています。
この文書を印刷している時点で &os.numports;
以上の ports (移植ソフトウェア) が存在します。
ports には http (WWW) サーバから、ゲーム、言語、
エディタまでありとあらゆるものが含まれています。
ports はオリジナルソースに対する
差分
という形で表現されており、
Ports Collection 全体でも &ports.size; 程度にしかなりません。
こうすることで ports の更新を容易にし、昔の 1.0 Ports Collection
が要求したディスクスペースよりも少なくて済むようになります。
ports をコンパイルするには、
インストールしたいと思っているプログラムのディレクトリに移動し、
make install とすると、
あとはすべてシステムがやってくれます。
どの ports もオリジナルの配布セットを動的に
CD-ROM や近くの FTP サーバから取ってくるので、
ディスクは構築したいと思っている
ports の分だけを準備しておけば十分です。
ほとんどの ports は、すでにコンパイルされた状態で
package
として提供されており、
ソースコードからコンパイルしたくない場合、これを使うと
(pkg_add
というコマンドで) 簡単にインストールできます。
package と ports に関する詳細は、
をご覧ください。
最近の &os; マシンであれば、
/usr/share/doc
というディレクトリに、インストールの手順や &os;
を利用する上で有用なドキュメントがたくさんあります。
これらのローカルにインストールされたドキュメントは、HTML
ブラウザを使って、以下の URL から 参照することができます。
FreeBSD ハンドブック (英文オリジナル)
/usr/share/doc/handbook/index.html
FreeBSD に関する FAQ
/usr/share/doc/faq/index.html
また、
にはマスタ (かなり頻繁に更新されます) がありますので、
こちらも参照してください。
diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/mirrors/chapter.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/mirrors/chapter.sgml
index bb73938925..0f416caa69 100644
--- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/mirrors/chapter.sgml
+++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/mirrors/chapter.sgml
@@ -1,3298 +1,3286 @@
&os; の入手方法
CDROM/DVD 出版社
リテールボックス製品
&os; は (&os; CD、追加ソフトウェア、
印刷されたドキュメントなどから構成される)
箱入りの製品として以下の取り扱い業者から入手できます。
CompUSA
WWW:
Frys Electronics
WWW:
CD/DVD セット
&os; の CD/DVD セットは以下のオンライン業者から入手できます。
&os; Mall, Inc.
700 Harvest Park Ste F
Brentwood, CA 94513
USA
電話: +1 925 240-6652
Fax: +1 925 674-0821
Email: info@freebsdmall.com
WWW:
Dr. Hinner EDV
St. Augustinus-Str. 10
D-81825 München
Germany
電話: (089) 428 419
WWW:
Ikarios
22-24 rue Voltaire
92000 Nanterre
France
WWW:
JMC Software
Ireland
電話: 353 1 6291282
WWW:
The Linux Emporium
Hilliard House, Lester Way
Wallingford
OX10 9TA
United Kingdom
電話: +44 1491 837010
Fax: +44 1491 837016
WWW:
Linux+ DVD Magazine
Lewartowskiego 6
Warsaw
00-190
Poland
電話: +48 22 860 18 18
Email: editors@lpmagazine.org
WWW:
Linux System Labs Australia
21 Ray Drive
Balwyn North
VIC - 3104
Australia
電話: +61 3 9857 5918
Fax: +61 3 9857 8974
WWW:
LinuxCenter.Kz
Ust-Kamenogorsk
Kazakhstan
電話: +7-705-501-6001
Email: info@linuxcenter.kz
WWW:
LinuxCenter.Ru
Galernaya Street, 55
Saint-Petersburg
190000
Russia
電話: +7-812-3125208
Email: info@linuxcenter.ru
WWW:
問屋
あなたが小売業を営んでいて &os; の CDROM
製品を取り扱いたいと考えているなら次の場所に連絡してください。
Cylogistics
809B Cuesta Dr., #2149
Mountain View, CA 94040
USA
電話: +1 650 694-4949
Fax: +1 650 694-4953
Email: sales@cylogistics.com
WWW:
Ingram Micro
1600 E. St. Andrew Place
Santa Ana, CA 92705-4926
USA
電話: 1 (800) 456-8000
WWW:
Kudzu, LLC
7375 Washington Ave. S.
Edina, MN 55439
USA
電話: +1 952 947-0822
Fax: +1 952 947-0876
Email: sales@kudzuenterprises.com
LinuxCenter.Ru
Galernaya Street, 55
Saint-Petersburg
190000
Russia
電話: +7-812-3125208
Email: info@linuxcenter.ru
WWW:
Navarre Corp
7400 49th Ave South
New Hope, MN 55428
USA
電話: +1 763 535-8333
Fax: +1 763 535-0341
WWW:
FTP サイト
&os; の公式な情報は anonymous FTP によって世界中から
ミラーサイトより入手できます。 各サイトは
にまとめられています。
これらのサイトは大規模な接続を受け付けていますが、
よりネットワーク的に近い
ミラーサイトを探した方が良いでしょう
(特にミラーサイトのようなものを
構築しようとした場合はこれに該当します)。
&os;
ミラーサイトデーターベース &os; ハンドブックの
ミラーサイト一覧
よりも正確です。というのはその情報を DNS から取得するので、
静的に記述されたリストよりも信頼性が高いのです。
さらに、&os; は以下のミラーサイトから anonymous FTP
によって 入手できます。もし &os; を anonymous FTP
によって手にいれる場合は、
近くのサイトを利用するようにしてください。
主要なミラーサイト
としてあげられているサイトには、
&os; の各アーキテクチャで利用可能な
すべてのバージョンのアーカイブ一式が用意されています。
あなたが住んでいる国や地域には
より高速にダウンロードできるサイトがおそらくあるでしょう。
各国のミラーサイトには、
人気のあるアーキテクチャの最新のバージョンが置いてありますが、
&os; のアーカイブ全体はもしかするとないかもしれません。
すべてのサイトは anonymous FTP によるアクセスを提供していますが、
別の方法によるアクセスも提供しているサイトもあります。
各サイトで提供しているアクセス方法は、
ホスト名に続く括弧の中に記載されています。
&chap.mirrors.ftp.inc;
BitTorrent
BitTorrent
BitTorrent を使って、リリース CD の ISO イメージをダウンロードできます。
ISO イメージをダウンロードするための torrent ファイルは http://torrents.freebsd.org:8080
にて配布されています。
BitTorrent クライアントソフトは、
net-p2p/py-bittorrent port
またはコンパイル済みの package として入手できます。
BitTorrent を用いてダウンロードした ISO イメージを、
で説明されている burncd を使って
CD や DVD メディアに書き込めます。
Anonymous CVS
訳: &a.jp.sugimura;、1998 年 7 月 19 日
導入
CVS
anonymous
Anonymous CVS (もしくは、anoncvs
として知られています) は離れたところにある CVS
リポジトリと同期を取るために &os; に付属している CVS
ユーティリティに含まれている機能です。他にもありますが、
それは &os; のユーザが、特別な権限なしに &os;
プロジェクトの公式な anoncvs サーバに読み取り専用で CVS
の操作をすることができるようにするためのものです。
それを使うには、単に CVSROOT
環境変数を設定して適切な anoncvs サーバを指定し、
cvs login を使って
パスワード anoncvs
を入力してください。
そして次に &man.cvs.1; コマンドを使うことで、
手元にあるリポジトリと同じようにアクセスできるようになります。
cvs login コマンドは、CVS
サーバの認証に使われるパスワードを HOME
ディレクトリの .cvspass というファイルに保存します。
このファイルが存在しなければ、最初に cvs login
を使おうとしたときにエラーが出るでしょう。空の .cvspass
ファイルを作成して再度ログインに挑戦してください。
CVSup と
anoncvs
のサービスは本質的に同じ機能ではないかということも言われていますが、
ユーザが同期を取る方法を選ぶときに影響を与える、
さまざまなトレードオフが存在します。要約して言えば、
CVSup
はネットワーク資源の使い方においては非常に効率が良く技術的にもはるかに洗練されたものですが、
相当な手間がかかります。CVSup
を使うには特別なクライアントをまずインストールして設定しなくては
1 bit も取ってくることができませんし、さらにそのとき
CVSup で取ってくることができるのは、
コレクション (collection)
と呼ばれる、
かなり大きなかたまりだけです。
それに対して anoncvs では、
CVS モジュールの名前を指定することで特定のプログラムの
(ls や grep のような)
個々のファイルから調べることができます。もちろん、
anoncvs は CVS
リポジトリの読み取り専用の操作に対してのみ適しているので、
もしあなたが &os; プロジェクトのものと共有されたなにか
ローカルなリポジトリを作ってそこでの開発を
行おうというときには、CVSup
だけが唯一の手段となってしまいます。
Anonymous CVS を使う
&man.cvs.1; を設定して Anonymous CVS
リポジトリを使うには単に CVSROOT
環境変数を設定して &os; プロジェクトの
anoncvs サーバを指定するだけのことです。
この文書を書いているときには、
次のサーバが利用できるようになっています。
フランス:
:pserver:anoncvs@anoncvs.fr.FreeBSD.org:/home/ncvs
(pserver モードでは、cvs login コマンドを使い、
プロンプトが表示されたらパスワード
anoncvs
を入力してください。
ssh ではパスワードは必要ありません。)
台湾:
:pserver:anoncvs@anoncvs.tw.FreeBSD.org:/home/ncvs
(pserver モードでは、cvs login コマンドを使い、
プロンプトが表示されたら任意のパスワードを入力してください。
ssh ではパスワードは必要ありません。)
SSH2 HostKey: 1024 02:ed:1b:17:d6:97:2b:58:5e:5c:e2:da:3b:89:88:26 /etc/ssh/ssh_host_rsa_key.pub
SSH2 HostKey: 1024 e8:3b:29:7b:ca:9f:ac:e9:45:cb:c8:17:ae:9b:eb:55 /etc/ssh/ssh_host_dsa_key.pub
USA:
anoncvs@anoncvs1.FreeBSD.org:/home/ncvs (ssh では
ssh バージョン 2 を使ってください。パスワードは必要ありません。)
SSH2 HostKey: 2048 53:1f:15:a3:72:5c:43:f6:44:0e:6a:e9:bb:f8:01:62 /etc/ssh/ssh_host_dsa_key.pub
CVS はかつて存在した (もしくはこれから存在するものも)
ほとんどどんなバージョンの &os; のソースを check
out
することができますが、あなたは &man.cvs.1; の
リビジョン () のオプションや &os;
プロジェクトのリポジトリの中で
それをどのように指定したらいいものかということを
よく知っておく必要があります。
タグには 2 種類あって、
リビジョンタグとブランチタグがあります。
リビジョンタグは特定の改訂版を指しており、
それはいつも同じものを意味しています。一方ブランチタグは、
指定されたときの指定された開発の流れにおける
最も新しい改訂版を示しています。
ブランチタグは特定の改訂版を指していないために、
その意味はきょうと明日では違うものになっているでしょう。
にはユーザが興味を持つであろうリビジョンタグの一覧が載せられています。
これらはいずれも Ports Collection に対して使うことはできません。
Ports Collection は複数の開発ブランチを持っていないからです。
ブランチタグを指定したときには、
普通はその開発の流れにおける
最も新しいバージョンのファイルを受け取ることができます。
もし以前のバージョンのものが欲しいときには、日付を
オプションを使って指定すればよいです。
これ以上のことは &man.cvs.1; man page を見てください。
例
本当はなにかする前には &man.cvs.1;
のマニュアルページの全体をちゃんと読んでからのほうがいいのですが、
Anonymous CVS
の使い方の本質的なところを簡単に例を挙げて説明します。
-CURRENT (&man.ls.1;) をちょっと確認してみます。
&prompt.user; setenv CVSROOT :pserver:anoncvs@anoncvs.tw.FreeBSD.org:/home/ncvs
&prompt.user; cvs login
プロンプトが表示されたら、password
に任意の単語を入力します。
&prompt.user; cvs co ls
SSH を使って src/
ツリーをチェックアウトしてみます。
&prompt.user; cvs -d anoncvs@anoncvs1.FreeBSD.org:/home/ncvs co src
The authenticity of host 'anoncvs1.freebsd.org (216.87.78.137)' can't be established.
DSA key fingerprint is 53:1f:15:a3:72:5c:43:f6:44:0e:6a:e9:bb:f8:01:62.
Are you sure you want to continue connecting (yes/no)? yes
Warning: Permanently added 'anoncvs1.freebsd.org' (DSA) to the list of known hosts.
- &man.ls.1; のバージョンを 6-STABLE
+ &man.ls.1; のバージョンを 8-STABLE
ブランチから調べてみます。
&prompt.user; setenv CVSROOT :pserver:anoncvs@anoncvs.tw.FreeBSD.org:/home/ncvs
&prompt.user; cvs login
プロンプトが表示されたら、password
に任意の単語を入力します。
-&prompt.user; cvs co -rRELENG_6 ls
+&prompt.user; cvs co -rRELENG_8 ls
&man.ls.1; の変更点のリストを
(Unified diff で) 作ってみます。
&prompt.user; setenv CVSROOT :pserver:anoncvs@anoncvs.tw.FreeBSD.org:/home/ncvs
&prompt.user; cvs login
プロンプトが表示されたら、password
に任意の単語を入力します。
-&prompt.user; cvs rdiff -u -rRELENG_5_3_0_RELEASE -rRELENG_5_4_0_RELEASE ls
+&prompt.user; cvs rdiff -u -rRELENG_8_0_0_RELEASE -rRELENG_8_1_0_RELEASE ls
他のどんなモジュールの名前が
使われているか検索してみます。
&prompt.user; setenv CVSROOT :pserver:anoncvs@anoncvs.tw.FreeBSD.org:/home/ncvs
&prompt.user; cvs login
プロンプトが表示されたら、password
に任意の単語を入力します。
&prompt.user; cvs co modules
&prompt.user; more modules/modules
他の資料
次の資料は CVS を学ぶのに役に立つでしょう。
CVS チュートリアル
California Polytechnic State University によるものです。
CVS Home、
CVS の開発とサポートをしているコミュニティです。
CVSWeb
は &os; Project の CVS のための WWW インタフェースです。
CTM を使う
CTM
訳: &a.hanai;、1997 年 9 月 13 日
CTM
はリモートのディレクトリツリーを中央のツリーに同期させるための
手段です。
これは &os; のソースツリーの配布を行なうために開発されまし
たが、時が経つにつれて別の目的にも有用であることがわかるかも
しれません。
デルタを作り出す処理に関するドキュメントは現在ほとんど
ありません。従って、もしあなたがCTM
を他のことに使いたいなら
&a.ctm-users.name; メーリングリストにさらなる情報を問い合わせてください。
なぜ CTM を使うの?
CTM を使うことにより &os;
ソースツリーのローカルコピーを手にいれることができます。
ソースツリーが使えることの魅力は数多くあります。完全な cvs
ツリーを追いかけるにしても、ひとつのブランチを追いかける
にしても CTM
は必要な情報を与えてくれます。
もしあなたが &os; のアクティブな開発者であるにもかかわらず
お粗末な TCP/IP 接続しか持っていなかったり、または TCP/IP 接続が
行なえないとしたら、あるいは単に変更が自動的に送られてきて
ほしいというのであれば CTM
はそんなあなたのために 作られたのです。
アクティブなブランチでは 1
日に最大三つまでのデルタを受け取る必要があります。
これが自動的に e-mail で送られてくるという方法を
ぜひ検討してみてください。
デルタのサイズは常にできるだけ小さく保たれています。
大抵の場合 5KB よりも小さく、
たまに (10 回に 1 回程度) 10-50KB になり、
ときおり 100KB かもっと大きくなるでしょう。
開発ソースから直接に得られたものを使うことについては、
あらかじめパッケージにされたリリースとは違い、
いろいろと注意することが あります。これは特に
current
のソースを選んでいるときは重要です。
最新の &os;
を追いかけるを読むことをお勧めします。
CTMを使うには何が必要?
二つのものが必要でしょう: CTM
プログラムとそれに与える (current
レベルを得るための) 最初のデルタです。
CTM
プログラムはバージョン 2.0 のリリース以来 &os; の一部になりました。
もしソースのコピーを持っているなら
/usr/src/usr.sbin/ctmにあります。
から入手できます。CTM
に与える デルタ
は二つの方法、FTP または e-mail、
で得ること ができます。
もしインターネットに FTP アクセスできるなら、
次の FTP サイト:
または、そのミラーサイトが
CTM へのアクセスをサポートします。
適切なディレクトリに FTP して README
ファイルを入手し、そこからスタートしてください。
e-mail によってデルタを得たいという場合は:
CTM
配布メーリングリストのいずれかに参加してください。
&a.ctm-cvs-cur.name; は完全な CVS ツリー、
&a.ctm-src-cur.name;
- は開発先端ブランチに対応しています。&a.ctm-src-4.name;
- は 2.2 リリースのブランチに対応したものです
+ は開発先端ブランチに対応しています。&a.ctm-src-7.name;
+ は 7.X リリースのブランチに対応したものです
(もし参加方法が分からない場合は、メーリングリスト名をクリックするか、
&a.mailman.lists.link; に行って参加したいメーリングリストをクリックしてください。
このページには、参加手順が詳しく書かれています)。
メールで CTM
による更新ファイルを受け取り始めると、中身を取り出して使用
するために ctm_rmail
プログラムを使うかもしれません。それを完全
に自動で行ないたいなら、/etc/aliases
から ctm_rmailプロ
グラムを直接使うこともできます。
さらに詳しいことは ctm_rmail
manページを御覧ください。
どの方法を使って CTM
デルタを入手していたとしても、
&a.ctm-announce.name;
メーリングリストには参加しておくといいでしょう。
このメーリングリストは将来的には
CTM システムの操作に関する
アナウンスがポストされる唯一の場になるでしょう。
メーリングリストに参加するには、上のメーリングリスト名をクリックして、
参加手順に従ってください。
はじめて CTM を使い始める
CTM
デルタを使い始めるためには、これは以降作られる全ての
デルタの出発点を手にいれる必要があります。
最初にあなたが何をすでに持っているかをはっきりさせましょう。
すべての人は
空
のディレクトリから始めなければなりません。
ツリーをサポートしてるあなたの
CTM を稼働するためには
指定した 空
のデルタを使う必要があります。いくつかの分岐点
では、あなたの都合により CD
内に分配されている スタータ
デルタを使用できるようになっています。しかしながら、これは
頻繁に行われることではありません。
適切な出発点が決まれば、その出発点を
CTM が
維持するツリーへ変換するための スタータ
初期デルタを使う必要が あります。
移行デルタは番号の後ろに X
をつけたものがそうです
(たとえば src-cur.3210XEmpty.gz)。
X
の後ろは最初の開始ポイントに対応します。
Empty は 空のディレクトリです。
ルールとして Empty からの移行デルタは
100 デルタごとに 作られます。ちなみに、
これらは非常に大きくなります!
XEmptyのデルタは 70 から 80MB の
gzip
で圧縮されたデータというのが普通です。
一度スタートするためのベースデルタを得ると、
それに続く多数のすべてのデルタも必要になるでしょう。
CTM を日常で使う
デルタを適用するためには、単に
&prompt.root; cd /where/ever/you/want/the/stuff
&prompt.root; ctm -v -v /where/you/store/your/deltas/src-xxx.*
とします。
CTM
はどれが gzip されているか理解します。
従って最初に gunzip しておく必要はありません。
ディスクの節約にもなります。
全体の処理に関して確信するまでは
CTM は (ソース) ツリーに対して
何もしません。また、デルタを確かめるためには
フラグを使うことができます。
このフラグがあると CTM
はツリーに対して実際には何も行ないません。
単にデルタの完全性を確認し、
現在のツリーに問題なく使用できるかを確認
するだけです。
CTM
には他にもオプションがあります。詳細に関しては
マニュアルページを参照するかソースを見てください。
以上でやることは本当に全部です。
新しいデルタを入手した時には、
ソースを最新のものにするためにそれを
CTMに通すだけです。
もしデルタを再ダウンロードするのが
骨の折れる作業であれば、デルタを消さないでおいてください。
なにかおかしなことが起こった場合には置いておけば良かった
と思うかもしれません。
もしフロッピーディスクしか持っていない状況
であってもコピーを取るのに
fdwrite を使うことを考えてください。
ローカルの変更を保存する
開発者としてはソースツリー中のファイルを
使って実験したり変更したく なるものです。
CTM
はローカルの変更を制限つきでサポートします: ファイル
foo の存在をチェックする前に、
foo.ctm を参照しにいきます。
このファイルが存在する場合、CTM
は foo
の代りにこれを処理します。
この動作はローカルの変更を保持する簡単な手段を
提供します: 単に変更したいファイルを拡張子
.ctm 付きのファイル名で
コピーするだけです。あとは自由にコードをハックでき、
.ctm ファイルの方は
CTM
が最新状態に保ってくれます。
CTM
のその他の面白いオプション
更新で変更されるファイルを正確に知る
CTM
のソースリポジトリに対する変更のリストを
オプションを使って決定することができます。
これは、変更のログを保存したい、
変更されたファイルをなんらかの方法で 前・後処理したい、
または単にこだわりたい場合には、
役に立つでしょう。
更新前にバックアップを取る
CTM
の更新によって変更されるファイルすべてのバックアップを
取りたくなることがあります。
オプションを指定すると
CTM は
デルタで変更されるファイルすべてを
backup-file
としてバックアップするようになります。
更新で変更されるファイルを制限する
CTM
の更新の範囲を制限したり一連のデルタのから
ほんの数ファイルを抽出したくなることがあります。
と
オプションを用い正規表現を指定することで、
CTM
が処理するファイルのリストを制御することが
できます。
例えば、lib/libc/Makefile
の最新のコピーを保存してある CTM
デルタのコレクションから抽出するには、
以下のコマンドを実行します。
&prompt.root; cd /where/ever/you/want/to/extract/it/
&prompt.root; ctm -e '^lib/libc/Makefile' ~ctm/src-xxx.*
CTM
デルタで指定されたファイルごとに、
そして
オプションがコマンドラインで指定された順序で適用されます。
すべての そして
オプションが適用された後に更新対象と選択された場合に限り、
CTM
はそのファイルを処理します。
CTMの将来計画
重要なもの
なんらかの CTM システムへの認証機構を用い、不正な
CTM の更新の検出を可能とする。
CTM
へのオプションを整理する。さもないと混乱し、
直観に反したものになります。
その他
ports コレクションに対するデルタもあるのですが、
これに興味を持っている人はまだ少ないようです。
CTM サイト
CTM/&os;
は以下のミラーサイトから anonymous FTP によって入手できます。
もし CTM を anonymous FTP によって手にいれる場合は、
近くのサイトを利用するようにしてください。
何か問題がある場合は、&a.ctm-users.name; メーリングリストに相談してください。
カリフォルニア、サンフランシスコ近辺、
公式なソース
南アフリカ、ctm、sup、
CVSupなどの古い差分ファイルのバックアップサーバ
台湾/中華民国
近くにミラーサイトがない場合やミラーが不完全な場合は、
alltheweb
のような検索エンジンを使ってみてください。
CVSup を使う
訳: &a.jp.iwasaki;、1997 年 2 月 27 日
紹介
CVSup は、
リモートのサーバホストにあるマスタ CVS リポジトリから
ソースツリーを配布し更新するための
ソフトウェアパッケージです。&os; のソースは、
カリフォルニアにある中心的な開発マシンの CVS リポジトリの
中でメンテナンスしています。CVSup
を使用することで、&os; ユーザは
簡単に自分のソースツリーを最新の状態に
しておくことができます。
CVSup は
pull
モデルとよばれる更新のモデルを採用しています。pull
モデルでは、
各クライアントが更新したい場合に更新したい時点で、
サーバに更新の問い合わせをおこないます。
サーバはクライアントからの
更新の要求を受け身の状態で待ちます。したがって、
すべての更新はクライアント主導でおこなわれます。
サーバは頼まれもしない更新情報を送るようなことはしません。
ユーザは CVSup
クライアントを手動で実行して更新をおこなうか、
cron
ジョブを設定して定期的に自動実行する必要があります。
用語 CVSup
のように大文字で表記しているものは、ソフトウェアパッケージ
全体を指します。主な構成物は、
各ユーザマシンで実行するクライアントである
cvsup、&os;
の各ミラーサイトで実行するサーバ cvsupd
です。
&os; の文書やメーリングリストを読んだ際に、
sup についての言及を
見かけたかもしれません。sup は
CVSup の前に存在していたもので、
同様の目的で使われていました。
CVSup は sup
と同じように使用されており、実際、sup
と互換性のあるコンフィグレーションファイルを使用します。
CVSup
の方がより高速で柔軟性もあるので、もはや
sup は &os;
プロジェクトでは使用されていません。
csup ユーティリティは
CVSup
ソフトウェアを C 言語で書き直したものです。
処理速度が速く、また、Modula-3 言語を使わないため、
Modula-3 をインストールする必要がありません。
- さらに &os; 6.2 以降ではベースシステムに含まれているので、
+ さらに、ベースシステムに含まれているので、
すぐに使うことができます。
- ベースシステムに &man.csup.1; が含まれていないような古い &os; でも、
- net/csup port や
- コンパイル済の package から簡単にインストールできます。
csup を使う場合は、
CVSup のインストールを省略し、
以下の文章中の CVSup を
csup に置きかえて読んでください。
インストール
CVSup
をインストールする最も簡単な方法は、&os;
Ports コレクションのパッケージ
からコンパイル済みの
net/cvsup パッケージをインストールすることです。
もしくは、net/cvsup でも構いません。
ただし、net/cvsup は
Modula-3 システムに依存していて、構築にかかる時間、
ディスクスペースは比較的大きくなります。
- たとえばサーバのような &xfree86; や &xorg;
+ たとえばサーバのような &xorg;
がインストールされていない計算機で CVSup
を使おうとしているのであれば、必ず CVSup
GUI が含まれていない
net/cvsup-without-gui
を使ってください。
-
- &os; 6.1 以前のシステムに csup
- をインストールする場合は、
- &os; packages collection の
- コンパイル済みの net/csup package
- を利用できます。
- ソースから csup を構築する場合は、
- net/csup port
- を使ってください。
CVSup のコンフィグレーション
CVSup の動作は、supfile
と呼ばれるコンフィグレーションファイルで制御します。
supfile のサンプルは、ディレクトリ
/usr/share/examples/cvsup/
の下にあります。
supfile には以下の CVSup
に関する質問への答えを記述します:
どのファイルを受け取りたいのか?
どのバージョンのものが欲しいのか?
どこから入手したいのか?
自分のマシンのどこに置きたいのか?
どこに status ファイルを置きたいのか?
次のセクションで、これらの質問に順番に答えながら典型的な
supfile を組み立てていきます。最初に
supfile の全体構造を説明します。
supfile はテキストファイルです。
コメントは # から行末までです。
空行とコメントだけの行は無視します。
残りの各行には、
ユーザが受け取りたいファイル群について記述します。
行の始めは、
サーバ側で定義した論理的なファイルのグループである
コレクション
の名称です。
コレクションの名称を指定して、欲しいファイル群を
サーバに伝えます。コレクション名の後には、
ホワイトスペースで区切られた 0 個以上のフィールドが続きます。
これらのフィールドが上記の質問に対する答えになります。
フィールドには 2 種類あります: flag フィールドと value
フィールドです。flag フィールドは delete
や compress のような
単独のキーワードから成ります。また、value
フィールドもキーワードで始まりますが、
キーワードの後にはホワイトスペースは入らず、
= と二つめの単語が続きます。例えば、
release=cvs は value
フィールドです。
通常、supfile
には受け取りたいコレクションを一つ以上指定します。
supfile を組み立てる一つの方法として、
コレクション毎にすべての関係の
あるフィールドを明示的に指定する方法があります。しかし、
これでは supfile
のすべてのコレクションに対して
ほとんどのフィールドが同じになるため、
行が非常に長くなってしまい不便になります。
これらの問題を避けるため、CVSup
ではデフォルトを指定することのできる
メカニズムが提供されています。特殊な擬似コレクション名
*default で始まる行は、
supfile 中の後続の
コレクションに対して使用する flag フィールドと value
フィールドのデフォルトを設定するために利用できます。
個々のコレクションで固有の値を指定すると、
デフォルト値を無効にできます。また
行を追加すると、supfile
の途中からデフォルト値の変更や追加が可能になります。
これまでの予備知識を基に、
&os;-CURRENT
のメインのソースツリーを受け取って更新するための
supfile を組み立ててみましょう。
どのファイルを受け取りたいのか?
CVSup
を通して入手できるファイルは コレクション
と呼ばれる名前の付けられたグループにまとめられています。
利用可能なコレクションについては
後の節の中で説明しています。
ここでは、&os; システムのメインのソースツリー全体
を受け取るための設定例を紹介します。
すべてを含む src-all
という単一の大きなコレクションがあります。
supfile
を組み立てる最初のステップとして、
これらのコレクションを一行に一つずつ記述します
(この場合は一行だけです)。
src-all
どのバージョンのものが欲しいのか?
CVSup を使用すると、
かつて存在していたことのある、事実上どのバージョンの
ソースでも受け取ることができます。これは
cvsupd
サーバがすべてのバージョンを含む CVS
リポジトリに基づいて動作することにより、
実現されています。
tag= および
の value フィールドを使用して、
欲しいバージョンの 一つを指定します。
tag=
のフィールドの指定は正確に行うように十分注意
してください。いくつかのタグは特定のコレクションに
対してのみ有効です。
タグの綴りが違っていたり不適切なタグを指定すると、
CVSup はユーザが消し
たくないファイルまで削除してしまいます。特に
ports-* のコレクション に対しては
tag=. だけ
を指定するようにしてください。
tag=
フィールドはリポジトリ中のシンボリックタグを指定します。
tag には revision tag と branch tag の二種類があります。
revision tag は特定のリビジョンを指します。これは、
毎日同じ状態に保つことになります。一方 branch tag は、
ある時点での開発分流の最新のリビジョンを指します。
branch tag
は特定のリビジョンを指定している訳ではないので、
今日と明日では
異なるリビジョンを参照することになるかもしれません。
にはユーザが興味を持つであろうリビジョンタグの一覧が載せられています。
CVSup の設定ファイル中でタグを指定する時は、
tag= に続けて書きます
- (RELENG_4 は
- tag=RELENG_4 になります)。
+ (RELENG_8 は
+ tag=RELENG_8 になります)。
tag=. だけが Ports Collection には
適切であることに注意してください。
tag
名を示した通りにタイプされているか十分注意してく
ださい。CVSup は tag
名が正しいかどうかを見分けることはできません。tag
が間違っていた場合、
たまたまファイルがまったく存在しない正しい tag が
指定されたものとしてCVSup
は動作します。その場合は、現在あるソースが削
除されるでしょう。
branch tag を指定した際には、
通常はその開発分流の最新バージョンの
ファイルを受け取ります。
いくらか前のバージョンを受け取りたい場合は、
の value
フィールドを使って日付を指定することで、
これを実現することが できます。&man.cvsup.1;
のマニュアルページで、
その方法を説明しています。
例として、&os;-CURRENT を受け取りたいとします。
次の行を supfile
の始めに追加します:
*default tag=.
tag= フィールドも
date=
フィールドも指定しなかった場合に
動き出す重要な特殊なケースがあります。そのケースでは、
特定のバージョンの ファイルを受け取るのではなく、
サーバの CVS リポジトリから実際の RCS
ファイルを直接受け取ります。
一般的に開発者はこの処理のモードが好きなようです。
彼らのシステム上にリポジトリそのものの
コピーを維持することで、
リビジョン履歴を閲覧し過去のバージョンの
ファイルを検査できるようになります。しかし、
これには大きなディスクスペースが必要になります。
どこから入手したいのか?
更新情報をどこから入手するかを
cvsup に伝えるために
host= フィールドを使用します。
CVSup ミラーサイト
のどこからでも入手できますが、
ネット上での最寄りのサイトを選ぶべきでしょう。
この例では、仮想上の &os; 配布サイト
cvsup99.FreeBSD.org
を使用します:
*default host=cvsup99.FreeBSD.org
CVSup を実行する前にホスト名を
実在のものに変更する必要があります。どのように
cvsup を実行しても、この設定は
を
使用してコマンドラインで変更することができます。
自分のマシンのどこに置きたいのか?
prefix= フィールドは、
cvsup
に受け取ったファイルをどこに置くかを伝えます。
この例では、ソースファイルを直接メインのソースツリー
/usr/src に置きます。
src
ディレクトリはすでにファイルを受け取るために
選択したコレクションで暗黙に指定しているので、
これは正しい仕様となります:
*default prefix=/usr
どこに status ファイルを置きたいのか?
CVSup クライアントは
base
ディレクトリと呼ばれる場所に、ある status
ファイルを維持しています。
すでに受け取った更新情報を追従し続けることで、
これらのファイルは CVSup
がより効果的に動作することを支援します。標準の base
ディレクトリ /var/db
を使用します:
*default base=/var/db
base
ディレクトリが存在しない場合は作成しておきましょう。base
ディレクトリが存在しない場合、cvsup
クライアントは実行を拒否します。
その他もろもろの supfile
の設定:
通常 supfile
に入れておくべき行がもう一つあります:
*default release=cvs delete use-rel-suffix compress
release=cvs は、サーバがメインの
&os; CVS リポジトリから
その情報を取得するように指示します。
ほとんどの場合はこのようにしておきますが、
ここでの説明の範疇をこえるような
状況では他の指定をすることも可能です。
delete は
CVSup
にファイルを削除することを許可します。
CVSup が
ソースツリーを完全に最新の状態に
保てるようにするためには、これは常に
指定しておくべきでしょう。
CVSup は、
これらの責任範囲のファイルだけを慎重に削除します。
たまたま存在する他の余分なファイルについては、
まったく手をつけずに残しておきます。
use-rel-suffix
は、…神秘的なものです。これについて本当に知りたい人は、
&man.cvsup.1; のマニュアルページをご覧ください。
でなければ、何も考えずに指定してみてください。
compress は通信チャネルで gzip
形式の圧縮の使用を有効にします。
ご使用のネットワーク接続が T1 speed 以上である場合、
この圧縮を使用しない方がよいかもしれません。
そうでない場合は十分に役に立ちます。
supfile の例のまとめ:
以下は supfile の例の全体です:
*default tag=.
*default host=cvsup99.FreeBSD.org
*default prefix=/usr
*default base=/var/db
*default release=cvs delete use-rel-suffix compress
src-all
refuse ファイル
既に述べたように、CVSup
は取り寄せ法 (pull method)を用いるのですが、
これは基本的に次のようなことを意味します。
まずあなたが CVSup サーバに接続します。
するとサーバは
あなたがダウンロードできるのはこれこれです
と言います。
それに対し、あなたが使っているクライアントは
わかりました。
では、これとこれとこれをもらいます
と答えます。
デフォルトの設定の CVSup クライアントは、
設定ファイルで選んだコレクションとタグに適合する
すべてのファイルを取得します。
しかし、これは常にあなたの望む動作と一致するとは限りません。
特に doc や ports や
www のツリーを同期させる場合などはそうでしょう。
ほとんどの人は四か国語も五か国語も操れるわけではありませんから、
特定の言語のファイルのダウンロードは必要ないでしょう。
Ports Collection を CVSup
で取得する場合には、各コレクションを個別に指定することができます
(たとえば、単に ports-all とするかわりに
ports-astrology、
ports-biology などと書きます)。
一方、doc と www
のツリーは言語別のコレクションになっていません。
そこであなたは CVSup
のたくさんある洗練された機能の一つ、
refuse ファイルを使う必要があります。
refuse ファイルは
CVSup に対し、
コレクションに含まれる一部のファイルを取得することを伝えます。
言い換えれば、それはクライアントに対し、
サーバから来る一部のファイルを拒否するよう指定するということです。
refuse ファイルは
base/sup/
にあります (もしファイルがない場合には作成してください)。
base は supfile 内で定義されています。
私達は base に
/var/db を定義しています。つまり、
refuse ファイルのデフォルトは
/var/db/sup/refuse
ということになります。
refuse ファイルの書式は、単にダウンロードしたくないファイルや
ディレクトリの名前が書いてあるだけの非常にシンプルなものです。
たとえば、英語以外にはドイツ語を少し話せるだけの人で、
文書のドイツ語訳を読む必要を感じなければ
以下のような refuse ファイルが考えられます。
doc/bn_*
doc/da_*
doc/de_*
doc/el_*
doc/es_*
doc/fr_*
doc/hu_*
doc/it_*
doc/ja_*
doc/mn_*
doc/nl_*
doc/no_*
doc/pl_*
doc/pt_*
doc/ru_*
doc/sr_*
doc/tr_*
doc/zh_*
他の言語についても同様です (全リストは &os;
CVS リポジトリ をご覧になってください)。
この実に便利な機能を使うと
まったく必要としないファイルをダウンロードする必要がなくなり、
インターネット接続の回線が遅かったり従量制で課金されている人は
貴重な時間を節約できるようになります。
refuse ファイルの詳細や
CVSup が持つその他の便利な機能に関しては
マニュアルページを参照してください。
CVSup の実行
さて、更新の準備ができました。
これを実行するコマンドラインは実に簡単です:
&prompt.root; cvsup supfile
もちろん、ここでの
supfile
は作成したばかりの supfile のファイル名です。X11
環境で実行するものと仮定して、cvsup は
通常の操作に必要なボタンを持つ GUI ウィンドウを表示します。
go ボタンを押して、
実行を監視してください。
この例では実際の /usr/src
ツリーを更新しているので、cvsup
にファイルを更新するのに必要なパーミッションを与えるために、
ユーザ root で実行する必要があります。
コンフィグレーションファイルを作ったばかりで、
しかも以前にこのプログラムを実行したことがないので、
神経質になるのは無理もない話だと思います。
大切なファイルに触らずに試しに実行する簡単な方法があります。
どこか適当な場所に空のディレクトリを作成して、
コマンドラインの引数で指定するだけです:
&prompt.root; mkdir /var/tmp/dest
&prompt.root; cvsup supfile /var/tmp/dest
指定したディレクトリは、すべての更新されるファイルの
更新先ディレクトリとして使用します。
CVSup は
/usr/src の下のファイルを検査しますが、
変更や削除はまったくおこないません。かわりに
/var/tmp/dest/usr/src
に更新されたすべてのファイルが置かれるようになります。
この方法で実行した場合は、CVSup
は base ディレクトリの status
ファイルを更新せずにそのままにします。
これらのファイルの新しいバージョンは指定されたディレクトリ
に書き込まれます。/usr/src
の読み取り許可がある限り、このような試し実行のためにユーザ
root になる必要はありません。
X11 を利用していないとか単に GUI が気に入らない場合は、
cvsup 起動時にコマンドラインに
二つほどオプションを追加する必要があります:
&prompt.root; cvsup -g -L 2 supfile
オプションは CVSup
に GUI を使用しないように伝えます。X11
を利用していない場合には自動的に指定されますが、
そうでない場合は明示的に指定します。
オプションは cvsup
にファイル更新中の詳細情報をプリントアウト
するように伝えます。冗長性には から
までの三つのレベルがあります。
デフォルトは 0 であり、エラーメッセージ以外はまったく出力
しません。
たくさんの他のオプション変数があります。
それらの簡単な一覧は cvsup -H
で表示されます。
より詳しい説明はマニュアルページをご覧ください。
動作している更新の方法に満足したら、&man.cron.8;
を使って CVSup を定期的に
実行させる準備をすることができます。cron から起動する際には、
明示的に CVSup が GUI
を使わないようにする必要があります。
CVSup ファイルコレクション
CVSup
経由で入手できるファイルコレクションは
階層的に組織化されています。
いくつか大きなコレクションがあり、
それらは小さなサブコレクションに 分割されています。
大きなコレクションは、そのサブコレクション毎に
受信することと同じことになります。
下の一覧ではコレクション間の階層関係を
字下げして表現します。
最も一般的に使用するコレクションは
src-all、
ports-all です。
他のコレクションは特別な目的を持つ人達だけが使用しており、
ミラーサイトはそれらのすべてを
持っていないかもしれません。
cvs-all release=cvs
メインの &os; CVS リポジトリであり、
暗号のコードを含んでいます。
distrib release=cvs
&os;
の配布とミラーに関連するファイルです。
doc-all release=cvs
&os;
ハンドブックおよびその他のドキュメントのソースです。
これには &os; web サイトのファイルは含まれません。
ports-all release=cvs
&os; Ports Collection です。
ports-all (ports ツリー全体) を更新せずに、
以下のサブコレクションの一つを使う場合は、常に
ports-base サブコレクションを更新することを忘れないでください!
ports の構築システムに変更があると、
ports-base に反映されます。
そしてほとんどの場合、その変更は新しい ports
で実際に
使われるからです。
つまり、個々の ports
だけを更新していると、
奇妙なエラーで構築に失敗する可能性が非常に高くなるということです。
ports-base サブコレクションが
最新状態であるかどうかの確認は、
何よりも最初にやらなければならない
ことなのです。
ローカルで ports/INDEX
を作成するには、
ports-all (ports ツリー全体)
が必要です。
サブコレクションのみで ports/INDEX
を作成することはできません。
FAQ を参照してください。
ports-accessibility
release=cvs
障害を持ったユーザの役に立つソフトウェア
ports-arabic
release=cvs
アラビア語サポート
ports-archivers release=cvs
アーカイビングのツール。
ports-astro release=cvs
天文学関連の ports。
ports-audio release=cvs
サウンドサポート。
ports-base release=cvs
Ports Collection の構築システム部分。
/usr/ports のサブディレクトリ
Mk/、Tools/
にある、さまざまなファイルが含まれています。
上の注意文をご覧ください。
&os; Ports Collection の一部分を更新する時には、
このサブコレクションも常に更新しなければなりません。
ports-benchmarks release=cvs
ベンチマークプログラム。
ports-biology release=cvs
植物学関連のプログラム。
ports-cad release=cvs
CAD ツール。
ports-chinese release=cvs
中国語サポート。
ports-comms release=cvs
通信ソフトウェア。
ports-converters release=cvs
文字コードコンバータ。
ports-databases release=cvs
データベース。
ports-deskutils release=cvs
コンピュータが発明される前に
卓上で使われていたものたち。
ports-devel release=cvs
開発ユーティリティ。
ports-dns release=cvs
DNS 関連のソフトウェア。
ports-editors release=cvs
エディタ。
ports-emulators release=cvs
他の OS のエミュレータ。
ports-finance
release=cvs
金融、財務関連のアプリケーション。
ports-ftp release=cvs
FTP クライアントとサーバ。
ports-games release=cvs
ゲーム。
ports-german release=cvs
ドイツ語サポート。
ports-graphics release=cvs
グラフィックユーティリティ。
ports-hebrew
release=cvs
ヘブライ語サポート
ports-hungarian
release=cvs
ハンガリー語のサポート。
ports-irc release=cvs
インターネットリレーチャット (IRC) 用のユーティリティ。
ports-japanese release=cvs
日本語サポート。
ports-java release=cvs
&java; ユーティリティ。
ports-korean release=cvs
韓国語サポート。
ports-lang release=cvs
プログラミング言語。
ports-mail release=cvs
メールソフトウェア。
ports-math release=cvs
数値計算ソフトウェア。
ports-mbone release=cvs
MBone アプリケーション。
ports-misc release=cvs
色々なユーティリティ。
ports-multimedia
release=cvs
マルチメディアソフトウェア。
ports-net release=cvs
ネットワーキングソフトウェア。
ports-net-im
release=cvs
インスタントメッセージングソフト。
ports-net-mgmt
release=cvs
ネットワーク管理ソフトウェア
ports-net-p2p
release=cvs
ピアツーピアネットワーク。
ports-news release=cvs
USENET ニュースのソフトウェア。
ports-palm release=cvs
Palm シリーズ用ソフトウェア。
ports-polish
release=cvs
ポーランド語のサポート。
ports-ports-mgmt
release=cvs
ports および packages 管理用のユーティリティ。
ports-portuguese
release=cvs
ポルトガル語のサポート。
ports-print release=cvs
印刷ソフトウェア。
ports-russian release=cvs
ロシア語サポート。
ports-science
release=cvs
科学
ports-security release=cvs
セキュリティユーティリティ。
ports-shells release=cvs
コマンドラインシェル。
ports-sysutils release=cvs
システムユーティリティ。
ports-textproc release=cvs
文書処理ユーティリティ
(デスクトップパブリッシングは含まない)。
ports-ukrainian
release=cvs
ウクライナ語サポート
ports-vietnamese release=cvs
ベトナム語サポート。
ports-www release=cvs
World Wide Web 関連のソフトウェア。
ports-x11 release=cvs
X window システムをサポートする ports。
ports-x11-clocks release=cvs
X11 上で動作する時計の数々。
ports-x11-drivers
release=cvs
X11 のドライバ。
ports-x11-fm release=cvs
X11 上で動作するファイラ。
ports-x11-fonts release=cvs
X11 のフォントとフォントユーティリティ。
ports-x11-toolkits release=cvs
X11 のツールキット。
ports-x11-servers
release=cvs
各種 X11 サーバ。
ports-x11-themes
release=cvs
X11 のテーマ
ports-x11-wm
release=cvs
X11 のウィンドウマネージャ。
projects-all release=cvs
&os; プロジェクトのリポジトリのソース。
src-all release=cvs
メインの &os; ソース群であり、
暗号のコードを含んでいます。
src-base release=cvs
/usr/src
のトップにあるその他のファイル。
src-bin release=cvs
シングルユーザモードで必要な
ユーザユーティリティ
(/usr/src/bin)。
src-cddl
release=cvs
CDDL ライセンスのユーティリティおよびライブラリ
(/usr/src/cddl)。
src-contrib release=cvs
&os; プロジェクト外部からの
ユーティリティおよびライブラリ、
比較的無修正
(/usr/src/contrib)。
src-crypto release=cvs
&os; プロジェクトの外部で開発された暗号ユーティリティとライブラリで、
ほとんどそのままの形で使われます
(/usr/src/crypto)。
src-eBones release=cvs
Kerberos と DES
(/usr/src/eBones) のこと。
現在の &os; リリースでは使われていません。
src-etc release=cvs
システムコンフィグレーションファイル
(/usr/src/etc)。
src-games release=cvs
ゲーム
(/usr/src/games)。
src-gnu release=cvs
GNU Public License
下にあるユーティリティ
(/usr/src/gnu)。
src-include release=cvs
ヘッダファイル
(/usr/src/include)。
src-kerberos5 release=cvs
Kerberos5 セキュリティパッケージ
(/usr/src/kerberos5)。
src-kerberosIV release=cvs
KerberosIV セキュリティパッケージ
(/usr/src/kerberosIV)。
src-lib release=cvs
ライブラリ
(/usr/src/lib)。
src-libexec release=cvs
システムプログラムであり、
通常は他のプログラムから実行される
(/usr/src/libexec)。
src-release release=cvs
&os; の release
を構築するために必要なファイル
(/usr/src/release)。
src-rescue
release=cvs
システム復旧のためのスタティックリンクされている緊急用プログラム。
&man.rescue.8; をご覧ください
(/usr/src/rescue)。
src-sbin release=cvs
シングルユーザモード用の
システムユーティリティ
(/usr/src/sbin)。
src-secure
release=cvs
暗号化ライブラリとコマンド
(/usr/src/secure)。
src-share release=cvs
多様なシステム間で共有可能なファイル
(/usr/src/share)。
src-sys release=cvs
カーネル
(/usr/src/sys)。
src-sys-crypto
release=cvs
カーネル用の暗号コード
(/usr/src/sys/crypto)。
src-tools release=cvs
&os; の保守用の色々なツール
(/usr/src/tools)。
src-usrbin release=cvs
ユーザユーティリティ
(/usr/src/usr.bin)。
src-usrsbin release=cvs
システムユーティリティ
(/usr/src/usr.sbin)。
www release=cvs
&os; WWW サイトのソースです。
distrib release=self
CVSup
サーバ自身のコンフィグレーションファイルです。CVSup
ミラーサイトが使用します。
gnats release=current
GNATS バグトラッキングデータベースです。
mail-archive release=current
&os; 関連メーリングリストのアーカイブ。
www release=current
前処理された &os; WWW サイトのファイルです
(ソースではありません)。
WWW ミラーサイトが使用します。
詳細について
CVSup の FAQ や
CVSup に関するその他の情報については
The CVSup Home Page をご覧ください。
CVSup のほとんどの &os;
関連の議論は &a.hackers; でおこなわれています。
ソフトウェアの新しいバージョンは &a.announce; で
アナウンスされます。
CVSup に関する質問やバグ報告については
CVSup FAQ をご覧ください。
CVSup サイト
&os; の CVSup
サーバは以下のサイトで稼働しています。
&chap.mirrors.cvsup.inc;
CVS タグ
cvs や CVSup
を使用してソースを入手したり同期させたりするとき、
リビジョンタグを指定しなければなりません。
リビジョンタグは、特定の &os; 開発ブランチか、
もしくはある時刻に対応しています。前者を ブランチタグ
、
後者を リリースタグ
と呼びます。
ブランチタグ
ここにある HEAD (常に有効なタグ)
以外のすべてのタグは、src/ のみに有効です。
ports/、doc/、
www/ ツリーは、ブランチに分けられていません。
HEAD
主要部をなす流れ、すなわち &os;-CURRENT
のための名前です。また、
どのリビジョンも指定されなかったときにはこれになります。
CVSup では、
このタグは . で表されます
(句読点ではありません。.
文字そのものです)。
CVS
ではこれがリビジョンタグが指定されなかった時のデフォルトです。
STABLE な計算機上に CURRENT
のソースをチェクアウトしたりアップデートするのは、
思うところがあってやっているのというのでなければ、
よい考えとはいえません。
RELENG_8
&os;-8.X の開発のための流れです。
&os; 8-STABLE としても知られています。
RELENG_8_1
&os;-8.1 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_8_0
&os;-8.0 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_7
&os;-7.X の開発のための流れです。
&os; 7-STABLE としても知られています。
RELENG_7_3
&os;-7.3 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_7_2
&os;-7.2 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_7_1
&os;-7.1 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_7_0
&os;-7.0 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_6
&os;-6.X の開発のための流れです。
&os; 6-STABLE としても知られています。
RELENG_6_4
&os;-6.4 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_6_3
&os;-6.3 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_6_2
&os;-6.2 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_6_1
&os;-6.1 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_6_0
&os;-6.0 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_5
&os;-5.X の開発のための流れです。
&os; 5-STABLE としても知られています。
RELENG_5_5
&os;-5.5 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_5_4
&os;-5.4 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_5_3
&os;-5.3 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_5_2
&os;-5.2 および &os;-5.2.1 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_5_1
&os;-5.1 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_5_0
&os;-5.0 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_4
&os;-4.X の開発のための流れです。
&os; 4-STABLE としても知られています。
RELENG_4_11
&os;-4.11 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_4_10
&os;-4.10 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_4_9
&os;-4.9 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_4_8
&os;-4.8 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_4_7
&os;-4.7 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_4_6
&os;-4.6 および &os;-4.6.2 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_4_5
&os;-4.5 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_4_4
&os;-4.4 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_4_3
&os;-4.3 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や
その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。
RELENG_3
&os;-3.X の開発のための流れです。
3.X-STABLE としても知られています。
RELENG_2_2
&os;-2.2.X の開発のための流れです。2.2-STABLE
としても知られています。このブランチは大部分が
すたれています。
リリースタグ
これらのタグは、各バージョンの &os; がリリースされた時点に対応しています。
リリースエンジニアリング工程は、
Release Engineering
Information
と
Release
Process
に詳細にまとめられています。
src ツリーでは、
RELENG_ で始まる名前のタグが使われています。
ports ツリーおよび
doc ツリーでは、
RELEASE で始まる名前のタグが使われています。
なお、www ツリーは、
リリースに際して特別なタグが付与されることはありません。
RELENG_8_1_0_RELEASE
&os; 8.1
RELENG_8_0_0_RELEASE
&os; 8.0
RELENG_7_3_0_RELEASE
&os; 7.3
RELENG_7_2_0_RELEASE
&os; 7.2
RELENG_7_1_0_RELEASE
&os; 7.1
RELENG_7_0_0_RELEASE
&os; 7.0
RELENG_6_4_0_RELEASE
&os; 6.4
RELENG_6_3_0_RELEASE
&os; 6.3
RELENG_6_2_0_RELEASE
&os; 6.2
RELENG_6_1_0_RELEASE
&os; 6.1
RELENG_6_0_0_RELEASE
&os; 6.0
RELENG_5_5_0_RELEASE
&os; 5.5
RELENG_5_4_0_RELEASE
&os; 5.4
RELENG_4_11_0_RELEASE
&os; 4.11
RELENG_5_3_0_RELEASE
&os; 5.3
RELENG_4_10_0_RELEASE
&os; 4.10
RELENG_5_2_1_RELEASE
&os; 5.2.1
RELENG_5_2_0_RELEASE
&os; 5.2
RELENG_4_9_0_RELEASE
&os; 4.9
RELENG_5_1_0_RELEASE
&os; 5.1
RELENG_4_8_0_RELEASE
&os; 4.8
RELENG_5_0_0_RELEASE
&os; 5.0
RELENG_4_7_0_RELEASE
&os; 4.7
RELENG_4_6_2_RELEASE
&os; 4.6.2
RELENG_4_6_1_RELEASE
&os; 4.6.1
RELENG_4_6_0_RELEASE
&os; 4.6
RELENG_4_5_0_RELEASE
&os; 4.5
RELENG_4_4_0_RELEASE
&os; 4.4
RELENG_4_3_0_RELEASE
&os; 4.3
RELENG_4_2_0_RELEASE
&os; 4.2
RELENG_4_1_1_RELEASE
&os; 4.1.1
RELENG_4_1_0_RELEASE
&os; 4.1
RELENG_4_0_0_RELEASE
&os; 4.0
RELENG_3_5_0_RELEASE
&os;-3.5
RELENG_3_4_0_RELEASE
&os;-3.4
RELENG_3_3_0_RELEASE
&os;-3.3
RELENG_3_2_0_RELEASE
&os;-3.2
RELENG_3_1_0_RELEASE
&os;-3.1
RELENG_3_0_0_RELEASE
&os;-3.0
RELENG_2_2_8_RELEASE
&os;-2.2.8
RELENG_2_2_7_RELEASE
&os;-2.2.7
RELENG_2_2_6_RELEASE
&os;-2.2.6
RELENG_2_2_5_RELEASE
&os;-2.2.5
RELENG_2_2_2_RELEASE
&os;-2.2.2
RELENG_2_2_1_RELEASE
&os;-2.2.1
RELENG_2_2_0_RELEASE
&os;-2.2.0
AFS サイト
&os; の AFS サーバは以下のサイトで稼働しています:
スウェーデン
ファイルは以下の場所にあります:
/afs/stacken.kth.se/ftp/pub/FreeBSD/
stacken.kth.se # Stacken Computer Club, KTH, Sweden
130.237.234.43 #hot.stacken.kth.se
130.237.237.230 #fishburger.stacken.kth.se
130.237.234.3 #milko.stacken.kth.se
(保守担当 ftp@stacken.kth.se)
rsync ミラーサイト
次のサイトは、&os; を rsync プロトコルで提供しています。
rsync ユーティリティは
&man.rcp.1; コマンドとほぼ同じ機能を実現するもので、
こちらの方が豊富なオプションを備え、送り側と受け側の差分だけを
転送するという rsync リモート更新プロトコルを使用するという点が異なります。
rsync を使うと、ネットワーク経由での同期を非常に高速に行なうことが可能です。
特に、&os; FTP サーバや CVS リポジトリのミラーサイトを作成する時に便利でしょう。
rsync は、多くのオペレーティングシステムで
利用することができます。&os; 版は、
net/rsync の
port か、package を使ってください。
チェコ共和国
rsync://ftp.cz.FreeBSD.org/
提供しているコレクション:
ftp: &os; FTP サーバの部分ミラー
&os;: &os; FTP サーバの全体ミラー
オランダ
rsync://ftp.nl.FreeBSD.org/
提供しているコレクション:
&os;: &os; FTP サーバの全体ミラー
ロシア
rsync://ftp.mtu.ru/
提供しているコレクション:
&os;: &os; FTP サーバの全体ミラー
&os;-gnats: GNATS バグトラッキングデータベース
&os;-Archive: &os; アーカイブ FTP サーバのミラー
台湾
rsync://ftp.tw.FreeBSD.org/
rsync://ftp2.tw.FreeBSD.org/
rsync://ftp6.tw.FreeBSD.org/
提供しているコレクション:
&os;: &os; FTP サーバの全体ミラー
イギリス
rsync://rsync.mirrorservice.org/
提供しているコレクション:
sites/ftp.freebsd.org: &os; FTP サーバの全体ミラー
アメリカ合衆国
rsync://ftp-master.FreeBSD.org/
このサーバは、&os; の一次ミラーサイトとしてのみ使われています。
提供しているコレクション:
&os;: &os; FTP サーバのマスタアーカイブ
acl: The &os; マスタ ACL リスト
rsync://ftp13.FreeBSD.org/
提供しているコレクション:
&os;: &os; FTP サーバの全体ミラー
diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/multimedia/chapter.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/multimedia/chapter.sgml
index a61a5ff0d4..88eaddb58d 100644
--- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/multimedia/chapter.sgml
+++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/multimedia/chapter.sgml
@@ -1,1918 +1,1910 @@
Ross
Lippert
編集:
マルチメディア
この章では
FreeBSD は数多くの種類のサウンドカードに対応しており、
コンピュータで原音に忠実な出力を楽しむことができます。
これには録音機能と、MPEG Layer 3 Audio (MP3) や WAV, Ogg Vorbis
などをはじめとした多くの形式の音楽の再生機能が含まれます。
加えて FreeBSD の Ports Collection には、録音した音楽を
編集したり、音響効果を加えたり、接続された
MIDI 機器を制御するためのアプリケーションがあります。
多くの試みによって、&os; ではビデオファイルおよび DVD の
再生ができるようになりました。さまざまなビデオメディアをエンコード、
変換、再生するアプリケーションの数は、
音声用のアプリケーションほど充実していません。
この文書を執筆している時点では、たとえば
audio/sox
のようなファイル形式を変換するためのすぐれたアプリケーションは
Ports Collection にありません。しかしながら、
この分野のソフトウェアの状況は急速に変わりつつあります。
この章ではサウンドカードを設定するために必要な方法を説明します
(ただし、高音質で再生するためには若干の微調整が必要かもしれません)。
ビデオカードのハードウェアに関する問題は、
X11 ()
のインストールと設定においてすでに扱いましたので、
そちらをご覧ください。
この章を読むと、以下のことがわかります。
サウンドカードを認識させるためにシステムを設定する方法
サウンドカードがうまく動作しているかどうかテストする方法
サウンドの設定に関するトラブルシューティング
MP3 およびその他の形式の音声を再生、エンコードする方法
X サーバで
どのようにビデオに対応しているか
ビデオを再生、エンコードするのに役に立つ ports
DVD の .mpg ファイルおよび
.avi ファイルを再生する方法
CD および DVD の情報を抽出する方法
TV カードの設定方法
画像スキャナの設定方法
この章を読む前に、以下のことを理解しておく必要があります。
新しいカーネルを設定してインストールする方法
()
オーディオ CD を &man.mount.8;
でマウントしようとすると、少なくともエラーになります。
最悪の場合、カーネルパニックが発生するでしょう。
これらのメディアは通常の ISO ファイルシステムとは異なり、
特別なエンコードが施されているからです。
Moses
Moore
寄稿:
Marc
Fonvieille
- &os; 5.X のための再構成:
+ 再構成:
サウンドカードの設定
システムを設定する
PCI
ISA
サウンドカード
設定をはじめる前に、あなたが持っているカードのモデル、
そのカードが使用しているチップ、そして PCI, ISA
どちらのカードなのかを確認する必要があります。
FreeBSD は PCI および ISA の両方のカードに幅広く対応しています。
使用しているカードが対応しているかどうかは、
ハードウェアノート
の対応オーディオデバイスの一覧を調べてください。
このハードウェアノートには、カードに対してどのドライバを利用すればよいか
についても言及されています。
カーネル
設定
サウンドデバイスを使うために、
適切なデバイスドライバを読み込まなければいけません。
これには二つの方法のどちらかでできるでしょう。
もっとも簡単な方法は &man.kldload.8;
を使ってサウンドカードのカーネルモジュールを単に読み込むことです。
次のコマンドで実現できます。
&prompt.root; kldload snd_emu10k1
または /boot/loader.conf
ファイルにこのような適切な行を加えて実現することもできます。
snd_emu10k1_load="YES"
以上は Creative &soundblaster; Live! サウンドカードの例です。
他に利用可能な読み込み可能なサウンドモジュールは
/boot/defaults/loader.conf
に記載されています。
どのドライバを利用すればいいか確かでなければ、
snd_driver
モジュールを読み込んでみてください。
&prompt.root; kldload snd_driver
snd_driver モジュールは、
一般に使用されるカードに対応したドライバをまとめて一度に読み込む
メタドライバです。このドライバを使用すれば、
速やかに正しいドライバを探し出すことができるでしょう。
/boot/loader.conf ファイルを使用して、
すべてのサウンドドライバを読み込むこともできます。
snd_driver メタドライバの読み込み後に、
どのドライバがサウンドカードに選択されたのかを知りたいのなら
cat /dev/sndstat コマンドで
/dev/sndstat ファイルを調べてください。
二つ目の方法は、
サウンドカードのドライバをカーネルへ静的に組み込むことです。
以下の節では、この方法でハードウェアを対応させる方法を説明します。
カーネル再構築の詳細は
を参照してください。
サウンドに対応したカスタムカーネルを設定する
はじめに、オーディオフレームワークドライバ
&man.sound.4; をカーネルに追加します。
カーネルコンフィグレーションファイルに以下の行を追加してください。
device sound
次に、サウンドカードに対応したドライバを追加します。
それには、どのドライバがカードに対応しているかを知る必要があります。
使用しているカードに対する正しいドライバを決定するために、
ハードウェアノート
の対応オーディオデバイスの一覧を調べてください。
たとえば、Creative &soundblaster; Live! サウンドカードは
&man.snd.emu10k1.4; ドライバが対応しています。
このカードを使用するためには、カーネルコンフィグレーションファイルに
以下の行を追加してください。
device snd_emu10k1
ドライバのマニュアルページを読んで、
追加すべき構文を調べてください。
対応しているすべてのサウンドドライバに関する
カーネルコンフィグレーションの具体的な構文は、
/usr/src/sys/conf/NOTES
にもあります。
すべての PnP 非対応の ISA カードに当てはまるように、
PnP 非対応の ISA サウンドカードでは、
カーネルにカードが使用する資源
(IRQ, I/O ポートなど) を明示的に指定する必要があるかもしれません。
この場合は、/boot/device.hints
ファイルを使用してください。
システムの起動時に、&man.loader.8;
はこのファイルを読み、設定情報をカーネルに渡します。
たとえば、PnP 非対応の古い Creative &soundblaster; 16 (ISA 接続)
には snd_sb16 とともに &man.snd.sbc.4; ドライバを使用します。
このカードを使用する場合には、カーネルコンフィグレーションファイルに
以下の行を追加すると同時に、
device snd_sbc
device snd_sb16
/boot/device.hints
ファイルに以下のエントリを追加してください。
hint.sbc.0.at="isa"
hint.sbc.0.port="0x220"
hint.sbc.0.irq="5"
hint.sbc.0.drq="1"
hint.sbc.0.flags="0x15"
この例では、
I/O ポートに 0x220 を、
IRQ に 5 を使用します。
/boot/device.hints
ファイルに用いるべき構文は、
&man.sound.4; ドライバのマニュアルページ、および、
各ドライバのマニュアルページに記載されています。
初期設定は以上の通りです。
カードを使用する状況によっては、
IRQ やその他の設定を変更する必要があるかもしれません。
このカードについての詳細は、
&man.snd.sbc.4; マニュアルページをご覧ください。
サウンドカードのテスト
カーネルを変更して再起動するか、必要となるモジュールを読み込むと、
システムのメッセージバッファ (&man.dmesg.8;)
にサウンドカードが認識されたことが示されます。
たとえば、次のようなメッセージが出力されます。
pcm0: <Intel ICH3 (82801CA)> port 0xdc80-0xdcbf,0xd800-0xd8ff irq 5 at device 31.5 on pci0
pcm0: [GIANT-LOCKED]
pcm0: <Cirrus Logic CS4205 AC97 Codec>
サウンドカードの状態は、/dev/sndstat
ファイルを使用して確認することができます。
&prompt.root; cat /dev/sndstat
FreeBSD Audio Driver (newpcm)
Installed devices:
pcm0: <Intel ICH3 (82801CA)> at io 0xd800, 0xdc80 irq 5 bufsz 16384
kld snd_ich (1p/2r/0v channels duplex default)
この出力はシステムによって異なるでしょう。
pcm デバイスがなければ、
今までの手順を振り返ってみてください。
カーネルコンフィグレーションファイルをもう一度見直して、
正しいデバイスドライバを選択しているかどうか確認してください。
トラブルシューティングは
を参照してください。
すべてうまくいけば、サウンドカードが機能するでしょう。
CD-ROM または
DVD-ROM ドライブのオーディオ出力端子がサウンドカードと適切に接続されていれば、
&man.cdcontrol.1; を使ってドライブ内の CD を再生できます。
&prompt.user; cdcontrol -f /dev/acd0 play 1
audio/workman
のように、よりよいインタフェースを提供する
さまざまなアプリケーションがあります。
MP3 オーディオファイルを聴くために
audio/mpg123
のようなアプリケーションをインストールしようと思うかもしれません。
手っ取り早くカードをテストするには、
/dev/dsp デバイスにデータを送ってみてください。
たとえば、以下のようにします。
&prompt.user; cat filename > /dev/dsp
ここで filename
はどんなファイルでも構いません。
このコマンドラインを実行すると雑音が発生するはずです。
これにより、サウンドカードが実際に動作していることを確認できます。
サウンドカードのミキサレベルは
&man.mixer.8; コマンドで変更することができます。
詳細は &man.mixer.8; マニュアルページをご覧ください。
よくある問題
デバイスノード
I/O ポート
IRQ
DSP
エラー
解決方法
sb_dspwr(XX) timed out
使用する
I/O ポートが適切に設定されていません。
bad irq XX
使用する IRQ が正しく設定されていません。
サウンドカードの IRQ と設定した IRQ
が同じかどうか確かめてください。
xxx: gus pcm not attached, out of memory
デバイスを使用するのに
十分なメモリを確保できません。
xxx: can't open /dev/dsp!
fstat | grep dsp
を使って、他のアプリケーションがデバイスを
使用しているか調べてください。
注目すべきトラブルメーカは
esound と
KDE
のサウンド機能です。
Munish
Chopra
寄稿:
複数音源の利用
特定のアプリケーションとのサウンドデバイスの共用に対応していない時、
esound または
artsd のように
同時に再生することのできる音源を複数実装していることは、
多くの場合望ましいことです。
FreeBSD では、
仮想サウンドチャネル
を使ってこれを実現でき、&man.sysctl.8; で設定できます。
仮想チャネルはカーネル内でサウンドを合成することにより、
サウンドカードの再生を多重化することができます。
仮想チャネルの数を決めるのに三つの sysctl 変数を設定できます。
root ユーザで以下のようにします。
&prompt.root; sysctl dev.pcm.0.play.vchans=4
&prompt.root; sysctl dev.pcm.0.rec.vchans=4
&prompt.root; sysctl hw.snd.maxautovchans=4
上記の例では四つの仮想チャネルを設定しています。
これは通常利用する上で十分実用的な数です。
dev.pcm.0.play.vchans=4 と
dev.pcm.0.rec.vchans=4 は、
pcm0
が再生や録音のために持っている仮想チャネルの数で、
一度デバイスが取り付けられると設定できます。
hw.snd.maxautovchans は、
&man.kldload.8;
を用いて認識された新しいデバイスの仮想チャネル数です。
pcm
モジュールはハードウェアドライバとは独立して読み込むことができるので、
後でどんなにデバイスを認識しても
hw.snd.maxautovchans
は仮想チャネルを格納できます。
より詳細な情報については &man.pcm.4;
のマニュアルページを参照してください。
デバイスを使用しているときに
仮想チャンネルの数を変更することはできません。
まず、ミュージックプレーヤやサウンドデーモンといった
デバイスを使用しているすべてのプログラムを終了してください。
- &man.devfs.5; を使用していないのなら、
- 利用するアプリケーションに
- /dev/dsp0.x
- を指定しなければならないでしょう。
- 上記の例のように dev.pcm.0.rec.vchans
- を 4 に設定すると
- x は 0 から 3 となります。
- &man.devfs.5; を使用しているシステムでは、
+
/dev/dsp0
- を必要とするプログラムが意識しなくてもこれらが自動的に設定されます。
+ を必要とするプログラムが意識しなくても、
+ 適切な pcm
+ デバイスが自動的に設定されます。
Josef
El-Rayes
寄稿:
ミキサチャネルの初期値を設定する
各ミキサチャネルの初期値は
&man.pcm.4; ドライバのソースにハードコーディングされています。
起動時に記録されていた値をミキサに設定する
さまざまなアプリケーションやデーモンがありますが、
あまりよい解決方法ではありません。
適切な値を /boot/device.hints
ファイルに記述することにより、
ドライバレベルでミキサの初期値を設定することができます。
たとえば、以下のような行を追加します。
hint.pcm.0.vol="50"
この例では、&man.pcm.4; が読み込まれたと同時に、
ボリュームチャネルの初期値を 50 に設定します。
Chern
Lee
寄稿:
MP3 オーディオ
MP3 (MPEG Layer 3 Audio) は
CD に匹敵する音質でサウンドを再生できます。あなたの FreeBSD
ワークステーションにこのプレイヤをインストールしない理由はないでしょう。
MP3 プレイヤ
XMMS (X Multimedia System) は
とても人気のある X11 ベースの MP3 プレイヤです。
XMMS
のグラフィカルインタフェースは
Nullsoft の Winamp
とほとんど同一なので、Winamp
のスキンを使うことができます。
XMMS
はネイティブプラグインにも対応しています。
XMMS は
multimedia/xmms の
port または package からインストールできます。
XMMS
のプレイリスト、グラフィックイコライザそしてその他のインタフェースは
直感的です。
Winamp を使いなれている人は
簡単に XMMS を使えるでしょう。
audio/mpg123
はコマンドライン上の代替となる MP3 プレイヤの port です。
mpg123
はサウンドデバイスと MP3 ファイルを指定して実行できます。
/dev/dsp1.0 デバイスを使用して
MP3 ファイル Foobar-GreatestHits.mp3
を再生するのであれば、次のように実行してください。
&prompt.root; mpg123 -a /dev/dsp1.0 Foobar-GreatestHits.mp3
High Performance MPEG 1.0/2.0/2.5 Audio Player for Layer 1, 2 and 3.
Version 0.59r (1999/Jun/15). Written and copyrights by Michael Hipp.
Uses code from various people. See 'README' for more!
THIS SOFTWARE COMES WITH ABSOLUTELY NO WARRANTY! USE AT YOUR OWN RISK!
Playing MPEG stream from Foobar-GreatestHits.mp3 ...
MPEG 1.0 layer III, 128 kbit/s, 44100 Hz joint-stereo
CD 音声トラックの抽出
CD 全体または CD トラックを MP3 に変換する前に、CD
上のオーディオデータをハードディスク上に抽出する必要があります。
これには raw CDDA (CD Digital Audio) データを WAV
ファイルにコピーします。
sysutils/cdrtools
スイートの一部である cdda2wav ツールは
CD からオーディオデータを抽出したり、
情報を関係づけるのに使われます。
CD をドライブにいれて次のコマンドを
(rootで) 実行して、
CD 全体を (トラックごとに) 個々の WAV ファイルに抽出できます。
&prompt.root; cdda2wav -D 0,1,0 -B
cdda2wav
は ATAPI (IDE) CDROM ドライブにも対応しています。
IDE ドライブから抽出するには、
SCSI ユニット番号をデバイス名に置き換えて指定します。
たとえば IDE ドライブから七番目のトラックを抽出するには、
次のようにします。
&prompt.root; cdda2wav -D /dev/acd0 -t 7
は
SCSI デバイス 0,1,0 を表します。
これは cdrecord -scanbus
の出力に一致します。
個々のトラックを抽出するには、
次のように オプションを使用します。
&prompt.root; cdda2wav -D 0,1,0 -t 7
上記の例はオーディオ CDROM の七番目のトラックを抽出します。
範囲を指定して、
たとえば一番目から七番目のトラックまで抽出したい場合、
次のようにします。
&prompt.root; cdda2wav -D 0,1,0 -t 1+7
&man.dd.1; ユーティリティも ATAPI
ドライブ上のオーディオトラックを展開するのに使われます。
何ができるか詳しいことは
オーディオ CD の複製について
を参照してください。
MP3 のエンコード
現在、一般に好まれている MP3 エンコーダは
lame です。
lame は Ports Collection の
audio/lame
に収録されています。
次のコマンドを実行すると、抽出した WAV ファイル
audio01.wav を使って
audio01.mp3 に変換します。
&prompt.root; lame -h -b 128 \
--tt "曲名" \
--ta "アーティスト名" \
--tl "アルバム名" \
--ty "年" \
--tc "コメント" \
--tg "ジャンル" \
audio01.wav audio01.mp3
128 kbits が標準のビットレートのようです。
多くの人はさらに高音質の 160 kbits または 192 kbits
を好むでしょう。
ビットレートが高くなるにつれて作成される
MP3 ファイルは多くのディスク領域を消費しますが、より高音質となります。
オプションを指定すると
低速高品質
モードとなります。
ではじまるオプションは ID3 タグを設定します。
このタグにはたいてい曲の情報が含まれており、
MP3 ファイルに格納されます。
lame
のマニュアルを参照すれば他のオプションが見つかるでしょう。
MP3 のデコード
MP3 からオーディオ CD を作成するには、
MP3 形式を非圧縮 WAV 形式に変換しなければなりません。
XMMS と
mpg123 の両方が
MP3 から非圧縮ファイル形式への出力に対応しています。
XMMS
でディスクへ書き出す方法は次の通りです。
XMMS を起動します。
右クリックで
XMMS メニューを表示します。
Options
から Preference を選択します。
Output Plugin を Disk Writer Plugin
に変更します。
Configure を押します。
非圧縮ファイルを書き出すディレクトリを入力
(または選択) します。
普段通り XMMS
へ MP3 ファイルを読み込みます。
音量は 100% で イコライザの設定はオフにします。
Play を押します—
XMMS
は MP3 を再生しているかのように表示しますが、
音声はきこえません。
実際には MP3 をファイルに出力しています。
再び MP3 を聴けるように
Output Plugin を以前のように元に戻すのを忘れないでください。
mpg123
で標準出力へ書き出す方法は次の通りです。
mpg123 -s audio01.mp3
> audio01.pcm を実行します。
XMMS
は WAV 形式でファイルに書き出しますが、
mpg123 は
MP3 を PCM オーディオデータに変換します。
両形式は cdrecord
を使ってオーディオ CD を作成するのに利用することができます。
&man.burncd.8; を使う場合は raw PCM データが必要です。
WAV ファイルを使用する場合、
それぞれのトラックの先頭に小さなノイズが入るのに気づくでしょう。
これは WAV ファイルのヘッダ情報です。
SoX
(audio/sox の port または package
からインストールできます)
を使うと簡単に WAV ファイルのヘッダ情報を削除できます。
&prompt.user; sox -t wav -r 44100 -s -w -c 2 track.wav track.raw
FreeBSD での CD 作成の詳しい情報は
を参照してください。
Ross
Lippert
寄稿:
ビデオ再生
ビデオ再生は今まさに成長中の新しいアプリケーション分野です。
辛抱強くしてください。
音声のようにすべてが順調にいくとは限りません。
設定をはじめる前に、あなたが持っているビデオカードのモデル、
そのカードが使用しているチップを確認する必要があります。
- &xorg; および
- &xfree86;
+ &xorg;
はさまざまなビデオカードに対応していますが、
ビデオ再生に申し分のない性能を発揮できるカードはわずかです。
あなたのビデオカードの利用している X
サーバが対応している拡張機能のリストを得るには、
X11 を実行中に &man.xdpyinfo.1; コマンドを実行してください。
さまざまなプレイヤやオプションを試すのに、
テストファイルとして小さな MPEG ファイルを用意しておくのはよい考えです。
いくつかの DVD プレイヤは DVD メディアを
/dev/dvd として
初期設定しているか、ハードコーディングされているので、
次のように適切なデバイスにシンボリックリンクを張っておくと便利かもしれません。
&prompt.root; ln -sf /dev/acd0 /dev/dvd
&prompt.root; ln -sf /dev/acd0 /dev/rdvd
&man.devfs.5; の仕様により、
このように手動で作成されたリンクは再起動すると消えてしまいます。
システムの起動時にこれらのシンボリックリンクを自動的に作成するには、
/etc/devfs.conf に下記の設定を追加します。
link acd0 dvd
link acd0 rdvd
加えて、特別な DVD-ROM 機能を必要とする DVD 解読は、
DVD デバイスへの書き込み権限が必要です。
共有メモリ X11 インタフェースを改善するために、
いくつかの &man.sysctl.8; 変数の値を増やすことが推奨されています。
kern.ipc.shmmax=67108864
kern.ipc.shmall=32768
ビデオ機能の決定
XVideo
SDL
DGA
X11 においてビデオ表示性能を改善する方法はいくつかあると思われます。
ちゃんと動作するかどうかはハードウェアに大きく依存しています。
下記に説明したどの方法でも、
ハードウェアが変わると品質が変わるでしょう。
二つ目に、X11
でのビデオレンダリングは最近多くの注目を集めるトピックです。
- そして &xorg; や
- &xfree86;
+ そして &xorg;
のバージョンを追うごとに、著しく改良されているかもしれません。
よく知られたビデオインタフェースは次の通りです。
X11: 共有メモリを用いた通常の X11 出力
XVideo: X11 drawable 内でのビデオ再生に対応した
X11 インタフェースの拡張機能
SDL: Simple Directmedia Layer
DGA: Direct Graphics Access
SVGAlib: 低レベルコンソールグラフィックレイヤ
XVideo
- &xorg; と
- &xfree86; 4.X には
+ &xorg; には
XVideo (または Xvideo, Xv, xv)
と呼ばれる拡張機能があります。
これは特別なアクセラレーションによって drawable オブジェクト
に直接ビデオを表示することができます。
この拡張機能によって、
低速なマシンでも、とてもすぐれた品質の再生が可能となります。
この拡張機能が動作しているかどうかを調べるには、
xvinfo を使います。
&prompt.user; xvinfo
以下のような結果が得られたならば、あなたのカードは
XVideo に対応しています。
X-Video Extension version 2.2
screen #0
Adaptor #0: "Savage Streams Engine"
number of ports: 1
port base: 43
operations supported: PutImage
supported visuals:
depth 16, visualID 0x22
depth 16, visualID 0x23
number of attributes: 5
"XV_COLORKEY" (range 0 to 16777215)
client settable attribute
client gettable attribute (current value is 2110)
"XV_BRIGHTNESS" (range -128 to 127)
client settable attribute
client gettable attribute (current value is 0)
"XV_CONTRAST" (range 0 to 255)
client settable attribute
client gettable attribute (current value is 128)
"XV_SATURATION" (range 0 to 255)
client settable attribute
client gettable attribute (current value is 128)
"XV_HUE" (range -180 to 180)
client settable attribute
client gettable attribute (current value is 0)
maximum XvImage size: 1024 x 1024
Number of image formats: 7
id: 0x32595559 (YUY2)
guid: 59555932-0000-0010-8000-00aa00389b71
bits per pixel: 16
number of planes: 1
type: YUV (packed)
id: 0x32315659 (YV12)
guid: 59563132-0000-0010-8000-00aa00389b71
bits per pixel: 12
number of planes: 3
type: YUV (planar)
id: 0x30323449 (I420)
guid: 49343230-0000-0010-8000-00aa00389b71
bits per pixel: 12
number of planes: 3
type: YUV (planar)
id: 0x36315652 (RV16)
guid: 52563135-0000-0000-0000-000000000000
bits per pixel: 16
number of planes: 1
type: RGB (packed)
depth: 0
red, green, blue masks: 0x1f, 0x3e0, 0x7c00
id: 0x35315652 (RV15)
guid: 52563136-0000-0000-0000-000000000000
bits per pixel: 16
number of planes: 1
type: RGB (packed)
depth: 0
red, green, blue masks: 0x1f, 0x7e0, 0xf800
id: 0x31313259 (Y211)
guid: 59323131-0000-0010-8000-00aa00389b71
bits per pixel: 6
number of planes: 3
type: YUV (packed)
id: 0x0
guid: 00000000-0000-0000-0000-000000000000
bits per pixel: 0
number of planes: 0
type: RGB (packed)
depth: 1
red, green, blue masks: 0x0, 0x0, 0x0
リストにある形式 (YUV2, YUV12 など) が XVideo
のすべての実装で存在するとは限りません。
対応している形式が少ないために、あるプレイヤでは悪影響が出る
かもしれないことにも注意してください。
出力が以下のような場合、
X-Video Extension version 2.2
screen #0
no adaptors present
あなたのカードはおそらく
XVideo に対応していないのでしょう。
あなたのカードが XVideo に対応していないとしても、
このことはあなたのディスプレイでビデオを表示するのに、
計算上の要求を満たすことがより困難になるだけのことです。
しかしながら、あなたのビデオカードおよびプロセッサによっては、
それでも満足のいく性能が得られるかもしれません。
性能を向上させるには
をよく読むとよいでしょう。
Simple Directmedia Layer
Simple Directmedia Layer (SDL) は
µsoft.windows;, BeOS そして &unix; の間で
サウンドとグラフィックスを効果的に利用した
クロスプラットホームアプリケーションを
開発することを目的としたレイヤです。
SDL レイヤはハードウェアに対する低レベルの抽象的概念を提供し、
時には X11 インタフェースを使用するよりも効果的なことがあります。
SDL は devel/sdl12
からインストールできます。
Direct Graphics Access
Direct Graphics Access は、
プログラムが X サーバを介せず
直接フレームバッファを変更することを可能にする X11 の拡張機能です。
共有メモリを使用するために
低レベルのメモリマッピングが実行できることを期待しているので、
この機能を使うプログラムは root
権限で実行されなければなりません。
DGA 機能拡張は &man.dga.1;
によってテストとベンチマークができます。
dga
実行中はキーボードを押せばいつでもディスプレイ色が変更されます。
中止するには q を押します。
ビデオを扱う ports および packages
ビデオ ports
ビデオ packages
この節では Ports Collection で利用可能な、
ビデオの再生に使用できるソフトウェアについて論じます。
ビデオ再生は大変活発なソフト開発分野で、
さまざまなアプリケーションの機能は、
ここでの説明から省かざるをえません。
はじめに、FreeBSD で実行できるビデオアプリケーションの多くは、
Linux アプリケーションとして開発されたということを知ることは重要です。
これらのアプリケーションの多くはまだベータ版の品質です。
FreeBSD でこれらのビデオアプリケーションを使用する際に、
以下のような問題が起こるかもしれません。
あるアプリケーションが、
他のアプリケーションの作成したファイルを再生できない。
あるアプリケーションが、
自身の作成したファイルを再生できない。
二つの異なるマシンで構築した同じアプリケーションが、
同じファイルを再生する挙動がそれぞれ異なる。
イメージサイズ変更のように見たところではありふれたフィルタが、
バグの多いサイズ変更ルーチンによってひどい人工物を作成する。
アプリケーションがよくコアダンプする。
文書が port と一緒にインストールされない
(文書は web サイトにあったり、その port の
work ディレクトリの中に
残っていることがある)。
これらのアプリケーションの多くはさらに
Linux 主義
を主張するかもしれません。
すなわち、アプリケーションの作者が仮定した、
Linux ディストリビューションでのみ実装されている
ある標準ライブラリの使用方法や
Linux カーネルの特定の機能に起因する問題が生じるかもしれません。
必ずしも port 保守担当者がこれらの問題を把握して作業しているとは限らず、
次のような問題が発生する可能性があります。
プロセッサの特性を検知するための
/proc/cpuinfo の利用
本当はプログラムを終了させるはずであるのに、
停止させてしまうようなスレッドの誤用
一般的にアプリケーションとともに使用され、まだ FreeBSD の
Ports Collection に収録されていないソフトウェアを必要とする
これまで、これらのアプリケーションの開発者は、
移植に必要だったその場しのぎの回避方法を最小化し
問題を解決するために port 保守担当者と協力しています。
MPlayer
MPlayer は最近開発され、
急激に成長しつつあるビデオプレイヤです。
MPlayer チームの目的は、
Linux や他の Unix 系 OS 上で高速性と柔軟性をもたらすことです。
このプロジェクトは、
チーム創設者が当時利用可能だったビデオプレイヤの
ひどい再生能力にうんざりしたのをきっかけとして始まりました。
合理化された設計のために GUI が犠牲にされたと言う人もいます。
しかしながら、コマンドラインオプションおよびキーボード操作に
一度慣れれば非常によく動作します。
MPlayer の作成
MPlayer
作成
MPlayer は
multimedia/mplayer
にあります。
MPlayer は
構築の際にさまざまなハードウェアのチェックをするため、
あるシステムで作成されたバイナリは、
別のシステムで利用できないかもしれません。
したがって port から構築し、
バイナリパッケージを利用しないことが重要です。
さらに、Makefile
や構築のはじめに説明されるように、
make
のコマンドラインで多くのオプションを指定することができます。
&prompt.root; cd /usr/ports/multimedia/mplayer
&prompt.root; make
N - O - T - E
Take a careful look into the Makefile in order
to learn how to tune mplayer towards you personal preferences!
For example,
make WITH_GTK1
builds MPlayer with GTK1-GUI support.
If you want to use the GUI, you can either install
/usr/ports/multimedia/mplayer-skins
or download official skin collections from
http://www.mplayerhq.hu/homepage/dload.html
ほとんどのユーザにとっては
port のデフォルトオプションで十分でしょう。
しかしながら、XviD コーデックが必要なら、
WITH_XVID
オプションをコマンドラインで指定しなければなりません。
また、デフォルトの DVD デバイスを
WITH_DVD_DEVICE
オプションで定義することもできます (デフォルトでは
/dev/acd0 が使用されます)。
この文書を執筆している時点では、
MPlayer の port は HTML
文書、そして mplayer と
mencoder
という二つの実行可能なバイナリを構築します。
mencoder
はビデオを再エンコーディングするためのツールです。
MPlayer のための
HTML 文書は非常に有益です。この章で不足した
ビデオハードウェアおよびインタフェースに関する情報があれば、
MPlayer
の文書は非常に詳細な補足になります。
&unix; のビデオ対応情報を探しているのなら、時間を割いて
MPlayer の文書を読むべきなのは
明らかです。
MPlayer の使用
MPlayer
使用
MPlayer を使用する人はすべて、
各自のホームディレクトリ内に .mplayer
サブディレクトリを用意しなければなりません。
この必要となるサブディレクトリを作成するために、
次のコマンドを入力します。
&prompt.user; cd /usr/ports/multimedia/mplayer
&prompt.user; make install-user
mplayer
のコマンドオプションはマニュアルに記載されています。
さらにより詳細な説明について知りたいなら、HTML 文書をご覧ください。
この節では、一般的な使用法についてほんの少し説明します。
さまざまなビデオインタフェースの一つを用いて
testfile.avi
というファイルを再生するには、
オプションを指定します。
&prompt.user; mplayer -vo xv testfile.avi
&prompt.user; mplayer -vo sdl testfile.avi
&prompt.user; mplayer -vo x11 testfile.avi
&prompt.root; mplayer -vo dga testfile.avi
&prompt.root; mplayer -vo 'sdl:dga' testfile.avi
ビデオ再生の相対的性能は多くの要因に依存し、
ハードウェアに応じて著しく変わると思われるので、
これらのオプションをすべて試してみる価値はあるでしょう。
DVD を再生するには、
testfile.avi を
に置き換えてください。
<N> には再生するタイトル番号を、
DEVICE
は DVD-ROM のデバイスノードを指定します。
たとえば、/dev/dvd
から 2 番目のタイトルを再生するには以下のようにします。
&prompt.root; mplayer -vo xv dvd://3 -dvd-device /dev/dvd
デフォルトの DVD デバイスは、
MPlayer port の構築時に
WITH_DVD_DEVICE で定義することができます。
デフォルトでは /dev/acd0 になります。
詳細はこの port の
Makefile をご覧ください。
停止、休止、再生などをするにはキーの割り当てを調べてください。
mplayer -h を実行したり、
マニュアルを読めばわかります。
再生に関してさらに重要なオプションがあります。
全画面モードにする オプションと、
性能を向上させる オプションです。
mplayer
に指定するコマンドラインが長くなりすぎないように、
.mplayer/config
を作成してデフォルトのオプションを設定できます。
vo=xv
fs=yes
zoom=yes
最後に mplayer は DVD タイトルを
.vob ファイルに抽出するのに使用できます。
DVD から 2 番目のタイトルをダンプするには次のようにします。
&prompt.root; mplayer -dumpstream -dumpfile out.vob dvd://2 -dvd-device /dev/dvd
出力された out.vob ファイルは
MPEG 形式で、
この節で説明される他のアプリケーションで編集できます。
mencoder
mencoder
mencoder を使う前に、
HTML 文書を読んでオプションに慣れておくのはよい考えです。
マニュアルもありますが、HTML 文書なしではあまり有用ではありません。
品質向上、低ビットレート、形式変換をする方法が無数にあります。
これらの要素の調節具合で、性能が良かったり悪かったりするなど、
結果に違いが出るかもしれません。
ここにいくつか例を示します。
はじめは単純なファイルのコピーです。
&prompt.user; mencoder input.avi -oac copy -ovc copy -o output.avi
コマンドラインオプションを不適切に組合せると、
mplayer
でさえ再生できない出力ファイルを作成してしまいます。
したがって、単にファイルを抽出したいときには、
mplayer に
オプションをつけます。
input.avi
を音声に MPEG3 エンコードを使用して
MPEG4 コーデックに変換するには次のようにします
(audio/lame が必要です)。
&prompt.user; mencoder input.avi -oac mp3lame -lameopts br=192 \
-ovc lavc -lavcopts vcodec=mpeg4:vhq -o output.avi
これは mplayer や
xine で再生可能な出力ファイルを作成します。
DVD タイトルを直接再エンコードするためには、
上記のコマンドラインの
input.avi を
に置き換えて、
root 権限で実行します。
はじめの作業結果に不満をもつと思われるので、
タイトルをファイルにダンプして、ファイルに対して作業することを
おすすめします。
xine ビデオプレイヤ
xine ビデオプレイヤは
オールインワンのビデオソリューションであるだけでなく、
プラグインで拡張できる再利用可能な基本ライブラリと
実行可能なモジュールを提供する広範囲のプロジェクトです。
multimedia/xine の
port と package の両方からインストールできます。
xine プレイヤは開発途上であり
まだ非常に荒削りですが、通常の利用には十分安定しています。
実用上、xine
を使用するには高速なビデオカードとともに高速な CPU があるか、
またはビデオカードが XVideo 拡張に対応していることが必要です。
GUI も利用できますがすこし扱いにくいです。
この文書を執筆している時点では、
xine と一緒に提供されている
CSS エンコードされた DVD を再生する入力モジュールはありません。
このモジュールがあるサードパーティの構築物はいくつかありますが、
これらのどれも FreeBSD の Ports Collection には収録されていません。
xine は
MPlayer と比べて
利用者にとって多くのことをしてくれますが、
と同時にきめの細かい制御ができません。なお、
xine ビデオプレイヤは、
XVideo インタフェース上で最良の性能を発揮します。
デフォルトでは、xine プレイヤは
GUI 付きで起動するでしょう。
その後、メニューを使用して特定のファイルを開くことができます。
&prompt.user; xine
GUI なしでファイルを直ちに再生するには、
次のコマンドを実行します。
&prompt.user; xine -g -p mymovie.avi
transcode ユーティリティ
transcode というソフトウェアは、
プレイヤではなくビデオおよびオーディオファイルを再エンコードするためのツール一式です。
transcode を使えば、
stdin/stdout インタフェースとともに
コマンドラインツールを用いることによって、
ビデオファイルの統合や、壊れたファイルの修復ができます。
multimedia/transcode port
では、数多くのビルドオプションを指定できますが、
以下のコマンドラインのように transcode
を構築することをおすすめします。
&prompt.root; make WITH_OPTIMIZED_CFLAGS=yes WITH_LIBA52=yes WITH_LAME=yes WITH_OGG=yes \
WITH_MJPEG=yes -DWITH_XVID=yes
ほとんどのユーザにとっては、この設定で十分です。
transcode の能力を示す例として、DivX ファイルを
PAL MPEG-1 (PAL VCD) ファイルに変換する使用例を示します。
&prompt.user; transcode -i input.avi -V --export_prof vcd-pal -o output_vcd
&prompt.user; mplex -f 1 -o output_vcd.mpg output_vcd.m1v output_vcd.mpa
作成された MPEG ファイル、
output_vcd.mpg は、
MPlayer を使って再生できます。
また、ファイルを CD-R メディアに書き込むことでビデオ CD も作成できます。
この場合には、multimedia/vcdimager
および sysutils/cdrdao
プログラムをインストールする必要があるでしょう。
transcode のマニュアルもありますが、
transcode
wiki から、更なる情報や使用例を得てください。
さらに進んだ情報
FreeBSD 用のさまざまなビデオソフトウェアは急速に成長しています。
近い将来、ここにあげた問題の多くが解決している可能性は高いでしょう。
それまでの間、FreeBSD の A/V 能力を最大限発揮させたい人々は、
FAQ およびチュートリアルから得た知識を寄せ集めて、
わずかなアプリケーションを使用しなければならないでしょう。
この節は、読者に
そのような付加的な情報へのポインタを提供するために存在します。
MPlayer の文書
は技術的に非常に有益です。
おそらく、&unix; ビデオの高水準な専門的知識を得たい人はすべて、
これらの文書を調べるべきです。
MPlayer
メーリングリストを購読している人たちは、
文書を面倒がって読まない人には、それが誰であれ反感を持ちます。
そのため、彼らにバグ報告をするときには、マニュアルを読んでください。
xine HOWTO
にはすべてのプレイヤに一般的な性能向上についての章が含まれています。
最後に、読者が試みるかもしれない
有望なアプリケーションをいくつかあげます。
Avifile.
port が multimedia/avifile
にあります。
Ogle.
port が multimedia/ogle
にあります。
Xtheater.
multimedia/dvdauthor. DVD
コンテンツをオーサリングするためのオープンソースパッケージです。
Josef
El-Rayes
原作:
Marc
Fonvieille
改訂:
TV カードの設定
TV カード
はじめに
TV カードを使用することで、
TV 放送をコンピュータで見ることができます。
これらの多くは RCA コンポジットまたは S-video 入力端子を備えており、
FM ラジオチューナを装備したカードもあります。
&os; は
Brooktree Bt848/849/878/879 または Conexant CN-878/Fusion 878a
をビデオキャプチャチップに採用した PCI TV カードに &man.bktr.4;
ドライバで対応しています。
対応しているチューナを搭載したボードかどうかを &man.bktr.4;
マニュアルページの一覧を参照して確認してください。
ドライバの追加
TV カードを使用するために &man.bktr.4;
ドライバを読み込む必要があります。
/boot/loader.conf
ファイルに以下の行を追加してください。
bktr_load="YES"
あるいは、カーネルにドライバを静的に組み込むこともできます。
この場合、次の行をカーネルコンフィギュレーションファイルに追加します。
device bktr
device iicbus
device iicbb
device smbus
カードコンポーネントは I2C バス経由で連結されているため、
&man.bktr.4; ドライバに加えてこれらのデバイスドライバが必要になります。
編集したら新しいカーネルを構築し、インストールします。
システムにドライバを追加したら、計算機を再起動してください。
起動時に TV カードは以下のように認識されるでしょう。
bktr0: <BrookTree 848A> mem 0xd7000000-0xd7000fff irq 10 at device 10.0 on pci0
iicbb0: <I2C bit-banging driver> on bti2c0
iicbus0: <Philips I2C bus> on iicbb0 master-only
iicbus1: <Philips I2C bus> on iicbb0 master-only
smbus0: <System Management Bus> on bti2c0
bktr0: Pinnacle/Miro TV, Philips SECAM tuner.
もちろん、これらのメッセージはハードウェアに応じて異なります。
とはいえ、チューナが正しく検知されているかどうか確認するべきです。
&man.sysctl.8; による MIB の設定や、
カーネルコンフィギュレーションファイルオプションで、
検知されたいくつかのパラメータを変更できます。
たとえば、チューナを Philips SECAM チューナとして検知されるようにするには、
カーネルコンフィギュレーションファイルに以下の行を追加します。
options OVERRIDE_TUNER=6
または、直接 &man.sysctl.8; を使用して変更します。
&prompt.root; sysctl hw.bt848.tuner=6
利用可能なオプションの詳細については &man.bktr.4;
マニュアルページおよび /usr/src/sys/conf/NOTES
ファイルを参照してください。
便利なアプリケーション
TV カードを使用するためには、以下のアプリケーションの一つをインストールする必要があります。
multimedia/fxtv
はウィンドウ内に TV 映像を映します。
画像/音声/ビデオを取り込むこともできます。
multimedia/xawtv
も TV アプリケーションです。
fxtv と同様の機能があります。
misc/alevt
は文字放送 (ビデオテキスト/テレテキスト) のデコードと表示をします。
audio/xmradio
は TV カードに搭載された FM ラジオチューナを使用するためのアプリケーションです。
audio/wmtune
はラジオチューナのためのお手軽なデスクトップアプリケーションです。
他にも多くのアプリケーションが &os; Ports Collection に収録されています。
トラブルシューティング
TV カードに関する問題が起きたときには、
&man.bktr.4; ドライバが本当にビデオキャプチャチップおよびチューナに
対応しているか、オプションが正しく設定されているかどうかをまず確認してください。
TV カードに関するサポートやさまざまな質問に関しては、
&a.multimedia.name; メーリングリストに参加したり、
過去のアーカイブを検索してみてください。
Marc
Fonvieille
寄稿:
画像スキャナ
画像スキャナ
はじめに
&os; では、画像スキャナに対するアクセスは
SANE (Scanner Access Now Easy)
API
によって実現されており、
&os; Ports Collection でも提供されています。
SANE
はスキャナのハードウェアにアクセスするために
&os; デバイスドライバを使用します。
&os; は
SCSI 接続および USB 接続のスキャナのどちらにも対応しています。
設定を始める前に、
SANE
がスキャナに対応しているか確認してください。
SANE には
スキャナについての情報とその状況がまとめられている 対応デバイスの一覧
があります。&os; 8.X より前のシステムでは、
&os; の &man.uscanner.4;
マニュアルページにも対応 USB スキャナの一覧が記載されています。
カーネルのコンフィグレーション
前述のように、&os はスキャナのインタフェースとして
SCSI と USB の両方に対応しています。
スキャナのインタフェースによって、必要となるドライバが異なります。
USB インタフェース
GENERIC カーネルにはデフォルトで
USB スキャナに対応するためのデバイスドライバが搭載されています。
カスタムカーネルを使用する際には、
以下の行がカーネルコンフィグレーションファイルにあることを
確認してください。
device usb
device uhci
device ohci
device ehci
&os; 8.X
より前のシステムでは以下の行も必要となります。
device uscanner
このバージョンの &os; では、&man.uscanner.4;
デバイスドライバが USB スキャナへのアクセスを提供しています。
&os; 8.0 以降では、&man.libusb.3;
ライブラリが直接提供します。
適切なドライバを組み込んだカーネルで再起動後、
USB スキャナをシステムに接続します。
すると、メッセージバッファ (&man.dmesg.8;)
にスキャナが認識されたことを示すメッセージが出力されます。
ugen0.2: <EPSON> at usbus0
&os; 7.X システムでは、
以下のようなメッセージが出力されます。
uscanner0: EPSON EPSON Scanner, rev 1.10/3.02, addr 2
これらの例では、使用している &os; のバージョンに応じて、
スキャナが /dev/ugen0.2
または、/dev/uscanner0
デバイスノードを使用していることがわかります。
この例では、&epson.perfection; 1650 USB スキャナが使われています。
SCSI インタフェース
スキャナに付属しているインタフェースが SCSI であれば、
重要なのはどの SCSI ボードを使用すればよいか把握することです。
使用する SCSI チップセットによって、
カーネルコンフィグレーションファイルを調整する必要があります。
GENERIC カーネルは
一般に使用される SCSI コントローラのほとんどに対応しています。
NOTES ファイルを読んで、
適切な行をカーネルコンフィグレーションファイルに追加してください。
また、SCSI アダプタドライバに加えて、
以下の行をカーネルコンフィグレーションファイルに
記述する必要があります。
device scbus
device pass
カーネルを適切にコンパイルしてインストールすると、
システムの起動時にデバイスがメッセージバッファに出力されるはずです。
pass2 at aic0 bus 0 target 2 lun 0
pass2: <AGFA SNAPSCAN 600 1.10> Fixed Scanner SCSI-2 device
pass2: 3.300MB/s transfers
システムを起動する際にスキャナの電源を入れてなければ、
&man.camcontrol.8; コマンドを使用して SCSI バスをスキャンし、
以下のように手動でデバイスを検出させることもできます。
&prompt.root; camcontrol rescan all
Re-scan of bus 0 was successful
Re-scan of bus 1 was successful
Re-scan of bus 2 was successful
Re-scan of bus 3 was successful
すると、スキャナは SCSI デバイスの一覧に現れるでしょう。
&prompt.root; camcontrol devlist
<IBM DDRS-34560 S97B> at scbus0 target 5 lun 0 (pass0,da0)
<IBM DDRS-34560 S97B> at scbus0 target 6 lun 0 (pass1,da1)
<AGFA SNAPSCAN 600 1.10> at scbus1 target 2 lun 0 (pass3)
<PHILIPS CDD3610 CD-R/RW 1.00> at scbus2 target 0 lun 0 (pass2,cd0)
SCSI デバイスについての詳細は、&man.scsi.4; および
&man.camcontrol.8; のマニュアルページをご覧ください。
SANE の設定
SANE システムは、
二つの部分、すなわちバックエンド
(graphics/sane-backends)
とフロントエンド
(graphics/sane-frontends)
に分割されています。
バックエンドはスキャナそのものに対するアクセスを提供します。
SANE の
対応デバイスの一覧
には、どのバックエンドが画像スキャナに対応しているかが記載されています。
デバイスを使用するためには、正しいバックエンドを決定するのは必須です。
また、フロントエンドはグラフィカルなスキャニングインタフェース
(xscanimage)
を提供します。
はじめに、
graphics/sane-backends
の port または package をインストールしましょう。
次に、sane-find-scanner コマンドを使用して、
SANE
システムで使用するバックエンドを検出します。
&prompt.root; sane-find-scanner -q
found SCSI scanner "AGFA SNAPSCAN 600 1.10" at /dev/pass3
この出力から、
スキャナインタフェースの種類と
システムに接続されているスキャナが使用するデバイスノードがわかります。
ベンダ名や製品のモデル名は表示されないかも知れませんが、
重要ではありません。
USB
スキャナではファームウェアを読み込む必要がある場合があります。
これはバックエンドのマニュアルページで説明されています。
&man.sane-find-scanner.1; と
&man.sane.7; のマニュアルページも読んでください。
スキャナがフロントエンドで認識されるか調べてみましょう。
デフォルトでは、SANE のバックエンドには
&man.scanimage.1; と呼ばれるコマンドラインツールが付属します。
このコマンドを使用すると、
デバイスの一覧を表示したり画像を取得することができます。
オプションを使うと、
スキャナデバイスの一覧が出力されます。
&prompt.root; scanimage -L
device `snapscan:/dev/pass3' is a AGFA SNAPSCAN 600 flatbed scanner
また、
で使用した USB スキャナの例では、以下の出力が得られるでしょう。
&prompt.root; scanimage -L
device 'epson2:libusb:/dev/usb:/dev/ugen0.2' is a Epson GT-8200 flatbed scanner
これは、&os; 8.X システムでの出力例であり、
'epson2:libusb:/dev/usb:/dev/ugen0.2' から、
使用しているスキャナのバックエンド名
(epson2) とデバイスノード
(/dev/ugen0.2) の情報を得ることができます。
何も出力が得られなかったり、
スキャナが見つからなかったというメッセージが表示されたら、
&man.scanimage.1; はスキャナを認識できなかったのでしょう。
このような場合は、バックエンドの設定ファイルを編集し、
使用するスキャナデバイスを定義する必要があります。
/usr/local/etc/sane.d/
ディレクトリには、
バックエンドが使用するすべての設定ファイルがあります。
このデバイスの認識による問題は、
特定の USB スキャナで発生するものです。
たとえば、
で使用した USB スキャナは、
&os; 8.X において正常に認識され動作します。
しかし、それより前のバージョンの
(&man.uscanner.4; ドライバを利用する) &os; では、
sane-find-scanner
コマンドを実行すると、以下のような情報が得られます。
&prompt.root; sane-find-scanner -q
found USB scanner (UNKNOWN vendor and product) at device /dev/uscanner0
スキャナは正しく検出されました。
USB インタフェースを使用し、
/dev/uscanner0
デバイスノードに接続されていることがわかります。
次に、スキャナが正しく認識されているかどうか確認してみましょう。
&prompt.root; scanimage -L
No scanners were identified. If you were expecting something different,
check that the scanner is plugged in, turned on and detected by the
sane-find-scanner tool (if appropriate). Please read the documentation
which came with this software (README, FAQ, manpages).
スキャナが認識されなかったので、
/usr/local/etc/sane.d/epson2.conf
ファイルを編集する必要があります。
このスキャナのモデルは &epson.perfection; 1650 なので、
epson2 バックエンドを使用すればいいことがわかります。
バックエンドの設定ファイルに書かれているコメントを必ず読んでください。
設定ファイルを変更するのは非常に簡単です。
使用しているスキャナには不適切なインタフェースをすべてコメントアウトし
(今回の場合は、USB インタフェースを使用するので scsi
という語で始まる行をすべてコメントアウトします)、
ファイルの末尾に使用するインタフェースとデバイスノードを追加します。
この例では、以下の行を追加しました。
usb /dev/uscanner0
詳細と使用すべき構文は、
バックエンドのマニュアルページはもちろんのこと、
バックエンドの設定ファイルに書かれているコメントも読んでください。
以上の設定で、スキャナが認識されたかどうかを確認できます。
&prompt.root; scanimage -L
device `epson:/dev/uscanner0' is a Epson GT-8200 flatbed scanner
USB スキャナが認識されました。
ブランドやモデルがスキャナに一致しなかったとしても、それほど重要ではありません。
着目すべきは `epson:/dev/uscanner0' という部分で、
バックエンド名とデバイスノードが正しく認識されていることがわかります。
scanimage -L
コマンドを実行してスキャナが認識されたことがわかれば、設定は終了です。
デバイスはスキャンする準備ができました。
&man.scanimage.1; コマンドを使用すると
コマンドラインから画像を取得することができます。その一方で、
GUI を使用して画像を取得できると一層良いでしょう。
SANE
は、簡素ですが役に立つグラフィカルなインタフェース
xscanimage
(graphics/sane-frontends)
を提供しています。
Xsane
(graphics/xsane)
はもう一つのグラフィカルなスキャニングフロントエンドで、
人気があります。
Xsane
には、さまざまなスキャニングモード (写真、FAX など)、
色補正、バッチスキャンなど先進的な機能があります。
これらのアプリケーションの両方とも GIMP
のプラグインとして使用することができます。
他のユーザがスキャナにアクセスすることを許可する
前述の操作には、
すべて root 権限が必要となります。
しかしながら、他のユーザがスキャナに
アクセスできるようにすることも可能です。
そのためには、スキャナが使用するデバイスノードへの
読み込み権限と書き込み権限をユーザに与えます。
一例として、USB スキャナが、/dev/ugen0.2
デバイスノードを使用しているものとします。
このデバイスノードは、
/dev/usb/0.2.0 へのシンボリックリンクです
(/dev ディレクトリを調べると、
簡単に確認できます)。
シンボリックリンクとデバイスノードは、
それぞれ wheel および
operator グループが所有しています。
ユーザ joe を
これらのグループに加えると、彼はスキャナを使用できるようになります。
もちろん、ユーザをどんなグループ
(特にグループ wheel) に追加する時はいつでも、
セキュリティ上の理由から二度は検討を行うべきです。
良い方法は、USB デバイスを利用するためにグループを作成し、
このグループに対してスキャナデバイスを利用できるようにすることです。
例として、usb
という名前のグループを使用します。
まず最初に、&man.pw.8; コマンドを使ってグループを作成します。
&prompt.root; pw groupadd usb
その後、シンボリックリンク /dev/ugen0.2
および、/dev/usb/0.2.0 デバイスノードに対して、
usb グループが利用できるように適切な許可属性
(0660 または 0664)
を設定する必要があります。
デフォルトでは、これらのファイルの所有者
(root) のみが書き込み可能です。
/etc/devfs.rules
に次の行を追加してください。
[system=5]
add path ugen0.2 mode 0660 group usb
add path usb/0.2.0 mode 0666 group usb
&os; 7.X のユーザは、デバイスノード
/dev/uscanner0 に対し、
以下のような行の追加が必要となるでしょう。
[system=5]
add path uscanner0 mode 660 group usb
次に、/etc/rc.conf に以下の行を追加して
システムを再起動します。
devfs_system_ruleset="system"
/etc/devfs.rules
で設定した内容についての詳細は、&man.devfs.8;
のマニュアルページをご覧ください。
最後に、スキャナを利用するユーザを
usb
グループに追加します。
&prompt.root; pw groupmod usb -m joe
詳細については、&man.pw.8; のマニュアルページをご覧ください。
diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/ports/chapter.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/ports/chapter.sgml
index 10579df765..3ae1b14e22 100644
--- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/ports/chapter.sgml
+++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/ports/chapter.sgml
@@ -1,1639 +1,1636 @@
アプリケーションのインストール - packages と ports
この章では
ports
packages
FreeBSD の基本システムには数多くのシステムツールが含まれています。
しかしながら、サードパーティ製のアプリケーションをインストールしないと
実用的にはそれほどたくさんのことはできません。
FreeBSD は、サードパーティ製のソフトウェアの導入を支援するために、
ソースコードをコンパイルしてインストールする Ports Collection と
コンパイル済みのバイナリをインストールする packages
という相補的な 2 つの技術を提供しています。
どちらのシステムを用いても、お気に入りのアプリケーションの最新版を
ローカルメディアやネットワーク上からインストールできます。
この章を読むと、以下のことがわかります。
packages を用いてサードパーティ製のソフトウェアをバイナリからインストールする方法
Ports Collection を用いてサードパーティ製のソフトウェアをソースコードからコンパイルする方法
インストールした packages や ports を削除する方法
Ports Collection が用いるデフォルトの設定を変更する方法
お望みのソフトウェア package を探しだす方法
アプリケーションをアップグレードする方法
ソフトウェアのインストール
&unix; システムを使ったことのある人なら、
サードパーティ製ソフトウェアの典型的なインストール手順が
以下のようになることをご存知でしょう。
ソースコード、またはバイナリ形式で
配布されているソフトウェアをダウンロードする。
配布時のフォーマット (一般的には
&man.compress.1;, &man.gzip.1; または &man.bzip2.1;
で圧縮された tarball) からソフトウェアを取り出す。
ドキュメント (INSTALL または
README ファイル、あるいは
doc/ サブディレクト中のファイル) を探しだし、
ソフトウェアのインストール方法を調べる。
ソース形式でソフトウェアが配布されている場合はコンパイルを行う。
ここでは、Makefile の編集、
または、configure スクリプトの実行、
あるいは他の作業を伴うことがある。
ソフトウェアの動作を確認し、インストールする。
すべてがうまくいったならば、インストール作業は以上です。
もしインストールしているソフトウェアパッケージが、
FreeBSD を意識して移植されたものでなければ、
適切に動くようコードを調べ、編集する必要があるかもしれません。
あなたが望むのであれば、FreeBSD 上へのソフトウェアのインストールに
従来
の方法を使い続けることができます。
しかしながら、FreeBSD は
インストール時にかかるたくさんの労力を軽減する 2 つの技術、
すなわち packages と ports を提供しています。
この文書を書いている時点では、
&os.numports; を越えるサードパーティ製アプリケーションがこれらの方法で
利用可能となっています。
FreeBSD package では、いかなるアプリケーションに対しても
ダウンロードする必要のあるファイルはただ一つです。
package には、コンパイル済みのアプリケーションの全コマンド、
各種設定ファイルやドキュメントが含まれています。
FreeBSD に用意されている
&man.pkg.add.1;, &man.pkg.delete.1;, &man.pkg.info.1;
といった package 管理コマンドで、
ダウンロードした package ファイルを扱うことができます。
新しいアプリケーションをインストールするには、
たった一つのコマンドを実行するだけです。
FreeBSD port は、アプリケーションをソースコードからコンパイルする際の
処理を自動化するように設計されたファイルの集まりです。
プログラムをコンパイルする時のことを思い出して下さい。
通常、とてもたくさんの手順
(ダウンロード、展開、パッチ作業、コンパイル、インストール)
を踏まなくてはなりません。
port を構成するファイルは、
これらすべての作業をあなたの代わりに行うために必要な情報を含んでいます。
いくつかの簡単なコマンドを実行すると、
自動的にアプリケーションのソースコードがダウンロードされ、展開、
パッチ作業、コンパイル、そして、インストール作業が行われます。
さらに ports システムは、pkg_add
コマンドや他の package 管理コマンドで扱うことのできる
packages を生成できます。
これらのコマンドについては後の節で簡単に紹介します。
packages と ports は依存関係を理解します。
ある特定のライブラリに依存する
アプリケーションをインストールするとします。
また、アプリケーションとライブラリは FreeBSD ports や packages によって
入手可能であるとします。
アプリケーションを追加するために
pkg_add コマンドまたは ports システムを用いると、
インストールされていないライブラリが検出され、
先に依存するライブラリが自動的にインストールされます。
2 つの技術が非常に類似していて、
なぜ FreeBSD がわざわざ両者を採用しているのか不思議に思うでしょう。
packages と ports にはそれぞれ独自の特徴があり、
どちらを使うかはあなたの好みによります。
package の利点
一般的に、あるアプリケーションの package の tarball は、
ソースコードを含む tarball より小さなサイズとなります。
packages はコンパイル作業を必要としません。
このことは、Mozilla,
KDE,
または GNOME
といった大きなアプリケーションで重要となります。
特にシステムが遅い場合にはなおさら重要です。
packages を用いれば、
ソフトウェアのコンパイルに関する知識は必要ありません。
ports の利点
packages は、通常最も多くのシステムで実行できるように、
非常に保守的な設定で構築されています。
port からインストールすることで、
たとえば Pentium 4 や Athlon
プロセッサに特化したコードを生成するような
コンパイルオプションを指定できます。
アプリケーションのなかには、コンパイル時に
プログラムの機能を決めるようなオプションを設定するものがあります。
たとえば、Apache は多種多様な
ビルトインオプションを設定できます。
port から構築することで、デフォルトオプションではなく、
自分でオプションを設定することができます。
設定を区別するために、同じアプリケーションに対して
複数の packages が存在することがあります。
たとえば、Ghostscript は
X11 サーバーがインストールされているかどうかにより、
ghostscript package と
ghostscript-nox11 package
が選択可能となっています。
packages でもこのような方法が可能ですが、
アプリケーションのコンパイルオプションが
さらに用意されている場合は困難となります。
ライセンス条項で、
バイナリでの配布を禁止しているソフトウェアがあります。
それらはソースコードで配布されなくてはいけません。
バイナリ配布を信用していない人もいます。
ソースコードがあれば、少なくともソースコードを読んで
(理論的には) 潜在的な問題点を自分で見つけ出すことができます。
ローカルなパッチがある場合、
それを適用するためにソースコードが必要になります。
ソースコードを手元に置いておきたい人たちもいます。
彼らは、退屈したときに眺めたり、あちこち解析してみたり、
ソースコードを借用したり (もちろん、
ライセンスが許せばの話ですが) するのです。
ports の更新状況を把握するために、
&a.ports; や &a.ports-bugs; を購読するとよいでしょう。
アプリケーションをインストールする前に、
そのアプリケーションに関連したセキュリティ上の問題がないことを
で確認してください。
また、
インストールされているアプリケーションに既知の脆弱性がないことを自動的に調べる
ports-mgmt/portaudit
をインストールしてもよいでしょう。
このコマンドは、ビルド前の port についても調査します。
インストールされている packages を確認する場合には、
portaudit -F -a コマンドを使ってください。
この章では、packages と ports を用いた FreeBSD 上での
サードパーティ製ソフトウェアの
インストール方法や管理方法について説明します。
アプリケーションの探し方
どんなアプリケーションをインストールするにしても、
まずあなたが何を望んで、
またその名前がなんというのかを理解している必要があります。
FreeBSD 上で利用可能なアプリケーションのリストは常に増えています。
幸運にも、多くの方法で望むものを探すことができます。
FreeBSD ウェブサイトは、
利用可能なすべてのアプリケーションの最新の一覧を、検索できる形で
http://www.FreeBSD.org/ports/
において公開しています。
ports はカテゴリに分類されています。
アプリケーションは、(名前を知っているならば) 名前で検索でき、
あるカテゴリで利用可能な
アプリケーションをすべて表示させることもできます。
FreshPorts
Dan Langille は
で FreshPorts を公開しています。
FreshPorts は ports ツリー中のアプリケーションの変更を追跡します。
一つまたはそれ以上の ports を 監視
することができ、
変更があるとメールで更新情報を送ってくれます。
FreshMeat
ご希望のアプリケーションの名前がわからなければ、
FreshMeat ()
のようなサイトでアプリケーションを探して下さい。
その後、そのアプリケーションが ports で利用可能かどうかを
FreeBSD サイトで調べて下さい。
port の正確な名前を知っていて、
どのカテゴリに分類されているのかを知りたいだけなら、
&man.whereis.1; コマンドで調べることができます。
単に whereis file
と入力してください。file
の部分にはインストールしたいプログラム名を入れます。
システム上でプログラムが見つかったら、
そのプログラムのパスが次のように表示されます。
&prompt.root; whereis lsof
lsof: /usr/ports/sysutils/lsof
この表示は、lsof (システムユーティリティの一つ) が
/usr/ports/sysutils/lsof
というディレクトリにあることを示しています。
さらに、以下の例のように &man.echo.1; を使って
port が存在するかどうかを簡単に調べることもできます。
&prompt.root; echo /usr/ports/*/*lsof*
/usr/ports/sysutils/lsof
この方法では /usr/ports/distfiles
以下にダウンロードされたファイル名にもマッチします。
また、Ports Collection に備わっている検索機能を利用して
port を検索する方法もあります。
この検索機能を利用するには、カレントディレクトリが
/usr/ports である必要があります。
そのディレクトリに移動したら、
make search
name=プログラム名
と入力してください。
プログラム名の部分には検索したいプログラム名を入れます。
たとえば、lsof
を探したい場合には次のようにします。
&prompt.root; cd /usr/ports
&prompt.root; make search name=lsof
Port: lsof-4.56.4
Path: /usr/ports/sysutils/lsof
Info: Lists information about open files (similar to fstat(1))
Maint: obrien@FreeBSD.org
Index: sysutils
B-deps:
R-deps:
出力のうち特に注意して見なければならないのは
Path:
という行です。
この行は port がどこにあるかを示しています。
出力される他の情報は port
をインストールする際には必要となるものではありませんので、
ここでは触れないでおきます。
もっと詳しく検索するには、
make search key=string
と入力してください。
string
の部分には検索したいテキストを入れます。
port 名、コメント、説明文および依存情報が検索されます。
探しているプログラムの名前を知らない場合でも、
ある目的に関連した ports の検索に利用できます。
どちらの場合でも、
検索文字列中の大文字と小文字を区別せずに検索が行われるので、
LSOF
を検索した結果は、
lsof
と同じ検索結果になります。
Chern
Lee
寄稿:
packages システムの利用
FreeBSD には packages を管理するツールが複数あります。
sysinstall
からシステムに packages をインストールしたり削除できます。
また、インストールされた packages や利用可能な packages の一覧を表示できます。
詳細については、
を参照してください。
この章では、コマンドラインの
package 管理ツールについて説明します。
package のインストール
packages
インストール
pkg_add
&man.pkg.add.1; は、ローカルファイルやネットワーク上のサーバから
FreeBSD ソフトウェア package を
インストールするためのユーティリティです。
手動で package をダウンロードしてローカルからインストールする
&prompt.root; ftp -a ftp2.FreeBSD.org
Connected to ftp2.FreeBSD.org.
220 ftp2.FreeBSD.org FTP server (Version 6.00LS) ready.
331 Guest login ok, send your email address as password.
230-
230- This machine is in Vienna, VA, USA, hosted by Verio.
230- Questions? E-mail freebsd@vienna.verio.net.
230-
230-
230 Guest login ok, access restrictions apply.
Remote system type is UNIX.
Using binary mode to transfer files.
ftp> cd /pub/FreeBSD/ports/packages/sysutils/
250 CWD command successful.
ftp> get lsof-4.56.4.tgz
local: lsof-4.56.4.tgz remote: lsof-4.56.4.tgz
200 PORT command successful.
150 Opening BINARY mode data connection for 'lsof-4.56.4.tgz' (92375 bytes).
100% |**************************************************| 92375 00:00 ETA
226 Transfer complete.
92375 bytes received in 5.60 seconds (16.11 KB/s)
ftp> exit
&prompt.root; pkg_add lsof-4.56.4.tgz
(FreeBSD CD-ROM セットのような)
ローカルな packages がない場合は、
&man.pkg.add.1; に オプションをつける方が楽でしょう。
このユーティリティは、このオプションを指定して実行すると
自動的に適切なオブジェクトの形式とリリースを判断し、
package を FTP サイトからダウンロードしてインストールします。
pkg_add
&prompt.root; pkg_add -r lsof
上の例では適当な package がダウンロードされた後、インストールされます。
ユーザはこのほかに何もする必要はありません。
メインの配布サイトではなく
&os; Package ミラーサイトの package を使うには、
PACKAGESITE
環境変数に利用したいサイトを設定してください。
&man.pkg.add.1; は、FTP_PASSIVE_MODE,
FTP_PROXY, FTP_PASSWORD
といった環境変数を参照する &man.fetch.3;
を用いてファイルをダウンロードします。
ファイアウォールの内側であったり、
FTP/HTTP プロキシを使う場合には、
これらの環境変数を設定することになります。
環境変数の一覧については &man.fetch.3; をご覧ください。
また、上の例で lsof-4.56.4 の代わりに
lsof を使っていることに注意してください。
リモートフェッチ機能を使用する場合には、
package のバージョン番号を取り除かなければなりません。
&man.pkg.add.1; は自動的に最新版のアプリケーションを取得します。
&os.current; または、&os.stable; を使用している場合、
&man.pkg.add.1; は最新版のアプリケーションをダウンロードします。
-RELEASE を使用している場合には、
そのバージョンのリリース時にビルドされた package がダウンロードされます。
この設定は PACKAGESITE を上書きすることで変更できます。
- たとえば、&os; 5.4-RELEASE を使用している場合には、
+ たとえば、&os; 8.1-RELEASE を使用している場合には、
&man.pkg.add.1; を実行するとデフォルトで
- ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-5.4-release/Latest/
+ ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-8.1-release/Latest/
から packages をダウンロードします。
もし、&man.pkg.add.1; を使って
- &os; 5-STABLE の packages をダウンロードしたければ、
+ &os; 8-STABLE の packages をダウンロードしたければ、
PACKAGESITE 環境変数を
- ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-5-stable/Latest/
+ ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-8-stable/Latest/
に設定してください。
package は .tgz や .tbz
という拡張子を持つファイルとして配布されており、
や FreeBSD CD-ROM にあります。
FreeBSD 4-CD セット (または PowerPak など) の CD はすべて、
/packages ディレクトリに packages が
あります。packages のレイアウトは、
/usr/ports ツリーのものと同様です。
カテゴリごとにディレクトリがあり、
All ディレクトリにはすべての package
があります。
package システムのディレクトリ構造は ports のレイアウトと同一です。
両者が組み合わさって package/port システムが構成されます。
packages の管理
packages
管理
&man.pkg.info.1; は、インストールされている
packages の一覧と説明を表示するユーティリティです。
pkg_info
&prompt.root; pkg_info
cvsup-16.1 A general network file distribution system optimized for CV
docbook-1.2 Meta-port for the different versions of the DocBook DTD
...
&man.pkg.version.1; は、インストールされている
packages のバージョンを要約して表示するユーティリティです。
package のバージョンを、現在の ports ツリーのバージョンと
比較します。
pkg_version
&prompt.root; pkg_version
cvsup =
docbook =
...
2 列目の記号は、インストールされているバージョンの
ローカル ports ツリーのバージョンに対する
新旧を表します。
記号
意味
= インストールされている
package のバージョンは、
ローカル ports ツリーのものと一致しています。
<
インストールされているバージョンは、
ローカル ports ツリーのものより古いです。
>インストールされているバージョンは、
ローカル ports ツリーのものより新しいです
(おそらくローカル ports ツリーは古くなっています)。
?インストールされた package を
ports インデックスの中に見つけることができません
(インストールされた port が Ports Collection から削除されたり、
名前が変更された場合などに起こります)。
*複数のバージョンの
package が存在します。
!インストールされた package
はインデックス中に存在しますが、何らかの理由で、
インストールされた package
のバージョン番号をインデックス中のエントリと比較できません。
package の削除
pkg_delete
packages
削除
インストールされている package を削除するには、
&man.pkg.delete.1; ユーティリティを使ってください。
&prompt.root; pkg_delete xchat-1.7.1
&man.pkg.delete.1; は package 名とバージョン番号の両方を必要とします。
すなわち、先ほどの例において
xchat-1.7.1 を
xchat とした場合には動作しません。
インストールされている package のバージョンは、
&man.pkg.version.1; を使うと簡単に調べることができます。
バージョン番号のかわりにワイルドカードも使えます。
&prompt.root; pkg_delete xchat\*
上の例では、名前が xchat で始まるすべての packages が削除されます。
その他
package に関するすべての情報は
/var/db/pkg ディレクトリ以下に置かれています。
このディレクトリの下にあるファイルの中に、
インストールされたファイルの一覧やインストールされた各 package
についての説明が含まれています。
Ports Collection の利用
このセクションでは、Ports Collection
を利用してシステムにプログラムをインストールしたり、
システムから削除したりする基本的な手順について説明します。
利用可能な make のターゲットや環境変数についての詳細は
&man.ports.7; をご覧ください。
Ports Collection の準備
ports をインストールするためには、まず Ports Collection
を用意しなくてはなりません。
Ports Collection とは、/usr/ports
以下に置かれる Makefile, 修正パッチ、
説明文などの一連のファイルのことです。
FreeBSD のシステムインストール時に、
sysinstall
が Ports Collection をインストールするかどうかを尋ねてきたはずです。
No を選んだ場合、以下の作業をおこない
Ports Collection をインストールしてください。
CVSup を利用する方法
ここでは、CVSup プロトコルを利用して
Ports Collection をインストールする方法や最新の状態に保つ方法を簡単に説明します。
CVSup についてもっと知りたいのであれば、
CVSup を使う をご覧ください。
csup は、
- &os; システムにおける CVSup プロトコルの実装です。
- &os; 6.2 から導入されました。
- 古い &os; release のユーザは、
- net/csup port/package
- からインストールしてください。
+ &os; システムにおける CVSup
+ プロトコルの実装です。
はじめて csup を使う際には、
/usr/ports
が空であることを確認してください!
他の方法により Ports Collection がすでに用意されていると、
csup は削除されたパッチを
Ports Collection から取り除かないでしょう。
csup を実行してください。
&prompt.root; csup -L 2 -h cvsup.FreeBSD.org /usr/share/examples/cvsup/ports-supfile
cvsup.FreeBSD.org を最寄りの
CVSup サーバに変更してください。
ミラーサイトの完全なリストは CVSup サイト () にあります。
自分用の ports-supfile を使って、
コマンドラインから CVSup
サーバを指定することを省略したいと思う方もいるでしょう。
そのような場合には、
まず root ユーザ権限で、
/usr/share/examples/cvsup/ports-supfile
を /root
や、あなたのホームディレクトリなどへコピーしてください。
次に ports-supfile を編集します。
CHANGE_THIS.FreeBSD.org を最寄りの
CVSup サーバに変更してください。
ミラーサイトの完全なリストは CVSup サイト () にあります。
その後、以下のように
csup を実行してください。
&prompt.root; csup -L 2 /root/ports-supfile
&man.csup.1; コマンドを時間をおいて実行すると、
最新の変更点がダウンロードされて、あなたの手元の
Ports Collection に加えられます。
Ports Collection 全体が再度ダウンロードされることはありません。
Portsnap を利用する方法
Portsnap は Ports Collection
を配布するための新しいシステムです。
Portsnap の機能についての詳細は
Portsnap を使う
を参照してください。
圧縮された Ports Collection のスナップショットを
/var/db/portsnap
にダウンロードしてください。
この作業が終われば、ネットワークへの接続を終了してもかまいません。
&prompt.root; portsnap fetch
初めて Portsnap を使う時は、
スナップショットをまず /usr/ports に展開してください。
&prompt.root; portsnap extract
すでに /usr/ports が用意されていて、
アップデートだけを行ないたいのであれば、
代わりに以下のコマンドを実行してください。
&prompt.root; portsnap update
sysinstall を利用する方法
ここでは、sysinstall
を利用してインストールメディアから Ports Collection
をインストールする方法について説明します。
この方法では、リリース時の古い Ports Collection
がインストールされることに注意してください。
もし、インターネットへの接続が可能であれば、
これまでに説明した方法を使ってください。
root ユーザ権限で、以下のように
sysinstall を実行してください。
&prompt.root; sysinstall
スクロールダウンして Configure を選び、
Enter を押してください。
スクロールダウンして Distributions を選び、
Enter を押してください。
スクロールダウンして ports を選び、
Space キーを押してください。
Exit までスクロールアップして、
Enter を押してください。
CDROM や FTP といったインストールメディアを選択してください。
Exit までスクロールアップして、Enter
を押してください。
X を押して、
sysinstall を終了してください。
ports のインストール
ports
インストール
一番最初に知らなければならないのは、
Ports Collection は スケルトン
と呼ばれるもので構成されているという事実です。
port スケルトンは簡単に言うと、アプリケーションを FreeBSD
上で正しくコンパイルしインストールする方法を提供する最小限のファイルのセットのことです。
それぞれの port スケルトンには、次のファイルが含まれています。
Makefile。
Makefile
にはアプリケーションのコンパイル方法やシステムのどこにインストールするかを指定する、
さまざまな命令文が含まれています。
distinfo ファイル。
このファイルには、その port
を構築するためにダウンロードする必要があるファイルのファイル名と、
それらのファイルがダウンロードによって壊れていないかを
- (&man.md5.1; や &man.sha256.1; を使って)
+ (&man.sha256.1; を使って)
確認するためのチェックサム情報が含まれています。
files ディレクトリ。
このディレクトリには FreeBSD
システム上でプログラムをコンパイルし、
インストールするための修正パッチが含まれています。
修正パッチ (patch) とは基本的に、
個々のファイルに対する変更点を表した小さなファイル群のことです。
ファイルはプレインテキスト形式で、
10 行目を削除
や
26 行目を ... に変更
などと書かれています。
修正パッチは、diff (差分)
とも呼ばれます。
これは、修正パッチが &man.diff.1;
プログラムで作成されるからです。
このディレクトリには、その port の構築に必要な
その他のファイルが入る場合もあります。
pkg-descr ファイル。
これにはプログラムの、複数行にわたる詳しい説明文が含まれます。
pkg-plist ファイル。
これは、その port によってインストールされる全ファイルのリストです。
これにはプログラムを削除する際に、
どのファイルを削除すれば良いのかを ports
システムに伝える役割もあります。
これらの他に pkg-message
といったファイルを含む ports もあります。
ports システムは、
このようなファイルを用いて特殊な状況にも対応しています。
これらのファイルについての詳細および
ports の一般的な説明については、port 作成者のためのハンドブック
をご覧下さい。
port はソースコードからアプリケーションを構築する方法を
提供しますが、実際のソースコードは含んでいません。
ソースコードは CD-ROM やインターネットから入手できます。
ソースコードはソフトウェア作者のお気に入りの形式で配布されます。
たいてい、tar と gzip で作成された圧縮アーカイブとして配布されますが、
他のツールで圧縮されていたり、圧縮されずに配布されることもあります。
どのような形式で配布されているかに関わらず、
これらのプログラムのソースコードは distfile
と呼ばれています。
以下では &os; port をインストールする 2 つの方法について説明します。
ports をインストールするには、
root としてログインする必要があります。
port をインストールする前に、
Ports Collection が最新であることを確認してください。
また、そのアプリケーションに関連したセキュリティ上の問題がないことを
で確認してください。
アプリケーションをインストールする前に、
portaudit を使って
セキュリティに関する脆弱性を自動的に調べることができます。
このツールは Ports Collection (ports-mgmt/portaudit) に用意されています。
新しく port をインストールする前に、
portaudit -F コマンドを実行すると、
最新の脆弱性に関するデータベースがダウンロードされます。
セキュリティの検査およびデータベースの更新は、
日々のセキュリティチェックで行なわれます。
詳しくは、&man.portaudit.1; および &man.periodic.8;
のマニュアルページを参照してください。
Ports Collection は、ネットワークに接続できることを想定しています。
もし接続できなければ、distfile のコピーを
/usr/ports/distfiles
に手動で置いてください。
まず、インストールしたい port のディレクトリに移動してください。
&prompt.root; cd /usr/ports/sysutils/lsof
lsof ディレクトリに移動すると、
port スケルトンがあるのが確認できると思います。
次に行なうのは、port のコンパイルまたは
ビルド (build)
です。
これは、プロンプトから単に
make と入力するだけで行なえます。
そうすると、次のような出力が現われるはずです。
&prompt.root; make
>> lsof_4.57D.freebsd.tar.gz doesn't seem to exist in /usr/ports/distfiles/.
>> Attempting to fetch from ftp://lsof.itap.purdue.edu/pub/tools/unix/lsof/.
===> Extracting for lsof-4.57
...
[extraction output snipped]
...
>> Checksum OK for lsof_4.57D.freebsd.tar.gz.
===> Patching for lsof-4.57
===> Applying FreeBSD patches for lsof-4.57
===> Configuring for lsof-4.57
...
[configure output snipped]
...
===> Building for lsof-4.57
...
[compilation output snipped]
...
&prompt.root;
コンパイルが終了してプロンプトに戻ることを確認してください。
次に port のインストールを行ないます。
port をインストールするのに必要なのは、
make コマンドに一つの単語、
install を指定することだけです。
&prompt.root; make install
===> Installing for lsof-4.57
...
[installation output snipped]
...
===> Generating temporary packing list
===> Compressing manual pages for lsof-4.57
===> Registering installation for lsof-4.57
===> SECURITY NOTE:
This port has installed the following binaries which execute with
increased privileges.
&prompt.root;
プロンプトに戻ったら、
インストールしたプログラムは実行できるようになっています。
lsof は高い権限で動作するプログラムなので、
セキュリティに関する警告が表示されます。
ports のコンパイルや
インストール中に表示されるこれらの警告に注意してください。
コンパイル時に作成される作業用ディレクトリを削除すると良いでしょう。
このディレクトリにはコンパイル時に使用されるすべての一時ファイルが含まれています。
このディレクトリを残しておくと、ディスク容量を消費するだけでなく、
port を新しいバージョンへアップデートする際に問題を引き起こす可能性があります。
&prompt.root; make clean
===> Cleaning for lsof-4.57
&prompt.root;
make、make install
および make clean
と三つに分けられた手順の代わりに、
最初から make install clean と実行することで、
余分な手順を二つ省くことができます。
シェルによってはコマンドの実行ファイルを探す時間を短縮するために、
環境変数 PATH に登録されている
ディレクトリのコマンド一覧をキャッシュするものがあります。
このようなシェルを使っているのであれば、
port をインストールしたあとで、
新しくインストールされたコマンドを用いる前に、
rehash コマンドを実行する必要があります。
このコマンドは tcsh などのシェルで動作します。
sh のようなシェルを使っているのであれば
hash -r を実行してください。
詳細については、
あなたの使っているシェルのドキュメントをご覧ください。
FreeBSD
Mall の FreeBSD Toolkit のようなサードパーティ製の DVD-ROM
製品の中には distfiles を収録しているものがあります。
これらを Ports Collection で使うことができます。
DVD-ROM を /cdrom にマウントしてください。
ほかのマウントポイントを使用したければ、
CD_MOUNTPTS 変数を設定してください。
ディスク上に必要な distfiles が存在すると、
自動的に利用されます。
port には CD-ROM
への収録を許可しないライセンス条項を持つものがあることに
注意してください。
これにはダウンロード前に登録を必要としたり、
再配布が禁止されているなどという理由があります。
CD-ROM に含まれていない port をインストールしたい場合には、
ネットワークに接続する必要があります。
ports は、FTP_PASSIVE_MODE,
FTP_PROXY, FTP_PASSWORD
といった環境変数を参照する &man.fetch.1;
を用いてファイルをダウンロードします。
ファイアウォールの内側であったり、
FTP/HTTP プロキシを使う場合には、
これらの環境変数を設定することなります。
環境変数の一覧については &man.fetch.3; をご覧ください。
ネットワークに常時接続できないユーザのために
make fetch
コマンドが用意されています。
(ネットワークに接続している時に) このコマンドを
ports のトップディレクトリ
(/usr/ports) で実行してください。
必要なファイルがダウンロードされます。
このコマンドは /usr/ports/net
といった、より下の階層のカテゴリにおいても使うことができます。
ある port がライブラリやその他の ports に依存している場合には、
それらの distfiles
はダウンロードされないことに注意してください。
port が依存しているものもダウンロードしたければ
fetch の代わりに
fetch-recursive を使って下さい。
前述した make fetch
と同じように、トップディレクトリで make
を実行するとすべての port がビルドされます。
しかしながら ports の中には同時に存在できないものがあったり、
異なる ports の別のファイルが同じ名前で
インストールされる場合があることに注意してください。
めったにないことかもしれませんが、
MASTER_SITES (ファイルをダウンロードしてくる場所)
に書かれているサイト以外から tarball
を持ってくることが必要になる場合があります。
そのような場合には以下のように
MASTER_SITES を変更してください。
&prompt.root; cd /usr/ports/directory
&prompt.root; make MASTER_SITE_OVERRIDE= \
ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/distfiles/ fetch
上の例では MASTER_SITES を
ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/distfiles/
に変更しています。
ports の中にはビルドオプションを指定できる
(または要求してくる) ものがあります。
このオプションを指定することで、
アプリケーションの機能の一部を有効もしくは無効にできます。
また、セキュリティオプションを設定したり、
その他のカスタマイズを行うことができます。
このようなアプリケーションには
www/mozilla,
security/gpgme や
mail/sylpheed-claws
などがあります。
利用可能なオプションがある場合にはメッセージが表示されます。
ports ディレクトリの変更
作業ディレクトリやターゲットディレクトリを
デフォルトのものから変更したほうが有用な場合
(もしくは変更しなければならない場合) があります。
WRKDIRPREFIX 変数と
PREFIX 変数を変更することで、
違うディレクトリを使用することができます。
たとえば、
&prompt.root; make WRKDIRPREFIX=/usr/home/example/ports install
とすると、ports は /usr/home/example/ports
でコンパイルされ、すべて /usr/local
以下にインストールされます。
&prompt.root; make PREFIX=/usr/home/example/local install
この場合、コンパイルは /usr/ports
でおこない、
/usr/home/example/local
にインストールします。
もちろん、
&prompt.root; make WRKDIRPREFIX=../ports PREFIX=../local install
とすれば両者を組み合わせることが可能です
(省略せずに記述したらこのページに収めるには長すぎるのですが、
考え方は理解していただけたと思います)。
あるいは、これらを環境変数に設定する方法もあります。
どのようにすれば良いかについては、
あなたの使っているシェルのマニュアルページを参照してください。
imake の使用
(X Window System に含まれる) imake を使用する
ports の場合は PREFIX が機能せず、
/usr/X11R6 にインストールしようとします。
また、Perl 関連の ports も同様に PREFIX を無視して
Perl ツリーにインストールします。
これらの ports で PREFIX
がきちんと参照されるように変更するのは、ほとんど不可能です。
ports の再構築
ports をコンパイルする際、ビルドオプションを設定するために
ncurses ベースのメニューが表示されることがあります。
port の構築後、再びこのメニューを表示させてオプションの追加や削除、設定の変更を行いたいと思うことがあるでしょう。
このための方法はたくさんあります。
一つ目の方法は port のディレクトリに移動し、
make config と入力する方法です。
現在の設定を反映させたメニューが再び表示されます。
別の方法は make showconfig
を使う方法です。
port の設定可能なオプションがすべて表示されます。
他の方法は make rmconfig
の実行です。
このコマンドを実行すると選択されているすべてのオプションが削除され、
設定をもう一度やり直すことができます。
これらの方法や他の方法についての詳細は、
&man.ports.7; マニュアルで説明されています。
インストールした ports の削除
ports
削除
ports のインストール方法について知ればおそらく、
インストールした後になって間違っていたことに気付いた時などに備えて、
それらを削除するにはどうすれば良いのか疑問に感じることでしょう。
さて、前の例 (例のまま何も変更していない人は
lsof)
を削除してみましょう。
packages を削除する時とまったく同じく (packages の章 で説明したように)
&man.pkg.delete.1; コマンドで ports を削除できます。
&prompt.root; pkg_delete lsof-4.57
ports のアップグレード
ports
アップグレード
まず最初に &man.pkg.version.1; コマンドを使って、
古くなってしまった ports
の中で新しいバージョンにアップデート可能なものを
Ports Collection からリストアップしてください。
&prompt.root; pkg_version -v
/usr/ports/UPDATING
Ports Collection を更新したら、port をアップグレードする前に
/usr/ports/UPDATING
ファイルに目を通してください。
このファイルには
port をアップグレードする際にユーザが遭遇するであろう問題や、
追加で必要な作業などが記述されています。
例えば、ファイル形式の変更や設定ファイルの場所の変更、
前のバージョンと互換性がなくなったことなどが書かれています。
もし、この節に書いてあることと
UPDATING に書かれていることが矛盾している場合には、
UPDATING を優先してください。
portupgrade を用いた ports のアップグレード
portupgrade
portupgrade は、
インストールした ports
のアップグレードを簡単に行なうためのユーティリティです。
ports-mgmt/portupgrade
port から利用できます。
他の port と同じように make install
clean コマンドでインストールしてください。
&prompt.root; cd /usr/ports/ports-mgmt/portupgrade
&prompt.root; make install clean
pkgdb -F コマンドを使って、
インストールされている ports を調べてください。
矛盾が検出された場合には修復してください。
アプリケーションをアップデートする前には、
この作業を定期的に行なうとよいでしょう。
portupgrade -a を実行すると、
portupgrade
はシステムにインストールされている port
の中で古くなったものをすべてアップデートします。
もし、すべての ports
に対して個別にアップグレードするかどうかを確認したいのであれば、
オプションを使ってください。
&prompt.root; portupgrade -ai
ports で利用可能なすべてのアプリケーションではなく、
ある特定のアプリケーションだけを更新したいのであれば、
portupgrade pkgname
を実行してください。
アップグレードするアプリケーションが依存しているすべての
ports をまず先に更新したい場合には、
オプションを使ってください。
&prompt.root; portupgrade -R firefox
ports ではなく packages を用いてインストールを行ないたい場合には、
オプションを使ってください。
このオプションを使うと、portupgrade は
PKG_PATH に登録されているローカルディレクトリを検索します。
ローカルに packages が見つからなければ、
リモートサイトからダウンロードを試みます。
packages をローカルに見つけることができず、
リモートサイトからもダウンロードできない場合には、
portupgrade
は ports からインストールを行ないます。
ports を使用したくなければ、
オプションを指定してください。
&prompt.root; portupgrade -PP gnome2
また、ビルドやインストールを行なわず、
distfiles ( が指定されている場合は packages)
だけをダウンロードしたければ、
オプションを指定してください。
詳細は &man.portupgrade.1; を参照してください。
Portmanager を用いた ports のアップグレード
portmanager
インストールした ports
のアップグレードを簡単に行なうためのもうひとつのユーティリティが
Portmanager です。
ports-mgmt/portmanager port
から利用できます。
&prompt.root; cd /usr/ports/ports-mgmt/portmanager
&prompt.root; make install clean
インストールされているすべての ports
を次のような簡単なコマンドでアップグレードできます。
&prompt.root; portmanager -u
Portmanager
の作業を確認しながら行いたい場合には、
オプションを使ってください。
Portmanager を使って、
システムに新しい ports をインストールすることもできます。
通常の make install clean コマンドと異なり、
選択した port をビルドしインストールする前に、
依存している port をすべてアップグレードします。
&prompt.root; portmanager x11/gnome2
選択した port の依存関係について問題が発生した場合には、
Portmanager
を使って修復することができます。
修正が終ったら、問題を含んでいた port は再構築されます。
&prompt.root; portmanager graphics/gimp -f
詳細については &man.portmanager.1; を参照してください。
Portmaster を用いた ports のアップグレード
portmaster
インストールした ports
のアップグレードを行うためのもう一つのユーティリティが
Portmaster です。
Portmaster は、
どの ports をアップグレードすべきかの判断を、
(他の ports に依存せずに) base
システムのツールと
/var/db/pkg/
の情報から行うよう設計されています。
ports-mgmt/portmaster
から利用できます。
&prompt.root; cd /usr/ports/ports-mgmt/portmaster
&prompt.root; make install clean
Portmaster は、ports を 4 つのカテゴリに分類します。
Root ports (他の port に依存しません。他の port からも依存されません。)
Trunk ports (他の port に依存しませんが、他の port から依存されます。)
Branch ports (他の port に依存し、他の port からも依存されます。)
Leaf ports (他の port に依存しますが、他の port からは依存されません。)
オプションを使うと、
インストールした ports やアップデート可能な port の一覧が表示されます。
&prompt.root; portmaster -L
===>>> Root ports (No dependencies, not depended on)
===>>> ispell-3.2.06_18
===>>> screen-4.0.3
===>>> New version available: screen-4.0.3_1
===>>> tcpflow-0.21_1
===>>> 7 root ports
...
===>>> Branch ports (Have dependencies, are depended on)
===>>> apache-2.2.3
===>>> New version available: apache-2.2.8
...
===>>> Leaf ports (Have dependencies, not depended on)
===>>> automake-1.9.6_2
===>>> bash-3.1.17
===>>> New version available: bash-3.2.33
...
===>>> 32 leaf ports
===>>> 137 total installed ports
===>>> 83 have new versions available
以下のコマンドを使って、インストールされているすべての ports を簡単にアップデートできます。
&prompt.root; portmaster -a
Portmaster のデフォルトの設定では、
インストールされている port を削除する前にバックアップ用の package が作成されます。
このバックアップは、新しいバージョンのインストールに成功すると削除されます。
オプションを使うと、
Portmaster はバックアップを自動的に削除しません。
オプションを追加すると、
Portmaster をインタラクティブモードで使用できます。
このモードでは、各 port をアップグレードするかどうかの選択を対話的に行うことがでます。
アップグレードの過程でエラーに遭遇した場合には、
オプションを使ってすべての ports のアップグレードや再構築をできます。
&prompt.root; portmaster -af
Portmaster を使ってシステムに新しい ports
をインストールしたり、新しい port のコンパイルやインストール前に依存するすべての port をアップグレードできます。
&prompt.root; portmaster shells/bash
詳細については &man.portmaster.8; を参照してください。
ports とディスク容量
ports
ディスク容量
Ports Collection を使い続けていると、
そのうちディスクを食いつぶしてしまうでしょう。
ports からソフトウェアをビルドしてインストールした後には、
常に作業用の work
ディレクトリを make clean
コマンドで削除するようにしましょう。
以下のコマンドで Ports Collection を掃除することができます。
&prompt.root; portsclean -C
distfiles
ディレクトリには、たくさんのソースファイルがたまっていきます。
手動でそれらのファイルを削除してもよいのですが、
どの ports からも使われていない
distfiles を次のコマンドで削除できます。
&prompt.root; portsclean -D
また、システムにインストールされている port から使われていない
distfiles をすべて削除するには、以下のコマンドを使ってください。
&prompt.root; portsclean -DD
portsclean ユーティリティは
portupgrade ツール群の一部です。
インストールした ports のうちで、
必要なくなったものは削除してください。
ports-mgmt/pkg_cutleaves port は、
この作業を自動化するツールです。
インストール後の作業
新しいアプリケーションのインストールが終わったら、
次に付属のドキュメントを読みたいと思うでしょう。
また、必要な設定ファイルを編集したり、
(デーモンの場合には) システムの起動時にプログラムが開始することを確認したくなるでしょう。
port のインストール後に追加で行わなければならない作業の詳細は、
アプリケーションごとに異なります。
しかしながら、新しいアプリケーションをインストールしたばかりで、
次は何 ?
と思っているのであれば、
以下の tips は役に立つでしょう。
どのようなファイルがどこにインストールされているのかを知りたければ、
&man.pkg.info.1; を使ってください。
たとえば、FooPackage の 1.0.0 バージョンをインストールしたのであれば、
以下を実行してください。
&prompt.root; pkg_info -L foopackage-1.0.0 | less
上のコマンドを実行すると package
としてインストールされているすべてのファイルが表示されます。
特に、man/, etc/,
doc/ ディレクトリのファイルに注目してください。
それぞれ、マニュアルページ、
設定ファイル、より包括的なドキュメントが設置されています。
もし、アプリケーションのバージョンがわからなければ、
次のコマンドを実行してください。
&prompt.root; pkg_info | grep -i foopackage
インストールされた packages の中から、名前に
foopackage を含む package が表示されます。
必要に応じてコマンドラインの foopackage
を置き換えてください。
アプリケーションのマニュアルページがインストールされているのであれば、
&man.man.1; を使ってマニュアルを読んでください。
同様に、設定ファイルのサンプルや提供されているドキュメントにも目を通してください。
アプリケーションのウェブサイトがあれば、
そのサイトに更なるドキュメントや FAQ がないかを調べてください。
ウェブサイトのアドレスがわからなければ、
次のコマンドで表示されるかもしれません。
&prompt.root; pkg_info foopackage-1.0.0
ウェブサイトが存在すると、 URL が
WWW: を含む行に表示されます。
(インターネットサーバのように)
システム起動時に立ち上げる必要のある port は、
サンプルスクリプトを通常
/usr/local/etc/rc.d にインストールします。
このスクリプトを調べ、
必要があれば編集したりスクリプトの名前を変更してください。
詳細は サービスの起動
をご覧ください。
うまく動作しない ports に遭遇した場合には
port がうまく動作しない状況に遭遇したら、
あなたにできることは次のようなことしかありません。
その port に対する修正案が提出されていないかどうかを
障害報告
(Problem Report) データベース で調べてください。
もし提案されていれば、
その修正を使うことができるかもしれません。
port の保守担当者に対応してもらいましょう。
make maintainer と入力するか、
Makefile を直接読み、
保守担当者の電子メールアドレスを調べます。
メールを送る際には、port 名とバージョン番号
(Makefile の
$FreeBSD: 行)、
そしてエラーが出力されるまでの出力ログを忘れずに添付してください。
特定の保守担当者が存在せず、かわりに メーリングリスト
が保守している ports があります。
そのような場合には、メールアドレスは
freebsd-listname@FreeBSD.org
のようになります。
質問する際には、このことに気をつけてください。
特に ports@FreeBSD.org
が保守している ports には、保守担当者が本当にいません。
そのメーリングリストを購読する人々からなるコミュニティが、
修正や対応をおこなっています。
もっとボランティアが必要です!
保守担当者から返信がなければ、&man.send-pr.1;
を使ってバグレポートを提出しても構いません (
FreeBSD 障害報告の書き方 をご覧ください)。
自分で直しましょう!
Ports
システムに関する詳細な情報は
port 作成者のためのハンドブック にあります。
このセクションを読むと、壊れてしまった port を直したり、
自分で作った port を提出したりできるようになります!
近くの FTP サイトから package を入手しましょう。
マスタ
package コレクションは、
ftp.FreeBSD.org の
package のディレクトリ にありますが、
まずはあなたの地域の ミラーサイト
を最初に調べてください。
ソースからコンパイルすることを試みるより確実ですし、
時間もかかりません。
package をシステムにインストールするには、&man.pkg.add.1; を使います。
diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/x11/chapter.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/x11/chapter.sgml
index 05dff788fc..3c48ea8042 100644
--- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/x11/chapter.sgml
+++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/x11/chapter.sgml
@@ -1,1834 +1,1821 @@
Ken
Tom
X.Org X11 サーバ対応:
Marc
Fonvieille
X Window System
この章では
FreeBSD
では、ユーザに強力なグラフィカルインタフェースを提供するために
X11 を採用しています。
X11 は、
&xorg; や
- &xfree86;
(他のソフトウェアパッケージについてはここでは述べません) に実装された、
フリーで利用できる X Window System です。
- &os; 5.2.1-RELEASE 以前の
- &os; では、デフォルトの X11 サーバは、&xfree86; Project, Inc
- がリリースしている &xfree86; でした。
- &os; 5.3-RELEASE から、デフォルトかつ公式の X11 サーバは
+ &os; におけるデフォルトかつ公式の X11 サーバは
X.Org Foundation が開発している
- &xorg; に変更されました。
- これは &os; に似たライセンスに従って配布されています。
+ &xorg; です。
+ &os; に似たライセンスに従って配布されています。
&os; 用の商用 X サーバも入手できます。
- この章では、&xorg; リリース &xorg.version;
- に重点を置いた X11 のインストールと設定について解説します。
- (デフォルトの X11 が、&xfree86; であるような古い
- &os; リリースにおける)
- &xfree86; の設定方法や、
- 以前のバージョンの &xorg; に関する情報は、 にある
- &os; ハンドブックのアーカイブからいつでも参照できます。
-
X11 がサポートするビデオハードウェアについての情報は、
&xorg;
のウェブサイトをご覧ください。
この章を読めば以下のことがわかります。
X Window System のさまざまなコンポーネントと、
それらが互いにどのように連携しているか。
X11 のインストールおよび設定方法
さまざまなウィンドウマネージャのインストール方法
X11 での &truetype; フォントの使い方
GUI ログイン (XDM)
の設定方法
この章を読み始める前に以下のことを理解しておく必要があります。
サードパーティ製ソフトウェアのインストール方法
()
X を理解する
初めて X を使う場合、µsoft.windows; や &macos; といった他の
GUI 環境に慣れている人は多少ショックを受けるでしょう。
さまざまな X のコンポーネントについての詳細や、
それらがどのようにやり取りするかについては理解する必要はありませんが、
基本的なことをいくつか知っていると
X を使う際に強力な武器になるでしょう。
なぜ X?
X は、&unix;
用に書かれた最初のウィンドウシステムではありませんが、
それらの中では最も広まっているものです。
X のオリジナルの開発チームは
X を書く前に別のウィンドウシステムを開発していました。
そのシステムの名前は W
(Window
の W) です。
X は単にローマ字でその次の文字だというだけなのです。
X は X
, X Window System
,
X11
などといった多くの用語で呼ばれます。
X11 を X Windows
と呼ぶと気を悪くする人もいるでしょう。
これについてもう少し見識を深めるには
&man.X.7; をご覧ください。
X のクライアント/サーバモデル
X は最初からネットワークを意識してデザインされており、
クライアント - サーバ
モデルを採用しています。
X では、X サーバ
はキーボードやモニタ、
マウスが接続されたコンピュータ上で動きます。
このサーバはディスプレイの表示を管理したり、キーボード、
マウスからの入力を処理したり、他の入出力装置
(すなわち、入力装置として タブレット
を利用できますし、
出力装置としてビデオプロジェクタを利用することもできます)
を取り扱います。
各 X アプリケーション (XTerm や
&netscape; など) は
クライアント
になります。
クライアントは この座標にウィンドウを描いてください
といったメッセージをサーバへ送り、サーバは
ユーザが OK ボタンを押しました
といったメッセージを送り返します。
家庭や小さなオフィスのような環境では、X サーバと
X クライアントは同じコンピュータ上で動くことになるでしょう。
しかし、X サーバを非力なデスクトップコンピュータで動かし、
X アプリケーション (クライアント) は例えばオフィス全体を捌くような
高機能で高価なマシンで動かすことも可能なのです。この場合、
X のクライアントとサーバの通信はネットワーク越しに行なわれます。
これは、ある人々を混乱させることがあります。
X での用語は彼らが想定するものとは正反対だからです。
彼らは X サーバ
は地下にある大きなパワフルなマシンであり、
X クライアント
が自分たちのデスク上にあると想像するのです。
X サーバとはモニタとキーボードがついているマシンのことであり、
X クライアントとはウィンドウを表示するプログラムだということを覚えておいてください。
X のプロトコルには、クライアントとサーバのマシンが同じ OS
で動いていなければならないといったことを強制するものはなにもありませんし、
同じ機種で動いている必要もありません。
X サーバを µsoft.windows; や Apple の &macos;
で動かすことも可能ですし、
そのようなソフトウェアもフリーのものから商用のものまでいろいろとあります。
X ウィンドウマネージャ
X のデザイン哲学は &unix; のそれに非常によく似ており、
ツールであってポリシーではない
のです。
つまり、X
はあるタスクがどのように達成されるべきかを示すものではありません。
その代わり、ユーザにはツールが与えられ、
それらをどうするかはユーザに委ねられているのです。
この哲学は、X
ではスクリーン上でウィンドウがどのように見えるべきか、
マウスでそれらをどうやって動かすか、ウィンドウ間を移動するのに
どういうキーストロークを使うべきか
(例えば µsoft.windows; における
Alt
Tab
)、
各ウィンドウのタイトルバーはどのように見えるべきか、
それらはクローズボタンを持つべきかどうか、
といったことを示すものではないというところまで拡大して解釈できます。
その代わりに、X
ではそういったことを ウィンドウマネージャ
と呼ばれるアプリケーションに任せるのです。
X 用のウィンドウマネージャは以下のようにたくさんあります。
AfterStep,
Blackbox,
ctwm,
Enlightenment,
fvwm,
Sawfish,
twm,
Window Maker
などなど。
これらのウィンドウマネージャの見た目や使い勝手はそれぞれ異なっています。
バーチャルデスクトップ
をサポートしているものもありますし、
デスクトップを操作するキーストロークをカスタマイズできたり、
スタート
ボタンやそれに類するものを持っているものもあります。
テーマ
に対応しており、
新しいテーマを適用して見た目や使い勝手を完全に変えられるものもあります。
これらの、およびその他多くのウィンドウマネージャは
Ports Collection の x11-wm
というカテゴリからインストールできます。
さらに、KDE や
GNOME デスクトップ環境には、
それぞれのデスクトップに統合された独自のウィンドウマネージャがあります。
それぞれのウィンドウマネージャはまた異なる設定機構を備えており、
手で設定ファイルを編集しなければならないものや、
設定作業のほとんどを GUI ツールで行うことができるものもあります。
少なくとも 1 つ (Sawfish) は
Lisp 言語の変種で書かれた設定ファイルを持っています。
フォーカスポリシー
ウィンドウマネージャのもう一つの機能はマウスの
フォーカスポリシー
に関するものです。
すべてのウィンドウシステムは、ウィンドウを選択しキーストロークを
受け付けるようにするための方法が必要です。
そして、どのウィンドウがアクティブなのかを示す必要もあります。
よく知られているフォーカスポリシーは
click-to-focus
と呼ばれるもので、
このモデルは µsoft.windows; で利用されており、
あるウィンドウ内でマウスをクリックすればそのウィンドウがアクティブになる、
というものです。
X は特定のフォーカスポリシーを採用していません。
代わりにウィンドウマネージャがそれをコントロールします。
それぞれのウィンドウマネージャが、
それぞれのフォーカスポリシーをサポートしています。
すべてのものは click-to-focus をサポートしていますし、
多くのものは他の方法もサポートしています。
最もポピュラーなフォーカスポリシーは次のものでしょう
focus-follows-mouse
マウスポインタの下にいるウィンドウがフォーカスされるというものです。
ウィンドウは最前面にある必要はありません。
フォーカスを変えるには他のウィンドウにマウスポインタを動かすだけです。
クリックする必要はありません。
sloppy-focus
これは focus-follows-mouse を少し拡張したものです。
focus-follows-mouse では、
マウスがルートウィンドウ (背景) に移動した時には、
フォーカスされているウィンドウがなくなり、
キーストロークは単に破棄されます。
sloppy-focus であれば、
ポインタが別のウィンドウに移った時のみフォーカスが変わり、
現在のウィンドウから出ただけでは変わりません。
click-to-focus
マウスクリックによりアクティブなウィンドウが選択されます。
ウィンドウは 前面に持ち上げられ
、
他のすべてのウィンドウの前にきます。
ポインタが別のウィンドウ上に移動した時でも、
すべてのキーストロークがこのウィンドウに届きます。
多くのウィンドウマネージャはこういったものに加え、
その他のポリシーにも対応しています。
ウィンドウマネージャそのもののドキュメントもよく読んでください。
ウィジェット
X のツールを提供してもポリシーは提供しないというアプローチは、
各アプリケーションでスクリーンに現われるウィジェットにも適用されます。
ウィジェット
はクリック可能であったり、
他の方法で操作可能なすべてのユーザインタフェース用アイテムを指す用語です。
ボタンやチェックボックス、ラジオボタン、アイコン、リスト、などがそうです。
µsoft.windows; はこれらを コントロール
と呼んでいます。
µsoft.windows; や Apple の &macos;
はともに非常に厳密なポリシーをウィジェットに課しています。
アプリケーション開発者は共通のルックアンドフィールに
確実に従うことを想定されているわけです。
X では、特定のグラフィカルなスタイルやウィジェットのセットを
強制することが重要とは考えてられていませんでした。
したがって、X
アプリケーションに共通の見た目や使い勝手を期待してはいけません。
MIT のオリジナルの Athena ウィジェットや
&motif; (µsoft.windows;
のウィジェットセットはこれを基にしており、
斜度のついた縁と三方に灰色の陰影がついています)、
OpenLook をはじめとして
有名なウィジェットセットやその亜種が何種類もあります。
比較的新しい X アプリケーションのほとんどが、
KDE で使われている Qt や
GNOME プロジェクトで使われている GTK+
のどちらかのウィジェットセットを使っています。
これらのウィジェットセットはモダンな見た目を持っています。
この点で言えば、&unix; のルックアンドフィールは収斂されてきており、
初心者がより簡単に使えるようになってきています。
X11 のインストール
&os のデフォルトの X11 は、&xorg;
です。
&xorg; は X.Org Foundation
がリリースしている X Window System のオープンソースな実装です。
&xorg; は
&xfree86 4.4RC2
と X11R6.6 のコードを元にしています。
現在 &os; Ports Collection で利用可能な
&xorg; のバージョンは
&xorg.version; です。
Ports Collection から &xorg;
をビルドしインストールするには、以下のように入力します。
&prompt.root; cd /usr/ports/x11/xorg
&prompt.root; make install clean
&xorg; をすべてビルドするには、
少なくとも 4 GB の空き容量が必要です。
package から直接 X11 をインストールすることもできます。
&man.pkg.add.1; ツールで扱われるバイナリパッケージが
X11 についても提供されています。
&man.pkg.add.1; のリモート取得機能を利用する時は、
package のバージョンは外してください。
&man.pkg.add.1;
は自動的にそのアプリケーションの最新版を取得します。
ですから、&xorg;
の package を取得してインストールするには、
次のように入力します。
&prompt.root; pkg_add -r xorg
上記の例では、サーバ、クライアント、フォントなどを含んだ
X11 ディストリビューション全体をインストールします。
分割された X11 のパッケージや ports も利用できます。
最小の構成で X11 をインストールをするには、
x11/xorg-minimal
をインストールしてください。
この章の残りでは、X11 をどのように設定すればよいか、
また生産性の高いデスクトップ環境をどのように設定するかについて解説します。
Christopher
Shumway
寄稿:
X11 の設定
&xorg;
X11
はじめに
X11 の設定を始める前に、
次の情報が必要となります。
モニタの仕様
ビデオアダプタのチップセット
ビデオアダプタのメモリ
水平走査周波数
垂直同期周波数
モニタの仕様は、X11
がどの解像度とリフレッシュレートで動作するかを決定するために用いられます。
こういった仕様は、通常モニタに付いてくるドキュメントや、
製造元のウェブサイトから取得できます。
必要なものは、水平走査周波数と垂直同期周波数の
2 つの数値範囲です。
ビデオアダプタのチップセットは X11
がグラフィックハードウェアとやり取りするために
どのドライバモジュールを使うかを定義します。
ほとんどのチップセットが自動認識されますが、
正常に認識されない時のために知っておくとよいでしょう。
ビデオメモリは、
グラフィックアダプタがどの解像度とどの色数で動くことができるかを決めます。
これは、ユーザが自分のシステムにおける制限を理解するために知っておくことが重要です。
X11 の設定
&xorg; は、
バージョン 7.3 から設定ファイルを作成することなく
&prompt.user; startx
と入力するだけで起動するようになりました。
バージョン 7.4 から、&xorg;
は HAL
を用いてキーボードやマウスを自動認識するようになりました。
x11/xorg の依存として、
sysutils/hal および
devel/dbus port
がインストールされますが、以下のようなエントリを
/etc/rc.conf ファイルに追加し、
有効にする必要があります。
hald_enable="YES"
dbus_enable="YES"
これらのサービスは、
&xorg; の設定が行われる前に (手動や再起動によって)
起動している必要があります。
ある種のハードウェアは、自動設定で動作しなかったり、
期待したような設定が行われないかもしれません。
そのような場合には、手動で設定する必要があります。
GNOME,
KDE および
Xfce などのデスクトップ環境では、
解像度などのスクリーンパラメータを簡単に設定できるツールがあります。
したがって、デフォルトの設定が満足するようなものではない場合でも、
これらのデスクトップ環境をインストールすることを考えているのであれば、
デスクトップ環境をインストールして、
スクリーン設定ツールを利用してください。
X11 の設定は複数の段階を経て行います。
まずは初期設定ファイルを作りましょう。
スーパーユーザになって次のようにしてください。
&prompt.root; Xorg -configure
これにより、/root
ディレクトリに xorg.conf.new
という X11 の設定ファイルの雛形が生成されます
(&man.su.1; か直接ログインのどちらを利用したかが、受け継がれる
$HOME 環境変数に影響します)。
X11 プログラムはシステム上のグラフィックハードウェアを検出し、
そのハードウェア用の適切なドライバを読み込む設定ファイルを作ります。
次のステップは、作成した設定ファイルで
&xorg;
がそのグラフィックハードウェアで動くことを確認することです。
バージョン 7.3 以前の &xorg; では、
以下を実行してください。
&prompt.root; Xorg -config xorg.conf.new
&xorg; 7.4 以降では、
このコマンドを実行すると黒い画面が表示され、
X11 が正常に動作しているかどうかの判断ができません。
古いバージョンと同じ実行結果を得るには、
オプションを使ってください。
&prompt.root; Xorg -config xorg.conf.new -retro
黒とグレーのグリッドと
X のマウスポインタが現われればその設定は成功です。
テストを終了するには、コマンドを実行した仮想コンソールに
Ctrl
Alt
Fn
(1 番目の仮想コンソールへは F1)
と入力して切り替え、
Ctrl
C
と入力してください。
バージョン 7.3 以前の &xorg; では、
Ctrl
Alt
Backspace
キーの組み合わせで
&xorg; を終了できます。
バージョン 7.4 以降でこのキー操作を利用する場合には、
X 端末エミュレータで以下のコマンドを入力してください。
&prompt.user; setxkbmap -option terminate:ctrl_alt_bksp
または、hald 用のキーボード設定ファイル
x11-input.fdi を作成して、/usr/local/etc/hal/fdi/policy
ディレクトリに保存してください。
このファイルには以下を含める必要があります。
<?xml version="1.0" encoding="ISO-8859-1"?>
<deviceinfo version="0.2">
<device>
<match key="info.capabilities" contains="input.keyboard">
<merge key="input.x11_options.XkbOptions" type="string">terminate:ctrl_alt_bksp</merge>
</match>
</device>
</deviceinfo>
hald
がこのファイルを読み込むように、
コンピュータを再起動してください。
xorg.conf.new の
ServerLayout もしくは ServerFlags
セクションに、以下の行を追加する必要もあるでしょう。
Option "DontZap" "off"
もしマウスが動作しなければ、
先へ進む前にマウスの設定を行う必要があります。
&os; インストールの章の を参照してください。
さらに、
バージョン 7.4 以降ではデバイスの自動認識のため、
xorg.conf の
InputDevice セクションは無視されます。
古い設定の記述を利用するには、以下の行を
ファイルの ServerLayout もしくは、
ServerFlags セクションに追加してください。
Option "AutoAddDevices" "false"
これで、以前のバージョンのように、入力デバイスを
(キーボードレイアウトの変更のように)
必要なオプションを用いて設定できるようになります。
すでに説明したように、
バージョン 7.4 以降では、デフォルトで
hald
デーモンがキーボードを自動的に認識します。
キーボードレイアウトやモデルを正しく認識しない場合でも、
GNOME,
KDE もしくは
Xfce
のようなデスクトップ環境が、
キーボードの設定ツールを提供している可能性があります。
しかしながら、
&man.setxkbmap.1; ユーティリティや
hald の設定を利用することで、
キーボードのプロパティを直接設定できます。
たとえば、フランス語のレイアウトの PC 102
キーボードを使いたい場合には、
hald のキーボード設定ファイル
x11-input.fdi を作成し、/usr/local/etc/hal/fdi/policy
ディレクトリに保存してください。
このファイルは以下を含んでいる必要があります。
<?xml version="1.0" encoding="ISO-8859-1"?>
<deviceinfo version="0.2">
<device>
<match key="info.capabilities" contains="input.keyboard">
<merge key="input.x11_options.XkbModel" type="string">pc102</merge>
<merge key="input.x11_options.XkbLayout" type="string">fr</merge>
</match>
</device>
</deviceinfo>
このファイルがすでに存在する場合には、
キーボードの設定に関する部分をただ単にコピーし、
ファイルに追加してください。
hald
がこのファイルを読み込むように、
コンピュータを再起動してください。
X 端末やスクリプトから以下のコマンドラインを実行することでも、
同様に設定できます。
&prompt.user; setxkbmap -model pc102 -layout fr
/usr/local/share/X11/xkb/rules/base.lst
ファイルは、利用可能なキーボード、レイアウトおよびオプションの一覧です。
X11 のチューニング
次は xorg.conf.new
を好みに合うように調整します。
&man.emacs.1; や &man.ee.1;
のようなテキストエディタでファイルを開いてください。
まずモニタの周波数を加えます。
これらは水平と垂直の同期周波数と表現されるのが普通です。
これらの値は xorg.conf.new の
"Monitor"
セクションに次のように書き加えます。
Section "Monitor"
Identifier "Monitor0"
VendorName "Monitor Vendor"
ModelName "Monitor Model"
HorizSync 30-107
VertRefresh 48-120
EndSection
HorizSync と
VertRefresh
というキーワードが設定ファイル中にない場合があります。
その場合には、
HorizSync
キーワードの後には水平走査周波数の、
VertRefresh
キーワードの後には垂直同期周波数の正しい値を加えてください。
上の例では対象となるモニタの周波数が書かれています。
X はモニタが対応していれば DPMS (Energy Star)
機能を使うことができます。
&man.xset.1; プログラムでタイムアウトをコントロールしたり、
強制的にスタンバイ、サスペンドや電源オフにすることができます。
モニタの DPMS 機能を有効にしたい場合は、
"Monitor"
セクションに次の行を加えてください。
Option "DPMS"
xorg.conf
xorg.conf.new
はエディタで開いたままにしておき、
デフォルトの解像度と色数を好みで選びましょう。
"Screen"
セクションに以下のように書きます。
Section "Screen"
Identifier "Screen0"
Device "Card0"
Monitor "Monitor0"
DefaultDepth 24
SubSection "Display"
Viewport 0 0
Depth 24
Modes "1024x768"
EndSubSection
EndSection
DefaultDepth というキーワードは
実行時のデフォルトの色数について記述するためのものです。
&man.Xorg.1; のコマンドラインスイッチ
が使用された場合はそちらが優先されます。
Modes というキーワードは、
与えられた色数におけるデフォルトの解像度を記述しておくためのものです。
ターゲットのシステムのグラフィックハードウェアによって定義されている、
VESA スタンダードモードのみがサポートされていることに注意してください。
上の例ではデフォルトの色数はピクセルあたり 24 ビットであり、
この色数での解像度は 1024 ピクセル× 768 ピクセルです。
最後に、設定ファイルを保存し、
上の例にあるようにテストしてみてください。
トラブルシューティングの過程で手助けするツールのひとつに
X11 のログファイルがあります。これには、
X11 サーバが検知したデバイスそれぞれについての情報があります。
&xorg; のログファイル名は
/var/log/Xorg.0.log
という形式です。実際のログファイル名は
Xorg.0.log から
Xorg.8.log のように変わります。
すべてうまくいったなら、設定ファイルを &man.Xorg.1;
が見つけることができる共通の場所に置きます。
これは、通常は /etc/X11/xorg.conf や
/usr/local/etc/X11/xorg.conf です。
&prompt.root; cp xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf
これで X11 の設定は完了です。
&man.startx.1; ユーティリティで
&xorg; を起動できます。また、
&man.xdm.1; を使って X11 サーバを起動することもできます。
高度な設定
&intel; i810 グラフィックチップセットの設定
Intel i810 graphic chipset
&intel; i810 統合チップセットを設定するには、
X11 にカードを制御させるために
AGP プログラミングインタフェースである
agpgart が必要になります。
詳しくは、&man.agp.4;
ドライバのマニュアルページをご覧ください。
このドライバを用いることで、
他のグラフィックカードと同様に設定を行うことができるようになります。
カーネルに &man.agp.4; ドライバが組み込まれていないシステムでは、
このモジュールを &man.kldload.8;
を使って読み込もうとしても動作しないことに注意してください。
このドライバは、
起動時にカーネル内に存在するようにカーネル内部に組み込むか、
/boot/loader.conf
を使わなければなりません。
ワイドスクリーンフラットパネルの追加
ワイドスクリーンフラットパネルコンフィグレーション
この章では、設定に関する幾分高度な知識を必要とします。
これまでに述べた標準ツールを使って設定に失敗する場合は、
ログファイルを参照してください。
ログファイルには、
設定のために有用な情報が十分含まれています。
テキストエディタを使用する必要があるでしょう。
現在のワイドスクリーン
(WSXGA, WSXGA+, WUXGA, WXGA, WXGA+ など) は、
16:10 や 10:9 形式、または
(問題を含む可能性のある) 他のアスペクト比に対応しています。
以下は、16:10 アスペクト比のスクリーン解像度の例です。
2560x1600
1920x1200
1680x1050
1440x900
1280x800
これらの解像度のひとつを以下のように
"Screen" セクション の
Mode に追加してください。
Section "Screen"
Identifier "Screen0"
Device "Card0"
Monitor "Monitor0"
DefaultDepth 24
SubSection "Display"
Viewport 0 0
Depth 24
Modes "1680x1050"
EndSubSection
EndSection
&xorg; は、I2C/DDC
を通してワイドスクリーンの解像度に関する情報を取得できるので、
モニタの周波数や解像度の範囲を把握しています。
もし、これらの ModeLines
についての情報がドライバに存在しないのであれば、
&xorg;
にヒントを与えなけれならないでしょう。
ModeLine
を手動で設定するのに十分な情報を
/var/log/Xorg.0.log
から得ることができます。
以下のような情報を探してください。
(II) MGA(0): Supported additional Video Mode:
(II) MGA(0): clock: 146.2 MHz Image Size: 433 x 271 mm
(II) MGA(0): h_active: 1680 h_sync: 1784 h_sync_end 1960 h_blank_end 2240 h_border: 0
(II) MGA(0): v_active: 1050 v_sync: 1053 v_sync_end 1059 v_blanking: 1089 v_border: 0
(II) MGA(0): Ranges: V min: 48 V max: 85 Hz, H min: 30 H max: 94 kHz, PixClock max 170 MHz
これは EDID と呼ばれる情報です。
この情報を用いて ModeLine
を作成するには、
正しい順番に数字を入力するだけです。
ModeLine <name> <clock> <4 horiz. timings> <4 vert. timings>
この例では "Monitor" セクションの ModeLine は以下のようになります。
Section "Monitor"
Identifier "Monitor1"
VendorName "Bigname"
ModelName "BestModel"
ModeLine "1680x1050" 146.2 1680 1784 1960 2240 1050 1053 1059 1089
Option "DPMS"
EndSection
以上の簡単な編集作業が終わったら、
新しいワイドスクリーンモニタ上で X が動作するでしょう。
Murray
Stokely
寄稿:
X11 でのフォントの使用
Type1 フォント
X11 に付いてくるデフォルトのフォントは、
通常のデスクトップパブリッシングアプリケーションにとっては理想的とは言えない程度のものです。
文字を大きくするとジャギーになりプロフェッショナルとは言えないようなものになりますし、
&netscape;
での小さなフォントは頭が悪そうに見えます。
しかし、世の中には質の高い Type1 (&postscript;)
フォントがいくつかあり、
X11 ではそれらを簡単に利用することができます。
例えば、URW フォントコレクション
(x11-fonts/urwfonts)
には高品質の Type1 フォント
(Times Roman,
Helvetica,
Palatino など)
が含まれています。freefont コレクション
(x11-fonts/freefonts)
にはもっとたくさんのフォントが含まれていますが、
それらは Gimp
のようなグラフィックソフトウェアで使用するためのものであり、
スクリーンフォントとしては十分ではありません。さらに、X11
は簡単に &truetype; フォントを使うように設定することも可能です。
詳しくは、&man.X.7; のマニュアルページか
&truetype; フォントの節
を参照してください。
上記の Type1 フォントコレクションを Ports Collection
から入れる場合には次のコマンドを実行してください。
&prompt.root; cd /usr/ports/x11-fonts/urwfonts
&prompt.root; make install clean
freefont や他のコレクションでも同じようにします。
X サーバがこれらのフォントを検出できるようにするには
X サーバ設定ファイル (/etc/X11/xorg.conf)
の適切な場所に次のような行を加えます。
FontPath "/usr/local/lib/X11/fonts/URW/"
別の方法としては、
X のセッション中に次のようなコマンドラインを実行します。
&prompt.user; xset fp+ /usr/local/lib/X11/fonts/URW
&prompt.user; xset fp rehash
これは動くのですが、X
のセッションが終了すると消えてしまいます。
消えないようにするには X の起動時に読み込まれるファイル
(通常の startx セッションの場合は
~/.xinitrc, XDM
のようなグラフィカルなログインマネージャを通してログインする時は
~/.xsession) に加えておきます。
三番目の方法は新しい
/usr/local/etc/fonts/local.conf
ファイルを使うことです。
これに関しては アンチエイリアス
節をご覧ください。
&truetype; フォント
TrueType フォント
フォント
TrueType
&xorg; には、
&truetype; フォントのレンダリング機能が組み込まれています。
この機能を実現するために 2 つの異なるモジュールがあります。
ここでは、freetype
の方が他のフォントレンダリングバックエンドと整合性が高いので、
このモジュールを使うことにします。
freetype モジュールを使うためには
/etc/X11/xorg.conf ファイルの
"Module"
セクションに以下の行を追加するだけです。
Load "freetype"
さて、まずは &truetype; フォント用のディレクトリ
(例えば /usr/local/lib/X11/fonts/TrueType)
を作り、そこに &truetype; フォントをすべて放り込みましょう。
&macintosh; の &truetype;
フォントは、そのままでは使うことができませんので注意してください。
X11 で使うには &unix;/&ms-dos;/&windows;
用のフォーマットでなければなりません。
ファイルを置いたら ttmkfdir を使って
fonts.dir ファイルを作り、
X のフォントレンダラが新しいファイルがイントールされたことを分かるようにしてください。
ttmkfdir は FreeBSD Ports Collection の
x11-fonts/ttmkfdir
からインストールできます。
&prompt.root; cd /usr/local/lib/X11/fonts/TrueType
&prompt.root; ttmkfdir -o fonts.dir
次に &truetype;
フォントのディレクトリをフォントパスに追加します。
上の Type1
フォントの場合と同じように、
&prompt.user; xset fp+ /usr/local/lib/X11/fonts/TrueType
&prompt.user; xset fp rehash
とするか、もしくは xorg.conf
ファイルに FontPath 行を追加します。
これで終わりです。&netscape; や
Gimp,
&staroffice;
といったすべての X アプリケーションから
&truetype; フォントを使うことができます。
(高解像度なディスプレイで見るウェブページ上のテキストみたいな)
とても小さなフォントや
(&staroffice; にあるような)
非常に大きなフォントもかなり綺麗に見えるようになることでしょう。
Joe Marcus
Clarke
更新 :
フォントのアンチエイリアス
フォントのアンチエイリアス
フォント
アンチエイリアス
/usr/local/lib/X11/fonts/ と
~/.fonts/ にあるすべての X11 のフォントが、Xft
に対応しているアプリケーションで自動的にアンチエイリアス表示できるようになりました。
KDE, GNOME および
Firefox
のような最新のアプリケーションは、Xft に対応しています。
どのフォントがアンチエイリアスされるかを制御するため、
もしくはアンチエイリアスの特性を設定するために、
/usr/local/etc/fonts/local.conf
ファイルを作成 (すでに存在しているのなら編集) します。
多くの Xft フォントシステムの高度な機能をこのファイルを使って調整できます。
この節ではいくつか簡単なところだけを紹介します。
詳しくは、&man.fonts-conf.5; をご覧ください。
XML
このファイルは XML 形式でなければなりません。
大文字小文字の区別に注意を払い、
すべてのタグが正しく閉じられているか確認してください。
ファイルは一般的な XML ヘッダで始まり、DOCTYPE 定義と
<fontconfig>
タグがその後にきます。
<?xml version="1.0"?>
<!DOCTYPE fontconfig SYSTEM "fonts.dtd">
<fontconfig>
すでに説明したように、
/usr/local/lib/X11/fonts/ と
~/.fonts/ にあるすべてのフォントは
Xft 対応のアプリケーションで利用できます。
これら 2 つ以外に別のディレクトリを追加したいのなら、
/usr/local/etc/fonts/local.conf
に以下のような行を追加します。
<dir>/path/to/my/fonts</dir>
新しいフォント、
そして特に新しいフォントディレクトリを追加したら、
以下のコマンドを実行してフォントキャッシュを再構築してください。
&prompt.root; fc-cache -f
アンチエイリアスをかけることによって境界が少しぼやけ、
そのためにとても小さなテキストはさらに読みやすくなり、
大きなフォントでは ギザギザ
が消えるのです。
しかし、普通のテキストにかけた場合には目が疲れてしまうこともあります。
14 ポイント以下のサイズのフォントについて、
アンチエイリアスをかけないようにするには次の行を加えます。
<match target="font">
<test name="size" compare="less">
<double>14</double>
</test>
<edit name="antialias" mode="assign">
<bool>false</bool>
</edit>
</match>
<match target="font">
<test name="pixelsize" compare="less" qual="any">
<double>14</double>
</test>
<edit mode="assign" name="antialias">
<bool>false</bool>
</edit>
</match>
フォント
スペーシング
いくつかの等幅フォントは、
アンチエイリアスをかけるとスペーシングがうまくいかなくなる場合があります。
特に KDE でその傾向があるようです。
解決策の一つとして、そういったフォントのスペーシングを
100 に設定する方法があります。
そうするためには次の行を加えてください。
<match target="pattern" name="family">
<test qual="any" name="family">
<string>fixed</string>
</test>
<edit name="family" mode="assign">
<string>mono</string>
</edit>
</match>
<match target="pattern" name="family">
<test qual="any" name="family">
<string>console</string>
</test>
<edit name="family" mode="assign">
<string>mono</string>
</edit>
</match>
(これは固定サイズのフォントに "mono"
という一般的な別名をつけます) そして以下を追加します。
<match target="pattern" name="family">
<test qual="any" name="family">
<string>mono</string>
</test>
<edit name="spacing" mode="assign">
<int>100</int>
</edit>
</match>
Helvetica の様なある種のフォントは、
アンチエイリアスすると問題が起こるでしょう。
たいてい、フォントが縦に半分に切られて表示されます。
最悪の場合、アプリケーションがクラッシュします。
これを回避するには、以下を local.conf
に追加します。
<match target="pattern" name="family">
<test qual="any" name="family">
<string>Helvetica</string>
</test>
<edit name="family" mode="assign">
<string>sans-serif</string>
</edit>
</match>
local.conf の編集を終えたら、
ファイルの末尾が </fontconfig>
タグで終わるようにしてください。
これを行わなければ、変更は無視されるでしょう。
最後に、ユーザは自分だけの設定を各自の
.fonts.conf ファイルに追加できます。
これを行うためには、それぞれのユーザが単に
~/.fonts.conf を作成するだけです。
このファイルも XML 形式でなければなりません。
LCD スクリーン
フォント
LCD スクリーン
最後に一つ。LCD
スクリーンではサブピクセルサンプリングが必要な場合があります。
これは、基本的には (水平方向に分かれている) 赤、緑、
青の各コンポーネントを別々に扱うことによって水平方向の解像度を良くするというもので、
劇的な結果が得られます。
これを有効にするには local.conf
ファイルに次の行を加えます。
<match target="font">
<test qual="all" name="rgba">
<const>unknown</const>
</test>
<edit name="rgba" mode="assign">
<const>rgb</const>
</edit>
</match>
ディスプレイの種類にもよりますが、
rgb ではなく
bgr や vrgb、もしくは
vbgr の場合もあるので、
試してみて最も良いものを使ってください。
Seth
Kingsley
寄稿:
X ディスプレイマネージャ
概要
X ディスプレイマネージャ
X ディスプレイマネージャ (XDM)
は X Window System のオプショナルな一部分であり、
ログインセッションの管理に用います。
最低限の機能を実装した X 端末
やデスクトップ、
大規模なネットワークディスプレイサーバといった場面ではこれが有用です。
X Window System はネットワークとプロトコルから独立しているため、
ネットワークで繋がれた
X のクライアントとサーバを動かすための設定はかなり幅が広くなります。
XDM
はどのディスプレイサーバに接続するかを選択でき、
ログイン名とパスワードの組み合わせなど認証情報を入力できるグラフィカルなインタフェースを提供しています。
XDM がユーザに &man.getty.8;
(詳しくは をご覧ください)
と同じ機能を提供することを考えてみてください。
つまり、ディスプレイ上でシステムへのログインができ、
ユーザの代わりにセッションマネージャ
(通常は X のウィンドウマネージャ) を起動することができるのです。
それから XDM は、
ユーザが作業を終えてディスプレイからログアウトする合図を送ってきてプログラムが終了するのを待ちます。
この時点で、XDM
は次にログインするユーザのためにログイン画面や
chooser 画面を表示できます。
XDM の使用
XDM を使用するには、
x11/xdm
port をインストールしてください
(最近の &xorg; のバージョンでは、
デフォルトでインストールされません)。
XDM のデーモンプログラムは
/usr/local/bin/xdm にあります。
このプログラムは root
になればいつでも起動することができ、
ローカルマシン上のディスプレイの管理を始めます。
マシンをブートする際、いつも XDM
を起動したい場合には、/etc/ttys
にそのためのエントリを加えておくのが簡単です。
このファイルのフォーマットや使用方法についての詳細は
を参照してください。
デフォルトの /etc/ttys
ファイルには仮想端末上で XDM
デーモンを起動するための行:
ttyv8 "/usr/local/bin/xdm -nodaemon" xterm off secure
があります。
このエントリはデフォルトでは無効になっており、有効にするには
5 番目のカラムを off から
on にし、
の指示に従って &man.init.8; を再起動します。
最初のカラムはこのプログラムが管理する端末の名前で、この場合
ttyv8 になります。
つまり、XDM は
9 番目の仮想端末で起動されるということです。
XDM の設定
XDM の設定用ディレクトリは
/usr/local/lib/X11/xdm です。
このディレクトリには XDM
の振る舞いや見た目を変更するために用いられるいくつかのファイルがあります。
だいたいは以下のような感じです。
ファイル
説明
Xaccess
クライアント認証のルールセット
Xresources
デフォルトの X リソース
Xservers
管理すべきリモートやローカルのディスプレイのリスト
Xsession
デフォルトのログイン時のセッションスクリプト
Xsetup_*
ログインインタフェースの前にアプリケーションを起動するためのスクリプト
xdm-config
このマシンで動いているすべてのディスプレイのグローバルな設定
xdm-errors
サーバプログラムによって生成されるエラー
xdm-pid
現在動いている XDM のプロセス ID
このディレクトリにはまた、XDM
の動作中にデスクトップをセットアップするために用いられるスクリプトやプログラムがいくつかあります。
それぞれのファイルの目的を簡単に解説しましょう。
正確な文法や使い方は &man.xdm.1; に記述されています。
デフォルトの設定では、単純な四角のログインウィンドウがあり、
そこにはマシンのホスト名が大きなフォントで表示され、
Login:
と Password:
のプロンプトがその下に表示されています。
XDM
スクリーンの見ためや使い勝手を変えるにはここから始めるのがいいでしょう。
Xaccess
XDM
がコントロールするディスプレイに接続するためのプロトコルは
X Display Manager Connection Protocol (XDMCP) と呼ばれます。
このファイルにはリモートのマシンからの
XDMCP 接続をコントロールするためのルールセットが書かれます。
これは、xdm-config
を変更してリモートからのコネクションを待ち受けるようにしない限り無視されます。
デフォルトでは、どのクライアントからの接続も拒否します。
Xresources
これはディスプレイの chooser とログインスクリーン用の
application-defaults ファイルです。
このファイルでログインプログラムの見た目を変更することができます。
フォーマットは X11 のドキュメントで記述されている
app-defaults ファイルのものと同じです。
Xservers
これは、chooser
が選択肢として提供するリモートのディスプレイの一覧です。
Xsession
XDM
でログインした後に実行されるデフォルトのセッションスクリプトです。
通常、各ユーザは ~/.xsession
というカスタマイズしたセッションスクリプトを持っており、
こちらが優先されます。
Xsetup_*
これらは chooser
やログインインタフェースが表示される前に自動的に実行されます。
それぞれのディスプレイに対して、Xsetup_
に続けてローカルのディスプレイ番号を付けた
(たとえば Xsetup_0)
名前のついたスクリプトがあります。
典型的な使い方は xconsole
のようなバックグラウンドで動かすプログラムを一つか二つ起動することです。
xdm-config
app-defaults の書式で書かれた、
このインストレーションで管理されるすべてのディスプレイに適用される設定を保持しています。
xdm-errors
このファイルには XDM
が起動しようとしている X サーバからの出力が書き出されます。
XDM
が起動しようとしているディスプレイがなんらかの理由でハングした場合、
このファイルのエラーメッセージを見てください。
そういったメッセージは各ユーザの
~/.xsession-errors
にもセッション毎に書き出されます。
ネットワークディスプレイサーバの起動
あるディスプレイサーバに他のクライアントが接続することができるようにするために、
アクセスコントロールのルールを編集し、
コネクションリスナを有効にする必要があります。
デフォルトでは保守的な設定になっています。
XDM
がそういったコネクションを待ち受けるようにするためには
xdm-config
にある次の行をコメントアウトします。
! SECURITY: do not listen for XDMCP or Chooser requests
! Comment out this line if you want to manage X terminals with xdm
DisplayManager.requestPort: 0
そして、XDM を再起動します。
app-defaults ファイルにおけるコメントは !
であっていつものような #
ではないことに注意してください。
アクセス制限はもっと厳しくしてもよいかもしれません。
Xaccess
にある例を参考にしたり、詳細についてオンラインマニュアル
&man.xdm.1; を参照してください。
XDM の代わりになるもの
デフォルトの XDM
に代わるものがいくつかあります。
一つは kdm
(KDE に付属しています)
はその一つであり、この章の後ろで解説します。
kdm ディスプレイマネージャは、
ログイン時にウィンドウマネージャを選ぶことができるのに加え、
見た目もかなり綺麗にしてくれます。
Valentino
Vaschetto
寄稿:
デスクトップ環境
このセクションでは、FreeBSD 上の X
で利用可能ないくつかのデスクトップ環境について解説します。
デスクトップ環境
とは、
単なるウィンドウマネージャから KDE
や GNOME
といったような完全なデスクトップアプリケーションスイートまでカバーします。
GNOME
GNOME について
GNOME
GNOME
はユーザフレンドリなデスクトップ環境で、
ユーザはコンピュータを簡単に使ったり設定したりできるようになります。
GNOME にはパネル
(アプリケーションを起動したり状態を表示したりするもの)、
デスクトップ (データやアプリケーションが置かれる場所)、
標準的なデスクトップツールやアプリケーションのセット、
そしてアプリケーションが互いにうまくやり取りできるような仕組みが含まれています。
他の OS や環境に慣れている人でも
GNOME
の提供するグラフィック環境であれば心地よく感じるでしょう。
FreeBSD 上の GNOME
に関するもっと詳しい情報は、
FreeBSD GNOME Project
のウェブサイトで見ることができます。
ウェブサイトには、GNOME
のインストール、設定、管理に関する十分分かりやすい FAQ
もあります。
GNOME のインストール
package や Ports Collection
を利用してソフトウェアを簡単にインストールできます。
GNOME package
をネットワークからインストールするには、
以下のようにするだけです。
&prompt.root; pkg_add -r gnome2
GNOME をソースから構築する場合、
次のように ports ツリーを使いましょう。
&prompt.root; cd /usr/ports/x11/gnome2
&prompt.root; make install clean
GNOME がインストールできたら、
デフォルトのウィンドウマネージャの代わりに
GNOME を起動するように
X サーバに指示しなければなりません。
GNOME
を起動する最も簡単な方法は、GNOME ディスプレイマネージャ
GDM を使うことです。
GNOME
デスクトップの一部としてインストールされる
(しかし、デフォルトでは無効になっている)
GDM は、
/etc/rc.conf に
gdm_enable="YES"
を追加すると有効になります。
再起動してログインすると、GNOME
が自動的に起動します。
さらに、/etc/rc.conf ファイルに
gnome_enable="YES" を追加すると、
GDM の起動時に
GNOME
のすべてのサービスを利用できるようになります。
GNOME は
.xinitrc
という名前のファイルを適切に設定することで、
コマンドラインから起動することもできます。
自分の .xinitrc
が既にある場合には、ウィンドウマネージャを起動する行を
/usr/local/bin/gnome-session
を起動するように変更するだけです。
特にこのファイルを用意していない場合には、
次のようにすれば十分でしょう。
&prompt.user; echo "/usr/local/bin/gnome-session" > ~/.xinitrc
次に、startx と入力すれば
GNOME
デスクトップ環境が起動します。
もし XDM
のような古いディスプレイマネージャを使っているなら、
この方法ではうまくいきません。その代わり、実行可能な
.xsession というファイルを作成し、
同じコマンドを起動するようにします。
そのためには、このファイルを編集してウィンドウマネージャを
/usr/local/bin/gnome-session
で置き換えます。
&prompt.user; echo "#!/bin/sh" > ~/.xsession
&prompt.user; echo "/usr/local/bin/gnome-session" >> ~/.xsession
&prompt.user; chmod +x ~/.xsession
もう一つの方法は、
ログイン時にウィンドウマネージャを選択できるようにディスプレイマネージャを設定することです。
KDE
の詳細についてのセクションで
KDE のディスプレイマネージャである
kdm
を使ってどのようにすればいいのかを解説しています。
KDE
KDE
KDE について
KDE
は最近の簡単に使えるデスクトップ環境です。
KDE
によりユーザは以下のようなメリットを亨受します。
美しい現代風のデスクトップ
ネットワーク透過なデスクトップ
KDE
デスクトップやそのアプリケーションを使う際に、
ヘルプへのアクセスを便利で統一されたものにする統合されたヘルプシステム
すべての KDE
アプリケーションで統一された見ためや使い勝手
標準化されたメニュー、ツールバー、
キーバインディング、カラースキームなど
国際化: KDE は
40 を越える言語で利用可能
一元的で、首尾一貫した、ダイアログベースのデスクトップ設定
膨大な数の KDE
アプリケーション
KDE には
Konqueror
と呼ばれるウェブブラウザも付属しており、これは &unix;
システム上の他のウェブブラウザの強力な競争相手です。
KDE の詳細については
KDE の
ウェブサイト をご覧ください。
KDE に関する
FreeBSD 特有の情報とリソースについては、
KDE on FreeBSD
チーム のウェブサイトをご覧ください。
FreeBSD で利用できる KDE
には 2 つのバージョンがあります。
バージョン 3 は、長い間広く使われ、安定しています。
バージョン 4 は、次世代のバージョンで、Ports Collection から利用できます。
これらを共存する形でインストールすることもできます。
KDE のインストール
GNOME
や他のデスクトップ環境とまったく同じように、
package や Ports Collection から簡単にインストールできます。
KDE3 package
をネットワーク越しにインストールするには次のようにします。
&prompt.root; pkg_add -r kde
KDE4 package
をネットワーク越しにインストールするには次のようにします。
&prompt.root; pkg_add -r kde4
&man.pkg.add.1;
は自動的にアプリケーションの最新版を取得します。
KDE3
をソースから構築するには、次のように ports ツリーを使いましょう。
&prompt.root; cd /usr/ports/x11/kde3
&prompt.root; make install clean
KDE4
をソースから構築するには、次のように ports ツリーを使いましょう。
&prompt.root; cd /usr/ports/x11/kde4
&prompt.root; make install clean
KDE がインストールできたら
X サーバに、デフォルトのウィンドウマネージャの代わりにこのアプリケーションを立ち上げるように教えます。
.xinitrc
ファイルを次のように編集しましょう。
KDE3 では、以下のように入力してください。
&prompt.user; echo "exec startkde" > ~/.xinitrc
KDE4 では、以下のように入力してください。
&prompt.user; echo "exec /usr/local/kde4/bin/startkde" > ~/.xinitrc
さぁ、これで startx でいつ
X Window System を立ち上げても
KDE
がデスクトップになります。
XDM
のようなディスプレイマネージャを使っている場合、
設定は少し異なります。代わりに
.xsession ファイルを編集しましょう。
kdm
用の説明はこの章の後のほうにあります。
KDE の詳細について
さぁ、KDE
のインストールができました。
ほとんどのことはヘルプページを見たりいろんなメニューをつつけばわかるでしょう。
&windows; や &mac; のユーザにも簡単なはずです。
KDE
の最も良いリファレンスはオンラインドキュメントです。
KDE には独自のウェブブラウザ
Konqueror が付属していますし、
膨大な数の便利なアプリケーションや詳しいドキュメントもあります。
このセクションの残りではなんとなく使っているだけでは理解し難い技術的なところを解説します。
KDE ディスプレイマネージャ
KDE
ディスプレイマネージャ
マルチユーザシステムの管理者であれば、
ユーザを迎えるにあたってグラフィカルなログインスクリーンが欲しいと思うかもしれません。
XDM
は上で述べたようにそのために使えます。
しかしながら、KDE
にはその代わりになる kdm
が付いており、より魅力的な見た目で、
ログイン時のオプションもたくさんあります。特に、
(メニューを使って) ログイン後にどのデスクトップ環境
(KDE や
GNOME など)
を動かすかを簡単に選ぶこともできます。
kdm
を有効にするには、ファイルを編集する必要がありますが、
編集するファイルは、KDE
のバージョンに依存します。
KDE3 では、
/etc/ttys の項目
ttyv8 を以下のように変更してください。
ttyv8 "/usr/local/bin/kdm -nodaemon" xterm on secure
KDE4 では、
/etc/rc.conf に以下の行を追加してください。
local_startup="${local_startup} /usr/local/kde4/etc/rc.d"
kdm4_enable="YES"
Xfce
Xfce について
Xfce は
GNOME で使われている
GTK+ ツールキットをベースにしたデスクトップ環境ですが、
ずっと軽いので、
シンプルで効率的でありながら使いやすく設定が簡単なデスクトップ環境を求める人に向いています。
見ためは商用 &unix; システムが採用している
CDE
にかなり似ています。Xfce
の機能をいくつか以下に挙げます。
シンプルで使いやすいデスクトップ
マウスのドラッグアンドドロップなどですべての設定が可能
CDE
に似たメインパネルとメニューやアプレット、
アプリケーションランチャ
統合されたウィンドウマネージャ、ファイルマネージャ、
サウンドマネージャと GNOME
準拠のモジュールなど
(GTK+ なので) テーマをサポート
速くて軽くて効率的: 古いマシンや遅いマシン、
メモリの限られたマシンに向いています
Xfce に関する詳しい情報は
Xfce のウェブサイト
で得られます。
Xfce のインストール
(この文章を書いている時点で)
Xfce
のバイナリパッケージが用意されています。
次のように実行するだけでインストールできます。
&prompt.root; pkg_add -r xfce4
また、Ports Collection
を利用してソースからインストールすることも可能です。
&prompt.root; cd /usr/ports/x11-wm/xfce4
&prompt.root; make install clean
次に、次回 X を起動した時に Xfce
が立ち上がるように設定します。
次のようにしてください。
&prompt.user; echo "/usr/local/bin/startxfce4" > ~/.xinitrc
X を次に起動すると Xfce
が立ち上がります。
XDM
のようなディスプレイマネージャを使っている場合には、
GNOME
のセクションに書いてあるように
.xsession ファイルを作成し、
/usr/local/bin/startxfce4
を起動するように追加します。
または kdm
のセクションにあるように、
ログイン時にディスプレイマネージャからデスクトップ環境を選択できるように設定してください。