diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/introduction/chapter.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/introduction/chapter.sgml index ef74d7df94..043d50d04b 100644 --- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/introduction/chapter.sgml +++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/introduction/chapter.sgml @@ -1,1099 +1,1099 @@ Jim Mock 改訂: はじめに この章では &os; に興味を持っていただきありがとうございます! この章では &os; の歴史、目標、開発モデルなど、 &os; プロジェクトに関するさまざまな事柄を扱います。 この章に書かれている話題は、次のようなものです。 &os; とその他のオペレーティングシステムとの違い &os; プロジェクトの歴史 &os; プロジェクトの目標 &os; オープンソース開発モデルの基本的な考え方 そして、&os; という名前の由来について &os; へようこそ! 4.4BSD-Lite &os; は、4.4BSD-Lite から派生したオペレーティングシステムで、 - Intel (x86 および &itanium;), AMD64, Alpha, + Intel (x86 および &itanium;), AMD64, Sun &ultrasparc; コンピュータに対応しています。 他のアーキテクチャに対する移植も進行中です。 &os; の歴史や、 現在のリリースについても読むことができます。 プロジェクトへの何らかの貢献 (ソースコード、ハードウェア、 資金の提供など) について興味があれば、 &os; への貢献をご覧ください。 &os; で何ができるの? &os; には多くの注目すべき機能があります。 例を挙げれば以下のようになります: プリエンプティブマルチタスキング 優先度を動的に調節する機能を備えることで アプリケーションとユーザとの間で円滑かつ公平な コンピュータ資源共有を実現し、 特に高い負荷にも耐えることができる堅牢さを備えた プリエンプティブマルチタスキング マルチユーザ機能 多くの人々が 1 つの &os; システムをさまざまな目的で同時に使うことを可能にする マルチユーザ機能。 これは例えば、プリンタやテープデバイスといったシステムの周辺機器が、 そのシステムを利用する全てのユーザだけでなく ネットワーク経由においても自然な形で共有され、 さらに重要なシステム資源の使い過ぎを防ぐために 個々の資源に対する制限がユーザ単位、 グループ単位で設定できる、というようなことを意味しています。 TCP/IP ネットワーキング SCTP や DHCP, NFS, NIS, PPP, SLIP, IPsec, IPv6 といった業界標準規格のサポートを含んだ堅固な TCP/IP ネットワーキング。 これによって、&os; マシンが商用サーバと同じように相互に運用でき、 NFS (リモートファイルアクセス) や、 電子メールサービスのような極めて重要な機能を提供します。 また、WWW や FTP, ルーティング、ファイアウォール (セキュリティ) サービスを用いてインターネットと接続できます。 メモリ保護 アプリケーション (あるいはユーザ) がお互いに干渉できない ようにするメモリ保護機能。 アプリケーションがクラッシュしても、 どのような場合でも他のアプリケーションには影響を与えません。 &os; は 32ビット のオペレーティングシステム - (Alpha 版、&itanium; 版、AMD64 版および &ultrasparc; 版は + (&itanium; 版、AMD64 版および &ultrasparc; 版は 64 ビット) であり、 最初からそのようにこつこつと設計されました。 X Window System - XFree86 業界標準である X Window システム (X11R7) は、普通の VGA カードやモニタでグラフィカルユーザインタフェース (GUI) を提供し、すべてのソースコードも一緒に提供されます。 バイナリ互換性 Linux バイナリ互換性 SCO バイナリ互換性 SVR4 バイナリ互換性 BSD/OS バイナリ互換性 NetBSD Linux や SCO, SVR4, BSDI, NetBSD 用に作られた多くのプログラムとの バイナリ互換性 何千ものすぐに実行可能な アプリケーションが &os; の portspackages コレクションで利用可能です。 ここに用意されているものはネットを探し回る必要がありません インターネット上で入手可能な、 移植が容易な 何千ものアプリケーションを追加できます。&os; は最も評判のよい商用の &unix; システムとソースコードレベルで互換性があります。 このため、ほとんどのアプリケーションは、 もしあったとしてもほんの少しの変更でコンパイルすることができます。 仮想メモリ デマンドページング仮想メモリ とそれに 付随の VM/buffer キャッシュ の設計は、 多くのメモリを要求するアプリケーションに対して 効率よくメモリを与えるようにする一方で、 他のユーザに対しても対話的な応答を維持します。 対称型マルチプロセッシング (SMP) 複数の CPU を搭載したマシンにおける SMP 機能のサポート。 コンパイラ C コンパイラ C++ コンパイラ FORTRAN 完全な CC++, Fortran の開発ツール。進んだ研究や開発のための多くの他の言語も ports や packages コレクションで提供されています。 ソースコード システム全体のソースコード が提供されているので、 要求に合わせて環境を最大限に適合させることができます。 真のオープンシステムが利用できるのですから、 所有権のある解決方法に締めつけられ、 ベンダのなすがままになる必要はありません。 膨大な量の オンラインドキュメント もう書ききれません! 4.4BSD-Lite Computer Systems Research Group (CSRG) U.C. Berkeley &os; はカリフォルニア大学バークレイ校の Computer Systems Research Group (CSRG) による 4.4BSD-Lite リリースを基にしており、 BSD システムの開発の優れた伝統を守り続けています。 CSRG による素晴らしい活動に加えて、 &os; プロジェクトは何千時間もの時間を注ぎ込んで、 実際の使用の場において最大の性能と信頼性を 発揮するためにシステムのチューニングをおこなっています。 多くの大企業が PC オペレーティングシステムの分野で 実現しようと奮闘しているそのような機能や性能、信頼性を &os; は今すぐ提供できます! あなたの思いつく限りのアプリケーションは、何でも &os; で実行できます。ソフトウェア開発からファクトリオートメーション、 在庫制御から遠く離れた人工衛星のアンテナの方向調整まで; 商用 &unix; 製品でできることは、&os; でも十分にできるのです! また、&os; は世界中の研究センターや大学によって開発される 文字通り何千もの高品質で、たいていはほとんど無料で利用できる アプリケーションによる恩恵を得ることができます。 商用のアプリケーションも提供されており、 日々増え続けています。 &os; のソースコードは広く提供されているので、 システムも特別なアプリケーションやプロジェクトに合わせて、 いくらでもカスタマイズすることができます。 これは有名な商業ベンダから出ているほとんどのオペレーティング システムでは不可能なことです。以下に現在 &os; を 使っている人々のアプリケーションの例をいくつか上げます: インターネットサービス: &os; に組み込まれている 頑強な TCP/IP ネットワーキング機能は次のようなさまざまな インターネットサービスの理想的なプラットフォームになります: FTP サーバ FTP サーバ web サーバ World Wide Web サーバ (標準、もしくは安全な [SSL]) IPv4 および IPv6 ルーティング ファイアウォール NAT ファイアウォールと NAT (IP マスカレード) ゲートウェイ 電子メール email 電子メールサーバ USENET USENET ニュースおよび電子掲示板システム さらにいろいろ… &os; を利用すれば、小規模で安価な 386 クラスの PC でも気軽に導入することができますし、 事業の成長に合わせてアップグレードした 4 つの Xeon プロセッサと RAID ストレージデバイスを備えたシステムでも、 全くそのまま使うことができるのです。 教育: あなたは、計算機科学または関連分野の工学を専攻する学生さんですか? オペレーティングシステムやコンピュータアーキテクチャ、 ネットワークについて学習するなら、 実際に &os; のソースコードを読んで、 それがどのように動作するのかを学ぶのが一番よい方法です。 また、無料で利用できる CAD や数学、 グラフィックデザインのパッケージがいくつもあるので、 コンピュータに関わる主要な目的が、 のことをすることにある方にも、 大いに役立ちます。 研究: システム全体のソースコードが利用できるため、 &os; はオペレーティングシステムの研究だけでなく、 計算機科学の他の部門においても優れたプラットフォームです。 自由に利用できる &os; の特長は、オープンフォーラムで 議論される特別なライセンスの同意や制限について心配することなく、 離れたグループでもアイディアや開発の共有による共同研究を可能にします。 ルータ DNS サーバ ネットワーキング: 新しいルータが必要? ネームサーバ (DNS) は? 内部のネットワークを人々から守るファイアウォールは? &os; はすみに眠っている使われていない 386 や 486 の PC を簡単に 洗練されたパケットフィルタリング機能を持つ高級なルータに 変えることができます。 X Window System - XFree86 X Window System Accelerated-X X Window ワークステーション: 自由に利用できる X11 サーバを使うことによって、 安価な X 端末として &os; を使うこともできます。 X 端末とは違って &os; は多くのアプリケーションをローカルに走らせることもでき、 中心のサーバの負荷を軽減することも可能です。 &os; はディスクレスでもブート可能であり、 個々のワークステーションを安価で、 容易に管理することさえ可能にします。 GNU Compiler Collection ソフトウェア開発: 基本的な &os; システムには、有名な GNU の C/C++ コンパイラやデバッガを含んだ完全な開発ツールがついてきます。 &os; は、ソースとバイナリの両方とも、CD-ROM または anonymous FTP で入手可能です。 詳しくは をご覧ください。 &os; はどこに使われていますか? ユーザ &os; を利用している大規模サイト &os; は、以下に代表されるような世界最大クラスの IT 会社のデバイスおよび製品のプラットフォームとして利用されています。 Apple Apple Cisco Cisco Juniper Juniper NetApp NetApp &os; は、以下のサイトに代表されるような、 インターネット上で最大クラスのサイトでも利用されています。 Yahoo! Yahoo! Yandex Yandex Apache Apache Rambler Rambler Sina Sina Pair Networks Pair Networks Sony Japan Sony Japan Netcraft Netcraft NetEase NetEase Weathernews Weathernews TELEHOUSE America TELEHOUSE America Experts Exchange Experts Exchange また、この他にもあります。 &os; プロジェクトについて 以下の節では簡単な歴史やプロジェクトの目標、 開発モデルなど、普段は表にでない話題を提供しています。 Jordan Hubbard 寄稿: &os; 小史 386BSD Patchkit Hubbard, Jordan Williams, Nate Grimes, Rod FreeBSD プロジェクト history &os; プロジェクトは 1993 年の始めに Unofficial 386BSD Patchkit の最後の 3 人のまとめ役によって、部分的に patchkit から派生する形で開始されました。ここでの 3 人のまとめ役というのは、Nate Williams と、Rod Grimes と、私 (Jordan K. Hubbard) です。 386BSD 私たちのもともとの目標は、patchkit という仕組みではもう十分に解決できなくなってしまった 386BSD の数多くの問題を修正するための、386BSD の暫定的なスナップショットを作成することでした。 こういった経緯を経ているので、 このプロジェクトの初期の頃の名前が 386BSD 0.5 386BSD 暫定版 (Interim) であったということを覚えている人もいるでしょう。 Jolitz, Bill 386BSD は、Bill Jolitz が (訳注: バークレイ Net/2 テープを基に) 作成したオペレーティングシステムです。当時の 386BSD は、ほぼ一年にわたって放っておかれていた (訳注: 作者がバグの報告を受けても何もしなかった) というひどい状況に苦しんでいました。 作者の代わりに問題を修正し続けていた patchkit は日を追うごとに不快なまでに膨張してしまっていました。 このような状況に対して、このままではいけない、 何か行動を起こさなければ、 ということで異議を唱えるものは私たちのなかにはいませんでした。 そして私たちは挑戦することを決断し、 暫定的な クリーンアップ スナップショットを作成することで Bill を手助けしようと決めたのです。しかし、 この計画は唐突に終了してしまいました。Bill Jolitz が、 このプロジェクトに対する受け入れ支持を取り下げることを突然決意し、 なおかつこのプロジェクトの代わりに何をするのかを一切言明しなかったのです。 Greenman, David Walnut Creek CDROM たとえ Bill が支持してくれないとしても、 われわれの目標には依然として やる価値があると決心するのにさしたる時間はかかりませんでした。 そこで David Greenman が考案した名称 &os; を私たちのプロジェクトの名前に採用し、 新たなスタートを切りました。 この時点でのプロジェクトの初期目標は、すでにこのシステム (訳注: 386BSD + Patchkit) を使っていた利用者たちと相談して決められました。 プロジェクトが実現に向けて軌道に乗ってきたことが明確になった時点で、 私は Walnut Creek CDROM 社に連絡してみました。CD-ROM を使って &os; を配布することによって、 インターネットに容易に接続できない多くの人々が &os; を簡単に入手できるようになると考えたからです。Walnut Creek CDROM 社は &os; を CD で配布するというアイデアを採用してくれたばかりか、 作業するためのマシンと高速なインターネット回線を私たちのプロジェクトに提供してくれました。 当時は海のものとも山のものともわからなかった私たちのプロジェクトに対して、Walnut Creek CDROM 社が信じられないほどの信頼を寄せてくれたおかげで、 &os; は短期間のうちにここまで大きく成長したのです。 4.3BSD-Lite Net/2 U.C. Berkeley 386BSD Free Software Foundation CD-ROM による最初の配布 (そしてネットでの、 ベータ版ではない最初の一般向け配布) は &os; 1.0 で、1993 年 12 月に公開されました。これはカリフォルニア大学バークレイ校の 4.3BSD-Lite (Net/2) を基とし、386BSD や Free Software Foundation からも多くの部分を取り入れたものです。 これは初めて公開したものとしては十分に成功しました。続けて 1994 年 5 月に &os; 1.1 を公開し、 非常に大きな成功を収めました。 Novell U.C. Berkeley Net/2 AT&T この時期、 あまり予想していなかった嵐が遠くから接近してきていました。 バークレイ Net/2 テープの法的な位置づけについて、Novell 社とカリフォルニア大学バークレイ校との間の長期にわたる 法廷論争において和解が成立したのです。和解の内容は、Net/2 のかなりの部分が 権利つき (encumbered) コードであり、それは Novell 社の所有物である、 というバークレイ校側が譲歩したものでした。なお、Novell 社はこれらの権利を裁判が始まる少し前に AT&T 社から買収していました。 和解における譲歩の見返りにバークレイ校が得たのは、 4.4BSD-Lite が最終的に発表された時点で、 4.4BSD-Lite は権利つきではないと公式に宣言されること、 そしてすべての既存の Net/2 の利用者が 4.4BSD-Lite の利用へと移行することが強く奨励されること、という Novell 社からの ありがたき天からの恵み でした (訳注: 4.4BSD-Lite はその後 Novell 社のチェックを受けてから公開された)。&os; も Net/2 を利用していましたから、1994 年の 7 月の終わりまでに Net/2 ベースの &os; の出荷を停止するように言われました。ただし、 このときの合意によって、 私たちは締め切りまでに一回だけ最後の公開をすることを許されました。 そしてそれは &os; 1.1.5.1 となりました。 それから &os; プロジェクトは、まっさらでかなり不完全な 4.4BSD-Lite を基に、文字どおり一から再度作り直すという、 難しくて大変な作業の準備を始めました。Lite バージョンは、部分的には本当に軽くて、中身がなかったのです。 起動し、 動作できるシステムを実際に作り上げるために必要となるプログラムコードのかなりの部分がバークレイ校の CSRG (訳注: BSDを作っているグループ) によって (いろいろな法的要求のせいで) 削除されてしまっていたということと、4.4BSD の Intel アーキテクチャ対応が元々かなり不完全であったということがその理由です。 この移行作業は結局 1994 年の 11 月までかかりました。 そしてその時点で &os; 2.0 をネットと CD-ROM (12 月末ごろ) を通じて公開しました。これは、 かなり粗削りなところが残っていたにもかかわらず、 かなりの成功を収めました。そしてその後に、より信頼性が高く、 そしてインストールが簡単になった &os; 2.0.5 が 1995 年の 6 月に公開されました。 私たちは 1996 年の 8 月に &os; 2.1.5 を公開しました。 この出来が非常に良く、特に業務で運用しているサイトや ISP での人気が高かったので、私たちは 2.1-STABLE 開発分流から更に公開をおこなうことにメリットがあると考えました。 それが &os; 2.1.7.1 で、2.1-STABLE 開発分流の最後を締めくくるものとして、 1997 年の 2月に公開されました。2.1-STABLE 開発分流 (RELENG_2_1_0) は現在、 保守のみをおこなう状態になっており、今後は、 セキュリティの改善や他の何か重要なバグフィックスのみがおこなわれるでしょう。 &os; 2.2 の開発は、RELENG_2_2 開発ブランチとして、 開発の本流 (-CURRENT) から 1996 年 11 月に分岐し、そして 1997 年 4 月に最初のリリース (2.2.1) が行なわれました。2.2 開発ブランチからは、さらに 97 年の夏と秋にリリースが行なわれ、 98 年 11 月に 2.2 開発ブランチの最終リリース (2.2.8) が行なわれています。1998 年 10 月に &os; 3.0 最初の公式リリースが行なわれ、 2.2 開発ブランチは開発の終了を迎えることになりました。 1999 年 1 月 20 日には、&os; の開発ツリーが 4.0-CURRENT と 3.X-STABLE の各ブランチに再び分岐しました。 3.X-STABLE からは 3.1 が 1999 年 2 月 15 日に、 3.2 が 1999 年 5 月 15 日に、 3.3 が 1999 年 9 月 16 日に、 3.4 が 1999 年 12 月 20 日に、 そして 3.5 が 2000 年 6 月 24 日にリリースされました。 3.5 はリリースの数日後、Kerberos に対するセキュリティ上の修正を組み込むために小規模な更新がなされ、 3.5.1 になりました。3.5.1 は、この 3.X ブランチにおける最終リリースになる予定です。 2000 年 3 月 13 日に 4.X-STABLE ブランチが作成されました。 このブランチからはこれまでいくつものリリースが公開されています。 2000 年 3 月に初めて 4.0-RELEASE が公開され、 最終版の 4.11-RELEASE は 2005 年 1 月 に公開されました。 長い間延期されていた 5.0-RELEASE は、2003 年 1 月 19 日にアナウンスされました。これは 3 年近くにわたる作業の集大成であり、 このリリースより、&os; は先進的なマルチプロセッサとアプリケーションスレッドに対応し、 また、&ultrasparc; と ia64 プラットフォームへの対応も始まりました。 これに続いて 5.1 が 2003 年 6 月に公開されています。 -CURRENT ブランチからの最後の 5.X リリースは 5.2.1-RELEASE で、 2004 年 2 月に公開されました。 2004 年 8 月に RELENG_5 ブランチが作成され、続いて 5.3-RELEASE が 5-STABLE ブランチからのリリースの始まりを飾りました。 最新の 5.5-RELEASE は 2006 年 5 月に公開されました。 今後 RELENG_5 ブランチからのリリースは行われません。 2005 年 7 月に RELENG_6 ブランチが作成され、 6.X ブランチの最初のリリースである 6.0-RELEASE は 2005 年 11 月に公開されました。 最新の 6.4-RELEASE は 2008 年 11 月に公開されました。 - 今後 RELENG_6 ブランチからのリリースは行われません。 + 今後 RELENG_6 ブランチからのリリースは行われません。 + このブランチは、 + Alpha アーキテクチャに対応する最後のブランチです。 2007 年 10 月に RELENG_7 ブランチが作成され、 このブランチの最初のリリースである 7.0-RELEASE は 2008 年 2 月に公開されました。 このブランチからの最新の &rel2.current;-RELEASE は &rel2.current.date; に公開されました。 RELENG_7 ブランチからのリリースは、引き続き行われる予定です。 2009 年 8 月に RELENG_8 ブランチが作成され、 8.X ブランチの最初のリリースである 8.0-RELEASE は 2009 年 11 月に公開されました。 このブランチからの最新の &rel.current;-RELEASE は &rel.current.date; に公開されました。 RELENG_8 ブランチからのリリースは、引き続き行われる予定です。 長期的な開発プロジェクトは 9.X-CURRENT 開発ブランチ (トランク) で続けられ、 9.X のスナップショットリリースが収録された CD-ROM (もちろん、ネットワーク上でも) は、開発の進行状況に応じて スナップショットサーバ より継続して入手できます。 Jordan Hubbard 寄稿: &os; プロジェクトの目標 FreeBSD プロジェクト 目標 &os; プロジェクトの目的は、いかなる用途にも使用でき、 何ら制限のないソフトウェアを供給することです。 私たちの多くは、 コード (そしてプロジェクト) に対してかなりの投資をしてきており、 これからも多少の無駄はあっても投資を続けて行くつもりです。ただ、 他の人達にも同じような負担をするように主張しているわけではありません。 &os; に興味を持っている一人の残らず全ての人々に、 目的を限定しないでコードを提供すること。これが、 私たちの最初のそして最大の 任務 であると信じています。そうすれば、コードは可能な限り広く使われ、 最大の恩恵をもたらすことができるでしょう。これが、 私たちが熱烈に支持しているフリーソフトウェアの最も基本的な目的であると、 私は信じています。 GNU General Public License (GPL) GNU Lesser General Public License (LGPL) BSD Copyright 私たちのソースツリーに含まれるソースのうち、 GNU 一般公有使用許諾 (GPL) または GNU ライブラリ一般公有使用許諾 (LGPL) に従っているものについては、多少制限が課せられています。ただし、 ソースコードへのアクセスの保証という、 一般の制限とはいわば逆の制限 (訳注1) です。 GPL ソフトウェアの商利用には、そのライセンスにある 複雑な側面が影響してくることがあります。 ですから私たちは、そうすることが合理的であると判断されたときには、 より制限の少ない、BSD 著作権表示を採用しているソフトウェアを選択するようにしています。 (訳注1) GPL では、「ソースコードを実際に受け取るか、 あるいは、希望しさえすればそれを入手することが可能であること」 を求めています。 浅見 寄稿: &os; の開発モデル FreeBSD プロジェクト 開発モデル &os; の開発は非常に開かれた、柔軟性のあるプロセスです。 貢献者リスト を見ていただければわかるとおり、 &os; は文字通り世界中の何百という人々の努力によって開発されています。 &os; の開発環境は、 この何百という開発者がインターネット経由で共同作業できるようになっているのです。 新しい開発者はいつでも大歓迎ですので、&a.hackers; にメールを送ってください。 &a.announce; もありますので、他の &os; ユーザに自分のやっていることを宣伝したい時にはどうぞ使ってください。 あと、&os; プロジェクトとその開発プロセスについて、 どなたにも知っていていただきたいのは以下のようなことです。 SVN と CVS リポジトリ CVS リポジトリ Concurrent Version System CVS SVN repository Subversion SVN 長年にわたり &os; のソースツリーは CVS (Concurrent Versions System) によってメンテナンスされてきました。 CVS はソースコード管理用のフリーソフトウェアで、 &os; のリリースにも含まれています。 2008 年 6 月、プロジェクトはソースコード管理のシステムを SVN (Subversion) に移行しました。 ソースツリーの急速な増加や、 これまでに蓄積された膨大な量の履歴によって、 CVS の持つ技術的な限界が明かになってきたためです。 メインリポジトリは SVN によって管理されますが、 SVN リポジトリにおける変更点は CVS に反映されるので、 CVSupcsup といった CVS のクライアントツールはこれまで通り正常に動きます。 現在はベースシステムのみが SVN を採用し、 ドキュメント、World Wide Web および Ports リポジトリは、 これまでと同じく CVS によって管理されています。 &os; の メインリポジトリは米国カリフォルニア州のサンタクララ市に存在し、 そこから世界中のたくさんのミラーサイトにコピーされています。 -CURRENT と -STABLE が含まれている SVN ツリーそのものは、 あなたのマシンにも簡単に取ってくることができます。 これについては ソースツリーの同期の章をご覧ください。 ソースツリー管理者 コミッター コミッター (committers) は CVS ツリーへの書き込み権限を持っている人、 &os; のソースに変更を加えることができる人です (CVS でリポジトリに変更を加えるには &man.cvs.1; commit というコマンドを使うので、 これらの人々は英語では committers と呼ばれます)。 開発者にコードを送って見てもらうのに一番いい方法は &man.send-pr.1; コマンドを使うことです。 もし、何か問題があって send-pr が使えないなら &a.committers; にメールを送っていただいても構いません。 FreeBSD コアチーム コアチーム &os; コアチームは &os; プロジェクトが会社だとすると取締役会にあたるものです。 コアチームとして一番重要な役割は &os; プロジェクトが全体としてよい方向に向かっていることを確認することです。 責任感あふれる開発者を上記のソースツリー管理者として招くこと、 また仕事上の都合などでコアチームをやめた人たちの後任を見つけることもコアチームの役割です。 現在のコアチームは &os; 開発者 (committer) の中から 2008 年 7 月に選挙によって選出されました。 コアチームを選出するための選挙は、2 年ごとに行なわれています。 コアチームのうち何人かは特定の担当分野を持っており、 システムのうち一部に特に重点をおいて面倒を見ています。 &os; 開発者と担当分野の完全なリストは コントリビュータのリストをご覧ください。 忘れてほしくないのは、 コアチームのほとんどは &os; に対してボランティアの立場であり、 &os; プロジェクトからは何ら金銭的な支援を受けていない、 ということです。ですから、 ここでの責任保証されたサポートではありません。 そういう意味で、上記の取締役会 という例えはあまりよくないかもしれません。むしろ、&os; のために人生を棒に振ってしまった人の集まりといった方が正しいかも…。 その他のコントリビュータ コントリビュータ 最後になりますが、 もっとも重要で多数をしめる開発者はフィードバックやバグフィクスをどんどん送ってくれるユーザ自身です。 &os; の開発に関わっていきたいという人は、 議論の場である &a.hackers; に参加するとよいでしょう。 &os; 関連メーリングリストに関する詳細は、 をご覧ください。 &os; への貢献者リスト は日に日に長くなっています。 あなたも今日、何か送ることからはじめてみませんか? もちろん &os; に貢献するには、 コードを書くほかにもいろいろな方法があります。 助けが求められている分野については、 &os; プロジェクトのウェブサイトをご覧ください。 ひとことで言うと、&os; の開発組織はゆるやかな同心円状になっています。 ともすると中央集権的に見えがちなこの組織は、 &os; のユーザがきちんと管理されたコードベースを 容易に追いかけられるようにデザインされているもので、 貢献したいという人を締め出す意図は全くありません! 私たちの目標は安定したオペレーティングシステムと 簡単にインストールして使うことのできる アプリケーションを提供することです。 この方法は、それを達成するために非常にうまくはたらきます。 これから &os; の開発にたずさわろうという人に、 私たちが望むことはただ一つです。 &os; の成功を継続的なものにするために、 現在の開発者と同じような情熱を持って接してください! 現在のリリースについて NetBSD OpenBSD 386BSD Free Software Foundation U.C. Berkeley Computer Systems Research Group (CSRG) &os; は自由に利用でき、 Intel &i386;, &i486;, &pentium;, &pentium; Pro, &celeron;, &pentium; II, &pentium; III, &pentium; 4 (とその互換品), - &xeon;, DEC Alpha + &xeon;, Sun &ultrasparc; ベースのコンピュータで動作する、 4.4BSD-Lite ベースの全ソースつきのリリースです。 これはもともとカリフォルニア大学バークレイ校 CSRG グループのソフトウェアがベースとなっており、NetBSD, OpenBSD, 386BSD, そして Free Software Foundation の ソフトウェアなどにより拡張されています。 1994 年末の &os; 2.0 のリリースからみると、&os; は性能、 機能、安定性の面で劇的に改善されました。 もっとも大きな変化は仮想メモリシステムに おける改良で、 統合化された VM/file バッファキャッシュを用いることで性能を向上させながらも &os; のメモリの使用量を減らすことができたことです。そのおかげで、最低 5 MB メモリという制約上でも動作するようになりました。 その他の拡張としては、NIS のクライアントとサーバの完全なサポート、 トランザクション TCP のサポート、ダイヤルオンデマンド PPP, 統合された DHCP のサポート、改良された SCSI サブシステム、 ISDN, ATM, FDDI, Fast Ethernet や Gigabit Ethernet (1000 Mbit) アダプタへの対応、最新の Adaptec コントローラ対応の改良や、 数百件におよぶバグの修正などがあります。 &os; では基本配布セットに加え、 移植されたソフトウェア集として数千の人気の高いプログラムを提供しています。 この文書を印刷している時点で &os.numports; 以上の ports (移植ソフトウェア) が存在します。 ports には http (WWW) サーバから、ゲーム、言語、 エディタまでありとあらゆるものが含まれています。 ports はオリジナルソースに対する 差分という形で表現されており、 Ports Collection 全体でも &ports.size; 程度にしかなりません。 こうすることで ports の更新を容易にし、昔の 1.0 Ports Collection が要求したディスクスペースよりも少なくて済むようになります。 ports をコンパイルするには、 インストールしたいと思っているプログラムのディレクトリに移動し、 make install とすると、 あとはすべてシステムがやってくれます。 どの ports もオリジナルの配布セットを動的に CD-ROM や近くの FTP サーバから取ってくるので、 ディスクは構築したいと思っている ports の分だけを準備しておけば十分です。 ほとんどの ports は、すでにコンパイルされた状態で package として提供されており、 ソースコードからコンパイルしたくない場合、これを使うと (pkg_add というコマンドで) 簡単にインストールできます。 package と ports に関する詳細は、 をご覧ください。 最近の &os; マシンであれば、 /usr/share/doc というディレクトリに、インストールの手順や &os; を利用する上で有用なドキュメントがたくさんあります。 これらのローカルにインストールされたドキュメントは、HTML ブラウザを使って、以下の URL から 参照することができます。 FreeBSD ハンドブック (英文オリジナル) /usr/share/doc/handbook/index.html FreeBSD に関する FAQ /usr/share/doc/faq/index.html また、 にはマスタ (かなり頻繁に更新されます) がありますので、 こちらも参照してください。 diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/mirrors/chapter.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/mirrors/chapter.sgml index bb73938925..0f416caa69 100644 --- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/mirrors/chapter.sgml +++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/mirrors/chapter.sgml @@ -1,3298 +1,3286 @@ &os; の入手方法 CDROM/DVD 出版社 リテールボックス製品 &os; は (&os; CD、追加ソフトウェア、 印刷されたドキュメントなどから構成される) 箱入りの製品として以下の取り扱い業者から入手できます。
CompUSA WWW:
Frys Electronics WWW:
CD/DVD セット &os; の CD/DVD セットは以下のオンライン業者から入手できます。
&os; Mall, Inc. 700 Harvest Park Ste F Brentwood, CA 94513 USA 電話: +1 925 240-6652 Fax: +1 925 674-0821 Email: info@freebsdmall.com WWW:
Dr. Hinner EDV St. Augustinus-Str. 10 D-81825 München Germany 電話: (089) 428 419 WWW:
Ikarios 22-24 rue Voltaire 92000 Nanterre France WWW:
JMC Software Ireland 電話: 353 1 6291282 WWW:
The Linux Emporium Hilliard House, Lester Way Wallingford OX10 9TA United Kingdom 電話: +44 1491 837010 Fax: +44 1491 837016 WWW:
Linux+ DVD Magazine Lewartowskiego 6 Warsaw 00-190 Poland 電話: +48 22 860 18 18 Email: editors@lpmagazine.org WWW:
Linux System Labs Australia 21 Ray Drive Balwyn North VIC - 3104 Australia 電話: +61 3 9857 5918 Fax: +61 3 9857 8974 WWW:
LinuxCenter.Kz Ust-Kamenogorsk Kazakhstan 電話: +7-705-501-6001 Email: info@linuxcenter.kz WWW:
LinuxCenter.Ru Galernaya Street, 55 Saint-Petersburg 190000 Russia 電話: +7-812-3125208 Email: info@linuxcenter.ru WWW:
問屋 あなたが小売業を営んでいて &os; の CDROM 製品を取り扱いたいと考えているなら次の場所に連絡してください。
Cylogistics 809B Cuesta Dr., #2149 Mountain View, CA 94040 USA 電話: +1 650 694-4949 Fax: +1 650 694-4953 Email: sales@cylogistics.com WWW:
Ingram Micro 1600 E. St. Andrew Place Santa Ana, CA 92705-4926 USA 電話: 1 (800) 456-8000 WWW:
Kudzu, LLC 7375 Washington Ave. S. Edina, MN 55439 USA 電話: +1 952 947-0822 Fax: +1 952 947-0876 Email: sales@kudzuenterprises.com
LinuxCenter.Ru Galernaya Street, 55 Saint-Petersburg 190000 Russia 電話: +7-812-3125208 Email: info@linuxcenter.ru WWW:
Navarre Corp 7400 49th Ave South New Hope, MN 55428 USA 電話: +1 763 535-8333 Fax: +1 763 535-0341 WWW:
FTP サイト &os; の公式な情報は anonymous FTP によって世界中から ミラーサイトより入手できます。 各サイトは にまとめられています。 これらのサイトは大規模な接続を受け付けていますが、 よりネットワーク的に近い ミラーサイトを探した方が良いでしょう (特にミラーサイトのようなものを 構築しようとした場合はこれに該当します)。 &os; ミラーサイトデーターベース &os; ハンドブックの ミラーサイト一覧 よりも正確です。というのはその情報を DNS から取得するので、 静的に記述されたリストよりも信頼性が高いのです。 さらに、&os; は以下のミラーサイトから anonymous FTP によって 入手できます。もし &os; を anonymous FTP によって手にいれる場合は、 近くのサイトを利用するようにしてください。 主要なミラーサイト としてあげられているサイトには、 &os; の各アーキテクチャで利用可能な すべてのバージョンのアーカイブ一式が用意されています。 あなたが住んでいる国や地域には より高速にダウンロードできるサイトがおそらくあるでしょう。 各国のミラーサイトには、 人気のあるアーキテクチャの最新のバージョンが置いてありますが、 &os; のアーカイブ全体はもしかするとないかもしれません。 すべてのサイトは anonymous FTP によるアクセスを提供していますが、 別の方法によるアクセスも提供しているサイトもあります。 各サイトで提供しているアクセス方法は、 ホスト名に続く括弧の中に記載されています。 &chap.mirrors.ftp.inc; BitTorrent BitTorrent BitTorrent を使って、リリース CD の ISO イメージをダウンロードできます。 ISO イメージをダウンロードするための torrent ファイルは http://torrents.freebsd.org:8080 にて配布されています。 BitTorrent クライアントソフトは、 net-p2p/py-bittorrent port またはコンパイル済みの package として入手できます。 BitTorrent を用いてダウンロードした ISO イメージを、 で説明されている burncd を使って CD や DVD メディアに書き込めます。 Anonymous CVS 訳: &a.jp.sugimura;、1998 年 7 月 19 日 <anchor id="anoncvs-intro">導入 CVS anonymous Anonymous CVS (もしくは、anoncvs として知られています) は離れたところにある CVS リポジトリと同期を取るために &os; に付属している CVS ユーティリティに含まれている機能です。他にもありますが、 それは &os; のユーザが、特別な権限なしに &os; プロジェクトの公式な anoncvs サーバに読み取り専用で CVS の操作をすることができるようにするためのものです。 それを使うには、単に CVSROOT 環境変数を設定して適切な anoncvs サーバを指定し、 cvs login を使って パスワード anoncvs を入力してください。 そして次に &man.cvs.1; コマンドを使うことで、 手元にあるリポジトリと同じようにアクセスできるようになります。 cvs login コマンドは、CVS サーバの認証に使われるパスワードを HOME ディレクトリの .cvspass というファイルに保存します。 このファイルが存在しなければ、最初に cvs login を使おうとしたときにエラーが出るでしょう。空の .cvspass ファイルを作成して再度ログインに挑戦してください。 CVSup と anoncvs のサービスは本質的に同じ機能ではないかということも言われていますが、 ユーザが同期を取る方法を選ぶときに影響を与える、 さまざまなトレードオフが存在します。要約して言えば、 CVSup はネットワーク資源の使い方においては非常に効率が良く技術的にもはるかに洗練されたものですが、 相当な手間がかかります。CVSup を使うには特別なクライアントをまずインストールして設定しなくては 1 bit も取ってくることができませんし、さらにそのとき CVSup で取ってくることができるのは、 コレクション (collection) と呼ばれる、 かなり大きなかたまりだけです。 それに対して anoncvs では、 CVS モジュールの名前を指定することで特定のプログラムの (lsgrep のような) 個々のファイルから調べることができます。もちろん、 anoncvs は CVS リポジトリの読み取り専用の操作に対してのみ適しているので、 もしあなたが &os; プロジェクトのものと共有されたなにか ローカルなリポジトリを作ってそこでの開発を 行おうというときには、CVSup だけが唯一の手段となってしまいます。 <anchor id="anoncvs-usage">Anonymous CVS を使う &man.cvs.1; を設定して Anonymous CVS リポジトリを使うには単に CVSROOT 環境変数を設定して &os; プロジェクトの anoncvs サーバを指定するだけのことです。 この文書を書いているときには、 次のサーバが利用できるようになっています。 フランス: :pserver:anoncvs@anoncvs.fr.FreeBSD.org:/home/ncvs (pserver モードでは、cvs login コマンドを使い、 プロンプトが表示されたらパスワード anoncvs を入力してください。 ssh ではパスワードは必要ありません。) 台湾: :pserver:anoncvs@anoncvs.tw.FreeBSD.org:/home/ncvs (pserver モードでは、cvs login コマンドを使い、 プロンプトが表示されたら任意のパスワードを入力してください。 ssh ではパスワードは必要ありません。) SSH2 HostKey: 1024 02:ed:1b:17:d6:97:2b:58:5e:5c:e2:da:3b:89:88:26 /etc/ssh/ssh_host_rsa_key.pub SSH2 HostKey: 1024 e8:3b:29:7b:ca:9f:ac:e9:45:cb:c8:17:ae:9b:eb:55 /etc/ssh/ssh_host_dsa_key.pub USA: anoncvs@anoncvs1.FreeBSD.org:/home/ncvs (ssh では ssh バージョン 2 を使ってください。パスワードは必要ありません。) SSH2 HostKey: 2048 53:1f:15:a3:72:5c:43:f6:44:0e:6a:e9:bb:f8:01:62 /etc/ssh/ssh_host_dsa_key.pub CVS はかつて存在した (もしくはこれから存在するものも) ほとんどどんなバージョンの &os; のソースを check out することができますが、あなたは &man.cvs.1; の リビジョン () のオプションや &os; プロジェクトのリポジトリの中で それをどのように指定したらいいものかということを よく知っておく必要があります。 タグには 2 種類あって、 リビジョンタグとブランチタグがあります。 リビジョンタグは特定の改訂版を指しており、 それはいつも同じものを意味しています。一方ブランチタグは、 指定されたときの指定された開発の流れにおける 最も新しい改訂版を示しています。 ブランチタグは特定の改訂版を指していないために、 その意味はきょうと明日では違うものになっているでしょう。 にはユーザが興味を持つであろうリビジョンタグの一覧が載せられています。 これらはいずれも Ports Collection に対して使うことはできません。 Ports Collection は複数の開発ブランチを持っていないからです。 ブランチタグを指定したときには、 普通はその開発の流れにおける 最も新しいバージョンのファイルを受け取ることができます。 もし以前のバージョンのものが欲しいときには、日付を オプションを使って指定すればよいです。 これ以上のことは &man.cvs.1; man page を見てください。 本当はなにかする前には &man.cvs.1; のマニュアルページの全体をちゃんと読んでからのほうがいいのですが、 Anonymous CVS の使い方の本質的なところを簡単に例を挙げて説明します。 -CURRENT (&man.ls.1;) をちょっと確認してみます。 &prompt.user; setenv CVSROOT :pserver:anoncvs@anoncvs.tw.FreeBSD.org:/home/ncvs &prompt.user; cvs login プロンプトが表示されたら、password に任意の単語を入力します。 &prompt.user; cvs co ls SSH を使って <filename>src/</filename> ツリーをチェックアウトしてみます。 &prompt.user; cvs -d anoncvs@anoncvs1.FreeBSD.org:/home/ncvs co src The authenticity of host 'anoncvs1.freebsd.org (216.87.78.137)' can't be established. DSA key fingerprint is 53:1f:15:a3:72:5c:43:f6:44:0e:6a:e9:bb:f8:01:62. Are you sure you want to continue connecting (yes/no)? yes Warning: Permanently added 'anoncvs1.freebsd.org' (DSA) to the list of known hosts. - &man.ls.1; のバージョンを 6-STABLE + <title>&man.ls.1; のバージョンを 8-STABLE ブランチから調べてみます。 &prompt.user; setenv CVSROOT :pserver:anoncvs@anoncvs.tw.FreeBSD.org:/home/ncvs &prompt.user; cvs login プロンプトが表示されたら、password に任意の単語を入力します。 -&prompt.user; cvs co -rRELENG_6 ls +&prompt.user; cvs co -rRELENG_8 ls &man.ls.1; の変更点のリストを (Unified diff で) 作ってみます。 &prompt.user; setenv CVSROOT :pserver:anoncvs@anoncvs.tw.FreeBSD.org:/home/ncvs &prompt.user; cvs login プロンプトが表示されたら、password に任意の単語を入力します。 -&prompt.user; cvs rdiff -u -rRELENG_5_3_0_RELEASE -rRELENG_5_4_0_RELEASE ls +&prompt.user; cvs rdiff -u -rRELENG_8_0_0_RELEASE -rRELENG_8_1_0_RELEASE ls 他のどんなモジュールの名前が 使われているか検索してみます。 &prompt.user; setenv CVSROOT :pserver:anoncvs@anoncvs.tw.FreeBSD.org:/home/ncvs &prompt.user; cvs login プロンプトが表示されたら、password に任意の単語を入力します。 &prompt.user; cvs co modules &prompt.user; more modules/modules 他の資料 次の資料は CVS を学ぶのに役に立つでしょう。 CVS チュートリアル California Polytechnic State University によるものです。 CVS Home、 CVS の開発とサポートをしているコミュニティです。 CVSWeb は &os; Project の CVS のための WWW インタフェースです。 CTM を使う CTM 訳: &a.hanai;、1997 年 9 月 13 日 CTM はリモートのディレクトリツリーを中央のツリーに同期させるための 手段です。 これは &os; のソースツリーの配布を行なうために開発されまし たが、時が経つにつれて別の目的にも有用であることがわかるかも しれません。 デルタを作り出す処理に関するドキュメントは現在ほとんど ありません。従って、もしあなたがCTM を他のことに使いたいなら &a.ctm-users.name; メーリングリストにさらなる情報を問い合わせてください。 なぜ <application>CTM</application> を使うの? CTM を使うことにより &os; ソースツリーのローカルコピーを手にいれることができます。 ソースツリーが使えることの魅力は数多くあります。完全な cvs ツリーを追いかけるにしても、ひとつのブランチを追いかける にしても CTM は必要な情報を与えてくれます。 もしあなたが &os; のアクティブな開発者であるにもかかわらず お粗末な TCP/IP 接続しか持っていなかったり、または TCP/IP 接続が 行なえないとしたら、あるいは単に変更が自動的に送られてきて ほしいというのであれば CTM はそんなあなたのために 作られたのです。 アクティブなブランチでは 1 日に最大三つまでのデルタを受け取る必要があります。 これが自動的に e-mail で送られてくるという方法を ぜひ検討してみてください。 デルタのサイズは常にできるだけ小さく保たれています。 大抵の場合 5KB よりも小さく、 たまに (10 回に 1 回程度) 10-50KB になり、 ときおり 100KB かもっと大きくなるでしょう。 開発ソースから直接に得られたものを使うことについては、 あらかじめパッケージにされたリリースとは違い、 いろいろと注意することが あります。これは特に current のソースを選んでいるときは重要です。 最新の &os; を追いかけるを読むことをお勧めします。 <application>CTM</application>を使うには何が必要? 二つのものが必要でしょう: CTM プログラムとそれに与える (current レベルを得るための) 最初のデルタです。 CTM プログラムはバージョン 2.0 のリリース以来 &os; の一部になりました。 もしソースのコピーを持っているなら /usr/src/usr.sbin/ctmにあります。 から入手できます。CTM に与える デルタ は二つの方法、FTP または e-mail、 で得ること ができます。 もしインターネットに FTP アクセスできるなら、 次の FTP サイト: または、そのミラーサイトが CTM へのアクセスをサポートします。 適切なディレクトリに FTP して README ファイルを入手し、そこからスタートしてください。 e-mail によってデルタを得たいという場合は: CTM 配布メーリングリストのいずれかに参加してください。 &a.ctm-cvs-cur.name; は完全な CVS ツリー、 &a.ctm-src-cur.name; - は開発先端ブランチに対応しています。&a.ctm-src-4.name; - は 2.2 リリースのブランチに対応したものです + は開発先端ブランチに対応しています。&a.ctm-src-7.name; + は 7.X リリースのブランチに対応したものです (もし参加方法が分からない場合は、メーリングリスト名をクリックするか、 &a.mailman.lists.link; に行って参加したいメーリングリストをクリックしてください。 このページには、参加手順が詳しく書かれています)。 メールで CTM による更新ファイルを受け取り始めると、中身を取り出して使用 するために ctm_rmail プログラムを使うかもしれません。それを完全 に自動で行ないたいなら、/etc/aliases から ctm_rmailプロ グラムを直接使うこともできます。 さらに詳しいことは ctm_rmail manページを御覧ください。 どの方法を使って CTM デルタを入手していたとしても、 &a.ctm-announce.name; メーリングリストには参加しておくといいでしょう。 このメーリングリストは将来的には CTM システムの操作に関する アナウンスがポストされる唯一の場になるでしょう。 メーリングリストに参加するには、上のメーリングリスト名をクリックして、 参加手順に従ってください。 はじめて <application>CTM</application> を使い始める CTM デルタを使い始めるためには、これは以降作られる全ての デルタの出発点を手にいれる必要があります。 最初にあなたが何をすでに持っているかをはっきりさせましょう。 すべての人は のディレクトリから始めなければなりません。 ツリーをサポートしてるあなたの CTM を稼働するためには 指定した のデルタを使う必要があります。いくつかの分岐点 では、あなたの都合により CD 内に分配されている スタータ デルタを使用できるようになっています。しかしながら、これは 頻繁に行われることではありません。 適切な出発点が決まれば、その出発点を CTM が 維持するツリーへ変換するための スタータ 初期デルタを使う必要が あります。 移行デルタは番号の後ろに X をつけたものがそうです (たとえば src-cur.3210XEmpty.gz)。 X の後ろは最初の開始ポイントに対応します。 Empty は 空のディレクトリです。 ルールとして Empty からの移行デルタは 100 デルタごとに 作られます。ちなみに、 これらは非常に大きくなります! XEmptyのデルタは 70 から 80MB の gzip で圧縮されたデータというのが普通です。 一度スタートするためのベースデルタを得ると、 それに続く多数のすべてのデルタも必要になるでしょう。 <application>CTM</application> を日常で使う デルタを適用するためには、単に &prompt.root; cd /where/ever/you/want/the/stuff &prompt.root; ctm -v -v /where/you/store/your/deltas/src-xxx.* とします。 CTM はどれが gzip されているか理解します。 従って最初に gunzip しておく必要はありません。 ディスクの節約にもなります。 全体の処理に関して確信するまでは CTM は (ソース) ツリーに対して 何もしません。また、デルタを確かめるためには フラグを使うことができます。 このフラグがあると CTM はツリーに対して実際には何も行ないません。 単にデルタの完全性を確認し、 現在のツリーに問題なく使用できるかを確認 するだけです。 CTM には他にもオプションがあります。詳細に関しては マニュアルページを参照するかソースを見てください。 以上でやることは本当に全部です。 新しいデルタを入手した時には、 ソースを最新のものにするためにそれを CTMに通すだけです。 もしデルタを再ダウンロードするのが 骨の折れる作業であれば、デルタを消さないでおいてください。 なにかおかしなことが起こった場合には置いておけば良かった と思うかもしれません。 もしフロッピーディスクしか持っていない状況 であってもコピーを取るのに fdwrite を使うことを考えてください。 ローカルの変更を保存する 開発者としてはソースツリー中のファイルを 使って実験したり変更したく なるものです。 CTM はローカルの変更を制限つきでサポートします: ファイル foo の存在をチェックする前に、 foo.ctm を参照しにいきます。 このファイルが存在する場合、CTMfoo の代りにこれを処理します。 この動作はローカルの変更を保持する簡単な手段を 提供します: 単に変更したいファイルを拡張子 .ctm 付きのファイル名で コピーするだけです。あとは自由にコードをハックでき、 .ctm ファイルの方は CTM が最新状態に保ってくれます。 <application>CTM</application> のその他の面白いオプション 更新で変更されるファイルを正確に知る CTM のソースリポジトリに対する変更のリストを オプションを使って決定することができます。 これは、変更のログを保存したい、 変更されたファイルをなんらかの方法で 前・後処理したい、 または単にこだわりたい場合には、 役に立つでしょう。 更新前にバックアップを取る CTM の更新によって変更されるファイルすべてのバックアップを 取りたくなることがあります。 オプションを指定すると CTM は デルタで変更されるファイルすべてを backup-file としてバックアップするようになります。 更新で変更されるファイルを制限する CTM の更新の範囲を制限したり一連のデルタのから ほんの数ファイルを抽出したくなることがあります。 オプションを用い正規表現を指定することで、 CTM が処理するファイルのリストを制御することが できます。 例えば、lib/libc/Makefile の最新のコピーを保存してある CTM デルタのコレクションから抽出するには、 以下のコマンドを実行します。 &prompt.root; cd /where/ever/you/want/to/extract/it/ &prompt.root; ctm -e '^lib/libc/Makefile' ~ctm/src-xxx.* CTM デルタで指定されたファイルごとに、 そして オプションがコマンドラインで指定された順序で適用されます。 すべての そして オプションが適用された後に更新対象と選択された場合に限り、 CTM はそのファイルを処理します。 <application>CTM</application>の将来計画 重要なもの なんらかの CTM システムへの認証機構を用い、不正な CTM の更新の検出を可能とする。 CTM へのオプションを整理する。さもないと混乱し、 直観に反したものになります。 その他 ports コレクションに対するデルタもあるのですが、 これに興味を持っている人はまだ少ないようです。 CTM サイト CTM/&os; は以下のミラーサイトから anonymous FTP によって入手できます。 もし CTM を anonymous FTP によって手にいれる場合は、 近くのサイトを利用するようにしてください。 何か問題がある場合は、&a.ctm-users.name; メーリングリストに相談してください。 カリフォルニア、サンフランシスコ近辺、 公式なソース 南アフリカ、ctm、sup、 CVSupなどの古い差分ファイルのバックアップサーバ 台湾/中華民国 近くにミラーサイトがない場合やミラーが不完全な場合は、 alltheweb のような検索エンジンを使ってみてください。 CVSup を使う 訳: &a.jp.iwasaki;、1997 年 2 月 27 日 紹介 CVSup は、 リモートのサーバホストにあるマスタ CVS リポジトリから ソースツリーを配布し更新するための ソフトウェアパッケージです。&os; のソースは、 カリフォルニアにある中心的な開発マシンの CVS リポジトリの 中でメンテナンスしています。CVSup を使用することで、&os; ユーザは 簡単に自分のソースツリーを最新の状態に しておくことができます。 CVSuppull モデルとよばれる更新のモデルを採用しています。pull モデルでは、 各クライアントが更新したい場合に更新したい時点で、 サーバに更新の問い合わせをおこないます。 サーバはクライアントからの 更新の要求を受け身の状態で待ちます。したがって、 すべての更新はクライアント主導でおこなわれます。 サーバは頼まれもしない更新情報を送るようなことはしません。 ユーザは CVSup クライアントを手動で実行して更新をおこなうか、 cron ジョブを設定して定期的に自動実行する必要があります。 用語 CVSup のように大文字で表記しているものは、ソフトウェアパッケージ 全体を指します。主な構成物は、 各ユーザマシンで実行するクライアントである cvsup、&os; の各ミラーサイトで実行するサーバ cvsupd です。 &os; の文書やメーリングリストを読んだ際に、 sup についての言及を 見かけたかもしれません。supCVSup の前に存在していたもので、 同様の目的で使われていました。 CVSup は sup と同じように使用されており、実際、sup と互換性のあるコンフィグレーションファイルを使用します。 CVSup の方がより高速で柔軟性もあるので、もはや sup は &os; プロジェクトでは使用されていません。 csup ユーティリティは CVSup ソフトウェアを C 言語で書き直したものです。 処理速度が速く、また、Modula-3 言語を使わないため、 Modula-3 をインストールする必要がありません。 - さらに &os; 6.2 以降ではベースシステムに含まれているので、 + さらに、ベースシステムに含まれているので、 すぐに使うことができます。 - ベースシステムに &man.csup.1; が含まれていないような古い &os; でも、 - net/csup port や - コンパイル済の package から簡単にインストールできます。 csup を使う場合は、 CVSup のインストールを省略し、 以下の文章中の CVSupcsup に置きかえて読んでください。 インストール CVSup をインストールする最も簡単な方法は、&os; Ports コレクションのパッケージ からコンパイル済みの net/cvsup パッケージをインストールすることです。 もしくは、net/cvsup でも構いません。 ただし、net/cvsup は Modula-3 システムに依存していて、構築にかかる時間、 ディスクスペースは比較的大きくなります。 - たとえばサーバのような &xfree86;&xorg; + たとえばサーバのような &xorg; がインストールされていない計算機で CVSup を使おうとしているのであれば、必ず CVSup GUI が含まれていない net/cvsup-without-gui を使ってください。 - - &os; 6.1 以前のシステムに csup - をインストールする場合は、 - &os; packages collection の - コンパイル済みの net/csup package - を利用できます。 - ソースから csup を構築する場合は、 - net/csup port - を使ってください。 CVSup のコンフィグレーション CVSup の動作は、supfile と呼ばれるコンフィグレーションファイルで制御します。 supfile のサンプルは、ディレクトリ /usr/share/examples/cvsup/ の下にあります。 supfile には以下の CVSup に関する質問への答えを記述します: どのファイルを受け取りたいのか? どのバージョンのものが欲しいのか? どこから入手したいのか? 自分のマシンのどこに置きたいのか? どこに status ファイルを置きたいのか? 次のセクションで、これらの質問に順番に答えながら典型的な supfile を組み立てていきます。最初に supfile の全体構造を説明します。 supfile はテキストファイルです。 コメントは # から行末までです。 空行とコメントだけの行は無視します。 残りの各行には、 ユーザが受け取りたいファイル群について記述します。 行の始めは、 サーバ側で定義した論理的なファイルのグループである コレクション の名称です。 コレクションの名称を指定して、欲しいファイル群を サーバに伝えます。コレクション名の後には、 ホワイトスペースで区切られた 0 個以上のフィールドが続きます。 これらのフィールドが上記の質問に対する答えになります。 フィールドには 2 種類あります: flag フィールドと value フィールドです。flag フィールドは deletecompress のような 単独のキーワードから成ります。また、value フィールドもキーワードで始まりますが、 キーワードの後にはホワイトスペースは入らず、 = と二つめの単語が続きます。例えば、 release=cvs は value フィールドです。 通常、supfile には受け取りたいコレクションを一つ以上指定します。 supfile を組み立てる一つの方法として、 コレクション毎にすべての関係の あるフィールドを明示的に指定する方法があります。しかし、 これでは supfile のすべてのコレクションに対して ほとんどのフィールドが同じになるため、 行が非常に長くなってしまい不便になります。 これらの問題を避けるため、CVSup ではデフォルトを指定することのできる メカニズムが提供されています。特殊な擬似コレクション名 *default で始まる行は、 supfile 中の後続の コレクションに対して使用する flag フィールドと value フィールドのデフォルトを設定するために利用できます。 個々のコレクションで固有の値を指定すると、 デフォルト値を無効にできます。また 行を追加すると、supfile の途中からデフォルト値の変更や追加が可能になります。 これまでの予備知識を基に、 &os;-CURRENT のメインのソースツリーを受け取って更新するための supfile を組み立ててみましょう。 どのファイルを受け取りたいのか? CVSup を通して入手できるファイルは コレクション と呼ばれる名前の付けられたグループにまとめられています。 利用可能なコレクションについては 後の節の中で説明しています。 ここでは、&os; システムのメインのソースツリー全体 を受け取るための設定例を紹介します。 すべてを含む src-all という単一の大きなコレクションがあります。 supfile を組み立てる最初のステップとして、 これらのコレクションを一行に一つずつ記述します (この場合は一行だけです)。 src-all どのバージョンのものが欲しいのか? CVSup を使用すると、 かつて存在していたことのある、事実上どのバージョンの ソースでも受け取ることができます。これは cvsupd サーバがすべてのバージョンを含む CVS リポジトリに基づいて動作することにより、 実現されています。 tag= および の value フィールドを使用して、 欲しいバージョンの 一つを指定します。 tag= のフィールドの指定は正確に行うように十分注意 してください。いくつかのタグは特定のコレクションに 対してのみ有効です。 タグの綴りが違っていたり不適切なタグを指定すると、 CVSup はユーザが消し たくないファイルまで削除してしまいます。特に ports-* のコレクション に対しては tag=. だけ を指定するようにしてください。 tag= フィールドはリポジトリ中のシンボリックタグを指定します。 tag には revision tag と branch tag の二種類があります。 revision tag は特定のリビジョンを指します。これは、 毎日同じ状態に保つことになります。一方 branch tag は、 ある時点での開発分流の最新のリビジョンを指します。 branch tag は特定のリビジョンを指定している訳ではないので、 今日と明日では 異なるリビジョンを参照することになるかもしれません。 にはユーザが興味を持つであろうリビジョンタグの一覧が載せられています。 CVSup の設定ファイル中でタグを指定する時は、 tag= に続けて書きます - (RELENG_4 は - tag=RELENG_4 になります)。 + (RELENG_8 は + tag=RELENG_8 になります)。 tag=. だけが Ports Collection には 適切であることに注意してください。 tag 名を示した通りにタイプされているか十分注意してく ださい。CVSup は tag 名が正しいかどうかを見分けることはできません。tag が間違っていた場合、 たまたまファイルがまったく存在しない正しい tag が 指定されたものとしてCVSup は動作します。その場合は、現在あるソースが削 除されるでしょう。 branch tag を指定した際には、 通常はその開発分流の最新バージョンの ファイルを受け取ります。 いくらか前のバージョンを受け取りたい場合は、 の value フィールドを使って日付を指定することで、 これを実現することが できます。&man.cvsup.1; のマニュアルページで、 その方法を説明しています。 例として、&os;-CURRENT を受け取りたいとします。 次の行を supfile の始めに追加します: *default tag=. tag= フィールドも date= フィールドも指定しなかった場合に 動き出す重要な特殊なケースがあります。そのケースでは、 特定のバージョンの ファイルを受け取るのではなく、 サーバの CVS リポジトリから実際の RCS ファイルを直接受け取ります。 一般的に開発者はこの処理のモードが好きなようです。 彼らのシステム上にリポジトリそのものの コピーを維持することで、 リビジョン履歴を閲覧し過去のバージョンの ファイルを検査できるようになります。しかし、 これには大きなディスクスペースが必要になります。 どこから入手したいのか? 更新情報をどこから入手するかを cvsup に伝えるために host= フィールドを使用します。 CVSup ミラーサイト のどこからでも入手できますが、 ネット上での最寄りのサイトを選ぶべきでしょう。 この例では、仮想上の &os; 配布サイト cvsup99.FreeBSD.org を使用します: *default host=cvsup99.FreeBSD.org CVSup を実行する前にホスト名を 実在のものに変更する必要があります。どのように cvsup を実行しても、この設定は を 使用してコマンドラインで変更することができます。 自分のマシンのどこに置きたいのか? prefix= フィールドは、 cvsup に受け取ったファイルをどこに置くかを伝えます。 この例では、ソースファイルを直接メインのソースツリー /usr/src に置きます。 src ディレクトリはすでにファイルを受け取るために 選択したコレクションで暗黙に指定しているので、 これは正しい仕様となります: *default prefix=/usr どこに status ファイルを置きたいのか? CVSup クライアントは base ディレクトリと呼ばれる場所に、ある status ファイルを維持しています。 すでに受け取った更新情報を追従し続けることで、 これらのファイルは CVSup がより効果的に動作することを支援します。標準の base ディレクトリ /var/db を使用します: *default base=/var/db base ディレクトリが存在しない場合は作成しておきましょう。base ディレクトリが存在しない場合、cvsup クライアントは実行を拒否します。 その他もろもろの supfile の設定: 通常 supfile に入れておくべき行がもう一つあります: *default release=cvs delete use-rel-suffix compress release=cvs は、サーバがメインの &os; CVS リポジトリから その情報を取得するように指示します。 ほとんどの場合はこのようにしておきますが、 ここでの説明の範疇をこえるような 状況では他の指定をすることも可能です。 deleteCVSup にファイルを削除することを許可します。 CVSup が ソースツリーを完全に最新の状態に 保てるようにするためには、これは常に 指定しておくべきでしょう。 CVSup は、 これらの責任範囲のファイルだけを慎重に削除します。 たまたま存在する他の余分なファイルについては、 まったく手をつけずに残しておきます。 use-rel-suffix は、…神秘的なものです。これについて本当に知りたい人は、 &man.cvsup.1; のマニュアルページをご覧ください。 でなければ、何も考えずに指定してみてください。 compress は通信チャネルで gzip 形式の圧縮の使用を有効にします。 ご使用のネットワーク接続が T1 speed 以上である場合、 この圧縮を使用しない方がよいかもしれません。 そうでない場合は十分に役に立ちます。 supfile の例のまとめ: 以下は supfile の例の全体です: *default tag=. *default host=cvsup99.FreeBSD.org *default prefix=/usr *default base=/var/db *default release=cvs delete use-rel-suffix compress src-all <filename>refuse</filename> ファイル 既に述べたように、CVSup取り寄せ法 (pull method)を用いるのですが、 これは基本的に次のようなことを意味します。 まずあなたが CVSup サーバに接続します。 するとサーバは あなたがダウンロードできるのはこれこれです と言います。 それに対し、あなたが使っているクライアントは わかりました。 では、これとこれとこれをもらいます と答えます。 デフォルトの設定の CVSup クライアントは、 設定ファイルで選んだコレクションとタグに適合する すべてのファイルを取得します。 しかし、これは常にあなたの望む動作と一致するとは限りません。 特に docportswww のツリーを同期させる場合などはそうでしょう。 ほとんどの人は四か国語も五か国語も操れるわけではありませんから、 特定の言語のファイルのダウンロードは必要ないでしょう。 Ports Collection を CVSup で取得する場合には、各コレクションを個別に指定することができます (たとえば、単に ports-all とするかわりに ports-astrologyports-biology などと書きます)。 一方、docwww のツリーは言語別のコレクションになっていません。 そこであなたは CVSup のたくさんある洗練された機能の一つ、 refuse ファイルを使う必要があります。 refuse ファイルは CVSup に対し、 コレクションに含まれる一部のファイルを取得することを伝えます。 言い換えれば、それはクライアントに対し、 サーバから来る一部のファイルを拒否するよう指定するということです。 refuse ファイルは base/sup/ にあります (もしファイルがない場合には作成してください)。 basesupfile 内で定義されています。 私達は base/var/db を定義しています。つまり、 refuse ファイルのデフォルトは /var/db/sup/refuse ということになります。 refuse ファイルの書式は、単にダウンロードしたくないファイルや ディレクトリの名前が書いてあるだけの非常にシンプルなものです。 たとえば、英語以外にはドイツ語を少し話せるだけの人で、 文書のドイツ語訳を読む必要を感じなければ 以下のような refuse ファイルが考えられます。 doc/bn_* doc/da_* doc/de_* doc/el_* doc/es_* doc/fr_* doc/hu_* doc/it_* doc/ja_* doc/mn_* doc/nl_* doc/no_* doc/pl_* doc/pt_* doc/ru_* doc/sr_* doc/tr_* doc/zh_* 他の言語についても同様です (全リストは &os; CVS リポジトリ をご覧になってください)。 この実に便利な機能を使うと まったく必要としないファイルをダウンロードする必要がなくなり、 インターネット接続の回線が遅かったり従量制で課金されている人は 貴重な時間を節約できるようになります。 refuse ファイルの詳細や CVSup が持つその他の便利な機能に関しては マニュアルページを参照してください。 <application>CVSup</application> の実行 さて、更新の準備ができました。 これを実行するコマンドラインは実に簡単です: &prompt.root; cvsup supfile もちろん、ここでの supfile は作成したばかりの supfile のファイル名です。X11 環境で実行するものと仮定して、cvsup は 通常の操作に必要なボタンを持つ GUI ウィンドウを表示します。 go ボタンを押して、 実行を監視してください。 この例では実際の /usr/src ツリーを更新しているので、cvsup にファイルを更新するのに必要なパーミッションを与えるために、 ユーザ root で実行する必要があります。 コンフィグレーションファイルを作ったばかりで、 しかも以前にこのプログラムを実行したことがないので、 神経質になるのは無理もない話だと思います。 大切なファイルに触らずに試しに実行する簡単な方法があります。 どこか適当な場所に空のディレクトリを作成して、 コマンドラインの引数で指定するだけです: &prompt.root; mkdir /var/tmp/dest &prompt.root; cvsup supfile /var/tmp/dest 指定したディレクトリは、すべての更新されるファイルの 更新先ディレクトリとして使用します。 CVSup/usr/src の下のファイルを検査しますが、 変更や削除はまったくおこないません。かわりに /var/tmp/dest/usr/src に更新されたすべてのファイルが置かれるようになります。 この方法で実行した場合は、CVSup は base ディレクトリの status ファイルを更新せずにそのままにします。 これらのファイルの新しいバージョンは指定されたディレクトリ に書き込まれます。/usr/src の読み取り許可がある限り、このような試し実行のためにユーザ root になる必要はありません。 X11 を利用していないとか単に GUI が気に入らない場合は、 cvsup 起動時にコマンドラインに 二つほどオプションを追加する必要があります: &prompt.root; cvsup -g -L 2 supfile オプションは CVSup に GUI を使用しないように伝えます。X11 を利用していない場合には自動的に指定されますが、 そうでない場合は明示的に指定します。 オプションは cvsup にファイル更新中の詳細情報をプリントアウト するように伝えます。冗長性には から までの三つのレベルがあります。 デフォルトは 0 であり、エラーメッセージ以外はまったく出力 しません。 たくさんの他のオプション変数があります。 それらの簡単な一覧は cvsup -H で表示されます。 より詳しい説明はマニュアルページをご覧ください。 動作している更新の方法に満足したら、&man.cron.8; を使って CVSup を定期的に 実行させる準備をすることができます。cron から起動する際には、 明示的に CVSup が GUI を使わないようにする必要があります。 <application>CVSup</application> ファイルコレクション CVSup 経由で入手できるファイルコレクションは 階層的に組織化されています。 いくつか大きなコレクションがあり、 それらは小さなサブコレクションに 分割されています。 大きなコレクションは、そのサブコレクション毎に 受信することと同じことになります。 下の一覧ではコレクション間の階層関係を 字下げして表現します。 最も一般的に使用するコレクションは src-allports-all です。 他のコレクションは特別な目的を持つ人達だけが使用しており、 ミラーサイトはそれらのすべてを 持っていないかもしれません。 cvs-all release=cvs メインの &os; CVS リポジトリであり、 暗号のコードを含んでいます。 distrib release=cvs &os; の配布とミラーに関連するファイルです。 doc-all release=cvs &os; ハンドブックおよびその他のドキュメントのソースです。 これには &os; web サイトのファイルは含まれません。 ports-all release=cvs &os; Ports Collection です。 ports-all (ports ツリー全体) を更新せずに、 以下のサブコレクションの一つを使う場合は、常に ports-base サブコレクションを更新することを忘れないでください! ports の構築システムに変更があると、 ports-base に反映されます。 そしてほとんどの場合、その変更は新しい ports で実際に使われるからです。 つまり、個々の ports だけを更新していると、 奇妙なエラーで構築に失敗する可能性が非常に高くなるということです。 ports-base サブコレクションが 最新状態であるかどうかの確認は、 何よりも最初にやらなければならない ことなのです。 ローカルで ports/INDEX を作成するには、 ports-all (ports ツリー全体) が必要です。 サブコレクションのみで ports/INDEX を作成することはできません。 FAQ を参照してください。 ports-accessibility release=cvs 障害を持ったユーザの役に立つソフトウェア ports-arabic release=cvs アラビア語サポート ports-archivers release=cvs アーカイビングのツール。 ports-astro release=cvs 天文学関連の ports。 ports-audio release=cvs サウンドサポート。 ports-base release=cvs Ports Collection の構築システム部分。 /usr/ports のサブディレクトリ Mk/Tools/ にある、さまざまなファイルが含まれています。 上の注意文をご覧ください。 &os; Ports Collection の一部分を更新する時には、 このサブコレクションも常に更新しなければなりません。 ports-benchmarks release=cvs ベンチマークプログラム。 ports-biology release=cvs 植物学関連のプログラム。 ports-cad release=cvs CAD ツール。 ports-chinese release=cvs 中国語サポート。 ports-comms release=cvs 通信ソフトウェア。 ports-converters release=cvs 文字コードコンバータ。 ports-databases release=cvs データベース。 ports-deskutils release=cvs コンピュータが発明される前に 卓上で使われていたものたち。 ports-devel release=cvs 開発ユーティリティ。 ports-dns release=cvs DNS 関連のソフトウェア。 ports-editors release=cvs エディタ。 ports-emulators release=cvs 他の OS のエミュレータ。 ports-finance release=cvs 金融、財務関連のアプリケーション。 ports-ftp release=cvs FTP クライアントとサーバ。 ports-games release=cvs ゲーム。 ports-german release=cvs ドイツ語サポート。 ports-graphics release=cvs グラフィックユーティリティ。 ports-hebrew release=cvs ヘブライ語サポート ports-hungarian release=cvs ハンガリー語のサポート。 ports-irc release=cvs インターネットリレーチャット (IRC) 用のユーティリティ。 ports-japanese release=cvs 日本語サポート。 ports-java release=cvs &java; ユーティリティ。 ports-korean release=cvs 韓国語サポート。 ports-lang release=cvs プログラミング言語。 ports-mail release=cvs メールソフトウェア。 ports-math release=cvs 数値計算ソフトウェア。 ports-mbone release=cvs MBone アプリケーション。 ports-misc release=cvs 色々なユーティリティ。 ports-multimedia release=cvs マルチメディアソフトウェア。 ports-net release=cvs ネットワーキングソフトウェア。 ports-net-im release=cvs インスタントメッセージングソフト。 ports-net-mgmt release=cvs ネットワーク管理ソフトウェア ports-net-p2p release=cvs ピアツーピアネットワーク。 ports-news release=cvs USENET ニュースのソフトウェア。 ports-palm release=cvs Palm シリーズ用ソフトウェア。 ports-polish release=cvs ポーランド語のサポート。 ports-ports-mgmt release=cvs ports および packages 管理用のユーティリティ。 ports-portuguese release=cvs ポルトガル語のサポート。 ports-print release=cvs 印刷ソフトウェア。 ports-russian release=cvs ロシア語サポート。 ports-science release=cvs 科学 ports-security release=cvs セキュリティユーティリティ。 ports-shells release=cvs コマンドラインシェル。 ports-sysutils release=cvs システムユーティリティ。 ports-textproc release=cvs 文書処理ユーティリティ (デスクトップパブリッシングは含まない)。 ports-ukrainian release=cvs ウクライナ語サポート ports-vietnamese release=cvs ベトナム語サポート。 ports-www release=cvs World Wide Web 関連のソフトウェア。 ports-x11 release=cvs X window システムをサポートする ports。 ports-x11-clocks release=cvs X11 上で動作する時計の数々。 ports-x11-drivers release=cvs X11 のドライバ。 ports-x11-fm release=cvs X11 上で動作するファイラ。 ports-x11-fonts release=cvs X11 のフォントとフォントユーティリティ。 ports-x11-toolkits release=cvs X11 のツールキット。 ports-x11-servers release=cvs 各種 X11 サーバ。 ports-x11-themes release=cvs X11 のテーマ ports-x11-wm release=cvs X11 のウィンドウマネージャ。 projects-all release=cvs &os; プロジェクトのリポジトリのソース。 src-all release=cvs メインの &os; ソース群であり、 暗号のコードを含んでいます。 src-base release=cvs /usr/src のトップにあるその他のファイル。 src-bin release=cvs シングルユーザモードで必要な ユーザユーティリティ (/usr/src/bin)。 src-cddl release=cvs CDDL ライセンスのユーティリティおよびライブラリ (/usr/src/cddl)。 src-contrib release=cvs &os; プロジェクト外部からの ユーティリティおよびライブラリ、 比較的無修正 (/usr/src/contrib)。 src-crypto release=cvs &os; プロジェクトの外部で開発された暗号ユーティリティとライブラリで、 ほとんどそのままの形で使われます (/usr/src/crypto)。 src-eBones release=cvs Kerberos と DES (/usr/src/eBones) のこと。 現在の &os; リリースでは使われていません。 src-etc release=cvs システムコンフィグレーションファイル (/usr/src/etc)。 src-games release=cvs ゲーム (/usr/src/games)。 src-gnu release=cvs GNU Public License 下にあるユーティリティ (/usr/src/gnu)。 src-include release=cvs ヘッダファイル (/usr/src/include)。 src-kerberos5 release=cvs Kerberos5 セキュリティパッケージ (/usr/src/kerberos5)。 src-kerberosIV release=cvs KerberosIV セキュリティパッケージ (/usr/src/kerberosIV)。 src-lib release=cvs ライブラリ (/usr/src/lib)。 src-libexec release=cvs システムプログラムであり、 通常は他のプログラムから実行される (/usr/src/libexec)。 src-release release=cvs &os; の release を構築するために必要なファイル (/usr/src/release)。 src-rescue release=cvs システム復旧のためのスタティックリンクされている緊急用プログラム。 &man.rescue.8; をご覧ください (/usr/src/rescue)。 src-sbin release=cvs シングルユーザモード用の システムユーティリティ (/usr/src/sbin)。 src-secure release=cvs 暗号化ライブラリとコマンド (/usr/src/secure)。 src-share release=cvs 多様なシステム間で共有可能なファイル (/usr/src/share)。 src-sys release=cvs カーネル (/usr/src/sys)。 src-sys-crypto release=cvs カーネル用の暗号コード (/usr/src/sys/crypto)。 src-tools release=cvs &os; の保守用の色々なツール (/usr/src/tools)。 src-usrbin release=cvs ユーザユーティリティ (/usr/src/usr.bin)。 src-usrsbin release=cvs システムユーティリティ (/usr/src/usr.sbin)。 www release=cvs &os; WWW サイトのソースです。 distrib release=self CVSup サーバ自身のコンフィグレーションファイルです。CVSup ミラーサイトが使用します。 gnats release=current GNATS バグトラッキングデータベースです。 mail-archive release=current &os; 関連メーリングリストのアーカイブ。 www release=current 前処理された &os; WWW サイトのファイルです (ソースではありません)。 WWW ミラーサイトが使用します。 詳細について CVSup の FAQ や CVSup に関するその他の情報については The CVSup Home Page をご覧ください。 CVSup のほとんどの &os; 関連の議論は &a.hackers; でおこなわれています。 ソフトウェアの新しいバージョンは &a.announce; で アナウンスされます。 CVSup に関する質問やバグ報告については CVSup FAQ をご覧ください。 CVSup サイト &os; の CVSup サーバは以下のサイトで稼働しています。 &chap.mirrors.cvsup.inc; CVS タグ cvsCVSup を使用してソースを入手したり同期させたりするとき、 リビジョンタグを指定しなければなりません。 リビジョンタグは、特定の &os; 開発ブランチか、 もしくはある時刻に対応しています。前者を ブランチタグ、 後者を リリースタグ と呼びます。 ブランチタグ ここにある HEAD (常に有効なタグ) 以外のすべてのタグは、src/ のみに有効です。 ports/doc/www/ ツリーは、ブランチに分けられていません。 HEAD 主要部をなす流れ、すなわち &os;-CURRENT のための名前です。また、 どのリビジョンも指定されなかったときにはこれになります。 CVSup では、 このタグは . で表されます (句読点ではありません。. 文字そのものです)。 CVS ではこれがリビジョンタグが指定されなかった時のデフォルトです。 STABLE な計算機上に CURRENT のソースをチェクアウトしたりアップデートするのは、 思うところがあってやっているのというのでなければ、 よい考えとはいえません RELENG_8 &os;-8.X の開発のための流れです。 &os; 8-STABLE としても知られています。 RELENG_8_1 &os;-8.1 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_8_0 &os;-8.0 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_7 &os;-7.X の開発のための流れです。 &os; 7-STABLE としても知られています。 RELENG_7_3 &os;-7.3 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_7_2 &os;-7.2 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_7_1 &os;-7.1 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_7_0 &os;-7.0 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_6 &os;-6.X の開発のための流れです。 &os; 6-STABLE としても知られています。 RELENG_6_4 &os;-6.4 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_6_3 &os;-6.3 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_6_2 &os;-6.2 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_6_1 &os;-6.1 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_6_0 &os;-6.0 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_5 &os;-5.X の開発のための流れです。 &os; 5-STABLE としても知られています。 RELENG_5_5 &os;-5.5 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_5_4 &os;-5.4 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_5_3 &os;-5.3 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_5_2 &os;-5.2 および &os;-5.2.1 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_5_1 &os;-5.1 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の深刻なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_5_0 &os;-5.0 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_4 &os;-4.X の開発のための流れです。 &os; 4-STABLE としても知られています。 RELENG_4_11 &os;-4.11 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_4_10 &os;-4.10 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_4_9 &os;-4.9 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_4_8 &os;-4.8 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_4_7 &os;-4.7 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_4_6 &os;-4.6 および &os;-4.6.2 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_4_5 &os;-4.5 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_4_4 &os;-4.4 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_4_3 &os;-4.3 用のリリースブランチ。セキュリティ勧告や その他の重要なセキュリティ上の修正があった場合にのみ使われます。 RELENG_3 &os;-3.X の開発のための流れです。 3.X-STABLE としても知られています。 RELENG_2_2 &os;-2.2.X の開発のための流れです。2.2-STABLE としても知られています。このブランチは大部分が すたれています。 リリースタグ これらのタグは、各バージョンの &os; がリリースされた時点に対応しています。 リリースエンジニアリング工程は、 Release Engineering InformationRelease Process に詳細にまとめられています。 src ツリーでは、 RELENG_ で始まる名前のタグが使われています。 ports ツリーおよび doc ツリーでは、 RELEASE で始まる名前のタグが使われています。 なお、www ツリーは、 リリースに際して特別なタグが付与されることはありません。 RELENG_8_1_0_RELEASE &os; 8.1 RELENG_8_0_0_RELEASE &os; 8.0 RELENG_7_3_0_RELEASE &os; 7.3 RELENG_7_2_0_RELEASE &os; 7.2 RELENG_7_1_0_RELEASE &os; 7.1 RELENG_7_0_0_RELEASE &os; 7.0 RELENG_6_4_0_RELEASE &os; 6.4 RELENG_6_3_0_RELEASE &os; 6.3 RELENG_6_2_0_RELEASE &os; 6.2 RELENG_6_1_0_RELEASE &os; 6.1 RELENG_6_0_0_RELEASE &os; 6.0 RELENG_5_5_0_RELEASE &os; 5.5 RELENG_5_4_0_RELEASE &os; 5.4 RELENG_4_11_0_RELEASE &os; 4.11 RELENG_5_3_0_RELEASE &os; 5.3 RELENG_4_10_0_RELEASE &os; 4.10 RELENG_5_2_1_RELEASE &os; 5.2.1 RELENG_5_2_0_RELEASE &os; 5.2 RELENG_4_9_0_RELEASE &os; 4.9 RELENG_5_1_0_RELEASE &os; 5.1 RELENG_4_8_0_RELEASE &os; 4.8 RELENG_5_0_0_RELEASE &os; 5.0 RELENG_4_7_0_RELEASE &os; 4.7 RELENG_4_6_2_RELEASE &os; 4.6.2 RELENG_4_6_1_RELEASE &os; 4.6.1 RELENG_4_6_0_RELEASE &os; 4.6 RELENG_4_5_0_RELEASE &os; 4.5 RELENG_4_4_0_RELEASE &os; 4.4 RELENG_4_3_0_RELEASE &os; 4.3 RELENG_4_2_0_RELEASE &os; 4.2 RELENG_4_1_1_RELEASE &os; 4.1.1 RELENG_4_1_0_RELEASE &os; 4.1 RELENG_4_0_0_RELEASE &os; 4.0 RELENG_3_5_0_RELEASE &os;-3.5 RELENG_3_4_0_RELEASE &os;-3.4 RELENG_3_3_0_RELEASE &os;-3.3 RELENG_3_2_0_RELEASE &os;-3.2 RELENG_3_1_0_RELEASE &os;-3.1 RELENG_3_0_0_RELEASE &os;-3.0 RELENG_2_2_8_RELEASE &os;-2.2.8 RELENG_2_2_7_RELEASE &os;-2.2.7 RELENG_2_2_6_RELEASE &os;-2.2.6 RELENG_2_2_5_RELEASE &os;-2.2.5 RELENG_2_2_2_RELEASE &os;-2.2.2 RELENG_2_2_1_RELEASE &os;-2.2.1 RELENG_2_2_0_RELEASE &os;-2.2.0 AFS サイト &os; の AFS サーバは以下のサイトで稼働しています: スウェーデン ファイルは以下の場所にあります: /afs/stacken.kth.se/ftp/pub/FreeBSD/ stacken.kth.se # Stacken Computer Club, KTH, Sweden 130.237.234.43 #hot.stacken.kth.se 130.237.237.230 #fishburger.stacken.kth.se 130.237.234.3 #milko.stacken.kth.se (保守担当 ftp@stacken.kth.se) rsync ミラーサイト 次のサイトは、&os; を rsync プロトコルで提供しています。 rsync ユーティリティは &man.rcp.1; コマンドとほぼ同じ機能を実現するもので、 こちらの方が豊富なオプションを備え、送り側と受け側の差分だけを 転送するという rsync リモート更新プロトコルを使用するという点が異なります。 rsync を使うと、ネットワーク経由での同期を非常に高速に行なうことが可能です。 特に、&os; FTP サーバや CVS リポジトリのミラーサイトを作成する時に便利でしょう。 rsync は、多くのオペレーティングシステムで 利用することができます。&os; 版は、 net/rsync の port か、package を使ってください。 チェコ共和国 rsync://ftp.cz.FreeBSD.org/ 提供しているコレクション: ftp: &os; FTP サーバの部分ミラー &os;: &os; FTP サーバの全体ミラー オランダ rsync://ftp.nl.FreeBSD.org/ 提供しているコレクション: &os;: &os; FTP サーバの全体ミラー ロシア rsync://ftp.mtu.ru/ 提供しているコレクション: &os;: &os; FTP サーバの全体ミラー &os;-gnats: GNATS バグトラッキングデータベース &os;-Archive: &os; アーカイブ FTP サーバのミラー 台湾 rsync://ftp.tw.FreeBSD.org/ rsync://ftp2.tw.FreeBSD.org/ rsync://ftp6.tw.FreeBSD.org/ 提供しているコレクション: &os;: &os; FTP サーバの全体ミラー イギリス rsync://rsync.mirrorservice.org/ 提供しているコレクション: sites/ftp.freebsd.org: &os; FTP サーバの全体ミラー アメリカ合衆国 rsync://ftp-master.FreeBSD.org/ このサーバは、&os; の一次ミラーサイトとしてのみ使われています。 提供しているコレクション: &os;: &os; FTP サーバのマスタアーカイブ acl: The &os; マスタ ACL リスト rsync://ftp13.FreeBSD.org/ 提供しているコレクション: &os;: &os; FTP サーバの全体ミラー
diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/multimedia/chapter.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/multimedia/chapter.sgml index a61a5ff0d4..88eaddb58d 100644 --- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/multimedia/chapter.sgml +++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/multimedia/chapter.sgml @@ -1,1918 +1,1910 @@ Ross Lippert 編集: マルチメディア この章では FreeBSD は数多くの種類のサウンドカードに対応しており、 コンピュータで原音に忠実な出力を楽しむことができます。 これには録音機能と、MPEG Layer 3 Audio (MP3) や WAV, Ogg Vorbis などをはじめとした多くの形式の音楽の再生機能が含まれます。 加えて FreeBSD の Ports Collection には、録音した音楽を 編集したり、音響効果を加えたり、接続された MIDI 機器を制御するためのアプリケーションがあります。 多くの試みによって、&os; ではビデオファイルおよび DVD の 再生ができるようになりました。さまざまなビデオメディアをエンコード、 変換、再生するアプリケーションの数は、 音声用のアプリケーションほど充実していません。 この文書を執筆している時点では、たとえば audio/sox のようなファイル形式を変換するためのすぐれたアプリケーションは Ports Collection にありません。しかしながら、 この分野のソフトウェアの状況は急速に変わりつつあります。 この章ではサウンドカードを設定するために必要な方法を説明します (ただし、高音質で再生するためには若干の微調整が必要かもしれません)。 ビデオカードのハードウェアに関する問題は、 X11 () のインストールと設定においてすでに扱いましたので、 そちらをご覧ください。 この章を読むと、以下のことがわかります。 サウンドカードを認識させるためにシステムを設定する方法 サウンドカードがうまく動作しているかどうかテストする方法 サウンドの設定に関するトラブルシューティング MP3 およびその他の形式の音声を再生、エンコードする方法 X サーバで どのようにビデオに対応しているか ビデオを再生、エンコードするのに役に立つ ports DVD の .mpg ファイルおよび .avi ファイルを再生する方法 CD および DVD の情報を抽出する方法 TV カードの設定方法 画像スキャナの設定方法 この章を読む前に、以下のことを理解しておく必要があります。 新しいカーネルを設定してインストールする方法 () オーディオ CD を &man.mount.8; でマウントしようとすると、少なくともエラーになります。 最悪の場合、カーネルパニックが発生するでしょう。 これらのメディアは通常の ISO ファイルシステムとは異なり、 特別なエンコードが施されているからです。 Moses Moore 寄稿: Marc Fonvieille - &os; 5.X のための再構成: + 再構成: サウンドカードの設定 システムを設定する PCI ISA サウンドカード 設定をはじめる前に、あなたが持っているカードのモデル、 そのカードが使用しているチップ、そして PCI, ISA どちらのカードなのかを確認する必要があります。 FreeBSD は PCI および ISA の両方のカードに幅広く対応しています。 使用しているカードが対応しているかどうかは、 ハードウェアノート の対応オーディオデバイスの一覧を調べてください。 このハードウェアノートには、カードに対してどのドライバを利用すればよいか についても言及されています。 カーネル 設定 サウンドデバイスを使うために、 適切なデバイスドライバを読み込まなければいけません。 これには二つの方法のどちらかでできるでしょう。 もっとも簡単な方法は &man.kldload.8; を使ってサウンドカードのカーネルモジュールを単に読み込むことです。 次のコマンドで実現できます。 &prompt.root; kldload snd_emu10k1 または /boot/loader.conf ファイルにこのような適切な行を加えて実現することもできます。 snd_emu10k1_load="YES" 以上は Creative &soundblaster; Live! サウンドカードの例です。 他に利用可能な読み込み可能なサウンドモジュールは /boot/defaults/loader.conf に記載されています。 どのドライバを利用すればいいか確かでなければ、 snd_driver モジュールを読み込んでみてください。 &prompt.root; kldload snd_driver snd_driver モジュールは、 一般に使用されるカードに対応したドライバをまとめて一度に読み込む メタドライバです。このドライバを使用すれば、 速やかに正しいドライバを探し出すことができるでしょう。 /boot/loader.conf ファイルを使用して、 すべてのサウンドドライバを読み込むこともできます。 snd_driver メタドライバの読み込み後に、 どのドライバがサウンドカードに選択されたのかを知りたいのなら cat /dev/sndstat コマンドで /dev/sndstat ファイルを調べてください。 二つ目の方法は、 サウンドカードのドライバをカーネルへ静的に組み込むことです。 以下の節では、この方法でハードウェアを対応させる方法を説明します。 カーネル再構築の詳細は を参照してください。 サウンドに対応したカスタムカーネルを設定する はじめに、オーディオフレームワークドライバ &man.sound.4; をカーネルに追加します。 カーネルコンフィグレーションファイルに以下の行を追加してください。 device sound 次に、サウンドカードに対応したドライバを追加します。 それには、どのドライバがカードに対応しているかを知る必要があります。 使用しているカードに対する正しいドライバを決定するために、 ハードウェアノート の対応オーディオデバイスの一覧を調べてください。 たとえば、Creative &soundblaster; Live! サウンドカードは &man.snd.emu10k1.4; ドライバが対応しています。 このカードを使用するためには、カーネルコンフィグレーションファイルに 以下の行を追加してください。 device snd_emu10k1 ドライバのマニュアルページを読んで、 追加すべき構文を調べてください。 対応しているすべてのサウンドドライバに関する カーネルコンフィグレーションの具体的な構文は、 /usr/src/sys/conf/NOTES にもあります。 すべての PnP 非対応の ISA カードに当てはまるように、 PnP 非対応の ISA サウンドカードでは、 カーネルにカードが使用する資源 (IRQ, I/O ポートなど) を明示的に指定する必要があるかもしれません。 この場合は、/boot/device.hints ファイルを使用してください。 システムの起動時に、&man.loader.8; はこのファイルを読み、設定情報をカーネルに渡します。 たとえば、PnP 非対応の古い Creative &soundblaster; 16 (ISA 接続) には snd_sb16 とともに &man.snd.sbc.4; ドライバを使用します。 このカードを使用する場合には、カーネルコンフィグレーションファイルに 以下の行を追加すると同時に、 device snd_sbc device snd_sb16 /boot/device.hints ファイルに以下のエントリを追加してください。 hint.sbc.0.at="isa" hint.sbc.0.port="0x220" hint.sbc.0.irq="5" hint.sbc.0.drq="1" hint.sbc.0.flags="0x15" この例では、 I/O ポートに 0x220 を、 IRQ に 5 を使用します。 /boot/device.hints ファイルに用いるべき構文は、 &man.sound.4; ドライバのマニュアルページ、および、 各ドライバのマニュアルページに記載されています。 初期設定は以上の通りです。 カードを使用する状況によっては、 IRQ やその他の設定を変更する必要があるかもしれません。 このカードについての詳細は、 &man.snd.sbc.4; マニュアルページをご覧ください。 サウンドカードのテスト カーネルを変更して再起動するか、必要となるモジュールを読み込むと、 システムのメッセージバッファ (&man.dmesg.8;) にサウンドカードが認識されたことが示されます。 たとえば、次のようなメッセージが出力されます。 pcm0: <Intel ICH3 (82801CA)> port 0xdc80-0xdcbf,0xd800-0xd8ff irq 5 at device 31.5 on pci0 pcm0: [GIANT-LOCKED] pcm0: <Cirrus Logic CS4205 AC97 Codec> サウンドカードの状態は、/dev/sndstat ファイルを使用して確認することができます。 &prompt.root; cat /dev/sndstat FreeBSD Audio Driver (newpcm) Installed devices: pcm0: <Intel ICH3 (82801CA)> at io 0xd800, 0xdc80 irq 5 bufsz 16384 kld snd_ich (1p/2r/0v channels duplex default) この出力はシステムによって異なるでしょう。 pcm デバイスがなければ、 今までの手順を振り返ってみてください。 カーネルコンフィグレーションファイルをもう一度見直して、 正しいデバイスドライバを選択しているかどうか確認してください。 トラブルシューティングは を参照してください。 すべてうまくいけば、サウンドカードが機能するでしょう。 CD-ROM または DVD-ROM ドライブのオーディオ出力端子がサウンドカードと適切に接続されていれば、 &man.cdcontrol.1; を使ってドライブ内の CD を再生できます。 &prompt.user; cdcontrol -f /dev/acd0 play 1 audio/workman のように、よりよいインタフェースを提供する さまざまなアプリケーションがあります。 MP3 オーディオファイルを聴くために audio/mpg123 のようなアプリケーションをインストールしようと思うかもしれません。 手っ取り早くカードをテストするには、 /dev/dsp デバイスにデータを送ってみてください。 たとえば、以下のようにします。 &prompt.user; cat filename > /dev/dsp ここで filename はどんなファイルでも構いません。 このコマンドラインを実行すると雑音が発生するはずです。 これにより、サウンドカードが実際に動作していることを確認できます。 サウンドカードのミキサレベルは &man.mixer.8; コマンドで変更することができます。 詳細は &man.mixer.8; マニュアルページをご覧ください。 よくある問題 デバイスノード I/O ポート IRQ DSP エラー 解決方法 sb_dspwr(XX) timed out 使用する I/O ポートが適切に設定されていません。 bad irq XX 使用する IRQ が正しく設定されていません。 サウンドカードの IRQ と設定した IRQ が同じかどうか確かめてください。 xxx: gus pcm not attached, out of memory デバイスを使用するのに 十分なメモリを確保できません。 xxx: can't open /dev/dsp! fstat | grep dsp を使って、他のアプリケーションがデバイスを 使用しているか調べてください。 注目すべきトラブルメーカは esoundKDE のサウンド機能です。 Munish Chopra 寄稿: 複数音源の利用 特定のアプリケーションとのサウンドデバイスの共用に対応していない時、 esound または artsd のように 同時に再生することのできる音源を複数実装していることは、 多くの場合望ましいことです。 FreeBSD では、 仮想サウンドチャネル を使ってこれを実現でき、&man.sysctl.8; で設定できます。 仮想チャネルはカーネル内でサウンドを合成することにより、 サウンドカードの再生を多重化することができます。 仮想チャネルの数を決めるのに三つの sysctl 変数を設定できます。 root ユーザで以下のようにします。 &prompt.root; sysctl dev.pcm.0.play.vchans=4 &prompt.root; sysctl dev.pcm.0.rec.vchans=4 &prompt.root; sysctl hw.snd.maxautovchans=4 上記の例では四つの仮想チャネルを設定しています。 これは通常利用する上で十分実用的な数です。 dev.pcm.0.play.vchans=4dev.pcm.0.rec.vchans=4 は、 pcm0 が再生や録音のために持っている仮想チャネルの数で、 一度デバイスが取り付けられると設定できます。 hw.snd.maxautovchans は、 &man.kldload.8; を用いて認識された新しいデバイスの仮想チャネル数です。 pcm モジュールはハードウェアドライバとは独立して読み込むことができるので、 後でどんなにデバイスを認識しても hw.snd.maxautovchans は仮想チャネルを格納できます。 より詳細な情報については &man.pcm.4; のマニュアルページを参照してください。 デバイスを使用しているときに 仮想チャンネルの数を変更することはできません。 まず、ミュージックプレーヤやサウンドデーモンといった デバイスを使用しているすべてのプログラムを終了してください。 - &man.devfs.5; を使用していないのなら、 - 利用するアプリケーションに - /dev/dsp0.x - を指定しなければならないでしょう。 - 上記の例のように dev.pcm.0.rec.vchans - を 4 に設定すると - x は 0 から 3 となります。 - &man.devfs.5; を使用しているシステムでは、 + /dev/dsp0 - を必要とするプログラムが意識しなくてもこれらが自動的に設定されます。 + を必要とするプログラムが意識しなくても、 + 適切な pcm + デバイスが自動的に設定されます。 Josef El-Rayes 寄稿: ミキサチャネルの初期値を設定する 各ミキサチャネルの初期値は &man.pcm.4; ドライバのソースにハードコーディングされています。 起動時に記録されていた値をミキサに設定する さまざまなアプリケーションやデーモンがありますが、 あまりよい解決方法ではありません。 適切な値を /boot/device.hints ファイルに記述することにより、 ドライバレベルでミキサの初期値を設定することができます。 たとえば、以下のような行を追加します。 hint.pcm.0.vol="50" この例では、&man.pcm.4; が読み込まれたと同時に、 ボリュームチャネルの初期値を 50 に設定します。 Chern Lee 寄稿: MP3 オーディオ MP3 (MPEG Layer 3 Audio) は CD に匹敵する音質でサウンドを再生できます。あなたの FreeBSD ワークステーションにこのプレイヤをインストールしない理由はないでしょう。 MP3 プレイヤ XMMS (X Multimedia System) は とても人気のある X11 ベースの MP3 プレイヤです。 XMMS のグラフィカルインタフェースは Nullsoft の Winamp とほとんど同一なので、Winamp のスキンを使うことができます。 XMMS はネイティブプラグインにも対応しています。 XMMSmultimedia/xmms の port または package からインストールできます。 XMMS のプレイリスト、グラフィックイコライザそしてその他のインタフェースは 直感的です。 Winamp を使いなれている人は 簡単に XMMS を使えるでしょう。 audio/mpg123 はコマンドライン上の代替となる MP3 プレイヤの port です。 mpg123 はサウンドデバイスと MP3 ファイルを指定して実行できます。 /dev/dsp1.0 デバイスを使用して MP3 ファイル Foobar-GreatestHits.mp3 を再生するのであれば、次のように実行してください。 &prompt.root; mpg123 -a /dev/dsp1.0 Foobar-GreatestHits.mp3 High Performance MPEG 1.0/2.0/2.5 Audio Player for Layer 1, 2 and 3. Version 0.59r (1999/Jun/15). Written and copyrights by Michael Hipp. Uses code from various people. See 'README' for more! THIS SOFTWARE COMES WITH ABSOLUTELY NO WARRANTY! USE AT YOUR OWN RISK! Playing MPEG stream from Foobar-GreatestHits.mp3 ... MPEG 1.0 layer III, 128 kbit/s, 44100 Hz joint-stereo CD 音声トラックの抽出 CD 全体または CD トラックを MP3 に変換する前に、CD 上のオーディオデータをハードディスク上に抽出する必要があります。 これには raw CDDA (CD Digital Audio) データを WAV ファイルにコピーします。 sysutils/cdrtools スイートの一部である cdda2wav ツールは CD からオーディオデータを抽出したり、 情報を関係づけるのに使われます。 CD をドライブにいれて次のコマンドを (rootで) 実行して、 CD 全体を (トラックごとに) 個々の WAV ファイルに抽出できます。 &prompt.root; cdda2wav -D 0,1,0 -B cdda2wav は ATAPI (IDE) CDROM ドライブにも対応しています。 IDE ドライブから抽出するには、 SCSI ユニット番号をデバイス名に置き換えて指定します。 たとえば IDE ドライブから七番目のトラックを抽出するには、 次のようにします。 &prompt.root; cdda2wav -D /dev/acd0 -t 7 は SCSI デバイス 0,1,0 を表します。 これは cdrecord -scanbus の出力に一致します。 個々のトラックを抽出するには、 次のように オプションを使用します。 &prompt.root; cdda2wav -D 0,1,0 -t 7 上記の例はオーディオ CDROM の七番目のトラックを抽出します。 範囲を指定して、 たとえば一番目から七番目のトラックまで抽出したい場合、 次のようにします。 &prompt.root; cdda2wav -D 0,1,0 -t 1+7 &man.dd.1; ユーティリティも ATAPI ドライブ上のオーディオトラックを展開するのに使われます。 何ができるか詳しいことは オーディオ CD の複製について を参照してください。 MP3 のエンコード 現在、一般に好まれている MP3 エンコーダは lame です。 lame は Ports Collection の audio/lame に収録されています。 次のコマンドを実行すると、抽出した WAV ファイル audio01.wav を使って audio01.mp3 に変換します。 &prompt.root; lame -h -b 128 \ --tt "曲名" \ --ta "アーティスト名" \ --tl "アルバム名" \ --ty "" \ --tc "コメント" \ --tg "ジャンル" \ audio01.wav audio01.mp3 128 kbits が標準のビットレートのようです。 多くの人はさらに高音質の 160 kbits または 192 kbits を好むでしょう。 ビットレートが高くなるにつれて作成される MP3 ファイルは多くのディスク領域を消費しますが、より高音質となります。 オプションを指定すると 低速高品質 モードとなります。 ではじまるオプションは ID3 タグを設定します。 このタグにはたいてい曲の情報が含まれており、 MP3 ファイルに格納されます。 lame のマニュアルを参照すれば他のオプションが見つかるでしょう。 MP3 のデコード MP3 からオーディオ CD を作成するには、 MP3 形式を非圧縮 WAV 形式に変換しなければなりません。 XMMSmpg123 の両方が MP3 から非圧縮ファイル形式への出力に対応しています。 XMMS でディスクへ書き出す方法は次の通りです。 XMMS を起動します。 右クリックで XMMS メニューを表示します。 Options から Preference を選択します。 Output Plugin を Disk Writer Plugin に変更します。 Configure を押します。 非圧縮ファイルを書き出すディレクトリを入力 (または選択) します。 普段通り XMMS へ MP3 ファイルを読み込みます。 音量は 100% で イコライザの設定はオフにします。 Play を押します— XMMS は MP3 を再生しているかのように表示しますが、 音声はきこえません。 実際には MP3 をファイルに出力しています。 再び MP3 を聴けるように Output Plugin を以前のように元に戻すのを忘れないでください。 mpg123 で標準出力へ書き出す方法は次の通りです。 mpg123 -s audio01.mp3 > audio01.pcm を実行します。 XMMS は WAV 形式でファイルに書き出しますが、 mpg123 は MP3 を PCM オーディオデータに変換します。 両形式は cdrecord を使ってオーディオ CD を作成するのに利用することができます。 &man.burncd.8; を使う場合は raw PCM データが必要です。 WAV ファイルを使用する場合、 それぞれのトラックの先頭に小さなノイズが入るのに気づくでしょう。 これは WAV ファイルのヘッダ情報です。 SoX (audio/sox の port または package からインストールできます) を使うと簡単に WAV ファイルのヘッダ情報を削除できます。 &prompt.user; sox -t wav -r 44100 -s -w -c 2 track.wav track.raw FreeBSD での CD 作成の詳しい情報は を参照してください。 Ross Lippert 寄稿: ビデオ再生 ビデオ再生は今まさに成長中の新しいアプリケーション分野です。 辛抱強くしてください。 音声のようにすべてが順調にいくとは限りません。 設定をはじめる前に、あなたが持っているビデオカードのモデル、 そのカードが使用しているチップを確認する必要があります。 - &xorg; および - &xfree86; + &xorg; はさまざまなビデオカードに対応していますが、 ビデオ再生に申し分のない性能を発揮できるカードはわずかです。 あなたのビデオカードの利用している X サーバが対応している拡張機能のリストを得るには、 X11 を実行中に &man.xdpyinfo.1; コマンドを実行してください。 さまざまなプレイヤやオプションを試すのに、 テストファイルとして小さな MPEG ファイルを用意しておくのはよい考えです。 いくつかの DVD プレイヤは DVD メディアを /dev/dvd として 初期設定しているか、ハードコーディングされているので、 次のように適切なデバイスにシンボリックリンクを張っておくと便利かもしれません。 &prompt.root; ln -sf /dev/acd0 /dev/dvd &prompt.root; ln -sf /dev/acd0 /dev/rdvd &man.devfs.5; の仕様により、 このように手動で作成されたリンクは再起動すると消えてしまいます。 システムの起動時にこれらのシンボリックリンクを自動的に作成するには、 /etc/devfs.conf に下記の設定を追加します。 link acd0 dvd link acd0 rdvd 加えて、特別な DVD-ROM 機能を必要とする DVD 解読は、 DVD デバイスへの書き込み権限が必要です。 共有メモリ X11 インタフェースを改善するために、 いくつかの &man.sysctl.8; 変数の値を増やすことが推奨されています。 kern.ipc.shmmax=67108864 kern.ipc.shmall=32768 ビデオ機能の決定 XVideo SDL DGA X11 においてビデオ表示性能を改善する方法はいくつかあると思われます。 ちゃんと動作するかどうかはハードウェアに大きく依存しています。 下記に説明したどの方法でも、 ハードウェアが変わると品質が変わるでしょう。 二つ目に、X11 でのビデオレンダリングは最近多くの注目を集めるトピックです。 - そして &xorg; や - &xfree86; + そして &xorg; のバージョンを追うごとに、著しく改良されているかもしれません。 よく知られたビデオインタフェースは次の通りです。 X11: 共有メモリを用いた通常の X11 出力 XVideo: X11 drawable 内でのビデオ再生に対応した X11 インタフェースの拡張機能 SDL: Simple Directmedia Layer DGA: Direct Graphics Access SVGAlib: 低レベルコンソールグラフィックレイヤ XVideo - &xorg; と - &xfree86; 4.X には + &xorg; には XVideo (または Xvideo, Xv, xv) と呼ばれる拡張機能があります。 これは特別なアクセラレーションによって drawable オブジェクト に直接ビデオを表示することができます。 この拡張機能によって、 低速なマシンでも、とてもすぐれた品質の再生が可能となります。 この拡張機能が動作しているかどうかを調べるには、 xvinfo を使います。 &prompt.user; xvinfo 以下のような結果が得られたならば、あなたのカードは XVideo に対応しています。 X-Video Extension version 2.2 screen #0 Adaptor #0: "Savage Streams Engine" number of ports: 1 port base: 43 operations supported: PutImage supported visuals: depth 16, visualID 0x22 depth 16, visualID 0x23 number of attributes: 5 "XV_COLORKEY" (range 0 to 16777215) client settable attribute client gettable attribute (current value is 2110) "XV_BRIGHTNESS" (range -128 to 127) client settable attribute client gettable attribute (current value is 0) "XV_CONTRAST" (range 0 to 255) client settable attribute client gettable attribute (current value is 128) "XV_SATURATION" (range 0 to 255) client settable attribute client gettable attribute (current value is 128) "XV_HUE" (range -180 to 180) client settable attribute client gettable attribute (current value is 0) maximum XvImage size: 1024 x 1024 Number of image formats: 7 id: 0x32595559 (YUY2) guid: 59555932-0000-0010-8000-00aa00389b71 bits per pixel: 16 number of planes: 1 type: YUV (packed) id: 0x32315659 (YV12) guid: 59563132-0000-0010-8000-00aa00389b71 bits per pixel: 12 number of planes: 3 type: YUV (planar) id: 0x30323449 (I420) guid: 49343230-0000-0010-8000-00aa00389b71 bits per pixel: 12 number of planes: 3 type: YUV (planar) id: 0x36315652 (RV16) guid: 52563135-0000-0000-0000-000000000000 bits per pixel: 16 number of planes: 1 type: RGB (packed) depth: 0 red, green, blue masks: 0x1f, 0x3e0, 0x7c00 id: 0x35315652 (RV15) guid: 52563136-0000-0000-0000-000000000000 bits per pixel: 16 number of planes: 1 type: RGB (packed) depth: 0 red, green, blue masks: 0x1f, 0x7e0, 0xf800 id: 0x31313259 (Y211) guid: 59323131-0000-0010-8000-00aa00389b71 bits per pixel: 6 number of planes: 3 type: YUV (packed) id: 0x0 guid: 00000000-0000-0000-0000-000000000000 bits per pixel: 0 number of planes: 0 type: RGB (packed) depth: 1 red, green, blue masks: 0x0, 0x0, 0x0 リストにある形式 (YUV2, YUV12 など) が XVideo のすべての実装で存在するとは限りません。 対応している形式が少ないために、あるプレイヤでは悪影響が出る かもしれないことにも注意してください。 出力が以下のような場合、 X-Video Extension version 2.2 screen #0 no adaptors present あなたのカードはおそらく XVideo に対応していないのでしょう。 あなたのカードが XVideo に対応していないとしても、 このことはあなたのディスプレイでビデオを表示するのに、 計算上の要求を満たすことがより困難になるだけのことです。 しかしながら、あなたのビデオカードおよびプロセッサによっては、 それでも満足のいく性能が得られるかもしれません。 性能を向上させるには をよく読むとよいでしょう。 Simple Directmedia Layer Simple Directmedia Layer (SDL) は µsoft.windows;, BeOS そして &unix; の間で サウンドとグラフィックスを効果的に利用した クロスプラットホームアプリケーションを 開発することを目的としたレイヤです。 SDL レイヤはハードウェアに対する低レベルの抽象的概念を提供し、 時には X11 インタフェースを使用するよりも効果的なことがあります。 SDL は devel/sdl12 からインストールできます。 Direct Graphics Access Direct Graphics Access は、 プログラムが X サーバを介せず 直接フレームバッファを変更することを可能にする X11 の拡張機能です。 共有メモリを使用するために 低レベルのメモリマッピングが実行できることを期待しているので、 この機能を使うプログラムは root 権限で実行されなければなりません。 DGA 機能拡張は &man.dga.1; によってテストとベンチマークができます。 dga 実行中はキーボードを押せばいつでもディスプレイ色が変更されます。 中止するには q を押します。 ビデオを扱う ports および packages ビデオ ports ビデオ packages この節では Ports Collection で利用可能な、 ビデオの再生に使用できるソフトウェアについて論じます。 ビデオ再生は大変活発なソフト開発分野で、 さまざまなアプリケーションの機能は、 ここでの説明から省かざるをえません。 はじめに、FreeBSD で実行できるビデオアプリケーションの多くは、 Linux アプリケーションとして開発されたということを知ることは重要です。 これらのアプリケーションの多くはまだベータ版の品質です。 FreeBSD でこれらのビデオアプリケーションを使用する際に、 以下のような問題が起こるかもしれません。 あるアプリケーションが、 他のアプリケーションの作成したファイルを再生できない。 あるアプリケーションが、 自身の作成したファイルを再生できない。 二つの異なるマシンで構築した同じアプリケーションが、 同じファイルを再生する挙動がそれぞれ異なる。 イメージサイズ変更のように見たところではありふれたフィルタが、 バグの多いサイズ変更ルーチンによってひどい人工物を作成する。 アプリケーションがよくコアダンプする。 文書が port と一緒にインストールされない (文書は web サイトにあったり、その port の work ディレクトリの中に 残っていることがある)。 これらのアプリケーションの多くはさらに Linux 主義 を主張するかもしれません。 すなわち、アプリケーションの作者が仮定した、 Linux ディストリビューションでのみ実装されている ある標準ライブラリの使用方法や Linux カーネルの特定の機能に起因する問題が生じるかもしれません。 必ずしも port 保守担当者がこれらの問題を把握して作業しているとは限らず、 次のような問題が発生する可能性があります。 プロセッサの特性を検知するための /proc/cpuinfo の利用 本当はプログラムを終了させるはずであるのに、 停止させてしまうようなスレッドの誤用 一般的にアプリケーションとともに使用され、まだ FreeBSD の Ports Collection に収録されていないソフトウェアを必要とする これまで、これらのアプリケーションの開発者は、 移植に必要だったその場しのぎの回避方法を最小化し 問題を解決するために port 保守担当者と協力しています。 MPlayer MPlayer は最近開発され、 急激に成長しつつあるビデオプレイヤです。 MPlayer チームの目的は、 Linux や他の Unix 系 OS 上で高速性と柔軟性をもたらすことです。 このプロジェクトは、 チーム創設者が当時利用可能だったビデオプレイヤの ひどい再生能力にうんざりしたのをきっかけとして始まりました。 合理化された設計のために GUI が犠牲にされたと言う人もいます。 しかしながら、コマンドラインオプションおよびキーボード操作に 一度慣れれば非常によく動作します。 MPlayer の作成 MPlayer 作成 MPlayermultimedia/mplayer にあります。 MPlayer は 構築の際にさまざまなハードウェアのチェックをするため、 あるシステムで作成されたバイナリは、 別のシステムで利用できないかもしれません。 したがって port から構築し、 バイナリパッケージを利用しないことが重要です。 さらに、Makefile や構築のはじめに説明されるように、 make のコマンドラインで多くのオプションを指定することができます。 &prompt.root; cd /usr/ports/multimedia/mplayer &prompt.root; make N - O - T - E Take a careful look into the Makefile in order to learn how to tune mplayer towards you personal preferences! For example, make WITH_GTK1 builds MPlayer with GTK1-GUI support. If you want to use the GUI, you can either install /usr/ports/multimedia/mplayer-skins or download official skin collections from http://www.mplayerhq.hu/homepage/dload.html ほとんどのユーザにとっては port のデフォルトオプションで十分でしょう。 しかしながら、XviD コーデックが必要なら、 WITH_XVID オプションをコマンドラインで指定しなければなりません。 また、デフォルトの DVD デバイスを WITH_DVD_DEVICE オプションで定義することもできます (デフォルトでは /dev/acd0 が使用されます)。 この文書を執筆している時点では、 MPlayer の port は HTML 文書、そして mplayermencoder という二つの実行可能なバイナリを構築します。 mencoder はビデオを再エンコーディングするためのツールです。 MPlayer のための HTML 文書は非常に有益です。この章で不足した ビデオハードウェアおよびインタフェースに関する情報があれば、 MPlayer の文書は非常に詳細な補足になります。 &unix; のビデオ対応情報を探しているのなら、時間を割いて MPlayer の文書を読むべきなのは 明らかです。 MPlayer の使用 MPlayer 使用 MPlayer を使用する人はすべて、 各自のホームディレクトリ内に .mplayer サブディレクトリを用意しなければなりません。 この必要となるサブディレクトリを作成するために、 次のコマンドを入力します。 &prompt.user; cd /usr/ports/multimedia/mplayer &prompt.user; make install-user mplayer のコマンドオプションはマニュアルに記載されています。 さらにより詳細な説明について知りたいなら、HTML 文書をご覧ください。 この節では、一般的な使用法についてほんの少し説明します。 さまざまなビデオインタフェースの一つを用いて testfile.avi というファイルを再生するには、 オプションを指定します。 &prompt.user; mplayer -vo xv testfile.avi &prompt.user; mplayer -vo sdl testfile.avi &prompt.user; mplayer -vo x11 testfile.avi &prompt.root; mplayer -vo dga testfile.avi &prompt.root; mplayer -vo 'sdl:dga' testfile.avi ビデオ再生の相対的性能は多くの要因に依存し、 ハードウェアに応じて著しく変わると思われるので、 これらのオプションをすべて試してみる価値はあるでしょう。 DVD を再生するには、 testfile.avi に置き換えてください。 <N> には再生するタイトル番号を、 DEVICE は DVD-ROM のデバイスノードを指定します。 たとえば、/dev/dvd から 2 番目のタイトルを再生するには以下のようにします。 &prompt.root; mplayer -vo xv dvd://3 -dvd-device /dev/dvd デフォルトの DVD デバイスは、 MPlayer port の構築時に WITH_DVD_DEVICE で定義することができます。 デフォルトでは /dev/acd0 になります。 詳細はこの port の Makefile をご覧ください。 停止、休止、再生などをするにはキーの割り当てを調べてください。 mplayer -h を実行したり、 マニュアルを読めばわかります。 再生に関してさらに重要なオプションがあります。 全画面モードにする オプションと、 性能を向上させる オプションです。 mplayer に指定するコマンドラインが長くなりすぎないように、 .mplayer/config を作成してデフォルトのオプションを設定できます。 vo=xv fs=yes zoom=yes 最後に mplayer は DVD タイトルを .vob ファイルに抽出するのに使用できます。 DVD から 2 番目のタイトルをダンプするには次のようにします。 &prompt.root; mplayer -dumpstream -dumpfile out.vob dvd://2 -dvd-device /dev/dvd 出力された out.vob ファイルは MPEG 形式で、 この節で説明される他のアプリケーションで編集できます。 mencoder mencoder mencoder を使う前に、 HTML 文書を読んでオプションに慣れておくのはよい考えです。 マニュアルもありますが、HTML 文書なしではあまり有用ではありません。 品質向上、低ビットレート、形式変換をする方法が無数にあります。 これらの要素の調節具合で、性能が良かったり悪かったりするなど、 結果に違いが出るかもしれません。 ここにいくつか例を示します。 はじめは単純なファイルのコピーです。 &prompt.user; mencoder input.avi -oac copy -ovc copy -o output.avi コマンドラインオプションを不適切に組合せると、 mplayer でさえ再生できない出力ファイルを作成してしまいます。 したがって、単にファイルを抽出したいときには、 mplayer オプションをつけます。 input.avi を音声に MPEG3 エンコードを使用して MPEG4 コーデックに変換するには次のようにします (audio/lame が必要です)。 &prompt.user; mencoder input.avi -oac mp3lame -lameopts br=192 \ -ovc lavc -lavcopts vcodec=mpeg4:vhq -o output.avi これは mplayerxine で再生可能な出力ファイルを作成します。 DVD タイトルを直接再エンコードするためには、 上記のコマンドラインの input.avi に置き換えて、 root 権限で実行します。 はじめの作業結果に不満をもつと思われるので、 タイトルをファイルにダンプして、ファイルに対して作業することを おすすめします。 xine ビデオプレイヤ xine ビデオプレイヤは オールインワンのビデオソリューションであるだけでなく、 プラグインで拡張できる再利用可能な基本ライブラリと 実行可能なモジュールを提供する広範囲のプロジェクトです。 multimedia/xine の port と package の両方からインストールできます。 xine プレイヤは開発途上であり まだ非常に荒削りですが、通常の利用には十分安定しています。 実用上、xine を使用するには高速なビデオカードとともに高速な CPU があるか、 またはビデオカードが XVideo 拡張に対応していることが必要です。 GUI も利用できますがすこし扱いにくいです。 この文書を執筆している時点では、 xine と一緒に提供されている CSS エンコードされた DVD を再生する入力モジュールはありません。 このモジュールがあるサードパーティの構築物はいくつかありますが、 これらのどれも FreeBSD の Ports Collection には収録されていません。 xineMPlayer と比べて 利用者にとって多くのことをしてくれますが、 と同時にきめの細かい制御ができません。なお、 xine ビデオプレイヤは、 XVideo インタフェース上で最良の性能を発揮します。 デフォルトでは、xine プレイヤは GUI 付きで起動するでしょう。 その後、メニューを使用して特定のファイルを開くことができます。 &prompt.user; xine GUI なしでファイルを直ちに再生するには、 次のコマンドを実行します。 &prompt.user; xine -g -p mymovie.avi transcode ユーティリティ transcode というソフトウェアは、 プレイヤではなくビデオおよびオーディオファイルを再エンコードするためのツール一式です。 transcode を使えば、 stdin/stdout インタフェースとともに コマンドラインツールを用いることによって、 ビデオファイルの統合や、壊れたファイルの修復ができます。 multimedia/transcode port では、数多くのビルドオプションを指定できますが、 以下のコマンドラインのように transcode を構築することをおすすめします。 &prompt.root; make WITH_OPTIMIZED_CFLAGS=yes WITH_LIBA52=yes WITH_LAME=yes WITH_OGG=yes \ WITH_MJPEG=yes -DWITH_XVID=yes ほとんどのユーザにとっては、この設定で十分です。 transcode の能力を示す例として、DivX ファイルを PAL MPEG-1 (PAL VCD) ファイルに変換する使用例を示します。 &prompt.user; transcode -i input.avi -V --export_prof vcd-pal -o output_vcd &prompt.user; mplex -f 1 -o output_vcd.mpg output_vcd.m1v output_vcd.mpa 作成された MPEG ファイル、 output_vcd.mpg は、 MPlayer を使って再生できます。 また、ファイルを CD-R メディアに書き込むことでビデオ CD も作成できます。 この場合には、multimedia/vcdimager および sysutils/cdrdao プログラムをインストールする必要があるでしょう。 transcode のマニュアルもありますが、 transcode wiki から、更なる情報や使用例を得てください。 さらに進んだ情報 FreeBSD 用のさまざまなビデオソフトウェアは急速に成長しています。 近い将来、ここにあげた問題の多くが解決している可能性は高いでしょう。 それまでの間、FreeBSD の A/V 能力を最大限発揮させたい人々は、 FAQ およびチュートリアルから得た知識を寄せ集めて、 わずかなアプリケーションを使用しなければならないでしょう。 この節は、読者に そのような付加的な情報へのポインタを提供するために存在します。 MPlayer の文書 は技術的に非常に有益です。 おそらく、&unix; ビデオの高水準な専門的知識を得たい人はすべて、 これらの文書を調べるべきです。 MPlayer メーリングリストを購読している人たちは、 文書を面倒がって読まない人には、それが誰であれ反感を持ちます。 そのため、彼らにバグ報告をするときには、マニュアルを読んでください。 xine HOWTO にはすべてのプレイヤに一般的な性能向上についての章が含まれています。 最後に、読者が試みるかもしれない 有望なアプリケーションをいくつかあげます。 Avifile. port が multimedia/avifile にあります。 Ogle. port が multimedia/ogle にあります。 Xtheater. multimedia/dvdauthor. DVD コンテンツをオーサリングするためのオープンソースパッケージです。 Josef El-Rayes 原作: Marc Fonvieille 改訂: TV カードの設定 TV カード はじめに TV カードを使用することで、 TV 放送をコンピュータで見ることができます。 これらの多くは RCA コンポジットまたは S-video 入力端子を備えており、 FM ラジオチューナを装備したカードもあります。 &os; は Brooktree Bt848/849/878/879 または Conexant CN-878/Fusion 878a をビデオキャプチャチップに採用した PCI TV カードに &man.bktr.4; ドライバで対応しています。 対応しているチューナを搭載したボードかどうかを &man.bktr.4; マニュアルページの一覧を参照して確認してください。 ドライバの追加 TV カードを使用するために &man.bktr.4; ドライバを読み込む必要があります。 /boot/loader.conf ファイルに以下の行を追加してください。 bktr_load="YES" あるいは、カーネルにドライバを静的に組み込むこともできます。 この場合、次の行をカーネルコンフィギュレーションファイルに追加します。 device bktr device iicbus device iicbb device smbus カードコンポーネントは I2C バス経由で連結されているため、 &man.bktr.4; ドライバに加えてこれらのデバイスドライバが必要になります。 編集したら新しいカーネルを構築し、インストールします。 システムにドライバを追加したら、計算機を再起動してください。 起動時に TV カードは以下のように認識されるでしょう。 bktr0: <BrookTree 848A> mem 0xd7000000-0xd7000fff irq 10 at device 10.0 on pci0 iicbb0: <I2C bit-banging driver> on bti2c0 iicbus0: <Philips I2C bus> on iicbb0 master-only iicbus1: <Philips I2C bus> on iicbb0 master-only smbus0: <System Management Bus> on bti2c0 bktr0: Pinnacle/Miro TV, Philips SECAM tuner. もちろん、これらのメッセージはハードウェアに応じて異なります。 とはいえ、チューナが正しく検知されているかどうか確認するべきです。 &man.sysctl.8; による MIB の設定や、 カーネルコンフィギュレーションファイルオプションで、 検知されたいくつかのパラメータを変更できます。 たとえば、チューナを Philips SECAM チューナとして検知されるようにするには、 カーネルコンフィギュレーションファイルに以下の行を追加します。 options OVERRIDE_TUNER=6 または、直接 &man.sysctl.8; を使用して変更します。 &prompt.root; sysctl hw.bt848.tuner=6 利用可能なオプションの詳細については &man.bktr.4; マニュアルページおよび /usr/src/sys/conf/NOTES ファイルを参照してください。 便利なアプリケーション TV カードを使用するためには、以下のアプリケーションの一つをインストールする必要があります。 multimedia/fxtv はウィンドウ内に TV 映像を映します。 画像/音声/ビデオを取り込むこともできます。 multimedia/xawtv も TV アプリケーションです。 fxtv と同様の機能があります。 misc/alevt は文字放送 (ビデオテキスト/テレテキスト) のデコードと表示をします。 audio/xmradio は TV カードに搭載された FM ラジオチューナを使用するためのアプリケーションです。 audio/wmtune はラジオチューナのためのお手軽なデスクトップアプリケーションです。 他にも多くのアプリケーションが &os; Ports Collection に収録されています。 トラブルシューティング TV カードに関する問題が起きたときには、 &man.bktr.4; ドライバが本当にビデオキャプチャチップおよびチューナに 対応しているか、オプションが正しく設定されているかどうかをまず確認してください。 TV カードに関するサポートやさまざまな質問に関しては、 &a.multimedia.name; メーリングリストに参加したり、 過去のアーカイブを検索してみてください。 Marc Fonvieille 寄稿: 画像スキャナ 画像スキャナ はじめに &os; では、画像スキャナに対するアクセスは SANE (Scanner Access Now Easy) API によって実現されており、 &os; Ports Collection でも提供されています。 SANE はスキャナのハードウェアにアクセスするために &os; デバイスドライバを使用します。 &os; は SCSI 接続および USB 接続のスキャナのどちらにも対応しています。 設定を始める前に、 SANE がスキャナに対応しているか確認してください。 SANE には スキャナについての情報とその状況がまとめられている 対応デバイスの一覧 があります。&os; 8.X より前のシステムでは、 &os; の &man.uscanner.4; マニュアルページにも対応 USB スキャナの一覧が記載されています。 カーネルのコンフィグレーション 前述のように、&os はスキャナのインタフェースとして SCSI と USB の両方に対応しています。 スキャナのインタフェースによって、必要となるドライバが異なります。 USB インタフェース GENERIC カーネルにはデフォルトで USB スキャナに対応するためのデバイスドライバが搭載されています。 カスタムカーネルを使用する際には、 以下の行がカーネルコンフィグレーションファイルにあることを 確認してください。 device usb device uhci device ohci device ehci &os; 8.X より前のシステムでは以下の行も必要となります。 device uscanner このバージョンの &os; では、&man.uscanner.4; デバイスドライバが USB スキャナへのアクセスを提供しています。 &os; 8.0 以降では、&man.libusb.3; ライブラリが直接提供します。 適切なドライバを組み込んだカーネルで再起動後、 USB スキャナをシステムに接続します。 すると、メッセージバッファ (&man.dmesg.8;) にスキャナが認識されたことを示すメッセージが出力されます。 ugen0.2: <EPSON> at usbus0 &os; 7.X システムでは、 以下のようなメッセージが出力されます。 uscanner0: EPSON EPSON Scanner, rev 1.10/3.02, addr 2 これらの例では、使用している &os; のバージョンに応じて、 スキャナが /dev/ugen0.2 または、/dev/uscanner0 デバイスノードを使用していることがわかります。 この例では、&epson.perfection; 1650 USB スキャナが使われています。 SCSI インタフェース スキャナに付属しているインタフェースが SCSI であれば、 重要なのはどの SCSI ボードを使用すればよいか把握することです。 使用する SCSI チップセットによって、 カーネルコンフィグレーションファイルを調整する必要があります。 GENERIC カーネルは 一般に使用される SCSI コントローラのほとんどに対応しています。 NOTES ファイルを読んで、 適切な行をカーネルコンフィグレーションファイルに追加してください。 また、SCSI アダプタドライバに加えて、 以下の行をカーネルコンフィグレーションファイルに 記述する必要があります。 device scbus device pass カーネルを適切にコンパイルしてインストールすると、 システムの起動時にデバイスがメッセージバッファに出力されるはずです。 pass2 at aic0 bus 0 target 2 lun 0 pass2: <AGFA SNAPSCAN 600 1.10> Fixed Scanner SCSI-2 device pass2: 3.300MB/s transfers システムを起動する際にスキャナの電源を入れてなければ、 &man.camcontrol.8; コマンドを使用して SCSI バスをスキャンし、 以下のように手動でデバイスを検出させることもできます。 &prompt.root; camcontrol rescan all Re-scan of bus 0 was successful Re-scan of bus 1 was successful Re-scan of bus 2 was successful Re-scan of bus 3 was successful すると、スキャナは SCSI デバイスの一覧に現れるでしょう。 &prompt.root; camcontrol devlist <IBM DDRS-34560 S97B> at scbus0 target 5 lun 0 (pass0,da0) <IBM DDRS-34560 S97B> at scbus0 target 6 lun 0 (pass1,da1) <AGFA SNAPSCAN 600 1.10> at scbus1 target 2 lun 0 (pass3) <PHILIPS CDD3610 CD-R/RW 1.00> at scbus2 target 0 lun 0 (pass2,cd0) SCSI デバイスについての詳細は、&man.scsi.4; および &man.camcontrol.8; のマニュアルページをご覧ください。 SANE の設定 SANE システムは、 二つの部分、すなわちバックエンド (graphics/sane-backends) とフロントエンド (graphics/sane-frontends) に分割されています。 バックエンドはスキャナそのものに対するアクセスを提供します。 SANE 対応デバイスの一覧 には、どのバックエンドが画像スキャナに対応しているかが記載されています。 デバイスを使用するためには、正しいバックエンドを決定するのは必須です。 また、フロントエンドはグラフィカルなスキャニングインタフェース (xscanimage) を提供します。 はじめに、 graphics/sane-backends の port または package をインストールしましょう。 次に、sane-find-scanner コマンドを使用して、 SANE システムで使用するバックエンドを検出します。 &prompt.root; sane-find-scanner -q found SCSI scanner "AGFA SNAPSCAN 600 1.10" at /dev/pass3 この出力から、 スキャナインタフェースの種類と システムに接続されているスキャナが使用するデバイスノードがわかります。 ベンダ名や製品のモデル名は表示されないかも知れませんが、 重要ではありません。 USB スキャナではファームウェアを読み込む必要がある場合があります。 これはバックエンドのマニュアルページで説明されています。 &man.sane-find-scanner.1; と &man.sane.7; のマニュアルページも読んでください。 スキャナがフロントエンドで認識されるか調べてみましょう。 デフォルトでは、SANE のバックエンドには &man.scanimage.1; と呼ばれるコマンドラインツールが付属します。 このコマンドを使用すると、 デバイスの一覧を表示したり画像を取得することができます。 オプションを使うと、 スキャナデバイスの一覧が出力されます。 &prompt.root; scanimage -L device `snapscan:/dev/pass3' is a AGFA SNAPSCAN 600 flatbed scanner また、 で使用した USB スキャナの例では、以下の出力が得られるでしょう。 &prompt.root; scanimage -L device 'epson2:libusb:/dev/usb:/dev/ugen0.2' is a Epson GT-8200 flatbed scanner これは、&os; 8.X システムでの出力例であり、 'epson2:libusb:/dev/usb:/dev/ugen0.2' から、 使用しているスキャナのバックエンド名 (epson2) とデバイスノード (/dev/ugen0.2) の情報を得ることができます。 何も出力が得られなかったり、 スキャナが見つからなかったというメッセージが表示されたら、 &man.scanimage.1; はスキャナを認識できなかったのでしょう。 このような場合は、バックエンドの設定ファイルを編集し、 使用するスキャナデバイスを定義する必要があります。 /usr/local/etc/sane.d/ ディレクトリには、 バックエンドが使用するすべての設定ファイルがあります。 このデバイスの認識による問題は、 特定の USB スキャナで発生するものです。 たとえば、 で使用した USB スキャナは、 &os; 8.X において正常に認識され動作します。 しかし、それより前のバージョンの (&man.uscanner.4; ドライバを利用する) &os; では、 sane-find-scanner コマンドを実行すると、以下のような情報が得られます。 &prompt.root; sane-find-scanner -q found USB scanner (UNKNOWN vendor and product) at device /dev/uscanner0 スキャナは正しく検出されました。 USB インタフェースを使用し、 /dev/uscanner0 デバイスノードに接続されていることがわかります。 次に、スキャナが正しく認識されているかどうか確認してみましょう。 &prompt.root; scanimage -L No scanners were identified. If you were expecting something different, check that the scanner is plugged in, turned on and detected by the sane-find-scanner tool (if appropriate). Please read the documentation which came with this software (README, FAQ, manpages). スキャナが認識されなかったので、 /usr/local/etc/sane.d/epson2.conf ファイルを編集する必要があります。 このスキャナのモデルは &epson.perfection; 1650 なので、 epson2 バックエンドを使用すればいいことがわかります。 バックエンドの設定ファイルに書かれているコメントを必ず読んでください。 設定ファイルを変更するのは非常に簡単です。 使用しているスキャナには不適切なインタフェースをすべてコメントアウトし (今回の場合は、USB インタフェースを使用するので scsi という語で始まる行をすべてコメントアウトします)、 ファイルの末尾に使用するインタフェースとデバイスノードを追加します。 この例では、以下の行を追加しました。 usb /dev/uscanner0 詳細と使用すべき構文は、 バックエンドのマニュアルページはもちろんのこと、 バックエンドの設定ファイルに書かれているコメントも読んでください。 以上の設定で、スキャナが認識されたかどうかを確認できます。 &prompt.root; scanimage -L device `epson:/dev/uscanner0' is a Epson GT-8200 flatbed scanner USB スキャナが認識されました。 ブランドやモデルがスキャナに一致しなかったとしても、それほど重要ではありません。 着目すべきは `epson:/dev/uscanner0' という部分で、 バックエンド名とデバイスノードが正しく認識されていることがわかります。 scanimage -L コマンドを実行してスキャナが認識されたことがわかれば、設定は終了です。 デバイスはスキャンする準備ができました。 &man.scanimage.1; コマンドを使用すると コマンドラインから画像を取得することができます。その一方で、 GUI を使用して画像を取得できると一層良いでしょう。 SANE は、簡素ですが役に立つグラフィカルなインタフェース xscanimage (graphics/sane-frontends) を提供しています。 Xsane (graphics/xsane) はもう一つのグラフィカルなスキャニングフロントエンドで、 人気があります。 Xsane には、さまざまなスキャニングモード (写真、FAX など)、 色補正、バッチスキャンなど先進的な機能があります。 これらのアプリケーションの両方とも GIMP のプラグインとして使用することができます。 他のユーザがスキャナにアクセスすることを許可する 前述の操作には、 すべて root 権限が必要となります。 しかしながら、他のユーザがスキャナに アクセスできるようにすることも可能です。 そのためには、スキャナが使用するデバイスノードへの 読み込み権限と書き込み権限をユーザに与えます。 一例として、USB スキャナが、/dev/ugen0.2 デバイスノードを使用しているものとします。 このデバイスノードは、 /dev/usb/0.2.0 へのシンボリックリンクです (/dev ディレクトリを調べると、 簡単に確認できます)。 シンボリックリンクとデバイスノードは、 それぞれ wheel および operator グループが所有しています。 ユーザ joe を これらのグループに加えると、彼はスキャナを使用できるようになります。 もちろん、ユーザをどんなグループ (特にグループ wheel) に追加する時はいつでも、 セキュリティ上の理由から二度は検討を行うべきです。 良い方法は、USB デバイスを利用するためにグループを作成し、 このグループに対してスキャナデバイスを利用できるようにすることです。 例として、usb という名前のグループを使用します。 まず最初に、&man.pw.8; コマンドを使ってグループを作成します。 &prompt.root; pw groupadd usb その後、シンボリックリンク /dev/ugen0.2 および、/dev/usb/0.2.0 デバイスノードに対して、 usb グループが利用できるように適切な許可属性 (0660 または 0664) を設定する必要があります。 デフォルトでは、これらのファイルの所有者 (root) のみが書き込み可能です。 /etc/devfs.rules に次の行を追加してください。 [system=5] add path ugen0.2 mode 0660 group usb add path usb/0.2.0 mode 0666 group usb &os; 7.X のユーザは、デバイスノード /dev/uscanner0 に対し、 以下のような行の追加が必要となるでしょう。 [system=5] add path uscanner0 mode 660 group usb 次に、/etc/rc.conf に以下の行を追加して システムを再起動します。 devfs_system_ruleset="system" /etc/devfs.rules で設定した内容についての詳細は、&man.devfs.8; のマニュアルページをご覧ください。 最後に、スキャナを利用するユーザを usb グループに追加します。 &prompt.root; pw groupmod usb -m joe 詳細については、&man.pw.8; のマニュアルページをご覧ください。 diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/ports/chapter.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/ports/chapter.sgml index 10579df765..3ae1b14e22 100644 --- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/ports/chapter.sgml +++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/ports/chapter.sgml @@ -1,1639 +1,1636 @@ アプリケーションのインストール - packages と ports この章では ports packages FreeBSD の基本システムには数多くのシステムツールが含まれています。 しかしながら、サードパーティ製のアプリケーションをインストールしないと 実用的にはそれほどたくさんのことはできません。 FreeBSD は、サードパーティ製のソフトウェアの導入を支援するために、 ソースコードをコンパイルしてインストールする Ports Collection と コンパイル済みのバイナリをインストールする packages という相補的な 2 つの技術を提供しています。 どちらのシステムを用いても、お気に入りのアプリケーションの最新版を ローカルメディアやネットワーク上からインストールできます。 この章を読むと、以下のことがわかります。 packages を用いてサードパーティ製のソフトウェアをバイナリからインストールする方法 Ports Collection を用いてサードパーティ製のソフトウェアをソースコードからコンパイルする方法 インストールした packages や ports を削除する方法 Ports Collection が用いるデフォルトの設定を変更する方法 お望みのソフトウェア package を探しだす方法 アプリケーションをアップグレードする方法 ソフトウェアのインストール &unix; システムを使ったことのある人なら、 サードパーティ製ソフトウェアの典型的なインストール手順が 以下のようになることをご存知でしょう。 ソースコード、またはバイナリ形式で 配布されているソフトウェアをダウンロードする。 配布時のフォーマット (一般的には &man.compress.1;, &man.gzip.1; または &man.bzip2.1; で圧縮された tarball) からソフトウェアを取り出す。 ドキュメント (INSTALL または README ファイル、あるいは doc/ サブディレクト中のファイル) を探しだし、 ソフトウェアのインストール方法を調べる。 ソース形式でソフトウェアが配布されている場合はコンパイルを行う。 ここでは、Makefile の編集、 または、configure スクリプトの実行、 あるいは他の作業を伴うことがある。 ソフトウェアの動作を確認し、インストールする。 すべてがうまくいったならば、インストール作業は以上です。 もしインストールしているソフトウェアパッケージが、 FreeBSD を意識して移植されたものでなければ、 適切に動くようコードを調べ、編集する必要があるかもしれません。 あなたが望むのであれば、FreeBSD 上へのソフトウェアのインストールに 従来 の方法を使い続けることができます。 しかしながら、FreeBSD は インストール時にかかるたくさんの労力を軽減する 2 つの技術、 すなわち packages と ports を提供しています。 この文書を書いている時点では、 &os.numports; を越えるサードパーティ製アプリケーションがこれらの方法で 利用可能となっています。 FreeBSD package では、いかなるアプリケーションに対しても ダウンロードする必要のあるファイルはただ一つです。 package には、コンパイル済みのアプリケーションの全コマンド、 各種設定ファイルやドキュメントが含まれています。 FreeBSD に用意されている &man.pkg.add.1;, &man.pkg.delete.1;, &man.pkg.info.1; といった package 管理コマンドで、 ダウンロードした package ファイルを扱うことができます。 新しいアプリケーションをインストールするには、 たった一つのコマンドを実行するだけです。 FreeBSD port は、アプリケーションをソースコードからコンパイルする際の 処理を自動化するように設計されたファイルの集まりです。 プログラムをコンパイルする時のことを思い出して下さい。 通常、とてもたくさんの手順 (ダウンロード、展開、パッチ作業、コンパイル、インストール) を踏まなくてはなりません。 port を構成するファイルは、 これらすべての作業をあなたの代わりに行うために必要な情報を含んでいます。 いくつかの簡単なコマンドを実行すると、 自動的にアプリケーションのソースコードがダウンロードされ、展開、 パッチ作業、コンパイル、そして、インストール作業が行われます。 さらに ports システムは、pkg_add コマンドや他の package 管理コマンドで扱うことのできる packages を生成できます。 これらのコマンドについては後の節で簡単に紹介します。 packages と ports は依存関係を理解します。 ある特定のライブラリに依存する アプリケーションをインストールするとします。 また、アプリケーションとライブラリは FreeBSD ports や packages によって 入手可能であるとします。 アプリケーションを追加するために pkg_add コマンドまたは ports システムを用いると、 インストールされていないライブラリが検出され、 先に依存するライブラリが自動的にインストールされます。 2 つの技術が非常に類似していて、 なぜ FreeBSD がわざわざ両者を採用しているのか不思議に思うでしょう。 packages と ports にはそれぞれ独自の特徴があり、 どちらを使うかはあなたの好みによります。 package の利点 一般的に、あるアプリケーションの package の tarball は、 ソースコードを含む tarball より小さなサイズとなります。 packages はコンパイル作業を必要としません。 このことは、Mozilla, KDE, または GNOME といった大きなアプリケーションで重要となります。 特にシステムが遅い場合にはなおさら重要です。 packages を用いれば、 ソフトウェアのコンパイルに関する知識は必要ありません。 ports の利点 packages は、通常最も多くのシステムで実行できるように、 非常に保守的な設定で構築されています。 port からインストールすることで、 たとえば Pentium 4 や Athlon プロセッサに特化したコードを生成するような コンパイルオプションを指定できます。 アプリケーションのなかには、コンパイル時に プログラムの機能を決めるようなオプションを設定するものがあります。 たとえば、Apache は多種多様な ビルトインオプションを設定できます。 port から構築することで、デフォルトオプションではなく、 自分でオプションを設定することができます。 設定を区別するために、同じアプリケーションに対して 複数の packages が存在することがあります。 たとえば、Ghostscript は X11 サーバーがインストールされているかどうかにより、 ghostscript package と ghostscript-nox11 package が選択可能となっています。 packages でもこのような方法が可能ですが、 アプリケーションのコンパイルオプションが さらに用意されている場合は困難となります。 ライセンス条項で、 バイナリでの配布を禁止しているソフトウェアがあります。 それらはソースコードで配布されなくてはいけません。 バイナリ配布を信用していない人もいます。 ソースコードがあれば、少なくともソースコードを読んで (理論的には) 潜在的な問題点を自分で見つけ出すことができます。 ローカルなパッチがある場合、 それを適用するためにソースコードが必要になります。 ソースコードを手元に置いておきたい人たちもいます。 彼らは、退屈したときに眺めたり、あちこち解析してみたり、 ソースコードを借用したり (もちろん、 ライセンスが許せばの話ですが) するのです。 ports の更新状況を把握するために、 &a.ports; や &a.ports-bugs; を購読するとよいでしょう。 アプリケーションをインストールする前に、 そのアプリケーションに関連したセキュリティ上の問題がないことを で確認してください。 また、 インストールされているアプリケーションに既知の脆弱性がないことを自動的に調べる ports-mgmt/portaudit をインストールしてもよいでしょう。 このコマンドは、ビルド前の port についても調査します。 インストールされている packages を確認する場合には、 portaudit -F -a コマンドを使ってください。 この章では、packages と ports を用いた FreeBSD 上での サードパーティ製ソフトウェアの インストール方法や管理方法について説明します。 アプリケーションの探し方 どんなアプリケーションをインストールするにしても、 まずあなたが何を望んで、 またその名前がなんというのかを理解している必要があります。 FreeBSD 上で利用可能なアプリケーションのリストは常に増えています。 幸運にも、多くの方法で望むものを探すことができます。 FreeBSD ウェブサイトは、 利用可能なすべてのアプリケーションの最新の一覧を、検索できる形で http://www.FreeBSD.org/ports/ において公開しています。 ports はカテゴリに分類されています。 アプリケーションは、(名前を知っているならば) 名前で検索でき、 あるカテゴリで利用可能な アプリケーションをすべて表示させることもできます。 FreshPorts Dan Langille は で FreshPorts を公開しています。 FreshPorts は ports ツリー中のアプリケーションの変更を追跡します。 一つまたはそれ以上の ports を 監視 することができ、 変更があるとメールで更新情報を送ってくれます。 FreshMeat ご希望のアプリケーションの名前がわからなければ、 FreshMeat () のようなサイトでアプリケーションを探して下さい。 その後、そのアプリケーションが ports で利用可能かどうかを FreeBSD サイトで調べて下さい。 port の正確な名前を知っていて、 どのカテゴリに分類されているのかを知りたいだけなら、 &man.whereis.1; コマンドで調べることができます。 単に whereis file と入力してください。file の部分にはインストールしたいプログラム名を入れます。 システム上でプログラムが見つかったら、 そのプログラムのパスが次のように表示されます。 &prompt.root; whereis lsof lsof: /usr/ports/sysutils/lsof この表示は、lsof (システムユーティリティの一つ) が /usr/ports/sysutils/lsof というディレクトリにあることを示しています。 さらに、以下の例のように &man.echo.1; を使って port が存在するかどうかを簡単に調べることもできます。 &prompt.root; echo /usr/ports/*/*lsof* /usr/ports/sysutils/lsof この方法では /usr/ports/distfiles 以下にダウンロードされたファイル名にもマッチします。 また、Ports Collection に備わっている検索機能を利用して port を検索する方法もあります。 この検索機能を利用するには、カレントディレクトリが /usr/ports である必要があります。 そのディレクトリに移動したら、 make search name=プログラム名 と入力してください。 プログラム名の部分には検索したいプログラム名を入れます。 たとえば、lsof を探したい場合には次のようにします。 &prompt.root; cd /usr/ports &prompt.root; make search name=lsof Port: lsof-4.56.4 Path: /usr/ports/sysutils/lsof Info: Lists information about open files (similar to fstat(1)) Maint: obrien@FreeBSD.org Index: sysutils B-deps: R-deps: 出力のうち特に注意して見なければならないのは Path: という行です。 この行は port がどこにあるかを示しています。 出力される他の情報は port をインストールする際には必要となるものではありませんので、 ここでは触れないでおきます。 もっと詳しく検索するには、 make search key=string と入力してください。 string の部分には検索したいテキストを入れます。 port 名、コメント、説明文および依存情報が検索されます。 探しているプログラムの名前を知らない場合でも、 ある目的に関連した ports の検索に利用できます。 どちらの場合でも、 検索文字列中の大文字と小文字を区別せずに検索が行われるので、 LSOF を検索した結果は、 lsof と同じ検索結果になります。 Chern Lee 寄稿: packages システムの利用 FreeBSD には packages を管理するツールが複数あります。 sysinstall からシステムに packages をインストールしたり削除できます。 また、インストールされた packages や利用可能な packages の一覧を表示できます。 詳細については、 を参照してください。 この章では、コマンドラインの package 管理ツールについて説明します。 package のインストール packages インストール pkg_add &man.pkg.add.1; は、ローカルファイルやネットワーク上のサーバから FreeBSD ソフトウェア package を インストールするためのユーティリティです。 手動で package をダウンロードしてローカルからインストールする &prompt.root; ftp -a ftp2.FreeBSD.org Connected to ftp2.FreeBSD.org. 220 ftp2.FreeBSD.org FTP server (Version 6.00LS) ready. 331 Guest login ok, send your email address as password. 230- 230- This machine is in Vienna, VA, USA, hosted by Verio. 230- Questions? E-mail freebsd@vienna.verio.net. 230- 230- 230 Guest login ok, access restrictions apply. Remote system type is UNIX. Using binary mode to transfer files. ftp> cd /pub/FreeBSD/ports/packages/sysutils/ 250 CWD command successful. ftp> get lsof-4.56.4.tgz local: lsof-4.56.4.tgz remote: lsof-4.56.4.tgz 200 PORT command successful. 150 Opening BINARY mode data connection for 'lsof-4.56.4.tgz' (92375 bytes). 100% |**************************************************| 92375 00:00 ETA 226 Transfer complete. 92375 bytes received in 5.60 seconds (16.11 KB/s) ftp> exit &prompt.root; pkg_add lsof-4.56.4.tgz (FreeBSD CD-ROM セットのような) ローカルな packages がない場合は、 &man.pkg.add.1; に オプションをつける方が楽でしょう。 このユーティリティは、このオプションを指定して実行すると 自動的に適切なオブジェクトの形式とリリースを判断し、 package を FTP サイトからダウンロードしてインストールします。 pkg_add &prompt.root; pkg_add -r lsof 上の例では適当な package がダウンロードされた後、インストールされます。 ユーザはこのほかに何もする必要はありません。 メインの配布サイトではなく &os; Package ミラーサイトの package を使うには、 PACKAGESITE 環境変数に利用したいサイトを設定してください。 &man.pkg.add.1; は、FTP_PASSIVE_MODE, FTP_PROXY, FTP_PASSWORD といった環境変数を参照する &man.fetch.3; を用いてファイルをダウンロードします。 ファイアウォールの内側であったり、 FTP/HTTP プロキシを使う場合には、 これらの環境変数を設定することになります。 環境変数の一覧については &man.fetch.3; をご覧ください。 また、上の例で lsof-4.56.4 の代わりに lsof を使っていることに注意してください。 リモートフェッチ機能を使用する場合には、 package のバージョン番号を取り除かなければなりません。 &man.pkg.add.1; は自動的に最新版のアプリケーションを取得します。 &os.current; または、&os.stable; を使用している場合、 &man.pkg.add.1; は最新版のアプリケーションをダウンロードします。 -RELEASE を使用している場合には、 そのバージョンのリリース時にビルドされた package がダウンロードされます。 この設定は PACKAGESITE を上書きすることで変更できます。 - たとえば、&os; 5.4-RELEASE を使用している場合には、 + たとえば、&os; 8.1-RELEASE を使用している場合には、 &man.pkg.add.1; を実行するとデフォルトで - ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-5.4-release/Latest/ + ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-8.1-release/Latest/ から packages をダウンロードします。 もし、&man.pkg.add.1; を使って - &os; 5-STABLE の packages をダウンロードしたければ、 + &os; 8-STABLE の packages をダウンロードしたければ、 PACKAGESITE 環境変数を - ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-5-stable/Latest/ + ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-8-stable/Latest/ に設定してください。 package は .tgz.tbz という拡張子を持つファイルとして配布されており、 や FreeBSD CD-ROM にあります。 FreeBSD 4-CD セット (または PowerPak など) の CD はすべて、 /packages ディレクトリに packages が あります。packages のレイアウトは、 /usr/ports ツリーのものと同様です。 カテゴリごとにディレクトリがあり、 All ディレクトリにはすべての package があります。 package システムのディレクトリ構造は ports のレイアウトと同一です。 両者が組み合わさって package/port システムが構成されます。 packages の管理 packages 管理 &man.pkg.info.1; は、インストールされている packages の一覧と説明を表示するユーティリティです。 pkg_info &prompt.root; pkg_info cvsup-16.1 A general network file distribution system optimized for CV docbook-1.2 Meta-port for the different versions of the DocBook DTD ... &man.pkg.version.1; は、インストールされている packages のバージョンを要約して表示するユーティリティです。 package のバージョンを、現在の ports ツリーのバージョンと 比較します。 pkg_version &prompt.root; pkg_version cvsup = docbook = ... 2 列目の記号は、インストールされているバージョンの ローカル ports ツリーのバージョンに対する 新旧を表します。 記号 意味 = インストールされている package のバージョンは、 ローカル ports ツリーのものと一致しています。 < インストールされているバージョンは、 ローカル ports ツリーのものより古いです。 >インストールされているバージョンは、 ローカル ports ツリーのものより新しいです (おそらくローカル ports ツリーは古くなっています)。 ?インストールされた package を ports インデックスの中に見つけることができません (インストールされた port が Ports Collection から削除されたり、 名前が変更された場合などに起こります)。 *複数のバージョンの package が存在します。 !インストールされた package はインデックス中に存在しますが、何らかの理由で、 インストールされた package のバージョン番号をインデックス中のエントリと比較できません。 package の削除 pkg_delete packages 削除 インストールされている package を削除するには、 &man.pkg.delete.1; ユーティリティを使ってください。 &prompt.root; pkg_delete xchat-1.7.1 &man.pkg.delete.1; は package 名とバージョン番号の両方を必要とします。 すなわち、先ほどの例において xchat-1.7.1xchat とした場合には動作しません。 インストールされている package のバージョンは、 &man.pkg.version.1; を使うと簡単に調べることができます。 バージョン番号のかわりにワイルドカードも使えます。 &prompt.root; pkg_delete xchat\* 上の例では、名前が xchat で始まるすべての packages が削除されます。 その他 package に関するすべての情報は /var/db/pkg ディレクトリ以下に置かれています。 このディレクトリの下にあるファイルの中に、 インストールされたファイルの一覧やインストールされた各 package についての説明が含まれています。 Ports Collection の利用 このセクションでは、Ports Collection を利用してシステムにプログラムをインストールしたり、 システムから削除したりする基本的な手順について説明します。 利用可能な make のターゲットや環境変数についての詳細は &man.ports.7; をご覧ください。 Ports Collection の準備 ports をインストールするためには、まず Ports Collection を用意しなくてはなりません。 Ports Collection とは、/usr/ports 以下に置かれる Makefile, 修正パッチ、 説明文などの一連のファイルのことです。 FreeBSD のシステムインストール時に、 sysinstall が Ports Collection をインストールするかどうかを尋ねてきたはずです。 No を選んだ場合、以下の作業をおこない Ports Collection をインストールしてください。 CVSup を利用する方法 ここでは、CVSup プロトコルを利用して Ports Collection をインストールする方法や最新の状態に保つ方法を簡単に説明します。 CVSup についてもっと知りたいのであれば、 CVSup を使う をご覧ください。 csup は、 - &os; システムにおける CVSup プロトコルの実装です。 - &os; 6.2 から導入されました。 - 古い &os; release のユーザは、 - net/csup port/package - からインストールしてください。 + &os; システムにおける CVSup + プロトコルの実装です。 はじめて csup を使う際には、 /usr/ports が空であることを確認してください! 他の方法により Ports Collection がすでに用意されていると、 csup は削除されたパッチを Ports Collection から取り除かないでしょう。 csup を実行してください。 &prompt.root; csup -L 2 -h cvsup.FreeBSD.org /usr/share/examples/cvsup/ports-supfile cvsup.FreeBSD.org を最寄りの CVSup サーバに変更してください。 ミラーサイトの完全なリストは CVSup サイト () にあります。 自分用の ports-supfile を使って、 コマンドラインから CVSup サーバを指定することを省略したいと思う方もいるでしょう。 そのような場合には、 まず root ユーザ権限で、 /usr/share/examples/cvsup/ports-supfile/root や、あなたのホームディレクトリなどへコピーしてください。 次に ports-supfile を編集します。 CHANGE_THIS.FreeBSD.org を最寄りの CVSup サーバに変更してください。 ミラーサイトの完全なリストは CVSup サイト () にあります。 その後、以下のように csup を実行してください。 &prompt.root; csup -L 2 /root/ports-supfile &man.csup.1; コマンドを時間をおいて実行すると、 最新の変更点がダウンロードされて、あなたの手元の Ports Collection に加えられます。 Ports Collection 全体が再度ダウンロードされることはありません。 Portsnap を利用する方法 Portsnap は Ports Collection を配布するための新しいシステムです。 Portsnap の機能についての詳細は Portsnap を使う を参照してください。 圧縮された Ports Collection のスナップショットを /var/db/portsnap にダウンロードしてください。 この作業が終われば、ネットワークへの接続を終了してもかまいません。 &prompt.root; portsnap fetch 初めて Portsnap を使う時は、 スナップショットをまず /usr/ports に展開してください。 &prompt.root; portsnap extract すでに /usr/ports が用意されていて、 アップデートだけを行ないたいのであれば、 代わりに以下のコマンドを実行してください。 &prompt.root; portsnap update sysinstall を利用する方法 ここでは、sysinstall を利用してインストールメディアから Ports Collection をインストールする方法について説明します。 この方法では、リリース時の古い Ports Collection がインストールされることに注意してください。 もし、インターネットへの接続が可能であれば、 これまでに説明した方法を使ってください。 root ユーザ権限で、以下のように sysinstall を実行してください。 &prompt.root; sysinstall スクロールダウンして Configure を選び、 Enter を押してください。 スクロールダウンして Distributions を選び、 Enter を押してください。 スクロールダウンして ports を選び、 Space キーを押してください。 Exit までスクロールアップして、 Enter を押してください。 CDROM や FTP といったインストールメディアを選択してください。 Exit までスクロールアップして、Enter を押してください。 X を押して、 sysinstall を終了してください。 ports のインストール ports インストール 一番最初に知らなければならないのは、 Ports Collection は スケルトン と呼ばれるもので構成されているという事実です。 port スケルトンは簡単に言うと、アプリケーションを FreeBSD 上で正しくコンパイルしインストールする方法を提供する最小限のファイルのセットのことです。 それぞれの port スケルトンには、次のファイルが含まれています。 MakefileMakefile にはアプリケーションのコンパイル方法やシステムのどこにインストールするかを指定する、 さまざまな命令文が含まれています。 distinfo ファイル。 このファイルには、その port を構築するためにダウンロードする必要があるファイルのファイル名と、 それらのファイルがダウンロードによって壊れていないかを - (&man.md5.1; や &man.sha256.1; を使って) + (&man.sha256.1; を使って) 確認するためのチェックサム情報が含まれています。 files ディレクトリ。 このディレクトリには FreeBSD システム上でプログラムをコンパイルし、 インストールするための修正パッチが含まれています。 修正パッチ (patch) とは基本的に、 個々のファイルに対する変更点を表した小さなファイル群のことです。 ファイルはプレインテキスト形式で、 10 行目を削除26 行目を ... に変更 などと書かれています。 修正パッチは、diff (差分) とも呼ばれます。 これは、修正パッチが &man.diff.1; プログラムで作成されるからです。 このディレクトリには、その port の構築に必要な その他のファイルが入る場合もあります。 pkg-descr ファイル。 これにはプログラムの、複数行にわたる詳しい説明文が含まれます。 pkg-plist ファイル。 これは、その port によってインストールされる全ファイルのリストです。 これにはプログラムを削除する際に、 どのファイルを削除すれば良いのかを ports システムに伝える役割もあります。 これらの他に pkg-message といったファイルを含む ports もあります。 ports システムは、 このようなファイルを用いて特殊な状況にも対応しています。 これらのファイルについての詳細および ports の一般的な説明については、port 作成者のためのハンドブック をご覧下さい。 port はソースコードからアプリケーションを構築する方法を 提供しますが、実際のソースコードは含んでいません。 ソースコードは CD-ROM やインターネットから入手できます。 ソースコードはソフトウェア作者のお気に入りの形式で配布されます。 たいてい、tar と gzip で作成された圧縮アーカイブとして配布されますが、 他のツールで圧縮されていたり、圧縮されずに配布されることもあります。 どのような形式で配布されているかに関わらず、 これらのプログラムのソースコードは distfile と呼ばれています。 以下では &os; port をインストールする 2 つの方法について説明します。 ports をインストールするには、 root としてログインする必要があります。 port をインストールする前に、 Ports Collection が最新であることを確認してください。 また、そのアプリケーションに関連したセキュリティ上の問題がないことを で確認してください。 アプリケーションをインストールする前に、 portaudit を使って セキュリティに関する脆弱性を自動的に調べることができます。 このツールは Ports Collection (ports-mgmt/portaudit) に用意されています。 新しく port をインストールする前に、 portaudit -F コマンドを実行すると、 最新の脆弱性に関するデータベースがダウンロードされます。 セキュリティの検査およびデータベースの更新は、 日々のセキュリティチェックで行なわれます。 詳しくは、&man.portaudit.1; および &man.periodic.8; のマニュアルページを参照してください。 Ports Collection は、ネットワークに接続できることを想定しています。 もし接続できなければ、distfile のコピーを /usr/ports/distfiles に手動で置いてください。 まず、インストールしたい port のディレクトリに移動してください。 &prompt.root; cd /usr/ports/sysutils/lsof lsof ディレクトリに移動すると、 port スケルトンがあるのが確認できると思います。 次に行なうのは、port のコンパイルまたは ビルド (build) です。 これは、プロンプトから単に make と入力するだけで行なえます。 そうすると、次のような出力が現われるはずです。 &prompt.root; make >> lsof_4.57D.freebsd.tar.gz doesn't seem to exist in /usr/ports/distfiles/. >> Attempting to fetch from ftp://lsof.itap.purdue.edu/pub/tools/unix/lsof/. ===> Extracting for lsof-4.57 ... [extraction output snipped] ... >> Checksum OK for lsof_4.57D.freebsd.tar.gz. ===> Patching for lsof-4.57 ===> Applying FreeBSD patches for lsof-4.57 ===> Configuring for lsof-4.57 ... [configure output snipped] ... ===> Building for lsof-4.57 ... [compilation output snipped] ... &prompt.root; コンパイルが終了してプロンプトに戻ることを確認してください。 次に port のインストールを行ないます。 port をインストールするのに必要なのは、 make コマンドに一つの単語、 install を指定することだけです。 &prompt.root; make install ===> Installing for lsof-4.57 ... [installation output snipped] ... ===> Generating temporary packing list ===> Compressing manual pages for lsof-4.57 ===> Registering installation for lsof-4.57 ===> SECURITY NOTE: This port has installed the following binaries which execute with increased privileges. &prompt.root; プロンプトに戻ったら、 インストールしたプログラムは実行できるようになっています。 lsof は高い権限で動作するプログラムなので、 セキュリティに関する警告が表示されます。 ports のコンパイルや インストール中に表示されるこれらの警告に注意してください。 コンパイル時に作成される作業用ディレクトリを削除すると良いでしょう。 このディレクトリにはコンパイル時に使用されるすべての一時ファイルが含まれています。 このディレクトリを残しておくと、ディスク容量を消費するだけでなく、 port を新しいバージョンへアップデートする際に問題を引き起こす可能性があります。 &prompt.root; make clean ===> Cleaning for lsof-4.57 &prompt.root; makemake install および make clean と三つに分けられた手順の代わりに、 最初から make install clean と実行することで、 余分な手順を二つ省くことができます。 シェルによってはコマンドの実行ファイルを探す時間を短縮するために、 環境変数 PATH に登録されている ディレクトリのコマンド一覧をキャッシュするものがあります。 このようなシェルを使っているのであれば、 port をインストールしたあとで、 新しくインストールされたコマンドを用いる前に、 rehash コマンドを実行する必要があります。 このコマンドは tcsh などのシェルで動作します。 sh のようなシェルを使っているのであれば hash -r を実行してください。 詳細については、 あなたの使っているシェルのドキュメントをご覧ください。 FreeBSD Mall の FreeBSD Toolkit のようなサードパーティ製の DVD-ROM 製品の中には distfiles を収録しているものがあります。 これらを Ports Collection で使うことができます。 DVD-ROM を /cdrom にマウントしてください。 ほかのマウントポイントを使用したければ、 CD_MOUNTPTS 変数を設定してください。 ディスク上に必要な distfiles が存在すると、 自動的に利用されます。 port には CD-ROM への収録を許可しないライセンス条項を持つものがあることに 注意してください。 これにはダウンロード前に登録を必要としたり、 再配布が禁止されているなどという理由があります。 CD-ROM に含まれていない port をインストールしたい場合には、 ネットワークに接続する必要があります。 ports は、FTP_PASSIVE_MODE, FTP_PROXY, FTP_PASSWORD といった環境変数を参照する &man.fetch.1; を用いてファイルをダウンロードします。 ファイアウォールの内側であったり、 FTP/HTTP プロキシを使う場合には、 これらの環境変数を設定することなります。 環境変数の一覧については &man.fetch.3; をご覧ください。 ネットワークに常時接続できないユーザのために make fetch コマンドが用意されています。 (ネットワークに接続している時に) このコマンドを ports のトップディレクトリ (/usr/ports) で実行してください。 必要なファイルがダウンロードされます。 このコマンドは /usr/ports/net といった、より下の階層のカテゴリにおいても使うことができます。 ある port がライブラリやその他の ports に依存している場合には、 それらの distfiles はダウンロードされないことに注意してください。 port が依存しているものもダウンロードしたければ fetch の代わりに fetch-recursive を使って下さい。 前述した make fetch と同じように、トップディレクトリで make を実行するとすべての port がビルドされます。 しかしながら ports の中には同時に存在できないものがあったり、 異なる ports の別のファイルが同じ名前で インストールされる場合があることに注意してください。 めったにないことかもしれませんが、 MASTER_SITES (ファイルをダウンロードしてくる場所) に書かれているサイト以外から tarball を持ってくることが必要になる場合があります。 そのような場合には以下のように MASTER_SITES を変更してください。 &prompt.root; cd /usr/ports/directory &prompt.root; make MASTER_SITE_OVERRIDE= \ ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/distfiles/ fetch 上の例では MASTER_SITESftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/distfiles/ に変更しています。 ports の中にはビルドオプションを指定できる (または要求してくる) ものがあります。 このオプションを指定することで、 アプリケーションの機能の一部を有効もしくは無効にできます。 また、セキュリティオプションを設定したり、 その他のカスタマイズを行うことができます。 このようなアプリケーションには www/mozilla, security/gpgmemail/sylpheed-claws などがあります。 利用可能なオプションがある場合にはメッセージが表示されます。 ports ディレクトリの変更 作業ディレクトリやターゲットディレクトリを デフォルトのものから変更したほうが有用な場合 (もしくは変更しなければならない場合) があります。 WRKDIRPREFIX 変数と PREFIX 変数を変更することで、 違うディレクトリを使用することができます。 たとえば、 &prompt.root; make WRKDIRPREFIX=/usr/home/example/ports install とすると、ports は /usr/home/example/ports でコンパイルされ、すべて /usr/local 以下にインストールされます。 &prompt.root; make PREFIX=/usr/home/example/local install この場合、コンパイルは /usr/ports でおこない、 /usr/home/example/local にインストールします。 もちろん、 &prompt.root; make WRKDIRPREFIX=../ports PREFIX=../local install とすれば両者を組み合わせることが可能です (省略せずに記述したらこのページに収めるには長すぎるのですが、 考え方は理解していただけたと思います)。 あるいは、これらを環境変数に設定する方法もあります。 どのようにすれば良いかについては、 あなたの使っているシェルのマニュアルページを参照してください。 <command>imake</command> の使用 (X Window System に含まれる) imake を使用する ports の場合は PREFIX が機能せず、 /usr/X11R6 にインストールしようとします。 また、Perl 関連の ports も同様に PREFIX を無視して Perl ツリーにインストールします。 これらの ports で PREFIX がきちんと参照されるように変更するのは、ほとんど不可能です。 ports の再構築 ports をコンパイルする際、ビルドオプションを設定するために ncurses ベースのメニューが表示されることがあります。 port の構築後、再びこのメニューを表示させてオプションの追加や削除、設定の変更を行いたいと思うことがあるでしょう。 このための方法はたくさんあります。 一つ目の方法は port のディレクトリに移動し、 make config と入力する方法です。 現在の設定を反映させたメニューが再び表示されます。 別の方法は make showconfig を使う方法です。 port の設定可能なオプションがすべて表示されます。 他の方法は make rmconfig の実行です。 このコマンドを実行すると選択されているすべてのオプションが削除され、 設定をもう一度やり直すことができます。 これらの方法や他の方法についての詳細は、 &man.ports.7; マニュアルで説明されています。 インストールした ports の削除 ports 削除 ports のインストール方法について知ればおそらく、 インストールした後になって間違っていたことに気付いた時などに備えて、 それらを削除するにはどうすれば良いのか疑問に感じることでしょう。 さて、前の例 (例のまま何も変更していない人は lsof) を削除してみましょう。 packages を削除する時とまったく同じく (packages の章 で説明したように) &man.pkg.delete.1; コマンドで ports を削除できます。 &prompt.root; pkg_delete lsof-4.57 ports のアップグレード ports アップグレード まず最初に &man.pkg.version.1; コマンドを使って、 古くなってしまった ports の中で新しいバージョンにアップデート可能なものを Ports Collection からリストアップしてください。 &prompt.root; pkg_version -v <filename>/usr/ports/UPDATING</filename> Ports Collection を更新したら、port をアップグレードする前に /usr/ports/UPDATING ファイルに目を通してください。 このファイルには port をアップグレードする際にユーザが遭遇するであろう問題や、 追加で必要な作業などが記述されています。 例えば、ファイル形式の変更や設定ファイルの場所の変更、 前のバージョンと互換性がなくなったことなどが書かれています。 もし、この節に書いてあることと UPDATING に書かれていることが矛盾している場合には、 UPDATING を優先してください。 portupgrade を用いた ports のアップグレード portupgrade portupgrade は、 インストールした ports のアップグレードを簡単に行なうためのユーティリティです。 ports-mgmt/portupgrade port から利用できます。 他の port と同じように make install clean コマンドでインストールしてください。 &prompt.root; cd /usr/ports/ports-mgmt/portupgrade &prompt.root; make install clean pkgdb -F コマンドを使って、 インストールされている ports を調べてください。 矛盾が検出された場合には修復してください。 アプリケーションをアップデートする前には、 この作業を定期的に行なうとよいでしょう。 portupgrade -a を実行すると、 portupgrade はシステムにインストールされている port の中で古くなったものをすべてアップデートします。 もし、すべての ports に対して個別にアップグレードするかどうかを確認したいのであれば、 オプションを使ってください。 &prompt.root; portupgrade -ai ports で利用可能なすべてのアプリケーションではなく、 ある特定のアプリケーションだけを更新したいのであれば、 portupgrade pkgname を実行してください。 アップグレードするアプリケーションが依存しているすべての ports をまず先に更新したい場合には、 オプションを使ってください。 &prompt.root; portupgrade -R firefox ports ではなく packages を用いてインストールを行ないたい場合には、 オプションを使ってください。 このオプションを使うと、portupgradePKG_PATH に登録されているローカルディレクトリを検索します。 ローカルに packages が見つからなければ、 リモートサイトからダウンロードを試みます。 packages をローカルに見つけることができず、 リモートサイトからもダウンロードできない場合には、 portupgrade は ports からインストールを行ないます。 ports を使用したくなければ、 オプションを指定してください。 &prompt.root; portupgrade -PP gnome2 また、ビルドやインストールを行なわず、 distfiles ( が指定されている場合は packages) だけをダウンロードしたければ、 オプションを指定してください。 詳細は &man.portupgrade.1; を参照してください。 Portmanager を用いた ports のアップグレード portmanager インストールした ports のアップグレードを簡単に行なうためのもうひとつのユーティリティが Portmanager です。 ports-mgmt/portmanager port から利用できます。 &prompt.root; cd /usr/ports/ports-mgmt/portmanager &prompt.root; make install clean インストールされているすべての ports を次のような簡単なコマンドでアップグレードできます。 &prompt.root; portmanager -u Portmanager の作業を確認しながら行いたい場合には、 オプションを使ってください。 Portmanager を使って、 システムに新しい ports をインストールすることもできます。 通常の make install clean コマンドと異なり、 選択した port をビルドしインストールする前に、 依存している port をすべてアップグレードします。 &prompt.root; portmanager x11/gnome2 選択した port の依存関係について問題が発生した場合には、 Portmanager を使って修復することができます。 修正が終ったら、問題を含んでいた port は再構築されます。 &prompt.root; portmanager graphics/gimp -f 詳細については &man.portmanager.1; を参照してください。 Portmaster を用いた ports のアップグレード portmaster インストールした ports のアップグレードを行うためのもう一つのユーティリティが Portmaster です。 Portmaster は、 どの ports をアップグレードすべきかの判断を、 (他の ports に依存せずに) base システムのツールと /var/db/pkg/ の情報から行うよう設計されています。 ports-mgmt/portmaster から利用できます。 &prompt.root; cd /usr/ports/ports-mgmt/portmaster &prompt.root; make install clean Portmaster は、ports を 4 つのカテゴリに分類します。 Root ports (他の port に依存しません。他の port からも依存されません。) Trunk ports (他の port に依存しませんが、他の port から依存されます。) Branch ports (他の port に依存し、他の port からも依存されます。) Leaf ports (他の port に依存しますが、他の port からは依存されません。) オプションを使うと、 インストールした ports やアップデート可能な port の一覧が表示されます。 &prompt.root; portmaster -L ===>>> Root ports (No dependencies, not depended on) ===>>> ispell-3.2.06_18 ===>>> screen-4.0.3 ===>>> New version available: screen-4.0.3_1 ===>>> tcpflow-0.21_1 ===>>> 7 root ports ... ===>>> Branch ports (Have dependencies, are depended on) ===>>> apache-2.2.3 ===>>> New version available: apache-2.2.8 ... ===>>> Leaf ports (Have dependencies, not depended on) ===>>> automake-1.9.6_2 ===>>> bash-3.1.17 ===>>> New version available: bash-3.2.33 ... ===>>> 32 leaf ports ===>>> 137 total installed ports ===>>> 83 have new versions available 以下のコマンドを使って、インストールされているすべての ports を簡単にアップデートできます。 &prompt.root; portmaster -a Portmaster のデフォルトの設定では、 インストールされている port を削除する前にバックアップ用の package が作成されます。 このバックアップは、新しいバージョンのインストールに成功すると削除されます。 オプションを使うと、 Portmaster はバックアップを自動的に削除しません。 オプションを追加すると、 Portmaster をインタラクティブモードで使用できます。 このモードでは、各 port をアップグレードするかどうかの選択を対話的に行うことがでます。 アップグレードの過程でエラーに遭遇した場合には、 オプションを使ってすべての ports のアップグレードや再構築をできます。 &prompt.root; portmaster -af Portmaster を使ってシステムに新しい ports をインストールしたり、新しい port のコンパイルやインストール前に依存するすべての port をアップグレードできます。 &prompt.root; portmaster shells/bash 詳細については &man.portmaster.8; を参照してください。 ports とディスク容量 ports ディスク容量 Ports Collection を使い続けていると、 そのうちディスクを食いつぶしてしまうでしょう。 ports からソフトウェアをビルドしてインストールした後には、 常に作業用の work ディレクトリを make clean コマンドで削除するようにしましょう。 以下のコマンドで Ports Collection を掃除することができます。 &prompt.root; portsclean -C distfiles ディレクトリには、たくさんのソースファイルがたまっていきます。 手動でそれらのファイルを削除してもよいのですが、 どの ports からも使われていない distfiles を次のコマンドで削除できます。 &prompt.root; portsclean -D また、システムにインストールされている port から使われていない distfiles をすべて削除するには、以下のコマンドを使ってください。 &prompt.root; portsclean -DD portsclean ユーティリティは portupgrade ツール群の一部です。 インストールした ports のうちで、 必要なくなったものは削除してください。 ports-mgmt/pkg_cutleaves port は、 この作業を自動化するツールです。 インストール後の作業 新しいアプリケーションのインストールが終わったら、 次に付属のドキュメントを読みたいと思うでしょう。 また、必要な設定ファイルを編集したり、 (デーモンの場合には) システムの起動時にプログラムが開始することを確認したくなるでしょう。 port のインストール後に追加で行わなければならない作業の詳細は、 アプリケーションごとに異なります。 しかしながら、新しいアプリケーションをインストールしたばかりで、 次は何 ? と思っているのであれば、 以下の tips は役に立つでしょう。 どのようなファイルがどこにインストールされているのかを知りたければ、 &man.pkg.info.1; を使ってください。 たとえば、FooPackage の 1.0.0 バージョンをインストールしたのであれば、 以下を実行してください。 &prompt.root; pkg_info -L foopackage-1.0.0 | less 上のコマンドを実行すると package としてインストールされているすべてのファイルが表示されます。 特に、man/, etc/, doc/ ディレクトリのファイルに注目してください。 それぞれ、マニュアルページ、 設定ファイル、より包括的なドキュメントが設置されています。 もし、アプリケーションのバージョンがわからなければ、 次のコマンドを実行してください。 &prompt.root; pkg_info | grep -i foopackage インストールされた packages の中から、名前に foopackage を含む package が表示されます。 必要に応じてコマンドラインの foopackage を置き換えてください。 アプリケーションのマニュアルページがインストールされているのであれば、 &man.man.1; を使ってマニュアルを読んでください。 同様に、設定ファイルのサンプルや提供されているドキュメントにも目を通してください。 アプリケーションのウェブサイトがあれば、 そのサイトに更なるドキュメントや FAQ がないかを調べてください。 ウェブサイトのアドレスがわからなければ、 次のコマンドで表示されるかもしれません。 &prompt.root; pkg_info foopackage-1.0.0 ウェブサイトが存在すると、 URL が WWW: を含む行に表示されます。 (インターネットサーバのように) システム起動時に立ち上げる必要のある port は、 サンプルスクリプトを通常 /usr/local/etc/rc.d にインストールします。 このスクリプトを調べ、 必要があれば編集したりスクリプトの名前を変更してください。 詳細は サービスの起動 をご覧ください。 うまく動作しない ports に遭遇した場合には port がうまく動作しない状況に遭遇したら、 あなたにできることは次のようなことしかありません。 その port に対する修正案が提出されていないかどうかを 障害報告 (Problem Report) データベース で調べてください。 もし提案されていれば、 その修正を使うことができるかもしれません。 port の保守担当者に対応してもらいましょう。 make maintainer と入力するか、 Makefile を直接読み、 保守担当者の電子メールアドレスを調べます。 メールを送る際には、port 名とバージョン番号 (Makefile$FreeBSD: 行)、 そしてエラーが出力されるまでの出力ログを忘れずに添付してください。 特定の保守担当者が存在せず、かわりに メーリングリスト が保守している ports があります。 そのような場合には、メールアドレスは freebsd-listname@FreeBSD.org のようになります。 質問する際には、このことに気をつけてください。 特に ports@FreeBSD.org が保守している ports には、保守担当者が本当にいません。 そのメーリングリストを購読する人々からなるコミュニティが、 修正や対応をおこなっています。 もっとボランティアが必要です! 保守担当者から返信がなければ、&man.send-pr.1; を使ってバグレポートを提出しても構いません ( FreeBSD 障害報告の書き方 をご覧ください)。 自分で直しましょう! Ports システムに関する詳細な情報は port 作成者のためのハンドブック にあります。 このセクションを読むと、壊れてしまった port を直したり、 自分で作った port を提出したりできるようになります! 近くの FTP サイトから package を入手しましょう。 マスタ package コレクションは、 ftp.FreeBSD.org package のディレクトリ にありますが、 まずはあなたの地域の ミラーサイト最初に調べてください。 ソースからコンパイルすることを試みるより確実ですし、 時間もかかりません。 package をシステムにインストールするには、&man.pkg.add.1; を使います。 diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/x11/chapter.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/x11/chapter.sgml index 05dff788fc..3c48ea8042 100644 --- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/x11/chapter.sgml +++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/x11/chapter.sgml @@ -1,1834 +1,1821 @@ Ken Tom X.Org X11 サーバ対応: Marc Fonvieille X Window System この章では FreeBSD では、ユーザに強力なグラフィカルインタフェースを提供するために X11 を採用しています。 X11 は、 &xorg; や - &xfree86; (他のソフトウェアパッケージについてはここでは述べません) に実装された、 フリーで利用できる X Window System です。 - &os; 5.2.1-RELEASE 以前の - &os; では、デフォルトの X11 サーバは、&xfree86; Project, Inc - がリリースしている &xfree86; でした。 - &os; 5.3-RELEASE から、デフォルトかつ公式の X11 サーバは + &os; におけるデフォルトかつ公式の X11 サーバは X.Org Foundation が開発している - &xorg; に変更されました。 - これは &os; に似たライセンスに従って配布されています。 + &xorg; です。 + &os; に似たライセンスに従って配布されています。 &os; 用の商用 X サーバも入手できます。 - この章では、&xorg; リリース &xorg.version; - に重点を置いた X11 のインストールと設定について解説します。 - (デフォルトの X11 が、&xfree86; であるような古い - &os; リリースにおける) - &xfree86; の設定方法や、 - 以前のバージョンの &xorg; に関する情報は、 にある - &os; ハンドブックのアーカイブからいつでも参照できます。 - X11 がサポートするビデオハードウェアについての情報は、 &xorg; のウェブサイトをご覧ください。 この章を読めば以下のことがわかります。 X Window System のさまざまなコンポーネントと、 それらが互いにどのように連携しているか。 X11 のインストールおよび設定方法 さまざまなウィンドウマネージャのインストール方法 X11 での &truetype; フォントの使い方 GUI ログイン (XDM) の設定方法 この章を読み始める前に以下のことを理解しておく必要があります。 サードパーティ製ソフトウェアのインストール方法 () X を理解する 初めて X を使う場合、µsoft.windows; や &macos; といった他の GUI 環境に慣れている人は多少ショックを受けるでしょう。 さまざまな X のコンポーネントについての詳細や、 それらがどのようにやり取りするかについては理解する必要はありませんが、 基本的なことをいくつか知っていると X を使う際に強力な武器になるでしょう。 なぜ X? X は、&unix; 用に書かれた最初のウィンドウシステムではありませんが、 それらの中では最も広まっているものです。 X のオリジナルの開発チームは X を書く前に別のウィンドウシステムを開発していました。 そのシステムの名前は W (Window の W) です。 X は単にローマ字でその次の文字だというだけなのです。 X は X, X Window System, X11 などといった多くの用語で呼ばれます。 X11 を X Windows と呼ぶと気を悪くする人もいるでしょう。 これについてもう少し見識を深めるには &man.X.7; をご覧ください。 X のクライアント/サーバモデル X は最初からネットワークを意識してデザインされており、 クライアント - サーバ モデルを採用しています。 X では、X サーバ はキーボードやモニタ、 マウスが接続されたコンピュータ上で動きます。 このサーバはディスプレイの表示を管理したり、キーボード、 マウスからの入力を処理したり、他の入出力装置 (すなわち、入力装置として タブレット を利用できますし、 出力装置としてビデオプロジェクタを利用することもできます) を取り扱います。 各 X アプリケーション (XTerm&netscape; など) は クライアント になります。 クライアントは この座標にウィンドウを描いてください といったメッセージをサーバへ送り、サーバは ユーザが OK ボタンを押しました といったメッセージを送り返します。 家庭や小さなオフィスのような環境では、X サーバと X クライアントは同じコンピュータ上で動くことになるでしょう。 しかし、X サーバを非力なデスクトップコンピュータで動かし、 X アプリケーション (クライアント) は例えばオフィス全体を捌くような 高機能で高価なマシンで動かすことも可能なのです。この場合、 X のクライアントとサーバの通信はネットワーク越しに行なわれます。 これは、ある人々を混乱させることがあります。 X での用語は彼らが想定するものとは正反対だからです。 彼らは X サーバ は地下にある大きなパワフルなマシンであり、 X クライアント が自分たちのデスク上にあると想像するのです。 X サーバとはモニタとキーボードがついているマシンのことであり、 X クライアントとはウィンドウを表示するプログラムだということを覚えておいてください。 X のプロトコルには、クライアントとサーバのマシンが同じ OS で動いていなければならないといったことを強制するものはなにもありませんし、 同じ機種で動いている必要もありません。 X サーバを µsoft.windows; や Apple の &macos; で動かすことも可能ですし、 そのようなソフトウェアもフリーのものから商用のものまでいろいろとあります。 X ウィンドウマネージャ X のデザイン哲学は &unix; のそれに非常によく似ており、 ツールであってポリシーではない のです。 つまり、X はあるタスクがどのように達成されるべきかを示すものではありません。 その代わり、ユーザにはツールが与えられ、 それらをどうするかはユーザに委ねられているのです。 この哲学は、X ではスクリーン上でウィンドウがどのように見えるべきか、 マウスでそれらをどうやって動かすか、ウィンドウ間を移動するのに どういうキーストロークを使うべきか (例えば µsoft.windows; における Alt Tab )、 各ウィンドウのタイトルバーはどのように見えるべきか、 それらはクローズボタンを持つべきかどうか、 といったことを示すものではないというところまで拡大して解釈できます。 その代わりに、X ではそういったことを ウィンドウマネージャ と呼ばれるアプリケーションに任せるのです。 X 用のウィンドウマネージャは以下のようにたくさんあります。 AfterStep, Blackbox, ctwm, Enlightenment, fvwm, Sawfish, twm, Window Maker などなど。 これらのウィンドウマネージャの見た目や使い勝手はそれぞれ異なっています。 バーチャルデスクトップ をサポートしているものもありますし、 デスクトップを操作するキーストロークをカスタマイズできたり、 スタート ボタンやそれに類するものを持っているものもあります。 テーマ に対応しており、 新しいテーマを適用して見た目や使い勝手を完全に変えられるものもあります。 これらの、およびその他多くのウィンドウマネージャは Ports Collection の x11-wm というカテゴリからインストールできます。 さらに、KDEGNOME デスクトップ環境には、 それぞれのデスクトップに統合された独自のウィンドウマネージャがあります。 それぞれのウィンドウマネージャはまた異なる設定機構を備えており、 手で設定ファイルを編集しなければならないものや、 設定作業のほとんどを GUI ツールで行うことができるものもあります。 少なくとも 1 つ (Sawfish) は Lisp 言語の変種で書かれた設定ファイルを持っています。 フォーカスポリシー ウィンドウマネージャのもう一つの機能はマウスの フォーカスポリシー に関するものです。 すべてのウィンドウシステムは、ウィンドウを選択しキーストロークを 受け付けるようにするための方法が必要です。 そして、どのウィンドウがアクティブなのかを示す必要もあります。 よく知られているフォーカスポリシーは click-to-focus と呼ばれるもので、 このモデルは µsoft.windows; で利用されており、 あるウィンドウ内でマウスをクリックすればそのウィンドウがアクティブになる、 というものです。 X は特定のフォーカスポリシーを採用していません。 代わりにウィンドウマネージャがそれをコントロールします。 それぞれのウィンドウマネージャが、 それぞれのフォーカスポリシーをサポートしています。 すべてのものは click-to-focus をサポートしていますし、 多くのものは他の方法もサポートしています。 最もポピュラーなフォーカスポリシーは次のものでしょう focus-follows-mouse マウスポインタの下にいるウィンドウがフォーカスされるというものです。 ウィンドウは最前面にある必要はありません。 フォーカスを変えるには他のウィンドウにマウスポインタを動かすだけです。 クリックする必要はありません。 sloppy-focus これは focus-follows-mouse を少し拡張したものです。 focus-follows-mouse では、 マウスがルートウィンドウ (背景) に移動した時には、 フォーカスされているウィンドウがなくなり、 キーストロークは単に破棄されます。 sloppy-focus であれば、 ポインタが別のウィンドウに移った時のみフォーカスが変わり、 現在のウィンドウから出ただけでは変わりません。 click-to-focus マウスクリックによりアクティブなウィンドウが選択されます。 ウィンドウは 前面に持ち上げられ、 他のすべてのウィンドウの前にきます。 ポインタが別のウィンドウ上に移動した時でも、 すべてのキーストロークがこのウィンドウに届きます。 多くのウィンドウマネージャはこういったものに加え、 その他のポリシーにも対応しています。 ウィンドウマネージャそのもののドキュメントもよく読んでください。 ウィジェット X のツールを提供してもポリシーは提供しないというアプローチは、 各アプリケーションでスクリーンに現われるウィジェットにも適用されます。 ウィジェット はクリック可能であったり、 他の方法で操作可能なすべてのユーザインタフェース用アイテムを指す用語です。 ボタンやチェックボックス、ラジオボタン、アイコン、リスト、などがそうです。 µsoft.windows; はこれらを コントロール と呼んでいます。 µsoft.windows; や Apple の &macos; はともに非常に厳密なポリシーをウィジェットに課しています。 アプリケーション開発者は共通のルックアンドフィールに 確実に従うことを想定されているわけです。 X では、特定のグラフィカルなスタイルやウィジェットのセットを 強制することが重要とは考えてられていませんでした。 したがって、X アプリケーションに共通の見た目や使い勝手を期待してはいけません。 MIT のオリジナルの Athena ウィジェットや &motif; (µsoft.windows; のウィジェットセットはこれを基にしており、 斜度のついた縁と三方に灰色の陰影がついています)、 OpenLook をはじめとして 有名なウィジェットセットやその亜種が何種類もあります。 比較的新しい X アプリケーションのほとんどが、 KDE で使われている Qt や GNOME プロジェクトで使われている GTK+ のどちらかのウィジェットセットを使っています。 これらのウィジェットセットはモダンな見た目を持っています。 この点で言えば、&unix; のルックアンドフィールは収斂されてきており、 初心者がより簡単に使えるようになってきています。 X11 のインストール &os のデフォルトの X11 は、&xorg; です。 &xorg; は X.Org Foundation がリリースしている X Window System のオープンソースな実装です。 &xorg;&xfree86 4.4RC2 と X11R6.6 のコードを元にしています。 現在 &os; Ports Collection で利用可能な &xorg; のバージョンは &xorg.version; です。 Ports Collection から &xorg; をビルドしインストールするには、以下のように入力します。 &prompt.root; cd /usr/ports/x11/xorg &prompt.root; make install clean &xorg; をすべてビルドするには、 少なくとも 4 GB の空き容量が必要です。 package から直接 X11 をインストールすることもできます。 &man.pkg.add.1; ツールで扱われるバイナリパッケージが X11 についても提供されています。 &man.pkg.add.1; のリモート取得機能を利用する時は、 package のバージョンは外してください。 &man.pkg.add.1; は自動的にそのアプリケーションの最新版を取得します。 ですから、&xorg; の package を取得してインストールするには、 次のように入力します。 &prompt.root; pkg_add -r xorg 上記の例では、サーバ、クライアント、フォントなどを含んだ X11 ディストリビューション全体をインストールします。 分割された X11 のパッケージや ports も利用できます。 最小の構成で X11 をインストールをするには、 x11/xorg-minimal をインストールしてください。 この章の残りでは、X11 をどのように設定すればよいか、 また生産性の高いデスクトップ環境をどのように設定するかについて解説します。 Christopher Shumway 寄稿: X11 の設定 &xorg; X11 はじめに X11 の設定を始める前に、 次の情報が必要となります。 モニタの仕様 ビデオアダプタのチップセット ビデオアダプタのメモリ 水平走査周波数 垂直同期周波数 モニタの仕様は、X11 がどの解像度とリフレッシュレートで動作するかを決定するために用いられます。 こういった仕様は、通常モニタに付いてくるドキュメントや、 製造元のウェブサイトから取得できます。 必要なものは、水平走査周波数と垂直同期周波数の 2 つの数値範囲です。 ビデオアダプタのチップセットは X11 がグラフィックハードウェアとやり取りするために どのドライバモジュールを使うかを定義します。 ほとんどのチップセットが自動認識されますが、 正常に認識されない時のために知っておくとよいでしょう。 ビデオメモリは、 グラフィックアダプタがどの解像度とどの色数で動くことができるかを決めます。 これは、ユーザが自分のシステムにおける制限を理解するために知っておくことが重要です。 X11 の設定 &xorg; は、 バージョン 7.3 から設定ファイルを作成することなく &prompt.user; startx と入力するだけで起動するようになりました。 バージョン 7.4 から、&xorg;HAL を用いてキーボードやマウスを自動認識するようになりました。 x11/xorg の依存として、 sysutils/hal および devel/dbus port がインストールされますが、以下のようなエントリを /etc/rc.conf ファイルに追加し、 有効にする必要があります。 hald_enable="YES" dbus_enable="YES" これらのサービスは、 &xorg; の設定が行われる前に (手動や再起動によって) 起動している必要があります。 ある種のハードウェアは、自動設定で動作しなかったり、 期待したような設定が行われないかもしれません。 そのような場合には、手動で設定する必要があります。 GNOME, KDE および Xfce などのデスクトップ環境では、 解像度などのスクリーンパラメータを簡単に設定できるツールがあります。 したがって、デフォルトの設定が満足するようなものではない場合でも、 これらのデスクトップ環境をインストールすることを考えているのであれば、 デスクトップ環境をインストールして、 スクリーン設定ツールを利用してください。 X11 の設定は複数の段階を経て行います。 まずは初期設定ファイルを作りましょう。 スーパーユーザになって次のようにしてください。 &prompt.root; Xorg -configure これにより、/root ディレクトリに xorg.conf.new という X11 の設定ファイルの雛形が生成されます (&man.su.1; か直接ログインのどちらを利用したかが、受け継がれる $HOME 環境変数に影響します)。 X11 プログラムはシステム上のグラフィックハードウェアを検出し、 そのハードウェア用の適切なドライバを読み込む設定ファイルを作ります。 次のステップは、作成した設定ファイルで &xorg; がそのグラフィックハードウェアで動くことを確認することです。 バージョン 7.3 以前の &xorg; では、 以下を実行してください。 &prompt.root; Xorg -config xorg.conf.new &xorg; 7.4 以降では、 このコマンドを実行すると黒い画面が表示され、 X11 が正常に動作しているかどうかの判断ができません。 古いバージョンと同じ実行結果を得るには、 オプションを使ってください。 &prompt.root; Xorg -config xorg.conf.new -retro 黒とグレーのグリッドと X のマウスポインタが現われればその設定は成功です。 テストを終了するには、コマンドを実行した仮想コンソールに Ctrl Alt Fn (1 番目の仮想コンソールへは F1) と入力して切り替え、 Ctrl C と入力してください。 バージョン 7.3 以前の &xorg; では、 Ctrl Alt Backspace キーの組み合わせで &xorg; を終了できます。 バージョン 7.4 以降でこのキー操作を利用する場合には、 X 端末エミュレータで以下のコマンドを入力してください。 &prompt.user; setxkbmap -option terminate:ctrl_alt_bksp または、hald 用のキーボード設定ファイル x11-input.fdi を作成して、/usr/local/etc/hal/fdi/policy ディレクトリに保存してください。 このファイルには以下を含める必要があります。 <?xml version="1.0" encoding="ISO-8859-1"?> <deviceinfo version="0.2"> <device> <match key="info.capabilities" contains="input.keyboard"> <merge key="input.x11_options.XkbOptions" type="string">terminate:ctrl_alt_bksp</merge> </match> </device> </deviceinfo> hald がこのファイルを読み込むように、 コンピュータを再起動してください。 xorg.conf.newServerLayout もしくは ServerFlags セクションに、以下の行を追加する必要もあるでしょう。 Option "DontZap" "off" もしマウスが動作しなければ、 先へ進む前にマウスの設定を行う必要があります。 &os; インストールの章の を参照してください。 さらに、 バージョン 7.4 以降ではデバイスの自動認識のため、 xorg.confInputDevice セクションは無視されます。 古い設定の記述を利用するには、以下の行を ファイルの ServerLayout もしくは、 ServerFlags セクションに追加してください。 Option "AutoAddDevices" "false" これで、以前のバージョンのように、入力デバイスを (キーボードレイアウトの変更のように) 必要なオプションを用いて設定できるようになります。 すでに説明したように、 バージョン 7.4 以降では、デフォルトで hald デーモンがキーボードを自動的に認識します。 キーボードレイアウトやモデルを正しく認識しない場合でも、 GNOME, KDE もしくは Xfce のようなデスクトップ環境が、 キーボードの設定ツールを提供している可能性があります。 しかしながら、 &man.setxkbmap.1; ユーティリティや hald の設定を利用することで、 キーボードのプロパティを直接設定できます。 たとえば、フランス語のレイアウトの PC 102 キーボードを使いたい場合には、 hald のキーボード設定ファイル x11-input.fdi を作成し、/usr/local/etc/hal/fdi/policy ディレクトリに保存してください。 このファイルは以下を含んでいる必要があります。 <?xml version="1.0" encoding="ISO-8859-1"?> <deviceinfo version="0.2"> <device> <match key="info.capabilities" contains="input.keyboard"> <merge key="input.x11_options.XkbModel" type="string">pc102</merge> <merge key="input.x11_options.XkbLayout" type="string">fr</merge> </match> </device> </deviceinfo> このファイルがすでに存在する場合には、 キーボードの設定に関する部分をただ単にコピーし、 ファイルに追加してください。 hald がこのファイルを読み込むように、 コンピュータを再起動してください。 X 端末やスクリプトから以下のコマンドラインを実行することでも、 同様に設定できます。 &prompt.user; setxkbmap -model pc102 -layout fr /usr/local/share/X11/xkb/rules/base.lst ファイルは、利用可能なキーボード、レイアウトおよびオプションの一覧です。 X11 のチューニング 次は xorg.conf.new を好みに合うように調整します。 &man.emacs.1; や &man.ee.1; のようなテキストエディタでファイルを開いてください。 まずモニタの周波数を加えます。 これらは水平と垂直の同期周波数と表現されるのが普通です。 これらの値は xorg.conf.new"Monitor" セクションに次のように書き加えます。 Section "Monitor" Identifier "Monitor0" VendorName "Monitor Vendor" ModelName "Monitor Model" HorizSync 30-107 VertRefresh 48-120 EndSection HorizSyncVertRefresh というキーワードが設定ファイル中にない場合があります。 その場合には、 HorizSync キーワードの後には水平走査周波数の、 VertRefresh キーワードの後には垂直同期周波数の正しい値を加えてください。 上の例では対象となるモニタの周波数が書かれています。 X はモニタが対応していれば DPMS (Energy Star) 機能を使うことができます。 &man.xset.1; プログラムでタイムアウトをコントロールしたり、 強制的にスタンバイ、サスペンドや電源オフにすることができます。 モニタの DPMS 機能を有効にしたい場合は、 "Monitor" セクションに次の行を加えてください。 Option "DPMS" xorg.conf xorg.conf.new はエディタで開いたままにしておき、 デフォルトの解像度と色数を好みで選びましょう。 "Screen" セクションに以下のように書きます。 Section "Screen" Identifier "Screen0" Device "Card0" Monitor "Monitor0" DefaultDepth 24 SubSection "Display" Viewport 0 0 Depth 24 Modes "1024x768" EndSubSection EndSection DefaultDepth というキーワードは 実行時のデフォルトの色数について記述するためのものです。 &man.Xorg.1; のコマンドラインスイッチ が使用された場合はそちらが優先されます。 Modes というキーワードは、 与えられた色数におけるデフォルトの解像度を記述しておくためのものです。 ターゲットのシステムのグラフィックハードウェアによって定義されている、 VESA スタンダードモードのみがサポートされていることに注意してください。 上の例ではデフォルトの色数はピクセルあたり 24 ビットであり、 この色数での解像度は 1024 ピクセル× 768 ピクセルです。 最後に、設定ファイルを保存し、 上の例にあるようにテストしてみてください。 トラブルシューティングの過程で手助けするツールのひとつに X11 のログファイルがあります。これには、 X11 サーバが検知したデバイスそれぞれについての情報があります。 &xorg; のログファイル名は /var/log/Xorg.0.log という形式です。実際のログファイル名は Xorg.0.log から Xorg.8.log のように変わります。 すべてうまくいったなら、設定ファイルを &man.Xorg.1; が見つけることができる共通の場所に置きます。 これは、通常は /etc/X11/xorg.conf/usr/local/etc/X11/xorg.conf です。 &prompt.root; cp xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf これで X11 の設定は完了です。 &man.startx.1; ユーティリティで &xorg; を起動できます。また、 &man.xdm.1; を使って X11 サーバを起動することもできます。 高度な設定 &intel; i810 グラフィックチップセットの設定 Intel i810 graphic chipset &intel; i810 統合チップセットを設定するには、 X11 にカードを制御させるために AGP プログラミングインタフェースである agpgart が必要になります。 詳しくは、&man.agp.4; ドライバのマニュアルページをご覧ください。 このドライバを用いることで、 他のグラフィックカードと同様に設定を行うことができるようになります。 カーネルに &man.agp.4; ドライバが組み込まれていないシステムでは、 このモジュールを &man.kldload.8; を使って読み込もうとしても動作しないことに注意してください。 このドライバは、 起動時にカーネル内に存在するようにカーネル内部に組み込むか、 /boot/loader.conf を使わなければなりません。 ワイドスクリーンフラットパネルの追加 ワイドスクリーンフラットパネルコンフィグレーション この章では、設定に関する幾分高度な知識を必要とします。 これまでに述べた標準ツールを使って設定に失敗する場合は、 ログファイルを参照してください。 ログファイルには、 設定のために有用な情報が十分含まれています。 テキストエディタを使用する必要があるでしょう。 現在のワイドスクリーン (WSXGA, WSXGA+, WUXGA, WXGA, WXGA+ など) は、 16:10 や 10:9 形式、または (問題を含む可能性のある) 他のアスペクト比に対応しています。 以下は、16:10 アスペクト比のスクリーン解像度の例です。 2560x1600 1920x1200 1680x1050 1440x900 1280x800 これらの解像度のひとつを以下のように "Screen" セクションMode に追加してください。 Section "Screen" Identifier "Screen0" Device "Card0" Monitor "Monitor0" DefaultDepth 24 SubSection "Display" Viewport 0 0 Depth 24 Modes "1680x1050" EndSubSection EndSection &xorg; は、I2C/DDC を通してワイドスクリーンの解像度に関する情報を取得できるので、 モニタの周波数や解像度の範囲を把握しています。 もし、これらの ModeLines についての情報がドライバに存在しないのであれば、 &xorg; にヒントを与えなけれならないでしょう。 ModeLine を手動で設定するのに十分な情報を /var/log/Xorg.0.log から得ることができます。 以下のような情報を探してください。 (II) MGA(0): Supported additional Video Mode: (II) MGA(0): clock: 146.2 MHz Image Size: 433 x 271 mm (II) MGA(0): h_active: 1680 h_sync: 1784 h_sync_end 1960 h_blank_end 2240 h_border: 0 (II) MGA(0): v_active: 1050 v_sync: 1053 v_sync_end 1059 v_blanking: 1089 v_border: 0 (II) MGA(0): Ranges: V min: 48 V max: 85 Hz, H min: 30 H max: 94 kHz, PixClock max 170 MHz これは EDID と呼ばれる情報です。 この情報を用いて ModeLine を作成するには、 正しい順番に数字を入力するだけです。 ModeLine <name> <clock> <4 horiz. timings> <4 vert. timings> この例では "Monitor" セクションの ModeLine は以下のようになります。 Section "Monitor" Identifier "Monitor1" VendorName "Bigname" ModelName "BestModel" ModeLine "1680x1050" 146.2 1680 1784 1960 2240 1050 1053 1059 1089 Option "DPMS" EndSection 以上の簡単な編集作業が終わったら、 新しいワイドスクリーンモニタ上で X が動作するでしょう。 Murray Stokely 寄稿: X11 でのフォントの使用 Type1 フォント X11 に付いてくるデフォルトのフォントは、 通常のデスクトップパブリッシングアプリケーションにとっては理想的とは言えない程度のものです。 文字を大きくするとジャギーになりプロフェッショナルとは言えないようなものになりますし、 &netscape; での小さなフォントは頭が悪そうに見えます。 しかし、世の中には質の高い Type1 (&postscript;) フォントがいくつかあり、 X11 ではそれらを簡単に利用することができます。 例えば、URW フォントコレクション (x11-fonts/urwfonts) には高品質の Type1 フォント (Times Roman, Helvetica, Palatino など) が含まれています。freefont コレクション (x11-fonts/freefonts) にはもっとたくさんのフォントが含まれていますが、 それらは Gimp のようなグラフィックソフトウェアで使用するためのものであり、 スクリーンフォントとしては十分ではありません。さらに、X11 は簡単に &truetype; フォントを使うように設定することも可能です。 詳しくは、&man.X.7; のマニュアルページか &truetype; フォントの節 を参照してください。 上記の Type1 フォントコレクションを Ports Collection から入れる場合には次のコマンドを実行してください。 &prompt.root; cd /usr/ports/x11-fonts/urwfonts &prompt.root; make install clean freefont や他のコレクションでも同じようにします。 X サーバがこれらのフォントを検出できるようにするには X サーバ設定ファイル (/etc/X11/xorg.conf) の適切な場所に次のような行を加えます。 FontPath "/usr/local/lib/X11/fonts/URW/" 別の方法としては、 X のセッション中に次のようなコマンドラインを実行します。 &prompt.user; xset fp+ /usr/local/lib/X11/fonts/URW &prompt.user; xset fp rehash これは動くのですが、X のセッションが終了すると消えてしまいます。 消えないようにするには X の起動時に読み込まれるファイル (通常の startx セッションの場合は ~/.xinitrc, XDM のようなグラフィカルなログインマネージャを通してログインする時は ~/.xsession) に加えておきます。 三番目の方法は新しい /usr/local/etc/fonts/local.conf ファイルを使うことです。 これに関しては アンチエイリアス 節をご覧ください。 &truetype; フォント TrueType フォント フォント TrueType &xorg; には、 &truetype; フォントのレンダリング機能が組み込まれています。 この機能を実現するために 2 つの異なるモジュールがあります。 ここでは、freetype の方が他のフォントレンダリングバックエンドと整合性が高いので、 このモジュールを使うことにします。 freetype モジュールを使うためには /etc/X11/xorg.conf ファイルの "Module" セクションに以下の行を追加するだけです。 Load "freetype" さて、まずは &truetype; フォント用のディレクトリ (例えば /usr/local/lib/X11/fonts/TrueType) を作り、そこに &truetype; フォントをすべて放り込みましょう。 &macintosh; の &truetype; フォントは、そのままでは使うことができませんので注意してください。 X11 で使うには &unix;/&ms-dos;/&windows; 用のフォーマットでなければなりません。 ファイルを置いたら ttmkfdir を使って fonts.dir ファイルを作り、 X のフォントレンダラが新しいファイルがイントールされたことを分かるようにしてください。 ttmkfdir は FreeBSD Ports Collection の x11-fonts/ttmkfdir からインストールできます。 &prompt.root; cd /usr/local/lib/X11/fonts/TrueType &prompt.root; ttmkfdir -o fonts.dir 次に &truetype; フォントのディレクトリをフォントパスに追加します。 上の Type1 フォントの場合と同じように、 &prompt.user; xset fp+ /usr/local/lib/X11/fonts/TrueType &prompt.user; xset fp rehash とするか、もしくは xorg.conf ファイルに FontPath 行を追加します。 これで終わりです。&netscape;Gimp, &staroffice; といったすべての X アプリケーションから &truetype; フォントを使うことができます。 (高解像度なディスプレイで見るウェブページ上のテキストみたいな) とても小さなフォントや (&staroffice; にあるような) 非常に大きなフォントもかなり綺麗に見えるようになることでしょう。 Joe Marcus Clarke 更新 : フォントのアンチエイリアス フォントのアンチエイリアス フォント アンチエイリアス /usr/local/lib/X11/fonts/~/.fonts/ にあるすべての X11 のフォントが、Xft に対応しているアプリケーションで自動的にアンチエイリアス表示できるようになりました。 KDE, GNOME および Firefox のような最新のアプリケーションは、Xft に対応しています。 どのフォントがアンチエイリアスされるかを制御するため、 もしくはアンチエイリアスの特性を設定するために、 /usr/local/etc/fonts/local.conf ファイルを作成 (すでに存在しているのなら編集) します。 多くの Xft フォントシステムの高度な機能をこのファイルを使って調整できます。 この節ではいくつか簡単なところだけを紹介します。 詳しくは、&man.fonts-conf.5; をご覧ください。 XML このファイルは XML 形式でなければなりません。 大文字小文字の区別に注意を払い、 すべてのタグが正しく閉じられているか確認してください。 ファイルは一般的な XML ヘッダで始まり、DOCTYPE 定義と <fontconfig> タグがその後にきます。 <?xml version="1.0"?> <!DOCTYPE fontconfig SYSTEM "fonts.dtd"> <fontconfig> すでに説明したように、 /usr/local/lib/X11/fonts/~/.fonts/ にあるすべてのフォントは Xft 対応のアプリケーションで利用できます。 これら 2 つ以外に別のディレクトリを追加したいのなら、 /usr/local/etc/fonts/local.conf に以下のような行を追加します。 <dir>/path/to/my/fonts</dir> 新しいフォント、 そして特に新しいフォントディレクトリを追加したら、 以下のコマンドを実行してフォントキャッシュを再構築してください。 &prompt.root; fc-cache -f アンチエイリアスをかけることによって境界が少しぼやけ、 そのためにとても小さなテキストはさらに読みやすくなり、 大きなフォントでは ギザギザ が消えるのです。 しかし、普通のテキストにかけた場合には目が疲れてしまうこともあります。 14 ポイント以下のサイズのフォントについて、 アンチエイリアスをかけないようにするには次の行を加えます。 <match target="font"> <test name="size" compare="less"> <double>14</double> </test> <edit name="antialias" mode="assign"> <bool>false</bool> </edit> </match> <match target="font"> <test name="pixelsize" compare="less" qual="any"> <double>14</double> </test> <edit mode="assign" name="antialias"> <bool>false</bool> </edit> </match> フォント スペーシング いくつかの等幅フォントは、 アンチエイリアスをかけるとスペーシングがうまくいかなくなる場合があります。 特に KDE でその傾向があるようです。 解決策の一つとして、そういったフォントのスペーシングを 100 に設定する方法があります。 そうするためには次の行を加えてください。 <match target="pattern" name="family"> <test qual="any" name="family"> <string>fixed</string> </test> <edit name="family" mode="assign"> <string>mono</string> </edit> </match> <match target="pattern" name="family"> <test qual="any" name="family"> <string>console</string> </test> <edit name="family" mode="assign"> <string>mono</string> </edit> </match> (これは固定サイズのフォントに "mono" という一般的な別名をつけます) そして以下を追加します。 <match target="pattern" name="family"> <test qual="any" name="family"> <string>mono</string> </test> <edit name="spacing" mode="assign"> <int>100</int> </edit> </match> Helvetica の様なある種のフォントは、 アンチエイリアスすると問題が起こるでしょう。 たいてい、フォントが縦に半分に切られて表示されます。 最悪の場合、アプリケーションがクラッシュします。 これを回避するには、以下を local.conf に追加します。 <match target="pattern" name="family"> <test qual="any" name="family"> <string>Helvetica</string> </test> <edit name="family" mode="assign"> <string>sans-serif</string> </edit> </match> local.conf の編集を終えたら、 ファイルの末尾が </fontconfig> タグで終わるようにしてください。 これを行わなければ、変更は無視されるでしょう。 最後に、ユーザは自分だけの設定を各自の .fonts.conf ファイルに追加できます。 これを行うためには、それぞれのユーザが単に ~/.fonts.conf を作成するだけです。 このファイルも XML 形式でなければなりません。 LCD スクリーン フォント LCD スクリーン 最後に一つ。LCD スクリーンではサブピクセルサンプリングが必要な場合があります。 これは、基本的には (水平方向に分かれている) 赤、緑、 青の各コンポーネントを別々に扱うことによって水平方向の解像度を良くするというもので、 劇的な結果が得られます。 これを有効にするには local.conf ファイルに次の行を加えます。 <match target="font"> <test qual="all" name="rgba"> <const>unknown</const> </test> <edit name="rgba" mode="assign"> <const>rgb</const> </edit> </match> ディスプレイの種類にもよりますが、 rgb ではなく bgrvrgb、もしくは vbgr の場合もあるので、 試してみて最も良いものを使ってください。 Seth Kingsley 寄稿: X ディスプレイマネージャ 概要 X ディスプレイマネージャ X ディスプレイマネージャ (XDM) は X Window System のオプショナルな一部分であり、 ログインセッションの管理に用います。 最低限の機能を実装した X 端末 やデスクトップ、 大規模なネットワークディスプレイサーバといった場面ではこれが有用です。 X Window System はネットワークとプロトコルから独立しているため、 ネットワークで繋がれた X のクライアントとサーバを動かすための設定はかなり幅が広くなります。 XDM はどのディスプレイサーバに接続するかを選択でき、 ログイン名とパスワードの組み合わせなど認証情報を入力できるグラフィカルなインタフェースを提供しています。 XDM がユーザに &man.getty.8; (詳しくは をご覧ください) と同じ機能を提供することを考えてみてください。 つまり、ディスプレイ上でシステムへのログインができ、 ユーザの代わりにセッションマネージャ (通常は X のウィンドウマネージャ) を起動することができるのです。 それから XDM は、 ユーザが作業を終えてディスプレイからログアウトする合図を送ってきてプログラムが終了するのを待ちます。 この時点で、XDM は次にログインするユーザのためにログイン画面や chooser 画面を表示できます。 XDM の使用 XDM を使用するには、 x11/xdm port をインストールしてください (最近の &xorg; のバージョンでは、 デフォルトでインストールされません)。 XDM のデーモンプログラムは /usr/local/bin/xdm にあります。 このプログラムは root になればいつでも起動することができ、 ローカルマシン上のディスプレイの管理を始めます。 マシンをブートする際、いつも XDM を起動したい場合には、/etc/ttys にそのためのエントリを加えておくのが簡単です。 このファイルのフォーマットや使用方法についての詳細は を参照してください。 デフォルトの /etc/ttys ファイルには仮想端末上で XDM デーモンを起動するための行: ttyv8 "/usr/local/bin/xdm -nodaemon" xterm off secure があります。 このエントリはデフォルトでは無効になっており、有効にするには 5 番目のカラムを off から on にし、 の指示に従って &man.init.8; を再起動します。 最初のカラムはこのプログラムが管理する端末の名前で、この場合 ttyv8 になります。 つまり、XDM は 9 番目の仮想端末で起動されるということです。 XDM の設定 XDM の設定用ディレクトリは /usr/local/lib/X11/xdm です。 このディレクトリには XDM の振る舞いや見た目を変更するために用いられるいくつかのファイルがあります。 だいたいは以下のような感じです。 ファイル 説明 Xaccess クライアント認証のルールセット Xresources デフォルトの X リソース Xservers 管理すべきリモートやローカルのディスプレイのリスト Xsession デフォルトのログイン時のセッションスクリプト Xsetup_* ログインインタフェースの前にアプリケーションを起動するためのスクリプト xdm-config このマシンで動いているすべてのディスプレイのグローバルな設定 xdm-errors サーバプログラムによって生成されるエラー xdm-pid 現在動いている XDM のプロセス ID このディレクトリにはまた、XDM の動作中にデスクトップをセットアップするために用いられるスクリプトやプログラムがいくつかあります。 それぞれのファイルの目的を簡単に解説しましょう。 正確な文法や使い方は &man.xdm.1; に記述されています。 デフォルトの設定では、単純な四角のログインウィンドウがあり、 そこにはマシンのホスト名が大きなフォントで表示され、 Login:Password: のプロンプトがその下に表示されています。 XDM スクリーンの見ためや使い勝手を変えるにはここから始めるのがいいでしょう。 Xaccess XDM がコントロールするディスプレイに接続するためのプロトコルは X Display Manager Connection Protocol (XDMCP) と呼ばれます。 このファイルにはリモートのマシンからの XDMCP 接続をコントロールするためのルールセットが書かれます。 これは、xdm-config を変更してリモートからのコネクションを待ち受けるようにしない限り無視されます。 デフォルトでは、どのクライアントからの接続も拒否します。 Xresources これはディスプレイの chooser とログインスクリーン用の application-defaults ファイルです。 このファイルでログインプログラムの見た目を変更することができます。 フォーマットは X11 のドキュメントで記述されている app-defaults ファイルのものと同じです。 Xservers これは、chooser が選択肢として提供するリモートのディスプレイの一覧です。 Xsession XDM でログインした後に実行されるデフォルトのセッションスクリプトです。 通常、各ユーザは ~/.xsession というカスタマイズしたセッションスクリプトを持っており、 こちらが優先されます。 Xsetup_* これらは chooser やログインインタフェースが表示される前に自動的に実行されます。 それぞれのディスプレイに対して、Xsetup_ に続けてローカルのディスプレイ番号を付けた (たとえば Xsetup_0) 名前のついたスクリプトがあります。 典型的な使い方は xconsole のようなバックグラウンドで動かすプログラムを一つか二つ起動することです。 xdm-config app-defaults の書式で書かれた、 このインストレーションで管理されるすべてのディスプレイに適用される設定を保持しています。 xdm-errors このファイルには XDM が起動しようとしている X サーバからの出力が書き出されます。 XDM が起動しようとしているディスプレイがなんらかの理由でハングした場合、 このファイルのエラーメッセージを見てください。 そういったメッセージは各ユーザの ~/.xsession-errors にもセッション毎に書き出されます。 ネットワークディスプレイサーバの起動 あるディスプレイサーバに他のクライアントが接続することができるようにするために、 アクセスコントロールのルールを編集し、 コネクションリスナを有効にする必要があります。 デフォルトでは保守的な設定になっています。 XDM がそういったコネクションを待ち受けるようにするためには xdm-config にある次の行をコメントアウトします。 ! SECURITY: do not listen for XDMCP or Chooser requests ! Comment out this line if you want to manage X terminals with xdm DisplayManager.requestPort: 0 そして、XDM を再起動します。 app-defaults ファイルにおけるコメントは ! であっていつものような # ではないことに注意してください。 アクセス制限はもっと厳しくしてもよいかもしれません。 Xaccess にある例を参考にしたり、詳細についてオンラインマニュアル &man.xdm.1; を参照してください。 XDM の代わりになるもの デフォルトの XDM に代わるものがいくつかあります。 一つは kdm (KDE に付属しています) はその一つであり、この章の後ろで解説します。 kdm ディスプレイマネージャは、 ログイン時にウィンドウマネージャを選ぶことができるのに加え、 見た目もかなり綺麗にしてくれます。 Valentino Vaschetto 寄稿: デスクトップ環境 このセクションでは、FreeBSD 上の X で利用可能ないくつかのデスクトップ環境について解説します。 デスクトップ環境 とは、 単なるウィンドウマネージャから KDEGNOME といったような完全なデスクトップアプリケーションスイートまでカバーします。 GNOME GNOME について GNOME GNOME はユーザフレンドリなデスクトップ環境で、 ユーザはコンピュータを簡単に使ったり設定したりできるようになります。 GNOME にはパネル (アプリケーションを起動したり状態を表示したりするもの)、 デスクトップ (データやアプリケーションが置かれる場所)、 標準的なデスクトップツールやアプリケーションのセット、 そしてアプリケーションが互いにうまくやり取りできるような仕組みが含まれています。 他の OS や環境に慣れている人でも GNOME の提供するグラフィック環境であれば心地よく感じるでしょう。 FreeBSD 上の GNOME に関するもっと詳しい情報は、 FreeBSD GNOME Project のウェブサイトで見ることができます。 ウェブサイトには、GNOME のインストール、設定、管理に関する十分分かりやすい FAQ もあります。 GNOME のインストール package や Ports Collection を利用してソフトウェアを簡単にインストールできます。 GNOME package をネットワークからインストールするには、 以下のようにするだけです。 &prompt.root; pkg_add -r gnome2 GNOME をソースから構築する場合、 次のように ports ツリーを使いましょう。 &prompt.root; cd /usr/ports/x11/gnome2 &prompt.root; make install clean GNOME がインストールできたら、 デフォルトのウィンドウマネージャの代わりに GNOME を起動するように X サーバに指示しなければなりません。 GNOME を起動する最も簡単な方法は、GNOME ディスプレイマネージャ GDM を使うことです。 GNOME デスクトップの一部としてインストールされる (しかし、デフォルトでは無効になっている) GDM は、 /etc/rc.confgdm_enable="YES" を追加すると有効になります。 再起動してログインすると、GNOME が自動的に起動します。 さらに、/etc/rc.conf ファイルに gnome_enable="YES" を追加すると、 GDM の起動時に GNOME のすべてのサービスを利用できるようになります。 GNOME.xinitrc という名前のファイルを適切に設定することで、 コマンドラインから起動することもできます。 自分の .xinitrc が既にある場合には、ウィンドウマネージャを起動する行を /usr/local/bin/gnome-session を起動するように変更するだけです。 特にこのファイルを用意していない場合には、 次のようにすれば十分でしょう。 &prompt.user; echo "/usr/local/bin/gnome-session" > ~/.xinitrc 次に、startx と入力すれば GNOME デスクトップ環境が起動します。 もし XDM のような古いディスプレイマネージャを使っているなら、 この方法ではうまくいきません。その代わり、実行可能な .xsession というファイルを作成し、 同じコマンドを起動するようにします。 そのためには、このファイルを編集してウィンドウマネージャを /usr/local/bin/gnome-session で置き換えます。 &prompt.user; echo "#!/bin/sh" > ~/.xsession &prompt.user; echo "/usr/local/bin/gnome-session" >> ~/.xsession &prompt.user; chmod +x ~/.xsession もう一つの方法は、 ログイン時にウィンドウマネージャを選択できるようにディスプレイマネージャを設定することです。 KDE の詳細についてのセクションで KDE のディスプレイマネージャである kdm を使ってどのようにすればいいのかを解説しています。 KDE KDE KDE について KDE は最近の簡単に使えるデスクトップ環境です。 KDE によりユーザは以下のようなメリットを亨受します。 美しい現代風のデスクトップ ネットワーク透過なデスクトップ KDE デスクトップやそのアプリケーションを使う際に、 ヘルプへのアクセスを便利で統一されたものにする統合されたヘルプシステム すべての KDE アプリケーションで統一された見ためや使い勝手 標準化されたメニュー、ツールバー、 キーバインディング、カラースキームなど 国際化: KDE は 40 を越える言語で利用可能 一元的で、首尾一貫した、ダイアログベースのデスクトップ設定 膨大な数の KDE アプリケーション KDE には Konqueror と呼ばれるウェブブラウザも付属しており、これは &unix; システム上の他のウェブブラウザの強力な競争相手です。 KDE の詳細については KDE の ウェブサイト をご覧ください。 KDE に関する FreeBSD 特有の情報とリソースについては、 KDE on FreeBSD チーム のウェブサイトをご覧ください。 FreeBSD で利用できる KDE には 2 つのバージョンがあります。 バージョン 3 は、長い間広く使われ、安定しています。 バージョン 4 は、次世代のバージョンで、Ports Collection から利用できます。 これらを共存する形でインストールすることもできます。 KDE のインストール GNOME や他のデスクトップ環境とまったく同じように、 package や Ports Collection から簡単にインストールできます。 KDE3 package をネットワーク越しにインストールするには次のようにします。 &prompt.root; pkg_add -r kde KDE4 package をネットワーク越しにインストールするには次のようにします。 &prompt.root; pkg_add -r kde4 &man.pkg.add.1; は自動的にアプリケーションの最新版を取得します。 KDE3 をソースから構築するには、次のように ports ツリーを使いましょう。 &prompt.root; cd /usr/ports/x11/kde3 &prompt.root; make install clean KDE4 をソースから構築するには、次のように ports ツリーを使いましょう。 &prompt.root; cd /usr/ports/x11/kde4 &prompt.root; make install clean KDE がインストールできたら X サーバに、デフォルトのウィンドウマネージャの代わりにこのアプリケーションを立ち上げるように教えます。 .xinitrc ファイルを次のように編集しましょう。 KDE3 では、以下のように入力してください。 &prompt.user; echo "exec startkde" > ~/.xinitrc KDE4 では、以下のように入力してください。 &prompt.user; echo "exec /usr/local/kde4/bin/startkde" > ~/.xinitrc さぁ、これで startx でいつ X Window System を立ち上げても KDE がデスクトップになります。 XDM のようなディスプレイマネージャを使っている場合、 設定は少し異なります。代わりに .xsession ファイルを編集しましょう。 kdm 用の説明はこの章の後のほうにあります。 KDE の詳細について さぁ、KDE のインストールができました。 ほとんどのことはヘルプページを見たりいろんなメニューをつつけばわかるでしょう。 &windows; や &mac; のユーザにも簡単なはずです。 KDE の最も良いリファレンスはオンラインドキュメントです。 KDE には独自のウェブブラウザ Konqueror が付属していますし、 膨大な数の便利なアプリケーションや詳しいドキュメントもあります。 このセクションの残りではなんとなく使っているだけでは理解し難い技術的なところを解説します。 KDE ディスプレイマネージャ KDE ディスプレイマネージャ マルチユーザシステムの管理者であれば、 ユーザを迎えるにあたってグラフィカルなログインスクリーンが欲しいと思うかもしれません。 XDM は上で述べたようにそのために使えます。 しかしながら、KDE にはその代わりになる kdm が付いており、より魅力的な見た目で、 ログイン時のオプションもたくさんあります。特に、 (メニューを使って) ログイン後にどのデスクトップ環境 (KDEGNOME など) を動かすかを簡単に選ぶこともできます。 kdm を有効にするには、ファイルを編集する必要がありますが、 編集するファイルは、KDE のバージョンに依存します。 KDE3 では、 /etc/ttys の項目 ttyv8 を以下のように変更してください。 ttyv8 "/usr/local/bin/kdm -nodaemon" xterm on secure KDE4 では、 /etc/rc.conf に以下の行を追加してください。 local_startup="${local_startup} /usr/local/kde4/etc/rc.d" kdm4_enable="YES" Xfce Xfce について XfceGNOME で使われている GTK+ ツールキットをベースにしたデスクトップ環境ですが、 ずっと軽いので、 シンプルで効率的でありながら使いやすく設定が簡単なデスクトップ環境を求める人に向いています。 見ためは商用 &unix; システムが採用している CDE にかなり似ています。Xfce の機能をいくつか以下に挙げます。 シンプルで使いやすいデスクトップ マウスのドラッグアンドドロップなどですべての設定が可能 CDE に似たメインパネルとメニューやアプレット、 アプリケーションランチャ 統合されたウィンドウマネージャ、ファイルマネージャ、 サウンドマネージャと GNOME 準拠のモジュールなど (GTK+ なので) テーマをサポート 速くて軽くて効率的: 古いマシンや遅いマシン、 メモリの限られたマシンに向いています Xfce に関する詳しい情報は Xfce のウェブサイト で得られます。 Xfce のインストール (この文章を書いている時点で) Xfce のバイナリパッケージが用意されています。 次のように実行するだけでインストールできます。 &prompt.root; pkg_add -r xfce4 また、Ports Collection を利用してソースからインストールすることも可能です。 &prompt.root; cd /usr/ports/x11-wm/xfce4 &prompt.root; make install clean 次に、次回 X を起動した時に Xfce が立ち上がるように設定します。 次のようにしてください。 &prompt.user; echo "/usr/local/bin/startxfce4" > ~/.xinitrc X を次に起動すると Xfce が立ち上がります。 XDM のようなディスプレイマネージャを使っている場合には、 GNOME のセクションに書いてあるように .xsession ファイルを作成し、 /usr/local/bin/startxfce4 を起動するように追加します。 または kdm のセクションにあるように、 ログイン時にディスプレイマネージャからデスクトップ環境を選択できるように設定してください。