diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/Makefile b/ja_JP.eucJP/books/handbook/Makefile
index 167cdc0f30..c1f190febe 100644
--- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/Makefile
+++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/Makefile
@@ -1,71 +1,70 @@
#
-# $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/books/handbook/Makefile,v 1.44 2000/07/08 11:49:05 hrs Exp $
+# $FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/books/handbook/Makefile,v 1.45 2000/07/13 12:40:49 kuriyama Exp $
#
# Build the FreeBSD Handbook (Japanese).
#
# Original revision: 1.29
#
MAINTAINER=kuriyama@FreeBSD.ORG
DOC?= book
FORMATS?= html-split
INSTALL_COMPRESSED?= gz
INSTALL_ONLY_COMPRESSED?=
NO_TIDY= YES
#
# SRCS lists the individual SGML files that make up the document. Changes
# to any of these files will force a rebuild
#
# SGML content
SRCS= book.sgml
SRCS+= advanced-networking/chapter.sgml
SRCS+= backups/chapter.sgml
SRCS+= basics/chapter.sgml
SRCS+= bibliography/chapter.sgml
SRCS+= boot/chapter.sgml
SRCS+= contrib/chapter.sgml
SRCS+= cutting-edge/chapter.sgml
SRCS+= disks/chapter.sgml
SRCS+= eresources/chapter.sgml
SRCS+= hw/chapter.sgml
SRCS+= install/chapter.sgml
SRCS+= internals/chapter.sgml
SRCS+= introduction/chapter.sgml
SRCS+= kernelconfig/chapter.sgml
SRCS+= kerneldebug/chapter.sgml
SRCS+= kernelopts/chapter.sgml
SRCS+= l10n/chapter.sgml
SRCS+= linuxemu/chapter.sgml
SRCS+= mail/chapter.sgml
SRCS+= mirrors/chapter.sgml
SRCS+= pgpkeys/chapter.sgml
SRCS+= policies/chapter.sgml
SRCS+= ppp-and-slip/chapter.sgml
SRCS+= printing/chapter.sgml
-SRCS+= quotas/chapter.sgml
SRCS+= security/chapter.sgml
SRCS+= serialcomms/chapter.sgml
SRCS+= staff/chapter.sgml
SRCS+= users/chapter.sgml
SRCS+= x11/chapter.sgml
SRCS+= ports/chapter.sgml
# Entities
SRCS+= authors.ent
SRCS+= chapters.ent
SRCS+= mailing-lists.ent
# Japanese only
SRCS+= jcontrib/chapter.sgml
SRCS+= jauthors.ent
SYMLINKS= ${DESTDIR} index.html handbook.html
DOC_PREFIX?= ${.CURDIR}/../../..
.include "${DOC_PREFIX}/share/mk/doc.project.mk"
diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/book.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/book.sgml
index 4bed386b5f..f0b4c57a34 100644
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@@ -1,162 +1,161 @@
%man;
%bookinfo;
%chapters;
%authors;
%jauthors;
%mailing-lists;
%newsgroups;
]>
FreeBSD ハンドブック
FreeBSD ドキュメンテーションプロジェクト
doc@FreeBSD.org
1999 年 2 月
1995
1996
1997
1998
1999
2000
The FreeBSD Documentation Project
&bookinfo.legalnotice;
FreeBSD へようこそ!
このハンドブックは FreeBSD Release &rel.current;
のインストールおよび, 日常での使い方について記述したものです.
本ハンドブックは改編作業中であり,
さまざまな人々が編集に携わっています.
多くのセクションはまだ存在しませんし,
いま存在するセクションにも更新作業の必要があるものも含まれています.
もし, このハンドブックを編集するプロジェクトに協力したいとお考えなら,
&a.doc; まで電子メールを(英語で)送ってください.
この文書の最新バージョンは, いつでも
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Wide Web サーバ および
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サーバ で入手することができます.
また, 他のさまざまな文書形式, 圧縮形式のものが
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ができます.
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日本語版の作成は FreeBSD
日本語ドキュメンテーションプロジェクト(FreeBSD doc-jp)がおこなっています.
日本語訳および, 日本語版のみに関することは FreeBSD &a.jp.doc-jp;
において日本語で議論されています.
文書の日本語訳に関するお問い合わせや,
文書の原文に関する問い合わせをしたいが英語が得意でないという方は
FreeBSD &a.jp.doc-jp; まで, 日本語でコメントをお寄せください.
導入
&chap.introduction;
&chap.install;
&chap.basics;
&chap.ports;
システム管理
&chap.boot;
&chap.users;
&chap.kernelconfig;
&chap.security;
&chap.printing;
&chap.disks;
&chap.backups;
- &chap.quotas;
&chap.x11;
&chap.l10n;
ネットワーク通信
&chap.serialcomms;
&chap.ppp-and-slip;
&chap.advanced-networking;
&chap.mail;
さらに進んだ話題
&chap.cutting-edge;
&chap.contrib;
&chap.policies;
&chap.kernelopts;
&chap.kerneldebug;
&chap.linuxemu;
&chap.internals;
付録
&chap.mirrors;
&chap.bibliography;
&chap.eresources;
&chap.staff;
&chap.pgpkeys;
&chap.hw;
&chap.jcontrib;
diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/chapters.ent b/ja_JP.eucJP/books/handbook/chapters.ent
index d363c08bca..7ff5e90efd 100644
--- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/chapters.ent
+++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/chapters.ent
@@ -1,56 +1,55 @@
-
diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/disks/chapter.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/disks/chapter.sgml
index 1758a6a0fc..25d6bcb495 100644
--- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/disks/chapter.sgml
+++ b/ja_JP.eucJP/books/handbook/disks/chapter.sgml
@@ -1,214 +1,940 @@
ディスク
+
+ 概要
+
+
+ この章では, FreeBSD 上でどのようにして物理的なディスクやメモリーディスク,
+ もしくはネットワークに接続されたディスクを使うのか, ということを解説します.
+
+
+
+
+ BIOS ドライブの番号付け
+
+
+ FreeBSD をインストールして設定する前に,
+ 特に複数のハードディスクを持っているならば気をつけておかなければならない重要なことがあります.
+
+
+
+ DOS が動いている PC や WINxxx のような BIOS 依存のオペレーティングシステムでは,
+ BIOS がディスクドライブの順序を構成し, OS はその変化に追従します. これにより,
+ ユーザーはいわゆる プライマリーマスター
以外のディスクからブートすることができます.
+ この仕組みを用いればシステムのバックアップを取る最も簡単で安価な方法を構築できます.
+ もう一つ同じディスクを買い,
+ Ghost や XCOPY を用いて一つ目のディスクから二つめのディスクへのコピーを定期的に取ればいいのです.
+ そして, 一つ目のディスクに障害が起きた時には,
+ BIOS に対してドライブを論理的に交換するように指示することで簡単に復旧できるのです.
+ この方法はドライブのケーブルを交換するのと同じようなことなのですが, ケースを開ける必要がありません.
+
+
+
+ SCSI コントローラーを備えたもっと高価なシステムでは, しばしば BIOS に拡張が施されており同じように
+ 7 台までのドライブの順番を組み換えることができるようになっています.
+
+
+
+ 以上のような機能を便利に使っているユーザーは, FreeBSD では同じような結果にならないことに驚くかもしれません.
+ FreeBSD は BIOS を利用しないため, 論理 BIOS ドライブマッピング
については知らないのです.
+ このため, 特にいくつかのドライブが同じジオメトリを持っている時に,
+ そしてまたあるものをもう一つのクローンとして使っている時に非常にややこしい状況になり得ます.
+
+
+
+ FreeBSD を使う時は, インストール前にドライブの番号付けが自然なものになるように,
+ BIOS の設定を忘れずに戻しておきましょう. もしドライブの番号付けを変更する必要がある場合には,
+ そうすればいいのですが, ハードウェア的にケースを開けジャンパーやケーブルを移動しましょう.
+
+
+
+ Bill と Fred のイケイケ冒険記
+
+
+ Bill は Fred のためにもう一つ FreeBSD 箱を作ろうと古い Wintel 箱を潰しました.
+ Bill は ユニット番号 0 の SCSI ドライブを一つ追加し, そこに FreeBSD を入れました.
+
+
+
+ Fred はこのシステムを使い始めましたが,
+ 数日後その古い SCSI ドライブがたくさんのソフトエラーを吐いているのに気付き,
+ Bill に報告しました.
+
+
+
+ さらに数日後, Bill はその問題に対処しようと決意し, 倉庫のディスクドライブアーカイブから同じ
+ SCSI ドライブを取ってきました. まずドライブのサーフィススキャンを行なってみましたが特に問題なかったため,
+ Bill はこのドライブをユニット番号 4 として付け, ドライブ 0 からドライブ 4 へのイメージコピーを行ないました.
+ 新しいドライブがインストールされ, しかもうまく動いているため,
+ Bill はそれを使い始めてもいいだろうと思いました.
+ そこで彼は SCSI BIOS の機能を使ってシステムがユニット 4
+ から起動するようにディスクドライブの順序を入れ換えました.
+ FreeBSD がブートし, 調子良く動き始めました.
+
+
+
+ Fred は数日作業を続けましたが,
+ すぐに Bill と Fred は新しい冒険に挑戦することにしました.
+ 新しいバージョンの FreeBSD にアップグレードするのです.
+ Bill は SCSI ユニット 0 のディスクは当てにならないので取りはずし,
+ アーカイブから持ってきた別の新しいドライブと交換しました.
+ そして, 新しいバージョンの FreeBSD を,
+ Fred の持っていた魔法のインターネット FTP フロッピーを用いて新しい
+ SCSI ユニット 0 にインストールしたのです.
+ インストールはうまくいきました.
+
+
+
+ Fred は新しいバージョンの FreeBSD を数日使ってみて,
+ 技術部門でも使えるくらい十分に良いものだと確認しました.
+ 古いバージョンから全ての作業をコピーする時が来たのです.
+ そこで Fred は SCSI ユニット 4 (古い FreeBSD
+ で行なっていた作業の最新のものを置いてあるドライブです)
+ をマウントしました.
+ ところが, Fred は SCSI ユニット 4
+ には自分の貴重な作業がなにも残っていないことを発見して慌てふためきました.
+
+
+ データはどこへ行ったのでしょう?
+
+
+ Bill がオリジナルの SCSI ユニット 0 のイメージをユニット 4
+ にコピーした時, ユニット 4 は「新クローン」になりました.
+ Bill がユニット 4 からブートするように SCSI BIOS で順序の入れ換えを行なった時,
+ 実はおバカなことにそう変更したと思い込んでいただけなのです.
+ FreeBSD は依然として SCSI ユニット 0 上で動いていたのです.
+ BIOS にこのような変更を行なっても Boot と Loader のコードの一部もしくは全部は選択された BIOS
+ ドライブから取得されるものの, 処理が FreeBSD のカーネルドライバーに引き渡された時から
+ BIOS ドライブの順序は無視され, FreeBSD は通常のドライブ番号順に移行するのです.
+ さきほどの例では,
+ システムはオリジナルの SCSI ユニット 0 で動き続けており,
+ Fred のデータは全て SCSI ユニット 4 ではなくそのディスクに残っていたのです.
+ システムが SCSI ユニット 4 で動いているように見えたのは単に人の期待からくる妄想だったのです.
+
+
+
+ こういった現象の発見のどの時点においてもデータは全く失なわれても損なわれてもいないことを喜びをもって伝えておきます.
+ 古い SCSI ユニット 0 はガラクタの山から見つけ出され, Fred の作業は全て彼のもとへ返ってきたのです
+ (そして Bill は自分が 0 までは数えられることを学んだのでした).
+
+
+
+ この例では SCSI ドライブが用いられましたが, その概念は IDE ドライブにも同じように当てはまります.
+
+
+
+
+
+ ディスクの名前付け
+
+
+ 物理ディスクには主に二つの種類, IDE と SCSI がありますが,
+ 他にも RAID コントローラーによって提供されるものやフラッシュメモリーなどがあります.
+ これらのディスクの振舞いはかなり異なるため, それぞれにドライバーとデバイスがあります.
+
+
+
+ 物理ディスクへの名前付け
+
+
+
+
+ ドライブの種類
+ ドライブのデバイス名
+
+
+
+
+ IDE ハードドライブ
+ 4.0-RELEASE では ad,
+ 4.0-RELEASE より前のものでは wd.
+
+
+ IDE CD-ROM ドライブ
+ 3.1-RELEASE 以降は acd,
+ 4.0-RELEASE より前のものでは wcd.
+
+
+ SCSI ハードドライブ
+ 3.0-RELEASE 以降は da,
+ 3.0-RELEASE より前は sd.
+
+
+ SCSI CD-ROM ドライブ
+ cd
+
+
+ その他の非標準的 CD-ROM ドライブ
+ ミツミ CD-ROM は mcd,
+ Sony CD-ROM は scd,
+ 松下/パナソニック CD-ROM は matcd
+
+
+
+ フロッピードライブ
+ fd
+
+
+ SCSI テープドライブ
+ 3.0-RELEASE 以降は sa,
+ 3.0-RELEASE よりも前では st.
+
+
+ IDE テープドライブ
+ 4.0-RELEASE 以降では ast,
+ それよりも前のものでは wst.
+
+
+ フラッシュドライブ
+ 3.3-RELEASE 以降の DiskOnChip フラッシュデバイスは fla.
+
+
+ RAID ドライブ
+ myxd は Mylex 用,
+ amrd は AMI MegaRAID 用,
+ idad は Compaq Smart RAID 用.
+ これらは全て 4.0-RELEASE 以降. 3.2-RELEASE から 4.0-RELEASE までは id.
+
+
+
+
+
+
+ スライスとパーティション
+
+
+ 物理ディスクは危険な専用(原文はdangerously dedicated)ディスク
でない限り,
+ 通常はスライスを含んでいます. スライス番号はデバイス名の後に続き, s
+ という接頭文字が付きます. da0s1
といった感じです.
+
+
+
+ スライスや危険な専用 (原文はdangerously dedicated) ディスク
や他のディスクはパーティションを含んでおり,
+ パーティションは a から h までの文字で表現されます.
+ b はスワップパーティション用に予約されており, c
+ はスライスもしくはドライブの全体を表わす未使用パーティションです.
+ このあたりのことは で解説します.
+
+
+
+
+
+ ファイルシステムのマウントとアンマウント
+
+
+ ファイルシステムは / を根とする木構造として最もうまく視覚化できます.
+ /dev や /usr,
+ ルートディレクトリにあるその他のディレクトリは枝であり,
+ /usr/local のようにそれぞれが自身の枝を持つことができます.
+
+
+
+ 様々な理由がありますが, これらのディレクトリのいくつかは異なるファイルシステム上に構築するのが良いでしょう.
+ /var はログやスプール,
+ そして様々な種類の一時ファイルなどを含むため溢れてしまう可能性があります.
+ ルートファイルシステムが溢れるのは良くないため, たいての場合は /var を
+ / と切り離すのです.
+
+
+
+ あるディレクトリツリーを他のファイルシステムに含まれるようにするもう一つのよくある理由は,
+ それらが別の物理ディスクや, ネットワークファイルシステムや
+ CD-ROM といった仮想ディスクに置かれる場合です.
+
+
+
+ fstab ファイル
+
+
+ ブートプロセスにおいて, /etc/fstab
+ にリストされているファイルシステムは自動的にマウントされます
+ (ただし オプションがない場合).
+
+
+
+ /etc/fstab ファイルは以下のようなフォーマットの行からなります.
+
+
+ device /mount-point fstype options dumpfreq passno
+
+
+ device は上の ディスクの名前付けのセクションで解説したデバイス名 (存在している必要があります) です.
+
+
+
+ mount-point はそのファイルシステムをマウントするディレクトリです
+ (存在していなければなりません).
+
+
+
+ fstype は &man.mount.8; に渡されるファイルシステムタイプです.
+ デフォルトの FreeBSD ファイルシステムは ufs です.
+
+
+
+ options では読み書き可能なファイルシステム用の ,
+ か読み込み専用ファイルシステム用の のどちらかと,
+ 他に必要なものをそれに続けます. よくあるのは で,
+ これはブート中にはマウントしたくないファイルシステムに用います.
+ 他のオプションはマニュアル &man.mount.8; を参照してください.
+
+
+
+ dumpfreq はファイスシステムを dump すべき日数で,
+ passno はブート中でファイルシステムがマウントされる時のパスナンバーです.
+
+
+
+
+ マウントコマンド
+
+
+ &man.mount.8; コマンドはファイルシステムをマウントする時に使われるコマンドです.
+
+
+ 最も基本的な形は以下の通りです.
+
+
+ &prompt.root; mount device mountpoint
+
+
+
+ マニュアル &man.mount.8; にあるように非常にたくさんのオプションがありますが,
+ 最も頻繁に使われるものは次のようなものです.
+
+
+
+ マウントオプション
+
+
+
+
+
+
+ /etc/fstab にあるファイルシステムを全てマウントします.
+ もし があればそれが効きます.
+
+
+
+
+
+
+
+
+ 実際のファイルシステムのマウント以外の全てを行ないます.
+
+
+
+
+
+
+
+ 強制的にファイルシステムをマウントします.
+
+
+
+
+
+
+
+ ファイルシステムを読み込み専用でマウントします.
+
+
+
+
+
+ fstype
+
+
+
+ 与えられたファイルシステムを与えられたファイルシステムタイプでマウントします.
+ もしくは オプションも与えられている場合は与えられたタイプのファイルシステムのみマウントします.
+
+
+ ufs
がデフォルトのファイルシステムタイプです.
+
+
+
+
+
+
+
+ (既にマウントされている) ファイルシステムのマウントオプションを更新します.
+
+
+
+
+
+
+
+ 冗長になります.
+
+
+
+
+
+
+
+ ファイルシステムを読み書き可能でマウントします.
+
+
+
+
+
+ は次のようなオプションを複数カンマで区切って指定します.
+
+
+
+
+ nodev
+
+
+
+ ファイルシステム上のデバイススペシャルファイルを解釈しません.
+ 便利なセキュリティオプションです.
+
+
+
+
+
+ noexec
+
+
+ このファイルシステム上のバイナリの実行を許可しません.
+ セキュリティに便利なオプションです.
+
+
+
+
+ nosuid
+
+
+
+ setuid や setgid といったオプションを解釈しません.
+ セキュリティに便利なオプションです.
+
+
+
+
+
+
+
+ umount コマンド
+
+
+ umount コマンドは, パラメータとしてマウントポイントの一つ,
+ デバイス名, もしくは や
+ といったオプションを取ります.
+
+
+
+ 全ての形式において, は強制アンマウント,
+ は冗長性を高めるために用いることができます.
+
+
+
+ と
+ はマウントされている全てのファイルシステムをアンマウントするために用いられますが,
+ の後にファイルシステムタイプがリストされていればそれだけがアンマウントされます.
+ はルートファイルシステムはアンマウントしません.
+
+
+
+
ディスクの追加
- 原作 &a.obrien; 26 April 1998
- 訳: &a.jp.yoshiaki;. 19 July 1998.
-
- 1台だけディスクのあるマシンに新しい SCSI ディスクを追加する
- 場合について述べましょう. まず, コンピュータの電源を切り,
- コンピュータにコントローラとドライブを接続します. これには
- 様々な手順がありえるため詳細についてはこのドキュメントの範囲外
- です.
-
- rootユーザとして login します.
- ドライブを接続した
- あとで /var/run/dmesg.boot を調べて,
- 新しいドライブが
- 認識されたことを確認します. 以下の例では, あたらしく加える
- ドライブは da1 で
- /1 へマウントしたいとします.
- (IDE ドライブを加える場合はda の代りに
- wdを使います)
-
- FreeBSD は IBM-PC 互換コンピュータで動作しますので,
- (訳注: 通常の場合では)
- ディスクは PC BIOS パーティションに属しなければなりません.
- これは伝統的な BSD パーティションとは異なります. PC のディスク
- は最大4までのエントリを持ちます. もしディスク全体を FreeBSD に
- わりあてるのであれば,
- ディスク全体を使用を選ぶことが
- できます. そうでないなら PC BIOS パーティションの一つに
- FreeBSD を入れることになります. FreeBSD では PC BIOS
- パーティションのことを スライス(slice) と呼びます.
- 伝統的な
- BSD パーティションと混同するのを防ぐためです. FreeBSD のために
- つくったスライスをつかうこともできますし, ほかの OS を
- インストールしてあるスライスをつかうこともできます.
- これは他のオペレーティングシステムの fdisk
- ユーティリティの混乱を引き起こしません.
-
- スライスをつかう場合, ドライブは
- /dev/da1s1e のよう
- な形で加えられます. これは, SCSI ディスクの, ユニット番号1
- (2台目の SCSI ディスク), スライス1 (PC BIOS パーティション1),
- e BSD パーティションという意味です.
- 全体を割り当てる場合は, ドライブは /dev/da1e
- という単純な形になります.
+ オリジナルは &a.obrien; によって 1998 年 4 月 26 日に寄贈されました.
+
+
+ 現在一つしかドライブがない計算機に新しく SCSI ディスクを追加したいとしましょう.
+ まずコンピューターの電源を切り, コンピューターやコントローラー,
+ ドライブの製造元の指示に従ってドライブを取り付けます.
+ このあたりの手順は非常にバラエティに富んでいるため, 細かいことはこのドキュメントの範囲外です.
+
+
+
+ root ユーザーでログインします. ドライブの取り付け後は
+ /var/run/dmesg.boot を調べて新しいディスクが見つかっていることを確認しておきます.
+ この例では, 新しく付けたドライブは da1 で,
+ 我々はそれを /1 にマウントしたいとしましょう
+ (もし IDE ドライブを付けようとしているのなら, 4.0 以前のシステムでは
+ wd1, ほとんどの 4.x システムでは ad1 になるでしょう).
+
+
+
+ FreeBSD は IBM-PC 互換のコンピューターで動くため,
+ PC BIOS のパーティションを考慮に入れる必要があります.
+ これは従来の BSD パーティションとは異なります. PC ディスクは 4 つまでの
+ BIOS パーティションエントリーを持つことができます.
+ もしそのディスクを本当に FreeBSD 専用にしたい場合には専用モードで用いることもできます.
+ そうでない場合には, FreeBSD は PC BIOS パーティションのどれか一つの中に入れることになります.
+ FreeBSD では, 従来の BSD パーティションと混乱しないように
+ PC BIOS パーティションのことをスライスと呼びます.
+ また, 別の OS がインストールされていたコンピューターで使われていたが
+ FreeBSD 専用にするディスク上でもスライスを用いることができます.
+ これは, 他の OS の fdisk ユーティリティを混乱させないためです.
+
+
+
+ スライスの場合, ドライブは /dev/da1s1e として加えられるでしょう.
+ これは, SCSI ディスクでユニット番号は 1 (二つめの SCSI ディスク),
+ スライスは 1 (PC BIOS のパーティションが 1) で BSD パーティション e, と読みます.
+ 専用ディスクの場合だと単純に /dev/da1e として加えられるでしょう.
+
- sysinstall を利用する
-
- /stand/sysinstallを利用すると,
- 新しいディスクの
- パーティションやディスクラベルの設定をメニューから簡単に
- 行うことができます.
- rootユーザで login するか
- su コマンドを使います.
- /stand/sysinstall を動かし,
- Configure メニューに入ります.
- FreeBSD Configure Menu で
- Partition
- を選びます. そうするとシステムに接続されているハードディスクの
- リストがあらわれるでしょう. da1
- がリストに無い場合は接続と
- /var/run/dmesg.boot にある
- dmesg の出力を
- チェックする必要があります.
-
- da1を選び, FDISK
- Partition Editor に入ります. ディスク全体を
- FreeBSD でつかうのであれば A を選びます.
- Remain cooperative with any future possible operating systems
- (正しいパーティションエントリを保持して, このドライブには
- 将来的に他のオペレーティングシステムを
- 同居させる余地を残しますか)?
と聞かれますので,
- そうしたい場合はYES を選んでください.
- 変更をディスクに書き込むにはW
- コマンドを使います. FDISK
- エディタを終了するにはqコマンドを使います.
- FDISK エディタを終了すると Master Boot Record
- について質問されます.
- すでに動いているシステムにディスクを追加するのですから
- None を選びます.
-
- 次に ディスクラベルエディタに入ります.
- ここで BSD の伝統的パーティションをつくります.
- ディスクには a から h
- までのラベルがついた
- 8区画のパーティションをつくることができます.
- 一部のパーティションのラベルについては特別に扱われます.
- a パーティションは root パーティション
- (/) に
- 使われます. したがって, システムディスク(すなわちブートを行う
- ディスク)に 1つだけa
- パーティションをつくるべきです.
- b
- パーティションは swap パーティションとして使われ
- ます. swap パーティションは複数のディスク上につくっても
- かまいません. c
- パーティションは「ディスク全体を使用」
- としている場合はディスク全体をさします. スライスを利用している
- 場合は FreeBSD のスライス全体をさします. そのほかの
- パーティションは一般的な目的に利用します.
-
- sysinstall のラベルエディタは root や swap 以外の
- パーティションでは e
- をつかうように勧めます.
- ラベルエディタでは単一のファイルシステムを作成するには
- C コマンドをつかいます.
- FS (ファイルシステム) か swap かを聞いてきますので
- FS を
- 選びマウントポイントを入力(/mnt
- のように)します.
- インストール後の設定のモードではディスクの追加をするときに,
- sysinstall は /etc/fstab
- にエントリを作成しません.
- したがってここでのマウントポイントの入力は
- 重要ではありません.
-
- これでディスクへのディスクラベルの書き込みと
- ファイルシステムの作成の準備ができました.
- W を
- 押してください. sysinstall が新しいパーティションがマウント
- できないことについてエラーを出しますが無視してください.
- ラベルエディタから抜けて sysinstall を終了してください.
-
- 最後のステップは /etc/fstab
- の編集で, 新しいディスクのエントリを追加します.
+ sysinstall を利用
+
+
+ /stand/sysinstall
+ の使い易いメニューを利用して新しいディスクのパーティション分けやラベル付けを行なうことができます.
+ root ユーザーでログインするか su
+ コマンドを用いるかしてルート権限を取得します.
+ /stand/sysinstall を実行し, Configure メニューに入ります.
+ FreeBSD Configuration Menu の中でスクロールダウンして
+ Partition の項目を選びます.
+ するとシステムに付けられているハードディスクのリストが表示されるはずです. もし da1
+ がリストされていない場合には物理的な取り付け及び,
+ /var/run/dmesg.boot ファイルへの dmesg
+ 出力をチェックし直してください.
+
+
+
+ da1 を選んで FDISK Partition Editor
+ に入ります. ディスク全体を FreeBSD で使うために A
+ を選びます. remain cooperative with any future possible operating systems
+ と聞かれたら YES と答えます.
+ W で変更をディスクに書き込みます. ここで
+ q と入力して FDISK エディターを抜けます.
+ マスターブートレコードについて聞かれますが,
+ ここでは既に動いているシステムにディスクを追加しようとしているのですから
+ None を選びます.
+
+
+
+ 次に Disk Label Editor に入ります.
+ ここでは従来の BSD パーティションを作成します. 一つのディスクは
+ a から h までのラベルがついた最大 8 つのパーティションを持つことができます.
+ いくつかのパーティションラベルは特殊な用途に用いられます.
+ a パーティションはルートパーティション (/) です.
+ 従って, システムディスク (つまりブートディスク) のみが a
+ を持ちます. b パーティションはスワップパーティションに用いられ,
+ 複数のディスクにスワップパーティションを作ることができます.
+ c は専用モードにおけるディスク全体,
+ もしくはスライスモードにおけるスライス全体を指します. 他のパーティションは汎用的に用いられます.
+
+
+
+ sysinstall の Label Editor は非ルートで非スワップなパーティションには e
+ を好んで付けます.
+ ラベルエディターでは C を用いて一つのファイルシステムを作成します.
+ FS (ファイルシステム) かスワップかを聞かれたら FS
+ を選びマウントポイント (例えば /mnt) を入力します.
+ インストール後のモードでディスクを追加する場合, sysinstall は
+ /etc/fstab にエントリーを追加しないため,
+ ここで指定するマウントポイントはそれほど重要ではありません.
+
+
+
+ さて, ディスクに新しいラベルを書き込み, そこにファイルシステムを作る準備が整いました.
+ 早速 W を叩いて実行しましょう.
+ sysinstall からの, 新しいパーティションをマウントできない, というエラーは無視してください.
+ Label Editor から抜け, sysinstall を終了します.
+
+
+
+ 最後に /etc/fstab を編集し, 新しいディスクを追加します.
+
コマンドラインユーティリティの利用
- * スライスを利用する
+ * Using Slices
-
+
- ディスク全体を利用する
-
- 新しいドライブを別のオペレーティングシステムで共有しない
- 場合, ディスク全体を利用 (dedicated mode)
- することも
- できます. このモードではダメージが与えられるということは
- ありませんが Microsoft のオペレーティングシステムが混乱する
- ということを覚えておいてください.
- IBM の OS/2 では認識できない場合, すべて占有されていると
- 解釈します.
+ 専用モード
+
+ 新しいドライブを他の OS と共有しない場合には専用モードを用いることもできます.
+ このモードはマイクロソフトの OS を混乱させることを憶えておいてください
+ (しかし, それらによって壊されることはありません).
+ 一方, IBM の OS/2 はどんなパーティションでも見つけたら理解できなくても専有
します.
+
+
&prompt.root; dd if=/dev/zero of=/dev/rda1 bs=1k count=1
&prompt.root; disklabel -Brw da1 auto
-&prompt.root; disklabel -e da1 # `e' パーティションの作成
+&prompt.root; disklabel -e da1 # create the `e' partition
&prompt.root; newfs -d0 /dev/rda1e
&prompt.root; mkdir -p /1
-+&prompt.root; vi /etc/fstab # /dev/da1e のエントリ
+&prompt.root; vi /etc/fstab # add an entry for /dev/da1e
&prompt.root; mount /1
-
- 別の方法は:
-
+
+ もう一つの方法は次の通り.
+
&prompt.root; dd if=/dev/zero of=/dev/rda1 count=2
&prompt.root; disklabel /dev/rda1 | disklabel -BrR da1 /dev/stdin
&prompt.root; newfs /dev/rda1e
&prompt.root; mkdir -p /1
-&prompt.root; vi /etc/fstab # /dev/da1e のエントリ
+&prompt.root; vi /etc/fstab # add an entry for /dev/da1e
&prompt.root; mount /1
-
+
-
diff --git a/ja_JP.eucJP/books/handbook/quotas/chapter.sgml b/ja_JP.eucJP/books/handbook/quotas/chapter.sgml
deleted file mode 100644
index dc3ec38d97..0000000000
--- a/ja_JP.eucJP/books/handbook/quotas/chapter.sgml
+++ /dev/null
@@ -1,321 +0,0 @@
-
-
-
- ディスク クォータ
-
- 原作: &a.mpp;, 1996 年 2 月 26 日.
-
- 訳: &a.jp.mihoko;, 1996 年 9 月 6 日.
-
- クォータシステムは,
- オペレーティングシステムのオプション機能で,
- 各ファイルシステム上で ユーザやグループのメンバが使用するディスク
- スペースの総量を規制したり, 作成できるファイルの個数を制限したりす
- ることができます. この機能は, 各ユーザ,
- 各グループごとに使用できる資源の総量を制限で
- きるようなタイムシェアリングシステム上で
- もっともよく使用されていま す. これは, 一人のユーザが,
- 使用可能な全てのディスクスペースを使い
- きってしまうことを防止できます.
-
-
- ディスククォータを使用するための設定
-
- ディスククォータを使用しようとする前に,
- あなたが使用しているカー
- ネルで, クォータが組み込まれているかどうかを
- 確認する必要があります.
- クォータを使用できるカーネルを構築するためには,
- カーネルコンフィギュ レーションファイルに,
- 次の行を追加してください:
-
-
-options QUOTA
-
- 標準の GENERIC
- カーネルでは, この機能は有効になっていません.
- したがって, ディスククォータを使用するためには,
- カーネルをコンフィグレーションして構築しなおし, そのカーネ
- ルをインストールしなければいけません. カーネルの構築方法について
- の詳細情報は, FreeBSD
- カーネルのコンフィグレーション
- を参照してください.
-
- 次に, /etc/rc.conf へ
- 次の行を追加すれば設定は完了です.
-
-
-
-enable_quotas=YES
-
- また, 起動時の動作をさらに細かく制御するために,
- もう一つの変数が用意されています.
- quota は通常, 起動時に quotacheck プログラムを使って
- 各ファイルシステム全体のチェックをします.
- この quotacheck が行なうチェックによって,
- quota データベース中のデータが, 実際のファイルシステムの状態を
- 正確に反映していることを保証するわけです.
- しかし, この作業には長い時間がかかるため, その結果
- 起動時間が異常なほど長くなってしまいます.
- もし, このステップを飛ばしたい場合には,
- 次の変数を使って設定することが可能です.
-
-
-
-check_quotas=NO
-
- もし FreeBSD 3.2-RELEASE 以前のリリースを使っているなら,
- 設定はもっと簡単です. /etc/rc.conf にある
- 次の部分を変更して下さい.
-
-
-
-check_quotas=YES
-
- 最後に, 各ファイルシステム毎にディスククォータを設定する
- ために, ファイル /etc/fstab
- を編集する必要があります.
- 全てのファイルシステムに対して,
- ユーザ又はグループのいずれかのクォー タ
- を設定することも,
- ユーザとグループの両方のクォータを設定すること
- もできます.
-
- ファイルシステム上で, ユーザ毎のクォータを設定するためには,
- userquota オプションを, ファイル
- /etc/fstab の中 で,
- クォータを設定したいファイルシステムの
- エントリののオプションフィー ルドに追加してください.
- 例えば:
-
-
-/dev/da1s2g /home ufs rw,userquota 1 2
-
- 同様に, グループのクォータを設定するためには,
- groupquota オプションを
- userquota の代わりに使用 してください.
- ユーザとグループの両方のクォータを設定するためには,
- 次のようにエントリを変更してください:
-
-
-/dev/da1s2g /home ufs rw,userquota,groupquota 1 2
-
- デフォルトでは, クォータファイルは ファイルシステムの root
- ディ レクトリ上に, ユーザとグループのクォータに対して それぞれ
- quota.user と
- quota.group という名前で置いてあり
- ます. 詳細情報は, man fstab を御覧ください.
- man
- ページには, クォータファイルを別な場所に置くことができると書い
- てありますが, さまざまな
- クォータユーティリティのうち, この機能を
- 適切に処理できていないものがあるので,
- クォータファイルをデフォルト
- の場所以外に置くことは勧められません.
-
- ここまで準備ができたら, 新しいカーネルを使って,
- システムを立ち 上げ直してください. /etc/rc
- ファイルが, 自動的に適切なコマンドを起動してくれ, あなたが
- /etc/fstab
- ファイルで使用可能にした全てのクォー
- タに対して, 初期クォータファイルを作成してくれます.
- したがって, 手動で サイズ 0
- のクォータファイルを作成する必要はあり ません.
-
- 通常の作業の流れでは, 手動で quotacheck,
- quotaon, または quotaoff
- コマンドを起動すべきで はありません. しかしながら,
- それらの作業について詳しく知りたい場合に は, man
- ページを御覧ください.
-
-
-
- クォータ制限の設定
-
- 一旦システムのクォータを有効に設定したら,
- 本当にクォータが使用可能になっていることを確かめてください.
- これを簡単に確かめるには,
-
- &prompt.root; quota -v
-
- コマンドを実行してみて ください. ディスク使用量の総計と,
- クォータが設定されている各ファイ
- ルシステム毎の現在のクォータ制限が表示されます.
-
- さてこれで, edquota
- コマンドによって, クォータ制限をか ける準備ができました.
-
- ユーザまたはグループが使用できるディスクスペースの総計や,
- 作成 することのできるファイル数に制限をかけるための
- オプションがいくつか あります. ディスクスペース容量規制
- (ブロッククォータ) または ファイ ル数制限 (iノードクォータ)
- またはその両方を行うことができます.
- これらの個々の制限は, 二つのカテゴリ, すなわち ハード制限とソ
- フト制限, でもっと細かく分類できます.
-
- ハード制限は越えることができません.
- ユーザがハード制限に到達す ると, 該当するファイルシステム上で
- ディスクスペースを確保することが できなくなります.
- 例えば, もしユーザがファイルシステム上で 500 ブ
- ロックのハード的制限をされていて, かつ, 現在, 490
- ブロック使用して いたとすると, ユーザはあと 10
- ブロックしか確保できません.
- 11 ブロック目を確保しようとすると, 失敗します.
-
- 一方, ソフト制限は,
- 定められたある一定の期間以内ならば制限を越
- えることができます. この一定期間は, 猶予期間と呼ばれています.
- 猶予期間のデフォルトは
- 1週間です. もし, ユーザが猶予期間を過ぎても
- ソフト制限を越えて使用し続けていた場合には,
- ソフト制限はハード制限 に切り替わり, もはやこれ以上は,
- ディスクスペースを確保できなくなり
- ます. ユーザのディスク使用量がソフト制限以下に戻った時に,
- 猶予期間 がリセットされます.
-
- 以下は, edquota
- コマンドを実行した時の出力例です. edquota
- コマンドが起動されると, EDITOR 環境変数
- で定義されたエディタ, または, EDITOR
- 環境変数が設定されて いない場合には vi
- エディタが起動され, クォータ制限を編集
- することができます.
-
- &prompt.root; edquota -u test
-
-
-Quotas for user test:
-/usr: blocks in use: 65, limits (soft = 50, hard = 75)
- inodes in use: 7, limits (soft = 50, hard = 60)
-/usr/var: blocks in use: 0, limits (soft = 50, hard = 75)
- inodes in use: 0, limits (soft = 50, hard = 60)
-
- 通常は,
- クォータが設定されているファイルシステム毎に2行の表示が
- 行われます. 1行は, ブロック制限に関する情報で,
- もう1行は, i ノード
- 制限に関する情報です.
- クォータ制限の値を変更したい値に書き換えてく
- ださい. 例えば, ユーザのブロック制限を, 50 ブロックまでのソ
- フト制限と 75 ブロックまでのハード制限から,
- 500 ブロックまでのソフ
- ト制限と 600 ブロックまでのハード制限にしたい場合は,
- 次のように書き換えます:
-
-
-/usr: blocks in use: 65, limits (soft = 50, hard = 75)
-
- を次のように:
-
-
-/usr: blocks in use: 65, limits (soft = 500, hard = 600)
-
- 新しいクォータ制限は,
- エディタを終了した時に置き換えられます.
-
- uid の範囲によってクォータを設定する個とも可能です.
- そのためには edquota
- コマンドで, オプションを
- 使用します. まずはじめに,
- かけたいクォータ制限を, 一人のユーザに対
- して設定します. それから次のコマンドを実行します
- edquota -p protouser startuid-enduid.
- 例えば, もし, ユーザ test
- がクォータ制限をかけられていた
- とすると, 次のコマンドは, 同じ制限を, uid 10,000 から 19,999
- まで のユーザにかけることができます:
-
- &prompt.root; edquota -p test 10000-19999
-
- uid の範囲によって制限をかけることができる機能は, 2.1
- がリリー スされたあとに追加されました. もし, 2.1
- のシステム上で, この機能を 必要とする場合には, 新しい edquota
- を入手する必要があります.
-
- 詳細情報は man edquota を御覧ください.
-
-
-
- クォータ制限およびディスク使用状況のチェック
-
- クォータ制限およびディスク使用状況をチェックするには,
- quota または repquota
- コマンドを使用することがで きます.quota
- コマンドは, 各ユーザ, 各グループ毎のクォー
- タ制限およびディスク使用状況をチェックすることができます.
- スーパーユーザだけが,
- 他のユーザまたは自分が所属していないグループに
- 関するクォータ制限とディスク使用状況を調べることができます.
- repquota
- コマンドは, クォータが設定されているファイルシス テムに対する,
- 全てのクォータ制限およびディスク使用状況の総計を表示
- します.
-
- 以下は, 2つのファイルシステム上で
- クォータ制限がかけられているユー ザに対して quota
- -v コマンドを実行した出力結果の例です.
-
-
-Disk quotas for user test (uid 1002):
- Filesystem blocks quota limit grace files quota limit grace
- /usr 65* 50 75 5days 7 50 60
- /usr/var 0 50 75 0 50 60
-
- 上の例では, /usr
- ファイルシステム上で, このユーザは現在 50
- ブロックまでのソフト制限を 15 ブロック超過して使用しており,
- 残り 5 日間の猶予期間を設定されています. アスタリスク
- *
- は, ユーザが現在クォータ制限を越えていることを示
- しています.
-
- 通常,
- ユーザがディスクスペースを全く使用していないファイルシス
- テムは, たとえ
- そのファイルシステムにクォータ制限が設定されていた
- としても, quota
- コマンドによる出力では表示されません.
- オプションを付けると, 上の例の /usr/var
- ファ イルシステムのように,
- これらのファイルシステムも表示します.
-
-
-
- NFS ファイルシステム上でのクォータ
-
- クォータは, NFS サーバ上のクォータサブシステムによって実現されます.
- rpc.rquotad(8) デーモンは,
- NFS クライアント上の
- quota(1) コマンドが利用するクォータ情報を作成し,
- クライアントマシンにログインしているユーザに
- クォータ統計を提供します.
-
-
- /etc/inetd.conf 内にある
- rpc.rquotad を, 次のようにして有効化して下さい.
-
-
-rquotad/1 dgram rpc/udp wait root /usr/libexec/rpc.rquotad rpc.rquotad
-
- そして, inetd を再起動させます.
-
- &prompt.root; kill -HUP `cat /var/run/inetd.pid`
-
-
-
-